JP2006120263A - 球面収差補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ディスクの信号記録面に3ビームを照射した際、光ディスクのレーザービーム入射面から前記信号記録面までの間に形成された光透過性保護膜の厚さ誤差によって生じる球面収差を液晶素子で補正する。
【解決手段】光ディスク11の信号記録面11bで反射されたメインビームの戻り光の光量を4分割型光検出器33Mで光電変換し、且つ、信号記録面11bで反射された一対のサブビームの各戻り光の光量を一対の2分割型光検出器33S1,33S2で光電変換した後、メインビーム・オフセット電圧値とサブビーム・オフセット電圧値とを演算により得て、メインビーム・オフセット電圧値とサブビーム・オフセット電圧値とが一致した一致電圧値に対応した液晶素子駆動電圧を液晶素子25に印加する。
【選択図】図4

Description

本発明は、光ピックアップ内の対物レンズから出射した3ビームを用いて情報信号を光ディスクの信号記録面上に記録再生するにあたって、光ディスクのレーザービーム入射面から信号記録面までの間に形成された光透過性保護膜(光透過性基板)の厚さ誤差によって発生する球面収差を液晶素子によって補正するように構成した球面収差補正装置に関するものである。
一般的に、円盤状の光ディスクは、映像情報とか音声情報やコンピュータデータなどの情報信号を透明基板上で螺旋状に形成したトラックに高密度に記録し、且つ、記録済みのトラックを再生する際に所望のトラックを高速にアクセスできることから多用されている。
ところで、高密度化した光ディスクには、光透過性を有する光透過性基板(又は光透過性保護膜)がレーザービームを入射させる側に所定の規定厚さで信号記録面を覆うように形成されているが、光ディスクを製造する際に、光透過性基板の厚さを予め設定した所定の規定値に形成することがむずかしく、通常、光透過性基板の厚さ誤差が発生している。
一方、光ディスクを記録再生するための光ピックアップでは、光ディスクの光透過性基板の規定厚さに対応して対物レンズなどの光学部品が設計されているので、光透過性基板の厚さ誤差があると記録再生時に球面収差が発生し、この球面収差の発生によって対物レンズをトラッキング方向に制御するためのトラッキングエラー信号の振幅レベルが著しく低下するので、情報信号の記録再生に影響を及ぼしてしまう。
そこで、高密度化した光ディスクを記録再生するための光ピックアップは各種の構造形態があるものの、一例として、対物レンズで絞り込んだレーザービームを光ディスクの信号記録面に照射して、光ディスクの信号記録面からの反射光を4分割型光検出器により検出した後に、この4分割型光検出器からの各検出値によりトラッキングエラー信号と情報読取信号(RF信号)とを演算して、トラッキングエラー信号の振幅レベルが最大となる時のフォーカス調整起動上の位置と、情報読取信号の振幅レベルが最大となる時のフォーカス調整起動上の位置とを検索し、両者の位置が一致するように液晶素子に補正信号を印加しながら、この液晶素子でレーザービームの波面に補正信号に応じた位相差を持たせることにより球面収差を補正できる光学式情報再生装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−222838号公報。
ところで、この種の光ディスクとして例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などは既に市販されているが、最近になって光ディスクに対してより一層高密度化を図るために、上記したCD,DVDよりも狭トラック化を図って情報信号を超高密度に記録再生できる超高密度光ディスク(以下、Blu−ray Discと記す)の開発が盛んに行われている。
上記したBlu−ray Discは、光透過性保護膜(光透過性基板)のレーザービーム入射面から略100μmm隔てた位置にある信号記録面上で螺旋状のグルーブとランドとを対にしたトラックに記録膜が膜付けされており、記録時には光ピックアップ内に設けた対物レンズから出射させた波長が450nm以下の記録用のレーザー光による3ビームを信号記録面に照射して情報信号を超高密度に記録すると共に、再生時には記録時と同じ波長で再生用のレーザー光による3ビームを信号記録面に照射して信号記録面から反射された3ビームを対物レンズを通過させて複数の光検出器で検出しているが、上記した特許文献1に開示された光学式情報再生装置では再生用として4分割型光検出器を用いているために、情報信号を記録再生するために3ビーム方式を用いた場合には4分割型光検出器だけでは対応できず、これにより上記した特許文献1による球面収差を補正する技術的思想をそのまま採用することはできない。
更に、上記した特許文献1により再生時のみを考慮したしても、トラッキングエラー信号の振幅レベルが最大となる時のフォーカス調整起動上の位置と、情報読取信号の振幅レベルが最大となる時のフォーカス調整起動上の位置とを検索する際に、各信号の振幅レベルが最大となる値の前後は急激に変化していないので、各信号の振幅レベルが最大となる値を正確に検索することができにくく、これに伴って液晶素子に最適な補正信号を印加することができないために、球面収差の補正も良好に行えないなどの問題点がある。
とくに、光ピックアップ内の対物レンズから出射させた3ビームを用いて情報信号を超高密度に記録再生できるBlu−ray Discの場合には、Blu−ray Discの信号記録面上でのトラックピッチが狭く、且つ、光ピックアップ内に設けた対物レンズは開口数(NA)が0.75以上に設定されているので、光ディスクのレーザービーム入射面から信号記録面までの間に形成された光透過性保護膜(光透過性基板)の厚さ誤差がごく僅かな値で変化しても球面収差が発生し易いために、この球面収差を補正するための液晶素子に正確な液晶素子駆動信号(補正信号)を印加することができる球面収差補正装置が望まれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、 光ピックアップ内のレーザー光源から出射したレーザー光をメインビームと一対のサブビームとに分離し、対物レンズを介して前記メインビームを光ディスクの信号記録面内でトラックを形成するグルーブ(又はランド)に照射すると共に、前記一対のサブビームを前記メインビームを中心にして斜め対称に位置する前記グルーブと前記ランドとの間に照射して、前記一対のサブビームでトラッキングを取りながら前記メインビームで情報信号を記録再生する際に、前記光ディスクのレーザービーム入射面から前記信号記録面までの間に形成された光透過性保護膜の厚さ誤差によって生じる球面収差を液晶素子で補正する球面収差補正装置であって、
前記信号記録面で反射された前記メインビームの戻り光の光量を光電変換するために前記信号記録面内のトラック方向及びこのトラック方向に対して直交する方向とに4分割された第1〜第4検出領域を有する4分割型光検出器と、
前記信号記録面で反射された前記一対のサブビームの各戻り光の光量を光電変換するために前記信号記録面内のトラック方向と平行に2分割された各第1,第2検出領域を有する一対の2分割型光検出器と、
前記4分割型光検出器内の前記第1〜第4検出領域から出力された第1〜第4検出値により前記メインビームの内周側同士と外周側同士の差分値を演算することで、前記トラックの幅方向に対するメインビームスポット位置及び前記光透過性保護膜の厚さ誤差によって変動するメインビーム・オフセット電圧値を得るメインビーム・オフセット電圧演算回路と、
前記一対の2分割型光検出器内の前記各第1,第2検出領域から出力された各第1,第2検出値により前記一対のサブビームの内周側同士と外周側同士の差分値を演算することで、前記トラックの幅方向に対する一対のサブビームスポット位置及び前記光透過性保護膜の厚さ誤差によって変動するサブビーム・オフセット電圧値を得るサブビーム・オフセット電圧演算回路と、
前記メインビーム・オフセット電圧値と、前記サブビーム・オフセット電圧値とが一致した時の一致電圧値を得るオフセット電圧値一致検出回路と、
前記一致電圧値に対応した液晶素子駆動電圧値を変換テーブルから得て、この液晶素子駆動電圧値で前記液晶素子を駆動制御する液晶素子駆動制御回路とを備えたことを特徴とする球面収差補正装置である。
本発明に係る球面収差補正装置によると、とくに、光ディスクの信号記録面で反射されたメインビームの戻り光の光量を4分割型光検出器で光電変換して、この4分割型光検出器から出力された第1〜第4検出値からメインビーム・オフセット電圧値を演算により得ると共に、信号記録面で反射された一対のサブビームの各戻り光の光量を一対の2分割型光検出器で光電変換して、これら一対の2分割型光検出器から出力された各第1,第2検出値からサブビーム・オフセット電圧値を演算により得て、メインビーム・オフセット電圧値とサブビーム・オフセット電圧値とが一致した一致電圧値に対応した液晶素子駆動電圧を液晶素子に印加して、この液晶素子でレーザービームの波面に位相差を持たせることにより、光ディスクのレーザービーム入射面から信号記録面までの間に形成された光透過性保護膜(光透過性基板)の厚さ誤差によって生じる球面収差を確実に補正することができるので、トラッキング特性が最良となると共に情報信号に対してジッターなく良好な記録再生が可能となる。この際、メインビーム・オフセット電圧値と、サブビーム・オフセット電圧値のうちでV字状に変化した最下点電圧値とが一致した一致電圧値を確実に得られるので、これに伴って、一致電圧値と対応した液晶素子駆動電圧値も正確に得ることができる。
以下に本発明に係る球面収差補正装置の一実施例を図1乃至図5を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る球面収差補正装置の全体構成を示した構成図、
図2(a),(b)は本発明に係る球面収差補正装置において、光ディスクの信号記録面にメインビームと一対のサブビームとによる3ビームを照射した状態を模式的に示した断面図,平面図、
図3は図1に示した光検出部を拡大して示した図、
図4は図1に示した球面収差補正回路部の詳細構成を示した構成図、
図5は本発明に係る球面収差補正装置において、ビームスポット位置−振幅電圧値・オフセット電圧値と、メインビーム・オフセット電圧値とサブビーム・オフセット電圧値とが一致した時の液晶素子駆動電圧値とを説明するための図であり、(a)は光透過性保護膜の厚さTが93μmの場合を示し、(b)は光透過性保護膜の厚さTが100μmの場合を示し、(c)は光透過性保護膜の厚さTが105μmの場合を示した図である。
図1に示した如く、本発明に係る球面収差補正装置10の内部には、円盤状に形成した超高密度光ディスク(以下、Blu−ray Discと記す)11が不図示のスピンドルモータの軸に固着したターンテーブル上に搭載されて、このターンテーブルと一体に回転自在に設けられ、且つ、Blu−ray Disc11の下方に記録再生用の光ピックアップ20がBlu−ray Disc11の径方向に移動自在に設けられている。
上記したBlu−ray Disc11は、レーザービーム入射面11aから信号記録面11bまでの間に形成された光透過性保護膜(光透過性基板)11cの厚さTが所定の規定値として例えば0.1mm(100μm)に薄く設定され、この上に略1.1mmの補強板(図示せず)を貼り合せて合計厚さが略1.2mmに形成されている。そして、Blu−ray Disc11の信号記録面11b上には情報信号を25GB(ギガバイト)程度記録できるようになっている。
また、上記した光ピックアップ20内では、Blu−ray Disc11に対応して半導体を用いたレーザー光源(以下、半導体レーザーと記す)21から波長が450nm以下のレーザー光Lが出射されており、この実施例ではレーザー光Lの基準波長λが例えば405nmに設定されている。
そして、半導体レーザー21から出射されたレーザー光Lは直線偏光の発散光であり、この発散光がコリメーターレンズ22で平行光に変換された後に回折格子(グレーティング)23に入射され、この回折格子23によりレーザー光Lの平行光からメインビームと一対のサブビームとに分離して得た3ビームが偏光ビームスプリッタ24に入射される。
上記した偏光ビームスプリッタ24は、回折格子23からの3ビームを透過させ、且つ、Blu−ray Disc11の信号記録面11bで反射された3ビームの戻り光を反射させて略90°方向を転じさせるために偏光性を有する偏光選択性誘電体多層膜24aが膜付けされている。
この後、偏光ビームスプリッタ24内の偏光選択性誘電体多層膜24aを透過した3ビームは、液晶素子25に入射される。この液晶素子25は上下の電極間に液晶が封入されており、この液晶素子25によりBlu−ray Disc11のレーザービーム入射面11aから信号記録面11bまでの間に形成された光透過性保護膜(光透過性基板)11cの厚さ誤差によって生じる球面収差を、後述する液晶素子駆動電圧値(補正信号)に応じてレーザービームの波面に位相差を持たせることにより補正する機能を備えている。
この後、液晶素子25を通った3ビームは、1/4λ板26を透過して円偏光となる。この際、1/4λ板26は基準波長λが405nmの3ビームを透過させる時に1/4λの位相差を与えるものである。更に、1/4λ板26を透過した3ビームは、レンズホルダ27内に取り付けた対物レンズ28に入射される。
上記した対物レンズ28は、Blu−ray Disc11に対応して開口数(NA)が0.75以上に設定され、且つ、互いに対向する第1,第2面のうちで少なくとも1面が非球面に形成されたものである。この実施例における対物レンズ28は、開口数(NA)が0.85の単玉レンズを用いている。この際、対物レンズ28はレンズホルダ27内の上方部位に取り付けられていると共に、このレンズホルダ27の外周に対物レンズ28をBlu−ray Disc11のフォーカス方向とトラッキング方向とに制御するためのフォーカスコイル29とトラッキングコイル30とが取り付けられている。更に、対物レンズ28を取り付けたレンズホルダ27は、不図示の複数のサスペンションワイヤによってフォーカス方向とトラッキング方向とに揺動自在に支持されたアクチュエータ構造となっている。
そして、対物レンズ28でここに入射した3ビームを絞ってO次光によるメインビームと±1次光による一対のサブビームとをBlu−ray Disc11のレーザービーム入射面11aから入射させて、各ビームを信号記録面11bにスポット状に照射している。
この際、図2に拡大して示した如く、Blu−ray Disc11の信号記録面11bはトラックを形成する螺旋状のグルーブ11b1の左右にランド11b2,11b2が形成されて、グルーブ11b1及び左右のランド11b2,11b2上に記録膜が膜付けされている。尚、この実施例では情報信号を信号記録面11b内のグルーブ11b1に記録しているが、これに限ることなく、情報信号を信号記録面11b内のランド11b2に記録しても良い。
そして、螺旋状のグルーブ11b1によるトラック方向に沿ってサブビームS1と、メインビームMと、サブビームS2とが図示の順で配列しており、メインビームMは対物レンズ28を介して信号記録面11b内のグルーブ11b1(又はランド11b2)に照射され、一対のサブビームS1,S2は対物レンズ28を介してメインビームMを中心にして斜め対称に位置するグルーブ11b1とランド11b2との間に照射されている。そして、メインビームMがグルーブ11b1(又はランド11b2)上でジャストオントラックするように一対のサブビームS1,S2でトラッキングを取りながらグルーブ11b1(又はランド11b2)に照射したメインビームMで情報信号を記録再生している。
図1に戻り、この後、Blu−ray Disc11の信号記録面11bで反射された3ビームによる各戻り光は、上記とは逆に、対物レンズ28,1/4λ板26,液晶素子25を順に通過して、偏光ビームスプリッタ24内の偏光性を有する偏光選択性誘電体多層膜24aで反射されて略90°方向を転じられた後に検出レンズ31を経てホログラム素子32に入射され、このホログラム素子32で回折されて、3ビームによる各戻り光が複数の光検出器を有する光検出部33上に結像されている。
そして、この光検出部33上に結像された3ビームの各光量を光電変換し、ここで得られた3ビームによる各検出値を球面収差補正回路部40と、RF信号処理回路部60と、フォーカス・トラッキング制御回路部70とにそれぞれ供給し、球面収差補正回路部40で後述するように液晶素子駆動電圧値50bを得て液晶素子25に印加し、且つ、RF信号処理回路部60で信号記録面11bに記録した情報信号を読み取るためのRF信号60aを得ると共に、フォーカス・トラッキング制御回路部70で対物レンズ28をBlu−ray Disc11の信号記録面11bに対してフォーカス方向及びトラッキング方向に制御するためのフォーカスエラー信号70aとトラッキングエラー信号70bとを得ている。
上記した光検出部33は、図2に示したトラック方向と対応して図3に拡大して示した如く、Blu−ray Disc11の信号記録面11bで反射されたメインビームMの戻り光の光量を光電変換するために信号記録面11b内のトラック方向及びこのトラック方向に対して直交する方向とに4分割された第1〜第4検出領域A〜Dを有する4分割型光検出器33Mと、信号記録面11bで反射された一対のサブビームS1,S2の各戻り光の光量を光電変換するために信号記録面内のトラック方向と平行に2分割された各第1,第2検出領域(E1,E2),(F1,F2)を有する一対の2分割型光検出器33S1,33S2とで構成されている。
この際、4分割型光検出器33Mの領域A〜Dは、図2に示したメインビームMの全体を検出し、また、2分割型光検出器33S1の領域E1,E2は図2に示したサブビームS1の左右を検出し、更に、2分割型光検出器33S2の領域F1,F2は図2に示したサブビームS2の左右を検出している。
ここで、図4に拡大して示した如く、この実施例の要部となる球面収差補正回路部40では、メインビームの戻り光を4分割型光検出器33Mの領域A〜Dで光電変換した際に、領域Aからの第1検出値と領域Bからの第2検出値とを加算器41で加算した(A+B)信号と、領域Cからの第3検出値と領域Dからの第4検出値とを加算器42で加算した(C+D)信号とを得た後に、(A+B)信号と(C+D)信号とを加算器43で加算して(A+B+C+D)信号によるメインビーム・振幅信号Mrfを得ると共に、(A+B)信号から(C+D)信号を減算器44で減算して{(A+B)−(C+D)}信号によるメインビーム・オフセット信号Moffを得ている。
従って、メインビーム・振幅電圧演算回路は加算器41〜43で構成され、4分割型光検出器33M内の第1〜第4検出領域A〜Dから出力された第1〜第4検出値を加算してメインビーム・振幅電圧値を得ている。
また、メインビーム・オフセット電圧演算回路は加算器41,42及び減算器44で構成され、4分割型光検出器33M内の第1〜第4検出領域A〜Dから出力された第1〜第4検出値によりメインビームの内周側同士の加算値(A+B)と外周側同士の加算値(C+D)との差分値を取ってメインビーム・オフセット電圧値を得ている。
一方、一対のサブンビームの戻り光を一対の2分割型光検出器33S1,33S2の領域E1,E2及び領域F1,F2でそれぞれ光電変換した際に、2分割型光検出器33S1の領域E2からの第2検出値と2分割型光検出器33S2の領域F2からの第2検出値とを加算器45で加算した(E2+F2)信号と、2分割型光検出器33S1の領域E1からの第1検出値と2分割型光検出器33S2の領域F1からの第1検出値とを加算器46で加算した(E1+F1)信号とを得た後に、(E2+F2)信号から(E1+F1)信号を減算器47で減算して{(E2+F2)−(E1+F1)}信号によるサブビーム・オフセット信号Soffを得ている。
従って、サブビーム・オフセット電圧演算回路は加算器45,46及び減算器47で構成され、一対の2分割型光検出器33S1,33S2内の各第1,第2検出領域(E1,E2),(F1,F2)から出力された各第1,第2検出値により一対のサブンビームの内周側同士の加算値(E1+F1)と外周側同士の加算値(E2+F2)との差分値を取ってサブビーム・オフセット電圧値を得ている。
そして、上記のように球面収差補正回路部40でメインビーム・振幅信号Mrfと、メインビーム・オフセット信号Moffと、サブビーム・オフセット信号Soffとを得た際、上記した各信号の電圧値(mV)を図5(a)〜(c)中で縦軸に示し、トラックの幅方向に対するビームスポット位置を横軸に示すと共に、後述するようにメインビーム・オフセット電圧値とサブビーム・オフセット電圧値とが一致した時の液晶素子駆動電圧値を示した時に、Blu−ray Disc11のレーザービーム入射面11aから信号記録面11bまでの間に形成された光透過性保護膜(光透過性基板)11cの厚さTの誤差により、厚さTが所定の規定値より薄い93μmの場合には図5(a)に示したような特性図となり、厚さTが所定の規定値である100μmの場合に図5(b)に示したような特性図となり、厚さTが所定の規定値より厚い105μmの場合には図5(c)に示したような特性図となる。
この際、図5(a)〜(c)において、メインビーム・振幅信号の電圧値は、トラックの幅方向メインビームスポットがジャストオントラックした位置で山形のピーク値を持つものの、ピーク値の前後はなだらかに下降する傾向にあるので、従来技術で説明したようにメインビーム・振幅信号のピーク値の判定はむづかしい。
また、メインビーム・オフセット信号の電圧値は、トラックの幅方向に対するメインビームスポット位置により徐々に単調増加傾向にあり、且つ、メインビームがジャストオントラックした時には0mVを示している。
また、サブビーム・オフセット信号の電圧値は、トラックの幅方向に対する一対のサブビームスポット位置のうちで、この時に対応するメインビームがジャストオントラック近傍(メインビーム・振幅信号のピーク値の近傍)に至っている時にV字状に急激に変化する特性を有しており、即ち、このV字状の最下点電圧値が0mVを示してメインビームのジャストオントラック時に対応している。この際、サブビーム・オフセット信号の電圧値がV字状に急激に変化する理由は、先に図2を用いて説明したように一対のサブビームS1,S2が信号記録面11b内のグルーブ11b1とランド11b2とに跨って照射されているために、一対のサブビームスポット位置によって戻り光の一部がけられて、0mVの左右でサブビーム・オフセット信号の電圧値が急激に増加するためである。
そして、メインビーム・オフセット信号の電圧値と、サブビーム・オフセット信号の電圧値のうちでV字状の最下点電圧値とが一点で一致した時に、メインビームがジャストオントラックしてメインビーム・振幅信号のピーク値に対応していることが明瞭に判定でき、この時にトラッキング特性が最良となると共に情報信号に対してジッターなく良好に記録再生できるので、ここで得られた一致電圧値に対応して液晶素子駆動電圧値を求めて、この液晶素子駆動電圧値を液晶素子25に印加すれば、光透過性保護膜(光透過性基板)の厚さ誤差によって生じる球面収差を液晶素子25を介して補正できることになる。
より具体的には、図5(a)に示したように、光透過性保護膜(光透過性基板)の厚さTが93μm場合には液晶素子駆動電圧値を図示から−1Vに設定し、また、図5(b)に示したように、光透過性保護膜(光透過性基板)の厚さTが100μm場合には液晶素子駆動電圧値を図示から0Vに設定し、また、図5(c)に示したように、光透過性保護膜(光透過性基板)の厚さTが105μm場合には液晶素子駆動電圧値を図示から1Vに設定すれば良いことになる。
従って、図5(a)〜図5(c)から明らかなように、メインビーム・オフセット信号の電圧値は、トラックの幅方向に対するメインビームスポット位置及び光透過性保護膜の厚さ誤差によって変動し、一方、サブビーム・オフセット信号の電圧値は、トラックの幅方向に対する一対のサブビームスポット位置及び光透過性保護膜の厚さ誤差によって変動するものである。
図3に戻り、上記の技術的思想から、球面収差補正回路部40で得たメインビーム・オフセット信号Moffと、サブビーム・オフセット信号Soffとをオフセット電圧値一致検出回路49に入力して、このオフセット電圧値一致検出回路49で両信号Moff,Soffの電圧値が一致した時の一致電圧値49aを求めて、この一致電圧値49aを液晶素子駆動制御回路50内に設けた一致電圧値/液晶素子駆動電圧値変換テーブル50aに入力する。この際、一致電圧値/液晶素子駆動電圧値変換テーブル50a内では、一致電圧値49aに対して光透過性保護膜(光透過性基板)11cの厚さTに応じた液晶素子駆動電圧値50bが略リニアに得られる変換テーブルが用意されている。
従って、一致電圧値/液晶素子駆動電圧値変換テーブル50aにより、一致電圧値49aに対応した液晶素子駆動電圧値50bを求めて、この液晶素子駆動電圧値50bを液晶素子駆動制御回路50を介して液晶素子25に印加して、この液晶素子25でレーザービームの波面に位相差を持たせることにより、Blu−ray Disc11のレーザービーム入射面11aから信号記録面11bまでの間に形成された光透過性保護膜(光透過性基板)11cの厚さ誤差によって生じる球面収差を確実に補正することができるので、トラッキング特性が最良となると共に情報信号に対してジッターなく良好な記録再生が可能となる。
この際、メインビーム・オフセット電圧値と、サブビーム・オフセット電圧値のうちでV字状に変化した最下点電圧値とが一致した一致電圧値を確実に得られるので、これに伴って、一致電圧値と対応した液晶素子駆動電圧値も正確に得ることができる。
尚、図1に示したRF信号処理回路部60内でRF信号60aを得るには4分割型光検出器33Mにより(A+B+C+D)信号を演算すれば良く、また、図1に示したフォーカス・トラッキング制御回路部70内でフォーカスエラー信号70aを得るには4分割型光検出器33Mにより{(A+D)−(B+C)}信号を演算すれば良く、更に、図1に示したフォーカス・トラッキング制御回路部70内でトラッキングエラー信号70bを得るには4分割型光検出器33Mと一対の2分割型光検出器33S1,33S2とを組み合わせて周知の演算をすれば良いものである。
本発明に係る球面収差補正装置の全体構成を示した構成図である。 (a),(b)は本発明に係る球面収差補正装置において、光ディスクの信号記録面にメインビームと一対のサブビームとによる3ビームを照射した状態を模式的に示した断面図,平面図である。 図1に示した光検出部を拡大して示した図である。 図1に示した球面収差補正回路部の詳細構成を示した構成図である。 本発明に係る球面収差補正装置において、ビームスポット位置−振幅電圧値・オフセット電圧値と、メインビーム・オフセット電圧値とサブビーム・オフセット電圧値とが一致した時の液晶素子駆動電圧値とを説明するための図であり、(a)は光透過性保護膜の厚さTが93μmの場合を示し、(b)は光透過性保護膜の厚さTが100μmの場合を示し、(c)は光透過性保護膜の厚さTが105μmの場合を示した図である。
符号の説明
10…球面収差補正装置、
11…超高密度光ディスク(Blu−ray Disc)、
11a…レーザービーム入射面、11b…信号記録面、11c…光透過性保護膜、
20…光ピックアップ、
21…レーザー光源(半導体レーザー)、22…コリメーターレンズ、
23…回折格子、24…偏光ビームスプリッタ、25…液晶素子、26…1/4板、
27…レンズホルダ、28…対物レンズ、
29…フォーカスコイル、30…トラッキングコイル、
31…検出レンズ、32…ホログラム素子、
33…光検出部、
33M…4分割型光検出器、A〜D…第1〜第4検出領域、
33S1,33S2…一対の2分割型光検出器、
(E1,E2),(F1,F2)…第1,第2検出領域、
40…球面収差補正回路部、
41,42,43,45,46…加算器、44,47…減算器、
49…オフセット電圧値一致検出回路、49a…一致電圧値、
50…液晶素子駆動制御回路、
50a…一致電圧値/液晶素子駆動電圧値変換テーブル、
50b…液晶素子駆動電圧値、
60…RF信号処理回路部、70…フォーカス・トラッキング制御回路部、
Mrf…メインビーム・振幅信号、Moff…メインビーム・オフセット信号、
Soff…サブビーム・オフセット信号。

Claims (1)

  1. 光ピックアップ内のレーザー光源から出射したレーザー光をメインビームと一対のサブビームとに分離し、対物レンズを介して前記メインビームを光ディスクの信号記録面内でトラックを形成するグルーブ(又はランド)に照射すると共に、前記一対のサブビームを前記メインビームを中心にして斜め対称に位置する前記グルーブと前記ランドとの間に照射して、前記一対のサブビームでトラッキングを取りながら前記メインビームで情報信号を記録再生する際に、前記光ディスクのレーザービーム入射面から前記信号記録面までの間に形成された光透過性保護膜の厚さ誤差によって生じる球面収差を液晶素子で補正する球面収差補正装置であって、
    前記信号記録面で反射された前記メインビームの戻り光の光量を光電変換するために前記信号記録面内のトラック方向及びこのトラック方向に対して直交する方向とに4分割された第1〜第4検出領域を有する4分割型光検出器と、
    前記信号記録面で反射された前記一対のサブビームの各戻り光の光量を光電変換するために前記信号記録面内のトラック方向と平行に2分割された各第1,第2検出領域を有する一対の2分割型光検出器と、
    前記4分割型光検出器内の前記第1〜第4検出領域から出力された第1〜第4検出値により前記メインビームの内周側同士と外周側同士の差分値を演算することで、前記トラックの幅方向に対するメインビームスポット位置及び前記光透過性保護膜の厚さ誤差によって変動するメインビーム・オフセット電圧値を得るメインビーム・オフセット電圧演算回路と、
    前記一対の2分割型光検出器内の前記各第1,第2検出領域から出力された各第1,第2検出値により前記一対のサブビームの内周側同士と外周側同士の差分値を演算することで、前記トラックの幅方向に対する一対のサブビームスボット位置及び前記光透過性保護膜の厚さ誤差によって変動するサブビーム・オフセット電圧値を得るサブビーム・オフセット電圧演算回路と、
    前記メインビーム・オフセット電圧値と、前記サブビーム・オフセット電圧値とが一致した時の一致電圧値を得るオフセット電圧値一致検出回路と、
    前記一致電圧値に対応した液晶素子駆動電圧値を変換テーブルから得て、この液晶素子駆動電圧値で前記液晶素子を駆動制御する液晶素子駆動制御回路とを備えたことを特徴とする球面収差補正装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015015694A (ja) * 2013-06-04 2015-01-22 三菱電機株式会社 光制御型フェーズドアレーアンテナおよび光制御型フェーズドアレーアンテナの受信波処理方法

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