JP2006319929A - 伝搬路特性測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的狭い範囲でデータ通信を行う移動体通信方式において、簡易な方法で伝搬遅延特性を測定する装置を実現する。
【解決手段】復調出力を相関検出器に入力し、あらかじめ決められた拡散符号と相関を検出する。得られた相関出力をクロック再生回路に入力してビットクロックを再生する。ビットクロックで相関出力はサンプリングされて、同期検出回路でSYNCパターンとの照合による同期検出が行われる。一方で、相関出力は絶対値演算回路に入力され、絶対値を計算した相関絶対値を出力する。相関絶対値はシフトレジスタに入力され、拡散符号の速度よりも早いクロックでシフトされる。シフトレジスタの段間出力としてビットクロック周期間隔に対応するものを出力し、加算回路に入力して、加算出力を得る。同期検出出力は制御回路に入力され、同期検出が行われる毎に加算出力で得られた伝搬遅延特性データを制御回路は処理して表示器に表示する。
【選択図】図5

Description

本発明は移動通信伝搬路の特性、特に伝搬遅延特性を測定するための手段に関するものである。
比較的狭い範囲でデータ通信を行う移動体通信方式として、無線LANがある。無線LANはいくつかの方式が国際的に標準化されており、それぞれデータ伝送速度や変調方式が異なる。データの伝送にはスペクトラム拡散通信が一般に用いられているが、データ伝送速度の高速化に伴って、拡散符号にも情報を載せて伝送する方法が用いられている。一般にスペクトラム拡散通信は拡散符号で拡散された信号を受信側では相関検出して復調するため、伝搬路特性が劣化していても相関が取れれば復調して通信が行えるという特徴をもっている。しかしながら、拡散符号にも情報を持たせた場合には拡散符号の相関値検出の余裕度が低くなり伝搬路の特性、特に伝搬遅延歪の影響を受けやすくなり、伝送特性が劣化するという問題が発生する。図1は一般の移動通信において電波の伝わり方を示した図で、基地局1からアンテナ2を通して直接移動局4に伝わる直接波信号3と建物や壁等に反射して伝わる反射波信号5との間には時間差が生じる。この時間差によって、伝搬路の周波数特性は一定ではなくなり、伝送信号に歪みいわゆる遅延歪みが生じる。伝搬路の特性は、装置を設置した場所の周りの環境に依存するため、一度設置したら特性は大きく変わらない。伝送特性品質が悪い環境や条件の場合には、そのままでは特性改善が行うことができない。改善を行うためには、装置の設置場所を変えるなり、周囲の環境を変えるなりしなければならない。しかしながら伝搬特性がどのように改善するか確認するには、設置環境をモデル化して高度なシミュレーションを行うか、インパルス応答を求めるために大掛りな伝搬特性の測定装置を用いなければならず、多くの費用および時間がかかってしまうという欠点があった。
本発明では、簡易な方法で伝搬遅延特性を測定する装置を実現することを目的とする。
無線LANの基地局に相当するアクセスポイントからは、ある一定の間隔でビーコンといわれる情報を周辺無線局すなわち移動局向けに報知している。図2は無線LANで送られるデータフォーマットの概略を示したものである。プリアンブルはデータのビット同期やデータ内部にある同期パターンによるフレーム同期に用いられる。このプリアンブルデータ区間は決まった拡散符号である11ビットのバーカー符号で直接拡散されて送られる。1ビットのデータに対して11ビットの拡散符号が割当られ、位相変調される。拡散符号は優れた自己相関特性を持っており、受信側で相関検出を行った場合には図3に例を示すような相関検出出力波形が得られる。ビットデータが1か0かによって、相関出力のピークが正の方向にでるか負の方向に出るか異なる。
伝搬路に遅延がある場合、受信機には最初に到来する信号と遅れて到来する信号が受信されるため、相関検出出力は図4に示すように2つ以上のピークを持つ形になる。ビットデータ毎にピークの出る符号が異なるため、相関出力の絶対値を求め、これをビット周期毎に平均化すなわち加算することで、遅延波による相関検出のピークを求め伝搬特性を推定することができる。実際にプリアンブルデータを受信したかどうかの確認をSYNCパターンによる同期検出により行うことで、同期検出毎に伝搬遅延特性測定結果を出力する。
このようにすることで、簡易な構成で伝搬路の遅延特性を求め、結果を出力することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図5は本発明の実施例を示したもので、受信アンテナ51で受けた信号は受信機52により復調され、復調出力53を出力する。復調出力53は相関検出器54に入力され、あらかじめ決められた拡散符号と相関を検出する。これによって得られた相関出力55はクロック再生回路56に入力されてビットクロック57を再生する。ビットクロック57で相関出力55はサンプリングされて、同期検出回路でSYNCパターンとの照合による同期検出が行われる。
一方で、相関出力55は絶対値演算回路59に入力され、絶対値を計算した相関絶対値60を出力する。相関絶対値はシフトレジスタ62に入力され、拡散符号の速度よりも早いクロック61でシフトされる。シフトレジスタの段間出力としてビットクロック周期間隔に対応するものを出力し、加算回路63に入力して、加算出力65を得る。基地局から送信されてくるデータの同期検出ができた場合に正しく信号を受信できたこととなるため、同期検出出力は制御回路66に入力され、同期検出が行われる毎に加算出力65で得られた伝搬遅延特性データを制御回路66は処理して表示器67に表示する。
一般の移動通信において電波の伝わり方を示した図。 無線LANで送られるデータフォーマットの概略を示した図。 相関検出出力波形の例を示した図。 伝搬路に遅延がある場合の相関検出出力を示した図。 本発明の実施例を示した図。
符号の説明
1:基地局、2:アンテナ、3:直接波、4:移動局、5:反射波
51:アンテナ、52:受信機、53:復調出力、54:相関検出器、55:相関出力、56:クロック再生回路、57:ビット再生クロック出力、58:同期検出回路、59:絶対値演算回路、60:相関絶対値、61:クロック、62:シフトレジスタ、63:加算回路、64:同期検出出力、65:加算出力、66:制御回路、67:表示器。

Claims (1)

  1. ディジタル変調信号の復調出力とあらかじめ定められた符号との相関検出を行う相関検出手段と、当該相関検出手段出力からビットクロックを再生するクロック再生手段と、当該クロック再生手段によりビットクロックで送られる同期パターンとの同期を検出する同期検出手段と、前記相関検出器出力の絶対値を演算する絶対値演算手段と、当該絶対値演算出力である相関絶対値を前記ディジタル変調信号の符号速度よりも早いクロックでシフトするシフトレジスタと、当該シフトレジスタからビット周期毎の段間から取り出した値を加算する加算手段と、当該加算出力および前記同期検出力によりデータの処理を行う制御手段と、制御手段からのデータを表示する表示手段を備え、前記同期検出出力が検出された場合に、前記加算出力データを表示手段に表示することを特徴とする伝搬路特性測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017041888A (ja) * 2010-06-25 2017-02-23 エンモドゥス、リミテッドEnmodus Limited スペクトル拡散タイミング基準信号
US10044402B2 (en) 2010-06-25 2018-08-07 Enmodus Limited Timing synchronization for wired communications

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