JP2006238427A - 基地局間同期システムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定区間毎に設けられた複数の基地局と、上記基地局間に敷設された同軸漏洩ケーブルと、上記同軸漏洩ケーブルのゾーン境界を移動することにより、隣り合う2つの基地局からの受信信号の遅延時間差を測定し、遅延時間差情報を上記同軸漏洩ケーブルを介して上記隣り合う2つの基地局のうち少なくともいずれか一方の基地局へ送信する1つまたは複数の車上局とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
上記基地局は車上局より遅延時間差情報を受信し、同軸漏洩ケーブルのゾーン境界において2つのフレームタイミングが同期するようにフレームタイミングを調整する。
上記制御局は、移動局より受信した遅延時間差情報を、各ゾーン境界毎に内部のメモリに記憶し、上記記憶した各ゾーン毎の遅延時間差情報を用いて、同軸漏洩ケーブルの各ゾーン境界においてフレームタイミングが同期するように、各基地局へタイミング情報を配信する。なお、上記機能を基地局で実現してもよい。
あるいは、上記車上局は、基地局に追従しない自走タイミングを生成し、上記遅延時間差の測定を上記自走タイミングを用いて行う。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1による基地局間同期システムを示す構成図である。なお、基地局の数、同軸漏洩ケーブルの数は任意でよい。
図1において、制御局101は同期情報を配信する。
複数の基地局102a〜102nは所定区間毎に設けられ、制御局101によって配信された同期情報に応じて各局とも同期したフレームを伝送する。
同軸漏洩ケーブル103a、103bは、新幹線などの鉄道あるいは高速道路などに沿って、基地局102a、102b間に敷設される。同軸漏洩ケーブル103b、103cは同じく基地局102、102c間に敷設される。同軸漏洩ケーブル103c〜103nは同じく基地局102c〜102n間に敷設される。
車上局104は、新幹線などの鉄道車両あるいは自動車などに搭載され、同軸漏洩ケーブル103a〜103nを介して基地局102a〜102nと通信を行う。
図2において、中継機105aは同軸漏洩ケーブル103aの所定区間毎に設けられ、基地局102aから伝送される信号および車上局104から伝送される信号を増幅する。中継機105bは同軸漏洩ケーブル103bの所定区間毎に設けられ、基地局102bから伝送される信号および車上局104から伝送される信号を増幅する。
なお、中継器の数は任意でよい。
図4において、アンテナ408は同軸漏洩ケーブル103a〜103nのいずれかを介して、基地局102a〜102nのいずれかから伝送される受信信号を、共用器402を介して復調部404へ入力する。あるいは、アンテナ408は、共用器402を介して変調部403から出力される信号を、同軸漏洩ケーブル103a〜103nのいずれかを介して、基地局102a〜102nのいずれかへ送信する。
復調部404は、同軸漏洩ケーブル103a〜103nのいずれかとアンテナ408と共用器402を介して基地局102a〜102nのいずれかから伝送される受信信号を復調し、上記復調した情報を制御部401に出力する。
同期検出部406は、復調部404によって復調されたフレームの同期ビットを検出する。同期検出部406は、同期ビットを検出した場合には、同期ビットの位置を表す数値すなわち遅延時間を同期変化量検出部407へ出力し、同期ビットを検出できない場合には、同期変化量検出部407へ遅延時間の出力を行わない。
同期変化量検出部407は同期検出部406によって検出された遅延時間の変化量すなわち基地局間の遅延時間差を検出し、制御部401へ上記遅延時間差の情報を出力する。
制御部401は、同期変化量検出部407から渡された上記遅延時間差の情報を送信情報として変調部403へ出力する。
変調部403は、上記遅延時間差情報を含む制御部401で生成された情報を変調し、共用器402と、アンテナ408と、同軸漏洩ケーブル103a〜103nのいずれかとを介して、基地局102a〜102nのいずれかへ、上記変調された信号を送信する。
バス409は、復調部404と、同期検出部406と、同期変化量検出部407と、制御部401と、変調部403とを相互に接続するための共通の信号線である。また、バス以外の信号線を用いても、本実施例は実現可能である。
図3において、制御部301は基地局102b全体を制御すると共に、伝送する情報を生成し、伝送された情報を受け取る。
共用器302は、変調部303から出力される伝送信号を同軸漏洩ケーブル103bを介して車上局104へ送出し、同軸漏洩ケーブル103bを介して車上局104から送出された伝送信号を復調部304へ入力する。
復調部304は、共用器302を介して同軸漏洩ケーブルから受信した信号を復調し、上記復調した情報を制御部301へ出力する。
制御部301は上記復調情報を誤差情報受信部307へ出力する。
誤差情報受信部307は、制御部301が受け取った上記復調情報から、車上局104から送られた遅延時間差情報を取り出し、タイミング生成部305へ出力する。
タイミング生成部305は、誤差情報受信部307より入力された上記遅延時間差情報に応じてタイミングを調整したフレームタイミングを生成する。
変調部303は制御部301で生成された情報を、タイミング生成部305で生成されたタイミングで変調し、共用器302を介して同軸漏洩ケーブル103bへ上記変調された信号を送出する。
バス308は、復調部304と、制御部301と、誤差情報受信部307と、タイミング生成部305と、変調部303とを相互に接続するための共通の信号線である。また、バス以外の信号線を用いても、本実施例は実現可能である。
図6〜図10は、車上局104がゾーン境界において、同軸漏洩ケーブル103aのゾーンから103bのゾーンへ移動する場合のフレーム同期修正の説明を示す説明図である。
図6、7Aに示すように、基地局102aと車上局104との間で通信リンクが確立されている(701)。第1の同期フレームと第2の同期フレームとは、同一の制御局101から送信されている同一の同期情報に基づいて生成されている(703−706)。車上局104は、基地局102aから第1の同期フレームを受信している(704)。
車上局104は、例えば、基地局102aからの信号が所定値より小さくなったことを検出すると、ハンドオーバーを行う基地局を選定する(702)。車上局104は、ハンドオーバー先を基地局102bに選定すると、基地局102bから第2の同期フレームを受信する(706)。
車上局104は、フレームnまでは基地局102aの信号を受信し(704)、フレームn+2から基地局102bの信号を受信している(706)。
同軸漏洩ケーブル103aと103bの線路長の違いにより遅延時間差が生じるため、同期検出部406は、フレームnまではd1、フレームn+2からはd2の遅延時間を検出する。
図6のA,Bのフレームn+1においては、基地局102aからの信号と102bからの信号が干渉するため、同期検出部406は、同期ビットを検出できず遅延時間を検出しない。
同期変化量検出部407は、フレームn+2において遅延時間がd1からd2に変化したことを検出し、その遅延時間差d2−d1の情報を制御部401へ出力する。
制御部401は、フレームn+3以降の送信情報に上記遅延時間差情報を含める。変調部403へ出力する。フレームn+3以降に上記遅延時間差情報が、同軸漏洩ケーブル103bを介して基地局102bへ送信される(707)。
ここで、図8Aを用いて、遅延時間差情報を算出する一態様について、より詳細に説明する。なお、図8Aの起点と終点は、図7Aの(a)と(b)に対応している。
まず、同期検出部406は、基地局102aから送信されたフレームに含まれている第1の同期ビットと、基地局102bから送信されたフレームに含まれている第2の同期ビットとを検出する(S801)。検出した同期ビットは、図6のA、Bに示すように、所定の遅延時間(dn、nは自然数)だけ遅れている。
本実施例1において、この遅延時間は、同軸漏洩ケーブルの長さによって決定される。すなわち、基地局毎の遅延時間が予測可能である。かかる場合、例えば、計算精度を高めるために、図10に示すようなテーブルをメモリ(図示せず)に用意しておき、各基地局からの遅延時間に関する情報が記憶されているような構成にしてもよい。なお、図10において、参照符号1001は基地局の番号、1002は基地局等を識別するためのコード、1003は既知の遅延時間に関する情報、1004は移動局の移動速度等から計算された遅延時間に関する情報を示す。
図8Aに戻って説明を続ける。S801で検出した第1の同期ビットと図10のテーブル上の情報とを用いて、第1の同期ビットの遅延時間(第1の遅延時間と称する)が算出される(S802)。そして、計算された第1の遅延時間は、所定のメモリに記憶される。
同様に、第2の同期ビットも計算されて、第2の遅延時間が所定のメモリに記憶される。
次に、S803において、メモリに記憶された第1の遅延時間と第2の遅延時間とを用いて、基地局102aから送信された第1の同期フレームと、基地局102bから送信された第2の同期フレームとの遅延時間差情報が生成される。
生成された遅延時間差情報は、基地局102bへ送信される(707)。
基地局102bは、上記遅延時間差情報を含む信号を共用器302を介して同軸漏洩ケーブル103bから受信する(707)。復調部304は、上記遅延時間差情報を含む信号を復調する。誤差情報受信部307が上記復調した情報から上記遅延時間差情報d2−d1を取り出し、タイミング生成部305へ出力する(S901)。
タイミング生成部305は、上記遅延時間差情報を受け取ったら、生成するタイミングをd2−d1だけ早めるよう調整する(S902−907)。すなわち、d2>d1であればタイミングを早めるよう調整し(S903,S906)、d2<d1であればタイミングを遅らせるよう調整し(S902,S907)、d2=d1であればタイミングを変化させない(S904)。
変調部303から送信される変調信号は、タイミング生成部305によって調整されたタイミングで送信される(708、S905)。
この後、車上局104は、遅延時間差が無くなったことを確認すると、基地局102aから基地局102bへハンドオーバーを行う。これ以降、車上局104は、基地局102bと通信リンクを確立する(709)。
また、車上局104は、遅延時間差が所定の範囲内に収まった場合に、ハンドオーバーを行うような構成にしてもよい。遅延時間差が所定の範囲内に収まっていない場合は、前述の手順を再度実行してもよい。
上記実施の形態1は、車上局の基準タイミングを基地局に追従させない場合、あるいは追従させる速度が低速の場合に実施できる。本発明の実施の形態2は、車上局の基準タイミングを基地局に対し高速に追従させる場合に対応したものである。
図5は、本発明の実施の形態2による車上局104の詳細を示した図である。図4と異なる点は、タイミング生成部405と自走タイミング生成部501が追加された点である。
図5において、アンテナ408、共用器402、復調部404、変調部403、バス409は図4と同じであるため、説明を省略する。
タイミング生成部405は、同期検出部406で検出する遅延時間の情報により、車上局のタイミングを調整し、受信信号すなわち基地局に同期したタイミングを生成する。
このため、実施の形態2においては、車上局104が同軸漏洩ケーブル103aから103bへ移動すると、車上局のタイミングが基地局102bからの受信信号に追従しようとし、基地局102a、102b間の遅延時間差を正確に検出できないかもしれない。
そこで、自走タイミング生成部501を車上局104の構成に追加する。自走タイミング生成部501は、受信信号には無関係に車上局の自走するタイミングを生成する。同期変化量検出部407は、上記自走タイミングに対する遅延時間の変化量を検出する。
検出した変化量は、例えば、図10に示すようにメモリに記憶するようにしておいてもよい。
上記の処理の一例を図8Bに示す。図8Bは、自走タイミング及び速度に対する遅延時間の変化量を検出するステップ805が、図8AのS803とS804との間に追加されたフローチャートを示す。
これにより、車上局で基地局102a、102b間の遅延時間差を検出し、その情報が基地局102bへ送信される。これにより、実施の形態1と同様に基地局102bの送信タイミングが調節される。
上記実施の形態1〜2においては、車上局104が、車上局104自身が検出した遅延時間差情報を基地局102a〜nのいずれかに伝送し、上記遅延時間差情報を受信した基地局が送信タイミングの調整を行った。
本発明の実施の形態3では、車上局104において検出した遅延時間差情報が基地局102a〜nのいずれかを介して制御局101へ伝送される。
制御局101は、車上局104から受信した同軸漏洩ケーブルの各ゾーン境界103a−103b間(103aから103bへ車上局が移動した場合)、103b−103c間(103bから103cへ車上局が移動した場合)、…、103m−103n間(103mから103nへ車上局が移動した場合)の遅延時間差情報をそれぞれΔdab、Δdbc、…、Δdmnとして記憶する。
車上局104が逆方向に移動(例えば103bから103aへ移動)した場合の遅延時間差情報は、符号を反転して記憶する。例えば、制御局101が、103bから103aへ移動した遅延時間差情報を受信した場合は、Δdab=−(遅延時間差情報)として記憶する。
上記Δdab、Δdbc、…、Δdmnは、制御局101が該当ゾーン境界の遅延時間差情報を再度受信した場合は、該当情報を更新される。制御局101は、上記Δdab、Δdbc、…、Δdmnを用いて、各基地局へ配信する同期情報を生成する。例えば、制御局101は、基地局102bに対してはΔdab、102cに対しては、Δdab+Δdbc、102nに対してはΔdab+Δdbc+…+Δdmnだけ遅延させる。制御局101が各基地局へ配信する同期情報を更新するのは、所定の周期毎とする。
実施の形態3では、制御局101から各基地局のタイミングを制御するので、各基地局でのタイミングの調整は行わない。
上記の処理の一例を図7Bに示す。図7Bは、図7Aで基地局102bが行っていた処理の一部を制御局101で行う場合の図である。
上記実施の形態3では、受信した各ゾーン境界の遅延時間差情報Δdab、Δdbc、…、Δdmnを、該当ゾーン境界を車上局が通過し、制御局101で受信する毎に、該当情報を更新した。ここで、Δdabは、図10のメモリに記憶されているd2とd1との差である。また、必要であれば、自走タイミングの情報も考慮してもよい。
本発明の実施の形態4では、制御局101が、該当ゾーン境界の遅延時間差情報を受信した場合は、過去に受信した該当ゾーンの遅延時間差情報と共に平均化処理を行い、上記平均化処理を行った遅延時間差情報をΔdab、Δdbc、…、Δdmnとする。平均化処理は、上記以外の種々の手法が用いられて良い。
時間遅延差情報の平均化処理を行うため、図10に示すようなメモリに記憶されている設定済みの遅延時間と、自走タイミングとに関する情報を用いてもよい。
また、上記の処理の一例を図9Bに示す。図9Bは、平均化処理S908を図9Aに追加したフローチャートである。
したがって本発明の実施の形態によると、例えば、線路に沿って敷設される基地局と移動する列車内に設置した端末局とより構成される列車無線システムに好適な基地局間同期システムとすることができる。その他、種々の移動システムに適用可能である。
102a〜102n 基地局
103a〜103n 同軸漏洩ケーブル
104 車上局
105a、105b 中継機
301、401 制御部
302、402 共用器
303、403 変調部
304、404 復調部
305、405 タイミング生成部
307 誤差情報受信部
406 同期検出部
407 同期変化量検出部
408 アンテナ
501 自走タイミング生成部
Claims (6)
- 所定区間毎に設けられた複数の基地局と、上記基地局間に敷設された同軸漏洩ケーブルと、上記同軸漏洩ケーブルのゾーン境界を移動することにより、隣り合う2つの基地局からの受信信号の遅延時間差を測定し、該遅延時間差情報を上記同軸漏洩ケーブルを介して上記隣り合う2つの基地局のうち少なくともいずれか一方の基地局へ送信する1つまたは複数の車上局とを備えたことを特徴とする基地局間同期システム。
- 上記基地局は車上局より遅延時間差情報を受信し、同軸漏洩ケーブルのゾーン境界において2つのフレームタイミングが同期するようにフレームタイミングを調整することを特徴とする請求項1記載の基地局間同期システム。
- 制御局と、所定区間毎に設けられた複数の基地局と、上記基地局間に敷設された同軸漏洩ケーブルと、上記同軸漏洩ケーブルのゾーン境界を移動することにより、隣り合う2つの基地局からの受信信号の遅延時間差を測定し、該遅延時間差情報を上記同軸漏洩ケーブルと基地局を介して、制御局へ送信する1つまたは複数の車上局とを備えたことを特徴とする基地局間同期システム。
- 上記制御局は、移動局より受信した遅延時間差情報を、各ゾーン境界毎に内部のメモリに記憶し、上記記憶した各ゾーン毎の遅延時間差情報を用いて、同軸漏洩ケーブルの各ゾーン境界においてフレームタイミングが同期するように、各基地局へタイミング情報を配信することを特徴とする請求項3記載の基地局間同期システム。
- 前記車上局は基準タイミングを基地局に同期追従し、該追従速度は、隣り合う基地局からの受信信号の遅延時間差を測定する間にはタイミングが変動しないほどの低い速度であり、上記遅延時間差の測定を上記追従した車上局の基準タイミングを用いて行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の基地局間同期システム。
- 前記車上局は基地局に追従しない自走タイミングを生成し、上記遅延時間差の測定を該自走タイミングを用いて行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の基地局間同期システム。
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