JP2006259466A - クリーニング装置、プロセスユニット、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 クリーニングブレード2の先端稜線部21を鈍角とし、ブレード下面23との境界で先端稜線部21を形成する第1先端面26とブレード上面24との間に第2先端面を形成し、第2先端面27が法線Nよりも被クリーニング部材である感光体1の表面移動方向下流側に傾斜している。
【選択図】 図11
Description
このクリーニング装置のクリーニング部材として、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、クリーニングブレードを用いたものがよく知られている。このクリーニングブレードとしては、ポリウレタンゴムなどの弾性材料からなり、その基端を支持部材で支持して先端稜線部を像担持体の周面に押し当て、像担持体上に残留するトナーをせき止めて掻き落とし除去するものである。
図25に先端稜線部が直角であるクリーニングブレードの概略図を示す。図25(a)はクリーニングブレード2の全体図で、図25(b)はクリーニングブレード2が像担持体である感光体1に当接する先端稜線部21の近傍である図25(a)中の領域Cの拡大図である。
めくれが大きくなるとクリーニングブレード2と感光体1表面との矢印D方向の当接長さが長くなり、クリーニングブレード2と感光体1表面とが当接する面積が広くなる。クリーニングブレード2から感光体1に対して所定の荷重がかかるように設定しても、クリーニングブレード2と感光体1表面とが当接する面積が広いと、荷重が分散して単位面積当たりの圧力(以下、面圧と呼ぶ)が低下する。面圧が低いと当接部でのトナーのすり抜けを十分に防止することができず、クリーニング不良の原因となる。
ここで面圧を高めるためにクリーニングブレード2の感光体1に対する荷重を増加させると、感光体1が表面移動するトルクが大きくなり、駆動系への負担が大きくなるという問題が生じる。
図26に先端稜線部が鈍角であるクリーニングブレードの概略図を示す。図26(a)はクリーニングブレード2の全体図で、図26(b)は図26(a)中の領域Cの拡大図である。
先端稜線部21が鈍角であると感光体1との摩擦力により矢印D方向に引っ張られても、直角である場合に比べて変形しにくく、図26(b)に示すように先端稜線部21でのめくれは小さくなる。
めくれが小さくなるとクリーニングブレード2と感光体1表面との矢印D方向の当接長さが短くなり、クリーニングブレード2と感光体1表面とが当接する面積も狭くなる。クリーニングブレード2と感光体1表面とが当接する面積が狭いと、クリーニングブレード2から感光体1に対して先端稜線部21が直角の場合と同じ荷重がかかっていても、先端稜線部21が直角である場合に比べて面圧が高くなる。ブレード先端の形状により面圧を高くすることにより、感光体1に加える荷重に対して、効率よく当接部でのトナーのすり抜けを防止することができ、クリーニング不良の発生を防止することができる。
先端稜線部が鈍角であるクリーニングブレードとしては、特許文献1や特許文献2などに記載のものがある。
このような問題は、被クリーニング部材が感光体である場合に限らず、中間転写体などのトナー像担持体、感光体の表面を近接はまたは接触して帯電させるローラ形状やベルト形状の帯電無端移動体の場合も生じる。つまり、不必要なトナーが付着した被クリーニング部材をクリーニングするクリーニング装置を備えた部材であれば生じ得る問題である。
また、請求項2の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記被クリーニング部材が潜像担持体であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記被クリーニング部材が潜像担持体に近接または接触して該潜像担持体表面を帯電する帯電無端移動体であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記被クリーニング部材は中間転写体であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4のクリーニング装置において、上記当接部にて上記弾性クリーニングブレードが上記被クリーニング部材に当接する当接部での面圧が2.0[MPa]以上であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5のクリーニング装置において、上記当接部での面圧が3.0[MPa]以上であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6のクリーニング装置において、上記該先端稜線部の角度が95[°]以上、140[°]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置において、上記ブレード上面と上記第2先端面との境界が上記被クリーニング部材表面の上記当接部での法線よりも該被クリーニング部材の表面移動方向上流側となることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8のクリーニング装置において、上記弾性クリーニングブレードと上記被クリーニング部材との該被クリーニング部材の表面移動方向の当接長さを10[μm]以上に設定したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9のクリーニング装置において、上記当接長さを40[μm]以下に設定したことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10のクリーニング装置において、上記当接長さを30[μm]以下に設定したことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11のクリーニング装置において、上記当接部での線圧が0.2[N/cm]以上、1.2[N/cm]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項12のクリーニング装置において、上記当接部での線圧が0.9[N/cm]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13のクリーニング装置において、上記弾性クリーニングブレードについて、厚さをt1、上記支持部材の支持される部分と支持されていない部分との境界から上記先端稜線部までの長さをt2とすると、1.75≦t2/t1≦3の関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14のクリーニング装置において、上記弾性クリーニングブレードの材料として、JIS−A硬度が60[°]以上、80[°]以下である材料を用いることを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15のクリーニング装置において、上記弾性クリーニングブレードの材料として、温度が23[℃]であるときの反発弾性を30[%]以下である材料を用いることを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16のクリーニング装置において、上記トナーは平均円形度が0.98以上のものであることを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、少なくともクリーニング装置と該クリーニング装置によって表面上のトナーの除去がなされる被クリーニング部材とを一体的に備え、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスユニットにおいて、該クリーニング装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、少なくとも潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段と、該潜像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、作像する過程で不必要なトナーが付着した被クリーニング部材上のトナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、該クリーニング装置として請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項20の発明は、請求項19の画像形成装置において、上記潜像担持体として、無機化合物からなる微粒子を含有せしめた材料からなる表面保護層を設けたものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項21の発明は、請求項19の画像形成装置において、上記潜像担持体として、架橋構造を有するバインダー樹脂からなる表面保護層を設けたものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項22の発明は、請求項21の画像形成装置において、上記表面保護層の構造中に電荷輸送層を有することを特徴とするものである。
また、請求項23の発明は、請求項19、20、21または22の画像形成装置において、上記転写手段を経由した後、上記潜像担持体上の転写残トナーを除去するクリーニング手段との対向部に進入する前の該潜像担持体の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を設けたことを特徴とするものである。
また、ブレード下面との境界で先端稜線部を形成する第1先端面とブレード上面との間に、第2先端面を形成することにより、当接部の上流側で第1先端面と被クリーニング部材との間の空隙に堆積するトナーの逃げ場を作ることができる。
さらに、第2先端面が被クリーニング部材表面の法線よりも被クリーニング部材表面移動方向下流側に傾斜していることにより、第2先端面に接触したトナーは被クリーニング部材から離れる方向に力を受けやすくすることができる。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ200の概略構成図である。プリンタ200は、プロセスユニット100、光書込ユニット101、給紙カセット10、複数の搬送ローラ対20、記録体搬送路30、レジストローラ対31、転写搬送ユニット40、定着装置50、排紙ローラ対60などを備えている。
図2は、実施例1に係るプロセスユニット100の概構成を示す概略構成図である。同図において、トナー像を生成するプロセスユニット100は、ドラム状の感光体1、帯電装置110、現像装置120、感光体クリーニング装置130、除電器140などを有している。
帯電装置110は、帯電部材としての帯電ローラ111、スペーサ112、スプリング115、電源116とを有している。帯電ローラ111には、軸部111aと帯電部としてのローラ部111bとがある。このうちローラ部111bは、感光体1に対向して感光体表面を帯電する機能を担っており、軸部111aの回転によって回動可能なように構成されている。
ローラ部111bが感光帯表面に対して微小な間隙で対向配置するよう帯電ローラに間隙保持部材であるスペーサ112が設けられている。このスペーサ112により、感光体1表面のうち、画像が形成される画像形成領域101aに対向する部分は、感光体1と非接触となるよう配設されている。ローラ部111bの長手方向の寸法は、感光体1の画像形成領域よりも長く設定されており、感光体1の非画像形成領域101bにスペーサ112を当接せしめることにより、微小なギャップGを形成している。
このスペーサ112を介して帯電ローラ111は、感光体1表面に連れまわって回転するようになっている。微小ギャップGは、ローラ部111bと感光体1との最近接部が1〜100[μm]となるように構成されている。この最近接距離は、30〜65[μm]であることがさらに好ましい。プリンタ200では、50[μm]となるように配設した。
軸部111aには、電源116が接続されており、感光体1表面とローラ部111b表面との間の微小な空隙において、交流印加放電によって感光体1表面を均一に帯電せしめる。プリンタ200では、直流成分であるDC電圧に交流成分であるAC電圧が重畳された交番電圧が軸部111aに印加されるようになっている。交番電圧を用いることにより、微小なギャップ変動に起因する帯電電位のバラツキなどの影響が抑制され、均一な帯電が可能となる。
現像剤は、供給搬送スクリュ118によって図中奥行き方向に撹拌搬送されて摩擦帯電せしめられる。この攪拌搬送の際、現像スリーブ124の表面に接触する。すると、現像スリーブ124表面から現像剤供給部119内に向けて伸びている磁界の影響によって現像スリーブ124の表面に担持され、現像スリーブ124表面の回転に伴って現像剤供給部119内から汲み上げられる。そして、スリーブ表面の回転に伴ってドクターブレード125との対向位置まで搬送される。この対向位置において、現像剤は、現像スリーブ124とドクターブレード125との間隙であるドクターギャップをすり抜ける際に層厚が規制されるとともに、トナーの摩擦帯電が助長される。
感光体クリーニング装置130は、感光体除去ケーシング131、支持部材としてのホルダー132、弾性体クリーニングブレードとしてのクリーニングブレード2、回収スクリュ134などを有している。
ホルダー132は、金属や硬質プラスチックなどの剛性材料からなり、その一端部が感光体除去ケーシング131に片持ち支持されている一方で、自由端側でクリーニングブレード2を支持している。
図示しない駆動手段によって回転駆動される回収スクリュ134は、図示しない電源から正極性のクリーニングバイアスの印加を受ける。回収スクリュ134上に落下した転写残トナーは、回収スクリュ134に静電吸着しながら、回収スクリュ134の回転に伴って図示しない廃トナー容器に向けて搬送される。
感光体クリーニング装置130によってクリーニングされた感光体1は、除電器140によって除電される。そして、帯電装置110によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。
搬送ベルト41は、ベルトループ内側から図示しないベース層、弾性層、表面層を有している。ベース層は、例えば伸びの少ないフッ素系樹脂や、伸びの大きなゴム材料に帆布など伸びにくい材料を含有せしめた層である。かかるベース層としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料をシームレス状に成型したものを使用することができる。これらの材料についてはそのまま用いたり、カーボンブラック等の導電材によって導電性を調整したりすることが可能である。表面層は、フッ素系樹脂など、表面エネルギーが低くてトナーと良好な離型性を発揮する材料からなる層で、ベース層に対してスプレーやディッピング等の方法によって積層されたものである。弾性層は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどの弾性材料からなる層で、ベルト全体にある程度の弾性を発揮させるために設けられている。
しかしながら、トナーが小粒径化し、また球形化すると、クリーニングブレードを用いた転写残トナーの完全除去が困難となり、クリーニング不良が発生する。これは、像担持体に対するクリーニングブレードの押し当て位置で、トナーに回転モーメントが発生し、クリーニングブレードを押し上げてトナーがクリーニングブレードと像担持体間にもぐり込みやすくなるからである。
このため、小粒径化や球形化が進んだトナーを用いる場合には、像担持体に対するクリーニングブレードの押し当て力を強め、トナーのもぐり込みを阻止する必要がある。
そして、重合法によるトナーを良好にクリーニングし得る程度の強い押圧力でクリーニングブレードを感光体に向けて押圧すると、その先端側を大きく撓ませることになる。
しかし、強い押圧力で感光体1に向けて押圧したクリーニングブレード2では、大きく撓むことにより、エッジEだけでなく、図中Bsで囲って示すように、感光体1との対向面をも感光体1に当接させるいわゆる腹当りの状態になる。このように腹当りになった状態では、クリーニングブレード2と感光体1との摩擦力が過剰に高まって、感光体1を回転させるトルクが大きくなり、感光体1を良好に回転駆動させるのが困難になる。
ところが、従来のクリーニングブレード2では、ブレードのエッジEと感光体1との当接部でかかる当接圧力を得ようとすると、同図に示すように、腹当りの部分にも当接圧力が発生しまう。これにより、クリーニングブレード2の感光体1に対する荷重が大きくなり、感光体1の回転トルクを上昇させ、感光体1の良好な回転駆動を妨げる大きな原因になっていることがわかった。
面圧は、ブレードを像担持体である感光体に押しつける際に付加する総荷重を、ブレードと像担持体の接触面積で割った値である。ブレードと感光体との接触面積は、ブレードを透明な擬似感光体に押し当てた時の接触面積を測定することで容易に求めることが出来る。
球形トナーをクリーニングする場合に必要な面圧について、図7で示した形状のクリーニングブレード2のエッジEを、様々な当接圧力で感光体1に当接させて、クリーニング性能を調べる実験を行った。実験条件は次に列記する通りである。
・感光体直径:30[mm]
・感光体線速:185[mm/sec]
・感光体の主走査方向における画像形成領域A4の長さ=300[mm]
・感光体の主走査方向における非画像形成領域を含む長さ=340[mm]
・ブレードのホルダー固定箇所の厚みtb:1.7[mm]
・ブレードの肉厚部2aの厚みta:3.5[mm]
・肉厚部2aの長さLd:3.8[mm]
・ブレード先端部の肉薄部分の長さLe:1.2[mm]
・同肉薄部分とテーパー部との合計長さLc:7[mm]
・ブレード全長Lf:11[mm]
・ ホルダーの厚さ:1.8[mm]
◎(ランク5):完全にクリーニングされた
○(ランク4):わずかにトナーが残留した
△(ランク3):部分的に筋状のクリーニング不良が発生した場合、あるいは全面に若干のトナーが残留している
×(ランク2):全面に筋状あるいは多量のトナーが残留している
線圧1.20[N/cm]をブレードにかけた場合には、2.0〜12[MPa]の当接圧力の範囲で、良好なクリーニング性(◎or○)が得られた。面圧が24[MPa]と高すぎると、クリーニング不良が発生している。これは、次に説明する理由による。即ち、接触幅が5[μm]と狭いため、感光体精度誤差などから、主走査方向に当接ムラが発生し、部分的に十分な当接圧力が発揮されていない箇所が生じていると考えられる。
そこで、球形トナーをクリーニングするためには、面圧を2.0[MPa]以上、好ましくは3.0[MPa]以上とし、接触幅を10[μm]以上に設定している。
そして、このような高い線圧と接触幅の大きさとの相乗作用により、当接部における摩擦力を過剰に高めてしまう。出来る限り小さな当接圧力でトナーを良好にクリーニングすることが重要である。重合法による球形トナーの上記当接部へのもぐり込みを阻止するためには、感光体1の組付精度や、トナー粒径を考慮すると、感光体1とブレードとの接触幅を10[μm]以上にすることが好ましい。そして、その上限値を40μm以下、好ましくは30μm以下にすることが必要である。このような当接幅に設定することによって、0.20〜1.20[N/cm]の線圧で、かかる接触幅と2.0[MPa]以上の当接圧力とを実現することができる。
図10は、プリンタ200の感光体クリーニング装置130が備えるクリーニングブレード2の概略説明図である。図10(a)はクリーニングブレード2の全体図で、図10(b)はクリーニングブレード2が像担持体である感光体1に当接する先端稜線部21の近傍である図10(a)中の領域Cの拡大図である。
図10に示すように、支持部材であるホルダー132の片面に弾性クリーニングブレードであるクリーニングブレード2の基端を貼り付けて先端稜線部21を像担持体である感光体1の周面に押し当ててなる。
1.75≦t2/t1≦3.00
本発明者らが鋭意研究を行った結果、上述の関係式を満たすことにより、支持板であるホルダー132と弾性部材であるクリーニングブレード2との接合部での座屈を防止することができることが分かった。
従来、粉砕トナークリーニング用の弾性部材の形状は、例えばブレード自由長t2=8mm、ブレード厚さt1=2mmで、t2/t1=4のものがあった。このような形状であると、ホルダー132との接合部でクリーニングブレード2が座屈してしまい、腹当りすることにより、球形トナーをクリーニングする為に必要な面圧を付与することができなかった。一方、ブレード自由長t2とブレード厚t1とが上述の関係式を満たすようにクリーニングブレード2の形状を設定することによって、クリーニングブレード2とホルダー132との接合部での座屈を抑制することが出来る。
クリーニングブレード2の先端稜線部21を形成する角度θは、鈍角とする。鈍角は、95[°]から140[°]の範囲が好ましい。角度θが90[°]にあまり近い値であると、鈍角による接触面積の低減が発揮されない。また、クリーニングブレード2は図11で示す初期当接角度βを15[°]〜30[°]の間で設置して装置に組み込まれる。そのため、先端角度を140[°]、初期当接角を30[°]とした場合には、第1先端面26と感光体1表面とが形成する角度は10[°]となる。この角度が小さな値となると、楔形の空隙25にトナーが堆積し、実質的にクリーニングブレード2と感光体1との接触面積が増えた状態となることによって、面圧が低下してしまい、その結果、クリーニング不良となることがある。
すなわち、図25で示した先端稜線部21が直角である短冊形状のクリーニングブレード2の先端を図11中で線分OUで示される第1切断面でカットして、図26で示した先端稜線部21が鈍角となるクリーニングブレード2とする。図26で示したクリーニングブレード2の先端部は、図11中では線分UOで示されるブレード先端面22と線分UVで示されるブレード上面24とを備えた状態である。図26に示すブレード形状とした後、図11中の三角形UQRに相当する領域を線分QRで示される第2切断面でカットして、図10に示すブレード形状とした。このとき、第1切断面の一部であり、図11中、線分OQで示される平面がブレード下面23との間に先端稜線部21を形成する第1先端面26である。さらに第2切断面の一部であり、図11中、線分QRで示される平面は第1先端面26とブレード上面24との間に形成される第2先端面である。
なお、プリンタ200に適用したクリーニングブレード2としては上述の手順で作成したものに限らず、その先端が図11で示されるような形状のものとなれば、どのような手順で作成されたものでも良い。
クリーニングブレード2の先端稜線部を形成する角度θが鈍角形状とすることにより、図25で示した先端稜線部21が直角、つまりθ=90[°]のクリーニングブレード2に比べて、より低線圧で高面圧を付加する事が出来る。
その一方で、図26で示した先端稜線部21が鈍角、つまりθ≧90[°]としたクリーニングブレード2の場合には、θ=90[°]とした場合に比べて、クリーニングブレード2と像担持体である感光体1との空隙25が狭くなる。そのため、長期に渡るクリーニング動作によって、空隙にトナーが堆積した場合には、図26に示すようなブレード形状では、クリーニングブレード2と感光体1との間の空隙25においてトナーの逃げ場がなくなり、閉じ込めらやすい。空隙25に入るとトナーの移動方向の自由度が低くなり、クリーニングブレード2と感光体1との楔部分へ向かって移動しやすくなる。そして、塞き止められ、空隙25に閉じ込められて、詰まった状態のトナーが徐々に押し出され、クリーニング不良が発生する。
このように、クリーニングブレード2先端と感光体1との空隙25を鈍角形状とすることで空隙25が小さくなり、トナーが閉じ込められやすくなることを防ぐために、図10に示すクリーニングブレード2を適用する。すなわち、図11中の三角形UQRに相当する領域をカットし、クリーニングブレード2の先端部と感光体1との間の空隙25を広げた図10に示すクリーニングブレード2を適用することで、トナーが空隙25に閉じ込められにくくなる。これにより、空隙25内に閉じ込められ、詰まったトナーが徐々に押し出されることに起因するクリーニング不良の発生を防止することができる。
図11に示すクリーニングブレード2は、先端稜線部21を鈍角に形成する線分OQで示される第1切断面である第1先端面26と、線分QRで示される第2切断面である第2先端面27とによって形成される。三角形UQR領域をカットすることによって、より効率良くトナーをクリーニングできるようにする為、第2先端面27が次の関係を満たすようにしている。
すなわち、第2先端面27を示す線分QRが、感光体1の表面上のクリーニングブレード2との当接点0における法線Nよりも被クリーニング部材である感光体1の表面移動方向下流側に傾斜している。図11では感光体1は矢印D方向であり、図中左側であるので線分QRは法線Nよりも左に傾斜している。
なお、ここでのクリーニングブレード2の感光体1への当接条件は、初期当接角度β、食い込み量d=0とする。クリーニング時には、面圧を付加するために適宜食い込み量dの値を設定する。
一方、線分QRが法線Nよりも右側に傾斜した状態の場合、第2先端面27は感光体1のある図中下方を向いた状態となる。すると、第2先端面27に接触したトナーは感光体1に向かう方向に力を受けやすく、第2先端面に接触したトナーが感光体1へ再付着し易い。さらに、線分QRが法線Nよりも右側に傾斜した状態の場合、線分QRを含む直線と当接点Oにおける感光体1の接線とが形成する角のうち、第2先端面27を含む角が鋭角となる。すなわち第1先端面26よりも緩やかではあるが、第2先端面27と感光体1の表面との間の空隙もくさび型となる。感光体1の表面との空隙がくさび型であるとトナーが溜まりやすくなり、効率良くトナーを除去できない。
図11に示すように、線分QRが法線Nよりも左側に傾斜した状態とすることにより、線分QRを含む直線と当接点Oにおける感光体1の接線とが形成する角のうち、第2先端面27を含む角が鈍角となる。これにより、感光体1の表面との空隙がくさび型ではなくトナーが溜まりにくい、効率良くトナーを除去することができる。
図中破線で示す仮想線VQと、第1切断面を示す線分OUとがなす角度:∠VQUと、第二切断面を示す線分QRと線分OUとがなす角度:∠RQUとについて、∠VQU≧∠RQUを満たす。
つまり、ブレード上面24と第2先端面27との境界である図11中の点Rが、被クリーニング部材である感光体の表面移動方向について法線Nよりも上流側、言い換えると図11中右側になるように設定されている。
ここで、クリーニングブレード2の感光体1への当接条件を、初期当接角度β、食い込み量d=0とした時に、当接点Oにおける法線Nとブレード上面稜線の交点を点Vとする。クリーニング時には、面圧を付加するために適宜食い込み量dを設定する。
すなわち、第2切断面を示すQRが∠VQU≧∠RQUを満たすことにより、第2切断面を示す線分QRでカットした場合にも、当接点Qにおける法線方向のブレードの厚みが変化しないため、当接点Oに付加される面圧は、変化しない。
そして、クリーニングブレード2は、先端稜線部21を感光体1に面圧2.0[MPa]以上で押し当てる。望ましくは、3.0[MPa]以上とする。
次に、第二切断面である第2先端面27を設けることにより、長期によるクリーニング動作の後も、堆積したトナーによる影響を受けることなく、良好なクリーニング性能を維持することを示す実験2について説明する。
実験2では、図12及び図13に示す従来のブレードと図14及び図15に示す第二切断面を施したブレードを用いて、クリーニング性能の耐久試験を行った。それぞれのブレードを搭載した状態で、基準画像を長期間出力しながら、クリーニング不良の発生を定期的に観察した。
図12は、クリーニングブレード2の先端稜線部21が直角である従来の粉砕トナー用ブレード形状のブレードAの説明図である。
図13は、クリーニングブレード2の先端稜線部21が鈍角である従来形状のブレードBの説明図である。
図14は、クリーニングブレード2の先端稜線部21が鈍角であり、第2切断面である第2先端面27を備えたブレードCの説明図である。図14(a)は、ブレードCの全体図で、図14(b)はクリーニングブレード2が感光体1に当接する先端稜線部21の近傍の拡大図である。
図15は、クリーニングブレード2の先端稜線部21が鈍角であり、第2切断面である第2先端面27を備えたブレードCよりも第1先端面26を小さくしたブレードDの説明図である。図15(a)は、ブレードDの全体図で、図15(b)はクリーニングブレード2が感光体1に当接する先端稜線部21の近傍の拡大図である。
当接圧力、面圧 :3.0[MPa]
感光体線速 :185[mm/s]
ブレード当接角度β:20[°]
ブレード材質
硬度 :70[°]
反発弾性 :11%(23℃)
なお、実験条件では面圧を3.0[MPa]としているが、図12で示すブレードAでは当接圧力は、1.0[MPa]程度までしか上がらなかった。
ランク5:完全にクリーニングされた。
ランク4:わずかにトナーが残留した。(出力画像上にわずかに地汚れ発生)
ランク3:部分的に筋状のクリーニング不良が発生した場合、あるいは全面に若干のトナーが残留した場合。(出力画像に、筋状の異常画像、あるいは全面に地汚れ発生)
ランク2:全面に筋状に多量のトナーが残留した場合。(出力画像全面に筋状の異常画像)
ランク1:全面にトナーが残留している場合。(出力画像全面に異常画像)
ブレードBでは、出力枚数80000枚まではクリーニング性能を維持したが、90000枚程度から若干の地汚れが発生し始め、130000枚程度で、筋状の異常画像、全面地汚れが発生した。
一方、ブレードCは、ブレード先端を鈍角形状とするために、0.9[mm]×1.8[mm]にカットして、更に第2切断面として図14(b)に示すように線分QRでカットしている。100000枚まではクリーニング性能を維持しており、ブレードBに比べて、若干余裕度が向上した。
ブレードDは150000枚までクリーニング性能を維持している。これは、長期に渡るクリーニング動作によって、トナーが堆積した場合にも、第2切断面QRを設けることにより、ブレードと像担持体間にトナーがパッキングされることによってトナーが押し出されることはないためである。
図18は、実施例2に係るプリンタのプロセスユニット100とその周囲とを示す概略構成図である。感光体クリーニング装置130は、転写手段としての転写搬送ユニットを経由した後、クリーニングブレード2との当接位置に進入する前の感光体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段としてのブラシユニット136を備えている。このブラシユニット136は、潤滑剤固形物136bと、感光体1に当接しながら回転駆動されるファーブラシ136aと、これらを感光体1に向けた押圧するバネ136cとを有している。
図19は、実施例2に係るプリンタ200のプロセスユニット100の変形例とその周囲とを示す概略構成図である。
この変形例のプロセスユニット100においては、クリーニングブレード2によってクリーニングされた後の感光体1表面に対して、ファーブラシ136aによって潤滑剤粉末を塗布するようになっている。また、ブラシユニット136と帯電装置110との間に均しブレード137を有し、これの先端を感光体1の表面に当接させている。この均しブレード137は、ファーブラシ136aによって感光体1表面に塗布された潤滑剤粉末の表面上における塗布状態を均一化する役割を担っている。
しかし、座屈や過剰な撓みによってクリーニングブレード2が腹当りしない範囲であれば、∠VQU≦∠RQUとなる範囲の第2切断面でカットしてもよい。∠VQU≦∠RQUとなる範囲の第2切断面は、図11中では第2切断面を示す線分RQの点Rを法線Nとブレード上面24とが交わる点Vよりも左側に設定した状態である。
クリーニングブレード2のたわみが大きくなっても腹当りが生じなければ、クリーニングブレード2が感光体1に当接する面積はほとんど変化しない。クリーニングブレード2から感光体1にかかる荷重の大きさが同じで、当接する面積も同じであれば、同じ面圧を得ることができ良好なクリーニングを行うことができる。
さらに、当接点Oにおける法線方向のブレードの厚みを薄くできるため、クリーニングブレード2の先端稜線部21周辺を撓みやすくすることができる。先端稜線部21周辺を撓みやすいと、感光体1の軸方向にうねりが生じている場合でもうねりに沿った当接を行うことが可能となり、より良好なクリーニングを行うことができる。
また、ブレード下面23との境界で先端稜線部21を形成する第1先端面26とブレード上面24との間に第2先端面を形成している。よって、当接部である当接点Oの上流側で第1先端面26と感光体1表面との間の空隙25に堆積するトナーの逃げ場を作ることができる。さらに、第2先端面27が法線Nよりも感光体1の表面移動方向下流側に傾斜していることにより、第2先端面27に接触したトナーは感光体1の表面から離れる方向に力を受けやすくすることができる。これらの構成により、先端稜線部21が鈍角であっても当接点Oの上流側に堆積するトナーによるクリーニング不良の発生を抑制することができる。
また、クリーニングブレード2を感光体1に当接する当接部である当接点Oでの面圧を2.0[MPa]以上とすることにより、感光体1の表面上から球形トナーを良好に除去することができる。
特に、クリーニングブレード2を感光体1に当接する当接部である当接点Oでの面圧を3.0[MPa]以上とすることにより、感光体1の表面上から球形トナーをより確実に除去することができる。
また、先端稜線部21の角度θを95[°]以上、140[°]以下の範囲とすることによって、より確実に接触幅を小さくして、線圧を高めることなく、面圧を高くすることができる。
また、ブレード上面24と第2先端面27との境界である点Rが感光体1表面上の当接点Oでの法線Nよりも感光体1の表面移動方向上流側、つまり図11中では法線Nよりも点Rが右側あり、∠VQU≧∠RQUを満たしている。これにより、第2切断面を示す線分QRでカットした場合にも、当接点Qにおける法線方向のブレードの厚みが変化しないため、当接点Oに付加される面圧は、変化せず、良好なクリーニングを行うことができる。
また、クリーニングブレード2と感光体1との感光体1の表面移動方向の当接長さを10[μm]以上に設定している。10[μm]以上で押し当てるので、感光体1に対してクリーニングブレード2が接触ムラを生じたり、像担持体表面の傷や突起物などの影響を受けたりして、クリーニング不良が生ずることがない。これにより、小粒で球形のトナーに対してもクリーニングを良好に行うことが出来る。
そして、クリーニングブレード2と感光体1との感光体1の表面移動方向の当接長さを40[μm]以下に設定している。これにより、感光体1の摩耗が進む、感光体1の駆動トルクが増加する、またはクリーニングブレード2の摩耗が大きくなるとかなどの弊害を発生することなく、線圧を高くすることなく面圧を高くすることができる。よって、クリーニングが困難な小粒で球形のトナーのクリーニング性能を改善することができる。
特に、クリーニングブレード2と感光体1との感光体1の表面移動方向の当接長さを30[μm]以下に設定してもよい。これにより、線圧を高くすることなく、より面圧を高くすることができるので、クリーニングが困難な小粒で球形のトナーのクリーニング性能をさらに改善することができる。
また、クリーニングブレード2と感光体1との当接部での線圧を0.2[N/cm]以上、1.2[N/cm]以下に設定している。これにより、小粒で球形のトナーのクリーニング性能を確保するとともに、線圧が高くなり過ぎることによる弊害をなくすことができる。
特に、クリーニングブレード2と感光体1との当接部での線圧を0.9[N/cm]以下に設定してもよい。これにより、線圧が高くなり過ぎることによる弊害の発生をより確実に防止することができる。
また、クリーニングブレード2ついて、厚さをt1とし、支持部材であるホルダー132の支持される部分と支持されていない部分との境界から先端稜線部21までの長さをt2とする。このとき、t2/t1の値は1.75以上、3以下となっている。図4で示すような従来の薄い短冊形状のクリーニングブレード2では、支持板であるホルダー132と弾性体であるクリーニングブレ−ド2との接合部分で座屈がおき、クリーニングブレード2が感光体1に腹当りしてしまう。これにより、当接部に球形トナーのクリーニングに必要な面圧を付与することが出来なかった。しかしながら、鈍角をなす先端稜線部21までの長さt2と厚さt1が上述の関係を満たす時、鈍角形状であるクリーニングブレード2の先端稜線部21に十分な荷重を付与することができる。
また、クリーニングブレード2の材料として、JIS−A硬度が60[°]以上、80[°]以下である材料を用いている。JIS−A硬度が80[°]を超えるような硬度が高すぎる場合には、感光体1との密着性が悪くなり、部分的に十分な面圧が付加されない場所が発生し、クリーニング不良が発生する場合がある。よって、硬度は80[°]以下とすることが好ましい。さらに硬度が60[°]未満である場合には、ブレードと感光体の接触面積が大きくなり、面圧低下の原因となる。面圧が低下する場合には、球形トナーをクリーニングするのに必要な面圧2.0[MPa]以上の面圧を加える為には、線圧増加となる。線圧を大きくした場合には、感光体の膜厚減少量が増加することになるため、線圧増加を抑制したいという観点からも、硬度は60[°]以上とするのが好ましい。
また、クリーニングブレード2の材料として、温度が23[℃]であるときの反発弾性を30[%]以下である材料を用いている。これにより、クリーニングブレード2のステックスリップを防止し、クリーニングブレード2の摩耗を抑制しながら、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得ることができる。
また、プリンタ200ではトナーとして、平均円形度が0.98以上の重合トナーを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。そして、この重合トナーのクリーニングにクリーニングブレード2を用いることにより、除去が困難である重合トナーを良好にクリーニングすることができる。
また、クリーニングブレード2を備えた感光体クリーニング装置130と被クリーニング部材である感光体1とを有するプロセスユニット100が画像形成装置であるプリンタ200本体に対しいて着脱可能となっている。これにより、小粒で球形のトナーを確実にクリーニングすることができ、低線圧で高面圧なクリーニング構成を有するプロセスユニット100を提供することができる。さらに、プロセスユニット100を構成することにより、交換、修理、補給等のメンテナンスを容易とし、かつプリンタ200本体の小型化を図ることができる。
また、画像形成装置本体であるプリンタ200が、クリーニングブレード2を備えた感光体クリーニング装置130を有することにより、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得ることができる画像形成装置を提供することができる。
また、感光体1に、無機化合物からなる微粒子を含有せしめた材料からなる表面保護層を設けることにより、感光体1の耐磨耗性を向上することができる。
また、感光体1に、架橋構造を有するバインダー樹脂からなる表面保護層を設けることにより、感光体1の耐磨耗性を向上することができる。
さらに、バインダー樹脂の構造中に電荷輸送層を設けることにより、感光体1の電気的安定性を高めることができる。
また、感光体1に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段としてのブラシユニット136を備えることにより、感光体1の膜削れを少なくして、耐久性を向上させることができる。
実施形態1では、本発明の特徴部を、潜像担持体として機能するとともにトナー像担持体として機能する感光体1の転写残トナーをクリーニングする感光体クリーニング装置130に適用したプリンタ200について説明した。しかし、本発明の特徴を備えたクリーニング装置としては感光体クリーニング装置に限るものではない。
以下、実施形態2として、本発明の特徴を備えたクリーニング装置を、被クリーニング部材として帯電無端移動体である帯電ローラ111の表面をクリーニングする帯電ローラクリーニング装置に適用した構成について説明する。
なお、実施形態2は帯電装置110がクリーニング装置を備えた点以外は、実施形態1と共通するので、共通する点については説明を省略する。
帯電領域において帯電ローラ111に付着したトナーは帯電ローラクリーニング装置117のクリーニングブレード2によって、帯電ローラ表面から除去される。
帯電ローラ111付着した転写残トナーを良好に除去できることにより、実施形態1のようにトナー付着防止のために非接触型とする必要がなく、接触型の帯電ローラ111を採用することができる。
なお、プロセスユニットとしての帯電装置110は、少なくとも帯電ローラクリーニング装置117と帯電ローラ111とを一体として、プリンタ200本体から着脱可能な構成となっている。
次に、実施形態3として、本発明の特徴を備えたクリーニング装置をトナー像担持体として機能する中間転写体の表面をクリーニングする中間転写体クリーニング装置に適用した構成について説明する。
中間転写ユニット300は、中間転写ベルト210やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ214、駆動ローラ215、2次転写バックアップローラ216、4つの中間転写バイアスローラ62Y,C,M,K、3つの接地ローラ74なども有している。
特に、中間転写ベルト210のように複数色のトナーを担持する中間転写体においては、転写残トナーが良好に除去されることにより、異なる色の転写残トナーが感光体1に付着することによる混色の発生を防止することができる。
なお、プロセスユニットとしての中間転写ユニット300は、少なくともベルトクリーニング装置90と中間転写ベルト210とを一体として、不図示に画像形成装置本体から着脱可能な構成となっている。
2 クリーニングブレード
2a 肉厚部
10 給紙カセット
20 搬送ローラ対
21 先端稜線部
22 ブレード先端面
23 ブレード下面
24 ブレード上面
25 空隙
26 第1先端面
27 第2先端面
30 記録体搬送路
31 レジストローラ対
40 転写搬送ユニット
41 搬送ベルト
42 搬送ベルト駆動ローラ
43 記録体転写バイアスローラ
44 搬送ベルトクリーニング装置
44a ファーブラシ
50 定着装置
60 排紙ローラ対
100 プロセスユニット
101 光書込ユニット
110 帯電装置
111 帯電ローラ
111a 軸部
111b ローラ部
112 スペーサ
113 帯電除去ケーシング
114 帯電除去回収スクリュ
115 スプリング
116 電源
117 帯電ローラクリーニング装置
118 供給搬送スクリュ
119 現像剤供給部
120 現像装置
121 現像ケーシング
122 現像部
123 現像剤攪拌部
124 現像スリーブ
125 ドクターブレード
126 マグネットローラ
127 攪拌搬送スクリュ
128 Tセンサ
129 仕切壁
130 感光体クリーニング装置
131 感光体除去ケーシング
132 ホルダー
134 回収スクリュ
136 ブラシユニット
136a ファーブラシ
140 除電器
200 プリンタ
300 中間転写ユニット
P 転写紙
Claims (23)
- 支持部材で支持され、表面移動する被クリーニング部材にカウンター方向に当接し、該被クリーニング部材の表面上のトナーを除去する弾性クリーニングブレードを有し、
該弾性クリーニングブレードの該被クリーニング部材と対向する面であるブレード下面と該弾性クリーニングブレードの先端部との間の角であり、該被クリーニング部材と当接する先端稜線部が鈍角であるクリーニング装置において、
該弾性クリーニングブレードの該ブレード下面とは反対側の平面をブレード上面としたとき、
該ブレード先端部は2つの平面からなり、
該ブレード下面との間に先端稜線部を形成する平面を第1先端面とし、
該第1先端面と該ブレード上面との間に形成される平面を第2先端面とすると、
該第2先端面は該先端稜線部が該被クリーニング部材に当接する当接部における該被クリーニング部材表面の法線よりも該被クリーニング部材の表面移動方向下流側に傾斜していることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1のクリーニング装置において、
上記被クリーニング部材が潜像担持体であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1のクリーニング装置において、
上記被クリーニング部材が潜像担持体に近接または接触して該潜像担持体表面を帯電する帯電無端移動体であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1のクリーニング装置において、
上記被クリーニング部材は中間転写体であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1、2、3または4のクリーニング装置において、
上記当接部にて上記弾性クリーニングブレードが上記被クリーニング部材に当接する当接部での面圧が2.0[MPa]以上であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項5のクリーニング装置において、
上記当接部での面圧が3.0[MPa]以上であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1、2、3、4、5または6のクリーニング装置において、
上記該先端稜線部の角度が95[°]以上、140[°]以下であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6または7のクリーニング装置において、
上記ブレード上面と上記第2先端面との境界が上記被クリーニング部材表面の上記当接部での法線よりも該被クリーニング部材の表面移動方向上流側となることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7または8のクリーニング装置において、
上記弾性クリーニングブレードと上記被クリーニング部材との該被クリーニング部材の表面移動方向の当接長さを10[μm]以上に設定したことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項9のクリーニング装置において、
上記当接長さを40[μm]以下に設定したことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項10のクリーニング装置において、
上記当接長さを30[μm]以下に設定したことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11のクリーニング装置において、
上記当接部での線圧が0.2[N/cm]以上、1.2[N/cm]以下であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項12のクリーニング装置において、
上記当接部での線圧が0.9[N/cm]以下であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13のクリーニング装置において、
上記弾性クリーニングブレードについて、厚さをt1、上記支持部材の支持される部分と支持されていない部分との境界から上記先端稜線部までの長さをt2とすると、
1.75 ≦ t2/t1 ≦3
の関係を満たすことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14のクリーニング装置において、
上記弾性クリーニングブレードの材料として、JIS−A硬度が60[°]以上、80[°]以下である材料を用いることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15のクリーニング装置において、
上記弾性クリーニングブレードの材料として、温度が23[℃]であるときの反発弾性を30[%]以下である材料を用いることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16のクリーニング装置において、
上記トナーは平均円形度が0.98以上のものであることを特徴とするクリーニング装置。 - 少なくともクリーニング装置と該クリーニング装置によって表面上のトナーの除去がなされる被クリーニング部材とを一体的に備え、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスユニットにおいて、
該クリーニング装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするプロセスユニット。 - 少なくとも潜像担持体と、
該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、
該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、
該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段と、
該潜像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、
作像する過程で不必要なトナーが付着した被クリーニング部材上のトナーを除去するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、
該クリーニング装置として請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項19の画像形成装置において、
上記潜像担持体として、無機化合物からなる微粒子を含有せしめた材料からなる表面保護層を設けたものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項19の画像形成装置において、
上記潜像担持体として、架橋構造を有するバインダー樹脂からなる表面保護層を設けたものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項21の画像形成装置において、
上記表面保護層の構造中に電荷輸送層を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項19、20、21または22の画像形成装置において、
上記転写手段を経由した後、上記潜像担持体上の転写残トナーを除去するクリーニング手段との対向部に進入する前の該潜像担持体の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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