JP2019080166A - 画像処理装置、及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザが容易に原稿の配置状況を認識可能な画像処理装置、及び制御方法を提供することである。【解決手段】取得部は、読み取り領域に置かれた原稿を含む領域を示す領域画像を取得する。画像処理部は、前記取得部により取得された領域画像に含まれる原稿画像の配置が、所定方向から前記読み取り領域を見た場合の配置と一致するように、前記領域画像を反転または回転する。出力部は、前記画像処理部によって反転または回転された前記領域画像を出力する。【選択図】図9

Description

本発明の実施形態は、画像処理装置、及び制御方法に関する。
原稿台に置かれた原稿を読み取り、サムネイル画像を表示する画像処理装置がある。こうした画像処理装置に表示されたサムネイル画像の原稿の配置は、ユーザから見える原稿の配置とは異なることがあり、ユーザは原稿の配置状況を認識し難いという問題があった。また、サムネイル画像のうちの一部の画像のみを表示したとしても、マルチクロップを行うために複数の原稿が置かれたときは、一部の原稿の配置のみしか表示されないため、ユーザは原稿の配置状況を認識し難いという問題があった。
特開2004−104320号公報
本発明が解決しようとする課題は、ユーザが容易に原稿の配置状況を認識可能な画像処理装置、及び制御方法を提供することである。
実施形態の画像処理装置は、取得部と、画像処理部と、出力部とを持つ。取得部は、読み取り領域に置かれた原稿を含む領域を示す領域画像を取得する。画像処理部は、前記取得部により取得された領域画像に含まれる原稿画像の配置が、所定方向から前記読み取り領域を見た場合の配置と一致するように、前記領域画像を反転または回転する。出力部は、前記画像処理部によって反転または回転された前記領域画像を出力する。
画像処理装置の全体構成例を示す外観図。 画像処理装置の電気的構成を示す図。 画像処理部の構成を示す図。 ユーザの視線方向と読み取り領域との位置関係を示す図。 主走査方向がユーザの視線方向と平行な場合の主走査方向、及び副走査方向の4パターンを示す図。 平行パターンA〜Dで得られたスキャン画像等を示す図。 主走査方向がユーザの視線方向と直交する場合の主走査方向、及び副走査方向の4パターンを示す図。 直交パターンA〜Dで得られたスキャン画像等を示す図。 スキャン設定画面を示す図。 原稿が読み取り領域からはみ出るように載置された場合の警告例等を示す図。 マルチクロップへの応用例を説明するための図。 マルチクロップ処理を説明するための図。 画像処理装置の処理の流れを示すフローチャート。
実施形態の画像処理装置では、ユーザが容易に原稿の配置状況を認識可能な画像処理装置、及び制御方法を提供することが可能となる。以下、実施形態の画像処理装置について詳細に説明する。
図1は、実施形態の画像処理装置100の全体構成例を示す外観図である。画像処理装置100は、例えば複合機である。画像処理装置100は、コントロールパネル120、プリンタ130、シート収容部140及び画像読取部200を備える。
画像処理装置100は、トナー等の現像剤を用いてシート上に画像を形成する。シートは、例えば紙やラベル用紙である。シートは、その表面に画像処理装置100が画像を形成できる物であればどのような物であってもよい。
コントロールパネル120は、複数のボタンとディスプレイ110とを有する。コントロールパネル120は、ユーザの操作を受け付ける。コントロールパネル120は、ユーザによって行われた操作に応じた信号を、画像処理装置100のCPU(Central Processing Unit)に出力する。
ディスプレイ110は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。ディスプレイ110は、画像処理装置100に関する種々の情報を表示する。
プリンタ130は、画像読取部200によって生成された画像情報又は通信路を介して受信された画像情報に基づいて、シート上に画像を形成する。プリンタ130は、例えば以下のような処理によって画像を形成する。プリンタ130の画像形成部は、画像情報に基づいて感光体ドラム上に静電潜像を形成する。プリンタ130の画像形成部は、静電潜像に現像剤を付着させることによって可視像を形成する。プリンタ130の転写部は、可視像をシート上に転写する。プリンタ130の定着部は、シートに対して加熱及び加圧を行うことによって、可視像をシート上に定着させる。なお、画像が形成されるシートは、シート収容部140に収容されているシートであってもよいし、手差しされたシートであってもよい。
シート収容部140は、プリンタ130における画像形成に用いられるシートを収容する。
画像読取部200は、不図示のCCD(Colony Collapse Disorder)ラインセンサ(以下、「ラインセンサ」という)を副走査方向に移動させることで、領域画像を取得する。矢印Aは、ラインセンサの主走査方向を示す。矢印Bは、ラインセンサの副走査方向を示す。矢印Cは、読み取り領域500を見たユーザの視線方向を示す。画像読取部200は、読み取り領域500に置かれた原稿を含む領域を示す領域画像を取得可能である。この領域画像は、読み取り領域500全体または一部の領域を示す画像である。
画像読取部200は、読み取られた画像情報を記録する。記録された画像情報は、ネットワークを介して他の情報処理装置に送信されてもよい。記録された画像情報は、プリンタ130によってシート上に画像形成されてもよい。
図2は、画像処理装置100の電気的構成を示す図である。
画像処理装置100は、CPU80、コントロールパネル120、ROM81、RAM82、ハードディスクドライブ(HDD)83、画像読取部200、画像処理部85、及びプリンタ130で構成される。
ROM81は、制御用の各種プログラムを記憶する。RAM82は、各種データを記憶する。ハードディスクドライブ83は、画像データを記憶する。画像読取部200は、不図示のキャリッジ、露光ランプ、反射ミラー、変倍用レンズブロック、及びCCDラインセンサ等を含む。画像処理部85は、画像読取部200によって取得された画像データに対し、各種処理を行う。
プリンタ130は、不図示の露光ユニット、感光体ドラム、転写ベルト、ドライブローラ、従動ローラ、1次転写ローラ、2次転写ローラ、定着ユニット、及び各種搬送路などを有する。プリンタ130は、画像処理部85が処理した画像データが示す画像をシート上に形成する。
図3は、画像処理部85の構成を示す図である。なお、図3に示される構成は、本実施形態で行われる処理に対応した構成を示しており、他の構成は省略されている。画像処理部85は、回転反転処理部86、切り出し部87、縮小処理部88、及びファイル化部89で構成される。回転反転処理部86は、画像の上下反転、左右反転、及び回転処理を行う。切り出し部87は、スキャン画像のうち、原稿に対応する画像を切り出す。縮小処理部88は、ディスプレイ110にサムネイル画像を表示するために、縮小した画像データを生成する処理を行う。ファイル化部89は、切り出し部87によって切り出された画像などのファイル化を行う。なお、後述するスキュー処理は、回転反転処理部86によって行われる。画像処理部85は、反転または回転された領域画像を、コントロールパネル120、または後述するPCに出力する。
次に、画像処理装置100が、原稿画像の配置が所定方向から読み取り領域500を見た場合の配置と一致するように、領域画像を反転または回転する処理について説明する。この処理によって提供される機能を、サムネイル補正機能と表現することがある。なお、原稿画像とは、原稿の画像である。例えば、原稿の中央のみに画像が存在する場合も、原稿全体の画像を示す。以下の説明では、所定方向の一例として、ユーザの視線方向を用いている。この処理により、読み取り領域を見た場合の配置と一致するサムネイル画像がユーザに対して表示される。このサムネイル補正機能によって、ユーザが容易に原稿の配置状況を認識するこができる。
原稿の載置状況をサムネイル画像として表示する場合、ラインセンサの主走査方向、副走査方向、及び視線方向によって、サムネイル画像として表示される画像は異なる。以下の説明では、図1に示した画像処理装置100に載置された原稿のサムネイル画像をユーザと同じ側にある他の装置(例えばPC)で表示するものとする。
図4は、ユーザの視線方向と読み取り領域500との位置関係を示す図である。PCでサムネイル画像を表示する場合、読み取り領域500に対するユーザの視線方向は、図4に示されるように、矢印XYZWの4方向存在する。読み取り領域500には、原稿300が載置されている。矢印Aは、主走査方向を示し、矢印Bは副走査方向を示す。図1に示した画像処理装置100における主走査方向及び副走査方向は一方向であるが、これらの方向と逆方向の画像処理装置も存在することから、それらに対応可能なように、以下では、一方向だけではなく両方向のケースについても説明する。なお、以下の説明では、ユーザの視線方向を単に視線方向と表現することがある。
図5は、主走査方向がユーザの視線方向と平行な場合の主走査方向、及び副走査方向の4パターンを示す図である。この図5に限らず、以下の説明では、説明を分かりやすくするために、ユーザの視線方向を固定して、主走査方向、副走査方向を変化させた図を用いる。
図5に示される各図は、読み取り領域500の上方向から見た図である。従って、ユーザが通常見ている載置状態を示している。また、各図には、読み取り領域500に載置された原稿300が示されている。原稿300には、破線で示した三角形が原稿画像として描かれている。この三角形は、読み取り領域500の上方向から見た場合には、本来であれば見えないため、破線で示されている。また、矢印Aは主走査方向を示し、矢印Bは副走査方向を示している。
図5(A)は、主走査方向が視線方向と一致し、副走査方向が左から右である場合のパターンを示している。図5(A)に示されるパターンを、以下の説明では、平行パターンAと表現することがある。図5(B)は、主走査方向が視線方向と反対で、副走査方向が左から右である場合のパターンを示している。図5(B)に示されるパターンを、以下の説明では、平行パターンBと表現することがある。図5(C)は、主走査方向が視線方向と一致し、副走査方向が右から左である場合のパターンを示している。図5(C)に示されるパターンを、以下の説明では、平行パターンCと表現することがある。図5(D)は、主走査方向が視線方向と反対で、副走査方向が右から左である場合のパターンを示している。図5(D)に示されるパターンを、以下の説明では、平行パターンDと表現することがある。
図6は、平行パターンA〜Dで得られた原稿を示す画像(以下、単に「スキャン画像」という)等を示す図である。なお、スキャン画像は、主走査が開始される位置から副走査方向に読み取られたものであるため、副走査方向の始点の主走査方向の辺が上の辺となり、副走査方向の終点の主走査方向の辺が下の辺となる。
図6(A)は、平行パターンAで得られたスキャン画像を示す図である。図6(B)は、平行パターンBで得られたスキャン画像を示す図である。図6(C)は、平行パターンCで得られたスキャン画像を示す図である。図6(D)は、平行パターンDで得られたスキャン画像を示す図である。
図6(E)は、ユーザに表示すべきサムネイル画像を示す図である。図6(F)は、スキャン画像の画像処理内容を示している。図6(F)における「視線」の「同方向」とは、視線方向が主走査方向と同じ方向であることを示している。「反対方向」とは、視線方向が主走査方向と反対方向であることを示している。図6(F)における「副走査方向」は、左から右へ走査することと、右から左へ走査することを示している。
視線が主走査方向と同方向で、副走査方向が左から右へ走査する方向は、平行パターンAに対応する。平行パターンAの場合の画像処理は、スキャン画像を左90°回転させる処理である。視線が主走査方向と反対方向で、副走査方向が左から右へ走査する方向は、平行パターンBに対応する。平行パターンBの場合の画像処理は、スキャン画像を左右反転し、さらに左90°回転させる処理である。視線が主走査方向と同方向で、副走査方向が右から左へ走査する方向は、平行パターンCに対応する。平行パターンCの場合の画像処理は、スキャン画像を上下反転し、さらに左90°回転させる処理である。視線が主走査方向と反対方向で、副走査方向が右から左へ走査する方向は、平行パターンDに対応する。平行パターンDの場合の画像処理は、スキャン画像を右90°回転させる処理である。
なお、一般的に、XY平面におけるX軸に関する対象移動(上下反転)、Y軸に関する対象移動(左右反転)、及び原点を中心とした回転移動は、それぞれ行列で示される。そしてこれらの組合せは行列の積で表現されるが、行列の積は一般に非可換である。従って、反転と回転とが含まれる画像処理の場合、順序を保って処理を行う必要がある。例えば、スキャン画像を上下反転し、さらに左90°回転させる処理において、最初に左90°回転処理をさせると、回転前の上下は回転後の左右となるため、処理結果は一致しない。さらに、各パターンにおける画像処理は、一意的なものではない。例えば、スキャン画像を上下反転し、さらに左90°回転させる処理は、スキャン画像を左90°回転させ、さらに左右反転させる処理と一致する。
図7は、主走査方向がユーザの視線方向と直交する場合の主走査方向、及び副走査方向の4パターンを示す図である。
図7に示される各図は、読み取り領域500の上方向から見た図である。また、各図には、読み取り領域500に載置された原稿300が示されている。従って、ユーザが通常見ている載置状態を示している。原稿300には、破線で示した三角形が描かれている。この三角形は、読み取り領域500の上方向から見た場合には、本来であれば見えないため破線で示されている。また、矢印Aは主走査方向を示し、矢印Bは副走査方向を示している。
図7(A)は、副走査方向が視線方向と一致し、主走査方向が左から右である場合のパターンを示している。図7(A)に示されるパターンを、以下の説明では、直交パターンAと表現することがある。図7(B)は、副走査方向が視線方向の反対で、主走査方向が左から右である場合のパターンを示している。図7(B)に示されるパターンを、以下の説明では、直交パターンBと表現することがある。図7(C)は、副走査方向が視線方向と一致し、主走査方向が右から左である場合のパターンを示している。図7(C)に示されるパターンを、以下の説明では、直交パターンCと表現することがある。図7(D)は、副走査方向が視線方向と反対で、主走査方向が右から左である場合のパターンを示している。図7(D)に示されるパターンを、以下の説明では、直交パターンDと表現することがある。
図8は、直交パターンA〜Dで得られたスキャン画像等を示す図である。なお、スキャン画像は、主走査が開始される位置から主走査方向に読み取られたものであるため、主走査方向の始点の副走査方向の辺が上の辺となり、主走査方向の終点の副走査方向が下の辺となる。
図8(A)は、直交パターンAで得られたスキャン画像を示す図である。図8(B)は、直交パターンBで得られたスキャン画像を示す図である。図8(C)は、直交パターンCで得られたスキャン画像を示す図である。図8(D)は、直交パターンDで得られたスキャン画像を示す図である。
図8(E)は、ユーザに表示すべきサムネイル画像を示す図である。図8(F)は、スキャン画像の画像処理内容を示している。図8(F)における「視線」の「同方向」とは、視線方向が副走査方向と同じ方向であることを示している。「反対方向」とは、視線方向が副走査方向と反対方向であることを示している。図8(F)における「主走査方向」は、左から右へ走査することと、右から左へ走査することを示している。
視線が副走査方向と同方向で、主走査方向が左から右へ走査する方向は、直交パターンAに対応する。直交パターンAの場合の画像処理は、スキャン画像を上下反転させる処理である。視線が副走査方向と反対方向で、主走査方向が左から右へ走査する方向は、直交パターンBに対応する。直交パターンBの場合、表示すべきサムネイル画像と一致するため、反転や回転処理は行われない。視線が副走査方向と同方向で、主走査方向が右から左へ走査する方向は、直交パターンCに対応する。直交パターンCの場合の画像処理は、スキャン画像を上下反転し、左右反転させる処理である。視線が副走査方向と反対方向で、主走査方向が右から左へ走査する方向は、直交パターンDに対応する。直交パターンDの場合の画像処理は、スキャン画像を左右反転させる処理である。
視線方向、主走査方向、副走査方向の組合せは、図6〜図8に示した8パターン(平行パターンA〜D、直交パターンA〜D)のいずれかに該当するため、図6(F)、図8(F)に示した各パターンとパターンに対応する画像処理をHDD83などの記憶装置に予め記憶しておく。そして、画像処理装置100は、パターンに該当する画像処理を行う。すなわち、画像処理装置100は、原稿画像の配置が、視線方向から読み取り領域を見た場合の配置と一致するように、領域画像を反転または回転する。回転または反転された画像は、ファイル化部89によってサムネイル画像用に縮小処理される。また、スキャン画像は、ファイル化部89によってファイル化される。
このように、画像処理部85は、主走査方向、副走査方向、及び所定方向に基づき、領域画像を反転または回転する。サムネイル補正機能によって、原稿画像の配置が、視線方向から読み取り領域500を見た場合の配置と一致する画像がサムネイル画像として表示されるので、ユーザが容易に原稿の配置状況を認識可能となる。
図9は、スキャン設定画面600を示す図である。このスキャン設定画面600は、サムネイル画像を表示するPCで表示される。スキャン設定画面600には、走査方向設定部610、回転設定部620、及びサムネイル表示部630が含まれる。走査方向設定部610は、ユーザから見た主走査方向と副走査方向の設定するための設定部である。回転設定部620は、スキャン画像を回転するための設定部である。サムネイル表示部630は、ユーザに原稿の配置状況を認識させるサムネイル画像を表示する。なお、サムネイル表示部630には、回転設定部620により「回転無」以外が選択されている場合には、その回転が行われたスキャン画像のサムネイル画像が表示される。
PCは、ユーザによって入力された主走査方向、副走査方向、及び回転設定を取得すると画像処理装置100に主走査方向、副走査方向、及び回転設定を送信する。画像処理装置100は、主走査方向、副走査方向に該当するパターンに対応した画像処理を行う。これにより原稿画像の配置が、視線方向から読み取り領域500を見た場合の配置と一致する画像が得られる。得られた画像は、ファイル化部89によって縮小され、PCに送信される。PCは、受信した画像をサムネイル表示部630に表示する。
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザが容易に原稿の配置状況を認識可能となる。次にサムネイル補正機能の応用例について説明する。上述した実施形態では、走査方向や視線方向が異なる各パターンを説明するために、画像処理装置100とPCとを用いて説明したが、以下の応用例では、画像処理装置100がディスプレイ110に表示するためのサムネイル補正機能を備えているものとする。
図10は、原稿が読み取り領域500からはみ出るように載置された場合の警告例等を示す図である。図10(A)に示されるように、読み取り領域500に載置された原稿300の下部は、読み取り領域500からはみ出ている。このような状態で、原稿の配置と一致しないサムネイル画像が表示されると、ユーザはどのように原稿を載置し直せばよいか直感的に分かりにくい。そこで、サムネイル補正機能を用いて、原稿の配置と一致するサムネイル画像を表示することで、ユーザは原稿をどのように載置し直せばよいか直感的に分かりやすくなるので、ユーザの使い勝手が格段に向上する。
図10(B)〜(D)は、警告画面を示す図である。図10(B)〜(D)において共通していることは、「原稿がはみ出ています 置き直してください」という警告文が表示されることである。また、いずれにもサムネイル画像が表示される。このサムネイル画像は、画像処理部85によって生成される。図10(B)は、原稿画像とともに、原稿の位置を表示する警告画面である。図10(C)は、原稿の位置を表示する警告画面である。図10(D)は、原稿の領域と、原稿以外の領域を表示する警告画面である。図10(E)は、図10(B)〜(D)とは異なり、2つの原稿が載置されており、はみ出している原稿のみを破線で示す警告画面である。
いずれの警告画面も、サムネイル補正機能によって原稿の配置と一致するサムネイル画像が表示されるため、ユーザは原稿をどのように載置し直せばよいか直感的に分かりやすくなるので、ユーザの使い勝手が格段に向上する。
次に、サムネイル補正機能のマルチクロップへの応用例について説明する。マルチクロップでは、複数の原稿が読み取り領域500に載置される。この場合、原稿同士が重なることもある。図11は、マルチクロップへの応用例を説明するための図である。図11(A)は、原稿が重なって載置された様子を示している。図11(B)は、警告画面を示す図である。警告画面には、「原稿が重なっています 置き直してください」という警告文と、重なった原稿のサムネイル画像が表示される。図11(B)に示されるように、サムネイル画像に重なり具合も表示されるため、ユーザは原稿をどのように載置し直せばよいか直感的に分かりやすくなるので、ユーザの使い勝手が格段に向上する。このように、画像処理部85は、領域画像における原稿画像の領域と、原稿画像の領域以外の領域とが識別可能な画像とする画像処理を領域画像に対して行う。
マルチクロップでは、多くの原稿が載置されることがあるが、この場合、複数の原稿が読み取り領域500からはみ出すこともある。そのような場合、視線方向から読み取り領域500を見た場合の配置と一致しないサムネイル画像が表示されると、ユーザはどのように原稿を載置し直せばよいか非常に分かりにくい。そこで、サムネイル補正機能を用いて、原稿の配置と一致するサムネイル画像を表示することで、ユーザは原稿をどのように載置し直せばよいか直感的に分かりやすくなるので、ユーザの使い勝手が格段に向上する。
なお、図10においてはみ出している原稿を示す画像や、図11において重なっている原稿を示す画像を、背景とは異なる色(例えば、背景が白なら原稿を赤)で表示するようにしてもよい。また、図10(C)〜(E)は、原稿画像を表示せず、位置関係のみを表示するため、原稿画像がある場合と比較して、位置関係が分かりやすくなる。
次に、本実施形態におけるマルチクロップ処理について説明する。図12は、マルチクロップ処理を説明するための図である。図12(A)は、読み取り領域500に載置された原稿310、311を示す図である。図12(B)は、スキャン画像を示す図である。スキャン画像に示される画像313は、原稿313を示す画像であり、画像312は、原稿310を示す画像である。
画像312、313に対して切り出しが行われることで、矩形の画像が得られる。本実施形態では、切り出された画像が傾いている場合、スキュー処理を行って、短い方の辺を上の辺にする。短い方の辺は2辺あるため、2通りの回転方法があるが、回転角が小さい方でスキュー処理が行われる。2通りの回転方法でいずれの回転角も等しくなる場合、すなわち回転角が90°の場合、左方向90°でスキュー処理が行われる。
画像312を切り出した画像は、図12(C)の態様でファイル化部89によってファイル化される。画像313を切り出した画像は、図12(D)の態様でファイル化部89によってファイル化される。このように、画像処理部85は、領域画像から原稿画像を切り出す。以上説明したマルチクロップ処理において、プラテンカバーを開けた方が、開けない場合と比較して、精度よく原稿を示す画像の切り出しなどを行うことができる。
図13は、画像処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。CPU80は、走査方向と回転角とを取得する(ACT101)。上述したように、PCから走査方向と回転角とを受信する場合には、走査方向と回転角はPCから取得される。一方、画像処理装置100のみで画像処理を行う場合には、走査方向は固定であるので、CPU80は、予め定められている走査方向を取得する。
CPU80は、スキャンを行い(ACT102)、載置状態の異常を検出する(ACT103)。このACT103では、上述した原稿のはみ出し、または原稿の重なりを異常とし、当該異常を検出する。CPU80は、異常が検出されたか否かを判定する(ACT104)。異常が検出された場合には(ACT104:YES)、CPU80は、図10や図11で示した警告画面を生成し(ACT105)、生成した警告画面を表示する(ACT106)。CPU80は、プラテンカバーが閉じられるか、コントロールパネル120での操作によって、再びスキャンを行う(ACT102)。
ACT104において、異常が検出されなかった場合には(ACT104:NO)、CPU80は、画像を切り出す(ACT107)。ここでの画像の切り出しは、原稿のサイズが検出されたか、サイズがユーザによって指定されている場合には、そのサイズの画像を切り出す。原稿のサイズが未検出かつユーザによって指定されていない場合には、原稿に対応する領域を切り出す。
CPU80は、マルチクロップか否かを判定する(ACT108)。このACT108では、ACT107の切り出しによって、複数の画像が切り出された場合に、マルチクロップと判定される。マルチクロップと判定された場合には(ACT108:YES)、CPU80は、上述したスキュー補正を行い(ACT109)、ACT110に進む。
マルチクロップと判定されなかった場合には(ACT108:NO)、CPU80は、主走査方向、副走査方向、及び所定方向に基づき、画像を反転または回転する(ACT110)。CPU80は、切り出した画像のファイル化を行い(ACT111)、本処理を終了する。
以上述べた実施形態の画像処理装置100によればユーザが容易に原稿の配置状況を認識可能な画像処理装置を提供することが可能となる。
なお、上述した実施形態における画像処理装置100は、読み取り領域500の全部または一部の領域を示す画像を領域画像として取得可能である。従って、例えばユーザによって原稿のサイズが指定されている場合などは、そのサイズに対応する領域を示す画像を領域画像として取得するようにしてもよいし、読み取り領域500の全部を示す画像を領域画像として取得して、サイズに対応する領域を示す画像を切り出してもよい。
上述した実施形態における画像処理装置の機能をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
80…CPU、81…ROM、82…RAM、83…HDD、85…画像処理部、86…回転反転処理部、87…切り出し部、88…縮小処理部、89…ファイル化部、100…画像処理装置、110…ディスプレイ、120…コントロールパネル、200…画像読取部、500…読み取り領域

Claims (5)

  1. 読み取り領域に置かれた原稿を含む領域を示す領域画像を取得する取得部と、
    前記取得部により取得された領域画像に含まれる原稿画像の配置が、所定方向から前記読み取り領域を見た場合の配置と一致するように、前記領域画像を反転または回転する画像処理部と、
    前記画像処理部によって反転または回転された前記領域画像を出力する出力部と、
    を備えた画像処理装置。
  2. 前記取得部は、ラインセンサを副走査方向に移動させることで、前記領域画像を取得し、
    前記画像処理部は、主走査方向、前記副走査方向、及び前記所定方向に基づき、前記領域画像を反転または回転する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像処理部は、前記領域画像における前記原稿画像の領域と、前記原稿画像の領域以外の領域とが識別可能な画像とする画像処理を前記領域画像に行う請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像処理部は、前記領域画像から前記原稿画像を切り出す請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 画像処理装置の制御方法であって、
    読み取り領域に置かれた原稿を含む領域を示す領域画像を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得された領域画像に含まれる原稿画像の配置が、所定方向から前記読み取り領域を見た場合の配置と一致するように、前記領域画像を反転または回転する画像処理ステップと、
    前記画像処理ステップによって反転または回転された前記領域画像を表示装置に表示するサムネイル表示ステップと、
    を備えた制御方法。
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