JP4356017B2 - 光学ヘッド装置及び光学式記録媒体を用いた情報処理装置 - Google Patents

光学ヘッド装置及び光学式記録媒体を用いた情報処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4356017B2
JP4356017B2 JP2004323644A JP2004323644A JP4356017B2 JP 4356017 B2 JP4356017 B2 JP 4356017B2 JP 2004323644 A JP2004323644 A JP 2004323644A JP 2004323644 A JP2004323644 A JP 2004323644A JP 4356017 B2 JP4356017 B2 JP 4356017B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
focus error
signal
pull
spherical aberration
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004323644A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006134496A (ja
Inventor
紀彰 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2004323644A priority Critical patent/JP4356017B2/ja
Publication of JP2006134496A publication Critical patent/JP2006134496A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4356017B2 publication Critical patent/JP4356017B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、対物レンズを用いて光学式記録媒体等の対象物に光照射した後の戻り光を検出する手段と、球面収差の補正手段を備えた構成において、フォーカスサーボにおける引き込み範囲の異なる複数のフォーカスエラー信号を用いて球面収差量の検出及び補正を行う技術に関する。
高密度記録の光学式記録媒体に関して情報の再生や記録に使用される光学ヘッド装置あるいは光ピックアップにおいて、球面収差に起因する問題への解決策が必要とされる。尚、球面収差は記録再生特性の劣化をもたらすばかりでなく、最も基本的なスポット位置制御用信号であるフォーカスエラー信号の形状特性に影響を及ぼし、その劣化の原因となる。例えば、多層ディスクの場合に、層間での球面収差量が大きく異なる場合には、ある層に対してフォーカスエラー信号が良好な状態となるように球面収差補正を行ったとしても他の層に対するフォーカスエラー信号については劣化した状態となってしまう。
球面収差の低減対策として 例えば、光学ヘッド装置から光ディスクに向けて照射された光が該ディスクで反射した戻り光をホログラム素子で2つに分岐させ、光量の少ない回折光に基づいてフォーカスエラー信号を求めるとともに、球面収差エラー信号を得る。そして、球面収差エラー信号に基づいて球面収差補正用光学系の制御(球面収差補正制御)を行う構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。尚、対物レンズの焦点合わせのためのフォーカス制御サーボに用いられるフォーカスエラー信号は、例えば、非点収差法において、4分割ディテクタを構成する検出領域A、B、C、Dのうち、対角に配置された1組の領域A及びCによる信号の和信号「SA+SC」と、対角に配置された別の1組の領域B及びDによる信号の和信号「SB+SD」を求め、両者間の差信号「(SA+SC)−(SB+SD)」として算出される。また、球面収差制御に用いる球面収差エラー信号については、例えば、ディスクからの戻り光を光量の大きさによって2つに分岐させ、その一方の相対的に光量の小さい光に関して光軸に近い第1領域の光と光軸から遠い第2領域の光に区分けする形態において、該第1領域の光の焦点ずれ量と、該第2領域の光の焦点ずれ量との差信号として算出することができる。
多層ディスク等の記録再生において、異なる層間で記録媒体上における球面収差量が大きく変化してしまうような場合には、球面収差を精度良く検出して的確に補正することが望ましい。
例えば、短波長の青色レーザー光を用いた高密度記録方式のディスクにおいて、複数の記録層間における球面収差の変化量が「0.1λrms」(二乗平均値で波長λの0.1倍)以上である場合には球面収差補正が不可欠である。また、多層ディスクに限らず、1層ディスクの場合であっても開口数(NA)が大きくなるにつれて(例えば、NA=0.85、波長λ=405nm)、カバー層(あるいは保護層)の厚み誤差の影響により球面収差が大きくなる。該収差が無視できない場合には球面収差補正を行うことが望ましい。
特開2002−190125号公報
しかしながら、従来の装置にあっては、フォーカスサーボの引き込み範囲に広狭によって、球面収差がフォーカスエラー信号に及ぼす劣化の度合いが異なり、これに起因して下記のような問題が生じる。
引き込み範囲内では、フォーカスサーボ制御にて対物レンズを所望の位置に動かすことが可能であり、引き込み範囲が広いほど外乱の影響を受け難いために制御安定性の面では好ましいが、球面収差検出において感度を高くするには引き込み範囲が小さい方が望ましいというジレンマが存在し、フォーカスサーボ制御の安定性と球面収差の検出精度との両立を実現することが困難である。
そこで、本発明は、球面収差を精度良く検出するとともに、フォーカスサーボ制御の安定性を充分に保証することを課題とする。
本発明は、上記した課題を解決するために、フォーカスサーボ制御に係る引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を信号生成部により生成するとともに、該引き込み範囲が狭いほど、球面収差の変化に伴うフォーカスエラー信号の形状特性変化への影響が大きくなることを利用して各フォーカスエラー信号の相違に基づいて球面収差量を算定して球面収差量の検出信号を生成するものである。
本発明では、引き込み範囲の違い(広狭)が、球面収差によるフォーカスエラー信号の劣化への影響の違いとなって現出することを利用して従来の問題を解決することができる。つまり、引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を用いるとともに、引き込み範囲の狭いフォーカスエラー信号が収差検出に有効であるという利点と、引き込み範囲の広いフォーカスエラー信号が制御安定性に有効であるという利点を生かして、各フォーカスエラー信号の形状特性の違いをもとに球面収差を検出することができる。
本発明によれば、球面収差検出に有効であり、しかも、そのためにフォーカスサーボ制御の安定性に支障を来たすことがなく、性能や記録再生特性等の向上に有効である。
例えば、各フォーカスエラー信号に係る引き込み範囲の違いに応じて、球面収差変化による各信号の形状変化への影響の度合が異なるので、引き込み範囲を考慮した演算結果からフォーカスエラー信号や球面収差量の検出信号を生成することが好ましい。そのためには、引き込み範囲の狭い第1のフォーカスエラー信号と引き込み範囲の広い第2のフォーカスエラー信号の各レベルを、引き込み範囲に応じた比率で加算する。その結果である和信号をフォーカスサーボ制御に係る最終的なフォーカスエラー信号として生成するとともに、第1及び第2のフォーカスエラー信号の各レベルを引き込み範囲に応じた比率で減算した結果である差信号を球面収差量の検出信号として生成すれば良い。
また、球面収差変化によるフォーカスエラー信号の形状特性の非対称性を利用して収差検出を行う形態においては、引き込み範囲が広いフォーカスエラー信号を用いてフォーカスサーボをかけてフォーカス状態を変化させる。その際に得られる引き込み範囲の狭いフォーカスエラー信号の形状特性からピーク値及びボトム値を求めて球面収差量の検出信号を生成する。引き込み範囲が狭いフォーカスエラー信号については、球面収差変化に伴う形状特性変化が大きいことから、収差変化に敏感な信号を使って収差量の検出精度を高めることができる。
球面収差量の検出信号について、戻り光を検出する検出素子上に受光されるスポットの位置ずれの影響を排除するためには、スポット位置を検出し、該スポットに係る基準位置(例えば、検出中心位置)からのずれ量及び方向に応じて球面収差量の検出信号を補正する手段を設けることが望ましい。
また、引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を容易に生成するには、戻り光に係る復路上に回折素子を配置し、各フォーカスエラー信号が、戻り光に係る次数の異なる回折光の検出信号に基づいて生成されるように構成すれば良い。
あるいは、種類の異なる光学式記録媒体からの戻り光を各別に検出する検出部を備えた構成においては、各検出部の受光信号に基づいて、引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を生成することができる。つまり、複数種の記録媒体を使用可能な装置構成への適用において、記録媒体別に用意された既存のフォーカスエラー信号検出系を利用することができる(新たな信号検出系の追加を必要としない。)。例えば、レーザー光源と対物レンズと戻り光の検出部を有する第1の光学系と、該レーザー光源よりも短波長のレーザー光源と、収差補正手段及び対物レンズと、戻り光の検出部を有する第2の光学系とを備えた構成において、第1の光学系の検出部による受光信号に基づいて引き込み範囲の広いフォーカスエラー信号を生成するとともに、第2の光学系の検出部による受光信号に基づいて引き込み範囲の狭いフォーカスエラー信号を生成すれば良い。
本発明は、光学式記録媒体に係る情報の再生や記録に用いる光学ヘッド装置とこれを用いた記録再生装置等の情報処理装置に関するものであり、多層ディスクや開口数の大きいディスク等のように球面収差補正を必要とする場合に有用である。本発明では、フォーカスサーボ制御に係る引き込み範囲の異なる2以上のフォーカスエラー信号を用いて、球面収差量を精度良く検出することが可能である。尚、光ディスクや光磁気ディスク、相変化型ディスク等を用いた各種の映像機器や音響機器、コンピュータ機器、補助記憶装置等に本発明を幅広く適用することができる。
図1は本発明に係る光学ヘッド装置1の基本構成例を示す概念図である。
半導体レーザー等を用いた光源2から発する光は、対物レンズ3を含む光学系を経て光学式記録媒体4に照射される。尚、本発明の適用に関する限り、媒体の形状(ディスク状、カード状等)や記録方式等の如何は問わない。
情報の読取光学系には、光学式記録媒体4に照射された後の戻り光を検出するために検出部(光検出部)5が設けられており、該検出部での受光量が電気信号に変換された上で信号生成部6に送られる。
信号生成部6は、検出部5の受光量に基づいてフォーカスエラー信号「FE」やトラッキングエラー信号「TE」、球面収差量「SA」の検出信号(あるいは球面収差エラー信号)等を生成し、これらの信号を制御部7に送出する。尚、補正手段8は、検出スポットの位置ずれによる影響を排除するために設けられている(その詳細については後述する。)。
制御部7は、フォーカス制御及びトラッキング制御を行うサーボ制御回路と、球面収差補正を行う補正回路を備えており、信号生成部6からの信号を受けて駆動手段9に制御信号を送出して対物レンズの位置や姿勢を制御し、また収差補正手段10に制御信号を送出して球面収差量の補正制御を行う。
駆動手段9には、フォーカス方向及びトラッキング方向を含む2軸アクチュエータ、あるいはさらに光学式記録媒体に対する光学ヘッドの傾き方向(所謂チルト角方向)等を含めた3軸以上のアクチュエータが用いられ(ラジアルスキューサーボやタンジェンシャルスキューサーボ等)、対物レンズ3の位置や姿勢を変化させる。
また、収差補正手段10は球面収差の低減のために設けられ、例えば、下記に示す形態が挙げられる。
・収差発生素子(例えば、液晶素子や、ビームエキスパンダーレンズ又はコリメータ等の駆動手段を含む光学素子)を用いて球面収差を相殺することにより収差補正を行う形態
・レンズ組を用いてレンズ間隔を変化させたり、対物レンズと組み合わせたレンズの駆動により球面収差量を変化させることで収差補正を行う形態
尚、図示は省略するが、検出部5及び信号生成部6で読み出された再生信号を処理する再生処理系回路や、記録媒体に記録すべき信号を処理して光源2や磁界発生部(図示せず。)等を制御するための記録処理系回路、そして、各回路部を制御するCPU(中央処理装置)やシステムコントローラ等を含む演算処理手段が装置内に設けられている。
上記のようにフォーカスエラー信号に基づく対物レンズの焦点合わせ制御(フォーカス制御)及び上記球面収差量の検出信号に基づく球面収差補正が行われる構成において、本発明では、フォーカスサーボ制御に係る引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を信号生成部6が生成する。
図2は、引き込み範囲の違う2種類のフォーカスエラー信号FE1、FET2を例示した概略図であり、(A)図が引き込み範囲の狭い方の信号FE1を示し、(B)図が引き込み範囲の広い方の信号FE2を示している。
各図の横軸には、合焦位置(合焦状態でのレンズ位置)を原点位置とする焦点ずれ量(デフォーカス)をとり、縦軸には信号レベルをとってフォーカスエラー信号の形状特性をそれぞれに示しており、略S字状のカーブで表される。
図中の「Δ1」、「Δ2」が引き込み範囲を示しており、信号レベルがピーク値を示す位置とボトム値を示す位置との間においてほぼ線形特性を示す。尚。Δ1がFE1の引き込み範囲を示し、Δ2がFE2の引き込み範囲を示している(「Δ1<Δ2」)。
フォーカスエラー信号は、例えば、4分割ディテクタにおける対角配置の検出領域同士の差信号として検出され、引き込み範囲における非合焦位置で正値又は負値を示し、その符号によって合焦位置へと近づける方向が判別され、その絶対値によって合焦位置を基準としてどれだけのずれ量が生じているかが分かる。
本発明では、球面収差との関係において、引き込み範囲の違いに起因して、球面収差のフォーカスエラー信号への劣化の寄与度が異なることに着目する。つまり、引き込み範囲が狭いほど、球面収差の変化に伴うフォーカスエラー信号の形状特性変化への影響が大きくなることを利用して球面収差を検出することができる。
図3は球面収差の変化に伴うFE1、FE2の形状特性の変化を概略的に示した説明図である。
上段にFE1の形状変化を示し、下段にFE2の形状変化を示しており、いずれも中央に球面収差のない状態を示し、その左右には球面収差が生じた状態をそれぞれ示している。
先ず、引き込み範囲の狭い信号FE1については、球面収差の変化に対する形状変化が比較的大きい。例えば、球面収差のない状態では、ピーク値「Lp」の絶対値とボトム値「Lb」の絶対値がほぼ等しいのに対して、球面収差が変化して正方向(又は負方向)に大きくなるとLp又はLbの一方が大きく、他方が小さくなる。つまり、左側の図では、中央の図に比較してLpが大きくなってピーク位置が高くなり、Lbが小さくなってボトム位置が浅くなる。また、右側の図では、中央の図に比較してLpが小さくなってピーク位置が低くなり、Lbが大きくなってボトム位置が深くなる。
引き込み範囲の広い信号FE2についても同様に球面収差の変化に伴う形状変化が認められるが、その度合いが比較的小さい。例えば、球面収差が変化して正方向又は負方向に大きくなるとLp又はLbの一方が大きく、他方が小さくなるが、その変化量が上記FE1の比して小さいことが分かる。つまり、左側の図では、中央の図に比較してLpが僅かに大きくなり、Lbが僅かに小さくなる。また、右側の図では、中央の図に比較してLpが僅かに小さくなり、Lbが僅かに大きくなる程度である。
以上のように、球面収差変化に対して形状変化の大きなFE1を使えば、LpとLbの変化に基づいて球面収差の検出が可能であるが、球面収差変化の影響を受け易いことはフォーカスサーボ制御の動作安定性の面では好ましくない。換言すれば、後者の安定性を重視する場合にはFE2を用いた方が良いことになる。
従って、通常の設計では両者の妥協点あるいは現実的な解を見出して性能等に支障を来たさない仕様が採択されることになるが、本発明では、引き込み範囲の異なる複数のフォーカスエラー信号を積極的に用いて、各フォーカスエラー信号の相違に基づいて球面収差量を算定し、球面収差量の検出信号を生成する。
つまり、引き込み範囲の相違は、球面収差変化によるフォーカスエラー信号の形状特性上の違いとなって現出することを利用して、各フォーカスエラー信号の相違に基づいて球面収差を検出することができ、具体的には、下記に示す構成形態が挙げられる。
(I)各フォーカスエラー信号のレベルを、引き込み範囲に応じた比率で減算した差信号から球面収差量を求める形態
(II)引き込み範囲が広いフォーカスエラー信号を用いてフォーカスサーボをかけるとともに、フォーカス状態を変化させた場合に得られる引き込み範囲の狭いフォーカスエラー信号の形状特性に基づいて球面収差量を求める形態
先ず、(I)では、例えば、上記フォーカスエラー信号FE1、FE2の各レベルを、それらの引き込み範囲に応じた比率で減算して差信号を得て、これを球面収差量の検出信号として生成する。
複数のフォーカスエラー信号を直接用いてサーボ制御を実現することは複雑であり、現実的でないため、例えば、フォーカスサーボ制御に係る最終的なフォーカスエラー信号のレベルを「FE」と記し、各フォーカスエラー信号FE1、FE2のレベルについては「FE1」、「FE2」の記号をそのまま流用して、加重係数「a」、「b」(a>0、b>0)を用いて下式のようにFEを計算する。
FE=a×FE1+b×FE2
尚、a、bの値は引き込み範囲の違いに応じて規定され、「a/b」の値が小さいほどフォーカスサーボ制御の安定性が高くなる。
また、球面収差量については、これを「SA」と記し、各フォーカスエラー信号FE1、FE2のレベルに「FE1」、「FE2」の記号をそのまま流用して、加重係数「c」、「d」(c>0、d>0)を用いて下式のように計算する。
SA=c×FE2−d×FE1
尚、c、dの値は引き込み範囲の違いに応じて規定され、「c/d」の値が小さいほど球面収差に対して敏感となる(検出感度が増す。)。
従来の構成では上記a又はbの一方が1で他方が0である。つまり、a=1、b=0の場合にc=0とされ、a=0、b=1の場合にd=0とされるために設計上の自由度が低いが、上記のように引き込み範囲の異なる複数のフォーカスエラー信号を組み合わせることによって、FE、SAの算定式を得ることができる。また、係数a、b、c、dについては事前の解析やシミュレーションの結果、実験結果等に基づいて規定することができる。
上記形態(II)では、例えば、上記FE1、FE2のうち引き込み範囲の広い方の信号FE2を用いてフォーカスサーボをかけ、フォーカスバイアスを変化させて対物レンズを光軸方向に振る。例えば、図3に示す範囲Δ1においてフォーカス位置を変えてFE1の変化を取り込む(スキャニング)。引き込み範囲の狭い方の信号FE1の形状特性からピーク値及びボトム値を求めることによって球面収差量の検出信号を生成することができる。
具体的には、下式に示すように、信号FE1のS字状カーブにおいてピーク値(絶対値)Lpからとボトム値(絶対値)Lbを引き算することで球面収差量「SA」を求めることができる。
SA=Lp−Lb
つまり、フォーカス制御の安定性を考慮してFE2をサーボ制御に用いる(FE=FE2)とともに、収差変化に敏感なFE1の形状変化に基づいて球面収差を検出することができ、検出精度の向上等が可能となる。
尚、上記の説明では引き込み範囲の異なる2種類のフォーカスエラー信号を用いたが、これに限らず3種類以上のフォーカスエラー信号を用いた構成形態への適用が可能であり、また、上記形態(I)と(II)を適時に併用した形態でも構わない。
フォーカスエラー信号の生成においては、検出部での受光スポットの位置ずれによってフォーカスエラー信号の形状特性が変化することへの配慮が必要である。
図4は横軸に合焦位置を原点位置とする焦点ずれ量(任意単位)をとり、縦軸に信号レベル(任意単位)をとって検出スポット位置のずれによる影響を示したものである。
実線で示すグラフ曲線は検出スポットが検出素子の中央にあって位置ずれのない状態でのS字状変化を示し、破線又は二点鎖線で示すグラフ曲線は、右側の図に矢印uL、uRで示すようにA方向又はD方向にスポットの位置ずれが生じた状況での変化を示している(図において反時計回り方向に示すA、B、C、Dの4分割ディテクタ上での検出スポットを円形で示している。)。
検出スポット位置が図に左斜め上方(矢印「uL」参照)にずれた場合には、破線のグラフ曲線で示すようにグラフ図の第2象限「II」では殆ど変わりないが、第4象限「IV」においてボトム値の絶対値が小さくなる(谷部が浅くなる)。また、検出スポット位置が図に右斜め上方(矢印「uR」参照)にずれた場合には、二点鎖線のグラフ曲線で示すようにグラフ図の第4象限では殆ど変わりないが、第2象限においてピーク値が小さくなる(山部が低くなる)。
そこで、4分割ディテクタ上で対角位置とされるA領域とC領域との強度差及びB領域とD領域との強度差を検出すれば、どの方向にどの程度検出スポットがずれているかを把握することができ、この情報をもとに球面収差量の検出結果を補正することができる。
例えば、A領域とC領域との強度差が殆どなく、B領域とD領域の強度差が負値を示す場合には、D方向に位置ずれが生じており、その絶対値からずれ量を知ることができる。その場合に、実線で示すグラフ曲線を用いたのでは第2象限でのピーク値が実際よりも高めに出てしまう。そこで、位置ずれ量をもとに第2象限でピーク値が低下することを考慮して補正計算を行えば、球面収差量の検出誤差を低減することができる。尚、検出スポットの位置ずれに対するフォーカスエラー信号の形状変化について事前に調べたデータを補正用テーブルとして参照する方法(テーブル参照法)や、フォーカスエラー信号の形状変化について近似計算式を算定して位置ずれの影響をパラメータとして保有して補正演算を行う方法等が挙げられる。
このように、検出部を構成する検出素子上に受光されるスポットの位置ずれにより生じる誤差を低減するには、該位置ずれの方向及びずれ量を検出し、検出スポットに係る基準位置からのずれ量及び方向に応じて球面収差量の検出信号を補正する手段(図1の補正手段8参照。)を設けることが好ましい。
次に、ディスク状記録媒体を用いて情報再生等を行う情報処理装置の構成例について図5乃至図8を用いて説明する。
引き込み範囲の異なるフォーカスエラー信号を生成する方法には、例えば、下記に示す形態が挙げられる。
・共通の光学系において復路中の光路を分けることで複数のフォーカスエラー信号を生成する方法
・異なる光学系を用いてフォーカスエラー信号を各別に生成する方法。
図5は、光源及び対物レンズを含む光学系と、2つの検出部を用いてフォーカスエラー信号FE1、FE2をそれぞれ生成する構成形態を例示したものである。
情報処理装置11において、ディスク状記録媒体12がターンテーブル上に装着されてスピンドルモータ13を用いて回転される。
光学ヘッド装置14は図示しない送り機構を用いてディスク状記録媒体12の半径方向に沿って移動され、対物レンズ15とその駆動用のアクチュエータ16、球面収差補正用素子17を備えている。
光源部18から発した光は、球面収差補正用素子17や対物レンズ15を経てディスク状記録媒体12に照射される。尚、図示の簡略化のためにコリメータやグレーティング等の光学部品を省略している。
ディスク状記録媒体12で反射した後の戻り光は、対物レンズ15や球面収差補正用素子17を経て第1検出部19及び第2検出部20に到達して受光される。
第1検出部19の受光信号は信号生成部21に送られてフォーカスエラー信号FE1が生成される。また、第2検出部20の受光信号は信号生成部21に送られてフォーカスエラー信号FE2が生成される。
信号生成部21は、例えば、上記形態(I)においてFE1とFE2との演算結果からFEを求めてこれをサーボ制御部22に送出し、あるいは上記形態(II)ではFE2を最終的なフォーカスエラー信号に採用してこれをサーボ制御部22に送出する。尚、トラッキングエラー信号(TE)については、DPD法(Differential Phase Detection)、3ビーム法(あるいは3スポット法)、プッシュプル(Push-Pull)法、DPP(Differential Push-Pull)法等、既知の方式に従って検出が行われてサーボ制御部22に送出される。
また、信号生成部21は球面収差量SAの検出信号を生成してこれを収差補正制御部23に送出する。
信号生成部21で取得される情報の読み取り信号(RF信号)は記録再生信号処理部24に送られる。再生信号処理部には、アドレスデコーダや再生信号処理に係るイコライザやPLL(位相同期ループ)回路、復調回路等が含まれる。尚、記録信号処理部については、変調回路やレーザー駆動回路等が含まれ、光源部18に対して制御信号が送られる。
サーボ制御部22は、フォーカスサーボ制御やトラッキングサーボ制御を担当しており、フォーカスエラー信号FEやトラッキングエラー信号TEに従って、対物レンズ15の駆動装置(アクチュエータ16)を制御する。つまり、ディスク状記録媒体12の面ぶれや、記録トラックの偏芯等に対して、ビームスポットを元通りにトラックに追従させるための制御が行われる。
収差補正制御部23は球面収差量SAの検出信号を受けて球面収差補正用素子17を制御するものであり、既知の制御方法に従って、例えば、液晶素子の駆動制御やレンズ間隔等の制御を行う。
尚、図示は省略するが、スピンドルモータ13の回転制御を行うスピンドルサーボ制御部や、光学式ヘッド装置14の移動手段(所謂スレッド機構及びその駆動源)とこれを制御してディスク状記録媒体12に対する対物レンズ15の視野位置を規定するためのスライド制御部等が設けられている。
図6は非点収差法において、引き込み範囲の異なる2つのフォーカスエラー信号を生成するための構成の一例を示したものである。
光学式記録媒体からの復路上には、ホログラム素子等を用いた回折素子25が配置されており、例えば、1次回折光と3次回折光を用いた検出信号からフォーカスエラー信号をそれぞれに生成することができる。
ホログラム素子には、図に斜線で示すように非点収差を発生させるための格子パターンを形成しておき、検出手段(フォトディテクタ)26には、1次回折光の検出部27と3次回折光の検出部28を設ける。これらの検出部はいずれも4分割の検出領域から成り、上記第1検出部19や第2検出部20をそれぞれ構成しており、引き込み範囲がほぼ3倍異なる信号を生成することができる。
本構成では、ビームスプリッタ等を経た戻り光がホログラム素子で回折され、その次数の異なる回折光が検出部27、28でそれぞれに検出される。そして、各検出信号に基づいて引き込み範囲を異にするフォーカスエラー信号(FE1、FE2)が生成される。
尚、透過型のホログラム素子に限らず反射型の素子を用いることも可能である。
図7は、2つの光学系を用いてフォーカスエラー信号FE1、FE2を各別に生成する構成形態を例示したものである。尚、本例において図5に示す各部と同様の機能を有する部分については、同じ符号又は該符号に対して識別記号「A」、「B」を付したものを使用する。
情報処理装置29において、光学ヘッド部14A、14Bは図示しない送り機構を用いてディスク状記録媒体12の半径方向に沿って移動される(各ヘッド部が互いに干渉しない位置関係をもって駆動制御される。)。
一方の光学ヘッド部14Aは、光源部18A、対物レンズ15Aとその駆動用のアクチュエータ16A、球面収差補正用素子17A、第1検出部19を備えている。また、他方の光学ヘッド部14Bは、光源部18B、対物レンズ15Bとその駆動用のアクチュエータ16B、球面収差補正用素子17B、第2検出部20を備えている。
尚、本例では各光学ヘッド装置にそれぞれ球面収差補正用素子を設けているが、収差補正の必要性に応じて該素子を省略することも可能である。
光学ヘッド部14Aにおいて、光源部18Aから発した光は、球面収差補正用素子17Aや対物レンズ15Aを経てディスク状記録媒体12に照射される。ディスク状記録媒体12で反射した戻り光は、対物レンズ15Aや球面収差補正用素子17Aを経て第1検出部19に到達して受光される。
また、光学ヘッド部14Bにおいて、光源部18Bから発した光は、球面収差補正用素子17Bや対物レンズ15Bを経てディスク状記録媒体12に照射される。ディスク状記録媒体12で反射した戻り光は、対物レンズ15Bや球面収差補正用素子17Bを経て第2検出部20に到達して受光される。
第1検出部19の受光信号は信号生成部21に送られてフォーカスエラー信号FE1が生成される。また、第2検出部20の受光信号は信号生成部21に送られてフォーカスエラー信号FE2が生成される。
信号生成部21は、例えば、上記形態(I)においてFE1とFE2との演算結果からFEを求めてこれをサーボ制御部22に送出し、あるいは上記形態(II)ではFE2を最終的なフォーカスエラー信号に採用してこれをサーボ制御部22に送出する。尚、トラッキングエラー信号(TE)については既知の方式に従って検出が行われてサーボ制御部22に送出される。
また、信号生成部21は球面収差量SAの検出信号を生成してこれを収差補正制御部23に送出する。
信号生成部21で取得される情報の読み取り信号(RF信号)は記録再生信号処理部24に送られる。尚、記録信号処理部には変調回路やレーザー駆動回路等が含まれ、光源部18A、18B又はそれらの一方に対して制御信号が送られる。
サーボ制御部22は、フォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御を担当しており、フォーカスエラー信号FEやトラッキングエラー信号TEに従って、対物レンズ15A、15Bの駆動装置(アクチュエータ16A、16B)を制御する。尚、図には簡略化のために、2つの光学ヘッド装置に係るサーボ制御部をまとめて示している(光学ヘッド装置毎のサーボ制御部が設けられる。)。
また、収差補正制御部23は球面収差量の検出信号を受けて球面収差補正用素子17Aや17Bを制御するものであり、既知の制御方法に従って、例えば、液晶素子の駆動制御やレンズ間隔等の制御を行う。
尚、本例においてもスピンドルサーボ制御部や、光学式ヘッド装置の移動手段とその制御部等については図示を省略している。
本例では引き込み範囲を異にする2系統の光学系を必要とするために構成が複雑化するが、複数種類の光学式記録媒体についての再生又は記録を行えるように構成された装置においては、既存の光学系を流用することができる。
例えば、複数のフォーカスエラー信号を得るために必要とされる検出部の1つが、種類の異なる光学式記録媒体に対して使用される光学系の検出部を兼ねるようにした構成形態が挙げられる(Aディスク及びBディスクの再生等が可能な装置において、Aディスクを使用する場合に、Aディスク用光学ヘッド装置の信号検出部により上記FE2を生成し、Bディスク用光学ヘッド装置の信号検出部により上記FE1を生成することができる。)。
図8は種類の異なる光学式記録媒体の再生等に用いられる2系統の光学系について要部の構成を例示したものであり、ディスク面に対して直交する方向からみた場合の構成を示している。
引き込み範囲の広いフォーカスエラー信号を得るための第1の光学系30には、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)及びCD(Compact Disk)に共用される光学系を使用し、また、引き込み範囲の狭いフォーカスエラー信号を得るための第2の光学系31には、短波長レーザー光源を用いたBD(Blue-ray Disk)の光学系を使用することができる。尚、各光学系のレーザー光源には半導体レーザーが用いられている。
先ず、光学系30の往路において、レーザーダイオード32から発した光は結合レンズ33、グレーティング34を透過した後、BS(ビームスプリッタ)35、コリメータ36、BS37を透過する。そして、立ち上げミラー38により90°の光路変更を受け、紙面に垂直な方向に沿って対物レンズ39から図示しないディスクに照射される。
ディスクからの戻り光は、往路とは逆に対物レンズ39、立ち上げミラー38、BS37、コリメータ36を透過してBS35に到達してここで反射される。そして、該反射光はシリンドリカルレンズ40、ホログラム素子41を経て検出部42で受光される。尚、非点収差法では4分割型のフォトディテクタが用いられる。この方法は光学系の小型化、検出感度の高さ等の面で利点が得られるが、別の方法(スポットサイズ法やナイフエッジ法等)を用いても構わない。
他方、光学系31の往路において、レーサダイオード43から発した光はウォラストンプリズム44、BS45を経た後、コリメータ46を透過してBS37に到達する。そして、BS37で反射した光が立ち上げミラー47により90°の光路変更を受け、紙面に垂直な方向に沿って対物レンズ48から図示しないディスクに照射される。
ディスクからの戻り光は、往路とは逆に対物レンズ48、立ち上げミラー47、BS37、コリメータ46を経てBS45に到達する。そして、ホログラム素子49、結合レンズ50を経て検出部51にて受光される。
尚、対物レンズ39、48はともに駆動装置(アクチュエータ)52に搭載され、図8においてそれらの中心を通る軸がディスクの半径方向に直交する線速度方向に延びるように配置されており、該駆動装置を用いて対物レンズの位置や姿勢等の制御がそれぞれに行われる。また、図に一点鎖線の円形枠内にて断面構造を示すように、例えば、球面収差補正用の素子(液晶素子等)53が対物レンズの直前位置に設けられる(ホルダー54の一方の面(ディスク側の面)に対物レンズ48が取り付けられ、他方の面に素子53が取り付けられる。)。
本例では、検出部42の出力信号に基づいて引き込み範囲の広いフォーカスエラー信号が生成され、検出部51の出力信号に基づいて引き込み範囲の狭いフォーカスエラー信号が生成される。
異なる波長の光を用いて2種類以上の光学式記録媒体の情報再生又は情報記録を行うことができる装置では、種類の異なる光学式記録媒体からの戻り光を各別に検出するために検出部をそれぞれに備えているので、各検出部の受光信号に基づいて引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を生成することができる。尚、その場合に、既存の光学系をそのまま使用してフォーカスエラー信号を生成できれば問題ないが、異なる波長間で共用する光学系に関して設計上特に考慮しない場合には、波長の違いに起因する光学材料の屈折率差によって生じる合焦位置の相違が問題となる。つまり、合焦位置の相違によってフォーカスエラー信号が得られる対物レンズ位置が異なってしまうために所望の信号が得られないことになる。従って、そのような合焦位置の相違が生じないように、色消しを考慮したレンズ設計を行うか、あるいは波長選択性のあるホログラム素子(HOE)等を用いることにより、フォーカスエラー信号が得られる対物レンズ位置の相違を十分に小さくする必要がある。
尚、図5や図7の構成例では、光源部と検出部をそれぞれ別個に示しているが、これらを1つの光集積型光学素子にまとめることで小型化や光学部品点数の削減等が可能である(例えば、光集積型の受発光素子とコリメータ、対物レンズを備えた構成において、受発光素子内にレーザー発光部、回折光学素子(ホログラム回折素子等)、受光部等がモールドパケージ化されて収容される。)。
本発明に係る光学ヘッド装置の基本構成例を示す図である。 引き込み範囲の違う2種類のフォーカスエラー信号を例示した概略図である。 球面収差変化に伴うフォーカスエラー信号の形状変化を概略的に示した説明図である。 検出スポット位置のずれによる影響を説明するための図である。 本発明に係る構成形態を例示した図である。 引き込み範囲の異なる2つのフォーカスエラー信号を生成するための構成例を示す図である。 本発明に係る別の構成形態を例示した図である。 2系統の光学系について要部の構成例を示す図である。
符号の説明
1…光学ヘッド装置、2…光源、3…対物レンズ、4…光学式記録媒体、5…検出部、6…信号生成部、7…制御部、10…収差補正手段、11…情報処理装置、14…光学ヘッド装置、15、15A、15B…対物レンズ、21…信号生成部、25…回折素子、27、28…検出部、29…情報処理装置、30…第1の光学系、31…第2の光学系

Claims (13)

  1. 光源から対物レンズを介して対象に照射された後の戻り光を検出する検出部と、該検出部の受光量に基づいてフォーカスエラー信号及び球面収差量の検出信号を生成する信号生成部とを備え、上記フォーカスエラー信号を用いた上記対物レンズの焦点合わせ制御及び上記球面収差量の検出信号に基づく球面収差補正を行うように構成された光学ヘッド装置において、
    フォーカスサーボ制御に係る引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を上記信号生成部が生成するとともに、該引き込み範囲が狭いほど、球面収差の変化に伴うフォーカスエラー信号の形状特性変化への影響が大きくなることを利用して各フォーカスエラー信号の相違を検出して上記球面収差量の検出信号を生成する
    ことを特徴とする光学ヘッド装置。
  2. 請求項1に記載した光学ヘッド装置において、
    引き込み範囲の狭い第1のフォーカスエラー信号と引き込み範囲の広い第2のフォーカスエラー信号の各レベルを、引き込み範囲に応じた比率で加算した和信号をフォーカスサーボ制御に係る最終的なフォーカスエラー信号として生成するとともに、
    上記第1及び第2のフォーカスエラー信号の各レベルを引き込み範囲に応じた比率で減算した差信号を上記球面収差量の検出信号として生成する
    ことを特徴とする光学ヘッド装置。
  3. 請求項1に記載した光学ヘッド装置において、
    引き込み範囲が広いフォーカスエラー信号を用いたフォーカスサーボ制御によりフォーカス状態を変化させた場合に得られる引き込み範囲の狭いフォーカスエラー信号の形状特性からピーク値及びボトム値を求めて上記球面収差量の検出信号を生成する
    ことを特徴とする光学ヘッド装置。
  4. 請求項1に記載した光学ヘッド装置において、
    上記検出部を構成する検出素子上に受光されるスポットの位置を検出し、該スポットに係る基準位置からのずれ量及び方向に応じて上記球面収差量の検出信号を補正する手段を設けた
    ことを特徴とする光学ヘッド装置。
  5. 請求項1に記載した光学ヘッド装置において、
    上記戻り光に係る復路上に回折素子が配置されており、引き込み範囲を異にする上記複数のフォーカスエラー信号が、上記戻り光に係る次数の異なる回折光の検出信号に基づいて生成される
    ことを特徴とする光学ヘッド装置。
  6. 請求項1に記載した光学ヘッド装置において、
    種類の異なる光学式記録媒体からの戻り光を各別に検出する検出部を備え、各検出部の受光信号に基づいて、上記引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を生成する
    ことを特徴とする光学ヘッド装置。
  7. 光源から対物レンズを介して光学式記録媒体に照射された後の戻り光を検出する検出部と、該検出部の受光量に基づいてフォーカスエラー信号及び球面収差量の検出信号を生成する信号生成部と、上記フォーカスエラー信号を用いて上記対物レンズの焦点合わせを行う制御部及び上記球面収差量の検出信号に基づいて球面収差補正を行う収差補正手段を有する、光学式記録媒体を用いた情報処理装置において、
    フォーカスサーボ制御に係る引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を上記信号生成部が生成するとともに、該引き込み範囲が狭いほど、球面収差の変化に伴うフォーカスエラー信号の形状特性変化への影響が大きくなることを利用して各フォーカスエラー信号の相違を検出して上記球面収差量の検出信号を生成する
    ことを特徴とする光学式記録媒体を用いた情報処理装置。
  8. 請求項7に記載した光学式記録媒体を用いた情報処理装置において、
    引き込み範囲の狭い第1のフォーカスエラー信号と引き込み範囲の広い第2のフォーカスエラー信号の各レベルを、引き込み範囲に応じた比率で加算した和信号をフォーカスサーボ制御に係る最終的なフォーカスエラー信号として生成するとともに、
    上記第1及び第2のフォーカスエラー信号の各レベルを引き込み範囲に応じた比率で減算した差信号を上記球面収差量の検出信号として生成する
    ことを特徴とする光学式記録媒体を用いた情報処理装置。
  9. 請求項7に記載した光学式記録媒体を用いた情報処理装置において、
    引き込み範囲が広いフォーカスエラー信号を用いたフォーカスサーボ制御によりフォーカス状態を変化させた場合に得られる引き込み範囲の狭いフォーカスエラー信号の形状特性からピーク値及びボトム値を求めて上記球面収差量の検出信号を生成する
    ことを特徴とする光学式記録媒体を用いた情報処理装置。
  10. 請求項7に記載した光学式記録媒体を用いた情報処理装置において、
    上記検出部を構成する検出素子上に受光されるスポットの位置を検出し、該スポットに係る基準位置からのずれ量及び方向に応じて上記球面収差量の検出信号を補正する手段を設けた
    ことを特徴とする光学式記録媒体を用いた情報処理装置。
  11. 請求項7に記載した光学式記録媒体を用いた情報処理装置において、
    上記戻り光に係る復路上に回折素子が配置されており、引き込み範囲を異にする上記複数のフォーカスエラー信号が、上記戻り光に係る次数の異なる回折光の検出信号に基づいて生成される
    ことを特徴とする光学式記録媒体を用いた情報処理装置。
  12. 請求項7に記載した光学式記録媒体を用いた情報処理装置において、
    種類の異なる光学式記録媒体からの戻り光を各別に検出する検出部を備え、各検出部の受光信号に基づいて、上記引き込み範囲を異にする複数のフォーカスエラー信号を生成する
    ことを特徴とする光学式記録媒体を用いた情報処理装置。
  13. 請求項12に記載した光学式記録媒体を用いた情報処理装置において、
    レーザー光源と対物レンズと戻り光の検出部を有する第1の光学系と、
    上記レーザー光源よりも発振波長が短波長であるレーザー光源と、収差補正手段及び対物レンズと、戻り光の検出部を有する第2の光学系とを備え、
    上記第1の光学系の検出部による受光信号に基づいて引き込み範囲の広いフォーカスエラー信号を生成するとともに、上記第2の光学系の検出部による受光信号に基づいて引き込み範囲の狭いフォーカスエラー信号を生成する
    ことを特徴とする光学式記録媒体を用いた情報処理装置。
JP2004323644A 2004-11-08 2004-11-08 光学ヘッド装置及び光学式記録媒体を用いた情報処理装置 Expired - Fee Related JP4356017B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004323644A JP4356017B2 (ja) 2004-11-08 2004-11-08 光学ヘッド装置及び光学式記録媒体を用いた情報処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004323644A JP4356017B2 (ja) 2004-11-08 2004-11-08 光学ヘッド装置及び光学式記録媒体を用いた情報処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006134496A JP2006134496A (ja) 2006-05-25
JP4356017B2 true JP4356017B2 (ja) 2009-11-04

Family

ID=36727882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004323644A Expired - Fee Related JP4356017B2 (ja) 2004-11-08 2004-11-08 光学ヘッド装置及び光学式記録媒体を用いた情報処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4356017B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006134496A (ja) 2006-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7558162B2 (en) Optical pick-up head, optical information apparatus, and optical information reproducing method
JP4527591B2 (ja) 情報記録再生方法及び情報記録再生装置
JP2005085311A (ja) 光ディスク記録再生方法,光ディスク装置及び光ピックアップ
US20070171778A1 (en) Optical recording/reproducing apparatus, optical pickup, and tracking error detecting method
JP2004158118A (ja) 光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置
KR100717020B1 (ko) 기록층의 두께 변화에 따른 구면 수차를 탐지하고 보상하는광픽업 장치
JP2009087423A (ja) 光ピックアップ装置、光記録媒体駆動装置及び信号の記録/再生方法
JP2008508653A (ja) 回折部品
JP4356017B2 (ja) 光学ヘッド装置及び光学式記録媒体を用いた情報処理装置
US20060221797A1 (en) Optical pickup, optical recording and/or reproducing apparatus using the same, and method for detecting tracking error signal
JP2007141284A (ja) 光ピックアップ
US20070002704A1 (en) Optical head and optical disc apparatus
JP4479645B2 (ja) トラッキングエラー検出方法、トラッキングエラー検出装置及び光記録再生装置
US8526286B2 (en) Optical pick-up apparatus with diffractive optical element and optical recording/reproducing apparatus having the same
JP2010108531A (ja) 対物レンズ、これを用いた光学ピックアップ装置、光記録再生装置及び収差補正方法
JP2006309903A (ja) 光ピックアップ装置
JP4505979B2 (ja) 光ヘッド、受発光素子および光記録媒体記録再生装置
JPWO2008143006A1 (ja) 光ヘッド装置及び光学式情報記録再生装置
JP4501275B2 (ja) 光ヘッド、受発光素子、及び光記録媒体記録再生装置、ならびにトラック判別信号検出方法
JP2004310811A (ja) 光ヘッド及び収差検出方法、並びに光記録媒体記録再生装置
JP2002175640A (ja) 光ヘッド、受発光素子および光記録媒体記録再生装置
JP2008257814A (ja) 光ピックアップ及び光ディスク装置
CN101140770A (zh) 光拾取器及光盘装置
JP2005129125A (ja) 光ピックアップ及び光学記録媒体記録再生装置
JP2009099176A (ja) 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090709

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090722

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130814

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees