JP2006248912A - 多価ヒドロキシ化合物、エポキシ樹脂、それらの製造方法、エポキシ樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

多価ヒドロキシ化合物、エポキシ樹脂、それらの製造方法、エポキシ樹脂組成物及び硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体封止材料用、回路基板用、レジストインキ用に好適なエポキシ樹脂組成物、これに含有する新規エポキシ樹脂、新規多価ヒドロキシ化合物、これらを用いた硬化物、半導体装置、回路基板を提供すること。
【解決手段】 アルキル基を置換基として有するビフェノール類が芳香環に連結された2個の置換基を有してもよいメチレン基によって連結された構造を有する多価ヒドロキシ化合物、前記多価ヒドロキシ化合物とエピハロヒドリンとから誘導される新規エポキシ樹脂、これらを含有するエポキシ樹脂組成物、それらの製造法、これらを硬化した硬化物。
【選択図】 なし

Description

本発明は耐熱性,耐湿性などに優れ,特に臭素系難燃剤等の難燃剤を用いずとも難燃性に優れる硬化物を与える多価ヒドロキシ化合物とエポキシ樹脂に関する。
エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させることにより,一般的に硬化時の低収縮性(寸法安定性),電気絶縁性,耐薬品性などに優れた硬化物となるが,最近のエレクトロニクス分野や高機能塗料分野などの技術革新やダイオキシン問題を代表とする環境問題に対応するために,従来よりも優れた難燃性,耐熱性,耐湿性,硬化性などの特性が強く求められている。
それらの要求に対応するための手段として,耐湿性などの向上を目的として,フェノールアラルキル樹脂やそれをエポキシ化して得られるエポキシ樹脂が多く提案されてきた特公昭47−15111,特公昭47−13782,特公昭52−14280,特開昭63−238122,特開平6−25392)。しかしながら,それらの化合物を用いたエポキシ樹脂硬化物でも,上記の要求特性を満足できるに十分な性能はもたない。
また3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールをエポキシ化して得られるビフェニル型エポキシ樹脂が半導体封止材料用途で広く使用されているが,これも上記の要求特性を満足できるに十分な性能はもたない。また、該ビフェノール類は,結接剤に対して反応性に富む(水酸基に対して)オルソ位とパラ位が,全てメチル基で置換されているため,通常の知見では,キシレンジハライド等の結接剤と反応させて多核体化させることは出来得ないと考えられていた(例えば、特許文献1参照。)。また、前記特許文献1には、フェノール類としてビフェノールも使用し得る説明はあるが、本発明は上記の如く結接剤に対して反応性に富む(水酸基に対して)オルソ位とパラ位が,全てメチル基で置換されているビフェノールを用いることを特徴としており、本発明を具体的に開示するものではない。
特開平8−143648号公報
従って本発明は優れた耐熱性,耐湿性,難燃性などを硬化物に付与可能なエポキシ樹脂,及び硬化剤を開発し,上記課題を解決できるエポキシ樹脂組成物とその用途,およびこれらを硬化した硬化物を提供するものであり,また,製造法に関しては,該エポキシ樹脂及び硬化剤を高収率で製造できる方法を提供することである。
本発明者らは,前記の課題を解決するため,前記の特性に優れるエポキシ樹脂用の原料及び硬化剤を求めて鋭意研究した結果、下記一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物或いは下記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂が新規な化合物であり、これらを用いた樹脂組成物が前記の課題を解決すること、また、3,3’,5,5’位が全てアルキル基によって置換されている4,4’−ビフェノール類が,不活性と通常考えられるメタ位しか空位点をもたないにも係わらず,意外にも一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)等の化合物(B)とメタ位において反応し,3,3’,5,5’位が全てアルキル基によって置換されている4,4’−ビフェノール類が多核体化した下記一般式(1)が得られることを見出した。
即ち、本発明は、下記一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物を提供する。
Figure 2006248912
(式中,Arは置換基を有していてもよい芳香族骨格を示し、R1a、R1b、R1c及びR1dはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を、またR2a、R2b、R2c及びR2dはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基,或いはフェニル基を示し、nは平均値で1〜10を示す。)
また、本発明は、水酸基に対して4つのオルソ位の全てが、炭素数1〜4のアルキル基で置換されている4,4’−ビフェノール類と、下記一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される化合物及び一般式(4)で表される化合物とからなる群から選ばれる1種類以上の化合物(B)とを反応させて得られる多価ヒドロ化合物キシ化合物の製造法をも提供する。
Figure 2006248912
(式中、Aはそれぞれ置換基を有してもよいフェニル基、ビフェノール基、またはナフタレン基を、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を、またXはハロゲン原子を示す。)
また、本発明は、下記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂をも提供する。
Figure 2006248912
(式中,Arは置換基を有していてもよい芳香族骨格を示し、R1a、R1b、R1c及びR1dはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を、またR2a、R2b、R2c及びR2dはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基,或いはフェニル基を示し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基,nは平均値で1〜10を示す。)
また、本発明は,一般式(1)で表される多価フェノール化合物、及び/又は一般式(5)で表されるエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物、これらの硬化物、これらの用途を提供するものである。
本発明によれば、ハロゲン系難燃剤を使用しなくても硬化物の難燃性に優れる多価ヒドロキシ化合物およびエポキシ樹脂が高収率で得られ、これを用いたエポキシ樹脂組成物、半導体封止材料及びこれを用いた半導体装置を提供する事ができる。
以下,本発明を詳細に説明する。
本発明の前記一般式(1)で表される多価フェノール化合物は、式中のArは置換基を有していてもよい芳香族骨格であり、R1a、R1b、R1c及びR1dはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、R2a、R2b、R2c及びR2dはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、或いはフェニル基を示し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、且つnが平均値で1〜10であれば、特に限定されないが、これらの中でも、前記R1a、R1b、R1c及びR1dがメチル基である化合物が好ましい。また、R2a、R2b、R2c及びR2dとしては、水素原子であるものが好ましい。
また、前記Arとしてはベンゼン骨格、ビフェニル骨格またはナフタレン骨格を有するものが好ましく、特にベンゼン骨格、ビフェニル骨格であるものが好ましい。
また、前記一般式(1)の水酸基当量としては、140〜300g/eq.の範囲であるものが好ましい。
前記一般式(1)で表される多価フェノール化合物は、例えば、下記一般式(6)で表される水酸基に対して4個全てのオルソ位が炭素数1〜4のアルキル基で置換されている4,4‘−ビフェノール類とで表される水酸基に対して4個全てのオルソ位が炭素数1〜4のアルキル基で置換されている4,4‘−ビフェノール類と,前記一般式(2−1)で表される化合物、一般式(3−1)で表される化合物及び一般式(4−1)で表される化合物とからなる群から選ばれる1種類以上の化合物(B0)とを、後述する多価ヒドロ化合物キシ化合物の製造法によって反応させて得ることが出来る。
Figure 2006248912
(式中、R1a、R1b、R1c及びR1dはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
Figure 2006248912
(式中、Aはそれぞれ置換基を有してもよいフェニル基、ビフェノール基、またはナフタレン基を示し、また、R2a、R2b、R2c及びR2dはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基,或いはフェニル基を示す。)
本発明の多価多価ヒドロ化合物キシ化合物の製造法は、前記水酸基に対して4個全てのオルソ位が炭素数1〜4のアルキル基で置換されている4,4‘−ビフェノール類と前記一般式(2−1)で表される化合物、一般式(3−1)で表される化合物及び一般式(4−1)で表される化合物とからなる群から選ばれる1種類以上の化合物(B0)を反応させることを特徴とをするものである。
前記化合物(B0)の中でも、前記一般式(2)、一般式(3)又は一般式(4)で表される化合物(B)が、得られる一般式(1)の物性が良好なことから、好ましい。
前記の水酸基に対して4個全てのオルソ位が炭素数1〜4のアルキル基で置換されている4,4‘−ビフェノール類の具体例としては、例えば、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノール,3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ビフェノール,3,3’,5,5’−テトラプロピル−4,4’−ビフェノール,3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ビフェノール,3,3’,5,5’−テトラターシャリーブチル−4,4’−ビフェノール等が挙げられるが,これらに限定されるものではない。なかでも3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールを用いた場合,難燃性と耐熱性および硬化性のバランスが良好となるため好ましい。
前記化合物(B)の中の一般式(2)で表される化合物としては、例えば、パラキシレンジクロライド,パラキシレンジブロマイド、ビス(クロロメチル)ビフェニル、ビス(ブロムメチル)ビフェニル等が挙げられる。
また、前記一般式(3)で表される化合物としては、例えば、パラキシレンジヒドロキサイド,パラキシレンジメトキサイド,パラキシレンジエトキサイド,パラキシレンジイソプロポキサイド、ビス(ジメチロール)ビフェニル、ビス(メトキシメチル)ビフェニル、ビス(エトキシメチル)ビフェニル、ビス(イソプロポキシ)メチルビフェニル、ビス(ヒドロキシエチル)ビフェニル、ビス(1−メトキシ−1−エチル)ビフェニル、ビス(1−イソプロポキシ−1−エチル)ビフェニル、ビス(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ビフェニル、ビス(2−メトキシ−2−プロピル)ビフェニル、ビス(2−イソプロポキシ−2−プロピル)ビフェニル、ビス(ビニル)ビフェニル,ビス(クロロメチル)ナフタレン,ビス(メトキシメチル)ビフェニル等があげられる。
また、前記一般式(3)で表される化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等が挙げられる。
前記化合物(B)の中でも、キシレン類やビフェニル類が入手容易で,耐熱性と耐湿性および難燃性のバランスが良好となるため好ましい。これらの化合物(B)類は1種類のみを用いてもよく,2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
上記反応を行う場合,水酸基に対して4個全てのオルソ位が炭素数1〜4のアルキル基で置換されている4,4‘−ビフェノール類と化合物(B)との反応比率〔(4,4’−ビフェノール類)/化合物(B)〕(モル比)は、1/0.1〜1/1であることが好ましい。
上記反応を行う条件は種々の方法に準じて行うことが出来る。例えば,触媒としては種々のものが使用できるが酸性触媒としては塩酸,硫酸,リン酸などの無機酸,メタンスルホン酸,p−トルエンスルホン酸,シュウ酸などの有機酸,三弗化ホウ素,無水塩化アルミニウム,塩化亜鉛などのルイス酸が,塩基性触媒としては水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化リチウム,水酸化カルシウム等のアルカリ(土類)金属水酸化物,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩などが挙げられる。なかでもメタンスルホン酸,p−トルエンスルホン酸,硫酸,塩酸が好ましい。これら触媒の使用量は特に限定されるものではないが,一般式(2)、一般式(3)或いは一般式(4)で表される化合物の0.1〜30重量%用いるのが好ましい。これら触媒の形態も特に限定されず,水溶液の形態で使用してもよいし,固形の形態で使用しても構わない。
上記反応は無溶剤下で,あるいは有機溶剤の存在下で行うことができる。用いうる有機溶剤の具体例としては,メチルセロソルブ,エチルセロソルブ,トルエン,キシレン,メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。有機溶剤の使用量は仕込んだ原料の総重量に対して通常50〜300重量%,好ましくは100〜250重量%である。反応温度は通常40〜180℃,反応時間は通常1〜10時間である。これらの有機溶剤は単独で,あるいは数種類を混合して用いることが出来る。また,反応中に生成する水或はアルコール類などを系外に分留管などを用いて留去することは,反応を速やかに行う上で好ましい。
また,得られる一般式(1)で表される化合物の着色が大きい場合は,それを抑制するために,酸化防止剤や還元剤を添加しても良い。酸化防止剤としては特に限定されないが,例えば2,6−ジアルキルフェノール誘導体などのヒンダードフェノール系化合物や2価のイオウ系化合物や3価のリン原子を含む亜リン酸エステル系化合物などを挙げることができる。還元剤としては特に限定されないが,例えば次亜リン酸,亜リン酸,チオ硫酸,亜硫酸,ハイドロサルファイトまたはこれら塩などが挙げられる。
反応終了後,反応混合物のpH値が3〜7,好ましくは5〜7になるまで中和あるいは水洗処理を行う。中和処理や水洗処理は常法にしたがって行えばよい。例えば酸性触媒を用いた場合は水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウム,アンモニア,トリエチレンテトラミン,アニリン等の塩基性物質を,塩基性触媒を用いた場合は塩酸,第一リン酸水素ナトリウム,蓚酸等の酸性物質を中和剤として用いることができる。中和あるいは水洗処理を行った後,減圧加熱下で溶剤及び未反応物を留去し生成物の濃縮を行い,一般式(1)で表される化合物を得ることが出来る。
前記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂は、式中のArは置換基を有していてもよい芳香族骨格であり、R1a、R1b、R1c及びR1dはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、R2a、R2b、R2c及びR2dはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、或いはフェニル基を示し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、且つnが平均値で1〜10であれば、特に限定されないが、これらの中でも、前記R1a、R1b、R1c及びR1dがメチル基化合物が好ましい。
また、前記Arとしてはベンゼン骨格、ビフェニル骨格またはナフタレン骨格を有するものが好ましく、特にベンゼン骨格、ビフェニル骨格であるものが好ましい。
また、前記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂のエポキシ当量としては、240〜400g/eq.の範囲であるが好ましい。
また、前記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂は、例えば、一般式(1)で表される多価フェノール化合物とエピハロヒドリンとを反応させて得ることができる。
上記エポキシ樹脂化反応を行う条件としては種々の方法に準じて行うことが出来る。例えば一般式(1)で表される化合物のフェノール性水酸基1モルに対し,エピハロヒドリン2〜10モルを添加し,この混合物に,一般式(1)で表される化合物のフェノール性水酸基1モルに対し0.9〜2.0モルの塩基性触媒を一括添加または徐々に添加しながら20〜120℃の温度で0.5〜10時間反応させる。この塩基性触媒は固形でもその水溶液を使用してもよく,水溶液を使用する場合は,連続的に添加すると共に,反応混合物中から減圧下,または常圧下,連続的に水及びエピハロヒドリン類を留出せしめ,更に分液して水は除去しエピハロヒドリン類は反応混合物中に連続的に戻す方法でもよい。
なお,工業生産を行う際は,エポキシ樹脂生産の初バッチでは仕込みエピハロヒドリンの全てを新しいものを使用するが,次バッチ以降は,粗反応生成物から回収されたエピハロヒドリンと,反応で消費される分及で消失する分に相当する新しいエピハロヒドリンとを併用することが好ましい。この時,使用するエピハロヒドリンは特に限定されないが,例えばエピクロルヒドリン,エピブロモヒドリン等が挙げられる。なかでも入手が容易なことからエピクロルヒドリンが好ましい。また,塩基性触媒も特に限定されないが,アルカリ土類金属水酸化物,アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。特にエポキシ樹脂合成反応の触媒活性に優れる点からアルカリ金属水酸化物が好ましく,例えば水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化カルシウム等が挙げられる。使用に際しては,これらのアルカリ金属水酸化物を10〜55質量%程度の水溶液の形態で使用してもよいし,固形の形態で使用しても構わない。また,有機溶媒を併用することにより,エポキシ樹脂の合成における反応速度を高めることができる。このような有機溶媒としては特に限定されないが,例えば,アセトン,メチルエチルケトン等のケトン類,メタノール,エタノール,1−プロピルアルコール,イソプロピルアルコール,1−ブタノール,セカンダリーブタノール,ターシャリーブタノール等のアルコール類,メチルセロソルブ,エチルセロソルブ等のセロソルブ類,テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン,1,3−ジオキサン,ジエトキシエタン等のエーテル類,アセトニトリル,ジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒は,それぞれ単独で使用してもよいし,また,極性を調整するために適宜二種以上を併用してもよい。
これらのエポキシ化反応の反応物を水洗後,加熱減圧下,蒸留によって未反応のエピハロヒドリンや併用する有機溶媒を留去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために,得られたエポキシ樹脂を再びトルエン,メチルイソブチルケトン,メチルエチルケトンなどの有機溶媒に溶解し,水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えてさらに反応を行うこともできる。この際,反応速度の向上を目的として,4級アンモニウム塩やクラウンエーテル等の相関移動触媒を存在させてもよい。相関移動触媒を使用する場合のその使用量としては,用いるエポキシ樹脂に対して0.1〜3.0重量%の範囲が好ましい。反応終了後,生成した塩を濾過,水洗などにより除去し,更に,加熱減圧下トルエン,メチルイソブチルケトンなどの溶剤を留去することにより高純度のエポキシ樹脂を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物及び/又は前記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂を必須成分として含有するものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物に前記一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物を用いる場合は、エポキシ樹脂をも含有し、前記一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物はエポキシ樹脂の硬化剤として作用する。この場合、本発明の一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物を単独で,または特性を損なわない範囲で他の硬化剤と併用することが出来る。併用する場合,本発明の一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物の全硬化剤中に占める割合は30重量%以上が好ましく,特に40重量%以上が好ましい。
本発明の一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物と併用されうる他の硬化剤(C)は,特に制限されるものではなく,例えばアミン系化合物,アミド系化合物,酸無水物系化合物,フェノ−ル系化合物などの種々の硬化剤を用いることができる。例えば,アミン系化合物としてはジアミノジフェニルメタン,ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラミン,ジアミノジフェニルスルホン,イソホロンジアミン,イミダゾ−ル,BF−アミン錯体,グアニジン誘導体等が挙げられ,アミド系化合物としては,ジシアンジアミド,リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等が挙げられ,酸無水物系化合物としては,無水フタル酸,無水トリメリット酸,無水ピロメリット酸,無水マレイン酸,テトラヒドロ無水フタル酸,メチルテトラヒドロ無水フタル酸,無水メチルナジック酸,ヘキサヒドロ無水フタル酸,メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられ,フェノール系化合物としては,フェノールノボラック樹脂,クレゾールノボラック樹脂,芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂,ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂,フェノールアラルキル樹脂(通称,ザイロック樹脂),ナフトールアラルキル樹脂,トリメチロールメタン樹脂,テトラフェニロールエタン樹脂,ナフトールノボラック樹脂,ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂,ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂,ビフェニル変性フェノール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価フェノール化合物),ビフェニル変性ナフトール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価ナフトール化合物),アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミンやベンゾグアナミンなどでフェノール核が連結された多価フェノール化合物)等の多価フェノール化合物,及びこれらの変性物等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく,2種以上併用してもよい。
これらの中でも,フェノールノボラック樹脂,クレゾールノボラック樹脂,芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂,フェノールアラルキル樹脂,ナフトールアラルキル樹脂,ナフトールノボラック樹脂,ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂,ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂,ビフェニル変性フェノール樹脂,ビフェニル変性ナフトール樹脂,アミノトリアジン変性フェノール樹脂が難燃性に優れることから好ましく,特に芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂、変性フェノール樹脂,フェノールアラルキル樹脂,ナフトールアラルキル樹脂,ビフェニル変性フェノール樹脂,ビフェニル変性ナフトール樹脂,アミノトリアジン変性フェノール樹脂等の水酸基を有さない芳香環を含む連結基によって水酸基を有する芳香環が連結された構造を含有する多価芳香族化合物であることが特に難燃性に優れる点から好ましい。
また、前記エポキシ樹脂組成物で使用できるエポキシ樹脂としては、例えば、前記一般式(5)で表されるエポキシ樹脂或いは、後述するその他のエポキシ樹脂(D)が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に、本発明の一般式(5)で表されるエポキシ樹脂を用いる場合には、更に、硬化剤を含有する。この場合、発明の一般式(5)で表されるエポキシ樹脂は単独で,または特性を損なわない範囲で他のエポキシ樹脂(D)と併用して使用することが出来る。併用する場合,本発明の一般式(5)で表されるエポキシ樹脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%以上が好ましく,特に40重量%以上が好ましい。また,一般式(5)で表されるエポキシ樹脂の溶融粘度としては,後述する無機充填材の配合量を高められる点から,150℃でのICIコーン/プレート粘度計法による値が5dPa・s以下であることが好ましい。
また、前記硬化剤としては、一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物や前記硬化剤(C)を用いることが出来る。
前記その他のエポキシ樹脂(D)としては,特に制限されるものではなく,種々のエポキシ樹脂を用いることができるが,例えば,ビスフェノールA型エポキシ樹脂,ビスフェノールF型エポキシ樹脂,ビフェニル型エポキシ樹脂,テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂,フェノールノボラック型エポキシ樹脂,クレゾールノボラック型エポキシ樹脂,トリフェニルメタン型エポキシ樹脂,テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂,ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂,フェノールアラルキル型エポキシ樹脂,ナフトールノボラック型エポキシ樹脂,ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂,ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂,ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂,芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂,ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。またこれらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく,2種以上を混合してもよい。これらのエポキシ樹脂の中でも,特に低粘度である点では,ビスフェノールF型エポキシ樹脂,ビフェニル型エポキシ樹脂,テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂が好ましく,難燃性に優れる点では,フェノールアラルキル型エポキシ樹脂,ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物におけるエポキシ樹脂と硬化剤の配合量としては,特に制限されるものではないが,得られる硬化物の機械的物性等が良好である点から,エポキシ樹脂のエポキシ基の合計1当量に対して,硬化剤中の活性基が0.7〜1.5当量になる量が好ましい。
また,必要に応じて本発明のエポキシ樹脂組成物に硬化促進剤を適宜併用することもできる。前記硬化促進剤としては種々のものが使用できるが,例えば,リン系化合物,第3級アミン,イミダゾール,有機酸金属塩,ルイス酸,アミン錯塩等が挙げられる。特に半導体封止材料用途として使用する場合には,硬化性,耐熱性,電気特性,耐湿信頼性等に優れる点から,リン系化合物ではトリフェニルフォスフィン,第3級アミンでは1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−ウンデセン(DBU)が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は,用いる一般式(1)で表される多価ヒドロキシ化合物や一般式(5)で表されるエポキシ樹脂自身が難燃性を有するものである事から,硬化物の難燃性を付与させるために従来用いられている難燃剤を配合しなくても,硬化物の難燃性が良好であるが,より高度な難燃性を発揮させるために,封止工程での成形性や半導体装置の信頼性を低下させない範囲で,実質的にハロゲン原子を含有しない非ハロゲン系難燃剤を配合することにより,非ハロゲン系難燃性樹脂組成物とすることも可能である。
ここでいう実質的にハロゲン原子を含有しない難燃性樹脂組成物とは,難燃性付与の目的でハロゲン系の化合物を配合しなくても充分な難燃性を示す樹脂組成物を意味するものであり,例えばエポキシ樹脂に含まれるエピハロヒドリン由来の5000ppm以下程度の微量の不純物によるハロゲン原子は含まれていても良い。
前記非ハロゲン系難燃剤としては,塩素や臭素などのハロゲン原子を実質的に含有しない化合物であって,難燃剤,或いは難燃助剤としての機能を有するものであれば何等制限されるものではなく,例えば,リン系難燃剤,窒素系難燃剤,シリコーン系難燃剤,無機系難燃剤,有機金属塩系難燃剤等が挙げられ,それらの使用に際しても何等制限されるものではなく,単独で使用しても,同一系の難燃剤を複数用いても良く,また,異なる系の難燃剤を組み合わせて用いることも可能である。
前記リン系難燃剤としては,燐原子を含有する化合物であれば,無機系,有機系のいずれも使用することができる。無機系化合物としては,例えば,加水分解等の防止を目的として表面処理が施されていてもよい赤リン,リン酸一アンモニウム,リン酸二アンモニウム,リン酸三アンモニウム,ポリリン酸アンモニウム等のリン酸アンモニウム類,リン酸アミド等の無機系含窒素リン化合物が挙げられる。
前記赤リンの表面処理方法としては,例えば,(1)水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,水酸化亜鉛,水酸化チタン,酸化ビスマス,水酸化ビスマス,硝酸ビスマス又はこれらの混合物等の無機化合物で被覆処理する方法,(2)水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,水酸化亜鉛,水酸化チタン等の無機化合物,及びフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の混合物で被覆処理する方法,(3)水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,水酸化亜鉛,水酸化チタン等の無機化合物の被膜の上にフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂で二重に被覆処理する方法等があり,(1)〜(3)の何れの方法で処理されたものも使用できる。
前記有機リン系化合物としては,例えば,リン酸エステル化合物,ホスホン酸化合物,ホスフィン酸化合物,ホスフィンオキシド化合物,ホスホラン化合物,有機系含窒素リン化合物等が挙げられる。
前記リン酸エステル化合物としての具体例としては,トリフェニルホスフェート,レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート),レゾルシノールビス(ジ2,6−キシレノールホスフェート),ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート),ビスフェノールAビス(ジクレジルホスフェート),レゾルシニルジフェニルホスフェート等が挙げられる。
前記ホスホン酸化合物の具体例としては,フェニルホスホン酸,メチルホスホン酸,エチルホスホン酸,特開2000−226499号公報に記載のホスホン酸金属塩等が挙げられる。
前記ホスフィン酸化合物の具体例としては,ジフェニルホスフィン酸,メチルエチルホスフィン酸,特開2001―55484号公報に記載の化合物,9,10−ジヒドロ−9−オキサー10−ホスファフェナントレン=10−オキシド,10−(2,5―ジヒドロオキシフェニル)―10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン=10−オキシド,10―(2,7−ジヒドロオキシナフチル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン=10−オキシド等の環状有機リン化合物,及びそれをエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の化合物と反応させた誘導体等が挙げられる。
前記ホスフィンオキシド化合物の具体例としては,トリフェニルホスフィンオキシド,トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキシド,ジフェニルホスフィニルハイドロキノン,特開2000−186186号公報,特開2002−080484号公報,特開2002−097248号公報等に記載の化合物等が挙げられる。
前記ホスホラン化合物の具体例としては,特開2000−281871号公報記載の化合物等が挙げられる。
有機系窒素含有リン化合物としては,特開2002−60720号公報,特開2001−354686号公報,特開2001−261792号,公報特開2001−335703号公報,特開2000−103939号公報等に記載のホスファゼン化合物類等が挙げられる。
それらの配合量としては,リン系難燃剤の種類,エポキシ樹脂組成物の他の成分,所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが,例えば,エポキシ樹脂,硬化剤,非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100重量部中,赤リンを非ハロゲン系難燃剤として使用する場合は0.1〜2.0重量部の範囲で配合することが好ましく,有機リン化合物を使用する場合は同様に0.1〜10.0重量部の範囲で配合することが好ましく,特に0.5〜6.0重量部の範囲で配合することが好ましい。
また前記リン系難燃剤を使用する方法としても特に制限されるものではなく,例えば,特開2002−080566号公報,特開2002−053734号公報,特開2000−248156号公報,特開平9−235449号公報等に記載のハイドロタルサイトの併用,特開2001−329147号公報等に記載の水酸化マグネシウムの併用,特開2002−23989号公報,特開平2001−323134号公報等に記載のホウ化合物の併用,特開平2002−069271号公報等に記載の酸化ジルコニウムの併用,特開2001−123047号公報等に記載の黒色染料の併用,特開2000−281873号公報等に記載の炭酸カルシウムの併用,特開2000−281873号公報等に記載のゼオライトの併用,特開2000−248155号公報等に記載のモリブデン酸亜鉛の併用,特開2000−212392号公報等に記載の活性炭の併用,特開2002−348440号公報,特開2002−265758号公報,特開2002−180053号公報,特開2001−329147号公報,特開2001−226564号公報,特開平11−269345号公報等に記載の表面処理方法等,従来の方法が適用できる。
前記窒素系難燃剤としては,窒素原子を含有する化合物であれば特に制限されるものではなく,例えば,トリアジン化合物,シアヌル酸化合物,イソシアヌル酸化合物,フェノチアジン等が挙げられ,トリアジン化合物,シアヌル酸化合物,イソシアヌル酸化合物が好ましい。
前記トリアジン化合物の具体例としては,例えば,メラミン,アセトグアナミン,ベンゾグアナミン,メロン,メラム,サクシノグアナミン,エチレンジメラミン,ポリリン酸メラミン,トリグアナミン等,及びその誘導体が挙げられ,前記誘導体としては,例えば,(1)硫酸グアニルメラミン,硫酸メレム,硫酸メラムなどの硫酸アミノトリアジン化合物,(2)フェノール,クレゾール,キシレノール,ブチルフェノール,ノニルフェノール等のフェノール類と,メラミン,ベンゾグアナミン,アセトグアナミン,ホルムグアナミン等のメラミン類およびホルムアルデヒドとの共縮合物,(3)前記(2)の共縮合物とフェノールホルムアルデヒド縮合物等のフェノール樹脂類との混合物,(4)前記(2),(3)を更に桐油,異性化アマニ油等で変性したもの等が挙げられる。
前記シアヌル酸化合物の具体例としては,例えば,シアヌル酸,シアヌル酸メラミン等を挙げることができる。
前記イソシアヌル酸化合物の具体例としては,例えば,トリス(β―シアノエチル)イソシアヌレート,ジアリルモノグリシジルイソシアヌル酸,モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸等を挙げることができる。
また前記窒素原子を含有する化合物に,―OH,−NH,−NCO,−COOH,−CHO,−SH,メチロール基,アクリレート基,メタクリレート基,シリル基,グリシジル基又はエポキシ基等の官能基を有していてもよい。
前記窒素系難燃剤の配合量としては,窒素系難燃剤の種類,エポキシ樹脂組成物の他の成分,所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが,例えば,エポキシ樹脂,硬化剤,非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100重量部中,0.05〜10重量部の範囲で配合することが好ましく,特に0.1〜5重量部の範囲で配合することが好ましい。
また前記窒素系難燃剤を使用する方法としても特に制限されるものではなく,例えば,特開2001−234036号公報等に記載の金属水酸化物の併用,特開2002−003577号公報,特開2001−098144号公報等に記載のモリブデン化合物の併用等,従来の方法が適用できる。
前記シリコーン系難燃剤としては,ケイ素原子を含有する有機化合物であれば特に制限がなく使用でき,例えば,シリコーンオイル,シリコーンゴム,シリコーン樹脂等が挙げられる。
前記シリコーンオイルの具体例としては,例えば,ジメチルシリコーンオイル,メチルフェニルシリコーンオイル,メチルハイドロジエンシリコーンオイル,ポリエーテル変性シリコーンオイル等を挙げることができる。
前記シリコーンゴムの具体例としては,例えば,メチルシリコーンゴム,メチルフェニルシリコーンゴム等を挙げることができる。
前記シリコーン樹脂の具体例としては,例えば,メチルシリコーン,メチルフェニルシリコーン,フェニルシリコーン等を挙げることができる。
また前記ケイ素原子を含有する有機化合物としては,―OH,−NH,−NCO,−COOH,−CHO,−SH,メチロール,アクリレート,メタクリレート,シリル,グリシジル基又はエポキシ基等の官能基を有していてもよい。
前記シリコーン系難燃剤の配合量としては,シリコーン系難燃剤の種類,エポキシ樹脂組成物の他の成分,所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが,例えば,エポキシ樹脂,硬化剤,非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100重量部中,0.05〜20重量部の範囲で配合することが好ましい。
また前記シリコーン系難燃剤を使用する方法としても特に制限されるものではなく,例えば,特開2001−011288号公報等に記載のモリブデン化合物の併用,特開平10−182941号公報等に記載のアルミナの併用等,従来の方法が適用できる。
前記無機系難燃剤としては,例えば,金属水酸化物,金属酸化物,金属炭酸塩化合物,金属粉,ホウ素化合物,低融点ガラス等が挙げられる。
前記金属水酸化物の具体例としては,例えば,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム,ドロマイト,ハイドロタルサイト,水酸化カルシウム,水酸化バリウム,水酸化ジルコニウム,特開2002−212391号公報,特開2001−335681号公報,特開2001−323050号公報等に記載の複合金属水酸化物等を挙げることができる。
前記金属酸化物の具体例としては,例えば,モリブデン酸亜鉛,三酸化モリブデン,スズ酸亜鉛,酸化スズ,酸化アルミニウム,酸化鉄,酸化チタン,酸化マンガン,酸化ジルコニウム,酸化亜鉛,酸化モリブデン,酸化コバルト,酸化ビスマス,酸化クロム,酸化ニッケル,酸化銅,酸化タングステン等を挙げることができる。
前記金属炭酸塩化合物の具体例としては,例えば,炭酸亜鉛,炭酸マグネシウム,炭酸カルシウム,炭酸バリウム,塩基性炭酸マグネシウム,炭酸アルミニウム,炭酸鉄,炭酸コバルト,炭酸チタン等を挙げることができる。
前記金属粉の具体例としては,例えば,アルミニウム,鉄,チタン,マンガン,亜鉛,モリブデン,コバルト,ビスマス,クロム,ニッケル,銅,タングステン,スズ等を挙げることができる。
前記ホウ素化合物の具体例としては,例えば,ホウ酸亜鉛,メタホウ酸亜鉛,メタホウ酸バリウム,ホウ酸,ホウ砂等を挙げることができる。
前記低融点ガラスの具体例としては,例えば,シープリー(ボクスイ・ブラウン社),水和ガラスSiO−MgO−HO,PbO−B系,ZnO−P−MgO系,P−B−PbO−MgO系,P−Sn−O−F系,PbO−V−TeO系,Al−HO系,ホウ珪酸鉛系等のガラス状化合物を挙げることができる。
前記無機系難燃剤の配合量としては,無機系難燃剤の種類,エポキシ樹脂組成物の他の成分,所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが,例えば,エポキシ樹脂,硬化剤,非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100重量部中,0.05〜20重量部の範囲で配合することが好ましく,特に0.5〜15重量部の範囲で配合することが好ましい。
また前記無機難燃剤を使用する方法としても特に制限されるものではなく,例えば,特開2001−226564号公報等に記載の比表面積を制御する方法,特開2000−195995号公報,特開2000−191886号公報,特開2000−109647号公報,特開2000−053876号公報等に記載の形状や粒径,粒度分布を制御する方法,特開2001−323050号公報,特開2000−095956号公報,特開平10−279813号公報,特開平10−251486号公報等に記載の表面処理を行う方法,特開2002−030200号公報,特開2001−279063号公報等に記載の硝酸金属塩の併用,特開2001−049084号公報等に記載のホウ酸亜鉛の併用,特開2000−195994号公報等に記載の無機粉末の併用,特開2000−156437号公報等に記載のブタジェンゴムの併用,特開2000−053875号公報等に記載の高酸価ポリエチレンワックス及び長鎖アルキルリン酸エステル系化合物の併用等,従来の方法が適用できる。
前記有機金属塩系難燃剤としては,例えば,フェロセン,アセチルアセトナート金属錯体,有機金属カルボニル化合物,有機コバルト塩化合物,有機スルホン酸金属塩,金属原子と芳香族化合物又は複素環化合物がイオン結合又は配位結合した化合物等が挙げられる。
前記アセチルアセトナート金属錯体の具体例としては,例えば,特開2002−265760号公報に記載の化合物を挙げることができる。
前記有機金属カルボニル化合物の具体例としては,例えば,特開2002−371169号公報に記載の化合物を挙げることができる。
前記有機コバルト塩化合物の具体例としては,例えば,コバルトナフテン酸錯体,コバルトエチレンジアミン錯体,コバルトアセトアセトナート錯体,コバルトピペリジン錯体,コバルトシクロヘキサンジアミン錯体,コバルトテトラアザシクロテトラドデカン錯体,コバルトエチレンジアミン四酢酸錯体,コバルトテトラエチレングリコール錯体,コバルトアミノエタノール錯体,コバルトシクロヘキサジアミン錯体,コバルトグリシン錯体,コバルトトリグリシン錯体,コバルトナフチジリン錯体,コバルトフェナントロリン錯体,コバルトペンタンジアミン錯体,コバルトピリジン錯体,コバルトサリチル酸錯体,コバルトサリチルアルデヒド錯体,コバルトサリチリデンアミン錯体,コバルト錯体ポリフィリン,コバルトチオ尿素錯体等を挙げることができる。
前記有機スルホン酸金属塩の具体例としては,例えば,ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム等を挙げることができる。
前記金属原子と芳香族化合物又は複素環化合物がイオン結合又は配位結合した化合物の具体例としては,例えば,特開2002−226678号公報に記載の化合物を挙げることができる。
前記有機金属塩系難燃剤の配合量としては,有機金属塩系難燃剤の種類,エポキシ樹脂組成物の他の成分,所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが,例えば,エポキシ樹脂,硬化剤,非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合したエポキシ樹脂組成物100重量部中,0.005〜10重量部の範囲で配合することが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には,必要に応じて無機質充填材を配合することができる。前記無機質充填材としては,例えば,溶融シリカ,結晶シリカ,アルミナ,窒化珪素,水酸化アルミ等が挙げられる。前記無機充填材の配合量を特に大きくする場合は溶融シリカを用いることが好ましい。前記溶融シリカは破砕状,球状のいずれでも使用可能であるが,溶融シリカの配合量を高め且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには,球状のものを主に用いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるためには,球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。その充填率は難燃性を考慮して,高い方が好ましく,エポキシ樹脂組成物の全体量に対して65重量%以上が特に好ましい。また導電ペーストなどの用途に使用する場合は,銀粉や銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には,必要に応じて,シランカップリング剤,離型剤,顔料,乳化剤等の種々の配合剤を添加することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は,各成分を均一に混合することにより得られる。本発明のエポキシ樹脂,硬化剤,更に必要により硬化促進剤の配合された本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様の方法で容易に硬化物とすることができる。該硬化物としては積層物,注型物,接着層,塗膜,フィルム等の成形硬化物が挙げられる
本発明のエポキシ樹脂組成物の使用用途としては,半導体封止材料,積層板や電子回路基板等に用いられる樹脂組成物,樹脂注型材料,接着剤,ビルドアップ基板用層間絶縁材料,絶縁塗料等のコーティング材料等が挙げられ,これらの中でも,半導体封止材料に好適に用いることができる。
半導体封止材用に調製されたエポキシ樹脂組成物を作製するためには,エポキシ樹脂と硬化剤,充填剤等の配合剤とを必要に応じて押出機,ニ−ダ,ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混合して溶融混合型のエポキシ樹脂組成物を得ればよい。その際,充填剤としては,通常シリカが用いられるが,その充填率はエポキシ樹脂組成物100重量部当たり,充填剤を30〜95重量%の範囲が用いることが好ましく,中でも,難燃性や耐湿性や耐ハンダクラック性の向上,線膨張係数の低下を図るためには,70重量部以上が特に好ましく,それらの効果を格段に上げるためには,80重量部以上が一層その効果を高めることができる。
半導体パッケージ成形とは,該組成物を注型,或いはトランスファ−成形機,射出成形機などを用いて成形し,さらに50〜200℃で2〜10時間に加熱することにより成形物を得ることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物をプリント基板用プリプレグ用樹脂組成物とするには,該硬化性樹脂組成物の粘度によっては無溶媒で用いることもできるが,有機溶剤を用いてワニス化することでプリプレグ用樹脂組成物とすることが好ましい。前記有機溶剤としては,アルコール性水酸基を含有しないメチルエチルケトン,アセトン,ジメチルホルムアミド等の沸点が160℃以下の極性溶剤を用いることが好ましく,単独でも2種以上の混合溶剤としても使用することができる。アルコール性水酸基を含有する溶剤は,条件によってはビニルエーテル類と反応してしまうため好ましくない。得られた該ワニスを,紙,ガラス布,ガラス不織布,アラミド紙,アラミド布,ガラスマット,ガラスロービング布などの各種補強基材に含浸し,用いた溶剤種に応じた加熱温度,好ましくは50〜170℃で加熱することによって,硬化物であるプリプレグを得ることができる。この時用いる樹脂組成物と補強基材の重量割合としては,特に限定されないが,通常,プリプレグ中の樹脂分が20〜60重量%となるように調整することが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物から銅張り積層板用樹脂組成物を得るには,上記プリプレグ用樹脂組成物とする方法と同じであり,得られたプリプレグを,例えば特開平7−41543号公報に記載されているように積層し,適宜銅箔を重ねて,1〜10MPaの加圧下に170〜250℃で10分〜3時間,加熱圧着させることにより,銅張り積層板を得ることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物をレジストインキとして使用する場合には,例えば特開平5−186567号公報に記載の方法に準じて,レジストインキ用組成物とした後,スクリーン印刷方式にてプリント基板上に塗布した後,レジストインキ硬化物とする方法が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物を導電ペーストとして使用する場合には,例えば,特開平3−46707号公報に記載の微細導電性粒子を該樹脂組成物中に分散させ異方性導電膜用組成物とする方法,特開昭62−40183号公報,特開昭62−76215号公報,特開昭62−176139号公報などに開示されているような室温で液状である回路接続用ペースト樹脂組成物や異方性導電接着剤とする方法が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物からビルドアップ基板用層間絶縁材料を得る方法としては特に限定されないが,例えば特公平4−6116号公報,特開平7−304931号公報,特開平8−64960号公報,特開平9−71762号公報,特開平9−298369号公報などに記載の各種方法を採用できる。より具体的には,ゴム,フィラーなどを適宜配合した当該硬化性樹脂組成物を,回路を形成した配線基板にスプレーコーティング法,カーテンコーティング法等を用いて塗布した後,硬化させる。その後,必要に応じて所定のスルーホール部等の穴あけを行った後,粗化剤により処理し,その表面を湯洗することによって,凹凸を形成させ,銅などの金属をめっき処理する。前記めっき方法としては,無電解めっき,電解めっき処理が好ましく,また前記粗化剤としては酸化剤,アルカリ,有機溶剤等が挙げられる。このような操作を所望に応じて順次繰り返し,樹脂絶縁層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップして形成することにより,ビルドアップ基盤を得ることができる。但し,スルーホール部の穴あけは,最外層の樹脂絶縁層の形成後に行う。また,銅箔上で当該樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を,回路を形成した配線基板上に,170〜250℃で加熱圧着することで,粗化面を形成,メッキ処理の工程を省き,ビルドアップ基板を作製することも可能である。
本発明の硬化物を得る方法としては,一般的なエポキシ樹脂組成物の硬化方法に準拠すればよいが,例えば加熱温度条件は,組み合わせる硬化剤の種類や用途等によって,適宜選択すればよいが,上記方法によって得られた組成物を,室温〜250℃程度の温度範囲で加熱すればよい。成形方法などもエポキシ樹脂組成物の一般的な方法が用いられ,特に本発明のエポキシ樹脂組成物に特有の条件は不要である。
次に本発明を実施例,比較例により具体的に説明する。
GPC測定法:
装置 東ソー株式会社製 HLC−8220 GPC
カラム:東ソー株式会社製 TSK−GEL G2000HXL+G2000HXL+G3000HXL+G4000HXL
溶媒 :テトラヒドロフラン
流速 :1ml/min
検出器:RI
実施例1 〔多価ヒドロキシ化合物(A−1)の合成〕
温度計,滴下ロート,冷却管,分留管,撹拌器を取り付けたフラスコに,下記構造式(7)で表される化合物166部,3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノール237部を仕込み,室温下,窒素を吹き込みながら撹拌した。メタンスルホン酸8部を発熱に注意しながら液温が80℃を超えないようにゆっくり添加した。その後油浴中で150℃まで加熱し,分留管を用いて生成するメタノールを抜き出した後,更に2時間反応させた。反応終了後,5%NaOHを系内が中性になるまで加え、減圧下でメタノールを留去後、下記構造式(8)(式中,nの平均値は2.7である。)で表される本発明の多価ヒドロキシ化合物(A−1)370部(収率99.7%)を得た。得られた多価ヒドロキシ化合物の水酸基当量は162g/eq(理論値158g/eq)であった。マススペクトルを測定したところ,n=1,n=2,n=3,n=4にそれぞれ相当するM+=587,931,1276、1620が確認された。GPCチャートを図1に、MSスペクトルチャートを図2に、C13−NMRチャートを図3に示す。
Figure 2006248912
Figure 2006248912
実施例2 〔エポキシ樹脂(B−1)の合成〕
温度計,滴下ロート,冷却管,撹拌機を取り付けたフラスコに,窒素ガスパージを施しながら,実施例1で得られた多価ヒドロキシ化合物(A−1)162部,エピクロルヒドリン463g(5.0モル),n−ブタノール139g,テトラエチルベンジルアンモニウムクロライド2gを仕込み溶解させた。65℃に昇温した後,共沸する圧力まで減圧して,49%水酸化ナトリウム水溶液90g(1.1モル)を5時間かけて滴下した。その後,同条件で0.5時間撹拌を続けた。この間,共沸によって留出してきた留出分をディーンスタークトラップで分離し,水層を除去し,油層を反応系内に戻しながら,反応を行った。その後,未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留によって留去させた。それで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン510gとn−ブタノール170gとを加え溶解した。更にこの溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液10gを添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のPHが中性となるまで水150gで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し,精密濾過を経た後に,溶媒を減圧下で留去して,下記構造式(9)で表される本発明のエポキシ樹脂(B−1)210部(収率96.3%)を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は265g/eqであった。
Figure 2006248912
実施例3 〔多価ヒドロキシ化合物(A−2)の合成〕
温度計,滴下ロート,冷却管,分留管,撹拌器を取り付けたフラスコに,前記構造式(7)で表される化合物166部,3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノール484部、2−メトキシエタノール500部を仕込み,室温下,窒素を吹き込みながら撹拌した。メタンスルホン酸14部を発熱に注意しながら液温が80℃を超えないようにゆっくり添加した。その後油浴中で150℃まで加熱し,分留管を用いて生成するメタノールおよび2−メトキシエタノールを抜き出した後,更に2時間反応させた。反応終了後,5%NaOHを系内が中性になるまで加え、減圧下で2−メトキシエタノールを留去後、前記構造式(8)(但し、式中のnの平均値は1.1である。)で表される本発明の多価ヒドロキシ化合物(A−2)615部(収率99.5%)を得た。得られた多価ヒドロキシ化合物の水酸基当量は151g/eq(理論値147g/eq)であった。マススペクトルを測定したところ,n=1,n=2,n=3,n=4にそれぞれ相当するM+=587,931,1276、1620 が確認された。GPCチャートを図4に示す。
実施例4 〔エポキシ樹脂(B−2)の合成〕
実施例2において,多価ヒドロキシ化合物(A−1)の代わりに多価ヒドロキシ化合物(A−2)151部を用いる以外は実施例2と同様にして,本発明のエポキシ樹脂(B−2)200部(収率96.6%)を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は245g/eqであった。
実施例5 〔多価ヒドロキシ化合物(A−3)の合成〕
前記式(7)で表される化合物166部の代わりに、下記構造式(10)で表される化合物242部に変更した以外は実施例3と同様にして,下記構造式(11)(式中,nの平均値は1.2である。)で表される本発明の多価ヒドロキシ化合物(A−3)690部(収率99.4%)を得た。得られた多価ヒドロキシ化合物の水酸基当量は170g/eq(理論値166g/eq)であった。マススペクトルを測定したところ,n=1,n=2,n=3, n=4にそれぞれ相当するM+=663,1083,1503、1924 が確認された。GPCチャートを図5に示す。
Figure 2006248912
Figure 2006248912
実施例6 〔エポキシ樹脂(B−3)の合成〕
多価ヒドロキシ化合物(A−1)の代わりに多価ヒドロキシ化合物(A−3)170部を用いる以外は実施例2と同様にして,下記構造式(12)で表される本発明のエポキシ樹脂(B−3)219部(収率96.9%)を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は268g/eqであった。
Figure 2006248912
比較例1 〔多価ヒドロキシ化合物(C)の合成〕
温度計,滴下ロート,冷却管,分留管,撹拌器を取り付けたフラスコに,前記構造式(10)で表される化合物242部,4,4’−ビフェノール372部、2−メトキシエタノール500部を仕込み,室温下,窒素を吹き込みながら撹拌した。メタンスルホン酸11部を発熱に注意しながら液温が80℃を超えないようにゆっくり添加した。その後油浴中で150℃まで加熱し,分留管を用いて生成するメタノールおよび2−メトキシエタノールを抜き出した後,更に2時間反応させた。反応終了後,5%NaOHを系内が中性になるまで加え、減圧下で2−メトキシエタノールを留去後、下記構造式(13)(式中,nの平均値は1.2である。)で表される多価ヒドロキシ化合物(C)565部(収率97.1%)を得た。得られた多価ヒドロキシ化合物の水酸基当量は139g/eq(理論値138g/eq)であった。マススペクトルを測定したところ,n=1,n=2,n=3, n=4にそれぞれ相当するM+=551,915,1280、1644 が確認された。
Figure 2006248912
比較例2 〔エポキシ樹脂(D)の合成〕
多価ヒドロキシ化合物(A−1)の代わりに多価ヒドロキシ化合物(C)139gを用いる以外は実施例2と同様にして,下記構造式(14)で表されるエポキシ樹脂(D)170部(収率87.2%)を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は234g/eqであった。
Figure 2006248912
実施例7〜16と比較例3〜8
表1に示す各種の素材を用い,表2−1、表2−2、表3に示す配合に従い,2本ロールを用いて100℃の温度で10分間溶融混練して目的の組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物について,下記手法によりゲルタイムを測定し,硬化性を試験した。また,これを180℃で10分間プレス成形し,その後180℃で5時間さらに硬化せしめた後に,UL−94試験法に準拠した厚さ1.6mmの試験片を作成し,下記方法により,硬化物の物性を確認した。
吸湿率(%):85℃/85%RHの条件で300時間処理した後の重量増加率を求めた。
ガラス転移温度:粘弾性測定装置(レオメトリック社製 固体粘弾性測定装置RSAII,二重カレンチレバー法;周波数1Hz,昇温速度3℃/min)を用いて測定した。
難燃性:UL−94試験法に準拠し,厚さ1.6mmの試験片5本を用いて,燃焼試験を行った。
Figure 2006248912
Figure 2006248912
Figure 2006248912
Figure 2006248912
本発明のエポキシ樹脂硬化剤およびエポキシ樹脂である実施例1〜6は,比較例1〜2のような無置換ビフェノールを原料とした同類化合物と比較して,難燃性,耐熱性,耐湿性に優れる。
実施例1で得られた多価ヒドロキシ化合物のGPCチャートである。 実施例1で得られた多価ヒドロキシ化合物のMSスペクトルである。 実施例1で得られた多価ヒドロキシ化合物の13C−NMRスペクトルである。 実施例3で得られた多価ヒドロキシ化合物のGPCチャートである。 実施例5で得られた多価ヒドロキシ化合物のGPCチャートである。

Claims (20)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2006248912
    (式中,Arは置換基を有していてもよい芳香族骨格を示し、R1a、R1b、R1c及びR1dはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を、またR2a、R2b、R2c及びR2dはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基,或いはフェニル基を示し、nは平均値で1〜10を示す。)
    で表されることを特徴とする多価ヒドロキシ化合物。
  2. 1a、R1b、R1c及びR1dがメチル基である請求項1記載の多価ヒドロキシ化合物。
  3. Arがベンゼン骨格、ビフェニル骨格またはナフタレン骨格である請求項1または2に記載の多価ヒドロキシ化合物。
  4. 水酸基当量が140〜300g/eq.の範囲である請求項1、2または3記載の多価ヒドロキシ化合物。
  5. 水酸基に対して4つのオルソ位の全てが、炭素数1〜4のアルキル基で置換されている4,4’−ビフェノール類と、下記一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される化合物及び一般式(4)で表される化合物とからなる群から選ばれる1種類以上の化合物(B)とを反応させることを特徴とする多価ヒドロ化合物キシ化合物の製造法。
    Figure 2006248912
    (式中、Aはそれぞれ置換基を有してもよいフェニル基、ビフェノール基、またはナフタレン基を、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を、またXはハロゲン原子を示す。)
  6. 前記炭素数1〜4のアルキル基で置換されている4,4’−ビフェノール類と、前記化合物(B)との反応比率〔(4,4’−ビフェノール類)/化合物(B)〕(モル比)が、1/0.1〜1/1である請求項5に記載の製造法。
  7. 一般式[5]
    Figure 2006248912
    (式中,Arは置換基を有していてもよい芳香族骨格を示し、R1a、R1b、R1c及びR1dはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を、またR2a、R2b、R2c及びR2dはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基,或いはフェニル基を示し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基,nは平均値で1〜10を示す。)
    で表されることを特徴とするエポキシ樹脂。
  8. エポキシ当量が240〜400g/eq.の範囲である請求項7に記載のエポキシ樹脂。
  9. 請求項1〜4の何れか1つに記載の多価ヒドロキシ化合物とエピハロヒドリン類を反応させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造法。
  10. 請求項1または2記載の多価ヒドロキシ化合物を含有するエポキシ樹脂組成物。
  11. 請求項6または7記載のエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物。
  12. ハロゲン系難燃剤を実質的に含有しない請求項10又は11に記載のエポキシ樹脂組成物。
  13. リン系難燃剤、窒素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、無機系難燃剤、及び、有機金属塩系難燃剤からなる群から選ばれる1種以上の難燃剤を非ハロゲン系難燃剤として含有する請求項10、11または12に記載のエポキシ樹脂組成物。
  14. 半導体封止材料用に調製された請求項10〜13の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  15. 回路基板用樹脂組成物用に調製された請求項10〜13の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  16. レジストインキ用に調製された請求項10〜13の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  17. 層間絶縁材料用に調製された請求項10〜13の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  18. 請求項10〜17の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
  19. 請求項18に記載のエポキシ樹脂硬化物を部品として搭載する半導体装置。
  20. 請求項18に記載のエポキシ樹脂硬化物を部品として搭載する回路基板。
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