JP6296948B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Description
従来より、内燃機関(エンジン)の気筒に燃料を噴射する燃料噴射弁の一例として、アクチュエータの変位を利用して制御弁を切替駆動することで、制御室内の燃料圧力(制御室圧)を調整し、ニードルの開閉動作を制御する燃料噴射弁(以下従来例のインジェクタ)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来例のインジェクタは、噴孔を開閉するニードルと、このニードルに対して閉弁方向に作用する燃料圧力を蓄える制御室と、この制御室内の燃料圧力を増減制御する制御弁と、この制御弁の弁体(以下制御バルブ)を切替動作させる駆動力を発生するアクチュエータとを備えている。
また、制御弁としては、制御室と共用流路を介して常時連通する連通ポートを、低圧燃料通路と連通する低圧ポートと高圧燃料通路と連通する高圧ポートとに選択的に連通させる制御バルブ、およびこの制御バルブを高圧ポートを開く側で、且つ低圧ポートを閉じる側に付勢するバルブスプリングを有する3方弁構造の制御弁が使用されている。そして、制御弁室の壁面には、低圧ポート開口周縁部である低圧シート、および高圧ポート開口周縁部である高圧シートが設けられている。また、制御バルブは、バルブスプリングと一緒に制御弁室に収容されている。
この場合、ニードルの開弁速度はアウトオリフィス流量(絞り径)により設定でき、また、ニードルの閉弁速度はインオリフィス流量(絞り径)により設定できるので、ニードルの開閉弁速度を独立して設定することができる。この結果、ニードルの開閉弁速度の設計自由度が向上する。
ところが、従来のインジェクタにおいては、ニードルの受圧面からアウトオリフィスに至るまでの油圧制御室内部(制御室、共用流路、制御弁室、低圧燃料通路の上流端等を含む)に3方弁構造の制御弁(制御バルブ、バルブスプリング等)が収容されているので、油圧制御室容積が大きくなる。
油圧制御室の容積が大きくなると、インジェクタの噴射開始指令時に、アクチュエータの変位を利用して制御バルブを押し下げて制御バルブを高圧シートに着座させた際に、油圧制御室内の燃料圧力が燃料噴射圧と同等の高圧力から急激に降下することにより燃料の体積弾性率が大きく変動する。これに伴って燃料の体積が膨張、収縮を繰り返すことにより油圧制御室内に燃料の圧力脈動が発生する。
この結果、ニードルの開弁速度を増加することが困難となり、ニードルの開弁応答性を向上させることができなかった。なお、ニードルを高速で開弁させるためには、油圧制御室内の燃料圧力を速やかに減圧することが必要である。
特に、ピエゾアクチュエータの伸張変位を利用して制御バルブを切替動作するインジェクタの場合、上記の課題が顕著になる。
これにより、制御弁の切替動作によって高圧シール状態に切り替えられると、制御室から、アウトオリフィス、共用流路、制御弁室および低圧燃料通路を経由して燃料系の低圧側へ燃料が流出し、制御室内の燃料圧力が低下する。このように、制御室から共用流路を経由して制御弁室へ流出する燃料は、アウトオリフィスを通るため、ニードルの開弁速度はアウトオリフィスにより規定される燃料流量によって設定される。
そして、制御室内の燃料圧力、つまりニードルに対して閉弁方向に作用する燃料圧力がニードル開弁圧まで低下すると、ニードルが開弁(リフト)して内燃機関の気筒への燃料噴射が開始される。
したがって、ニードルがうねりながらリフトするのを抑えることができる。これにより、ニードルの開弁動作が、リフト開始時からフルリフト時まで安定するので、ニードルの制御性の悪化および噴射量の制御精度の悪化を抑制することができる。
このように、制御弁室から共用流路を経由して制御室内へ導入される燃料は、アウトオリフィスを通らないため、ニードルの閉弁速度は高圧燃料通路、制御弁室、共用流路を流れる燃料流量によって設定される。
そして、制御室内の燃料圧力、つまりニードルに対して閉弁方向に作用する燃料圧力がニードル閉弁圧まで上昇(回復)すると、ニードルが閉弁(シート)して内燃機関の気筒への燃料噴射が終了する。
したがって、ニードルの開弁速度およびニードルの閉弁速度を独立して設定することができる。
図1ないし図3は、本発明を適用した燃料噴射システムに使用されるインジェクタ(実施例1)を示したものである。
インジェクタは、エンジンの気筒の燃焼室に連通する複数の噴孔(後述する)を有し、これらの噴孔を開閉するニードル1等を内蔵する有底筒状のノズルボディ2と、ニードル1に対して閉弁方向に作用する燃料圧力を増減制御する3方向2位置切替弁(以下3方弁)構造の制御弁、自身の変位を利用して制御弁を切替駆動する駆動力を発生するアクチュエータ3等を内蔵する円筒状のインジェクタボディ4とを備えている。
ここで、制御弁は、制御バルブ11が開弁することで、圧力制御室14から燃料排出流路(後述する)を介して燃料系の低圧側へ燃料を流出させる圧力制御弁である。
なお、本実施例の制御弁の詳細は、後述する。
また、オリフィスプレート10の図示上端面には、制御弁室13に臨み、制御バルブ11の高圧側弁部(後述する)が着座可能な環状の高圧シート面(高圧側弁座)17が形成されている。この高圧シート面17の中央部では、高圧燃料通路(後述する)と制御弁室13とを連通する高圧ポート18が開口している。
また、バルブボディ9の制御弁室13の壁面には、圧力制御室14と常時連通する連通ポート19が開口形成されている。
また、オリフィスプレート10の図示下端面には、制御プレート6の弁部が着座可能な環状のバルブシート面(後述する)が形成されている。
また、インジェクタボディ4の中心軸線から所定の径方向距離分だけ偏芯(オフセット)した位置には、軸線方向に真っ直ぐに延びるピエゾ収容孔が形成されている。このピエゾ収容孔の内部には、制御弁の弁体(制御バルブ11)を切替駆動するアクチュエータ3と、ピエゾピストン21とバルブピストン22との間に油密室23を有し、アクチュエータ3の伸張変位を拡大してバルブピストン22に伝える変位拡大機構とが収容されている。また、ピエゾ収容孔の内部には、バルブピストンスプリング24も収容されている。
そして、インジェクタは、アクチュエータ3の伸縮変位を利用して制御バルブ11を切替駆動することで、圧力制御室14内の燃料圧力を調整(増減)し、ニードル1の開閉動作を制御する。これにより、エンジンの気筒の燃焼室内に噴射される燃料噴射量、噴射時期および噴射パターン(噴射率)が制御される。
ここで、燃料溜まり室26は、ニードル収容孔の中間部に設けられている。この燃料溜まり室26内に導入される燃料圧力は、ニードル1に対して、ニードル1の開弁方向に付勢する付勢力として作用する開弁方向油圧力(FO)である。
複数の噴孔27は、ニードル1の弁部が着座可能なシート部(弁座)よりも燃料流方向の下流側に設けられて、ニードル収容孔の内外を連通している。つまり、複数の噴孔27は、エンジンの気筒の燃焼室内とノズルボディ2の内部とを連通している。
ニードルスプリング5は、ニードル1に対して、ニードル1の閉弁方向に付勢する付勢力(弾性力、スプリングセット荷重:Fsp)を発生するニードル付勢手段(弾性部材)である。このニードルスプリング5は、ニードル1の中径部外周に固定された環状のスプリングシート29とノズルシリンダ8の環状端面(スプリング座部)との間でノズル軸方向に圧縮された状態で配置された圧縮コイルスプリングである。
また、圧力制御室14は、制御プレート6の閉弁側受圧面とニードル1のピストン部28の受圧面との間に形成される容積可変空間である。この圧力制御室14内に導入される燃料圧力は、制御プレート6に対して、制御プレート6の閉弁方向に付勢する付勢力として作用する閉弁方向油圧力(FC)である。
高圧導入流路は、インジェクタボディ4のインレットポートから導入された高圧力の燃料を燃料溜まり室26を介して複数の噴孔27へ供給する第1高圧導入流路と、この第1高圧導入流路から分岐して制御弁室13を介して圧力制御室14内へ高圧力の燃料を導入する第2高圧導入流路とを備えている。
燃料流路35は、ニードル1の外周面とニードル収容孔の孔壁面との間に形成される環状の流路である。また、燃料流路36は、ニードル収容孔内に形成されて、インジェクタの開弁時にノズルボディ2のニードルシート面とニードル1の弁部との間に形成される環状の燃料流路、およびこの燃料流路と複数の噴孔27とを連通するサック室を含んでいる。
高圧燃料通路は、高圧流路孔31〜33、これらの高圧流路孔31〜33および燃料流路34と連通する環状の高圧連通路41、この高圧連通路41と連通する高圧流路孔42、この高圧流路孔42と連通するインオリフィス孔43等を有している。
なお、制御弁室13の壁面には、圧力制御室14から燃料を燃料系の低圧側へ流出させる低圧燃料通路と制御弁室13とを連通する低圧ポート16と、圧力制御室14へ導入する高圧燃料が流通する高圧燃料通路と制御弁室13とを連通する高圧ポート18と、共用流路孔45を介して圧力制御室14と常時連通する連通ポート19とが開口形成されている。
絞りなし流路は、後述する絞り有り流路を迂回して、共用流路孔45から圧力制御室14へ高圧燃料を導入する導入流路で、共用流路孔45と連通する流路隙間48、およびこの流路隙間48と圧力制御室14とを連通する連通流路49等を有している。
なお、流路隙間48は、オリフィスプレート10のバルブシート面に形成(凹設)された環状の凹溝を含んでいる。
燃料排出流路の絞り有り流路は、圧力制御室14と連通する流路孔51、およびこの流路孔51と連通するアウトオリフィス孔52等を有している。
なお、アウトオリフィス孔52は、制御弁室13よりも燃料の流れ方向の上流側に設置されて、圧力制御室14から共用流路孔45へ流出する燃料の流量を規制する出口側絞り孔である。このアウトオリフィス孔52は、制御プレート6の中心軸線上に形成されている。また、低圧ポート16の上流端は、凹溝形状の制御弁室13の底面(天面)で開口している。
ノズルシリンダ8は、オリフィスプレート10の結合部に溶接固定により接続されている。このノズルシリンダ8は、オリフィスプレート10の結合部からニードル収容孔の内部へ突出するように配置されている。
また、バルブボディ9には、インジェクタボディ4の高圧流路孔31とオリフィスプレート10の高圧流路孔33とを連通する高圧流路孔32が形成されている。また、バルブボディ9には、制御バルブ11およびバルブスプリング12を移動可能に収容する制御弁室13が形成されている。また、バルブボディ9には、低圧ポート16を介して、インジェクタボディ4のスプリング収容室55と制御弁室13とを連通し、バルブボディ9の板厚方向に真っ直ぐに延びる貫通孔58が形成されている。
なお、制御弁室13は、バルブボディ9の図示下端面で開口し、この開口側から奥側まで延びる凹溝である。
また、オリフィスプレート10には、バルブボディ9の高圧流路孔32とノズルボディ2の燃料流路34とを連通する高圧流路孔33が形成されている。また、オリフィスプレート10の中心軸線上には、オリフィスプレート10の板厚方向に真っ直ぐに延びる共用流路孔45が貫通形成されている。また、オリフィスプレート10には、高圧連通路41と制御弁室13とを連通する高圧流路孔42、インオリフィス孔43および高圧ポート18が形成されている。
アクチュエータ3は、電荷の充放電により軸線方向に伸縮するピエゾ素子をその軸線方向に多数積層してなるピエゾ素子積層体と、このピエゾ素子積層体を保護する筒状の絶縁スリーブ(ケース)と、ピエゾ素子積層体の軸線方向の両端に設けられる絶縁基板とを備えている。このアクチュエータ3は、一対のピエゾリード端子間に、ピエゾ駆動回路(EDU:図示せず)からピエゾ駆動信号(ピエゾ印加電圧またはピエゾ駆動電流)が印加されるように構成されている。
変位拡大機構は、アクチュエータ3の伸縮変位(伸張、収縮)を受けてアクチュエータ3と一体移動するピエゾピストン(大径ピストン)21と、制御バルブ11と一体往復移動可能に連結したバルブピストン(小径ピストン)22と、作動油(燃料)が充填された油密室23とを備えている。この変位拡大機構は、バルブピストン22が、アクチュエータ3の変位方向と略同一方向に制御バルブ11を間接的に駆動するように構成されている。
変位拡大機構は、アクチュエータ3の伸張変位により油密室23内の燃料圧力(油圧力)が上昇することで、アクチュエータ3およびピエゾピストン21の変位を拡大(駆動力を低減)してバルブピストン22に伝え、このバルブピストン22の変位により制御バルブ11を切替駆動するように構成されている。
バルブピストン22の受圧面積は、ピエゾピストン21の受圧面積よりも小さい。
バルブピストンスプリング24は、バルブピストン22に対して、制御バルブ11の開弁方向に付勢する付勢力(Fsp)を発生するコイルスプリングである。このバルブピストンスプリング24は、スプリング収容室55の奥側のスプリング座部とバルブピストン22の鍔部66(スプリング座部)との間で軸線方向に圧縮された状態で配置された圧縮コイルスプリングである。
ピストンシリンダ64には、アクチュエータ3の伸縮変位時において、バルブピストン22の図示下端側およびバルブピストンスプリング24を収容するスプリング収容室55の容積変化(呼吸作用)によるへばり付きを防止するために、ピエゾピストン21の円筒周壁の外部からスプリング収容室55内に作動油供給経路を確保するという目的で、円筒周壁の内外を連通する複数の径方向連通孔56が形成されている。すなわち、複数の径方向連通孔56は、低圧流路57と連通している。なお、低圧流路57は、インジェクタボディ4のアウトレットポートと連通している。
また、変位伝達ピン65は、バルブピストン22の開弁方向の変位、つまり変位拡大機構による軸線方向の一方側への駆動力を制御弁の制御バルブ11に伝えると共に、バルブピストン22の鍔部66に与えられたバルブピストンスプリング24の付勢力を制御バルブ11に伝える。すなわち、バルブピストン22は、変位伝達ピン65を介して、制御バルブ11を強制開弁している。
制御弁は、変位伝達ピン65を介してバルブピストン22に強制的に開弁駆動される制御バルブ11、およびこの制御バルブ11をその閉弁方向に付勢するバルブスプリング12等を有し、バルブボディ9の制御弁室13内に往復移動可能に収容されている。
制御バルブ11は、高圧ポート18と連通ポート19を連通し、且つ低圧ポート16と連通ポート19の連通を遮断する低圧シール状態と、低圧ポート16と連通ポート19を連通し、且つ高圧ポート18と連通ポート19の連通を遮断する高圧シール状態とを選択的に切り替える弁体である。
なお、鍔部74の外周に、バルブボディ9のガイド孔(シリンダ孔)の孔壁面に対して往復摺動可能な摺動部(面)を設けても良い。この場合、バルブボディ9の孔壁面に、鍔部74の摺動部を往復摺動可能に支持するガイド孔が設けられる。
高圧側弁部72は、高圧シート面17に着座する平面形状の高圧シール面を有している。この高圧側弁部72は、弁軸部75の軸線方向の図示下端面に設けられている。
なお、低圧シート面15は、高圧シート面17との間に所定の軸方向距離(制御弁室13の高さ寸法)を隔てて対向して配置されている。また、低圧側弁部71および高圧側弁部72は、制御バルブ11の軸線方向(往復移動方向)の両端にそれぞれ設けられている。
また、バルブスプリング12は、バルブボディ9の制御弁室13の奥側のスプリング座部と制御バルブ11の鍔部74(スプリング座部)との間で軸線方向に圧縮された状態で配置された圧縮コイルスプリングである。
これによって、低圧側弁部71が低圧シート面15より離脱(リフト)して低圧ポート16を開放し、且つ高圧側弁部72が高圧シート面17に着座(シート)して高圧ポート18を閉鎖することで、圧力制御室14内の燃料が、流路孔51、アウトオリフィス孔52、共用流路孔45、制御弁室13を通って低圧ポート16等の低圧燃料通路を介して燃料系の低圧側へ流出させる。これにより、圧力制御室14内の燃料圧力が素早く低下し、ニードル開弁圧(Po)まで圧力制御室14内の燃料圧力が低下すると、ニードル1が開弁動作を開始してエンジンの気筒の燃焼室内に高圧燃料が噴射される。
これによって、低圧側弁部71が低圧シート面15に着座(シート)して低圧ポート16を閉鎖し、且つ高圧側弁部72が高圧シート面17より離脱(リフト)して高圧ポート18を開放することで、高圧ポート18から制御弁室13、共用流路孔45、流路隙間48および連通流路49を通って圧力制御室14内へ高圧燃料が導入される。これにより、圧力制御室14内の燃料圧力が素早く上昇し、ニードル閉弁圧(Pc)まで圧力制御室14内の燃料圧力が回復すると、ニードル1が閉弁動作を開始してエンジンの気筒の燃焼室内への燃料噴射が終了する。
なお、流路孔51は、制御プレート6の図示下端面で開口している。また、アウトオリフィス孔52は、制御プレート6の図示上端面で開口している。
また、流路隙間48は、制御プレート6の開弁側受圧面とオリフィスプレート10のバルブシート面59との間に形成される容積可変空間である。この流路隙間48内に導入される燃料圧力は、制御プレート6に対して、制御プレート6の開弁方向に付勢する付勢力として作用する開弁方向油圧力(FO)である。
また、制御プレートスプリング7は、制御プレート6の閉弁側受圧面(スプリング座部)とニードル1の収容凹部の奥側の底面(スプリング座部)との間で軸線方向に圧縮された状態で配置された圧縮コイルスプリングである。
次に、本実施例のインジェクタの作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
そして、インジェクタの内部に導入された高圧燃料の一部は、インジェクタボディ4のインレットポートから高圧流路孔31〜33および燃料流路34、35を通って燃料溜まり室26および燃料流路36に到達する。
このとき、制御バルブ11が低圧ポート16を閉鎖しているので、圧力制御室14から低圧燃料通路を介して燃料系の低圧側への燃料の流出は停止されている。これにより、共用流路孔45および流路隙間48内の燃料圧力(開弁方向油圧力:FO)が、圧力制御室14内の燃料圧力(閉弁方向油圧力:FC)と制御プレートスプリング7の付勢力(閉弁方向付勢力:Fsp)との合力よりも大きくなる。
このとき、共用流路孔45に到達していた高圧燃料は、共用流路孔45から流路隙間48内に導入される。そして、流路隙間48内に導入された高圧燃料は、流路隙間48、連通流路49を通って圧力制御室14内に導入されるため、圧力制御室14内の燃料圧力(閉弁方向油圧力:FC)が増加する。
この結果、アクチュエータ3のピエゾ素子積層体に電圧が印加されず、制御バルブ11がバルブスプリング12の付勢力によって低圧シート側に付勢されて、低圧ポート16を閉鎖し、且つ高圧ポート18を開放している時(低圧シート状態の時)には、ニードル1の弁部がノズルボディ2のニードルシート面に着座(シート)するため、燃料溜まり室26と複数の噴孔27とを連通する筒状の燃料流路36が遮断される。
なお、共用流路孔45および流路隙間48内の燃料圧力(開弁方向油圧力:FO)と、圧力制御室14内の燃料圧力(閉弁方向油圧力:FC)とが均衡した段階で、制御プレートスプリング7の有無に関わらず、制御プレート6がノズルシリンダ8のガイド孔でガイドされながら閉弁方向に移動して、オリフィスプレート10のバルブシート面59に着座(シート)する。これにより、制御プレート6の図示上端面とバルブシート面59との間の流路隙間48が無くなる(または最も狭くなる)。つまり制御プレート6が閉弁して、インジェクタ内燃料経路を第2燃料経路(FL2)に切り替える。
このように、アクチュエータ3のピエゾ素子積層体が伸張変位すると、ピエゾピストン21の移動(変位)に伴って、油密室23の容積が縮小されて油密室23内の燃料圧力(油圧力)が上昇する。そして、油密室23内の油圧力が上昇した場合には、バルブピストン22が、バルブピストンスプリング24の付勢力によるアシストを受けながら、アクチュエータ3の変位方向と略同一方向、つまり制御バルブ11の開弁方向に駆動される。
このため、制御バルブ11がバルブピストン22によって強制的に開弁駆動されるため、制御バルブ11の低圧側弁部71が低圧シート面15より離脱(リフト)し、且つ制御バルブ11の高圧側弁部72が高圧シート面17に着座(シート)する。これにより、低圧ポート16を開放され、且つ高圧ポート18が閉鎖される。
そして、共用流路孔45内に流入した燃料は、バルブボディ9の制御弁室13内に流入する。そして、制御弁室13内に流入した燃料は、低圧ポート16から低圧流路孔54内に流入する。
そして、低圧流路孔54内に流入した燃料は、スプリング収容室55、複数の径方向連通孔56および低圧流路57を通ってアウトレットポートからインジェクタの外部へ流出し、燃料系の低圧側へ排出される。
この結果、ニードル1がニードルシート面より離脱(リフト)するため、ニードル1が開弁状態となり、複数の噴孔27からエンジンの気筒の燃焼室内への燃料噴射が開始される。
そして、このインジェクタ閉弁駆動指令に対応してEDUからピエゾ素子積層体への電圧印加が停止(通電停止OFF)されると、ピエゾ素子積層体から電荷が放電される。これに伴って、ピエゾ素子積層体が収縮変位し、ピエゾピストン21および駆動伝達部材61、62がピエゾスプリング63の付勢力により押し戻される。
したがって、制御バルブ11の低圧側弁部71が低圧シート面15に着座(シート)し、且つ制御バルブ11の高圧側弁部72が高圧シート面17より離脱(リフト)する。これにより、低圧ポート16を閉鎖され、且つ高圧ポート18が開放される。
一方、制御バルブ11の高圧側弁部72が高圧ポート18を開放しているので、インジェタの外部から高圧流路孔31〜33内に導入されている高圧燃料が、高圧連通路41、高圧流路孔42、インオリフィス孔43、高圧ポート18、制御弁室13および共用流路孔45から制御プレート6の図示上端面に到達する。
これにより、共用流路孔45および流路隙間48内の燃料圧力(開弁方向油圧力:FO)が、圧力制御室14内の燃料圧力(閉弁方向油圧力:FC)と制御プレートスプリング7の付勢力(閉弁方向付勢力:Fsp)との合力よりも大きくなる。
このとき、共用流路孔45に到達していた高圧燃料は、共用流路孔45から流路隙間48内に導入される。そして、流路隙間48内に導入された高圧燃料は、流路隙間48、連通流路49を通って圧力制御室14内に導入されるため、圧力制御室14内の燃料圧力(閉弁方向油圧力:FC)が急速に回復していく。
したがって、燃料溜まり室26と複数の噴孔27とを連通する筒状の燃料流路36が遮断されるため、インジェクタの各噴孔27からエンジンの気筒の燃焼室内への燃料噴射が終了する。
以上のように、本実施例のインジェクタにおいては、圧力制御室14内の燃料圧力を増減制御する3方弁構造の制御弁と、上下圧力差に応じて開閉動作(切替動作)する制御プレート6とを備えている。
制御弁は、アクチュエータ3の伸縮変位を利用して駆動される制御バルブ11、およびこの制御バルブ11を低圧シール側へ付勢するバルブスプリング12を有し、低圧ポート16を閉鎖し、且つ高圧ポート18を開放する低圧シール状態と、低圧ポート16を開放し、且つ高圧ポート18を閉鎖する高圧シール状態とを選択的に切り替えるように構成されている。
アクチュエータ3のピエゾ素子積層体へ電圧が印加(通電ON)されると、制御バルブ11が低圧シート面15より離脱して低圧ポート16を開放し、且つ制御バルブ11が高圧シート面17に着座して高圧ポート18を閉鎖する(高圧シール状態)。
このように制御弁の制御バルブ11により高圧シール状態に切り替えられると、圧力制御室14から共用流路孔45、制御弁室13および低圧燃料通路(53〜56)およびアウトレットポートを経由して燃料系の低圧側へ燃料が流出し、圧力制御室14内の燃料圧力が低下する。
そして、圧力制御室14内の燃料圧力、つまりニードル1に対して閉弁方向に作用する燃料圧力がニードル開弁圧(Po)まで低下すると、ニードル1が開弁(リフト)してエンジンの気筒の燃焼室内への燃料噴射が開始される。
すなわち、油圧制御室容積を小さくしているので、制御弁の制御バルブ11によって低圧シール状態から高圧シール状態に切り替えた際に発生する、圧力制御室14内の圧力脈動を低減することができる。また、圧力制御室14内の燃料圧力を高速に低下させてニードル1の開弁応答性を向上させるという目的で、アウトオリフィス流量を多くした場合でも、圧力制御室14内の圧力脈動を低減することができる。
したがって、ニードル開弁動作時にニードル1がうねりながらリフトするのを抑えることができる。これにより、ニードル1の開弁動作が、リフト開始時からフルリフト時まで安定するので、ニードル1の制御性の悪化および噴射量の制御精度の悪化を抑制することができる。
このように制御弁により低圧シール状態に切り替えられると、高圧ポート18から制御弁室13および共用流路孔45を経由して圧力制御室14へ高圧燃料が導入され、圧力制御室14内の燃料圧力が上昇(回復)する。
これにより、制御弁室13から共用流路孔45を経由して圧力制御室14内へ導入される燃料は、アウトオリフィス孔52を通らないため、ニードル1の閉弁速度は高圧ポート18、制御弁室13、共用流路孔45を流れる燃料流量(インオリフィス孔43により規定される燃料流量)によって設定される。
したがって、ニードル1の開弁速度およびニードル1の閉弁速度を独立して設定することができる。
図4および図5は、本発明の燃料噴射弁を適用したピエゾインジェクタ(実施例2)を示したものである。
ここで、実施例1と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
アウトオリフィス孔52は、制御弁室13の連通ポート19よりも燃料の流れ方向の上流側で、且つ流路孔51と共用流路孔45との間に設置された第1出口側絞り孔(メインアウトオリフィス孔、第1アウトオリフィス)である。このアウトオリフィス孔52は、流路孔51と共用流路孔45とを連通している。また、アウトオリフィス孔52は、制御プレート6の中心軸線上に形成されている。
ここで、本実施例のインジェクタでは、アウトオリフィス孔52の通過流量(メインアウトオリフィス流量)よりも、アウトオリフィス孔53の通過流量(サブアウトオリフィス流量)の方が多くなるように絞り径が設定されている。
一方、制御バルブ11の低圧側弁部71の直上の低圧ポート16内に一定の圧力を維持することができるので、燃料噴射初期の制御弁室13内の急激な圧力降下を抑制できる。これにより、圧力制御室14の圧力脈動を抑制する効果を備えている。
以上のように、本実施例のインジェクタにおいては、実施例1と同様な効果を奏する。
図6および図7は、本発明の燃料噴射弁を適用したピエゾインジェクタ(実施例3)を示したものである。
ここで、実施例1及び2と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
なお、オリフィス孔46は、高圧ポート18から制御弁室13、連通ポート19、共用流路孔45、オリフィス孔46、共用流路孔47、流路隙間48、連通流路49を介して、圧力制御室14へ導入される高圧燃料の流量を規制する入口側絞り孔である。また、オリフィス孔46は、圧力制御室14から共用流路孔45、制御弁室13および低圧燃料通路(54〜57)を経て燃料系の低圧側へ流出する燃料の流量を規制する第2出口側絞り孔である。この場合、アウトオリフィス孔52は、第1出口側絞り孔となる。
以上のように、本実施例のインジェクタにおいては、実施例1及び2と同様な効果を奏する。
図8は、本発明の燃料噴射弁を適用したピエゾインジェクタ(実施例4)を示したものである。
ここで、実施例1〜3と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
バルブボディ9の壁面には、制御弁の制御バルブ11の低圧側弁部71が着座(シート)することが可能な円錐台(テーパ)筒形状の低圧シート面15が形成されている。この低圧シート面15の奥側、つまり制御弁室13の天井面から奥側に延びる凹溝内には、アウトオリフィス孔53を介して低圧流路孔54と連通する低圧ポート16が形成されている。
また、オリフィスプレート10の図示上端面には、制御バルブ11の高圧側弁部72が着座(シート)することが可能な平面形状の高圧シート面17が形成されている。この高圧シート面17の中央部には、インオリフィス孔43を介して高圧流路孔42と連通する高圧ポート18が形成されている。
制御バルブ11は、低圧側弁部71、高圧側弁部72、鍔部74および弁軸部75等を有している。
低圧側弁部71は、低圧シート面15に着座する凸曲面(部分球面)形状の低圧シール面を有している。
高圧側弁部72は、高圧シート面17に着座する平面形状の高圧シール面を有している。
以上のように、本実施例のインジェクタにおいては、実施例1〜3と同様な効果を奏する。
なお、本実施例の制御弁の制御バルブ11の構造および制御弁室13の低圧シート面15の構造を実施例1〜3に組み込んでも構わない。
図9は、本発明の燃料噴射弁を適用したピエゾインジェクタ(実施例5)を示したものである。
ここで、実施例1〜4と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
変位伝達ピン81は、バルブピストン22のピストン軸部(大軸部)および鍔部66よりも外径が小さい円柱形状の中軸部と、この中軸部よりも外径が小さい円柱形状の小軸部と、中軸部から小軸部へ向かって徐々に外径が小さくなる円錐台形状の連結部とを備えている。この変位伝達ピン81は、バルブボディ9の制御弁室13の低圧ポート16、およびこの低圧ポート16とバルブピストンスプリング24を収容するスプリング収容室55とを連通する円錐台形状の低圧流路孔54内を往復移動可能に収容されている。
以上のように、本実施例のインジェクタにおいては、実施例1〜4と同様な効果を奏する。
なお、本実施例のバルブピストン22の構造および燃料流出流路の構造を実施例1〜4に組み込んでも構わない。
本実施例では、本発明の切替弁として、制御プレート6を上下圧力差に応じて開閉動作(切替動作)する制御弁を採用しているが、本発明の切替弁として、制御プレート6を切替動作させるアクチュエータを設け、所定の切替タイミングで、エンジン制御ユニット(電子制御装置:ECU)からの切替指令によりアクチュエータの駆動力によって切替弁を切替動作させるようにしても良い。
また、燃料タンク内に貯留された燃料をサプライポンプを介して内燃機関の燃料噴射弁(インジェクタ)へ供給する燃料供給経路の低圧部とは、サプライポンプの加圧室よりも上流側の燃料供給経路のことを指す。
また、本発明の燃料噴射弁を、例えばガソリンエンジン等の内燃機関(エンジン)の気筒内または気筒に連通する吸気ポート内に燃料を噴射するフューエルインジェクタに適用しても良い。
6 制御プレート(切替弁)
7 制御プレートスプリング(切替弁)
11 制御バルブ(制御弁)
12 バルブスプリング(制御弁)
13 制御弁室
14 圧力制御室
16 低圧ポート(低圧燃料通路)
18 高圧ポート(高圧燃料通路)
45 共用流路孔
Claims (9)
- (a)内燃機関の気筒に燃料噴射を行う噴孔(27)を開閉するニードル(1)と、
(b)このニードル(1)に対して閉弁方向に作用する燃料圧力を蓄える制御室(14)と、
(c)この制御室(14)に対して燃料を流出入させる共用流路(45〜47)と、
(d)前記制御室(14)と前記共用流路(45〜47)を介して常時連通する連通ポート(19)、前記制御室(14)へ導入する高圧燃料が流通する高圧燃料通路(31〜34、41〜43)と連通する高圧ポート(18)、および前記制御室(14)から燃料系の低圧側へ燃料を流出させる低圧燃料通路(53〜57)と連通する低圧ポート(16)を有する制御弁室(13)と、
(e)この制御弁室(13)内に収容されて、前記高圧ポート(18)または前記低圧ポート(16)と前記連通ポート(19)との連通、遮断を選択的に切り替える制御弁(11、12)とを備え、
前記制御弁(11、12)を切替動作させることで、前記制御室(14)内の燃料圧力を調整して、前記ニードル(1)の開閉動作を制御する燃料噴射弁において、
前記制御弁(11、12)は、前記高圧ポート(18)と前記連通ポート(19)を連通し、かつ、前記低圧ポート(16)と前記連通ポート(19)の連通を遮断する低圧シール状態と、前記低圧ポート(16)と前記連通ポート(19)を連通し、かつ、前記高圧ポート(18)と前記連通ポート(19)の連通を遮断する高圧シール状態とを選択的に切り替え、
前記燃料噴射弁は、前記制御室(14)内に前記燃料噴射弁の軸線方向に往復移動自在に収容される圧力作動式の制御プレート(6)を備え、
この制御プレート(6)には、前記制御室(14)と前記共用流路(45〜47)とを連通し、かつ、前記制御室(14)から前記共用流路(45〜47)へ流出する燃料の流量を規制するアウトオリフィス(52)が設けられ、
このアウトオリフィス(52)は、前記制御プレート(6)を貫通して前記軸線方向の両方の端面に開口しており、
この両方の端面の内、一方の端面は、前記制御プレート(6)の前記軸線方向への往復移動により、前記共用流路(45〜47)が開口するシート面(59)に離着し、前記共用流路(45〜47)は、前記一方の端面の前記シート面(59)への離着に関わらず、前記アウトオリフィス(52)と連通しており、
また、前記一方の端面は、前記共用流路(45〜47)の燃料圧力を受圧し、他方の端面は、前記制御室(14)の燃料圧力を受圧し、さらに、前記制御室(14)には、前記制御プレート(6)を前記軸線方向の一方側に付勢するスプリング(7)が収容され、
前記制御プレート(6)は、
前記一方の端面が受ける受圧力と、前記他方の端面が受ける受圧力、および、前記スプリング(7)の付勢力との差に応じて往復移動し、
前記一方の端面を前記シート面(59)に離着させることにより、前記制御弁室(13)から前記共用流路(45〜47)を経由する前記制御室(14)内への燃料の導入と、前記制御室(14)から前記共用流路(45〜47)を経由する前記制御弁室(13)への燃料の排出とを切替制御し、
前記高圧シール状態において、前記一方の端面が前記シート面(59)に着座しているときには、前記制御室(14)から前記アウトオリフィス(52)を経由して前記共用流路(45〜47)へ燃料を流出させ、
前記低圧シール状態において、前記一方の端面が前記シート面(59)から離座しているときには、前記共用流路(45〜47)から前記アウトオリフィス(52)を迂回して前記制御室(14)へ燃料を導入し、
前記シート面(59)には、前記共用流路(45〜47)の開口を包囲する環状の凹溝(48)が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
前記燃料噴射弁は、前記制御弁室(13)よりも燃料の流れ方向の上流側に設置されて、前記高圧燃料通路(31〜34、41〜43)を流通する燃料の流量を規制するインオリフィス(43)を備えていることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項2に記載の燃料噴射弁において、
前記燃料噴射弁は、前記アウトオリフィス(52)の通過流量よりも、前記インオリフィス(43)の方が多くなるように絞り径が設定されていることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射弁において、
前記燃料噴射弁は、前記アウトオリフィスである第1アウトオリフィス(52)と、前記制御弁室(13)よりも燃料の流れ方向の下流側に設置されて、前記低圧燃料通路(53〜57)を流通する燃料の流量を規制する第2アウトオリフィス(53)とを備えたことを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項4に記載の燃料噴射弁において、
前記燃料噴射弁は、前記第1アウトオリフィス(52)の通過流量よりも、前記第2アウトオリフィス(53)の通過流量の方が多くなるように絞り径が設定されていることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射弁において、
前記制御弁は、前記低圧シール状態と前記高圧シール状態とを選択的に切り替える弁体(11)を有していることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射弁において、
前記燃料噴射弁は、前記低圧シール状態から前記高圧シール状態へ切替動作させる駆動力を発生するアクチュエータ(3)を備えたことを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項7に記載の燃料噴射弁において、
前記制御弁は、前記弁体(11)を、前記高圧シール状態から前記低圧シール状態に切
り替える側へ付勢する弾性部材(12)を有していることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項7または請求項8に記載の燃料噴射弁において、
前記アクチュエータ(3)は、電荷の充放電により伸縮するピエゾ素子積層体を有していることを特徴とする燃料噴射弁。
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