JP2006244646A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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善之 東郷
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Abstract

【課題】リレーレンズ系中で光軸方向に移動するレンズの基準位置を検出する。
【解決手段】光ディスクDのレーザービーム入射面Daと信号面Dcとの間に形成された透明なカバー層Dbの厚み誤差によって生じる球面収差を補正するリレーレンズ系17をレーザー光源11と対物レンズ19との間に設け、このリレーレンズ系17中で少なくとも一つ以上のレンズ17Aを球面収差検出手段40Aの出力に基づいて球面収差を減少させるように光軸方向に移動制御するリレーレンズ駆動機構部30中にレンズ17Aと一体に光軸方向に移動する遮蔽板37を設けて、レーザー光Lの少なくとも一部を遮蔽板37で遮った時に、レンズ17Aの移動基準となる基準位置を検出する光検出手段とを備えた光ピックアップ装置10Aにおいて、光検出手段は、レーザー光源11と対物レンズ19との間に予め設けられたフロントモニター用の光検出器16を兼用している。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ディスクのレーザービーム入射面から信号面までの間に形成された透明なカバー層の厚み誤差によって生じる球面収差を、光軸方向に移動するレンズを有するリレーレンズ系により補正できる光ピックアップ装置に関するものである。
一般的に、円盤状の光ディスクは、映像情報とか音声情報やコンピュータデータなどの情報信号をディスク基板上で螺旋状又は同心円状に形成したトラックに高密度に記録し、且つ、記録済みのトラックを再生する際に所望のトラックを高速にアクセスできることから多用されている。
この種の光ディスクとして例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などは既に市販されているが、最近になって光ディスクに対してより一層高密度化を図るために、上記したCD,DVDよりも狭トラック化を図って情報信号を超高密度に記録又は再生できる次世代の超高密度光ディスクとして、光ディスクのレーザービーム入射面から信号面までの間に形成された透明なカバー層の厚みが略0.1mm程度に設定されたBlu−ray Discや、透明なカバー層の厚みが略0.6mm程度に設定されたHD−DVD(High Density−Digital Versatile Disc)の開発が盛んに行われている。
上記したBlu−ray DiscやHD−DVDでは、波長が450nm以下のレーザー光をCD再生時よりも開口数(NA)が大きい対物レンズで絞って得たレーザービームを光ディスクのレーザービーム入射面から入射して透明なカバー層を透過させて信号面上に照射することで、情報信号を超高密度に記録又は再生できるように開発が進められている。
この際、Blu−ray DiscやHD−DVDの各透明なカバー層の厚み誤差によって生じる球面収差は対物レンズの開口数(NA)の4乗に比例するので、対物レンズの開口数(NA)が大きい場合に球面収差が大きくなってしまう。
そこで、上記した透明なカバー層の厚み誤差によって生じるこの球面収差を補正するために光軸方向に移動可能なレンズを有するリレーレンズ系を光ヘッド内に備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−45068号公報。
図10は従来の光ヘッドを示した構成図、
図11は図10に示したリレーレンズ系及びリレーレンズ駆動機構部を拡大して示した斜視図である。
図10に示した従来の光ヘッド100は、上記した特許文献1(特開2003−45068号公報)に開示されているものであり、ここでは特許文献1を参照して簡略に説明する。
図10に示した如く、従来の光ヘッド100では、レーザー光源となる半導体レーザー素子101から出射されて発散したレーザー光Lがコリメータレンズ102で平行光に変換された後、偏光ビームスプリッタ103に入射されている。そして、偏光ビームスプリッタ103の偏光選択性誘電体多層13aを通過したレーザー光Lは、1/4波長板104を経た後、反射ミラー105によって反射され、進行方向を90°曲げられる。
この後、反射ミラー105によって反射されたレーザー光Lは、光ディスクDのレーザービーム入射面Daと信号面Dcとの間に形成された透明なカバー層Dbに厚み誤差がある場合に発生する球面収差を補正するためのリレーレンズ系106中に設けた2枚のレンズ106A,106Bを順に通過し、立ち上げミラー107によって反射され、進行方向を90°曲げられる。
そして、立ち上げミラー107によって反射されたレーザー光Lは、レンズホルダ108内に取り付けた対物レンズ109に入射し、この対物レンズ109により絞り込まれたレーザービームLBが光ディスクDの信号面Dc上に照射されてスポット状に集光されている。
ここで、上記したリレーレンズ系106は、図11に拡大して示した如く、例えば2枚のレンズ106A及び106Bによって構成されており、いずれか一方のレンズがリレーレンズ駆動機構部130によって光軸に沿って移動可能であるが、ここでは対物レンズ109側のレンズ106Bが光軸に沿って移動可能であり、半導体レーザー素子101側のレンズ106Aは固定されている。尚、リレーレンズ系106は2枚のレンズ106A,106Bのいずれか一方を光軸に沿って移動させてレーザー光Lの拡散度合いを調整しているので、ビームエキスパンダーレンズ系とも呼称されている。
上記したリレーレンズ駆動機構部130は、ステッピングモータ131の軸に取り付けた送りねじ132にナイフエッジ133がバネ134に付勢されながら螺合し、且つ、このナイフエッジ133と一体的に形成したリレーレンズホルダ135の中心部位に対物レンズ109側のレンズ106Bが嵌め込まれている。
また、リレーレンズホルダ135は、一端部と他端部とが送りねじ132と平行に設けた一対のガイドレール136,137に案内され、更に、リレーレンズホルダ135の他端部に遮蔽板138が一体的に光軸方向に向けて突出形成されており、リレーレンズ系106が動作前の初期状態である時に遮蔽板138を発光部と受光部とを有する位置センサ139で遮蔽することで光軸方向に移動するレンズ106Bの移動基準となる基準位置を検出している。
図10に戻り、光ディスクDの信号面Dc上にスポット状に集光されたレーザービームLBは、信号面Dcで反射されて戻り光となって対物レンズ109,立ち上げミラー107,リレーレンズ系106,反射ミラー105,1/4波長板104を順に通過し、この後、偏光ビームスプリッタ103の偏光選択性誘電体多層13aで反射されて光路を90°曲げられて集光レンズ112によって集光される。そして、集光レンズ112によって集光された戻り光は、フォーカス誤差信号発生用素子113を通過した後、光検出器114上に結像されている。
更に、光検出器114の出力は、信号処理系120の演算回路121に入力され、情報再生信号、フォーカス誤差信号、及びトラッキング誤差信号を得ている。
そして、演算回路121で得た情報再生信号は、検出回路122に入力され、この検出回路で情報再生信号の振幅が最大となるようなリレーレンズ系106中のレンズ106Bのレンズ位置を検出し、その出力信号に基づいて、ドライブ回路123によりリレーレンズ駆動機構部130を構成するステッピングモータ131に電流を流し、リレーレンズ系106中のレンズ106Bに対してレンズ位置の最適制御を行う。この際、リレーレンズ系106中のレンズ106Bは、遮蔽板138と位置センサ139とにより検出された基準位置を基準として、この基準位置からステッピングモータ131のパルス数により球面収差が減少する方向に移動制御されている。
また、演算回路121で得たフォーカス誤差信号は、位相補償回路124に入力されて位相補償が行われた後にアクチュエータドライバ125を介してレンズホルダ108に取り付けたフォーカスコイル110に入力されて、フォーカス誤差信号に基づいて対物レンズ109を光ディスクDに対してフォーカス方向に制御している。
また、演算回路121で得たトラッキング誤差信号は、位相補償回路124に入力されて位相補償が行われた後にアクチュエータドライバ126を介してレンズホルダ108に取り付けたトラッキングコイル111に入力されて、トラッキング誤差信号に基づいて対物レンズ109を光ディスクDに対してトラッキング方向に制御している。
ところで、従来の光ヘッド100では、光ディスクDのレーザービーム入射面Daから信号面Dcまでの間に形成された透明なカバー層Dbの厚み誤差によって生じる球面収差を、光軸方向に移動するレンズ106Bを有するリレーレンズ系(ビームエキスパンダーレンズ系)106により補正でき、且つ、リレーレンズ系106が動作前の初期状態である時に光軸方向に移動するレンズ106Bの移動基準となる基準位置を遮蔽板138と位置センサ139とで検出しているものの、この位置センサ139は発光部と受光部とを有しているので、位置センサ139のコストが高くついてしまう。
そこで、リレーレンズ系(ビームエキスパンダーレンズ系)106中で光軸方向に移動する少なくとも一つ以上のレンズの移動基準となる基準位置を、安価な構成で検出できる光ピックアップ装置が望まれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、請求項1記載の発明は、レーザー光を出射するレーザー光源と、
前記レーザー光を絞り込んで光ディスクの信号面に照射する対物レンズと、
前記光ディスクの信号面で反射された戻り光から前記球面収差を検出する球面収差検出手段と、
前記レーザー光源と前記対物レンズとの間に設けられ、球面収差を補正するリレーレンズ系と、
前記リレーレンズ系中で少なくとも一つ以上のレンズを、前記球面収差検出手段の出力に基づいて前記球面収差を減少させるように光軸方向に移動制御するリレーレンズ駆動機構部と、
前記リレーレンズ駆動機構部中に設けられ、前記レンズと一体に光軸方向に移動する遮蔽板と、
前記レーザー光の少なくとも一部を前記遮蔽板で遮った時に、前記レンズの移動基準となる基準位置を検出する光検出手段とを備えた光ピックアップ装置において、
前記光検出手段は、前記レーザー光源と前記対物レンズとの間に予め設けられた光検出器を兼用することを特徴とする光ピックアップ装置である。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の光ピックアップ装置において、
前記光検出手段は、前記レーザー光源のレーザーパワーを検出制御するために予め設けられたフロントモニター用の光検出器、又は、前記光ディスクの信号面で反射された前記戻り光を検出するために予め設けられた戻り光検出用の光検出器のいずれか一方であることを特徴とする光ピックアップ装置である。
本発明に係る光ピックアップ装置によると、光ディスクのレーザービーム入射面と信号面との間に形成された透明なカバー層の厚み誤差によって生じる球面収差を補正するリレーレンズ系をレーザー光源と対物レンズとの間に設け、このリレーレンズ系中で少なくとも一つ以上のレンズを球面収差検出手段の出力に基づいて球面収差を減少させるように光軸方向に移動制御するリレーレンズ駆動機構部中にレンズと一体に光軸方向に移動する遮蔽板を設けて、レーザー光の少なくとも一部を遮蔽板37で遮った時に、レンズの移動基準となる基準位置を検出する光検出手段とを備えた光ピックアップ装置において、光検出手段は、レーザー光源と対物レンズとの間に予め設けられた光検出器を兼用しているので、従来例で示したような発光部と受光部とを有する位置センサを設ける必要がないために、光ピックアップ装置を安価に提供できる。
この際、上記した光検出手段は、レーザー光源のレーザーパワーを検出制御するために予め設けられたフロントモニター用の光検出器、又は、光ディスクの信号面で反射された戻り光を検出するために予め設けられた戻り光検出用の光検出器のいずれか一方を適用すれば良い。
以下に本発明に係る光ピックアップ装置の一実施例を図1〜図9を参照して実施例1,実施例2の順に詳細に説明する。
図1は本発明に係る実施例1の光ピックアップ装置を説明するための図であり、リレーレンズ系中の凹レンズが基準位置に至っている状態を示した図、
図2は本発明に係る実施例1の光ピックアップ装置を説明するための図であり、リレーレンズ系中の凹レンズが動作位置に移動した状態を示した図、
図3は図1に示した戻り光検出用の光検出器を拡大して示した図、
図4は図1に示した信号処理系内に設けた球面収差補正回路を説明するための図、
図5は図1に示した信号処理系内に設けた情報信号処理回路を説明するための図、
図6は図1に示した信号処理系内に設けたフォーカス制御回路を説明するための図、
図7は図1に示した信号処理系内に設けたトラッキング制御回路を説明するための図である。
図1及び図2に示した如く、本発明に係る実施例1の光ピックアップ装置10Aは、例えば、光ディスクDのレーザービーム入射面Daから信号面Dcまでの間に形成された透明なカバー層Dbの厚みが略0.1mm程度に設定されたBlu−ray Discに適用可能に構成されているが、これに限ることなく、先に説明したように透明なカバー層Dbの厚みが略0.6mm程度に設定されたHD−DVD(High Density−Digital Versatile Disc)は勿論のこと、周知のDVD(Digital Versatile Disc)に適用することも可能である。
上記した本発明に係る実施例1の光ピックアップ装置10Aでは、レーザー光源となる半導体レーザー素子11から波長が450nm以下のレーザー光Lが発散した状態で出射されており、このレーザー光Lがコリメータレンズ12で平行光に変換された後、偏光ビームスプリッタ13に入射されている。この際、偏光ビームスプリッタ13は、レーザー光Lのうちで例えばp偏光光を透過させ且つs偏光光を反射させるために偏光性を有する偏光選択性誘電体多層膜13aが膜付けされている。
そして、コリメータレンズ12を通過したレーザー光Lのうちでp偏光光は偏光ビームスプリッタ13の偏光選択性誘電体多層膜13aをそのまま透過して1/4λ板14を通り円偏光となる。この際、1/4λ板14はレーザー光Lを透過させる時にレーザー光Lの波長λに対して1/4λの位相差を与えるものである。
この後、1/4λ板14を透過したレーザー光Lは直角三角状に形成された立ち上げ用のハーフミラー15に入射され、このハーフミラー15で直進するレーザー光L1と90°方向を上方に向けて曲げられたレーザー光L2とに分離されている。そして、ハーフミラー15内を直進するレーザー光L1は、半導体レーザー素子11のレーザーパワーを検出して制御するために予め設けられたフロントモニター用の光検出器16に入射される。一方、ハーフミラー15で90°方向を上方に向けて曲げられたレーザー光L2光は、光ディスクDのレーザービーム入射面Daと信号面Dcとの間に形成された透明なカバー層Dbに厚み誤差がある場合に発生する球面収差を補正するために上方に設けたリレーレンズ系17中の凹レンズ17A及び凸レンズ17Bを順に通過した後に、レンズホルダ18内に取り付けた対物レンズ19に入射し、この対物レンズ19により絞り込まれたレーザービームLBが光ディスクDの信号面Dc上に照射されてスポット状に集光されている。
尚、上記したリレーレンズ系17は、光ディスクDのレーザービーム入射面Daと信号面Dcとの間に形成された透明なカバー層Dbに厚み誤差がある場合に発生する球面収差を補正するために設けたものであるが、半導体レーザー素子11から光ディスクDの信号面Dcまでの光路中で発生する球面収差に対しても当然補正できるものである。
この際、対物レンズ19は、Blu−ray Discに対応して開口数(NA)が0.75以上に設定されたものを用いている。また、対物レンズ19はレンズホルダ18内の上方部位に取り付けられていると共に、このレンズホルダ18の外周に対物レンズ19を光ディスクDの信号面Dcに対してフォーカス方向とトラッキング方向とに制御するためのフォーカスコイル20とトラッキングコイル21とが取り付けられている。
ここで、上記したリレーレンズ系17は、例えば2枚の凹レンズ17A及び凸17Bによって構成されており、いずれか一方のレンズがリレーレンズ駆動機構部30によって光軸に沿って移動可能であるが、ここでは半導体レーザー素子11側の凹レンズ17Aが光軸に沿って移動可能であり、対物レンズ19側の凸レンズ17Bは固定されている。尚、リレーレンズ系17は2枚のレンズ17A,17Bのいずれか一方を光軸に沿って移動させてレーザー光L1の拡散度合い調整しているので、ビームエキスパンダーレンズ系とも呼称されている。
上記したリレーレンズ駆動機構部30は、ステッピングモータ31の軸に取り付けた送りねじ32にナイフエッジ33が不図示のバネによって押圧されながら螺合し、且つ、このナイフエッジ33と一体的に形成したリレーレンズホルダ34の中心部位に凹レンズ17Aが嵌め込まれている。
また、リレーレンズホルダ34は、一端部と他端部とが送りねじ32と平行に設けた一対のガイドレール35,36に案内され、更に、リレーレンズホルダ34の他端部に遮蔽板37が一体的に光軸方向に向けて突出形成されており、図1に示したようにリレーレンズ系17が動作前の初期状態である時に、リレーレンズホルダ34を介してリレーレンズ系17中の凹レンズ17Aと一体に光軸方向に移動可能な遮蔽板37が、フロントモニター用の光検出器16に入射するレーザー光L1の少なくとも一部を遮ることにより、この光検出器16の出力値を不図示のマイコン内に予め設定した基準値と比較して基準値以下であることをマイコンで検出することで、光軸方向に移動する凹レンズ17Aの移動基準となる基準位置を検出している。
尚、この実施例1では、リレーレンズ駆動機構部30は、ステッピングモータ31を駆動源として用いているが、これに限ることなく、ステッピングモータ31に代えてボイスコイルモータ(図示せず)などを用いて構成しても良い。
この実施例1では、半導体レーザー素子11と対物レンズ19との間の光路中に、半導体レーザー素子11のレーザーパワーを検出して制御するために予め設けられたフロントモニター用の光検出器16を兼用して、このフロントモニター用の光検出器16と遮蔽板37とでリレーレンズ系17中で光軸方向に移動する凹レンズ17Aの移動基準となる基準位置を検出しているので、従来例で示したような発光部と受光部とを有する位置センサ139(図11)を設ける必要がないために、実施例1の光ピックアップ装置10Aを安価に提供できる。
そして、図2に示したように、リレーレンズ系17を動作させる場合には、ステッピングモータ31を始動して、基準位置に至っている凹レンズ17Aをリレーレンズホルダ34と一体に予め設定した動作位置近傍の設計目標位置まで基準位置を起点としたステッピングモータ31のパルス数により光軸に沿って上方に移動させている。この時、リレーレンズホルダ34の他端部に突出させた遮蔽板37は、フロントモニター用の光検出器16から離れてレーザー光L1を遮らなくなるので、このフロントモニター用の光検出器16で半導体レーザー素子11のレーザーパワーを検出して制御することが可能になる。この後、リレーレンズ系17中で光軸方向に移動する凹レンズ17Aは、後述するように信号処理系40内に設けた球面収差補正回路40Aの出力に基づいて球面収差が減少する方向に光軸に沿って移動制御されている。
更に、光ディスクDの信号面Dbで反射された戻り光は、上記とは逆に、対物レンズ19,リレーレンズ系17,ハーフミラー15,1/4λ板14を順に通過して、この1/4λ板14で90°偏光面が変わったs偏光の直線偏光となり、偏光ビームスプリッタ13内の偏光性を有する偏光選択性誘電体多層膜13aで反射されて90°方向を転じられた後に検出レンズ22を通って戻り光検出用の光検出器23上に結像されている。
この際、戻り光検出用の光検出器23は、図3に拡大して示した如く、互いに直交するX軸とY軸とで形成されるXY面内の受光面を8分割して8分割型に形成されており、球面収差のない戻り光を受光面の中心部で受光した時に円形のスポットが得られるものとした場合に、正方形の受光面内に戻り光のスポットに外接し且つX軸とY軸とを頂点とする正方形を形成して、この正方形内をX軸とY軸とを堺に4分割して内周受光領域A〜Dを形成すると共に、更に、内周受光領域A〜Dの外側にX軸とY軸とを堺に4分割して外周受光領域E〜Hを形成している。
そして、戻り光検出用の光検出器23上に結像された戻り光のスポットを光電変換して、信号処理系40内に設けた球面収差補正回路40A,情報信号処理回路40B,フォーカス制御回路40C,トラッキング制御回路40Dにそれぞれ入力している。
まず、信号処理系40内に設けた球面収差補正回路40Aは、光ディスクDのレーザービーム入射面Daと信号面Dcとの間に形成された透明なカバー層Dbに厚み誤差がある場合に発生する球面収差を補正するために、図3に示した光検出器23内に形成した4箇所の外周受光領域E〜Hのみを用いて球面収差エラー信号SAE(Spherical Aberration Error)を下記の式に基づいて演算している。
SAE=(E+G)−(F+H)
即ち、球面収差が発生した場合には、図3に示した光検出器23内で戻り光によるスポット形状が右対角方向(E,A,C,G)側又は左対角方向(F,B,D,H)側に延出されると共に、内周受光領域A〜Dではスポット形状が左右の対角方向(±45°方向)に対してほとんど検出値差がないので、球面収差エラー信号SAEを求める時には外周受光領域E〜Hだけを用いて、右対角方向(E,G)側と左対角方向(F,H)側との検出値差を検出している。
従って、図4に示した如く、球面収差エラー信号SAEを演算して求める場合には、球面収差補正回路40A内で2個の加算器41,42と、1個の減算器43を用いて演算している。
そして、球面収差補正回路40Aで得られた球面収差エラー信号SAEを図1及び図2示したモータドライブ回路44に入力してステッピングモータ31を介してリレーレンズ系17中で光軸方向に移動する凹レンズ17Aを球面収差が減少する方向に光軸に沿って移動させている。
次に、信号処理系40内に設けた情報信号処理回路40Bは、光ディスクDの信号面Dcに記録された情報信号を読み取るため、図3に示した光検出器23内に形成した4箇所の内周受光領域A〜D及び4箇所の外周受光領域E〜Hを用いて情報信号RF(Radio Frequency)を下記の式に基づいて演算している。
RF=A+B+C+D+E+F+G+H
従って、図5に示した如く、情報信号RFを演算して求める場合には、情報信号処理回路40B内で7個の加算器45〜51を用いて演算している。
次に、対物レンズ19をフォーカス方向に制御するためのフォーカスエラー信号FE(Focus Error)を得る場合には、周知の非点収差法により図3に示した光検出器23内の内周受光領域A〜D及び外周受光領域E〜Hを用いて、下記の式に基づいて演算している。
FE=(A+C+E+G)−(B+D+F+H)
従って、図6に示した如く、非点収差法によりフォーカスエラー信号FEを求める場合には、戻り光によるスポット形状の右対角方向(E,A,C,G)側と左対角方向(F,B,D,H)側との検出値差をフォーカス制御回路部40C内に設けた6個の加算器52〜57と、1個の減算器58とにより演算し、ここで得られたフォーカスエラー信号FEを図1及び図2に示したドライブアンプ59を介してレンズホルダ18に取り付けたフォーカスコイル20に印加して、対物レンズ19を光ディスクDのフォーカス方向に制御している。
次に、対物レンズ19をトラッキング方向に制御するためのトラッキングエラー信号TrE(Tracking Error)を得る場合には、周知のプッシュプル法により図3に示した光検出器23内の内周受光領域A〜D及び外周受光領域E〜Hを用いて、下記の式に基づいて演算している。
FE=(A+D+E+H)−(B+C+F+H)
従って、図7に示した如く、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号TrEを求める場合には、戻り光によるスポット形状の上方(E,A,D,H)側と下方(F,B,C,G)側との検出値差をトラッキング制御回路部40D内に設けた6個の加算器60〜65と、1個の減算器66とにより演算し、ここで得られたトラッキングエラー信号TrEを図1及び図2に示したドライブアンプ67を介してレンズホルダ18に取り付けたトラッキングコイル21に印加して、対物レンズ19を光ディスクDのトラッキング方向に制御している。
図8は本発明に係る実施例2の光ピックアップ装置を説明するための図であり、リレーレンズ系中の凹レンズが基準位置に至っている状態を示した図、
図9は本発明に係る実施例2の光ピックアップ装置を説明するための図であり、リレーレンズ系中の凹レンズが動作位置に移動した状態を示した図である。
図8及び図9に示した本発明に係る実施例2の光ピックアップ装置10Bは、先に図1及び図2を用いて説明した実施例1の光ピックアップ装置10Aの構成と一部を除いて同様の構成であり、ここでは説明の便宜上、先に示した構成部材に対しては同一の符号を付し、且つ、実施例1に対して異なる点を中心して説明する。
図8及び図9に示した如く、本発明に係る実施例2の光ピックアップ装置10Bにおいて、半導体レーザー素子11から出射されたレーザー光Lは、コリメータレンズ12で平行光に変換された後、レーザー光Lのうちでp偏光光が偏光ビームスプリッタ13の偏光選択性誘電体多層膜13aをそのまま透過して1/4λ板14を通り円偏光となり、この後、光ディスクDのレーザービーム入射面Daと信号面Dcとの間に形成された透明なカバー層Dbに厚み誤差がある場合に発生する球面収差を補正するために上方に設けたリレーレンズ系17中の凹レンズ17A及び凸レンズ17Bを通過した後に、レンズホルダ18内に取り付けた対物レンズ19に入射し、この対物レンズ19により絞り込まれたレーザービームLBが光ディスクDの信号面Dc上に照射されてスポット状に集光されている。
また、光ディスクDの信号面Dbで反射された戻り光は、上記とは逆に、対物レンズ19,リレーレンズ系17,1/4λ板14を順に通過して、この1/4λ板14で90°偏光面が変わったs偏光の直線偏光となり、偏光ビームスプリッタ13内の偏光性を有する偏光選択性誘電体多層膜13aで反射されて90°方向を転じられた後に検出レンズ22を通って戻り光検出用の光検出器23上に結像されている。
更に、リレーレンズ系17中の凹レンズ17Aを光軸方向に移動させるためのリレーレンズ駆動機構部30は、実施例1と同じ構造形態であるものの、実施例1に対して異なる点は、図8に示したようにリレーレンズ系17が動作前の初期状態である時に、リレーレンズホルダ34を介してリレーレンズ系17中の凹レンズ17Aと一体に光軸方向に移動可能な遮蔽板37が、戻り光検出用の光検出器23に入射する戻り光の少なくとも一部を遮ることにより、この光検出器23の出力値を不図示のマイコン内に予め設定した基準値と比較して基準値以下であることをマイコンで検出することで、光軸方向に移動する凹レンズ17Aの移動基準となる基準位置を検出している。
この実施例2では、半導体レーザー素子11と対物レンズ19との間の光路中に、光ディスクDの信号面Daで反射された戻り光を検出するために予め設けられた戻り光検出用の光検出器23を兼用して、この戻り光検出用の光検出器23と遮蔽板37とでリレーレンズ系17中で光軸方向に移動する凹レンズ17Aの移動基準となる基準位置を検出しているので、従来例で示したような発光部と受光部とを有する位置センサ139(図11)を設ける必要がないために、実施例2の光ピックアップ装置10Bを安価に提供できる。
そして、図9に示したように、リレーレンズ系17を動作させる場合には、ステッピングモータ31を始動して、基準位置に至っている凹レンズ17Aをリレーレンズホルダ34と一体に予め設定した動作位置近傍の設計目標位置まで基準位置を起点としたステッピングモータ31のパルス数により光軸に沿って上方に移動させている。この時、リレーレンズホルダ34の他端部に突出させた遮蔽板37は、戻り光検出用の光検出器23から離れて戻り光を遮らなくなるので、この戻り光検出用の光検出器23で戻り光を検出することが可能になる。この後、リレーレンズ系17中で光軸方向に移動する凹レンズ17Aは、信号処理系40内に設けた球面収差補正回路40Aの出力に基づいて球面収差が減少する方向に光軸に沿って移動制御されている。
図1は本発明に係る実施例1の光ピックアップ装置を説明するための図であり、リレーレンズ系中の凹レンズが基準位置に至っている状態を示した図である。 本発明に係る実施例1の光ピックアップ装置を説明するための図であり、リレーレンズ系中の凹レンズが動作位置に移動した状態を示した図である。 図1に示した戻り光検出用の光検出器を拡大して示した図である。 図1に示した信号処理系内に設けた球面収差補正回路を説明するための図である。 図1に示した信号処理系内に設けた情報信号処理回路を説明するための図である。 図1に示した信号処理系内に設けたフォーカス制御回路を説明するための図である。 図1に示した信号処理系内に設けたトラッキング制御回路を説明するための図である。 本発明に係る実施例2の光ピックアップ装置を説明するための図であり、リレーレンズ系中の凹レンズが基準位置に至っている状態を示した図である。 本発明に係る実施例2の光ピックアップ装置を説明するための図であり、リレーレンズ系中の凹レンズが動作位置に移動した状態を示した図である。 従来の光ヘッドを示した構成図である。 図10に示したリレーレンズ系及びリレーレンズ駆動機構部を拡大して示した斜視図である。
符号の説明
10A…実施例1の光ピックアップ装置、
10B…実施例2の光ピックアップ装置、
11…レーザー光源(半導体レーザー素子)、12…コリメータレンズ、
13…偏光ビームスプリッタ、14…1/4λ板、
15…ハーフミラー、16…フロントモニター用の光検出器、
17…リレーレンズ系、17A…凹レンズ、17B…凸レンズ、
18…レンズホルダ、19…対物レンズ、
20…フォーカスコイル、21…トラッキングコイル、
22…検出レンズ、23…戻り光検出用の光検出器、
30…リレーレンズ駆動機構部、31…ステッピングモータ、
32…送りねじ、33…ナイフエッジ、34…リレーレンズホルダ、
35,36…一対のガイドレール、37…遮蔽板、
40…信号処理系、40A…球面収差補正回路、40B…情報信号処理回路、
40C…フォーカス制御回路、40D…トラッキング制御回路。

Claims (2)

  1. レーザー光を出射するレーザー光源と、
    前記レーザー光を絞り込んで光ディスクの信号面に照射する対物レンズと、
    前記光ディスクの信号面で反射された戻り光から前記球面収差を検出する球面収差検出手段と、
    前記レーザー光源と前記対物レンズとの間に設けられ、球面収差を補正するリレーレンズ系と、
    前記リレーレンズ系中で少なくとも一つ以上のレンズを、前記球面収差検出手段の出力に基づいて前記球面収差を減少させるように光軸方向に移動制御するリレーレンズ駆動機構部と、
    前記リレーレンズ駆動機構部中に設けられ、前記レンズと一体に光軸方向に移動する遮蔽板と、
    前記レーザー光の少なくとも一部を前記遮蔽板で遮った時に、前記レンズの移動基準となる基準位置を検出する光検出手段とを備えた光ピックアップ装置において、
    前記光検出手段は、前記レーザー光源と前記対物レンズとの間に予め設けられた光検出器を兼用することを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1記載の光ピックアップ装置において、
    前記光検出手段は、前記レーザー光源のレーザーパワーを検出制御するために予め設けられたフロントモニター用の光検出器、又は、前記光ディスクの信号面で反射された前記戻り光を検出するために予め設けられた戻り光検出用の光検出器のいずれか一方であることを特徴とする光ピックアップ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101241721B (zh) * 2007-02-01 2011-04-27 三洋电机株式会社 光拾取装置以及光盘装置

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