JP2006237826A - 平面表示機器用スピーカ装置及び平面表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 横幅を狭くしても、音響変換効率を高めることのできる平面表示機器用スピーカ装置を提供する。
【解決手段】 スピーカ装置15は、平面表示機器10の背面側に配置したスピーカユニット16と、スピーカユニット16から放音された音を取り込む取込口部14cと、平面表示機器10前面に隣接した開口部18であって、取り込まれた音を放音する開口部18とを有するホーン17と、を備えるものである。
【選択図】 図5

Description

本願は、各種平面表示機器に使用されるスピーカ装置及び平面表示装置の技術分野に属する。
近年、PDP(Plasma Display Panel)、LCD(Liquid Crystal Display)等のような平面表示機器において、設置における機器の占有面積は、可能な限り小さくすることが求められている。また、平面表示機器をコーナーに設置する場合には、平面表示機器全体の横幅の狭さが要求されるため、左右のスピーカ装置がスリムである必要がある。そして、左右のステレオ感を得るためには、平面表示機器の左右にスピーカ装置を配置することが望まれる。
ところで、従来の平面表示機器1は、図1に示すようにスタンド2上に平面パネル3が設置され、この平面パネル3内に映像表示部4が設けられている。また、平面パネル3の左右側面には、それぞれスピーカ装置5,5が隣接して取り付けられ、これらのスピーカ装置5,5は、それぞれ角形の箱状に形成されたスピーカボックス6と、このスピーカボックス6の前面略中心位置に固定されたスピーカユニット7とを備えている。
また、上記のような平面表示機器でないが、表示部の左右側面にスピーカ装置を隣接して取り付けたものとして、従来では、例えば特許文献1に開示されたテレビジョン受像機用スピーカシステムがある。このスピーカシステムにおけるスピーカ装置は、低域用スピーカの前面に設けられた音道と、中高域用スピーカの前面に設けられたホーンとを、外部空間に開口されている共通の音道に合流するように形成したものである。
実開平5−20475号公報
ところで、図1に示す従来の平面表示機器1では、平面パネル3の左右側面に幅広のスピーカ装置5,5がそれぞれ隣接して取り付けられていることから、設置における占有面積が大きくなり、コーナー設置には不向きである。
逆に、設置における占有面積を小さくするため、スピーカ装置5,5の横幅を狭くした場合には、スピーカ装置5,5が全体として小さくなり、音質的に問題が発生し、音響変換効率が著しく低下するという不具合がある。したがって、図1に示す従来の平面表示機器1のスピーカ装置5,5では、横幅を狭くし、かつ高音質のものを得るには物理的に困難であるという問題がある。
また、上記特許文献1に開示された発明では、図1に示す従来のスピーカ装置1と同様に、表示部の左右側面に低域用スピーカ及び中高域用スピーカが設置されているため、従来のスピーカ装置1と同様の不具合が生じることになる。
本願は、上記の事情を考慮してなされたもので、その課題の一例は、横幅を狭くしても、音響変換効率を高めることのできる平面表示機器用スピーカ装置及び平面表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る平面表示機器用スピーカ装置は、平面表示機器の背面側に配置したスピーカユニットと、前記スピーカユニットから放音された音を取り込む取込口部と、前記平面表示機器前面に隣接した開口部であって、取り込まれた前記音を放音する当該開口部とを有するホーンと、を備えることを特徴とする。
請求項12に係る平面表示装置は、請求項1〜11いずれか一項に記載の平面表示機器用スピーカ装置を音声出力手段として有することを特徴とする。
本願に係る平面表示機器用スピーカ装置の各実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態における平面表示機器用スピーカ装置の構成について、図2乃至図6を用いて説明する。なお、以下の各実施形態では、スピーカ装置をPDPやLCD等のような平面表示機器に適用した場合について説明する。また、図2は第1実施形態における平面表示機器用スピーカ装置を示す正面図、図3は図2の背面図、図4は図2の側面図、図5は図2のV−V線による拡大断面図、図6は図3においてホーンの一方を取り外した状態を示す背面図である。ここで、図5の拡大断面図においては、スタンドの図示を省略している。
図2〜図4に示すように、平面表示機器10は、スタンド11上に平面パネル12が設置され、この平面パネル12内に映像表示部13が設けられている。また、平面パネル12の背面には、各種構成機器を内蔵するためのリアボンネット14が平面パネル12の背面を覆うように固定されている。
このリアボンネット14は、図5に示すように横断面略台形に形成され、背面部14aと斜面部14b,14bとが一体に成形されている。そして、背面部14a近傍における各斜面部14b,14bの内面には、それぞれスピーカ装置15,15の一部を構成するスピーカユニット16,16が取り付けられている。したがって、スピーカユニット16,16は、平面パネル12の背面に固定されたリアボンネット14に取り付けられることから、平面表示機器10の平面パネル12の背面側に配置されることとなる。
また、各斜面部14b,14bのスピーカユニット16,16の取付部分には、スピーカユニット16,16から放音された音を取り込む取込口部14c,14cがそれぞれ穿設されている。すなわち、スピーカユニット16,16は、それぞれホーン17,17の一部を構成する取込口部14c,14cに配置される。そして、スピーカ装置15,15は、スピーカユニット16,16と、ホーン17,17とを備えて構成される。
これらのホーン17,17は、平面パネル12前面の左右に隣接して開口するように配置され、その各開口部18,18が図2に示すようにスリット状に形成され、取込口部14cから取り込まれた音を放音する。これらのホーン17,17は、それぞれ図3に示すように背面がスピーカユニット16,16の取付部分から平面パネル12前面の左右まで徐々に断面積が大きくなるように三角状に形成され、全体として略三角形の箱状に形成され、平面表示機器10の背面側に形成されている。
本実施形態では、ホーン17,17が略三角形の箱状に形成され、ホーン17,17をそれぞれ覆うリアボンネット14の斜面部14b,14bがユニットとしてのホーンユニットの一部の面を形成している。また、リアボンネット14の背面には、図3及び図6に示すように各種の端子部19が取り付けられている。さらに、ホーン17,17は、リアボンネット14に対して取外し可能に構成され、図6はホーン17,17の一方をリアボンネット14から取り外した状態を示している。
次に、本実施形態におけるスピーカ装置15,15の作用を説明する。
図5に示すように、まずリアボンネット14の背面部14a近傍における斜面部14b,14bの内面にそれぞれ取り付けられたスピーカユニット16,16から放音した音が取込口部14c,14cを通してそれぞれA方向に放音され、これらの音はホーン17,17とリアボンネット14の斜面部14b,14bとの空間をそれぞれB方向に通過し、平面パネル12前面の左右に隣接して開口する各開口部18,18からC方向に放音され、これによりスピーカ装置15,15の各前面から放音されることになる。
ここで、本実施形態のようなホーンではなく、筒状体とした場合には、特定の共振周波数が発生し、また音響変換効率が低下し、音が小さくなる。これに対し、本実施形態のようなホーン17,17では、共振周波数が分散して特定の共振周波数を持ちにくくなり、また音響変換効率が高まり、音が大きくなる。
また、本実施形態では、スピーカユニット16,16を平面表示機器10の平面パネル12の背面側に配置したことにより、図1のようにスピーカユニットを取り付けるために平面表示機器10の横幅を広くする必要がなくなることとなる。加えて、本実施形態では、ホーン17,17の各開口部18,18をスリット状に形成して横幅を狭くしたにも拘らず、平面表示機器10の背面に設けられたホーン17,17によって、所定の開口面積を維持しつつ、音響変換効率を高めるようにしたものである。
このように本実施形態によれば、スピーカ装置15,15は、平面表示機器10の平面パネル12の背面側に配置したスピーカユニット16,16と、これらのスピーカユニット16,16から放音された音を取り込む取込口部14c,14cと平面表示機器10前面に隣接した開口部18,18であって、取り込まれた音を放音する開口部18,18とを有するホーン17,17とを備えることにより、横幅を狭くしても、平面表示機器10の背面に設けられたホーン17,17によって、音響変換効率を高めることができる。これにより、平面表示機器10の占有面積を小さくすることができ、平面表示機器10のコーナー設置の場合にも適用可能である。そして、音響変換効率が高くなることで、高音質のスピーカ装置15,15を得ることができる。
また、本実施形態によれば、ホーン17,17の各開口部18,18をスリット状に形成したことにより、スピーカ装置15,15を含めた平面表示機器10の横幅をより狭くしたにも拘らず、所定の開口面積を維持しつつ、音響変換効率を高めることができる。そして、本実施形態によれば、ホーン17,17の各開口部18,18を平面表示機器10の前面の左右に配置したので、ステレオ感を得ることができる。
さらに、本実施形態によれば、スピーカユニット16,16をリアボンネット14の背面部14a近傍における斜面部14b,14bの内面にそれぞれ取り付けたので、平面表示機器10の奥行きを短くすることができ、その結果、平面表示機器10の占有面積を一段と小さくすることができる。
また、本実施形態によれば、リアボンネット14の斜面部14b,14bは、それぞれのホーン17,17の一部を形成していることから、ホーン17,17の製造コストを削減することができる。
なお、本実施形態では、リアボンネット14の斜面部14b,14bをホーン17,17の一部としたが、これに限らず、リアボンネット14の斜面部14b,14bと分離して別成型によりホーンを形成するようにしてもよい。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態における平面表示機器用スピーカ装置を示す正面図である。なお、以下の各実施形態では、前記第1実施形態と同一または対応する部分に同一の符号を付して説明する。また、スピーカ装置は、左右同一の構成であるため、以下の説明では、一方のスピーカ装置のみについて説明する。
第2実施形態のスピーカ装置15Aでは、図7に示すようにホーン17Aの他端に形成された開口部18Aは、平面パネル12前面隅角部近傍の上下に隣接して4つ開口するように配置されている。これらの開口部18Aは、それぞれ薄形に形成されている。そして、第1実施形態と同様に平面パネル12の背面側には、図示しないスピーカユニットが配置されている。
このように第2実施形態によれば、ホーン17Aを平面表示機器10の背面に設け、ホーン17Aの開口部18Aを平面表示機器10前面の上下に隣接して配置したことにより、音響変換効率を高めるとともに、横幅を一段と狭くすることができる。これにより、平面表示機器10の占有面積をさらに小さくすることができる。その他の構成及び作用は、前記第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。以下の各実施形態も同様である。
(第2実施形態の変形例)
図8は、第2実施形態の変形例における平面表示機器用スピーカ装置を示す正面図である。
この変形例は、前記第2実施形態の構成に加えて、サラウンドシステムのセンタースピーカを設けた構成である。なお、この図8ではそのセンタースピーカのみを図示した図面となっており、上記各実施形態における左右のスピーカは図示していない。
図8に示すように、平面表示機器10の背面中央部には、センタースピーカのスピーカユニット16を配置し、1つの取込口部14cから平面表示機器10の上下方向に2つのホーン17A,17Aが延びて、その開口部18A,18Aを平面表示機器10の上下に隣接して開口するように配置した構成となっている。
したがって、この変形例によれば、センタースピーカの音場が平面表示機器10の画面の中央に一致し、視聴者に臨場感を与える構成となっている。
また、スピーカユニット16を平面表示機器10の背面中央部に配置したことにより、上下に延びる2つのホーン17A,17Aが同一の長さに形成されるので、1つのセンタースピーカのスピーカユニット16から発せられた音も上下の開口部18A,18Aで遅延が生じることなく、外部に放音することができる。
なお、この変形例では、ホーン17A,17Aが平面表示機器10の上下方向に延びて、開口部18A,18Aが平面表示機器10の上下に設けられた構成となっているが、この構成に限らずホーン17A,17Aを平面表示機器10の左右方向に延ばし、開口部18A,18Aを平面表示機器10の左右に配置した構成でも同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態における平面表示機器用スピーカ装置の要部を示す拡大断面図である。
第3実施形態のスピーカ装置15Bでは、図9に示すようにリアボンネット14の背面部14a近傍における斜面部14bの内面に、スピーカ装置15Bの一部を構成する低域用のスピーカユニット16Aが取り付けられているとともに、ホーン17Bの外面にスピーカユニット16Aと対向するように中高域用のスピーカユニット16Bが取り付けられている。
このように第3実施形態によれば、リアボンネット14の内面に低域用のスピーカユニット16Aを取り付け、ホーン17Bの外面に中高域用のスピーカユニット16Bを取り付けたことにより、前記第1実施形態の効果に加え、低域用の音道と中高域用の音道とを合流させることができる。
なお、図示しないが、リアボンネット14の内面に中高域用のスピーカユニット16Bを取り付け、ホーン17Bの外面に低域用のスピーカユニット16Aを取り付けるような構成としても上記と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
図10は、第4実施形態における平面表示機器用スピーカ装置の要部を示す拡大断面図である。
第4実施形態のスピーカ装置15Cでは、図10に示すようにスピーカユニット16Cをリアボンネット14の内面に取り付けることなく、ホーン17Cの一端外面に取り付けている。
このように第4実施形態によれば、スピーカユニット16Cをホーン17Cの一端外面に取り付けるようにしても、前記第1実施形態と略同様の効果が得られる。
(第5実施形態)
図11は、第5実施形態における平面表示機器用スピーカ装置の要部を示す拡大断面図である。
第5実施形態のスピーカ装置15Dでは、図11に示すように平面表示機器10の背面側におけるホーン17Dの外部面にスピーカユニット16Dを取り付け、そのスピーカユニット16Dを囲むように、ホーン17Dの外部面にエンクロージャとなる筐体20を設けた構成となっている。
このように本実施形態によれば、上記各実施形態の効果に加えて、この筐体20によって低音特性を更に改善できる効果を有する。
なお、本願に係る平面表示装置は、上記各実施形態及び変形例に記載のスピーカ装置を音声出力手段として有している。これにより、平面表示装置の占有面積を小さくすることができ、平面表示装置をコーナーに設置する場合にも適用可能である。
従来の平面表示機器を示す正面図である。 第1実施形態における平面表示機器用スピーカ装置を示す正面図である。 図2の背面図である。 図2の側面図である。 図2のV−V線による拡大断面図である。 図3においてホーンの一方を取り外した状態を示す背面図である。 第2実施形態における平面表示機器用スピーカ装置を示す正面図である。 第2実施形態の変形例における平面表示機器用スピーカ装置を示す正面図である。 第3実施形態における平面表示機器用スピーカ装置の要部を示す拡大断面図である。 第4実施形態における平面表示機器用スピーカ装置の要部を示す拡大断面図である。 第5実施形態における平面表示機器用スピーカ装置の要部を示す拡大断面図である。
符号の説明
10:平面表示機器スピーカ装置
12:平面パネル
13:映像表示部
14:リアボンネット
14c:取込口部
15:スピーカ装置
16:スピーカユニット
17:ホーン
18:開口部

Claims (12)

  1. 平面表示機器の背面側に配置したスピーカユニットと、
    前記スピーカユニットから放音された音を取り込む取込口部と、前記平面表示機器前面に隣接した開口部であって、取り込まれた前記音を放音する当該開口部とを有するホーンと、
    を備えることを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  2. 請求項1に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記ホーンは、前記平面表示機器の背面側に設けられたことを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  3. 請求項1に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記ホーンは、略三角形形状であることを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  4. 請求項1に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記ホーンの開口部は、スリット状に形成したことを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  5. 請求項1又は4に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記ホーンの開口部は、前記平面表示機器前面の左右及び上下の少なくとも一方に隣接して配置したことを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  6. 請求項1に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記スピーカユニットは、前記平面表示機器のリアボンネット内面に取り付けたことを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  7. 請求項6に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記リアボンネットは、前記ホーンの一部を形成していることを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  8. 請求項1に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記スピーカユニットは、前記平面表示機器の背面側における前記ホーン外面に取り付けたことを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  9. 請求項1に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記スピーカユニットは、低域用のスピーカユニットと中高域用のスピーカユニットを備え、前記低域用のスピーカユニットは、前記平面表示機器のリアボンネット内面及び前記平面表示機器の背面側における前記ホーン外面の一方に取り付け、前記中高域用のスピーカユニットは、前記平面表示機器のリアボンネット内面及び前記平面表示機器の背面側における前記ホーン外面の他方に取り付けたことを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  10. 請求項1に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記スピーカユニットは前記平面表示機器の背面側の略中央部に設けられ、1つの前記取込口部から前記平面表示機器の左右及び上下の少なくとも一方に延びる2つの前記ホーン部を有し、前記ホーンの開口部は前記平面表示機器前面の左右及び上下の少なくとも一方に隣接して配置したことを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  11. 請求項1に記載の平面表示機器用スピーカ装置において、
    前記平面表示機器の背面側における前記ホーンの外面に前記スピーカユニットを取り付け、該スピーカユニットを囲む筐体を前記平面表示機器の背面側における前記ホーン外面に設けたことを特徴とする平面表示機器用スピーカ装置。
  12. 請求項1〜11いずれか一項に記載の平面表示機器用スピーカ装置を音声出力手段として有することを特徴とする平面表示装置。
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