JP2000011402A - 光学ヘッド、記録及び/又は再生装置並びに厚み検出方法 - Google Patents

光学ヘッド、記録及び/又は再生装置並びに厚み検出方法

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JP2000011402A
JP2000011402A JP10173520A JP17352098A JP2000011402A JP 2000011402 A JP2000011402 A JP 2000011402A JP 10173520 A JP10173520 A JP 10173520A JP 17352098 A JP17352098 A JP 17352098A JP 2000011402 A JP2000011402 A JP 2000011402A
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JP10173520A
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Junichi Suzuki
潤一 鈴木
Takeshi Kubo
毅 久保
Mitsunori Ueda
充紀 植田
Tsuguhiro Abe
嗣弘 阿部
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、球面収差を抑えることが可能な光
学ヘッド並びに記録及び/又は再生装置、並びに光透過
層の厚み検出方法を提供する。 【解決手段】 この光学ヘッドは、記録層上に光透過層
を有する情報記録媒体用の光学ヘッドであって、光源
と、光を上記情報記録媒体上に集光させる対物レンズ
と、光を焦点距離が異なる2つの光束に分離する第1の
光学素子と、所定の屈折力を有する第2の光学素子と、
上記第2の光学素子を移動させる移動手段と、光検出器
とを備える。そして、本発明の光学ヘッドは、上記検出
器は、上記第1の光学素子で分離された一方の光束が上
記記録層で反射された戻り光から検出される第1のフォ
ーカスエラー信号と、他方の光束が上記光透過層の表面
で反射された戻り光から検出される第2のフォーカスエ
ラー信号とから、上記光透過層の厚さを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等のよ
うな情報記録媒体に対して記録及び/又は再生を行う際
に使用される光学ヘッド、並びにそのような光学ヘッド
を備えた記録及び/又は再生装置に関する。また、本発
明は、記録層上に光透過層が形成されてなる情報記録媒
体の光透過層の厚み検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】再生専用光ディスク、相変化型光ディス
ク、光磁気ディスク又は光カード等の如き情報記録媒体
は、映像情報、音声情報又はコンピュータ用プログラム
等のデータを保存するために、広く使用されている。そ
して、これらの情報記録媒体に対する高記録密度化及び
大容量化の要求は、近年ますます強くなっている。
【0003】このような情報記録媒体の記録密度を上げ
るには、光学ヘッドに搭載される対物レンズの開口数N
Aを大きくするとともに、使用する光の波長λを短くし
て、対物レンズによって集光される光のスポット径を小
径化することが有効である。
【0004】そこで、例えば、デジタル光ディスクとし
て比較的に初期に実用化されたCD(コンパクトディス
ク)では、対物レンズの開口数NAが0.45、使用す
る光の波長が780nmとされているのに対して、コン
パクトディスクよりも高記録密度化及び大容量化がなさ
れたデジタル光ディスクであるDVDでは、対物レンズ
の開口数NAが0.6、使用する光の波長が650nm
とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、光デ
ィスク等のような情報記録媒体は、情報信号が記録され
る記録層上に光透過層を有しており、この光透過層を介
して記録層に光を照射することにより記録や再生が行わ
れる。このとき、光透過層の厚さに誤差があり、規定値
からずれていると、当該誤差に起因して球面収差が生じ
る。この球面収差のうち、例えば3次の球面収差W
40は、下記式(1)で表される。なお、下記式(1)に
おいて、Δtは光透過層の厚み誤差、nは光透過層の屈
折率、NAは対物レンズの開口数である。
【0006】 W40={Δt(n2−1)/(8n3)}NA4 ・・・(1) 上記式(1)に示すように、光透過層の厚み誤差に起因
する球面収差は、開口数NAの4乗に比例して増加す
る。従って、特に開口数NAを大きくした場合、この球
面収差の発生を抑えることが非常に重要となる。
【0007】この球面収差を抑えるためには、上記式
(1)からも分かるように、光透過層の厚さの公差を厳
しくして、光透過層の厚み誤差を小さくすることが効果
的である。例えば、DVDにおいて光透過層の厚さの公
差は±0.03mmであり、光透過層の厚み誤差に起因
する球面収差をDVDの場合(すなわち開口数NAが
0.6の場合)と同程度に抑えるには、光透過層の厚み
誤差Δtを下記式(2)を満たす範囲内とすればよい。
【0008】 −0.00388/NA4≦Δt≦+0.00388/NA4 ・・・(2) しかしながら、光透過層の厚さの公差を厳しくすること
は非常に困難である。光透過層の厚さを一定に変更する
ことは量産システムにおいて大きな工程変更ではない
が、光透過層の厚み誤差の大きさは情報記録媒体の製造
方法に依存するため、その精度を上げることは非常に困
難であり、たとえ実現したとしても、大幅な工程変更等
が必要であり、製造コストの大幅な上昇を伴ってしま
う。従って、球面収差を抑えるために光透過層の厚さの
公差を厳しくすることは、あまり有効な手段とは言えな
い。
【0009】本発明は、以上のような従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、開口数NAを大きくしても球
面収差を抑えることが可能な光学ヘッド並びに記録及び
/又は再生装置を提供することを目的としている。ま
た、本発明は、記録層上に光透過層が形成されてなる情
報記録媒体の上記光透過層の厚み誤差を簡便に検出する
ことのできる厚み検出方法を提供することも目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光学ヘッドは、
情報信号が記録される記録層上に光透過層を有する情報
記録媒体用の光学ヘッドであって、光を出射する光源
と、上記光源から出射された光を上記情報記録媒体上に
集光させる対物レンズと、上記光源と上記対物レンズと
の間に配され、上記光源から出射された光を焦点距離が
異なる2つの光束に分離する第1の光学素子と、上記光
源と上記対物レンズとの間に配され、所定の屈折力を有
する第2の光学素子と、上記光透過層の厚さに応じて、
球面収差を打ち消すように上記第2の光学素子を移動さ
せる移動手段と、上記対物レンズによって上記情報記録
媒体上に集光され当該情報記録媒体で反射した戻り光を
受光する光検出器とを備える。そして、本発明の光学ヘ
ッドは、上記光検出器は、上記第1の光学素子で分離さ
れた一方の光束が上記記録層で反射された戻り光から検
出される第1のフォーカスエラー信号と、他方の光束が
上記光透過層の表面で反射された戻り光から検出される
第2のフォーカスエラー信号とから、上記光透過層の厚
さを検出することを特徴とする。
【0011】以上のような本発明に係る光学ヘッドで
は、フォーカスエラー信号から光透過層の厚さを検出し
ているので、特別な装置を必要とすることなく簡便に光
透過層の厚さが検出される。さらに、本発明に係る光学
ヘッドでは、上記第2の光学素子を、光透過層の厚さに
応じて球面収差を打ち消すように、移動手段により移動
するようにしている。したがって、光透過層に厚み誤差
があったとしても、当該厚み誤差に起因する球面収差の
発生を抑えることができる。
【0012】本発明の記録及び/又は再生装置は、情報
信号が記録される記録層上に光透過層を有する情報記録
媒体に対して記録及び/又は再生を行う記録及び/又は
再生装置であって、上記情報記録媒体に対して上記光透
過層を介して上記記録層に光を照射するとともに、その
反射光を検出する光学ヘッドを備え、上記光学ヘッド
は、光を出射する光源と、上記光源から出射された光を
上記情報記録媒体上に集光させる対物レンズと、上記光
源と上記対物レンズとの間に配され、上記光源から出射
された光を焦点距離が異なる2つの光束に分離する第1
の光学素子と、上記光源と上記対物レンズとの間に配さ
れ、所定の屈折力を有する第2の光学素子と、上記光透
過層の厚さに応じて、球面収差を打ち消すように上記第
2の光学素子を移動させる移動手段と、上記対物レンズ
によって上記情報記録媒体上に集光され当該情報記録媒
体で反射した戻り光を受光する光検出器とを備える。そ
して、本発明の記録及び/又は再生装置は、上記光検出
器は、上記第1の光学素子で分離された一方の光束が上
記記録層で反射された戻り光から検出される第1のフォ
ーカスエラー信号と、他方の光束が上記光透過層の表面
で反射された戻り光から検出される第2のフォーカスエ
ラー信号とから、上記光透過層の厚さを検出することを
特徴とする。
【0013】以上のような本発明に係る記録及び/又は
再生装置では、フォーカスエラー信号から光透過層の厚
さを検出しているので、特別な装置を必要とすることな
く簡便に光透過層の厚さが検出される。さらに、本発明
に係る記録及び/又は再生装置では、上記第2の光学素
子を、光透過層の厚さに応じて球面収差を打ち消すよう
に、移動手段により移動するようにしている。したがっ
て、光透過層に厚み誤差があったとしても、当該厚み誤
差に起因する球面収差の発生を抑えることができる。
【0014】本発明の厚み検出方法は、情報信号が記録
される記録層上に光透過層を有する情報記録媒体の上記
光透過層の厚みを検出するに際し、光源から光を出射
し、上記光源から出射された光を焦点距離が異なる2つ
の光束に分離し、上記2つの光束に分離された光を、上
記情報記録媒体上に集光させ、一方の光束が上記記録層
で反射された戻り光から得られる第1のフォーカスエラ
ー信号と、他方の光束が上記光透過層の表面で反射され
た戻り光から得られる第2のフォーカスエラー信号とか
ら、上記光透過層の厚さを検出することを特徴とする。
【0015】上述したような本発明に係る厚み検出方法
では、フォーカスエラー信号から光透過層の厚さを検出
しているので、特別な装置を必要とすることなく簡便に
光透過層の厚さが検出される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0017】本発明の光学ヘッド、記録及び/又は再生
装置によって情報の記録再生が行われる光ディスクは、
例えば、基板と、基板上に形成され情報信号を記録する
記録層と、記録層上に形成された光透過層とを備えてい
る。ここで、光透過層は、記録層を保護する保護層とな
るものである。
【0018】なお、ここでは、相変化型の光ディスク2
に対して記録再生を行う光学ヘッド1を例に挙げるが、
本発明は、情報信号が記録される記録層上に光透過層を
有する情報記録媒体用の光学ヘッドに対して広く適用可
能であり、記録及び/又は再生の対象となる情報記録媒
体は、再生専用光ディスク、光磁気ディスク又は光カー
ド等であってもよい。
【0019】そして、このような光ディスクに対する情
報信号の記録再生は、光源から発せられた光を対物レン
ズによって記録層上に集光させることにより行われる。
このとき、基板の側からではなく、基板よりも遥かに膜
厚が薄い光透過層の側から光が入射される。このよう
に、記録層に至るまでの厚さが薄い方の側から光を入射
するようにすることで、収差の発生を抑制することがで
き、従来のCDやDVD以上の高記録密度化及び大容量
化を図ることができる。
【0020】光ディスクの記録層上に光を集光して記録
再生を行うとき、光ディスクの光透過層の厚み誤差によ
って発生する主な収差に、球面収差が挙げられる。以
下、光透過層の厚み誤差により発生する球面収差につい
て説明する。
【0021】光透過層に厚み誤差があると、上述したよ
うに、式(1)で表されるような3次の球面収差W40
発生する。なお、以下に挙げる式において、Δtは光透
過層の厚み誤差、nは光透過層の屈折率、NAは対物レ
ンズの開口数である。
【0022】 W40={Δt(n2−1)/(8n3)}NA4 ・・・(1) この式(1)は、縦収差量を対物レンズの開口数NAで
テイラー展開し、波面収差に換算したものである。すな
わち、開口数NAを正弦関数で表し展開すると下記式
(3)で表され、この式(3)の右辺第2項より求めた
波面収差が、上記式(1)で表される3次の球面収差で
ある。
【0023】 sin(θ)=x−x3/6+x5/120−x7/5040+ο(x)8 ・・・(3) しかしながら、上記式(3)からも分かるように、実際
には更に高次の収差が存在する。そして、上記式(3)
の右辺第3項より求めた波面収差量は、5次の球面収差
60と呼ばれる量であり、下記式(4)で表される。
【0024】 W60={Δt(n2−1)(n2+3)/48n5}NA6 ・・・(4) そして、光透過層の厚み誤差によって発生する3次の球
面収差W40と5次の球面収差W60との合計は、上記式
(1)と上記式(4)の合計であり、下記式(5)で表
される。
【0025】 W≒W40[1+{(n2+3)/6n2}NA2] ・・・(5) なお、縦収差量は、上記式(5)を開口数NAで微分す
ることにより求まり、下記式(6)で表される。
【0026】 δS={Δt(n2−1)/2n3}NA3[1+{(n2+3)/4n2}NA2] ・・・(6) 上記式(1)で表される3次の球面収差W40は、各光学
面で発生する収差の和で表すことができる。従って、3
次の球面収差W40だけならば、光源10から光透過層ま
でのどこかに反対符号の球面収差を発生する光学素子を
配置することで補正することが可能である。しかしなが
ら、上記式(5)から分かるように、光透過層の屈折率
nが小さいほど、また対物レンズの開口数NAが大きい
ほど、光透過層の厚み誤差Δtによって発生する球面収
差において、5次の球面収差W60の寄与が大きくなり、
3次の球面収差W40を補正するだけでは済まなくなって
しまう。
【0027】ここで、3次の球面収差W40は、光透過層
の屈折率nが31/2(≒1.732)のときに最大とな
り、光透過層の屈折率nがこれよりも小さくなると急激
に減少する。そして、通常、光透過層の屈折率nは1.
5程度である。従って、光透過層の屈折率nが小さくな
ることにより、5次の球面収差W60の寄与が大きくなっ
たとしても、この5次の球面収差W60は、全体の収差量
の減少に隠れて、あまり問題とはならない。
【0028】一方、上述したように、対物レンズの開口
数NAが大きくなった場合にも、5次の球面収差W60
寄与が大きくなるが、このときの5次の球面収差W60
増大は無視できない。例えば、開口数NAが大きくな
り、球面収差全体における5次の球面収差W60の割合が
最大となった場合には、5次の球面収差W60が球面収差
全体の40%程度まで占めることがあり得る。従って、
特に、開口数NAの大きな系では、5次の球面収差W60
の影響を十分に考慮する必要がある。
【0029】具体的には、例えば、開口数NA=0.
6、光透過層の屈折率n=1.5のとき、光透過層の厚
み誤差Δtが30μmであったとする。このとき、当該
厚み誤差Δtに起因する縦収差量を、5次の球面収差W
60を考慮した上記式(6)より求めると、約1.452
μmとなる。一方、開口数NA=0.85、光透過層の
屈折率n=1.5のとき、光透過層の厚み誤差Δtが3
0μmであったとする。このとき、当該厚み誤差Δtに
起因する縦収差量を、同様に上記式(6)より求める
と、約4.850μmとなる。すなわち、光透過層の厚
み公差を±0.03mmとしたとき、開口数NAが0.
6ならば、光透過層の厚み誤差Δtに起因する縦収差量
は1.452μm以下となるが、開口数NAを0.85
とすると、特に5次の球面収差W60が大きくなり、当該
縦収差量が最大で4.850μmにもなってしまう。
【0030】さて、光ディスクから情報の記録再生を行
う場合には、上述した球面収差等、光透過層の厚み誤差
に起因する収差が許容範囲内に納まるように、バランス
良く補正を行うことが望まれる。
【0031】以下、本発明に係る光学ヘッド1について
説明する。
【0032】本発明に係る光学ヘッドの一例を図1に示
す。この光学ヘッド1は、相変化型の光ディスク2に対
して記録再生を行う際に使用される光学ヘッドである。
この光学ヘッド1によって記録再生がなされる光ディス
ク2は、基板3の上に、相変化によって情報信号を記録
する記録層が形成されるとともに、この記録層上に、光
透過層4が形成されてなる。そして、この光ディスク2
は、光透過層4側から光を入射させて、記録再生を行う
ようになっている。
【0033】この光学ヘッド1は、光ディスク2の光透
過層4の厚みを検出する第1の光学系5と、光ディスク
2に情報の記録再生を行う第2の光学系6とを備えてい
る。そして、この第2の光学系6では、光ディスク2に
情報の記録再生を行う際に、第1の光学系5で検出され
た光ディスク2の光透過層4の厚みに基づいて、光ディ
スク2の光透過層4の厚み誤差に起因する球面収差を補
正している。
【0034】第1の光学系5は、光源7と、偏光ビーム
スプリッタ8と、コリメータレンズ9と、ホログラム素
子10と、対物レンズ11と、光検出器12とを備えて
いる。
【0035】光源7は、光ディスク2に向かって光を出
射する。この光源7には、波長が635nm〜650n
m程度の短波長レーザを発する半導体レーザが用いられ
る。光源7から出射されたレーザ光は、偏光ビームスプ
リッタ8で反射してコリメータレンズ9に入射する。
【0036】コリメータレンズ9に入射したレーザ光
は、当該コリメータレンズ9によって平行光とされる。
このコリメータレンズ9は、例えば、2枚の球面レンズ
9a,9bが貼り合わされてなる。そして、コリメータ
レンズ9で平行光とされたレーザ光は、ホログラム素子
10に入射する。
【0037】ホログラム素子10に入射したレーザ光
は、当該ホログラム素子10を透過する際に、回折され
て、焦点位置の異なる0次光と1次光とに分離される。
【0038】このホログラム素子10の一例を図2及び
図3に示す。ホログラム素子10は、図2及び図3に示
すように、鋸歯状又は階段状等の凹凸が同心円の輪帯状
に形成されている。これらの凹凸の深さは、当該ホログ
ラム素子10で0次光と1次光に分離された光の焦点が
所定の長さ、例えば光ディスク2の光透過層4の厚み分
だけずれるように光を分離し、そして、それ以外の次数
の回折光はほとんど0となるように最適化されている。
また、同心円状に形成された凹凸の輪帯ピッチは、1次
回折光が対物レンズ11を経てディスク表面上に集光さ
れるとき、その球面収差を補正するように最適化されて
いる。また、これらの凹凸は、光束を光透過層4の厚み
検出用に最適なNAに制限するために対物レンズ11の
有効径よりも小さい領域に形成してある。そして、図1
に示すように、ホログラム素子10から出射したレーザ
光は、対物レンズ11に入射する。
【0039】対物レンズ11に入射したレーザ光は、当
該対物レンズ11によって集光され、光ディスク2に入
射する。このとき、図4に示すように、ホログラム素子
10で0次光と1次光に分離された光のうち、ホログラ
ム素子10をそのまま通過した0次光は、光透過層4を
介して記録層上に集光されてスポットを形成し、ホログ
ラム素子10で回折された1次光は、光透過層4表面上
に集光されてスポットを形成する。ここで、図4は、0
次光及び1次光が、光ディスク2に入射する様子を拡大
して示した図である。なお、図4においては、0次光を
実線で示し、1次光を点線で示している。また、この対
物レンズ11は、2軸アクチュエータ30に搭載されて
おり、光軸方向及び光軸に垂直な方向に沿って移動可能
となされている。
【0040】上述のように、対物レンズ11によって集
光され光ディスク2に入射したレーザ光は、光ディスク
で反射して戻り光となる。この戻り光は、元の光路を辿
って対物レンズ11を透過した後、コリメータレンズ9
によって収束光とされる。そして、偏光ビームスプリッ
タ8を透過して光検出器12に入射し、この光検出器1
2によって検出される。
【0041】以下、このような第1の光学系5を用い
て、光ディスク2の光透過層4の厚みを検出する方法に
ついて説明する。
【0042】まず、光源7からレーザ光を出射する。光
源7から出射されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ
8で反射して、コリメータレンズ9に入射する。コリメ
ータレンズ9に入射したレーザ光は、当該コリメータレ
ンズ9によって平行光とされる。そして、コリメータレ
ンズ9によって平行光とされたレーザ光は、ホログラム
素子10に入射する。
【0043】ホログラム素子10に入射したレーザ光の
うち、約50%の光は0次光(透過光)としてそのまま
ホログラム素子10を透過し、また、残りの約50%の
光はほとんどが回折されて1次光となる。このとき、0
次光の焦点と1次光の焦点とが、光ディスク2の光透過
層4の厚みに略等しい長さ、具体的には、例えば約0.
1mmだけ、光透過層4の厚み方向にずれるように、こ
のホログラム素子10の凹凸が光学設計的に最適化され
ている。また、1次光以外の次数の回折光は0次光及び
1次光に比較して遥かに小さいため、ホログラム素子1
0によって分離された光はほとんど0次光と1次光との
2つの光束とみなすことができる。
【0044】そして、ホログラム素子10を透過した0
次光は、図4に示すように、光透過層4を介して、対物
レンズ11によって記録層上にスポットを結ぶ。このと
き、1次光以外の回折光は、0次光に比べて非常に小さ
いため、これらの回折光によるスポットはほとんど無視
できる。
【0045】一方、ホログラム素子10によって回折さ
れた1次光は、0次光に対して例えば約0.1mmだけ
光透過層4の厚み方向にオフセットし、対物レンズ11
によって光透過層4表面にスポットを結ぶ。このとき、
1次光以外の回折光は1次光に比べて非常に小さいた
め、これらの回折光によるスポットはほとんど無視でき
る。
【0046】上述のように、対物レンズ11によって集
光され光ディスク2に入射したレーザ光は、記録層又は
光透過層4の表面で反射して戻り光となる。この戻り光
は、元の光路を辿って対物レンズ11を透過した後、コ
リメータレンズ9によって収束光とされる。そして、偏
光ビームスプリッタ8を透過して光検出器12に入射
し、この光検出器12によって検出される。なお、光デ
ィスク2の光透過層4の表面又は記録層で反射した戻り
光の一部は、ホログラム素子10によって回折される
が、その回折光は上記戻り光に比べて十分に小さいた
め、無視することができる。
【0047】この光検出器12は、矩形状の第1の受光
部12aと、第2の受光部12bとを有する。そして、
0次光が光ディスク2の記録層で反射された戻り光は、
第1の受光部12aに受光される。また、1次光が光デ
ィスク2の光透過層4の表面で反射された戻り光は、第
2の受光部12bに受光される。そして、この光検出器
12では、第1の受光部12aで光ディスク2の記録層
からの戻り光によるフォーカスエラー信号を検出し、第
2の受光部12bで光ディスク2の光透過層4表面から
の戻り光によるフォーカスエラー信号とを検出する。
【0048】ここで、この光検出器12では、非点収差
法によりフォーカスエラー信号を得ている。以下、非点
収差法について説明する。
【0049】非点収差法は図5に示すように、ビーム復
路の集束光路中に平行平板の光学素子80を配し、意図
的に大きな非点収差を発生させ、最小錯乱円前後のビー
ム形状を検出し、フォーカスエラー信号を得る方法であ
る。
【0050】そして、非点収差法における非点収差量δ
yは、図5に示すように、光学戻りの開口の角度をθと
し、有限光中に配された平行平板の光学素子80の屈折
率をnとし、上記光学素子の厚さをtとして式(7)の
ように表すことができる。
【0051】 δy={(n2−1)sin2θ×t}/(n2−sin2θ)3/2 ・・・(7) 図6〜図8に、非点収差法における光検出器12の第1
の受光部12aを示す。この第1の受光部12aは、互
いに直交する2本の分割線によって4分割されている。
ディスクが合焦状態で最小錯乱円位置にあるように光検
出器12をセットすると、非合焦状態では、第1の受光
部12a上の光量分布が楕円形状に変わるため、4分割
された領域をそれぞれA,B,C,Dとすると、フォー
カスエラー信号FEは、第1の受光部12aが受けた光
量を電流−電圧変換増幅器によって増幅演算することに
より、FE=(A+C)−(B+D)の電圧信号として
得られる。
【0052】レーザ光が光ディスク2上に合焦している
場合、図6に示すように、第1の受光部12a上のビー
ムスポットの形状は略円形状である。そして、光検出器
12の各領域における受光光量は(A+C)=(B+
D)となり、FE=0となる。
【0053】また、レーザ光の合焦点に対して光ディス
ク2が遠い位置にある場合、図7に示すように、第1の
受光部12a上のビームスポットの形状は楕円形とな
る。そして、光検出器12の各領域における受光光量は
(A+C)>(B+D)となり、FE>0となる。
【0054】また、レーザ光の合焦点に対して光ディス
ク2が近い位置にある場合、図8に示すように、第1の
受光部12a上のビームスポットの形状は楕円形とな
る。第1の受光部12aの各領域における受光光量は
(A+C)<(B+D)となり、FE<0となる。
【0055】そして、フォーカスエラー信号は、横軸に
フォーカスずれ量をとり、縦軸に当該フォーカスエラー
信号の出力をとると、一般に図9に示すようなS字状の
曲線となる。そして、このS字曲線の中心に位置するゼ
ロ点がジャストフォーカス点を示す。
【0056】なお、上述した図6〜図8では、光ディス
ク2の記録層からの戻り光を受光する第1の受光部12
aを例に挙げて説明したが、光ディスク2の光透過層4
の表面からの戻り光を受光する第2の受光部12bにお
いても同様にしてフォーカスエラー信号が検出される。
【0057】このとき、図1に示すように、対物レンズ
11は2軸アクチュエータ30に搭載されている。そし
て、この第1の光学系5では、ホログラム素子10を透
過した0次光が、光ディスク2の記録層にジャストフォ
ーカスするようにフォーカスサーボされている。すなわ
ち、光ディスク2の記録層からの戻り光を受光する第1
の受光部12aにおけるフォーカスエラー信号は0に保
たれている。
【0058】ここで、ホログラム素子10を透過した0
次光の焦点と、ホログラム素子10で回折された1次光
の焦点とは、光ディスク2の光透過層4の規定厚みに略
等しい長さだけ光軸方向にずれるようになされている。
従って、光透過層4の厚みが規定値通りの場合、1次光
は光透過層4の表面に合焦し、光透過層4の表面からの
戻り光を受光する第2の受光部12bにおけるフォーカ
スエラー信号は0になる。
【0059】すなわち、光透過層4の厚みが規定値より
もずれている場合、規定値からのずれ量を、第2の受光
部12bにおいてフォーカスエラー信号として検出す
る。光透過層4の厚みが規定値よりも薄い場合、第2の
受光部12bにおけるフォーカスエラー信号は正の値と
なる。また、光透過層4の厚みが規定値よりも厚い場
合、第2の受光部12bにおけるフォーカスエラー信号
は負の値となる。
【0060】以上のように、この第1の光学系5では、
光源7から出射したレーザ光を焦点距離の異なる2つの
光束に分離し、一方の光束が光ディスク2の記録面にジ
ャストフォーカスするようフォーカスサーボをかけるこ
とで、他方の光束が光ディスク2の光透過層4表面で反
射した戻り光から、規定厚みからのズレ量としてのフォ
ーカスエラー信号を得て、光透過層4の厚み誤差を検出
する。
【0061】以下、第2の光学系6について説明する。
【0062】第2の光学系6は、光源13と、シリンド
リカルレンズ14と、偏光ビームスプリッタ15と、コ
リメータレンズ16と、回折格子17と、立ち上げミラ
ー18と、1/4波長板19と、2群対物レンズ20
と、光検出器21とを備える。
【0063】光源13は、光ディスク2に向かって光を
出射する。この光源13には、波長が400nm〜65
0nm程度の短波長レーザを発する半導体レーザが用い
られる。光源13から出射されたレーザ光は、シリンド
リカルレンズ14に入射する。
【0064】シリンドリカルレンズ14に入射したレー
ザ光は、当該シリンドリカルレンズ14によってビーム
整形される。そして、シリンドリカルレンズ14によっ
てビーム整形されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ
15を透過してコリメータレンズ16に入射する。
【0065】コリメータレンズ16に入射したレーザ光
は、光ディスク2の光透過層4の厚さが規定値通りの場
合には、当該コリメータレンズ16によって平行光とさ
れる。なお、このコリメータレンズ16は、例えば、2
枚の球面レンズが貼り合わされてなる。
【0066】また、このコリメータレンズ16は、アク
チュエータ22に搭載されており、このアクチュエータ
22によって、入射レーザ光の光軸に沿って前後に移動
可能とされている。そして、このコリメータレンズ16
は、光ディスク2の光透過層4の厚さが規定値から外れ
ている場合には、当該光透過層4の厚み誤差に起因する
球面収差を補正するように、アクチュエータによって移
動操作される。すなわち、光ディスク2の光透過層4の
厚さが規定値から外れている場合、レーザ光は、光透過
層4の厚み誤差に起因する球面収差を補正するように、
コリメータレンズ16によって発散光或いは収束光とさ
れる。そして、コリメータレンズ16から出射したレー
ザ光は、回折格子17に入射する。
【0067】回折格子17に入射したレーザ光は、当該
回折格子17によって回折されて3ビームとされる。こ
の回折格子17は、いわゆる3スポット法によるトラッ
キングサーボを可能とするために、レーザ光を少なくと
も3つに分離するためのものである。そして、回折格子
17から出射したレーザ光は、立ち上げミラー18によ
ってその進行方向を折り曲げられて1/4波長板19に
入射する。
【0068】1/4波長板19に入射したレーザ光は、
当該1/4波長板19によって直線偏光から円偏光とさ
れる。そして、1/4波長板19から出射したレーザ光
は、2群対物レンズ20に入射する。
【0069】2群対物レンズ20に入射したレーザ光
は、当該2群対物レンズ20によって集光され、光透過
層4を介して光ディスク2の記録層上に入射する。な
お、この2群対物レンズ20は、例えば、2枚の球面レ
ンズ20a,20bが貼り合わされてなる。また、この
2群対物レンズ20は、2軸アクチュエータ30に搭載
されており、光軸方向及び光軸に垂直な方向に沿って移
動可能となされている。
【0070】上述のように2群対物レンズ20によって
集光され光ディスク2の記録層に入射した入射レーザ光
は、記録層で反射して戻り光となる。この戻り光は、元
の光路を辿って2群対物レンズ20を透過した後、コリ
メータレンズ16によって収束光とされた後、偏光ビー
ムスプリッタ15で反射して光検出器21に入射し、こ
の光検出器21によって信号が検出される。
【0071】また、この第2の光学系6は、図1に示す
ように、偏光ビームスプリッタ15により反射されたレ
ーザ光を集光する集光レンズ23と、この集光レンズに
集光されたレーザ光を受光して、その受光量に基づい
て、光源13から出射されるレーザ光の出力を自動調整
する出力調整用光検出器24とを備えている。
【0072】そして、この光学ヘッド1では、第1の光
学系5の対物レンズ11と、第2の光学系6の2群対物
レンズ20とが、2軸アクチュエータ30に搭載され
て、2軸方向に駆動変位することにより、光ディスク2
に対するトラッキング制御及びフォーカシング制御が行
われる。
【0073】図10及び図11に、2軸アクチュエータ
30の一構成例を示す。この2軸アクチュエータ30
は、2群対物レンズ20と対物レンズ11とが取り付け
られるボビン31と、このボビン31を互いに直交する
2軸方向に移動させる電磁駆動機構32とを備えてい
る。
【0074】ボビン31は、図10及び図11に示すよ
うに、天板を有する略円筒状に形成され、中心部を支軸
33によって支持されている。そして、ボビン31は、
支軸33の軸線方向に摺動可能であって支軸33の軸回
り方向に回動可能に支持されている。このボビン31に
は、2群対物レンズ20と対物レンズ11とが、支軸3
3を挟んで点対称な位置に配され、光軸が互いに平行と
なるように設けられている。
【0075】ボビン31を駆動変位させる電磁駆動機構
32は、図10及び図11に示すように、フォーカシン
グ用マグネット34及びフォーカシング用ヨーク35,
36と、トラッキング用マグネット37及びトラッキン
グ用ヨーク38とを有する磁気回路と、フォーカシング
用コイル39及びトラッキング用コイル40とを備えて
構成されている。
【0076】また、この電磁駆動機構32のトラッキン
グ用コイル40の内方には、図11に示すように、ボビ
ン31の中立位置を位置決めするための金属片41が固
定されて設けられている。ボビン31は、金属片41が
単面2極分離されたトラッキング用マグネット37の2
極の境界に引きつけられることによって、第2の方向で
あるトラッキング方向の中立位置に位置決めされるとと
もに第1の方向であるフォーカシング方向の中立位置に
位置決めされる。また、ボビン31は、支軸33が立設
された支持基台上に、弾性を有するゴム等によって構成
された中立点支持機構によって中立位置に保持される。
【0077】このように中立位置に保持されたボビン3
1は、電磁駆動機構32によって駆動変位されることに
よって支軸33の軸線方向に摺動され、さらに支軸33
の軸回り方向に回動される。
【0078】すなわち、この電磁駆動機構32は、フォ
ーカシング用コイル39にフレキシブル基板41を介し
てフォーカシングエラー信号が供給されることにより、
ボビン31を支軸33の軸線方向に駆動変位させる。そ
して、ボビン31が支軸33の軸線方向に摺動変位され
ることによって、対物レンズ11及び2群対物レンズ2
0の光ディスク2に対するフォーカシング制御が行われ
る。
【0079】また、この電磁駆動機構32は、トラッキ
ング用コイル40にフレキシブル基板41を介してトラ
ッキングエラー信号が供給されることにより、ボビン3
1を支軸33の軸回り方向に回動変位させる。そして、
ボビン31が支軸33の軸回り方向に回動変位されるこ
とによって、対物レンズ11及び2群対物レンズ20の
光ディスク2に対するトラッキング制御が行われる。
【0080】なお、この光学ヘッド1では、フォーカシ
ングサーボ方法として、いわゆる非点収差法が用いられ
ており、トラッキングサーボ方法として、いわゆる3ス
ポット法が用いられている。非点収差法は、第3の光デ
ィスク28からの反射レーザ光を例えば検出領域が4分
割された光検出器21によって検出し、各検出領域から
得られる検出出力の和及び/又は差を求めることによっ
て、レーザ光の記録層に対する合焦ずれ成分であるフォ
ーカシングエラー信号を得るようにしたものである。ま
た、3スポット法は、光源13から出射される1本のレ
ーザ光を回折格子17を用いて、1本の主レーザ光と2
本の副レーザ光に分離し、記録トラックの中心に照射さ
れる主レーザ光の前後に2本の副レーザ光を照射する。
主レーザ光の前後に照射された副レーザ光の反射レーザ
光を、2つの光検出器12a,12bにより検出し、各
光検出器12a,12bから得られる検出出力の差を求
めることによって、主レーザ光の記録トラックに対する
ずれ成分であるトラッキングエラー信号を得るようにし
たものである。
【0081】このような光学ヘッド1を用いて、光ディ
スク2からの再生を行う場合には、まず、第1の光学系
5で、上述したように、光ディスク2の光透過層4の表
面及び記録層におけるフォーカスエラー信号から、光デ
ィスク2の光透過層4の厚さを検出する。
【0082】そして、第1の光学系5で検出された光デ
ィスク2の厚みは、図示しない制御回路によって演算さ
れて予め決められたテーブルや関数に従って判定され
る。そして、制御回路は、光ディスク2の厚み誤差に起
因する球面収差を補正するための動作を決定し、その信
号を第2の光学系6に供給する。そして、第2の光学系
6では、この制御信号に基づいて、光透過層4の厚み誤
差に起因する球面収差が最小となるように、アクチュエ
ータ22によってコリメータレンズ16を関数的に若し
くは段階的に移動させる。
【0083】この第2の光学系6では、アクチュエータ
22によってコリメータレンズ16を光軸方向に沿って
移動操作することで、バランスの良い補正を実現してい
る。コリメータレンズ16を前後に動かすことで、2群
対物レンズ20の光入射側の開口数NAが変化し、これ
により、球面収差を補正することができる。
【0084】そして、第2の光学系6では、以上のよう
に光透過層4の厚み誤差に起因する球面収差を補正した
上で、光ディスク2に対して記録再生動作を行う。この
ように、アクチュエータ22によってコリメータレンズ
16を最適位置へ動かすことにより、ディスク厚みの誤
差によって発生する球面収差を補正し、良好な信号を得
ることができる。
【0085】なお、上記光学ヘッド1において、コリメ
ータレンズ16の射出瞳径は、2群対物レンズ20の入
射瞳径よりも十分に大きくしておくことが好ましい。こ
れにより、2群対物レンズ20の光入射側の開口数NA
が変化したとしても、2群対物レンズ20の光出射側の
開口数NAはほぼ一定に保持され、安定な記録再生が可
能となる。
【0086】また、この光学ヘッド1では、第2の光学
系6において光ディスク2を再生する場合、第1の光学
系5は、第2の光学系6におけるワーキングディスタン
ス、すなわち、光ディスク2と2群対物レンズ20との
間隔を検出するための光学系としても機能する。
【0087】第2の光学系6において、2群対物レンズ
20を光軸方向に沿って動かすことによりフォーカス引
き込み動作を行うが、2群対物レンズ20が高開口数で
あるため、フォーカス引き込み範囲が狭く、ディスクと
2群対物レンズ20との間の作動距離が例えば0.5m
m以下とされている。そのため、ディスクの面揺れや、
ディスクの高さが基準よりもずれていたりすると、フォ
ーカス引き込み動作時に、ディスクと2群対物レンズ2
0とが衝突する恐れがある。
【0088】そのため、第2の光学系6でフォーカス引
き込み動作を行う際に、第2の光学系6よりも広いフォ
ーカス引き込み範囲を有する第1の光学系5を補助的に
用いることで、ディスクと2群対物レンズ20との衝突
を防止する。
【0089】なお、上述したような光学ヘッド1では、
第1の光学系5を用いて光ディスク2からの情報信号を
再生することもできる。第1の光学系5で光ディスク2
からの情報信号を再生する場合には、光検出器12に入
射する戻り光のうち、主光線から得られる信号のみを検
出する必要がある。
【0090】すなわち、第1の光学系5で光ディスク2
からの情報信号を再生する場合には、光検出器12の受
光面の中央の部分に入射する戻り光の主光線を受光し、
受光面の周辺部に入射する光は受光しないように、光検
出器12のパターンを切り替えて行う。
【0091】そして、この光学ヘッド1では、光ディス
ク2を再生する際に、第1の光学系5と第2の光学系6
とで、再生に用いる光学系を切り替えることにより、例
えば基板3の厚みや光透過層4の厚みが異なることによ
り記録面のディスク厚み方向の位置が異なる光ディスク
2からの情報信号をそれぞれ再生することが可能な互換
性を有することとなる。
【0092】つぎに、本発明を適用した記録及び/又は
再生装置の実施の形態について、図12に示すように、
上述した光学ヘッド1を備え、上述した光ディスク2に
対して記録再生を行う記録再生装置50を例に挙げて説
明する。
【0093】なお、ここでは、相変化型の光ディスク2
に対して記録再生を行う記録再生装置50を例に挙げる
が、本発明は、光学ヘッドを備えた記録及び/又は再生
装置に対して広く適用可能であり、記録及び/又は再生
の対象となる情報記録媒体は、再生専用光ディスク、光
磁気ディスク又は光カード等であってもよい。
【0094】この記録再生装置50は、光ディスク2を
回転駆動させるスピンドルモータ51と、情報信号の記
録再生を行う際に使用される上記光学ヘッド1と、光学
ヘッド1を動かすための送りモータ52と、所定の変復
調処理を行う変復調回路53と、光学ヘッド1のサーボ
制御等を行うサーボ制御回路54と、システム全体の制
御を行うシステムコントローラ55とを備えている。
【0095】スピンドルモータ51は、サーボ制御回路
54により駆動制御され、所定の回転数で回転駆動され
る。すなわち、記録再生の対象となる光ディスク2は、
スピンドルモータ51にチャッキングされ、サーボ制御
回路54により駆動制御されるスピンドルモータ51に
よって、所定の回転数で回転駆動される。
【0096】光学ヘッド1は、情報信号の記録再生を行
う際、上述したように、回転駆動される光ディスク2に
対してレーザ光を照射し、その戻り光を検出する。この
光学ヘッド1は、変復調回路53に接続されている。そ
して、情報信号の記録を行う際、外部回路56から入力
され変復調回路53によって所定の変調処理が施された
信号が光学ヘッド1に供給され、光学ヘッド1は、変復
調回路53から供給される信号に基づいて、光ディスク
2に対して、光強度変調が施されたレーザ光を照射す
る。また、情報信号の再生を行う際、光学ヘッド1は、
回転駆動される光ディスク2に対して、一定出力のレー
ザ光を照射し、その戻り光から再生信号を生成し、当該
再生信号を変復調回路53に供給する。
【0097】また、この光学ヘッド1は、サーボ制御回
路54にも接続されている。そして、情報信号の記録再
生時に、回転駆動される光ディスク2によって反射され
て戻ってきた戻り光から、上述したように、フォーカス
サーボ信号及びトラッキングサーボ信号を生成し、それ
らのサーボ信号をサーボ制御回路54に供給する。
【0098】変復調回路53は、システムコントローラ
55及び外部回路56に接続されている。そして、この
変復調回路53は、情報信号を光ディスク2に記録する
際は、システムコントローラ55による制御のもとで、
光ディスク2に記録する信号を外部回路56から受け取
り、当該信号に対して所定の変調処理を施す。そして、
変復調回路53によって変調された信号は、光学ヘッド
1に供給される。また、この変復調回路53は、情報信
号を光ディスク2から再生する際は、システムコントロ
ーラ55による制御のもとで、光ディスク2から再生さ
れた再生信号を光学ヘッド1から受け取り、当該再生信
号に対して所定の復調処理を施す。そして、変復調回路
53によって復調された信号は、変復調回路53から外
部回路56へ出力される。
【0099】送りモータ52は、情報信号の記録再生を
行う際、光学ヘッド1を光ディスク2の径方向の所定の
位置に送るためのものであり、サーボ制御回路54から
の制御信号に基づいて駆動される。すなわち、この送り
モータ52は、サーボ制御回路54に接続されており、
サーボ制御回路54により制御される。
【0100】サーボ制御回路54は、システムコントロ
ーラ55による制御のもとで、光学ヘッド1が光ディス
ク2に対向する所定の位置に送られるように、送りモー
タ52を制御する。また、サーボ制御回路54は、スピ
ンドルモータ51にも接続されており、システムコント
ローラ55による制御のもとで、スピンドルモータ51
の動作を制御する。すなわち、サーボ制御回路54は、
情報信号の記録再生時に、光ディスク2が所定の回転数
で回転駆動されるように、スピンドルモータ51を制御
する。また、サーボ制御回路54は、光学ヘッド1にも
接続されており、情報信号の記録再生時に、光学ヘッド
1からサーボ信号を受け取り、当該サーボ信号に基づい
て、光学ヘッド1に搭載された2軸アクチュエータ30
によるフォーカスサーボ及びトラッキングサーボの制御
を行う。
【0101】さらに、記録再生装置50において、サー
ボ制御回路54は、光学ヘッドの第1の光学系で検出さ
れたフォーカスエラー信号に基づいて光ディスクの光透
過層4の厚み誤差を検出する厚さ検出手段としても機能
する。
【0102】なお、このような光透過層4の厚み誤差の
検出は、1回だけ行うようにしてもよいが、複数回繰り
返し行い、それらの平均を求めるようにすることが好ま
しい。すなわち、光透過層4の厚み誤差を検出する際
は、2軸アクチュエータ30を所定の周波数(例えば1
00〜200Hz程度)にて繰り返し前後に移動させ
て、繰り返し光透過層4の厚み誤差を求め、それらの平
均を求めるようにすることが好ましい。これにより、光
透過層4の厚み誤差の検出をより精度良く行うことがで
きる。
【0103】そして、以上のように光透過層4の厚み誤
差を検出したサーボ制御回路54は、コリメータレンズ
用のアクチュエータ22によってコリメータレンズ16
を移動させて光透過層4の厚み誤差に起因する球面収差
を最小とするように、光学ヘッド1に制御信号を送出す
る。そして、光学ヘッド1は、この制御信号に基づい
て、光透過層4の厚み誤差に起因する球面収差が最小と
なるように、アクチュエータ22によってコリメータレ
ンズ16を移動させる。そして、記録再生装置50は、
以上のように光透過層3の厚み誤差に起因する球面収差
を補正した上で、従来の記録再生装置と同様に記録再生
動作を行う。
【0104】以上のように、本発明を適用した記録再生
装置50では、記録再生を行う前に、光透過層3の厚み
誤差を測定し、その厚み誤差に起因する球面収差を補正
するようにしている。従って、光ディスク2の光透過層
4に厚み誤差があったとしても、球面収差の発生が抑え
られ、良好な状態で記録再生を行うことができる。
【0105】
【実施例】以下、本発明を適用した光学ヘッドの光学系
の要部について、その具体的な実施例を説明する。
【0106】なお、以下の説明では、コリメータレンズ
を含む往路光学系の具体例を挙げ、当該コリメータレン
ズの移動によって成される球面収差の補正について説明
するが、コリメータレンズの移動距離やその精度は、通
常の設計においては、対物レンズの設計によらず、対物
レンズの光出射側の開口数NAと、光ディスクの記録層
上に形成された光透過層の厚さとにだけ依存する。従っ
て、以下の説明において、対物レンズについては、光出
射側の開口数NAについてだけ具体的な数値を挙げ、そ
の他のレンズデータは省略する。
【0107】また、以下の説明では、コリメータレンズ
として球面貼り合わせレンズを使用した例(実施例1)
と、コリメータレンズとして表面位相型のホログラムレ
ンズを使用した例(実施例2)とを挙げるが、本発明に
おいて、コリメータレンズには任意のものが使用可能で
ある。すなわち、コリメータレンズとして、例えば、非
球面レンズやフレネルレンズ等も使用可能であるし、或
いは、いわゆる体積位相型のホログラムレンズ等も使用
可能である。
【0108】<実施例1>本実施例の光学系を図13に
示す。この光学系は、基板60aの表面に記録層が形成
され当該記録層上に光透過層60bが形成されてなる光
ディスク60に対して記録再生を行う際に使用される光
学ヘッドの光学系の要部であり、光源と対物レンズ61
との間に、回折格子62と、偏光ビームスプリッタ63
と、コリメータレンズ64と、開口絞り65とが配され
てなる。ここで、コリメータレンズ64は、色消しのた
めに、球面レンズからなる第1のレンズ64aと、球面
レンズからなる第2のレンズ64bとを貼り合わせた球
面貼り合わせレンズであり、その光入射側の開口数NA
は0.14とされている。
【0109】この光学系のレンズデータを表1に示す。
なお、表1では、この光学系のレンズデータについて、
物体面をOBJ、回折格子62の光入射面をs1、回折
格子62の光出射面をs2、偏光ビームスプリッタ63
の光入射面をs3、偏光ビームスプリッタ63の光出射
面をs4、コリメータレンズ64を構成する第1のレン
ズ64aの光入射面をs5、コリメータレンズ64を構
成する第1のレンズ64aと第2のレンズ64bとの貼
り合わせ面をs6、コリメータレンズ64を構成する第
2のレンズ64bの光出射面をs7として示している。
また、s8はダミー面であり、STOは、対物レンズ6
1に対応した開口絞り65である。
【0110】
【表1】
【0111】ここで、光ディスク60の光透過層60b
の厚さは0.1mm、対物レンズ61の開口数NAは
0.85、使用する光の波長λは635nmとする。そ
して、この光学系の物像間の倍率は0.1891であ
る。
【0112】以上のような光学系について、光透過層6
0bの厚み誤差と、波面収差との関係を図14に示す。
なお、図14において、波面収差については、射出瞳面
上での標準偏差WFErmsを、使用する光の波長をλと
して示している。また、図14において、点線A1は、
コリメータレンズ64を動かしていない場合(すなわ
ち、球面収差の補正を行っていない場合)について、光
透過層60bの厚み誤差と波面収差との関係を示してい
る。また、図14において、実線A2は、点線A3に示
すように光透過層60bの厚み誤差に応じてコリメータ
レンズ64を動かした場合(すなわち、球面収差の補正
を行った場合)について、光透過層60bの厚み誤差と
波面収差との関係を示している。
【0113】図14に示すように、光ディスク60の光
透過層60bに厚み誤差がない場合、この光学系におい
て、波面収差は約0.003λである。そして、図14
から分かるように、コリメータレンズ64を動かさない
場合には、光透過層60bの厚み誤差があると波面収差
が非常に大きくなってしまうが、光透過層60bの厚み
誤差に応じてコリメータレンズ64を動かすことによ
り、光透過層60bの厚み誤差によって発生する波面収
差を大幅に抑制することができる。
【0114】具体的には、図14から分かるように、光
透過層60bの厚さにばらつきがあったとしても、下記
式(8)に示すようにコリメータレンズ64を移動させ
ることで、波面収差を抑制することができ、これによ
り、例えば、光透過層60bの厚み誤差が±10μm程
度の範囲内であれば、波面収差を0.01λ以下に抑え
ることが可能となる。
【0115】ΔL≒21Δt ・・・(8) なお、上記式(8)において、ΔLは、コリメータレン
ズ43の移動量であり、光ディスク60から遠ざかる方
向を正としている。また、Δtは、光ディスク60の光
透過層60bの厚み誤差である。
【0116】<実施例2>本実施例の光学系を図15に
示す。この光学系は、基板70aの表面に記録層が形成
され当該記録層上に光透過層70bが形成されてなる光
ディスク70に対して記録再生を行う際に使用される光
学ヘッドの光学系の要部であり、光源と対物レンズ71
との間に、ホログラムレンズからなるコリメータレンズ
72と、開口絞り73とが配されてなる。
【0117】この光学系のレンズデータを表2に示す。
なお、表2では、この光学系のレンズデータについて、
物体面をOBJ、コリメータレンズ72の光入射面をs
1、コリメータレンズ72の光出射面をs2として示し
ている。また、s3はダミー面であり、STOは、対物
レンズ71に対応した開口絞り73である。
【0118】
【表2】
【0119】ここで、光ディスク70の光透過層70b
の厚さは0.1mm、対物レンズ71の開口数NAは
0.85、使用する光の波長λは735nmとする。そ
して、この光学系の物像間の倍率は0.1891であ
る。
【0120】なお、上記コリメータレンズ72は、入射
光に位相差を生じさせて回折させる、いわゆる表面位相
型のホログラムレンズであり、その光入射側の開口数N
Aは0.16とされている。
【0121】このコリメータレンズ72は、透過光に位
相差が生じるように、レンズ表面に機械加工が施されて
なる。すなわち、このコリメータレンズ72は、レンズ
表面に機械加工が施されることにより、透過光に位相差
が生じるようになされており、これにより、光の回折を
生じさせる。そして、本実施例の光学系では、このコリ
メータレンズ72によって回折されてなる1次回折光
が、開口絞り73を介して対物レンズ71に入射するよ
うになされている。
【0122】なお、このコリメータレンズ72は、表面
形状がブレーズド形状(すなわち鋸の歯のような形状)
とされていることが好ましい。表面形状をブレーズド形
状とした場合には、入射光のうちの100%近くが1次
回折光となるので、高い光利用効率が得られる。
【0123】そして、このコリメータレンズ72の特性
は、下記式(9)に示す位相差関数で表される。
【0124】 m=C12+C24+C36+C48 ・・・(9) 上記式(9)は、表面位相型のホログラムレンズである
コリメータレンズ72の製造時に2つの点光源が無限遠
にあるとしたときの各面での位相ずれを、基板上の極座
標多項式で表したものであり、mは回折基準波長での光
路差を示している。また、本実施例で用いるコリメータ
レンズ72は、位相差関数が軸対象となるホログラムレ
ンズであり、上記式(9)において、Rは光軸からの距
離を示している。そして、表2におけるC1,C2
3,C4は、このコリメータレンズ72について、回折
基準波長を735nmとしたときの位相差関数の各係数
を示している。
【0125】以上のような光学系について、光透過層7
0bの厚み誤差と、波面収差との関係を図16に示す。
なお、図16においても、図14と同様に、波面収差に
ついては、射出瞳面上での標準偏差WFErmsを、使用
する光の波長をλとして示している。また、図16にお
いて、実線A4は、点線A5に示すように光透過層70
bの厚み誤差に応じてコリメータレンズ72を動かした
場合(すなわち、球面収差の補正を行った場合)につい
て、光透過層70bの厚み誤差と波面収差との関係を示
している。
【0126】図16に示すように、光ディスク70の光
透過層70bに厚み誤差がない場合、この光学系におい
て、波面収差は約0.003λである。そして、図から
分かるように、光透過層70bの厚み誤差に応じてコリ
メータレンズ72を動かすことにより、光透過層70b
の厚み誤差によって発生する波面収差が大幅に抑制され
る。具体的には、図16から分かるように、光透過層7
0bの厚さにばらつきがあったとしても、下記式(1
0)に示すようにコリメータレンズ72を移動させるこ
とで、波面収差を抑制することができる。
【0127】ΔL≒14Δt ・・・(10) なお、上記式(10)において、ΔLは、コリメータレ
ンズ72の移動量であり、光ディスク70から遠ざかる
方向を正としている。また、Δtは、光ディスク70の
光透過層70bの厚み誤差である。
【0128】ところで、実施例1及び実施例2のように
コリメータレンズを移動させると、レンズ間に偏心が生
じたり、レンズ面に傾きが生じたりする恐れがある。こ
のような偏心や傾きはコマ収差や非点収差の原因とな
り、これらのコマ収差や非点収差があまりに大きくなる
と、システムが破綻してしまう。しかし、実施例1及び
実施例2の光学系では、コリメータレンズの光入射側の
開口数NAが小さいので、レンズ間の偏心やレンズ面の
傾きの影響を受け難い。具体的には、これらの光学系で
は、30μm程度の偏心や0.1°程度の傾きまでなら
ば、コマ収差や非点収差の発生量は十分に少なく、実用
上問題はない。
【0129】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、フォーカスエラー信号から簡単に光透過層の
厚みを検出することができる。そして、本発明によれば
対物レンズの開口数NAを大きくしても、光透過層の厚
み誤差に起因する球面収差を低く抑えることが可能とな
る。従って、本発明によれば、光透過層の厚み誤差の公
差を大きく許容したまま、情報記録媒体の製造原価を上
げることなく、情報記録媒体の高記録密度化及び大容量
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光学ヘッドの一例を示す図で
ある。
【図2】図1の光学ヘッドで使用されているホログラム
素子の一例を示す平面図である。
【図3】図1の光学ヘッドで使用されているホログラム
素子の一例を示す断面図である。
【図4】0次光及び1次光が光ディスクに入射する様子
を拡大して示す図である。
【図5】非点収差を説明する図である。
【図6】非点収差法における光検出器の受光部の一例を
示す図である。
【図7】非点収差法における光検出器の受光部の一例を
示す図である。
【図8】非点収差法における光検出器の受光部の一例を
示す図である。
【図9】フォーカスエラー信号に現れるS字曲線を示す
図である。
【図10】図1の光学ヘッドで使用されている2軸アク
チュエータの一例を示す平面図である。
【図11】図1の光学ヘッドで使用されている2軸アク
チュエータの一例を示す側面図である。
【図12】本発明を適用した記録及び/又は再生装置の
一例を示す図である。
【図13】実施例1の光学系の概略を示す図である。
【図14】実施例1について、光透過層の厚み誤差と、
波面収差と、コリメータレンズの移動量との関係を示す
図である。
【図15】実施例2の光学系の概略を示す図である。
【図16】実施例2について、光透過層の厚み誤差と、
波面収差と、コリメータレンズの移動量との関係を示す
図である。
【符号の説明】
1 光学ヘッド、 2 光ディスク、 3 基板、 4
光透過層、 5 第1の光学系、 6 第2の光学
系、 7,13 光源、 8 ビームスプリッタ、 1
0 ホログラム素子、 11 対物レンズ、 15 偏
光ビームスプリッタ、 9,16 コリメータレンズ、
17 回折格子、 19 1/4波長板、 20 2
群対物レンズ、 22 アクチュエータ、 30 2軸
アクチュエータ、 12,21 光検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 充紀 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 阿部 嗣弘 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D118 AA13 AA16 BA01 BB02 BB07 BF02 BF03 CC12 CD02 DA20 DB00 DC03 5D119 AA09 AA21 AA22 BA01 BB01 BB04 CA12 DA01 DA05 EA03 EC01 EC40 JA14 JA44 JA49

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報信号が記録される記録層上に光透過
    層を有する情報記録媒体用の光学ヘッドであって、 光を出射する光源と、 上記光源から出射された光を上記情報記録媒体上に集光
    させる対物レンズと、 上記光源と上記対物レンズとの間に配され、上記光源か
    ら出射された光を、焦点距離が異なる2つの光束に分離
    する第1の光学素子と、 上記光源と上記対物レンズとの間に配され、所定の屈折
    力を有する第2の光学素子と、 上記光透過層の厚さに応じて、球面収差を打ち消すよう
    に上記第2の光学素子を移動させる移動手段と、 上記対物レンズによって上記情報記録媒体上に集光され
    当該情報記録媒体で反射した戻り光を受光する光検出器
    とを備え、 上記光検出器は、上記第1の光学素子で分離された一方
    の光束が上記記録層で反射された戻り光から検出される
    第1のフォーカスエラー信号と、他方の光束が上記光透
    過層の表面で反射された戻り光から検出される第2のフ
    ォーカスエラー信号とから、上記光透過層の厚さを検出
    することを特徴とする光学ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記第1の光学素子は、ホログラム素子
    からなることを特徴とする請求項1記載の光学ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記第1の光学素子で分離された2つの
    光束の焦点距離の差は、上記光透過層の厚みの規定値と
    略等しいことを特徴とする請求項1記載の光学ヘッド。
  4. 【請求項4】 上記第1の対物レンズは、上記第1の光
    学素子で分離された2つの光束のうち、一方の光束を上
    記光透過層を介して上記記録層上に集光させ、他方の光
    束を上記光透過層上に集光させることを特徴とする請求
    項1記載の光学ヘッド。
  5. 【請求項5】 上記第2の光学素子は、コリメータレン
    ズからなることを特徴とする請求項1記載の光学ヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 情報信号が記録される記録層上に光透過
    層を有する情報記録媒体に対して記録及び/又は再生を
    行う記録及び/又は再生装置であって、上記情報記録媒
    体に対して上記光透過層を介して上記記録層に光を照射
    するとともに、その反射光を検出する光学ヘッドを備
    え、 上記光学ヘッドは、 光を出射する光源と、 上記光源から出射された光を上記情報記録媒体上に集光
    させる対物レンズと、 上記光源と上記対物レンズとの間に配され、上記光源か
    ら出射された光を、焦点距離が異なる2つの光束に分離
    する第1の光学素子と、 上記光源と上記対物レンズとの間に配され、所定の屈折
    力を有する第2の光学素子と、 上記光透過層の厚さに応じて、球面収差を打ち消すよう
    に上記第2の光学素子を移動させる移動手段と、 上記対物レンズによって上記情報記録媒体上に集光され
    当該情報記録媒体で反射した戻り光を受光する光検出器
    とを備え、 上記光検出器は、上記第1の光学素子で分離された一方
    の光束が上記記録層で反射された戻り光から検出される
    第1のフォーカスエラー信号と、他方の光束が上記光透
    過層の表面で反射された戻り光から検出される第2のフ
    ォーカスエラー信号とから、上記光透過層の厚さを検出
    することを特徴とする記録及び/又は再生装置。
  7. 【請求項7】 上記第1の光学素子は、ホログラム素子
    からなることを特徴とする請求項6記載の記録及び/又
    は再生装置。
  8. 【請求項8】 上記第1の対物レンズは、上記第1の光
    学素子で分離された2つの光束のうち、一方の光束を上
    記光透過層を介して上記記録層上に集光させ、他方の光
    束を上記光透過層上に集光させることを特徴とする請求
    項6記載の記録及び/又は再生装置。
  9. 【請求項9】 上記第1の光学素子で分離された2つの
    光束の焦点距離の差は、上記光透過層の厚みの規定値と
    略等しいことを特徴とする請求項6記載の記録及び/又
    は再生装置。
  10. 【請求項10】 上記第2の光学素子は、コリメータレ
    ンズからなることを特徴とする請求項6記載の記録及び
    /又は再生装置。
  11. 【請求項11】 情報信号が記録される記録層上に光透
    過層を有する情報記録媒体の上記光透過層の厚みを検出
    するに際し、 光源から光を出射し、 上記光源から出射された光を、焦点距離が異なる2つの
    光束に分離し、 上記2つの光束に分離された光を、上記情報記録媒体上
    に集光させ、 一方の光束が上記光透過層を介して上記記録層で反射さ
    れた戻り光から得られる第1のフォーカスエラー信号
    と、他方の光束が上記光透過層の表面で反射された戻り
    光から得られる第2のフォーカスエラー信号とから、上
    記光透過層の厚さを検出することを特徴とする厚み検出
    方法。
  12. 【請求項12】 上記分離された2つの光束の焦点距離
    の差は、上記光透過層の厚みの規定値と略等しいことを
    特徴とする請求項11記載の厚み検出方法。
  13. 【請求項13】 上記光源から出射された光を、ホログ
    ラム素子によって2つの光束に分離することを特徴とす
    る請求項11記載の厚み検出方法。
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