JP4171378B2 - 記録用光ディスクの球面収差補正方法,光ディスク記録再生方法及び光ディスク装置 - Google Patents

記録用光ディスクの球面収差補正方法,光ディスク記録再生方法及び光ディスク装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ディスクに係り、特に、光ディスクの基板厚ずれなどによって発生する球面収差を補正可能とした光ディスク記録再生方法及び光ディスク装置に関する。
光ディスク装置は、非接触,大容量,可換かつ低コストで、高速アクセスを可能とすることを特徴とする情報記録再生装置であって、これらの特徴を生かしてディジタルオーディオ信号やディジタル映像信号の記録再生装置として、あるいはコンピュータの外部記憶装置として利用されている。
かかる光ディスクに使用される光ピックアップは、光ディスクに対応した波長のレーザ光源と、このレーザ光源から出射された光束を3本の光束に分離する回折格子と、これら3本の光束を光ディスクの情報記録面に所定のNA(開口数)で集光させるための対物レンズと、光ディスクからの反射光束を受光して電気信号に変換する光検出器と、反射光束をこの光検出器に導くための光束分離素子とを備え、これら3本の反射光束のうち、0次回折光束にあたるメイン光束に基づいて情報再生信号とフォーカス誤差信号を検出し、このメイン光束と他の2つの±1次回折光束にあたるサブ光束とに基づいてトラッキング誤差信号を検出する構成が一般に採られている。特に、記録用の光ピックアップでは、光ディスク上でサブ光束による光スポットをトラックピッチに対して所定の位置関係で配置し、差動プッシュプル方式によってトラッキング誤差信号を検出することが一般的である。
ところで、近年、光ディスクは、取り扱うデータ量の増大化に伴って高密度化の一途をたどっている。約700MB(メガバイト)の容量のCDに対し、約4.7GB(ギガバイト)のDVDが製品化されて広く利用されており、さらには、高精細映像信号を2時間記録可能な20GB以上の容量の大容量ディスク(Blu-ray Disc:ブルー・レイ・ディスク)が実用化されてきている。
光ディスクの記録密度は、その情報記録面に集光される光スポットの大きさによって制約される。また、光スポットの大きさは、その光束の波長に比例し、NAに反比例するため、光ディスクの高密度化を実現するためには、光束の波長を短くし、NAを大きくすることが必要となる。
ところで、一般に、光束の波長を短くし、NAを大きくすると、光ディスクの傾き(以下、ディスク傾きという)や光ディスクの基板厚(以下、ディスク基板厚という)の誤差により、収差が急激に増大する。ディスク傾きに対しては、NAの3乗,光束の波長の逆数及びディスク基板厚に比例してコマ収差が増加する。このため、NAの増大や短波長化に応じてディスク基板厚を薄くする技術が知られている。例えば、Blu-ray Discでは、ディスク基板厚を、DVDの0.6mmに対し、0.1mmまで薄くしており、これにより、ディスク傾きに対して許容マージンをDVDと同程度にしている。
一方、ディスク基板厚の誤差については、このディスク基板厚の誤差,NAの4乗及び光束の波長の逆数に比例して球面収差が増加する。上記のBlu-ray Discを例にすると、ディスク基板厚の誤差の許容値はDVDの1/10程度まで減少する。また、情報記録層が2層の構造の光ディスクでは、これら情報記録層間の間隔が、ディスク基板厚の誤差と同様、球面収差を発生させる。このため、高NAの大容量高密度の光ディスクでは、その記録層に応じても、球面収差を補正することが必要となる。
かかる球面収差を補正可能な光ピックアップとしては、光束の光路中に所定の球面収差を与えるビームエキスパンダを備える構成、所定の球面収差を与える液晶素子を備える構成、あるいは2枚組み合わせた対物レンズの間隔をフォーカシング方向に変化させることにより、球面収差を与える構成とし、このようにして得られる球面収差でディスク基板厚の誤差や情報記録層の間隔によって生ずる球面収差を相殺するようにした技術が知られている。
一方、球面収差を補正するための制御信号の検出方法及び補正手順の一例が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の技術は、所定の周波数でフォーカスオフセットをウォーブリングし、あるいはこの周波数よりも低い所定の周波数で2枚組み合わせの対物レンズの間隔をウォーブリングし、光ディスクから再生される情報信号RFのこれらウォーブリングのピーク(最大点と最小点)における振幅差に基づいて、フォーカスオフセット量と対物レンズの間隔、即ち、球面収差を調整するものである。
また、他の方法として、光ディスクからの反射光束を分割して光検出器の内外受光領域で夫々を受光し、これら内外の受光領域の受光量の差動信号として球面収差に応じた信号を検出し、かかる信号に基づいて球面収差を補正する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2に記載の技術は、所謂非点収差法による検出光学系において、一般的な4分割光検出器の内側と外側とをさらに分割した8分割受光素子を備え、光ディスクからの反射光束をかかる光検出器で内外に分割して受光し、球面収差を補正するための制御信号を得るものである。
さらに他の方法としては、光ディスクからの反射光束を2つの光束に分離する回折格子を備え、分離された夫々の光束を光検出器の内外の受光領域で独立に受光する構成をなすものであり、この光検出器の出力から球面収差を補正するための制御信号を得るものである(例えば、特許文献3参照)。
特開2000ー11388 特開2000ー57616 特開2001ー307349
ところで、上記特許文献1に記載の技術は、光ディスクから再生される振幅のウォーブリングによる変化を利用して球面収差を検出するものであるから、未記録状態にある追記型ディスクのような情報信号RFが記録されていない光ディスクには、用いることができない。また、ウォーブリングさせることによって球面収差を検出するものであるから、球面収差量を検出しながらかかるデフォーカスや球面収差を調整しようとすると、ウォーブリング中にかかる調整が行なわれることになり、最適な調整が行なわれないことになる。このため、記録/再生の動作中に球面収差量を検出することはできず、記録/再生の動作中にリアルタイムで球面収差の検出をしながら、これに基づいて球面収差の補正を行なうことは困難である。
また、上記特許文献2に記載の技術では、8分割光検出器の、特に、内側4個の受光領域からの信号線の引き出しが困難であった。また、独立した信号数がメイン受光領域のみで8本と多いため、必要とする増幅器の個数が多くなり、アンプ内蔵型光検出器(OEIC)を構成する際、サイズ面やコスト面で問題となる。また、周囲温度の変化などによっては、反射光束と光検出器の受光面との間で相対的な位置ずれが生ずることもあり、この場合には、球面収差の検出信号がオフセットを持つことになり、精度の良い球面収差の補正が困難となる。即ち、環境の変化に対する信頼性の面で問題となる。
さらに、上記特許文献3に記載の技術では、4個以上の光スポットを1個の光検出器で受光する構成をなしているため、光検出器の受光パターンが複雑となり、その面積も大きくなる。また、独立の信号数が多いため、必要な増幅器の個数も大きくなり、アンプ内蔵型光検出器(OEIC)を構成する際、サイズ面やコスト面で問題となる。また、複数の光スポットを夫々受光面の該当する位置に精度良く受光させるための調整が必要となるし、その調整が困難であるとともに、調整に長時間を要するという問題もある。
本発明の目的は、かかる問題を解消し、未記録の追記型光ディスクに対しても、精度の良い安定した球面収差の補正を可能として記録品質,再生品質が向上した光ディスク記録再生方法及び光ディスク装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、簡便な部品構成でもって、記録/再生時にリアルタイムで球面収差の検出及び補正を行なうことができるようにして記録品質,再生品質が向上した光ディスク記録再生方法及び光ディスク装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、光ピックアップを用いることにより、光ディスク上に光束を集光し、光ディスクからの反射光束を光検出器で検出し、光検出器の出力信号からフォーカス誤差信号と、プッシュプル法により、トラッキング誤差信号を検出する光ディスク記録再生方法であって、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでのプッシュプル信号と再生情報信号とを夫々検出し、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでのプッシュプル信号の振幅に応じた第1の球面収差誤差信号を検出し、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでの再生情報信号の振幅に応じた第2の球面収差誤差信号を検出し、第1及び第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正することを特徴とするものである。
また、光ディスクが未記録の状態である場合には、第1及び第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正し、光ディスクが記録済みである場合には、第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正することを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、本発明による記録用光ディスクの球面収差補正方法は、光ピックアップを用いて、レーザ光を未記録の記録用光ディスクに照射し、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでのプッシュプル信号を夫々検出し、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでのプッシュプル信号の振幅に応じた第1の球面収差誤差信号を検出し、第1の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を制御し、未記録の記録用光ディスクに記録し、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでの再生情報信号を夫々検出し、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでの該再生情報信号の振幅に応じた第2の球面収差誤差信号を検出し、該第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を制御することを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、光ピックアップを用いることにより、光ディスク上に0次回折光束と収束発散状態が互いに異なる±1次回折光束との3本の光束を集光し、光ディスクからの3本の反射光束を光検出器での該当する夫々の受光領域で検出し、光検出器の出力信号からフォーカス誤差信号とトラッキング誤差信号を検出する光ディスク記録再生方法であって、光検出器における±1次回折光束の夫々の受光領域でのカットオフ周波数fcが
fc>fn
(但し、fnは光ディスクに記録されている最長マークと最長
スペースの組み合わせに対応する周波数)
であって、+1次回折光束の光検出器での受光によるプッシュプル信号の振幅と−1次回折光束の光検出器での受光によるプッシュプル信号の振幅との差に応じた第1の球面収差誤差信号と、+1次回折光束の光検出器での受光による再生信号の振幅と−1次回折光束の光検出器での受光による再生信号の振幅との差に応じた第2の球面収差誤差信号とを生成し、第1及び第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正するものである。
上記目的を達成するために、本発明による光ディスク装置は、光源と、光源から放射された光束を光ディスクの情報記録層に集光する対物レンズと、対物レンズアクチュエータと、対物レンズに入射する光束の球面収差を所定の値に調整可能とする球面収差補正素子と、光ディスクからの反射光束を受光し、フォーカス誤差信号と、プッシュプル法により、トラッキング誤差信号とを検出可能とする光検出器とを有する光ピックアップと、該対物レンズアクチュエータを駆動してインフォーカス状態とアウトフォーカス状態とに設定するための駆動回路と、設定されたインフォーカス状態とアウトフォーカス状態毎に、光検出器の出力からプッシュプル信号と再生情報信号とを検出する手段と、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態毎に検出されたプッシュプル信号夫々の振幅に応じた第1の球面収差誤差信号を生成し、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態毎に検出された再生情報信号夫々の振幅に応じた第2の球面収差誤差信号を生成する手段と、第1及び第2の球面収差誤差信号に応じて球面収差補正素子を制御し、光スポットの球面収差を補正する手段とを備えたものである。
また、光ディスクが未記録の状態である場合には、第1及び第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正し、光ディスクが記録済みである場合には、第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正することを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、本発明による光ディスク装置は、光源と、光源から放射された光束を0次回折光束と互いに異なるレンズパワーで、収束発散状態が互いに異なる±1次回折光束との3本の光束に分離するホログラム素子と、3本の光束を光ディスクの情報記録層に集光する対物レンズと、対物レンズに入射する光束の球面収差を所定の値に調整可能とする球面収差補正素子と、光ディスクからの反射光束を受光し、フォーカス誤差信号と、プッシュプル法によるトラッキング誤差信号とを検出可能であって、±1次回折光束の夫々の受光領域でのカットオフ周波数fcが
fc>fn
(但し、fnは光ディスクに記録されている最長マークと最長
スペースの組み合わせに対応する周波数)
である光検出器とを備えた光ピックアップと、+1次回折光束の光検出器での受光によるプッシュプル信号の振幅と−1次回折光束の光検出器での受光によるプッシュプル信号の振幅との差に応じた第1の球面収差誤差信号を生成する手段と、+1次回折光束の光検出器での受光による再生信号の振幅と−1次回折光束の光検出器での受光による再生信号の振幅との差に応じた第2の球面収差誤差信号とを生成する手段と、第1及び第2の球面収差誤差信号に応じて球面収差補正素子を制御し、光スポットの球面収差を補正する手段とを備えたものである。
本発明よる光ディスク記録再生方法によれば、光ディスクから情報信号を再生するときのみならず、未記録の追記型ディスクに対しても、精度の良い安定な球面収差補正が可能とし、記録品質及び再生品質が向上する。
また、本発明よる光ピックアップによれば、従来の一般的な光ピックアップとほぼ同様の簡便な部品構成で、リアルタイムに球面収差誤差信号を検出することが可能であり、組立て性及び対環境信頼性が向上する。
さらに、本発明による光ディスク装置によると、記録・再生動作時にリアルタイムで球面収差が補正可能となり、記録品質及び再生品質が向上する。
以下、本発明の実施形態を図面により説明する。
図1は本発明による光ディスク記録再生方法,光ディスク装置及び光ピックアップの第1の実施形態を示すブロック図であって、1は光ピックアップ、2はレーザ光源、4はコリメートレンズ、5は偏光ビームスプリッタ、6は1/4波長板、7は球面収差補正素子、8は全反射ミラー、9は対物レンズ、10は対物レンズアクチュエータ、11は検出レンズ、12,13は光検出器、20は光ディスク、21はスピンドルモータ、30はシステム制御回路、31は球面収差誤差検出回路、32は再生信号生成回路、33はサーボ信号生成回路、34はプッシュプル信号生成回路、35は球面収差補正素子駆動回路、36はレーザ駆動回路、37はアクチュエータ駆動回路、38は送りモータ駆動回路、39はスピンドルモータ駆動回路、40は光スポットである。
同図において、光ピックアップ1は、装着された光ディスク20に対して、情報信号の再生または記録再生を行なうために、この光ディスク20に対応した波長λのレーザ光の光束を放射するレーザ光源1と、このレーザ光源1から放射された光束を平行光束に変換するコリメートレンズ4と、所定の直線偏光を略100%透過し、この直線偏光と直交する直線偏光を略100%反射する偏光ビームスプリッタ5と、直線偏光を円偏光に変換し、また、円偏光を直線偏光に変換する1/4波長板6と、全反射ミラー8と、この全反射ミラー8からの光束を光ディスク20の所定の情報記録層に所定のNAで収差良く光スポット40を形成するための対物レンズ9と、この対物レンズ9をフォーカシング方向及びトラッキング方向に変位させるための対物レンズアクチュエータ10と、対物レンズ9に入射する光束の球面収差を調整し、光ディスク20の基板厚誤差などによって生じる光ディスク20上での光スポット40の球面収差を補正するための球面収差補正素子7とを備える。
レーザ光源2から放射された直線偏光の光束は、コリメートレンズ4で平行光束に変換される。偏光ビームスプリッタ5は所定の直線偏光を略100%透過し、この直線偏光と直交する直線偏光を略100%反射する機能を備える。この第1の実施形態では、レーザ光源2から出射される直線偏光の光束を略100%透過し、一部を反射するように構成されている。偏光ビームスプリッタ5を透過した光束は、次いで、1/4波長板6で円偏光に変換され、球面収差補正素子7で所定の球面収差が付与された後、全反射ミラー8で反射されて対物レンズ9に導かれる。対物レンズ9は、入射した光束に対応して、光ディスク20の情報記録層に光スポット40を形成する。
光ディスク20からの反射光束は再び対物レンズ9,全反射ミラー8,球面収差補正素子7を通り、1/4波長板6でレーザ光源2から出射される直線偏光と直交する直線偏光に変換される。このため、この反射光束は偏光ビームスプリッタ5で略100%反射され、検出レンズ11で所定の収束光束に変換されて光検出器12に導かれる。
この球面収差補正素子7は、レンズ間距離が可変の2枚組合せレンズからなり、このレンズ間距離を変化させることにより、透過光束の球面収差を調整可能なビームエキスパンダーとする。但し、本発明は、これに限るものではなく、例えば、同心円状パターンを有し、光束の内部と外周部との間に位相差を与えることにより、球面収差を補正可能な液晶素子であってもよい。
光ピックアップ1は、光ディスク20からの反射光束を受光して光ディスク20からの反射光束の強度変化に応じた電気信号に変換する光検出器12と、さらに、レーザ光源2から放射された光束の一部を受光して電気信号に変換する光検出器13とを備えている。光検出器12から出力される電気信号は再生信号生成回路32とサーボ信号生成回路33に供給され、再生信号生成回路32では、光ディスク20に記録された情報の再生信号(再生情報信号)が得られ、サーボ信号生成回路33では、フォーカス誤差信号,トラッキング誤差信号などの各種サーボ信号が検出される。特に、トラッキング誤差信号は、サーボ信号生成回路33でのプッシュプル信号生成回路34により、プッシュプル法でもって検出が可能な構成としている。
このため、光検出器12としては、例えば、受光面が光ディスク20の接線方向及び半径方向に平行な2つの分割線によって分割されてなる4個の受光領域を備えた4分割光検出器が用いられ、一般的には、この接線方向の分割線に関して一方側の2つの受光領域の受光量に応じた出力信号と他方側の2つの受光領域の受光量に応じた出力信号との差分信号(以下、プッシュプル信号という)として、トラッキング誤差信号が得られる。かかる4分割光検出器を用いて、検出レンズ11と光検出器12との間にシリンドリカルレンズを設けることにより、非点収差法によってフォーカス誤差信号を検出することができる。
システム制御回路30は、この光ディスク装置全体の動作を制御する機能を備えている。即ち、スピンドルモータ駆動回路39を介してスピンドルモータ21に装着された光ディスク20の回転制御を行ない、送りモータ駆動回路38を介して光ピックアップ1を光ディスク20の半径方向に駆動してアクセス制御及び送り制御を行ない、アクチュエータ駆動回路37を介して対物レンズアクチュエータ10を駆動することにより、フォーカス制御,トラッキング制御を行ない、さらには、球面収差補正素子駆動回路35を介して光ピックアップ1の球面収差補正素子7を駆動することにより、球面収差を補正する。なお、球面収差の検出の原理及びその補正手順については、後に詳述する。
また、システム制御回路30は、光ピックアップ1にレーザ光源2の出力をモニタするために組み込まれた光検出器13の出力に基づいて、レーザ光源2の出射光量が所定の光量となるように、レーザ駆動回路36を介してこのレーザ光源2を駆動する。これにより、記録時には、システム制御回路30が記録情報信号をレーザ駆動回路36に供給し、このレーザ駆動回路36がこの記録情報信号をもとにレーザ光源2を駆動するが、この記録情報信号に対応した光強度及びパルス幅(ストラテジ)でレーザ光源2がレーザ光束を発光する。
光ディスク20からの反射光束は光検出器12で受光されて電気信号に変換され、再生信号生成回路32及びサーボ信号生成回路33とに送られる。サーボ信号生成回路33では、装着された光ディスク20に応じて好適な検出方法によって各種のサーボ信号を選択・生成し、システム制御回路30に供給する。システム制御回路30では、供給されたこれらサーボ信号に基づき、アクチュエータ駆動回路37を介して対物レンズアクチュエータ10を駆動し、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボを動作させる。
サーボ信号生成回路33にプッシュプル信号生成回路34が設けられており、特に、トラッキングサーボの非動作時のプッシュプル信号の振幅が検知されて、その振幅情報がシステム制御回路30に備えられた球面収差誤差検出回路31に供給される。このプッシュプル信号は、光検出器12が4分割光検出器の場合、上記のように検出されるものである。また、再生信号生成回路32は、光ディスク20からの再生情報信号を生成するとともに、この再生情報信号の、特に、トラッキングサーボ動作時の振幅を検知し、この振幅情報を球面収差誤差検出回路31に供給する。球面収差誤差検出回路31は、供給されたこれらプッシュプル信号と再生情報信号との振幅情報に基づいて球面収差量の予め設定された基準量からの誤差(以下、球面収差誤差という)を検知する。システム制御回路30は、この球面収差誤差に基づいて、球面収差補正素子駆動回路35を介し球面収差補正素子7を駆動して、この球面収差誤差がなくなるように、光ピックアップ1の球面収差を補正する。
ここで、図2及び図3により、球面収差の検出原理について説明する。なお、図2は球面収差と上記のプッシュプル信号の振幅との関係の一具体例を示す特性図であり、図3は球面収差と特定パターンの再生情報信号の振幅との関係の一具体例を示す特性図である。いずれもシミュレーションによる計算結果を示している。
図2では、横軸が球面収差量を表わし、ディスク基板厚が増大する方向に対応する球面収差を正とする。縦軸が理想状態(無収差かつ合焦状態)におけるプッシュプル信号の振幅を1として規格化したプッシュプル信号の振幅を表わす。なお、ここでは、対物レンズアクチュエータ10を駆動することにより、対物レンズ9が光ディスク20に近づく方向にデフォーカスした状態をインフォーカスといい、逆に、光ディスク20から遠ざかる方向にデフォーカスした状態をアウトフォーカスといい、また、合焦状態をジャストフォーカスという。
図2に示すように、ジャストフォーカス状態では、プッシュプル信号の振幅が最大となる球面収差量は0であるが、インフォーカス時(ここでは、0.2μm)には、ある所定の正の球面収差量で、また、アウトフォーカス時(ここでは、0.2μm)には、ある所定の負の球面収差量で夫々プッシュプル信号の振幅が最大となる。ここで、インフォーカス時のプッシュプル信号の振幅とアウトフォーカス時のプッシュプル信号の振幅との差分を演算すると、点線で示すような特性が得られる。この特性は、球面収差が正の範囲で正の値を取り、球面収差が負の範囲で負の値をとり、かつゼロクロス点を含む所定の領域で線形性を有するものであり、この差分はサーボ信号として好適な信号となる。以下、このイン/アウトフォーカス時のプッシュプル信号の振幅の差分信号を球面収差誤差信号Aという。この球面収差誤差信号Aが0のとき、球面収差量がほぼ0となる。
図3では、横軸が、図2と同様、球面収差量を表わし、その符号も図2と同様である。縦軸が上記の理想状態における再生情報信号の振幅を1として規格化した再生情報信号の振幅を表わす。但し、ここでは、再生情報信号としては、光スポット径に対して充分長い8T固定パターンの情報信号とした。
図3に示すように、ジャストフォーカス状態では、再生情報信号の振幅が最大となる球面収差量は0であるが、インフォーカス時(ここでは、0.2μm)には、ある所定の負の球面収差量で、また、アウトフォーカス時(ここでは、0.2μm)には、ある所定の正の球面収差量で夫々再生情報信号の振幅が最大となる。ここで、インフォーカス時の再生情報信号の振幅とアウトフォーカス時の再生情報信号の振幅との差分を演算すると、点線で示すようなゼロクロス点を含む所定の領域で線形性を有するサーボに適した信号となる。以下、イン/アウトフォーカス時の再生情報信号の振幅の差分信号を球面収差誤差信号Bという。この球面収差誤差信号Bが0のとき、球面収差量がほぼ0となる。
ところで、球面収差誤差信号A,Bともにデフォーカス時の信号の振幅変化に因っていることから、光ピックアップ1の組立てのバラツキに起因してフォーカス誤差信号にオフセットがあると、これら球面収差誤差信号A,Bにも、オフセットを生じる。そこで、次に、かかるオフセットを除くための未記録の追記型ディスクに対する球面収差及びフォーカスオフセットの初期調整手順について説明する。
図4は未記録追記型ディスクに対する球面収差及びフォーカスオフセットのかかる初期調整の一具体例を示すフローチャートである。
同図において、まず、ステップ100において、フォーカスサーボの目標点をプリセット値(ここでは、0とする)にセットする。また、装着された光ディスク20の情報記録層に応じて球面収差補正素子7を駆動し、球面収差量をプリセット値に設定する。例えば、情報記録層がL0層,L1層の2層からなる場合、情報信号を記録/再生する情報記録層をL0層とするか、L1層にするかに応じて異なる位置に球面収差補正素子7を設定する。さらに、この情報信号の記録/再生を光ディスク20での所定の試し書き領域で行なうように、光ピックアップ1の位置を設定する。なお、トラッキングサーボの目標点やレーザ記録パワー及び記録ストラテジなどについては、説明を簡略するため、予めプリセット値に設定されているものとする。
かかる初期値のプリセットが終了すると、光ピックアップ1で検出されたフォーカス誤差信号に基づいてフォーカスサーボを動作させ(ステップ101)、上記のように、トラッキングサーボの非動作時に得られるプッシュプル信号の振幅から球面収差誤差信号Aを検出する(ステップ102)。このために、フォーカスサーボの目標点から所定量(例えば、0.2μm相当)インフォーカスさせて、プッシュプル信号生成回路34により、プッシュプル信号の振幅を検出し、また、同様にして、同じ量だけアウトフォーカスさせてプッシュプル信号の振幅を検出し、それら振幅の差分を演算することにより、球面収差誤差信号Aを生成する。
なお、この実施形態では、フォーカスサーボの目標点を設定可能な構成としているが、フォーカス誤差信号にバイアスを印加する構成としてもよい。
次に、この球面収差誤差信号Aに基づいて、この球面収差誤差信号Aが所定の値以下となるように(ここでは、0となるようにする)、球面収差補正素子7を駆動する(ステップ103)。
なお、このステップ102,103の処理としては、球面収差誤差信号Aの検出処理ステップと、この検出した球面収差誤差信号Aに基づいて球面収差補正素子7を駆動し、球面収差の補正を行なう処理ステップとが、この球面収差誤差信号Aに基づく補正終了の判断処理ステップを介して、繰り返すループで構成してもよい。
次に、トラッキングサーボを動作させ、試し書き領域での割当てられて所定のトラックに光スポット40を位置決めし(ステップ104)、所定の記録パワー及び所定の記録ストラテジで情報信号の試し書きを行なう(ステップ105)。ここで、記録する情報信号は、一例として、変調度を充分確保できる長マーク・長スペースの固定パターン信号とする。但し、本発明は、これに限るものではなく、短いマーク・スペースの固定パターンでもよいし、種々の長さのマーク・スペースからなるランダム信号であってもよい。
次に、試し書きした情報信号を再生し、図3で説明した球面収差誤差信号Bを検出する(ステップ106)。球面収差誤差信号Bは、先に説明したように、また、球面収差誤差信号Aの場合と同様に、トラッキングサーボを動作させながら所定量インフォーカス及びアウトフォーカスさせ、夫々の状態で再生情報信号の振幅を検出し、検出されたこれら振幅を演算してその差分を検出することにより、生成される。
次に、予め設定された閾値+ε,−εをもとに、球面収差誤差信号Bの判定処理を行なう(ステップ107)。
この判定処理において、−ε<B<+ε(即ち、|B|<|ε|)であるときには、球面収差誤差信号Bが0となるように、球面収差補正素子駆動回路35を介して対物レンズアクチュエータ10を制御し(ステップ108)、初期設定の処理を終了する。なお、このステップ108としては、球面収差誤差信号Bの検出処理ステップと、この検出した球面収差誤差信号Bに基づいて球面収差補正素子7を駆動し、球面収差の補正を行なう処理ステップとが、この球面収差誤差信号Bに基づく補正終了の判断処理ステップを介して、繰り返すループで構成してもよい。
また、ステップ107の判定処理において、球面収差誤差信号Bが閾値−ε以下、即ち、B≦−εであれば、フォーカス目標点を現在設定されているフォーカス目標点(=0)よりも所定量(例えば、0.05μm)だけアウトフォーカスさせ(ステップ110)、球面収差誤差信号Bが閾値+ε以上、即ち、+ε≦Bであれば、現在設定されているフォーカス目標点(=0)よりも所定量(例えば、0.05μm)だけインフォーカスさせる(ステップ109)。そして、これらデフォーカスの状態でトラッキングサーボを再び非動作にし(ステップ111)、ステップ102からの動作を繰り返す。かかる動作は|ε|≦|B|である限り繰り返され、その繰り返し毎にフォーカス目標点が上記のように変更され(ステップ109,110)、この変更されたフォーカス目標点に対して|B|<|ε|が満たされると(ステップ107)、球面収差誤差信号Bが0となるように、球面収差補正素子駆動回路35を介して対物レンズアクチュエータ10を制御し(ステップ108)、この変更されたフォーカス目標点で初期調整処理を終了する。
ここで、光ピックアップ1の組立て調整ばらつきに起因してフォーカス誤差信号にオフセットがある場合の動作について説明する。
図5は光ピックアップ1のフォーカス誤差信号にオフセットがあり、初期状態(フォーカス誤差信号=0)で0.2μmアウトフォーカスしている(即ち、0.2μmアウトフォーカスしているにも拘らず、フォーカス誤差信号=0となっている)場合の球面収差とプッシュプル信号の振幅との関係及び球面誤差信号Aを示す特性図である。図6は、同様に、初期状態(フォーカス誤差信号=0)で0.2μmアウトフォーカスしている場合における球面収差と再生情報信号の振幅との関係及び球面誤差信号Bを示す特性図である。
フォーカス誤差信号にオフセットがある場合、図4のステップ103で球面収差誤差信号Aが0となるように球面収差補正素子7を駆動すると、実際には、図5に示すように、−0.06λrms程度の球面収差量に調整されてしまう。かかる球面収差の状態で、図4のステップ106で球面収差誤差信号Bを検出すると、図6に示すように、この球面収差誤差信号Bは0.4程度の値となり、球面収差及びフォーカスオフセットがずれていることが判る。そこで、図4のステップ107では、球面収差誤差信号BがB≧εと判定され、図4のステップ109でフォーカス目標点をインフォーカス方向に再設定する。
ここで、例えば、0.1μmインフォーカス側にフォーカス目標点を動かすと、次の図4のステップ102で球面収差誤差信号Aが検出されるが、この球面収差誤差信号Aの特性曲線は、図2及び図5に示す球面収差誤差信号Aの特性曲線の中間程度の新たな特性曲線となる。このため、図4の次のステップ103で球面収差補正素子7を駆動させると、この新たな特性曲線により、球面収差量は−0.03λrms 程度に調整される。
以下、同様の手順を繰り返すことにより、球面収差量を0近傍に追い込むことが可能である。即ち、この第1の実施形態では、光ピックアップ1のフォーカス誤差信号にオフセットがある場合でも、フォーカスオフセット及び球面収差を正しく補正することができ、その結果、装着された光ディスク20やその情報記録層に応じて適宜球面収差の小さい良好な光スポット40を形成することが可能となり、記録品質を向上させることができる。
ところで、光ピックアップ1に非点収差がある場合には、プッシュプル信号の振幅が最大となるフォーカス位置と、再生情報信号の振幅が最大となるフォーカス位置とがずれるという問題がある。
この第1の実施形態では、図4のステップ108において、球面収差誤差信号Bに基づいて最終的な球面収差を決定している。特に、この第1の実施形態では、再生情報信号として長マーク・スペースに基づく情報信号を用いているが、これは短マーク・スペースに基づく情報信号に比較して非点収差の影響を受け難くするものである。これは、球面収差の最適状態で再生情報信号の振幅が最大となるフォーカスオフセット量を小さくすることが可能だからである。短マーク・スペースに基づく再生情報信号の振幅に基づいて補正を行なう場合には、光ディスク20上の光スポット40はディスク接線方向に最も絞られた形状となるが、一方、ディスク半径方向には広がってしまう。このため、隣接トラック間のクロストークが増大し、再生性能が最適条件より劣化するとともに、クロスイレースが発生することもあり、注意を要するものである。
なお、本発明は、上記の球面収差補正手順に限るものではない。プッシュプル信号の振幅に基づく球面収差誤差信号Aを用いてフォーカスオフセット及び球面収差を粗調整し、しかる後、試し書きを実行して、再生情報信号の振幅に基づく球面収差誤差信号Bを用いることにより、フォーカスオフセット及び球面収差を精調整するようにしてもよい。
以上は未記録追記型の光ディスクの記録の際に関するものであったが、次に、光ディスク20から記録されている情報を再生する際の球面収差及びフォーカスオフセットの初期調整手順について説明する。図7はかかる情報再生の際の球面収差及びフォーカスオフセットの初期調整手順の一具体例を示すフローチャートであり、図4に対応するステップには同一符号をつけて重複する説明を省略する。
図7において、光ディスク20から情報信号を再生する場合には、未記録追記型の光ディスクの場合とは異なり、ステップ100におけるピックアップ位置設定を、試し書き領域ではなく、再生する情報信号が記録された所定の領域に位置決めするものであり、また、図4でのステップ105が除かれている。
また、ステップ106で検出される球面収差誤差信号Bは、光ディスク20に既に記録されているランダムデータの再生情報信号の振幅に基づくものであり、長マーク・スペース固定パターンの再生情報信号の振幅に基づいて検出するのと同等である。
その他の点については、未記録追記型の光ディスクの記録の際の調整と同様であり、光ピックアップ1のフォーカス誤差信号にオフセットがある場合でも、フォーカスオフセット及び球面収差を正しく補正することができる。その結果、装着された光ディスク20やその情報記録層に応じて適宜球面収差の小さい良好な光スポットを形成することが可能となり、再生品質を向上させることができる。
なお、上述の初期調整としては、光ディスク20の内周部,外周部夫々の所定の位置で初期調整を実行し、内周部と外周部との間の領域については、これら初期調整で求めた球面収差及びフォーカスオフセットの補正条件に基づいて補完するように構成してもよい。
また、2層の情報記録層を有する追記型の光ディスクでの、もしくは既に情報信号が記録されている2層の情報記録層を有する光ディスクからの情報信号再生に際しての層間ジャンプの手順についても、上述の初期調整手順に準じて実現可能である。例えば、光ディスク20のL0層からL1層にジャンプする場合には、図7において、フォーカスサーボを非動作にしてから初期調整を開始する。まず、ステップ100でL1層に対応するプリセット値に球面収差補正素子7を設定し、ステップ101でL1層についてフォーカスサーボを動作させ、以下、ステップ102から図4もしくは図7と同様の手順に従えばよい。
以上説明したように、第1の実施形態では、プッシュプル信号と再生情報信号との間の球面収差に起因するデフォーカスに対する振幅劣化の違いを利用することにより、光ディスクから情報信号を再生する場合のみならず、未記録の追記型光ディスクに対しても、精度の良い安定した球面収差の補正が可能であり、記録品質及び再生品質の優れた光ディスク装置を提供することができる。
図8は本発明による光ピックアップの第2の実施形態を示す構成図であって、3はホログラム素子であり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。また、かかる光ピックアップを用いた光ディスク装置の構成は、図1に示す光ディスク装置の第1の実施形態と同様である。
同図において、レーザ光源2から放射された直線偏光の光束は、ホログラム素子3で0次回折光束と±1次回折光束との3本の光束に分離される。
図9はこのホログラム素子3の一具体例を示す平面図であり、図示するように、一般的な光ピックアップに用いられる3スポット用回折格子と同様、ガラスなどの平行平板3aの片面に回折角に応じて設定された格子ピッチで回折格子3bが刻まれた構成をなしているが、ここでは、所定の同心円の円弧状の回折格子とし、±1次回折光束に対して所定のレンズパワーを与えるようにしている。但し、+1次回折光束と−1次回折光束とでは、与えられるレンズパワーの符号が逆転し、例えば、+1次回折光束に対しては、φのパワーが与えられるとすると、−1次回折光束に対しては、−φのパワーが与えられる。即ち、0次回折光束を基準にして、+1次回折光束は収束する光束であり、−1次回折光束は発散する光束である。
図8に戻って、ホログラム素子3で分離された3本の光束は、コリメートレンズ4で平行光束に変換される。但し、この第2の実施形態では、0次回折光束と+1次回折光束と−1次回折光束とでコリメートレンズ4に入射する際の発散角が僅かに異なるために、0次回折光束が厳密に平行光束に変換されるようにすると、+1次回折光束は僅かに収束する光束となり、−1次回折光束は僅かに発散する光束になる。
偏光ビームスプリッタ5は、上記の第1の実施形態と同様、所定の直線偏光を略100%透過し、この直線偏光と直交する直線偏光を略100%反射する機能を備えており、レーザ光源2から出射される直線偏光の光束を略100%透過するように配置されている。この偏光ビームスプリッタ5を透過した光束は、次に、1/4波長板6で円偏光に変換され、球面収差補正素子7で所定の球面収差が付与された後、全反射ミラー8を反射して対物レンズ9に導かれる。
対物レンズ9は、入射された3本の光束に対応して光ディスク20の対象とする情報記録層に3つの光スポットを形成する。但し、上記のように、3本の光束は僅かに収束・発散状態が異なるため、形成される3つのスポットはフォーカス方向に集光点が互いにわずかに異なる。即ち、0次回折光束によるメインスポットを基準にすると、+1次回折光束による+1次サブスポットはインフォーカス方向に僅かにデフォーカスしており、−1次回折光束による−1次サブスポットはアウトフォーカス方向に僅かにデフォーカスしている。これらのデフォーカス量はホログラム素子3のホログラム形状によって任意に設定可能であり、例えば、夫々0.2μmとする。
光ディスク20からの反射光束は、再び対物レンズ9,全反射ミラー8及び球面収差補正素子7を通り、1/4波長板6でレーザ光源2から出射される直線偏光に直交する直線偏光に変換される。かかる直線偏光の反射光束は偏光ビームスプリッタ5で略100%反射され、検出レンズ11で所定の収束光束に変換されるとともに、例えば、シリンドリカルレンズにより、非点収差法によるフォーカス誤差検出に適した非点収差が付与されて光検出器12に導かれる。
図10はかかる光検出器12の受光面の一具体例を示す構成図であって、50〜52は受光領域、60はメインスポット、61は+1次サブスポット、62は−1次サブスポット、70は加算回路である。
同図において、光検出器12の受光面は受光領域50,51及び52の3つの受光領域からなり、さらに、受光領域50は光ディスク20の接線方向及び半径方向の分割線によって4分割され、受光領域51,52は夫々光ディスク20の接線方向の分割線によって2分割されている。受光領域50は0次回折光束のメインスポット60を受光し、その4分割された夫々の領域から夫々信号A,B,C,Dが出力される。また、受光領域51は+1次回折光束の+1次サブスポット61を受光し、その2分割された夫々の領域から夫々信号E,Fが出力される。さらに、受光領域52は−1次回折光束の−1次サブスポット62を受光し、2分割された夫々の領域から夫々信号G,Hが出力される。
受光領域50の出力信号A〜Dは、再生信号生成回路32(図1)における加算回路70で加算され、再生情報信号RFが得られる。また、受光領域51,52では、カットオフ周波数fcが下記条件を満たしている。
fc>fn ……(1)
但し、fnは光ディスク20に記録された最長マークと最長スペースとの組み合わせに対応する周波数である。
また、光検出器12の出力信号A〜Hはサーボ信号生成回路33(図1)に供給され、各種サーボ信号が生成される。フォーカス誤差信号は、非点収差法により、次の式(2)、即ち、
(A+C)−(B+D) ……(2)
の演算処理によって生成される(なお、この非点収差法を利用する場合には、図8において、検出レンズ11と光検出器12との間にシリンドリカルレンズが配置される)。第1のトラッキング誤差信号は、位相差検出法(DPD法)により、出力信号A〜Dの各信号出力の位相差に基づいて生成される。また、第2のトラッキング誤差信号は、差動プッシュプル法により、次の式(3)、即ち、
{(A+B)−(C+D)}−k{(E−F)+(G−H)}…(3)
の演算処理によって生成される。但し、kはメインスポット60による受光領域50の出力信号の総和と+1サブスポット61及び−1次サブスポット62による受光領域51及び52の出力信号の総和とのレベル比に応じた所定の定数である。
この第2の実施形態では、受光領域51,52からの出力信号を互いに独立に構成したことにより、メインスポット60,+1次サブスポット61及び−1次サブスポット62の夫々のプッシュプル信号及び和信号(再生信号)を検出可能としている。特に、これらサブスポット61,62の受光領域51,52が式(1)に示す周波数特性を満たすよう構成したことにより、サブスポット61,62による再生信号を検出可能とした。
ところで、この第2の実施形態では、上記のように、メインスポット60に対して±1次サブスポット61,62が互いに反対方向に所定量デフォーカスするようにしている。これにより、上記の第1の実施形態で説明したプッシュプル信号の振幅に基づく球面収差誤差信号Aを、+1次サブスポット61及び−1次サブスポット62の各プッシュプル信号(即ち、+1次サブスポット61のプッシュプル信号は、受光領域51の出力信号Eから出力信号Fの差信号、−1次サブスポット62のプッシュプル信号は、受光領域52の出力信号Gから出力信号Hの差信号)の振幅の差分として検出する構成とした。また、同様にして、再生信号(即ち、+1次サブスポット61の再生信号は、受光領域51の出力信号E,Fの和信号、−1次サブスポット62の再生信号は、受光領域52の出力信号G,Hの和信号)の振幅に基づく球面収差誤差信号Bを、+1次サブスポット61及び−1次サブスポット62の各プッシュプル信号の振幅の差分として検出する構成とした。
以上のように光ピックアップ1を構成することにより、上記第1の実施形態の場合のようなフォーカスオフセットを注入することなく、球面収差誤差信号A,Bの検出が可能であり、特に、球面収差誤差信号Bについては、トラッキングサーボ動作中にも検出可能な信号であることから、記録再生動作中にリアルタイムで球面収差を検出することが可能となる。また、従来の一般的な光ピックアップと構成部品がほぼ同等であり、僅かな部品変更のみで実現可能であることから、組立て性及び対環境信頼性に関しても、従来の一般的な光ピックアップと同等に優れている。
次に、図8に示す光ピックアップ1を用いた本発明による光ディスク記録再生方法及び光ディスク装置の第2の実施形態について説明する。なお、この第2の実施形態の光ディスク装置は、光ピックアップ1を除いて第1の実施形態と同様の図1で示す構成をなすものであって、ここでは、その構成についての説明を省略する。
まず、この第2の実施形態の未記録追記型光ディスクに対する球面収差及びフォーカスオフセットの初期調整手順について説明するが、基本的な初期調整手順は第1の実施形態と同様であるので、先の図4及び図10を用いて、主に第1の実施形態の場合との違いを説明する。
図4において、ステップ100,ステップ101は、第1の実施形態と同様である。
ステップ102では、+1次サブスポット61のプッシュプル信号(E−F)の振幅と−1次サブスポット62のプッシュプル信号(G−H)の振幅とが検出され、これらの差分演算から球面収差誤差信号Aが生成される。設定されている現状のフォーカス目標点を変えることなく、この球面収差誤差信号Aを検出する点が第1の実施形態と異なる。なお、上記のように、+1次サブスポット61のプッシュプル信号(E−F)は、光検出器12の受光領域51の出力信号E,Fの差信号であり、−1次サブスポット62のプッシュプル信号(G−H)は、同じく光検出器12の受光領域52の出力信号G,Hの差信号である。このことは、以下の説明においても、同様である。
ステップ103〜105は、第1の実施形態と同様である。
ステップ106では、+1次サブスポット61による再生信号(E+F)の振幅と−1次サブスポット62による再生信号(G+H)の振幅とを夫々検出し、これらの差分演算から球面収差誤差信号Bを生成する。設定されている現状のフォーカス目標点を変えることなく、この球面収差誤差信号Bを検出する点が第1の実施形態と異なる。なお、上記のように、+1次サブスポット61による再生信号(E+F)は、光検出器12の受光領域51の出力信号E,Fの和信号であり、−1次サブスポット62による再生信号(G+H)は、同じく光検出器12の受光領域52の出力信号G,Hの和信号である。このことは、以下の説明においても、同様である。
ステップ107,108及び111は、第1の実施形態と同様である。また、この第2の実施形態の光ピックアップ1に組み立て調整バラツキに起因するフォーカス誤差信号のオフセットがある場合でも、第1の実施形態と同様、フォーカスオフセット及び球面収差を正しく補正することが可能である。
以上、この第2の実施形態においても、装着された光ディスク20やその情報記録層に応じて適宜球面収差の小さい良好な光スポットを形成することが可能であり、記録品質を向上させることができる。
光ディスク20から情報信号を再生する際の球面収差及びフォーカスオフセットの初期調整手順についても、その基本的な手順は図7に示す第1の実施形態における初期調整手順と同様であり、また、球面収差誤差信号A,Bの検出に関しては、上記の未記録追記型光ディスクに対する場合と同様ある。従って、この第2の実施形態においても、装着された光ディスク20やその情報記録層に応じて適宜球面収差の小さい良好な光スポットを形成することが可能であり、再生品質を向上させることができる。
さらに、2層の情報記録層を備えた光ディスクでの層間ジャンプの手順についても、第1の実施形態と同様の手順に従って、上記の初期調整と同様に球面収差誤差信号A,Bをサブスポットによる信号に基づいて生成することで実現可能である。
次に、図11により、この第2の実施形態の情報信号再生中での球面収差の補正手順の一具体例について説明する。なお、この場合、情報信号の再生動作中であるから、所定のフォーカス目標点でフォーカスサーボが動作しており、同じく所定のトラッキング目標点でトラッキングサーボが動作している。
図11において、+1次サブスポット61の再生信号(E+F)の振幅と−1次サブスポット62の再生信号(G+H)の振幅とを検出し、これら振幅を差分演算して球面収差誤差信号Bを生成する(ステップ200)。次に、予め設定された所定の閾値+ε,−εをもとに、この球面収差誤差信号Bの判定処理を行なう(ステップ201)。この判定処理において、−ε<B<+ε(即ち、|B|<|ε|)であるときには、球面収差は良好に調整されているものとして、調整動作を終了する。また、ステップ201の判定処理において、球面収差誤差信号Bの絶対値が|ε|≦|B|であれば、球面収差補正素子7(図8)を球面収差誤差信号Bの符号に応じた方向に、この球面収差誤差信号Bの絶対値に応じた距離だけ駆動し、球面収差を補正する(ステップ202)。この補正により、球面収差誤差信号Bの絶対値が|ε|>|B|となると、球面収差誤差が補正されたとして、調整動作を終了する。なお、このステップ202としては、球面収差誤差信号Bの検出処理ステップと、この検出した球面収差誤差信号Bに基づいて球面収差補正素子7(図8)を駆動し、球面収差の補正を行なう処理ステップとが、この球面収差誤差信号Bに基づく補正終了の判断処理ステップを介して、繰り返すループで構成してもよい。
以上の調整処理動作は、情報再生動作中一定の時間間隔で繰り返し行なうようにしてもよいが、光ディスク20から所定の位置情報が再生される毎に調整処理を開始するようにしてもよいし、光ディスク装置内の温度変化量に基づいて調整処理を開始するようにしてもよい。
ここで、以上の球面収差誤差信号A,Bの違いについて説明する。
球面収差誤差信号Aは、プッシュプル信号の振幅に基づいた信号であることから、未記録の光ディスクに対して球面収差を検出することを可能とするが、トラッキングサーボが非動作状態でなければ検出できないため、連続記録再生時にリアルタイムに球面収差誤差を検出するには不向きである。これとは逆に、球面収差誤差信号Bは、光ディスクの再生情報信号に基づいた信号であることから、光ディスクに何らかの信号が記録されていないと、球面収差が検出され得ないが、トラッキングサーボ動作状態で球面収差の検出を可能とすることから、リアルタイムで球面収差を検出するのに適している。本発明は、両者を補完的に用いることにより、未記録ディスクへの対応及びリアルタイム検出を可能としている。
本発明による光ディスク記録再生方法,光ディスク装置及び光ピックアップの第1の実施形態を示すブロック図である。 図1に示す第1の実施形態での球面収差とプッシュプル信号の振幅との関係及び球面収差誤差信号を示す特性図である。 図1に示す第1の実施形態での球面収差と再生情報信号の振幅との関係及び球面誤差信号を示す特性図である。 図1に示す第1の実施形態の未記録追記型光ディスクに対する球面収差及びフォーカスオフセットの初期調整動作の一具体例を示すフローチャートである。 図1に示す第1の実施形態での光ピックアップに初期フォーカスオフセットがある場合の球面収差とプッシュプル信号の振幅との関係及び球面誤差信号を示す特性図である。 図1に示す第1の実施形態での光ピックアップに初期フォーカスオフセットがある場合の球面収差と再生情報信号の振幅との関係及び球面誤差信号を示す特性図である。 図1に示す第1の実施形態の光ディスクからの情報再生時の球面収差及びフォーカスオフセットの初期調整動作の一具体例を示すフローチャートである。 本発明による光ピックアップの第2の実施形態を示すブロック図である。 図8におけるホログラム素子の一具体例を示す平面図である。 図8における光検出器の一具体例を示す構成図である。 図8に示す光ピックアップを用いた本発明による光ディスク記録再生方法及び光ディスク装置での再生動作中の球面収差補正手順の一具体例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 光ピックアップ
2 レーザ光源
3 ホログラム素子
4 コリメートレンズ
5 偏光ビームスプリッタ
6 1/4波長板
7 球面収差補正素子
8 全反射ミラー
9 対物レンズ
10 対物レンズアクチュエータ
11 検出レンズ
12 光検出器
13 光検出器
20 光ディスク
21 スピンドルモータ
30 システム制御回路
31 球面収差誤差検出回路
32 再生信号生成回路
33 サーボ信号生成回路
34 プッシュプル信号生成回路
35 球面収差補正素子駆動回路
36 レーザ駆動回路
37 アクチュエータ駆動回路
38 送りモータ駆動回路
39 スピンドルモータ駆動回路
50 メインスポット受光領域
51 +1次サブスポット受光領域
52 −1次サブスポット受光領域
60 メインスポット
61 +1次サブスポット
62 −1次サブスポット

Claims (7)

  1. 光ピックアップを用いることにより、光ディスク上に光束を集光し、該光ディスクからの反射光束を光検出器で検出し、該光検出器の出力信号からフォーカス誤差信号と、プッシュプル法により、トラッキング誤差信号を検出する光ディスク記録再生方法において、
    インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでのプッシュプル信号と再生情報信号とを夫々検出し、
    インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでの該プッシュプル信号の振幅に応じた第1の球面収差誤差信号を検出し、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでの該再生情報信号の振幅に応じた第2の球面収差誤差信号を検出し、該第1及び第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正することを特徴とする光ディスク記録再生方法。
  2. 請求項1において、
    前記光ディスクが未記録の状態である場合には、前記第1及び第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正し、
    前記光ディスクが記録済みである場合には、前記第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正することを特徴とする光ディスク記録再生方法。
  3. 光ピックアップを用いて、
    レーザ光を未記録の記録用光ディスクに照射し、
    インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでのプッシュプル信号を夫々検出し、
    インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでの該プッシュプル信号の振幅に応じた第1の球面収差誤差信号を検出し、該第1の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を制御し、
    該未記録の記録用光ディスクに記録し、
    インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでの再生情報信号を夫々検出し、インフォーカス状態とアウトフォーカス状態とでの該再生情報信号の振幅に応じた第2の球面収差誤差信号を検出し、該第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を制御することを特徴とする記録用光ディスクの球面収差補正方法。
  4. 光ピックアップを用いることにより、光ディスク上に0次回折光束と収束発散状態が互いに異なる±1次回折光束との3本の光束を集光し、該光ディスクからの3本の反射光束を光検出器での該当する夫々の受光領域で検出し、該光検出器の出力信号からフォーカス誤差信号とトラッキング誤差信号を検出する光ディスク記録再生方法において、
    該光検出器における±1次回折光束の夫々の受光領域でのカットオフ周波数fcが
    fc>fn
    (但し、fnは該光ディスクに記録されている最長マークと最長
    スペースの組み合わせに対応する周波数)
    であって、
    +1次回折光束の該光検出器での受光によるプッシュプル信号の振幅と−1次回折光束の該光検出器での受光によるプッシュプル信号の振幅との差に応じた第1の球面収差誤差信号と、+1次回折光束の該光検出器での受光による再生信号の振幅と−1次回折光束の該光検出器での受光による再生信号の振幅との差に応じた第2の球面収差誤差信号とを生成し、該第1及び第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正することを特徴とする光ディスク記録再生方法。
  5. 光源と、該光源から放射された光束を光ディスクの情報記録層に集光する対物レンズと、対物レンズアクチュエータと、該対物レンズに入射する光束の球面収差を所定の値に調整可能とする球面収差補正素子と、該光ディスクからの反射光束を受光し、フォーカス誤差信号と、プッシュプル法により、トラッキング誤差信号とを検出可能とする光検出器とを有する光ピックアップと、
    該対物レンズアクチュエータを駆動してインフォーカス状態とアウトフォーカス状態とに設定するための駆動回路と、
    設定された該インフォーカス状態と該アウトフォーカス状態毎に、該光検出器の出力からプッシュプル信号と再生情報信号とを検出する手段と、
    該インフォーカス状態と該アウトフォーカス状態毎に検出された該プッシュプル信号夫々の振幅に応じた第1の球面収差誤差信号を生成し、該インフォーカス状態と該アウトフォーカス状態毎に検出された該再生情報信号夫々の振幅に応じた第2の球面収差誤差信号を生成する手段と、
    第1及び第2の球面収差誤差信号に応じて該球面収差補正素子を制御し、光スポットの球面収差を補正する手段と
    を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  6. 請求項5において、
    前記光ディスクが未記録の状態である場合には、前記第1及び第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正し、該光ディスクが記録済みである場合には、前記第2の球面収差誤差信号に基づいて球面収差を補正することを特徴とする光ディスク装置。
  7. 光源と、該光源から放射された光束を0次回折光束と互いに異なるレンズパワーで、収束発散状態が互いに異なる±1次回折光束との3本の光束に分離するホログラム素子と、該3本の光束を光ディスクの情報記録層に集光する対物レンズと、該対物レンズに入射する光束の球面収差を所定の値に調整可能とする球面収差補正素子と、該光ディスクからの反射光束を受光し、フォーカス誤差信号と、プッシュプル法によるトラッキング誤差信号とを検出可能であって、±1次回折光束の夫々の受光領域でのカットオフ周波数fcが
    fc>fn
    (但し、fnは該光ディスクに記録されている最長マークと最長
    スペースの組み合わせに対応する周波数)
    である光検出器とを備えた光ピックアップと、
    該+1次回折光束の該光検出器での受光によるプッシュプル信号の振幅と該−1次回折光束の該光検出器での受光によるプッシュプル信号の振幅との差に応じた第1の球面収差誤差信号を生成する手段と、
    該+1次回折光束の該光検出器での受光による再生信号の振幅と該−1次回折光束の該光検出器での受光による再生信号の振幅との差に応じた第2の球面収差誤差信号とを生成する手段と、
    第1及び第2の球面収差誤差信号に応じて該球面収差補正素子を制御し、光スポットの球面収差を補正する手段と
    を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
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