以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、この発明の画像処理装置に係る第1実施例のデジタル複写機の概略構成を示すものである。
すなわち、第1実施例のデジタル複写機は、制御回路1000、スキャナ1001−1、縮小処理部1002−1、白紙検知部1003−1、メモリ1004−1、透かし処理部1005−1、及びプリンタ1006−1とから構成されている。
制御回路1000は、デジタル複写機の全体の制御を司る。
スキャナ1001−1は、原稿の画像データを入力する。
縮小処理部1002−1は、入力画像データを縮小する。
白紙検知部1003−1は、原稿が白紙かどうかを検知する。
メモリ1004−1は、複数の縮小画像データを格納し、結合する。
透かし処理部1005−1は、非縮小画像データもしくは結合画像データに透かしを描画する。
プリンタ1006−1は、透かしが描画された画像を印字する。
白紙検知部1003−1、透かし処理部1005−1以外は、既知のデジタル複写機の構成であるので説明を省略する。
図2は、白紙検知部1003−1の概略構成を示すものである。図に示すように、白紙検知部1003−1は、オア回路1003−1−1で入力信号1010−1のオアを取り、非0ならUPカウンタ1003−1−2がカウントUPする。このUPカウンタ1003−1−2の値が比較器1003−1−3で「0」と比較され、その比較結果がD−FF 1003−1−4で頁切替信号1003−1−5により頁単位で保持される。
すなわち、1頁走査終了時、カウンタ1003−1−2の値が「0」ならば、比較器1003−1−3で「1」が出力され、「非0」なら「0」が出力され、白紙検知信号1013−1として出力される。
図3は、本発明のポイントである透かし処理部1005−1の概略構成を示すものである。
透かし処理部1005−1には、まず、Nin1出力モードか1頁出力モードかを指示するモード信号1005−1−1が入力される。セレクタ1005−1−4は、モード信号1005−1−1に応じて、1頁用透かしのメモリ1005−1−2またはNin1用透かしのメモリ1005−1−3を選択する。
続いて、透かし読み出し部1005−1−6は、セレクタ1005−1−4で選択された1頁用透かしのメモリ1005−1−2またはNin1用透かしのメモリ1005−1−3から透かしパターンを読み出す。透かし読み出し部1005−1−6で読み出された透かしパターンは、アンド回路1005−1−9に出力される。一方、座標計算部1005−1−7は、モード信号1005−1−1と白紙検知部1003−1からの白紙検出信号1013−1とにより座標を計算し、アンド回路1005−1−9に出力する。
アンド回路1005−1−9は、透かしパターンと座標領域とのアンドを取ってオア回路1005−1−10に出力する。
入力される1頁画像データ1012−1とNin1画像データ1014−1は、セレクタ1005−1−5でいずれかに選択され、入力画像データ1005−1−8としてオア回路1005−1−10に出力される。
オア回路1005−1−10は、アンド回路1005−1−9からの出力と入力画像データ1005−1−8とのオアを取って画像データ1015−1をプリンタ1006−1に出力する。
図4A,4Bは、座標計算部1005−1−7で用いられるテーブルの例を示すものである。すなわち、座標計算部1005−1−7は、図に示すテーブルを元に、描画領域を設定する。なお、1頁印字モード時に白紙検出結果を使用していないのは、本例では1頁印字モード時はメモリ1004−1を介さないので、印字開始前に白紙判定が終了しないためである。
図4Aに示す座標が設定されているとき、4in1の白紙判定結果に応じて図4Bに示す描画領域が設定される。
図5A,5B,5C,5D,5E,5F,5G,5H,5Iは、動作例を示すものである。図5A,5Bに示すように1頁であるか複数頁より構成されているかで、異なる透かしを用意する。この場合、図5Dに示すように白紙頁を含むNin1の透かし画像データは、図5Fに示すように、図5Eに示す頁全体に透かしを描画するより妨害感が低減している。
また、透かしを1頁描画とNin1とで同じにした場合、図5Gの画像が描画され、それぞれ、図5H、5Iの様になり、やはり妨害感が低下している。この様に複数頁時は、白紙領域に透かしを描画しないので、妨害感が低減できる。
また、本例は可視透かしを描画したが、不可視透かし(例えば、知覚しにくいイエロー版を使って描画)であっても、知覚しにくいだけで妨害感があることは同様である。
また、画像領域に周波数等を用いて透かしを入れる場合でも、明確な白紙領域が判っていれば、当該領域に対する透かしを考慮できるので透かし描画の操作性が向上する。
また、本例では白紙領域の有無で切り替えたが、例えばカラーかモノクロかを判別して、カラー頁が混じったNin1と、モノクロ頁のみで構成されたNin1とで切り替えるように構成しても良い。この場合、1頁単位でカラー/モノクロの別で透かしを選択した場合に比べ、カラーという情報を積極的に使えるため利便性が向上し、その性質はこれに限定されるものではない。
図6は、挿入する情報の例を示すものである。図に示すように、1頁かNin1の印字かどうか、Nin1の場合、そのレイアウト情報、頁情報まで挿入することで透かし描画画像の利便性が向上する。1頁の場合は、1頁である情報とその頁番号だけだが、例にある2in1の場合、2in1のレイアウト情報と各頁番号という異なる情報を印加することになる。
以上説明したように上記第1実施例によれば、透かしの描画方法及び情報を1頁単位印字とNin1印字とで変更する構成により、透かし描画の利便性を向上させることができる。なお、本例ではNin1を取り上げたため縮小処理を例に取り上げたが、画像は1頁印字となるが単独の縮小・拡大画像に同様に適用することができる。例えば、情報に拡大率を挿入することで透かし情報の利便性がさらに高まる。
次に、第1実施例の変形例について説明する。
図7は、第1実施例の変形例を示すものである。この画像処理装置は、プリンタコントローラ1001−2、メモリ1002−2、透かし処理部1003−2、及びプリンタ1004−2とから構成されている。本例は、第1実施例のスキャナ1001−1及び縮小処理部1002−1、白紙検知部1003−1の機能がプリンタコントローラ1001−2に置き換わった以外、基本的に第1実施例と同様である。
まず、プリンタコントローラ1001−2は、1頁画像データもしくはNin1画像データ1005−2をメモリ1002−2に展開する。さらに、プリンタコントローラ1001−2は、白紙検知結果1007−2を透かし処理部1003−2に出力する。
透かし処理部1003−2は、メモリ1002−2からの1頁画像データもしくはNin1画像データ1005−2に対して、白紙検知結果1007−2と、不図示の1頁の透かし画像データかNin1の透かし画像データを用いて、透かしを描画した画像データ1006−2を生成してプリンタ1004−2に出力する。
プリンタ1004−2は、入力される画像データ1006−2に基づいて印字する。
一般的に、プリンタコントローラ1001−2は、PDL(ページ記述言語)を解釈してビットマップを生成するが、Nin1画像データ生成時は不図示のドライバ等より指示を受けて最初から縮小画像を生成し、Nin1の指示レイアウトになるようビットマップを生成する。また、ページ記述言語で書かれているため、白紙ページであるかどうかの情報1007−2を生成出力することも容易である。
また、本例では、ビットマップ生成画像データに改めて透かし処理部1003−2を用いて透かし画像を描画したが、プリンタコントローラ1001−2に、その機能を持たせることも出来る。
以上説明したように上記第1実施例の変形例によれば、プリンタコントローラから出力されるデータであっても、1頁単位の画像データとNin1時の画像データとで異なる透かしを描画できるので透かし描画の利便性を向上することができる。
次に、第2実施例について説明する。
図8は、第2実施例のデジタル複写機の概略構成を示すものである。
すなわち、第2実施例のデジタル複写機は、制御回路2000、スキャナ2001−1、縮小処理部2002−1、透かし検出部2003−1、メモリ2004−1、透かし処理部2005−1、及びプリンタ2006−1とから構成されている。
制御回路2000は、デジタル複写機の全体の制御を司る。
スキャナ2001−1は、原稿を走査して画像データ2010−1を出力する。
縮小処理部2002−1は、スキャナ2001−1からの画像データ2010−1を縮小処理する。
透かし検出部2003−1は、入力画像データ2010−1から透かしを検出する。 メモリ2004−1は、縮小画像データまたは非縮小画像データ2011−1を格納する。
透かし処理部2005−1は、メモリ2004−1から読み出した画像データ2013−1に透かし処理を施して画像データ2014−1を生成する。
プリンタ2006−1は、透かしを描画した画像データ2014−1に基づいて印字する。
図9は、スキャナ2001−1の概略構成を示すものである。スキャナ2001−1は、図に示すように、一般にライン走査タイプと呼ばれる既知のスキャナである。
スキャナ2001−1は、原稿を照射するランプ及びミラーユニット2001−1−1、照射して原稿から反射した光をレンズユニット2001−1−3に入射する第2ミラーユニット2001−1−2、ランプ及びミラーユニット2001−1−1と第2ミラーユニット2001−1−2とを原稿台上を副走査方向に走査するモータ−2001−1−4とから構成されている。スキャナ2001−1は、図示しない制御信号により制御されている。
一般的に、上述したタイプの本スキャナ2001−1は機構の構成から、変倍処理より得られる画像データ2010−1は、図10に示される形状である。主走査は、変倍指示に関わらず100%画像であるが、副走査は図示しないセンサを機械的に走査させる速度を変えて読み込む。そのため、最初から縮小された画像データがデジタルに生成される。例えば、副走査が100%に対して副走査が25%の場合、100%の1/4画素になる。
図11は、透かし検出部2003−1の構成を示すものである。透かし検出部2003−1は、入力される画像データ2010−1に対して、主走査周期分析部2003−1−1での主走査分析結果2003−1−3と、副走査周期分析部2003−1−2での副走査分析結果2003−1−4とを統合分析部2003−1−4で統合的に分析した分析結果2012−1を出力する。
図12は、出力画像データ2013−1に対して、透かし処理部2005−1で既知の周波数に特徴量を持たせた透かしを描画し、その画像をスキャナ2001−1で25%読み込んだ場合の情報が載っている画素の状態を表している。
透かし処理部2005−1は、例えば、図13に示す既知の周波数空間に特徴量を持たせて透かし情報を印加する。すなわち、画像データ2013−1を周波数空間信号2005−1−6に周波数空間変換器(2)2005−1−3で変換し、同様に印加したいデータ2005−1−1を周波数空間変換器(1)2005−1−2で透かし用周波数データ2005−1−5として印加したい周波数空間に変換する。そして、オア回路2005−1−7で、透かし用周波数データ2005−1−5と周波数空間信号2005−1−6とを周波数空間で加算し、画像空間変換器2005−1−4で実画像2014−1に変換する。
プリンタ2006−1を600dpiとすると、透かし処理部2005−1で入力できる透かしの周期は、300dpi以下のデータを入力することができる。
図12に示した例では、300dpiと150dpiと75dpiに特徴量を印加した例を示すが、スキャナ2001−1が600dpiとすると、100%入力時は、各周期の特徴量を透かし検出部2003−1で検出することができる。
しかしながら、縮小入力時に副走査方向は、図12の読み取りデータに示したように75dpi以外は検出できたり出来なかったりする。図の読み取りデータの上下は、読み取り開始位置の違いである。実際に出力したデータを丁度左端開始点から読める保証が無いため、縮小処理時、ある程度低周期を使用した透かし画像を印加することで(本例では、25%読み込みに対処するために75dpi)、画像の変倍に対しても透かし検出が可能な透かし画像を提供することができる。
本例では、縮小を例に挙げたが、拡大入力も同様で400%入力の時は、画像の1/8サイズより長い周期を使用していると検出できないことは明らかである。
また、透かしにして入れる情報は、低周波だけでは入力できる情報が限られるため、低周波に基本的な情報、例えば文書の複写禁止・許可を入れ、高周波にはより多くの情報を必要とする情報、例えば文書番号等を入力することで透かしの利便性を向上させることができる。
本例では、透かし検出部2003−1より複写禁止・許可信号2012−1が生成され、禁止であればメモリ2004−1の内容をクリアするように動作する。
また、スキャナ2001−1では、従来の文献5に示されるように、副走査の倍率が100%から(本例では)25%まで、全て走査するのではなく、例えば100%と50%のみ走査し、後の倍率は縮小処理部2002−1で主走査だけでなく、副走査も変倍することで変倍画像を得る構成も考えられる。このような場合、その倍率を考慮した周期を用いて透かし処理部2005−1で透かしを印加すれば、読み取りの特徴を考慮して効果的に入力周期を使いわけることができる。
また、本例では、25%から100%まで全ての倍率をチェックできる例で記述したが、A3からA4へのサイズ縮小(71%)等、特定の用紙変倍に対する入力を中心に使用周期を決定するように構成してもよい。
次に、第2実施例の変形例を説明する。
図14は、第2実施例の変形例を示すものである。第2実施例の変形例のデジタル複写機は、基本的にスキャナ2001−2が図15A,15Bに示す構成であり、プリンタ2006−2が図15Cに示す構成である。すなわち、スキャナ2001−2とプリント2006−2の走査幅が略等しい構成であり、透かし検出部2003−2と透かし処理部2005−2が若干異なる以外は、第2実施例と同様である。
図15Aの2001−2−4は、ADF(Auto Document Feeder)と呼ばれる装置であり、モータ2001−2−5で原稿を順次読み込み、固定されたランプ及びミラーユニット2001−2−1、第2ミラーユニット2001−2−2を介して、レンズユニット2001−2−3に原稿の反射光を入力するものである。ADF2001−2−4は、大量に原稿を入力することができる。
図15Cは、プリンタ2006−2の一部を表したものでレーザ光照射器2006−2−3と、ドラム2006−2−1にレーザ描画するポリゴン2006−2−2とにより構成される。ここで、図15Bは図15Aを上部から見たものであるが、一般にデジタル複写機ではランプ及びミラーユニット2002−1−1の主走査方向の長さAと、図15Cに示すドラム2006−2−1の長さBとは略等しい。
この様な関係があることから、入力・出力とも物理的な速度となる副走査よりも電気的に走査できる主走査になるべく多くの画像データを入力して入出力の関係を維持し、複写能力の生産性をあげている。
この例を示したのが図16である。
例えば、A4サイズの入力/出力は、(a)−1と(b)−1の組み合わせが早い。A3サイズの入力(縮小)でのA4サイズの印字は、(e)と(b)−1が早い。A4サイズ入力(拡大)でのA3サイズの印字は、(c)−1と(d)が早い((d)と(e)は物理的限界から1種類)。つまり、一般に生産性を確保するため、ユーザに上記パターンの入出力が推奨されている。
また、出力は用紙の有無から(b)−2が選択される可能性も有るが、その印字結果を複写するときの入力は(a)−1を選択するのが生産性を向上させる。
図17は、このことを考慮した透かし処理部2005−2の構成である。
周波数空間変換器(1)2005−2−2と、生成される透かし用周波数データ2005−2−5とが異なり、新たに主走査指示2005−2−7、副走査指示2005−2−8とが加わった以外は第2実施例と同様である。
第2実施例で触れたように、副走査方向は変倍により検出できる周波数に制限があるが、主走査は機器の解像度で読み取ることができる。理想的には、主副どちらで分析しても同じ結果を採用する方式が安全であるが、一般には図16に示すデジタル複写機の構成による制限がある。そのため、スキャナ2001−2で主走査方向に読み取られる確率が高い走査方向に多くの周波数を使用したパターンを入力し、透かし検出部2003−2で、主・副走査で検出する情報を分けて扱うよう構成することで透かし画像の利便性が向上する。
すなわち、図18に示す(a)、(b)、(c)のパターンで、それぞれ主走査指示2005−2−7、副走査指示2005−2−8で片方の周波数の情報を多くすることで、変倍時もより多くの情報が利用でき、透かし画像の利便性が向上する。
なお、メモリ2004−2は、変倍及び回転が終わった画像が格納されているとして記述している。
以上説明したように上記第2実施例の変形例によれば、入出力機器の変倍時の特性を考慮した透かしの挿入画像を得ることができ、透かしの利便性を向上させることができる。
なお、本例では説明のために入力/出力装置を持つデジタル複写機で説明したが、第1実施例の変形例で述べたプリンタコントローラの構成で、同様に透かしの使われ方を考慮して印加すれば、プリンタ出力の透かしであっても同様に利便性を向上させることができる。
このことから、図19に示されるような、複写機能とプリンタ機能を併せ持った機体で、透かしを共通に入力する構成であれば、更に利便性が向上する。
また、メモリ2004−3がスキャナ2001−3からの画像データと、プリンタコントローラ2007−3からの画像データとが入力される以外は第2実施例の変形例と同様である。
また、本例では縮小処理を例に取り上げたが、図20に示すように拡大処理に対応して、4隅から1/4(400%拡大までスキャナ入力がある場合)の範囲に確実に透かし情報を入力しておくことにより、拡大処理も考慮した透かしが印加された画像が得られる。
原稿の置く方向とスキャナの基準位置によるが、図20の4隅のどれかの領域は、普通に用紙を原稿台に置けば、透かし情報を読み取ることができる。4辺の位置(図20の1,2,3、4、5、8,9,12、13,14,15,16)を使えば、より利便性が高まる。
次に、第3実施例について説明する。
図21は、第3実施例のデジタル複写機の概略構成を示すものである。
すなわち、第3実施例のデジタル複写機は、制御回路3000、スキャナ3001−11、識別部3002−1、フィルタ3003−1、透かし処理部3004−1、及びプリンタ3005−1とから構成されている。
識別部3002−1は、スキャナ3001−1の入力画像データから文字/写真の識別処理を行う。フィルタ3003−1は、識別結果3011−1を用いて、画像データ3010−1に適応的にフィルタをかける。透かし処理部3004−1は、フィルタ後の画像データ3012−1に透かしを描画する。プリンタ3005−1は、透かしが描画された画像データ3013−1に基づいて印字する。
各処理は何れも既知の技術であるが、識別部3002−1は、図22に構成例を示すように、処理画素周囲の値の変化量の大きさを計算し、閾値より大きければ文字(=1)、小さければ写真(=0)として出力する技術である。
一方、透かしは可視透かしであれば図5に示した画像パターン、不可視透かしであれば図12に示したような高周波のパターンを描画する。しかしながら、これらの透かしを描画した後、識別処理を行うのは、本来の画像の性質以外に透かしの情報も検知してしまうのは明らかである。そこで、本実施例では、透かし処理部3004−1の前段に識別部3002−1を配置させ、出力画像を高精度で補正でき、かつ透かしも描画する。それによって、高画質な透かし画像を得ることができる。
また、不可視透かしは、図12に示したように、画像に較べて高周波なデータを印加することを基本とするが、識別信号3011−1を用いて文字領域に透かしを入れない、もしくは非文字領域とは異なる透かしを入れれば、更に高画質な透かし画像を作ることができる。例えば、文字領域は既知の文字の形状を変形する透かしを入力すれば、透かしの精度も向上する。可視透かしも同様に透かしの入れ方を変えれば、文字画質を損なうことなく透かし画像を得ることができる。
また本例では、透かし処理部3004−1の前に識別を配置したが、透かし処理部が透かしを描画した領域を信号として出力することで、識別部3002−1で透かし領域を考慮して識別することで透かし領域に対する識別劣化を低減することもできる。
以上説明したように上記発明の実施の形態によれば、画像入出力装置の特性を考慮して透かし描画を行うことで、より利便性の高い透かし画像データを得ることができる。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1000…制御回路、1001−1…スキャナ、1002−1…縮小処理部、1003−1…白紙検知部、1004−1…メモリ、1005−1…透かし処理部、1006−1…プリンタ。