JP2006242060A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】流量不足を生じることなく、バルブ室13の容積を小さくして、ノズルニードルの応答性を向上でき、キャビテーションエロージョンの発生を防止すること。
【解決手段】バルブボディは、ボディ本体38の上端面にバルブプレート39を液密に重ね合わせて構成される。ボディ本体38には、バルブ室13が凹設されると共に、そのバルブ室13の周方向の一部でバルブ室13の半径方向外側にバルブ溝40が凹設されている。バルブプレート39は、ボディ本体38の上端面に配置されて、バルブ室13の上面を区画している。このバルブプレート39には、ボディ本体38に形成された燃料通路41とバルブ溝40とを連通する連通溝42が凹設されている。この構成によれば、バルブ室13の容積を小さくして、ノズルニードルの応答性を向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ニードルの背圧を制御することによって、燃料の噴射を断続する燃料噴射弁に関する。
従来技術として、特許文献1に開示されたインジェクタが公知である。このインジェクタは、ニードルを閉弁方向に付勢する燃料圧力が導入される背圧室と、この背圧室の燃料圧力(背圧)を制御する背圧制御部とを有している。
背圧制御部は、図5に示す様に、バルブボディ100に形成されるバルブ室110と、このバルブ室110に収容される弁体120とを有している。バルブ室110は、背圧通路130を介して背圧室(図示せず)に連通すると共に、低圧ポート140と高圧ポート150とを有している。弁体120は、低圧ポート140と高圧ポート150を選択的に開閉できる。この弁体120が低圧ポート140を開いて高圧ポート150を閉じると、背圧室の燃料圧力がバルブ室110を介して低圧側に開放されるため、ニードル(図示せず)が開弁して燃料が噴射される。一方、弁体120が低圧ポート140を閉じて高圧ポート150を開くと、バルブ室110を介して背圧室に高圧燃料が導入されて背圧が上昇するため、ニードルが閉弁して燃料噴射を終了する。
特開2004−324443号公報
上記の背圧制御部は、バルブボディ100が一方のボディ部材101と他方のボディ部材102とで形成され、両者の端面同士が液密に当接して構成されている。
一方のボディ部材101には、自身の端面から内側にバルブ室110が凹設されると共に、背圧室に連通する燃料通路160が形成され、この燃料通路160の一端が自身の端面に開口している。
他方のボディ部材102は、自身の端面を一方のボディ部材101の端面に当接してバルブ室110の一面を区画している。また、他方のボディ部材102の端面には、一方のボディ部材101に形成された燃料通路160とバルブ室110とを連通する連通溝170が形成され、この連通溝170と燃料通路160とで前記背圧通路130が形成されている。
上記の構成では、一方のボディ部材101と他方のボディ部材102との合わせ面においてバルブ室110と連通溝170とが連通しているため、バルブ室110と連通溝170との相対位置が図示左右方向にずれると、バルブ室110に開口する連通溝170の開口面積が変化する。特に、連通溝170がバルブ室110に対し図示右方向へずれると、前記開口面積が小さくなって流量不足を生じる。このため、上記の公知技術では、バルブ室110と連通溝170との位置ずれによる流量不足を防ぐために、バルブ室110の内径を大きく設定する必要があった。
ところが、バルブ室110の内径を大きくすると、必然的にバルブ室110の容積が大きくなるため、弁体120が低圧ポート140と高圧ポート150とを切り替える際に、バルブ室110を流れる燃料の流速が低下して背圧室の圧力変動が緩慢になり、その結果、ニードルの応答性が悪化する問題が生じる。
また、背圧通路130は、燃料通路160と連通溝170との間が直角に曲がり、更に連通溝170とバルブ室110との間が直角に曲がって形成されているため、例えば、弁体120が低圧ポート140を開いた時に、図示矢印で示す様に、背圧通路130を流れる燃料の流れ方向が急激に変化する。このため、連通溝170の角部(図示破線領域)等にキャビテーションエロージョンが発生する恐れがある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、流量不足を生じることなく、バルブ室の容積を小さくして、ニードルの応答性を向上できると共に、キャビテーションエロージョンの発生を防止できる燃料噴射弁を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明の燃料噴射弁は、噴孔を開閉するニードルと、このニードルを閉弁方向に付勢する油圧が導入される背圧室と、バルブボディに形成され、背圧通路を介して背圧室に連通すると共に、背圧室の圧力を低圧側へ開放する低圧ポートを有するバルブ室と、このバルブ室に収容され、低圧ポートと背圧通路との連通および遮断を切り替える弁体とを備える。また、バルブボディは、互いの端面同士が液密に当接する一方のボディ部材と他方のボディ部材とを有し、一方のボディ部材は、自身の端面から内側にバルブ室が凹設され、他方のボディ部材は、自身の端面を一方のボディ部材の端面に当接して、バルブ室の一面を区画している。
上記の燃料噴射弁において、一方のボディ部材には、バルブ室の周方向の少なくとも一部でバルブ室の半径方向外側にバルブ溝が凹設されると共に、背圧室に通じる燃料通路が形成されて、この燃料通路の反背圧室側である一端が自身の端面に開口しており、他方のボディ部材には、一方のボディ部材の端面に当接する自身の端面に通路状の連通溝が凹設され、この連通溝が一方のボディ部材の端面に開口する燃料通路とバルブ溝とを連通して背圧通路が形成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、バルブ室と連通溝との間にバルブ溝を設けているので、バルブ室の内径を大きくすることなく、必要な流量を確保できる。つまり、連通溝とバルブ室との相対位置に係わりなく、連通溝とバルブ溝との間で流量を確保できれば良いので、バルブ室と連通溝との位置ずれによる流量不足を防ぐためにバルブ室の内径を大きくする必要がない。その結果、バルブ室の内径を小さくして、バルブ室の容積を小さくできるので、ニードルの応答性を向上できる。
また、バルブ室と連通溝との間にバルブ溝を設けることにより、例えば、弁体が低圧ポートを開いた時に、連通溝から直接バルブ室に燃料が流入するのではなく、連通溝からバルブ溝を通ってバルブ室に流入できるため、燃料の流れが緩やかになる。その結果、連通溝等におけるキャビテーションエロージョンの発生を防止できる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載した燃料噴射弁において、バルブ溝は、一方のボディ部材の端面からバルブ室の周側面に向かって斜めに凹設されていることを特徴とする。
この場合、バルブ溝と連通溝とが交わる角部およびバルブ溝とバルブ室とが交わる角部を、それぞれ鈍角に形成できるので、高圧に対する前記角部の応力を低減できる。
(請求項3の発明)
請求項1に記載した燃料噴射弁において、バルブ溝は、一方のボディ部材の端面からバルブ室の周側面に向かって球面状に湾曲して凹設されていることを特徴とする。
この場合、バルブ溝と連通溝とが交わる角部およびバルブ溝とバルブ室とが交わる角部を、それぞれ鈍角に形成できるので、高圧に対する前記角部の応力を低減できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は(a)ボディ本体に設けられる背圧制御部の平面図、(b)背圧制御部の断面図であり、図2は燃料噴射弁1の全体断面図である。
実施例1に示す燃料噴射弁1は、例えば、ディーゼル機関用の蓄圧式燃料噴射システムに用いられ、コモンレール(図示せず)より供給される高圧燃料をディーゼル機関の筒内に噴射する燃料噴射弁であり、以下に説明するノズル部、背圧制御部、およびピエゾ駆動部を有している。
a)ノズル部は、ノズルボディ2とノズルニードル3とで構成される。
ノズルボディ2には、ノズルニードル3を保持するガイド穴4と、このガイド穴4の下部に形成される燃料溜め室5と、この燃料溜め室5に高圧燃料を導入する燃料通路6と、燃料溜め室5の下部に穿設されたサック室7と、このサック室7に連通する噴孔8等が形成されている。
ノズルニードル3は、前記ガイド穴4に摺動自在に挿入され、ノズルボディ2の内部を図1の上下方向に往復動可能に設けられると共に、ノズルニードル3の上側に配置されるスプリング9によって閉弁方向(図1の下向き)に付勢されている。ノズルニードル3の先端部(図1に示す下端部)には、サック室7の入口を開閉可能な円錐状の弁部3aが設けられている。
ガイド穴4には、ノズル部の上部に配置されるバルブボディ10(後述する)の下端面とノズルニードル3の上端面との間に背圧室11が形成されている。この背圧室11には、前記燃料通路6よりオリフィス12を介して高圧燃料が導入され、その燃料圧力がノズルニードル3の上端面に作用して、前記スプリング9と共にノズルニードル3を閉弁方向に付勢している。一方、燃料溜め室5の燃料圧力は、ノズルニードル3の段差面等に作用して、ノズルニードル3を開弁方向に付勢している。
b)背圧制御部は、前記バルブボディ10の内部に形成されるバルブ室13と、このバルブ室13の下側に穿設される縦孔14と、バルブ室13に収容される弁体15と、縦孔14に挿入されるガイド部16等より構成される。
バルブ室13は、背圧通路17を介して背圧室11に連通すると共に、バルブ室13の上端中央部に低圧ポート18が開口し、バルブ室13の下端中央部に高圧ポート19が開口している。
低圧ポート18は、ピエゾ駆動部のボディ内部に形成される低圧室20を介してリーク通路21に連通している。高圧ポート19は、縦孔14によって形成され、この縦孔14の側面に開口する連通路22を介して高圧通路23に連通している。
弁体15は、バルブ室13の内部を上下方向に可動して、低圧ポート18と高圧ポート19とを選択的に開閉できる。
ガイド部16は、縦孔14の内周に摺動自在に挿入される円柱形状を有し、ガイド部16より小径の括れ部24を介して弁体15の下側に連結されている。
縦孔14の内部でガイド部16より下側の容積室には、スプリング25が配設され、このスプリング25の反力がガイド部16の底面に付与されて、ガイド部16と弁体15を上方に付勢している。また、ガイド部16より下側の容積室は、弁体15の作動時にダンパ力が発生しない様に、連通路26を介して前記低圧室20に連通している。
c)ピエゾ駆動部は、背圧制御部の上部に配置されるピエゾボディ27を備え、このピエゾボディ27の内部に形成される低圧室20と、この低圧室20の上部に収容されるピエゾスタック28と、このピエゾスタック28の下側に収容される駆動力伝達部(下述する)より構成される。
ピエゾボディ27には、低圧室20の他に、弁体15が低圧ポート18を開いた時に流出するリーク燃料を外部に排出するリーク通路21と、コモンレールより高圧燃料が供給される高圧通路23とが形成されている。高圧通路23は、ピエゾボディ27とバルブボディ10とに連続して形成され、ノズルボディ2の燃料通路6に接続されている。
低圧室20は、ピエゾボディ27の内部に断面円形の縦穴が穿設され、その縦穴が開口するピエゾボディ27の下端面に配置されるバルブボディ10によって縦穴の開口部を閉じることにより区画されている。
ピエゾスタック28は、例えば、PZT等の圧電セラミック層と電極層とを交互に積層したコンデンサ構造を有する一般的なもので、図示しない駆動回路を介して充放電されることにより、図1の上下方向に伸縮する。
駆動力伝達部は、ピエゾスタック28の変位を弁体15に伝達するもので、ピエゾスタック28の変位を受けて可動するピエゾピストン29と、このピエゾピストン29と一体に可動する大径ピストン30と、油密室31に満たされた燃料を介して大径ピストン30の変位が伝達される小径ピストン32等より構成される。
ピエゾピストン29は、低圧室20の内周にOリング33を介して液密に、且つ摺動可能に保持されている。
大径ピストン30は、低圧室20の内部にシリンダ部材34が配設されて、そのシリンダ部材34に形成された大径シリンダに摺動自在に挿入されると共に、大径シリンダより上方へ突き出るピストン頭部にフランジ部30aが設けられ、このフランジ部30aとシリンダ部材34との間に配設されるスプリング35に付勢されて、ピエゾピストン29に押し付けられている。
小径ピストン32は、前記シリンダ部材34に形成された小径シリンダに摺動自在に挿入されると共に、小径シリンダより下方へ突き出るピストン下部にフランジ部32aが設けられ、更にフランジ部32aの下方へ突出するピストンピン32bが一体に設けられている。この小径ピストン32は、フランジ部32aとシリンダ部材34との間に配設されるスプリング36により下方に付勢されて、ピストンピン32bの先端が低圧ポート18を通って弁体15の上端面に押し付けられている。
シリンダ部材34には、図2に示す様に、シリンダ部材34の上端面から図示下方に向かって大径シリンダが凹設され、シリンダ部材34の下端面から図示上方に向かって小径シリンダが凹設されて、両シリンダが連通孔37によって連通している。
油密室31は、大径シリンダの内部で大径ピストン30の下側に形成される容積室31aと、小径シリンダの内部で小径ピストン32の上側に形成される容積室31bと、両容積室31a、31bを連通する連通孔37とで構成され、作動油である燃料が満たされている。
次に、本発明の特徴であるバルブボディ10の構成について説明する。
バルブボディ10は、ボディ本体38とバルブプレート39とを有し、ボディ本体38の上端面にバルブプレート39を液密に重ね合わせて構成される。
ボディ本体38には、上端面から下方に向かってバルブ室13と縦孔14とが凹設されると共に、バルブ室13の周方向の一部でバルブ室13の半径方向外側にバルブ溝40が凹設されている。このバルブ溝40は、ボディ本体38の上端面から所定の深さ(例えば、バルブ室13の深さの1/2程度、またはバルブ室13と同じ深さでも良い)まで凹設されて、バルブ室13に連通している。
また、ボディ本体38には、バルブ溝40より外側に背圧通路17の一部を成す燃料通路41が形成されている。この燃料通路41は、ボディ本体38を上下方向に貫通しており、ボディ本体38の上端面に開口する一端側に通路径を絞ったオリフィス41aが設けられ、ボディ本体38の下端面に開口する他端側が背圧室11に連通している。
バルブプレート39は、ボディ本体38の上端面に重ね合わせて配置されることで、バルブ室13の上面を区画している。このバルブプレート39には、バルブ室13の中央部に開口する低圧ポート18が形成され、その低圧ポート18がバルブプレート39を貫通している。また、バルブプレート39には、ボディ本体38の上端面に当接する当接面に通路状の連通溝42が凹設されている。この連通溝42は、一端がボディ本体38の上端面に開口する燃料通路41に接続され、他端がボディ本体38の上端面に開口するバルブ溝40に接続されて、燃料通路41とバルブ溝40とを連通している。この連通溝42と燃料通路41およびバルブ溝40とで背圧通路17が形成されている。
次に、上記構成を有する燃料噴射弁1の作動を説明する。
ピエゾスタック28は、非通電時に放電状態となって収縮している。この時、ピエゾスタック28に弁体15を駆動する力(変位)が発生しないため、弁体15は、高圧ポート19に掛かる燃料圧力とスプリング25の反力とを受けて低圧ポート18を閉じている(図1に示す状態)。
駆動回路を介してピエゾスタック28に通電され、ピエゾスタック28に変位が発生(伸張)すると、その変位がピエゾピストン29を介して大径ピストン30に伝達され、大径ピストン30が大径シリンダ内を図示下方に押し下げられる。その結果、油密室31に満たされている燃料が加圧され、その加圧された燃料圧力が小径ピストン32に作用して、小径ピストン32が小径シリンダ内を図示下方に押し下げられる。この時、大径ピストン30と小径ピストン32との断面積比に応じて、大径ピストン30の変位量が拡大されて小径ピストン32に伝達される。
小径ピストン32が押し下げられると、ピストンピン32bを介して弁体15が駆動され、その弁体15が低圧ポート18を開いて高圧ポート19を閉じることにより、バルブ室13が低圧ポート18及び低圧室20を介してリーク通路21に連通する。その結果、背圧通路17を介してバルブ室13に連通する背圧室11の燃料圧力がリーク通路21に開放されるため、背圧室11の燃料圧力が低下する。これにより、ノズルニードル3を開弁方向へ付勢する開弁力が閉弁力を上回った時点で、ノズルニードル3が開弁(弁部3aがサック室7の入口を開く)して、燃料溜め室5の燃料がサック室7に流れ込み、噴孔8よりディーゼル機関の筒内(燃焼室)に燃料が噴射される。
その後、ピエゾスタック28への通電停止により、ピエゾスタック28の電荷が放出されて、ピエゾスタック28が収縮すると、駆動力伝達部を介して弁体15に作用していた力が解除される。これによって、スプリング25の反力と高圧ポート19に掛かる燃料圧力とで弁体15が押し上げられ、高圧ポート19を開いて低圧ポート18を閉じることにより、バルブ室13が高圧通路23に連通する。その結果、バルブ室13に連通する背圧室11の燃料圧力が上昇するため、ノズルニードル3に作用する閉弁力が開弁力を上回った時点で、ノズルニードル3が閉弁(弁部3aがサック室7の入口を閉じる)して噴射が終了する。
(実施例1の効果)
実施例1に記載した燃料噴射弁1は、バルブ室13の半径方向外側にバルブ溝40を設けて、このバルブ溝40を介して連通溝42とバルブ室13とを連通しているので、バルブ室13の内径を大きくすることなく、必要な流量を確保できる。つまり、連通溝42とバルブ室13との相対位置に係わりなく、連通溝42とバルブ溝40との間で流量を確保できれば良いので、バルブ室13と連通溝42との位置ずれによる流量不足を防ぐためにバルブ室13の内径を大きくする必要がない。その結果、バルブ室13の内径を小さくして、バルブ室13の容積を小さくできるので、弁体15が低圧ポート18と高圧ポート19とを切り替える際に、燃料の流速が低下することはなく、従って、ノズルニードル3の応答性を向上できる。
また、バルブ室13と連通溝42との間にバルブ溝40を設けることにより、例えば、背圧室11の燃料圧力が低圧側に開放される時(弁体15が低圧ポート18を開いた時)に、背圧室11から流出するリーク燃料が連通溝42から直接バルブ室13に流れ込むのではなく、連通溝42からバルブ溝40を通ってバルブ室13に流入できる。その結果、燃料の流れ方向が急激に変化することはなく、図1(b)に矢印で示す様に、燃料の流れが緩やかになるため、連通溝42の角部等におけるキャビテーションエロージョンの発生を防止できる。
図3及び図4はバルブ室13とバルブ溝40の平面図(a)と断面図(b)である。
この実施例2に係るバルブ溝40は、実施例1に記載したバルブ溝40の底面形状が異なるものであり、例えば、図3(b)に示す様に、ボディ本体38の上端面からバルブ室13の周側面に向かって斜めに凹設されていることを特徴とする。あるいは、図4(b)に示す様に、ボディ本体38の上端面からバルブ室13の周側面に向かって球面状に湾曲して凹設されていることを特徴とする。
実施例1に記載したバルブ溝40は、断面矩形に凹設されているため、バルブ溝40と連通溝42とが交わる角部およびバルブ溝40とバルブ室13とが交わる角部がそれぞれ直角に形成されている。これに対し、実施例2の構成によれば、バルブ溝40と連通溝42とが交わる角部Aおよびバルブ溝40とバルブ室13とが交わる角部Bの角度を、それぞれ鈍角に形成できるので、高圧に対する角部A、Bの応力を低減できる。
(他の実施例)
本発明の燃料噴射弁1は、実施例1に記載したディーゼル機関用に限定されるものではなく、例えば、ガソリン機関に用いることもできる。
また、実施例1では、燃料噴射弁1のアクチュエータとして、ピエゾスタック28を記載したが、ピエゾスタック28以外のアクチュエータを用いることもできる。例えば、ピエゾスタック28と同様に、通電によって変位を発生する磁歪素子を用いた磁歪アクチュエータ、またはソレノイドアクチュエータ等を採用することができる。
更に、燃料噴射弁1の背圧制御部は、実施例1に記載した3方弁に限定されるものではなく、例えば、弁体15が低圧ポート18のみを開閉する2方弁構造であっても良い。
(a)ボディ本体に設けられる背圧制御部の平面図、(b)背圧制御部の断面図である(実施例1)。 燃料噴射弁の全体断面図である。 (a)バルブ室とバルブ溝の平面図、(b)同断面図である(実施例2)。 (a)バルブ室とバルブ溝の平面図、(b)同断面図である(実施例2)。 背圧制御部の断面図である(従来技術)。
符号の説明
1 燃料噴射弁
3 ノズルニードル
8 噴孔
10 バルブボディ
11 背圧室
13 バルブ室
15 弁体
17 背圧通路
18 低圧ポート
19 高圧ポート
38 ボディ本体(一方のボディ部材)
39 バルブプレート(他方のボディ部材)
40 バルブ溝(背圧通路の一部)
41 燃料通路(背圧通路の一部)
42 連通溝(背圧通路の一部)

Claims (3)

  1. 噴孔を開閉するニードルと、
    このニードルを閉弁方向に付勢する油圧が導入される背圧室と、
    バルブボディに形成され、背圧通路を介して前記背圧室に連通すると共に、前記背圧室の圧力を低圧側へ開放する低圧ポートを有するバルブ室と、
    このバルブ室に収容され、前記低圧ポートと前記背圧通路との連通および遮断を切り替える弁体とを備え、
    前記バルブボディは、互いの端面同士が液密に当接する一方のボディ部材と他方のボディ部材とを有し、前記一方のボディ部材は、自身の端面から内側に前記バルブ室が凹設され、前記他方のボディ部材は、自身の端面を前記一方のボディ部材の端面に当接して、前記バルブ室の一面を区画している燃料噴射弁であって、
    前記一方のボディ部材には、前記バルブ室の周方向の少なくとも一部で前記バルブ室の半径方向外側にバルブ溝が凹設されると共に、前記背圧室に通じる燃料通路が形成されて、この燃料通路の反背圧室側である一端が自身の端面に開口しており、
    前記他方のボディ部材には、前記一方のボディ部材の端面に当接する自身の端面に通路状の連通溝が凹設され、この連通溝が前記一方のボディ部材の端面に開口する前記燃料通路と前記バルブ溝とを連通して前記背圧通路が形成されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載した燃料噴射弁において、
    前記バルブ溝は、前記一方のボディ部材の端面から前記バルブ室の周側面に向かって斜めに凹設されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項1に記載した燃料噴射弁において、
    前記バルブ溝は、前記一方のボディ部材の端面から前記バルブ室の周側面に向かって球面状に湾曲して凹設されていることを特徴とする燃料噴射弁。
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