JP2006237132A - 配線基板及び配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板及び配線基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006237132A
JP2006237132A JP2005047094A JP2005047094A JP2006237132A JP 2006237132 A JP2006237132 A JP 2006237132A JP 2005047094 A JP2005047094 A JP 2005047094A JP 2005047094 A JP2005047094 A JP 2005047094A JP 2006237132 A JP2006237132 A JP 2006237132A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
dielectric layer
laminate
ceramic
conductor layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005047094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4667070B2 (ja
Inventor
Shinji Yuri
伸治 由利
Makoto Origuchi
誠 折口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2005047094A priority Critical patent/JP4667070B2/ja
Publication of JP2006237132A publication Critical patent/JP2006237132A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4667070B2 publication Critical patent/JP4667070B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

【課題】コンデンサを内蔵する配線基板において、支持基体の表裏両側の主表面にコンデンサを形成することにより、一方の主表面にのみコンデンサを形成した場合と比較して形成容量を倍増させる。
【解決手段】支持基体である基板コア部2の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部6が形成され、配線積層部6には基板コア部2から高分子材料誘電体層3Aと導体層4Bとセラミック誘電体層5とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部8を有する配線基板において、基板コア部2の表裏両側の主表面に複合積層部8をそれぞれ形成する。
【選択図】図1

Description

この発明は配線基板及び配線基板の製造方法に関する。
特開2003−142624号公報
CPUやその他のLSIなどの高速動作する集積回路デバイスにおいては、集積回路内の複数の回路ブロックに対し、共通の電源から分岐する形で電源線が割り振られているが、回路ブロック内の多数の素子が同時に高速でスイッチングすると、電源から一度に大きな電流が引き出され、電源電圧の変動が一種のノイズとなり、電源線を介して各回路ブロックに伝播してしまう問題がある。そこで、各回路ブロック毎に電源インピーダンスを下げるためのデカップリングコンデンサを設けることが、電源電圧変動によるブロック間ノイズ伝播を抑制する上で有効である。
ところで、CPUなどの大規模な集積回路の場合、作り込まれる回路ブロックの数も多く、電源端子やグランド端子の数も増加する傾向にあり、端子間距離もどんどん縮小しつつある。デカップリングコンデンサは各回路ブロックに向かう電源線毎に接続する必要があり、多数の端子が密集した集積回路にコンデンサを個別接続するのが実装技術的に困難であるばかりでなく、小型化等の流れにも逆行する。
そこで、特許文献1には、強誘電体膜と金属膜とを積層し、密集した集積回路側端子に個別に接続される多数のコンデンサ端子を作り込んだデカップリングコンデンサが開示されている。高速スイッチング時の電源電圧変動によるノイズ問題が特に表面化しやすい高周波領域(特に100MHz以上)においては、電源インピーダンスに占める誘導性リアクタンス項の比重が大きくなるため、デカップリングコンデンサに導通する電源端子とグランド端子との距離をなるべく接近させることが、電源インピーダンスの低減に効果的である。また、端子部分のインダクタンスが増加すると、デカップリングコンデンサの容量成分と結合して共振点が生じ、十分なインピーダンス低減効果が得られる帯域幅が縮小する問題もある。従って、上記のように端子間距離の小さいコンデンサを作製することは、単に素子の小型化だけでなく、本来の目的である電源インピーダンスの低減とその広帯域化にも寄与する利点がある。
しかし、前述の特許文献1においては、電子部品と配線基板との間に設けられる中間基板にコンデンサを組み込んだ構成となっており、中間基板が介在する分だけ電子部品の配線基板への組み付け工数が増える上、配線基板と電子部品とのアセンブリを低背化しにくくなる問題がある。
そこで、本発明者らは、誘電体層として高分子材料からなるビルドアップ樹脂絶縁層を用いたいわゆるオーガニック配線基板において、高誘電体セラミック層を用いたコンデンサを上記のビルドアップ樹脂絶縁層の一部を置き換える形で組み込むことを検討した。これによれば、中間基板を用いる構成と比較して、アセンブリの低背化を実現することができるが、次のような課題が浮上した。
(1)高分子材料誘電体層、例えば、ビルドアップ樹脂絶縁層や配線層とコンデンサ部分との密着強度が低下しやすく、特に電子部品をフリップチップ接続するリフロー処理などの熱サイクルが加わると、ビルドアップ樹脂絶縁層と高誘電体セラミック層との線膨張係数差による層間の剪断熱応力レベルが高くなり、剥がれ等の問題も生じやすくなる。
(2)高誘電体セラミックの薄層を用いるコンデンサは、配線用のビルドアップ配線層に接合する際のハンドリングが難しく、製造能率が悪い問題がある。
そこで、本発明者らは、セラミック誘電体層と高分子材料誘電体層とが複合積層された構造を有する配線基板を容易に製造できる配線基板の製造方法として転写法を採用し、層間の密着強度を高めることができ、ひいてはリフロー処理時等における剥がれ等の問題も生じにくい配線基板を製造可能とすることをさらに検討した。
ところが、転写法を用いて、オーガニック基板の一方の主表面(例えば、表側の主表面)のみにコンデンサを形成した場合には、所望の容量値を満足することができない場合が生じる可能があるという問題がある。
また、転写法を用いて、オーガニック基板の一方の主表面(例えば、表側の主表面)のみにコンデンサを形成した場合には、オーガニック基板の表裏両側の応力の違いによってパネル反りが生じるおそれがあるという問題がある。
本発明の第1の課題は、所望の容量値を得ると同時にパネルの反りを抑制するように、オーガニック基板の表裏両側の主表面にコンデンサを形成するようにした配線基板を提供することにある。
本発明の第2の課題は、所望の容量値が得られるように、オーガニック基板の一方の主表面に多段にコンデンサを形成するようにした配線基板を提供することにある。
本発明の第3の課題は、所望の容量値を得ると同時にパネルの反りを抑制するように、オーガニック基板の一方の主表面にコンデンサを1段以上形成し、オーガニック基板の他方の主表面にコンデンサを2段以上形成するようにした配線基板を提供することにある。
本発明の第4の課題は、オーガニック基板の表裏両側の主表面にコンデンサを形成するようにして、所望の容量値を得ると同時にパネルの反りを抑制するようにした配線基板の製造方法を提供することにある。
本発明の第5の課題は、オーガニック基板の一方の主表面に多段にコンデンサを形成して、所望の容量値が得られるようにした配線基板の製造方法を提供することにある。
本発明の第6の課題は、オーガニック基板の一方の主表面にコンデンサを1段以上形成し、オーガニック基板の他方の主表面にコンデンサを2段以上形成するようにして、所望の容量値を得ると同時にパネルの反りを抑制するようにした配線基板の製造方法を提供することにある。
発明を解決するための手段及び発明の効果
上記の課題を解決するために、本発明の配線基板は、支持基体の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部がそれぞれ形成され、これら配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部が含まれてなり、前記複合積層部において、前記導体層は面内方向に層の一部が切り欠かれた導体層側切欠部を有し、また、前記セラミック誘電体層は面内方向に層の一部が切り欠かれたセラミック側切欠部を有し、該セラミック側切欠部と前記導体層側切欠部とが互いに連通した連通切欠部が形成され、前記高分子材料誘電体層を構成する高分子材料が、前記連通切欠部において、前記導体層側切欠部を経て前記セラミック側切欠部に至る形で充填されてなることを特徴とする。
また、本発明の配線基板の製造方法は、支持基体の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部が形成され、該配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部を有する配線基板の製造方法において、転写元基板の一方の主表面上に前記セラミック誘電体層と前記導体層とをこの順序で形成して第一積層体を製造する第一積層体製造工程と、前記支持基体の表裏両側の主表面上に前記高分子材料誘電体層を形成して第二積層体を製造する第二積層体製造工程と、前記第二積層体の表裏両側の前記高分子材料誘電体層に前記第一積層体の前記導体層をそれぞれ貼り合わせる貼り合わせ工程と、前記転写元基板を前記セラミック誘電体層から除去する転写元基板除去工程と、をこの順序で実施することを特徴とする。
上記本発明の配線基板及び配線基板の製造方法によれば、転写法を用いたコンデンサを内蔵する配線基板の製造方法において、支持基体の表裏両側の主表面に複合積層部を形成することにより、所望の容量値が得られると同時に、形成容量の増大に伴う配線基板の反りを抑制することができる。詳しくは、コンデンサを内蔵したオーガニック基板の構造について、一方の主表面(例えば表側の主表面)のみに複合積層部を形成することも可能であるが、裏側の主表面にも同じものを形成し、表裏対象の構造とすることによって配線基板の反りを軽減し、かつ形成できる容量値も倍増できる。加えて、配線基板の表裏両側の高分子材料誘電体層における高分子材料(樹脂)粗化の通過回数差に伴う不具合を抑制することもできる。
本発明の配線基板は、支持基体の一方の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部が形成され、該配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部が2段以上に含まれてなり、前記複合積層部において、前記導体層は面内方向に層の一部が切り欠かれた導体層側切欠部を有し、また、前記セラミック誘電体層は面内方向に層の一部が切り欠かれたセラミック側切欠部を有し、該セラミック側切欠部と前記導体層側切欠部とが互いに連通した連通切欠部が形成され、前記高分子材料誘電体層を構成する高分子材料が、前記連通切欠部において、前記導体層側切欠部を経て前記セラミック側切欠部に至る形で充填されてなることを特徴とする。
また、本発明の配線基板の製造方法は、支持基体の一方の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部が形成され、該配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部を有する配線基板の製造方法において、転写元基板の一方の主表面上に前記セラミック誘電体層と前記導体層とをこの順序で形成して第一積層体を製造する第一積層体製造工程と、前記支持基体の一方の主表面上に前記高分子材料誘電体層を形成して第二積層体を製造する第二積層体製造工程と、前記第二積層体の前記高分子材料誘電体層に前記第一積層体の前記導体層を貼り合わせる第一貼り合わせ工程と、前記第二積層体に貼り合わされた前記第一積層体の前記セラミック誘電体層から前記転写元基板を除去する第一転写元基板除去工程と、前記第二積層体に貼り合わされた前記第一積層体の上にさらに第一積層体を貼り合わせる第二貼り合わせ工程と、前記第一積層体の上に貼り合わされた前記第一積層体の前記セラミック誘電体層から前記転写元基板を除去する第二転写元基板除去工程と、をこの順序で実施することを特徴とする。
上記本発明の配線基板及び配線基板の製造方法によれば、転写法を用いたコンデンサを内蔵する配線基板の製造方法において、支持基体の一方の主表面に複合積層部を多段に形成することにより、複合積層部を1段形成したる場合と比較して形成容量が倍増する。これにより、必要な容量値に対して余裕が持てるため、それに伴い、(1)セラミック誘電体層の厚みが厚くてもよい、(2)セラミック誘電体層に比誘電率が低い材料が使用できる、(3)配線基板の単位(パッケージ)の外形に対するコンデンサ(セラミック誘電体層,導体層)の引き下がり幅やシグナルを通すための抜きしろが広くとれる等の効果が得られる。
本発明の配線基板は、支持基体の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部がそれぞれ形成され、前記配線積層部の一方には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部が1段以上含まれ、前記配線積層部の他方には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部が2段以上含まれてなり、前記複合積層部において、前記導体層は面内方向に層の一部が切り欠かれた導体層側切欠部を有し、また、前記セラミック誘電体層は面内方向に層の一部が切り欠かれたセラミック側切欠部を有し、該セラミック側切欠部と前記導体層側切欠部とが互いに連通した連通切欠部が形成され、前記高分子材料誘電体層を構成する高分子材料が、前記連通切欠部において、前記導体層側切欠部を経て前記セラミック側切欠部に至る形で充填されてなることを特徴とする。
また、本発明の配線基板の製造方法は、支持基体の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部が形成され、該配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部を有する配線基板の製造方法において、転写元基板の一方の主表面上に前記セラミック誘電体層と前記導体層とをこの順序で形成して第一積層体を製造する第一積層体製造工程と、前記支持基体の表裏両側の主表面上に前記高分子材料誘電体層を形成して第二積層体を製造する第二積層体製造工程と、前記第二積層体の表裏両側の前記高分子材料誘電体層に前記第一積層体の前記導体層をそれぞれ貼り合わせる第一貼り合わせ工程と、前記第二積層体の表裏両側に貼り合わされた前記第一積層体の前記セラミック誘電体層から前記転写元基板を除去する第一転写元基板除去工程と、前記第二積層体の表裏両側に貼り合わされた前記第一積層体の少なくとも一方の上にさらに第一積層体を貼り合わせる第二貼り合わせ工程と、前記第一積層体の少なくとも一方の上に貼り合わされた前記第一積層体の前記セラミック誘電体層から前記転写元基板を除去する第二転写元基板除去工程と、をこの順序で実施することを特徴とする。
上記配線基板及び配線基板の製造方法によれば、転写法を用いたコンデンサを内蔵する配線基板の製造方法において、支持基体の一方の主表面に複合積層部を1段以上形成し、他方の主表面に複合積層部を2段以上形成することにより、3段以上の複合積層部が配置される。これにより、所望の形成容量が自由に得られ、それに伴い、(1)セラミック誘電体層の厚みが厚くてもよい、(2)セラミック誘電体層に比誘電率が低い材料が使用できる、(3)配線基板の単位(パッケージ)の外形に対するコンデンサ(セラミック誘電体層、導体層)の引き下がり幅やシグナルを通すための抜きしろが広くとれる、等の効果が得られる。
なお、本発明の配線基板では、前記連通切欠部の少なくとも一つのものにおいて、前記前記セラミック側切欠部に充填された高分子材料でなるセラミック側高分子材料充填部に対し、前記導体層側切欠部に連通しているのと反対側において前記第二導体層の一部をなす導体パターンが接して配置され、該導体パターンと前記充填部との境界面が、前記セラミック誘電体層の第二導体層側の主表面と面一に形成されているようにすることができる。このようにすれば、セラミック誘電体層の第二導体層側の主表面の平坦度が向上し、配線積層部の表面の平坦度にもこれが引き継がれることで、例えば配線積層部の最表層部に形成された電子部品接続用のパッドのコプラナリティを良好にすることができる。
また、本発明の配線基板では、前記高分子材料誘電体層に対し前記第一導体層とは反対側からこれと接する第三導体層が形成され、前記第二導体層をなす前記導体パターンと前記第三導体層とが、前記セラミック誘電体層、前記第一導体層及び前記高分子材料誘電体層をこの順序で貫くビア導体によって導通接続され、かつ、前記第一導体層と該ビア導体との間が前記導体層側切欠部を充填する高分子材料により互いに絶縁されるとともに、前記セラミック側切欠部において前記ビア導体を形成するための貫通孔が該前記セラミック側切欠部に充填された高分子材料でなるセラミック側高分子材料充填部に形成されているようにすることができる。このようにすれば、本来的には絶縁機能を有するセラミック誘電体層にビア導体用の貫通孔を直接穿孔するのではなく、その内側のセラミック側高分子材料充填部に該貫通孔を形成するようにしたので、貫通孔の形成が容易になるという利点がある。具体的には、セラミック側高分子材料充填部に対し、転写元基板の除去により露出した主表面側から、ビア導体を形成するための貫通孔をレーザー穿孔により簡単に形成することができる。
さらに、本発明の配線基板では、前記第二導体層には、面内方向に層の一部が切り欠かれた第二導体層側切欠部が、前記連通切欠部の一部のものと連通する形で形成され、該第二導体層側切欠部を充填する第二導体層側高分子材料充填部は、前記連通切欠部との連通領域において前記前記セラミック側切欠部に充填された高分子材料でなるセラミック側高分子材料充填部と接合されるとともに、該連通切欠部の周縁から前記セラミック誘電体層の主表面側に一部が回り込む形で形成されているようにすることができる。このようにすれば、連通切欠部の内部及び表裏が高分子材料により一体的につながった構造が得られ、また連通切欠部の周縁からセラミック誘電体層の主表面側に第二導体層側高分子材料充填部が回り込むことで、セラミック誘電体層の、連通切欠部の側面を含む縁部が高分子材料中に埋設される形となる。その結果、セラミック誘電体層の主表面を境界とした剥離等が極めて生じにくくなる。
さらにまた、本発明の配線基板では、前記連通切欠部と前記第二導体層側切欠部とが、前記セラミック誘電体層の外周縁に沿って形成されているようにすることができる。このようにすれば、連通切欠部と第二導体層側切欠部とがセラミック誘電体層の外周縁に沿って形成されているので、セラミック誘電体層の主表面を境界とした剥離等が生じにくくなるという効果がより顕著となる。
一方、本発明の配線基板の製造方法では、前記貼り合せ工程において、前記支持基体を含む前記第二積層体は、製造すべき配線基板の単位が複数個面内に一体化されたものであり、前記第一積層体は、含まれる前記単位が該第二積層体よりも少なく形成されたものが複数個、前記第二積層体上に組み合わせて配置されるようにすることができる。このようにすれば、複数個の第一積層体を一括して第二積層体に貼り合わせることができるので、第一積層体の焼成及び第二積層体の製作の両方における可能最大ワークサイズを生かして生産効率の向上が図れるという効果がある。
また、本発明の配線基板の製造方法では、前記第一積層体製造工程は、転写元基板の一方の主表面上に形成された前記セラミック誘電体層に、前記セラミック側切欠部をパターニング形成するセラミック側切欠部パターニング工程と、該パターニング後のセラミック誘電体層上に前記導体層を形成する導体層形成工程と、該導体層に対し前記導体層側切欠部を前記セラミック側切欠部に連通するようにパターニング形成する導体層側切欠部パターニング工程とを含み、前記貼り合せ工程において、前記セラミック側切欠部と、これに連通する前記導体層側切欠部が形成された複数の前記第一積層体に対し、当該導体層側切欠部の開口側の主表面に、前記高分子材料誘電体層が未硬化又は半硬化の状態の前記第二積層体を、当該高分子材料誘電体層の主表面を重ね合わせ、その状態で複数の第一積層体及び第二積層体を積層方向に加圧して、前記高分子材料誘電体層を構成する未硬化又は半硬化の状態の高分子材料を前記連通切欠部に圧入充填し、その後に該高分子材料を硬化させるようにすることができる。このようにすれば、支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部において、高分子材料誘電体層を構成する高分子材料が、導体層及びセラミック誘電体層側に形成された連通切欠部側に充填されるので、そのアンカー効果によって層間の密着強度を高めることができ、ひいてはリフロー処理時等における剥がれ等の問題も生じにくくすることができる。
さらに、本発明の配線基板の製造方法では、前記貼り合せ工程において前記連通切欠部に前記高分子材料を圧入し硬化させることにより、前記セラミック側高分子材料充填部を、前記転写元基板の主表面により前記セラミック誘電体層と面一化した形で形成し、その後に前記転写元基板除去工程を実施するようにすることができる。このようにすれば、セラミック誘電体層の第二導体層側の主表面の平坦度が向上し、配線積層部の表面の平坦度にもこれが引き継がれることで、例えば配線積層部の最表層部に形成された電子部品接続用のパッドのコプラナリティが良好になるという効果が得られる。
また、本発明の適用対象となる配線基板は、例えば支持基体としての基板コア部の少なくとも一方の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部が形成され、該配線積層部には基板コア部側から高分子材料誘電体層(いわゆるビルドアップ樹脂絶縁層)と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部を有するものとして構成できるが、コアを有さない、いわゆるコアレス基板等に本発明を適用することももちろん可能である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る配線基板1の断面構造を模式的に示すものである。該配線基板1は、耐熱性樹脂板(例えばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)や、繊維強化樹脂板(例えばガラス繊維強化エポキシ樹脂)等で構成された板状コア2Cの表裏両側の主表面(図中、上下側に表れている主表面)に、所定のパターンに配線金属層をなすコア導体層4Y,4Yがそれぞれ形成される。これらコア導体層4Y,4Yは板状コア2Cの表裏両側の主表面の大部分を被覆する面導体パターンとして形成され、電源層(図中符号41)又はグランド層(図中符号40)として用いられるものである。他方、板状コア2Cには、ドリル等により穿設されたスルーホール112が形成され、その内壁面にはコア導体層4Y,4Yを互いに導通させるスルーホール導体30が形成されている。また、スルーホール112は、エポキシ樹脂等の樹脂製穴埋め材31により充填されている。
また、コア導体層4Y,4Yの上層には、エポキシ樹脂等の高分子材料(及び誘電率や絶縁耐圧調整用のシリカ粉末等からなる無機フィラー:他の高分子材料誘電体層についても同様)からなる第一ビア層(ビルドアップ樹脂絶縁層:誘電体層)3Y,3Yがそれぞれ形成されている。さらに、その表面には第三導体層4A,4AがCuメッキにより形成されている。なお、コア導体層4Y,4Yと第三導体層4A,4Aとは、それぞれビア34により層間接続がなされている。同様に、第三導体層4A,4Aの上層には、高分子材料誘電体層3A,3Aがそれぞれ形成されている。基板コア部(支持基体)2は、板状コア2C、コア導体層4Y,4Y及び第一ビア層3Y,3Yよりなる。
基板コア部2の表裏両側の主表面においては、第三導体層4A,4A上に、第一高分子材料誘電体層3A,3A、Cuメッキ層からなる第一導体層4B,4B、セラミック誘電体層5,5、Cuメッキ層からなる第二導体層4C,4C、第二高分子材料誘電体層3B,3B及び電子部品接続用の金属端子パッド10,10が複数形成される第四導体層4D,4Dがこの順序で積層され、配線積層部6,6を形成している。第一導体層4B,4B、第二導体層4C,4C及び第四導体層4D,4Dは、それぞれ中間パッド12,12を介して、Cuのフィルドメッキ部として形成されたビア導体34,34にて積層方向に導通接続されている。一方の主表面側の金属端子パッド10は、配線基板1自体をマザーボード等にピングリッドアレイ(PGA)あるいはボールグリッドアレイ(BGA)により接続するための裏面パッドとして利用されるものである。
表裏両側の主表面の金属端子パッド10,10間をつなぐ、ビア導体34、中間パッド12及びスルーホール導体30からなる導通経路は、信号用導通経路SL、電源用導通経路PL及びグランド用導通経路GLの3種類がある。なお、信号用導通経路SLに含まれるスルーホール導体30は、絶縁用空隙部40i,41iにより電源層41あるいはグランド層40と絶縁されている。また、電源用導通経路PLに含まれるスルーホール導体30は、絶縁用空隙部40iによりグランド層40と、グランド用導通経路GLに含まれるスルーホール導体30は、絶縁用空隙部41iにより電源層41と、それぞれ絶縁されている。
上記のごとく配線基板1は、基板コア部2の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部6,6が形成され、該配線積層部6,6には基板コア部2側から高分子材料誘電体層3A,3Aと導体層4B,4Bとセラミック誘電体層5,5(切欠部16を含む概念とする)とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部8を有する。
このような配線基板1を製造するための本発明の方法の要旨は、以下の通りである。
(1)転写元基板50の一方の主表面上にセラミック誘電体層5と導体層4Bとをこの順序で形成して第一積層体60を製造する(第一積層体製造工程:図4〜図5、工程1〜9)。
(2)基板コア部2の表裏両側の主表面上に高分子材料誘電体層3A,3Aを形成して第二積層体70を製造する(第二積層体製造工程:図6、工程10〜11)。
(3)第一積層体60の導体層4B,4Bと、第二積層体70の表裏両側の主表面の高分子材料誘電体層3A,3Aとをそれぞれ貼り合わせる(貼り合わせ工程:図7〜図9、工程12〜13)。
(4)転写元基板50をセラミック誘電体層5から除去する(転写元基板除去工程:図10、工程14,15)。
上記本発明の配線基板の製造方法によると、転写元基板50の一方の主表面上にセラミック誘電体層5と導体層4Bとをこの順序で形成して第一積層体60を製造し、第一積層体60を基板コア部2の表裏両側の主表面上に高分子材料誘電体層3A,3Aを形成した第二積層体70に重ね合わせて貼り合わせた後、転写元基板50を除去する。すなわち、薄くて脆いセラミック誘電体層5は、転写元基板50で補強した形で貼り合せ工程に供すればよく、これを単独でハンドリングする必要がなくなるので、上記のごとく高分子材料誘電体層3Aと導体層4Bとセラミック誘電体層5とが積層された複合積層部8を基板コア部2の表裏両側の主表面上に有した配線基板1の製造能率及び歩留まりを劇的に向上させることができる。
貼り合せ工程においては、図7〜図9に示すごとく、第一積層体60及び第二積層体70に各々形成されたガイド貫通孔50h,70hに位置決め用のピン90を挿通することにより、第一積層体60及び第二積層体70を互いに位置決めしつつ貼り合わせることができる。これにより、第一積層体60側のセラミック誘電体層5及びこれに接して積層される導体層4Bと、第二積層体70側の高分子材料誘電体層3Aとのパターンずれ等を効果的に防止することができる。本実施形態では、転写元基板50は、図2に示すごとく、ガイド貫通孔50hをドリル穿孔等により形成したものを使用する。
転写元基板50としては、セラミック誘電体層5を構成するセラミックの焼成温度よりも高融点の金属基板50を使用することができる。この場合、上記の第一積層体製造工程は、転写元基板50の主表面上に、セラミック誘電体層5の焼成前素材からなる未焼成セラミック素材層15gを形成する未焼成セラミック素材層形成工程(図4:工程1〜工程3)と、未焼成セラミック素材層15gを金属基板50とともに焼成する焼成工程(図5:工程4)とを有するものとして実施できる。
セラミック誘電体層5は結晶質層として構成することが、誘電率の向上(特に強誘電性セラミックの場合)において重要であり、焼成セラミックの採用が効果的である。セラミック誘電体層5を構成するセラミックの焼成温度よりも高融点の金属基板50を転写元基板50として使用すれば、未焼成セラミック素材層15gの焼成に際しても転写元基板50をハンドリングに活用でき、かつ、セラミック誘電体層5とともに転写元基板50を焼成の熱履歴にさらしても何ら問題はないので、取り扱いが極めて簡単である。
なお、セラミック誘電体層5は、スパッタ法などの気相成膜法やゾルゲル法などの化学溶液成膜法によっても形成できる。ただし、気相成膜法を採用する場合は、板状基体を加熱しながら成膜することにより結晶化を促進することが重要であり、化学溶液成膜法を採用する場合は、乾燥後の焼成処理にて膜の結晶化を進行させる必要がある。
例えばコンデンサに使用するセラミック誘電体層5は、静電容量向上のため、ペロブスカイト型結晶構造を有した複合酸化物、例えばチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム及びチタン酸鉛の1種又は2種以上にて構成されたものが特に高誘電率であり、また、製造も比較的容易であるため本発明に好適に採用できる。この場合、上記の金属基板50は、Fe系あるいはNi系の金属板や、さらに高融点のものとしてMo系、W系、Ta系などの金属板を採用することも可能である。
未焼成セラミック素材層15gは、セラミック原料粉末を結合用高分子材料(いわゆるバインダ)と混練してシート状に成形したセラミックグリーンシート15gとすることができる。セラミックグリーンシート15gの薄層は、ドクターブレード法等により簡単に製造でき、また、可撓性が大きいのでハンドリングも容易である。その焼成により得られるセラミック誘電体層5の厚さは、例えば1μm以上100μm以下である。セラミック誘電体層5は、比誘電率が10以上の高誘電率セラミックからなる。
セラミック誘電体層5は、後述のビア形成や、コンデンサの容量調整等のために適当な形状にパターニングする必要がある。しかし、セラミック誘電体は化学的にも安定なので、ケミカルエッチングによるパターニングは容易ではなく、また、高融点のため焼成により緻密化した状態ではレーザー等によるパターニングも困難となる。しかし、次のような方法を講ずれば、上記のパターニングを非常に容易に実施できる。すなわち、セラミックグリーンシート15gを金属基板50上に貼り合せ(図4:工程1)、次いで該セラミックグリーンシート15gを得るべきセラミック誘電体層15の形状にパターニングした後(工程2)、焼成工程(図5:工程4)を実施する。セラミックグリーンシート15gの状態であれば、結合用高分子材料によりセラミック粉末が結合されているだけの状態なので、レーザー光照射によりシートの不要部分を簡単に焼き飛ばすことができる。なお、同様の手法は、ゾルゲル法により得られる未焼成のセラミック乾燥塗付層の焼成によりセラミック誘電体層5を形成するにおいても、同様の効果を達成できる。
図3に示すごとく、セラミックグリーンシート15gは、高分子材料からなるキャリアシート51(例えばポリエチレンテレフタレート樹脂シート)上に形成することができる。この方法では、周知のドクターブレード法等によりセラミックグリーンシート15gを高能率で製造できる。キャリアシート51とセラミックグリーンシート15gとの積層体52にもガイド貫通孔52hを形成しておく。また、図2に示すように、金属基板50にも、対応する位置にガイド貫通孔50hを形成しておく。
焼成により得られるセラミック誘電体層5の厚さは、これを高容量のコンデンサ形成等に使用したい場合、1μm以上100μm以下となるように厚さ調整することが望ましい。従って、該セラミック誘電体層5の焼成形成に使用するセラミックグリーンシート15gの厚さも、上記焼成後の厚さが得られるように適宜調整する(例えば、2μm以上200μm以下)。他方、キャリアシート51とセラミックグリーンシート15gとの積層体52は、これを基板(積層体)の製造に供する際に、切断刃を用いて適当な大きさに切断して使用する必要がある。セラミックグリーンシート15gの厚さが上記のように薄く調整される場合、キャリアシート51が過度に薄いと、切断刃近傍においてセラミックグリーンシート15gに裂け目が生じやすくなるなど、切断の精度に問題を生じやすくなる。このような不具合を回避するために、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなるキャリアシート51の厚さは20μm以上に設定することが望ましい。なお、キャリアシート51の厚さの上限に特に制限はないが、100μm以下に設定すれば、巻き取り等の利便を図る上での適度な可撓性が発現する。
この場合、図4の工程1のごとく、貼り合せ面と反対側にキャリアシート51が一体化された状態の該セラミックグリーンシート15gを金属基板50上に貼り合せ、工程2のように、その状態でキャリアシート51ともに該セラミックグリーンシート15gをレーザーパターニングし、その後、工程3に示すように、キャリアシート51を除去して焼成工程を実施することができる。キャリアシート51ともにセラミックグリーンシート15gをレーザーパターニングすると、被パターニング領域の周囲がキャリアシート51で保護されているので、焼き飛ばされたセラミックグリーンシート15gの飛沫もキャリアシート51とともに除去でき、また、パターニング後のセラミックグリーンシート15g上に該飛沫によるコンタミネーションを生じにくい利点がある。
未焼成セラミック素材層15gを金属基板50とともに焼成する工程を採用する場合、図6の工程11に示すごとく、基板コア部2を含む第二積層体70は製造すべき配線基板1の単位70uが複数個面内に一体化されたものである。図6の工程10に示すように、第二積層体70は、予め用意した基板コア部2の表裏両側の主表面に高分子材料誘電体層3A,3Aを形成し、さらに工程11に示すごとく、ドリル穿孔によりガイド貫通孔70hを形成する。ガイド貫通孔70hは、各単位70uのそれぞれ四隅に形成する。
貼り合せ工程においては、図7に示すように、第一積層体60を、含まれる単位70uが該第二積層体70よりも少なく形成されたものを複数個、第二積層体70上に組み合わせて配置する工程を採用することが有効である。未焼成セラミック素材層15gは焼成により収縮を起こし、大面積の金属基板50を用いると、その収縮の影響により得られる第一積層体60の反りが大きくなる可能性がある。しかし、第二積層体70に対して複数個の第一積層体60を分割配置することで、第一積層体60の全体を一体に形成する場合と比較して、焼成時の反りの影響を少なく留めることができる。この場合、図8に示すように、第一積層体60のそれぞれの四隅に形成されたガイド貫通孔60hと、これに対応する第二積層体70側のガイド貫通孔70hに位置決め用のピン90を挿通することにより、各第一積層体60を第二積層体70に位置決めしつつ貼り合せを行なうようにすれば、個々の第一積層体60の第二積層体70に対する位置決め精度を向上することができる。
転写元基板除去工程において、金属基板50は化学エッチングすることにより除去することができる。この方法によれば、薄層のセラミック誘電体層5への機械的なダメージを最小限に留めつつ、金属基板50を除去することができる。Fe系ないしNi系の金属基板50を用いる場合のエッチャントは、例えば塩酸などの酸系エッチャントを採用できる。なお、金属基板50は全体を化学エッチングしてもよいし、例えばFe系ないしNi系の金属基板50を用いる場合、該金属基板50を、本体層と、該本体層よりもFe含有量の高い分離層とを含むものとして構成し、その分離層をエッチングして基板本体部を剥離することにより全体の基板エッチング量を減ずることも可能である。
図1に戻り、配線基板1は、複合積層部8,8において、導体層4B,4Bは面内方向に層の一部が切り欠かれた導体層側切欠部18を有し、また、セラミック誘電体層5は面内方向に層の一部が切り欠かれたセラミック側切欠部16を有し、該セラミック側切欠部16と導体層側切欠部18とが互いに連通した連通切欠部21が形成され、高分子材料誘電体層3A,3Aを構成する高分子材料が、連通切欠部21において、導体層側切欠部18を経てセラミック側切欠部16に至る形で充填されてなる。
上記本発明の配線基板1の構成によると、基板コア部2側から高分子材料誘電体層3A,3Aと導体層4B,4Bとセラミック誘電体層5,5とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部8,8において、高分子材料誘電体層3A,3Aを構成する高分子材料が、導体層4B,4B及びセラミック誘電体層5,5側に形成された連通切欠部21,21側に充填されるので、そのアンカー効果によって層間の密着強度を高めることができ、ひいてはリフロー処理時等における剥がれ等の問題も生じにくくすることができる。
上記構造は、第一積層体製造工程を、以下のように実行することで得ることができる。
(5)転写元基板50の一方の主表面上に形成されたセラミック誘電体層5に、セラミック側切欠部16をパターニング形成する(セラミック側切欠部パターニング工程:図4、工程3)
(6)該パターニング後のセラミック誘電体層5上に導体層54(後に4Bとなる)を形成する(導体層形成工程:図5、工程5)
(7)該導体層4Bに対し導体層側切欠部18をセラミック側切欠部16に連通するようにパターニング形成する(導体層側切欠部パターニング工程:工程6〜9)。
図5において、工程5に示すように、導体層54は転写元基板50とパターニング及び焼成が施されたセラミック誘電体層15との全体をくるむCuメッキ層として形成される。工程6では感光性のエッチングレジスト層55を形成し、工程7でこれを露光及び現像することにより、エッチングウィンドウ55pをパターニングする。工程8に示すごとく、このエッチングレジスト層55用いて導体層54をエッチング後、工程9に示すように、エッチングレジスト層55を除去する。
そして、図7及び図8に示すように、貼り合せ工程において、セラミック側切欠部16と、これに連通する導体層側切欠部18とからなる連通切欠部21が形成された第一積層体60に対し、当該連通切欠部21の開口側の主表面に、高分子材料誘電体層3Aが未硬化又は半硬化の状態の第二積層体70を、当該高分子材料誘電体層3Aの表裏両側の主表面にて重ね合わせる。ここでは、上側から上ベース80(ガイド挿通孔80hを有する)、ステンレス鋼等からなる補助プレート81(ガイド挿通孔81hを有する)、離型フィルム82(ガイド挿通孔82hを有する)、各第一積層体60の収容部83wが形成されたスペーサ83、第一積層体60、第二積層体70、第一積層体60、スペーサ83、離型フィルム84(ガイド挿通孔84hを有する)、ステンレス鋼等からなる補助プレート85(ガイド挿通孔85hを有する)、下ベース86(位置決め用のピン90の基端部を保持するピン保持孔86hを有する)、クッションシート87及びキャリアプレート88がこの順序で積層されている。
そして、図9に示すように、図示しない周知の油圧プレス装置等を用いて上記の積層体を加圧する。第一積層体60,第二積層体70及び第一積層体60を積層方向に加圧すれば、高分子材料誘電体層3A,3Aを構成する未硬化又は半硬化の状態の高分子材料が連通切欠部21,21に圧入充填される。その後に該高分子材料を、加熱等により硬化させる。高分子材料誘電体層3A,3Aを構成する未硬化又は半硬化の状態の高分子材料は、加圧貼り合せにより連通切欠部21,21に確実に充填でき、上記配線基板1の構造を簡単に得ることができる。
複数の第一積層体60を貼り合わせる(転写プレスする)際、余白となるスペース部分にも第一積層体60と同じ厚みを有する金属板でなるスペーサ83を配置することによって段差無く加圧することができ、不必要な高分子材料の流動を抑えることが可能となる。例えば、転写プレス時の第一積層体60の厚みは、0.1mmt以上1mmt以下(望ましくは、0.235mmt以上0.360mmt以下)であるため、スペーサ83の厚みとしても、0.1mmt以上1mmt以下(望ましくは、0.235mmt以上0.360mmt以下)の金属板(例えば、ステンレススチール板)を使用する。
図1に戻り、配線基板1は、複合積層部8に含まれる導体層4Bを第一導体層4Bとして、セラミック誘電体層5に対して第一導体層4Bとは反対側から積層される第二導体層4Cを有し、それら第一導体層4B、セラミック誘電体層5及び第二導体層4Cがコンデンサを形成することができる。第一導体層4Bにコンデンサの第一電極20が、第二導体層4Cに第二電極11が形成される。第一電極20及び第二電極11の一方が電源用導通経路PLに、他方がグランド用導通経路GLに接続される。なお、ビア導体34等を通すための切欠部の形成により、第一電極20及び第二電極11は面内方向に分断され、面内の投影重なり領域も少なく現れているが、実際は切欠部以外の部分では面内方向に連続薄膜を形成しており、投影重なり面積も、断面に表れているよりははるかに大きい。また、誘電体薄膜13についても同様である。この構成によると、高分子材料誘電体層(ビルドアップ樹脂絶縁層)を含んだ配線積層部6に、デカップリング用等のコンデンサを組み込むことができ、配線基板とこれに搭載される電子部品(図示せず)との間にコンデンサを組み込んだ中間基板を外付けする必要がなくなり、アセンブリの低背化に寄与する。この場合、転写元基板除去工程の終了後に、セラミック誘電体層5の該転写元基板50が除去された主表面側に第二導体層4Cを形成するとよい。
第一導体層4B、セラミック誘電体層5及び第二導体層4Cがコンデンサを形成する構成では、連通切欠部21の少なくとも一つのものにおいて、セラミック側切欠部16を充填するセラミック側高分子材料充填部17に対し、導体層側切欠部18に連通しているのと反対側において第二導体層4Cの一部をなす導体パターン(第二電極)11が接して配置されている。該導体パターン11とセラミック側高分子材料充填部17との境界面は、セラミック誘電体層5の第二導体層4C側の主表面と面一に形成されている。これにより、セラミック誘電体層5の第二導体層4C側の主表面の平坦度が向上し、配線積層部6の表面の平坦度にもこれが引き継がれることで、例えば配線積層部6の最表層部に形成された電子部品接続用の中間パッド12のコプラナリティが良好になる。
このような構造は、上記のごとく、貼り合せ工程において連通切欠部21に高分子材料を圧入し硬化させることにより、セラミック側高分子材料充填部17を、転写元基板50の主表面によりセラミック誘電体層5と面一化される形で形成し(図10:工程14)、その後転写元基板除去工程を実施することで簡単に形成できる(工程15)。
図1に戻り、配線基板1は、高分子材料誘電体層3Aに対し第一導体層4Bとは反対側からこれと接する第二導体層4Cが形成され、第二導体層4Cをなす導体パターン11と第二導体層4Cとが、セラミック誘電体層5、第一導体層4B及び高分子材料誘電体層3Aをこの順序で貫くビア導体34によって導通接続され、かつ、第一導体層4Bと該ビア導体34との間が導体層側切欠部18を充填する高分子材料により互いに絶縁されるとともに、セラミック側切欠部16においてビア導体34を形成するための貫通孔34hが該セラミック側切欠部16を充填するセラミック側高分子材料充填部17に形成された構成とされている。この構成では、本来的には絶縁機能を有するセラミック誘電体層5にビア導体用の貫通孔を直接穿孔するのではなく、その内側のセラミック側高分子材料充填部17に該貫通孔を形成するようにしたので、貫通孔34hの形成が容易である利点がある。具体的には、図10の工程15及び16に示すごとく、セラミック側高分子材料充填部17に対し、転写元基板50の除去により露出した主表面側から、ビア導体34を形成するための貫通孔(ビア孔34h)をレーザー穿孔(LB)により、簡単に形成することができる。
また、配線基板1においては、第二導体層4Cに、面内方向に層の一部が切り欠かれた第二導体層側切欠部18が、連通切欠部21の一部のものと連通する形で形成されている。該第二導体層側切欠部18を充填する第二導体層側高分子材料充填部19Sは、連通切欠部21との連通領域においてセラミック側切欠部16を充填するセラミック側高分子材料充填部17と接合されるとともに、該連通切欠部21の周縁からセラミック誘電体層5の主表面側に一部が回り込む形で形成されている。これによると、連通切欠部21の内部及び表裏が高分子材料により一体的につながった構造が得られ、また連通切欠部21の周縁からセラミック誘電体層5の主表面側に第二導体層側高分子材料充填部19Sが回り込むことで、セラミック誘電体層5の、連通切欠部21の側面を含む縁部が高分子材料中に埋設される形となる。その結果、セラミック誘電体層5の主表面を境界とした剥離等が極めて生じにくくなる。この効果は、連通切欠部21と第二導体層側切欠部18とが、セラミック誘電体層5の外周縁に沿って形成されている場合に特に著しい。
上記のような構造は、転写元基板除去工程の終了後に第二導体層4Cを形成し、また、第二導体層側切欠部18を、連通切欠部21の一部のものと連通する形で形成し(図11:工程17〜図12:工程21)、次いで別の高分子材料誘電体層3Bを、該第二導体層側切欠部18の形成された第二導体層4Cの主表面上に積層形成し(工程22)、当該高分子材料誘電体層3Bを構成する高分子材料を第二導体層側切欠部18に充填してセラミック側高分子材料充填部17と接合する方法により、簡単に得ることができる。
工程17では、セラミック側高分子材料充填部17の露出表面部及びビア孔34hの内面を、メッキ導通用の無電解Cuメッキ層91で覆い、工程18でさらにメッキレジスト層92を形成する。そして、工程19では、メッキレジスト層92に露光及び現像を施し、メッキ付与したい部分に対応するメッキウィンドウ92pを形成する。
図12の工程20では、電解Cuメッキによりビア孔34hの内部を充填メッキし、ビア導体34及び中間パッド12を形成する。工程21でメッキレジスト層92を除去し、工程22で高分子材料誘電体層3Bを形成する。なお、その後、図13の工程23で高分子材料誘電体層3Bにビア孔34hを形成し、さらに工程24で該ビア孔34hを埋めるビア導体34と端子パッド10とをメッキ形成している。
上記実施例1によれば、転写法を用いたコンデンサを内蔵する配線基板の製造方法において、基板コア部2の表裏両側の主表面に複合積層部8を形成することにより、所望の容量値を得ると同時に、形成容量の増大に伴う配線基板1の反りを抑制することができる。詳しくは、コンデンサを内蔵した配線基板1の構造について、一方の主表面(例えば表側の主表面)のみにコンデンサ(第一電極20、セラミック誘電体層5、第二電極11)を形成することも可能であるが、他方の主表面にも同じものを形成し、表裏対象の構造とすることによって配線基板1の反りを軽減し、かつ形成できる容量値も倍増できる。また、基板コア部2の表裏両側の高分子材料誘電体層3Aにおける高分子材料(樹脂)粗化の通過回数差に伴う不具合を抑制することもできる。
図14は、本発明の実施例2に係る配線基板1の断面構造を模式的に示すものである。該配線基板1は、耐熱性樹脂板(例えばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)や、繊維強化樹脂板(例えばガラス繊維強化エポキシ樹脂)等で構成された板状コア2Cの表裏両側の主表面に、所定のパターンに配線金属層をなすコア導体層4Y,4yがそれぞれ形成される。これらコア導体層4Y,4yは板状コア2Cの表面の大部分を被覆する面導体パターンとして形成され、電源層(図中符号41)又はグランド層(図中符号40)として用いられるものである。他方、板状コア2には、ドリル等により穿設されたスルーホール112が形成され、その内壁面にはコア導体層4Y,4yを互いに導通させるスルーホール導体30が形成されている。また、スルーホール112は、エポキシ樹脂等の樹脂製穴埋め材31により充填されている。
また、コア導体層4Y,4yの上層には、エポキシ樹脂等の高分子材料(及び誘電率や絶縁耐圧調整用のシリカ粉末等からなる無機フィラー:他の高分子材料誘電体層についても同様)からなる第一ビア層(ビルドアップ樹脂絶縁層:誘電体層)3Y,3yがそれぞれ形成されている。さらに、その表面には第三導体層4A,4aがCuメッキにより形成されている。なお、コア導体層4Y,4yと第三導体層4A,4aとは、それぞれビア導体34により層間接続がなされている。同様に、第三導体層4A,4aの上層には、第二ビア層3A,3aがそれぞれ形成されている。基板コア部2は、板状コア2c、コア導体層4Y,4y及び第一ビア層3Y,3yよりなる。
基板コア部2の表側の主表面(図中、上側に表れている主表面)側においては、第三導体層4A上に、第一高分子材料誘電体層3A、Cuメッキ層からなる第一導体層4B、及びセラミック誘電体層5からなる複合積層部8が2段に形成され、その上にさらにCuメッキ層からなる第二導体層4C、第二高分子材料誘電体層3B及び電子部品接続用の端子パッド10が複数形成される第四導体層4Dがこの順序で積層されて、第一側配線積層部6を形成している。1段目の複合積層部8の第一導体層4B及び第二導体層4C、2段目の複合積層部8の第一導体層4B及び第二導体層4C、ならびに第二高分子材料誘電体層3Bおよび第四導体層4Dは、それぞれ中間パッド12を介して、Cuのフィルドメッキ部として形成されたビア導体34にて積層方向に導通接続されている。また、基板コア部2の裏側の主表面(図中、下側に表れている主表面)側においては、第一ビア層3y上に、裏側第三導体層4a、高分子材料誘電体層3a、及び裏側金属端子パッド10’を含む裏側第二導体層4bがこの順序で積層され、第二側配線積層部7を形成している。裏側金属端子パッド10’は、配線基板1自体をマザーボード等にピングリッドアレイ(PGA)あるいはボールグリッドアレイ(BGA)により接続するための裏面パッドとして利用されるものである。
なお、その他の特に言及しない部分については、実施例1に係る配線基板1における対応部分と同様に構成されているので、対応部分と同様の符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
また、実施例2に係る配線基板1の製造方法については、実施例1に係る配線基板1の製造方法から容易に類推可能であるので、詳しい説明を割愛する。
上記実施例2によれば、転写法を用いたコンデンサを内蔵する配線基板の製造方法において、基板コア部2の一方の主表面に複合積層部8を2段に形成することにより、コンデンサの形成容量は一方の主表面に複合積層部8を1段に形成する場合と比較して倍増する。これにより、必要な容量に対して余裕が持てるため、それに伴い、(1)セラミック誘電体層5の厚みが厚くてもよい、(2)セラミック誘電体層5に比誘電率が低い材料が使用できる、(3)配線基板1の単位(パッケージ)70uの外形に対するコンデンサ(第一電極20、セラミック誘電体層5、第二電極11)の引き下がり幅やシグナルを通すための抜きしろが広くとれる、等の自由度が増大する。
図15は、本発明の実施例3に係る配線基板1の断面構造を模式的に示すものである。本実施例3に係る配線基板1は、図1に示した実施例1に係る配線基板1における基板コア部2の表側の主表面に形成されている複合積層部8を2段にするようにしたものである。従って、実施例1に係る配線基板1における対応する部分には同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
実施例3に係る配線基板1の製造方法についても、実施例1に係る配線基板1の製造方法から容易に類推可能であるので、詳しい説明を割愛する。
上記実施例3によれば、転写法を用いたコンデンサを内蔵する配線基板の製造方法において、基板コア部2の裏側の主表面に複合積層部8を1段形成し、かつ表側の主表面に複合積層部8を2段形成したことにより、コンデンサの形成容量を大幅に増大させることができる。これにより、必要な容量に対して余裕が持てるため、それに伴い、(1)セラミック誘電体層5の厚みが厚くてもよい、(2)セラミック誘電体層5に比誘電率が低い材料が使用できる、(3)配線基板1の単位(パッケージ)70uの外形に対するコンデンサ(第一電極20、セラミック誘電体層5、第二電極11)の引き下がり幅やシグナルを通すための抜きしろが広くとれる、等の自由度がより増大する。また、基板コア部2の表裏両側の主表面に複合積層部8をそれぞれ形成したので、パネル反りの不具合も比較的抑制することができる。さらに、基板コア部2の表裏両側の高分子材料誘電体層3Aにおける高分子材料(樹脂)粗化の通過回数差に伴う不具合をより抑制することもできる。
以上、本発明の各実施例を説明したが、これらはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
本発明の配線基板の実施例1を示す断面図。 図1の配線基板の製造工程を示す第1図。 同じく第2図。 同じく第3図。 同じく第4図。 同じく第5図。 同じく第6図。 同じく第7図。 同じく第8図。 同じく第9図。 同じく第10図。 同じく第11図。 同じく第12図。 本発明の配線基板の実施例2を示す断面図。 本発明の配線基板の実施例3を示す断面図。
符号の説明
1 配線基板
2 基板コア部(支持基体)
3A 高分子材料誘電体層
4A 第三導体層
4B 第一導体層
4C 第二導体層
4D 第四導体層
5 セラミック誘電体層
6 配線積層部
8 複合積層部
11 第二電極(導体パターン)
15g セラミックグリーンシート(未焼成セラミック素材層)
16 セラミック側切欠部
17 セラミック側高分子材料充填部
18 導体層側切欠部
19S 第二導体層側高分子材料充填部
20 第一電極
21 連通切欠部
50 転写元基板
51 キャリアシート
60 第一積層体
70 第二積層体
70u 製造すべき配線基板の単位
50h,70h ガイド貫通孔

Claims (8)

  1. 支持基体の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部がそれぞれ形成され、これら配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部が含まれてなり、
    前記複合積層部において、前記導体層は面内方向に層の一部が切り欠かれた導体層側切欠部を有し、また、前記セラミック誘電体層は面内方向に層の一部が切り欠かれたセラミック側切欠部を有し、該セラミック側切欠部と前記導体層側切欠部とが互いに連通した連通切欠部が形成され、前記高分子材料誘電体層を構成する高分子材料が、前記連通切欠部において、前記導体層側切欠部を経て前記セラミック側切欠部に至る形で充填されてなることを特徴とする配線基板。
  2. 支持基体の一方の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部が形成され、該配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部が2段以上に含まれてなり、
    前記複合積層部において、前記導体層は面内方向に層の一部が切り欠かれた導体層側切欠部を有し、また、前記セラミック誘電体層は面内方向に層の一部が切り欠かれたセラミック側切欠部を有し、該セラミック側切欠部と前記導体層側切欠部とが互いに連通した連通切欠部が形成され、前記高分子材料誘電体層を構成する高分子材料が、前記連通切欠部において、前記導体層側切欠部を経て前記セラミック側切欠部に至る形で充填されてなることを特徴とする配線基板。
  3. 支持基体の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部がそれぞれ形成され、前記配線積層部の一方には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部が1段以上含まれ、前記配線積層部の他方には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部が2段以上含まれてなり、
    前記複合積層部において、前記導体層は面内方向に層の一部が切り欠かれた導体層側切欠部を有し、また、前記セラミック誘電体層は面内方向に層の一部が切り欠かれたセラミック側切欠部を有し、該セラミック側切欠部と前記導体層側切欠部とが互いに連通した連通切欠部が形成され、前記高分子材料誘電体層を構成する高分子材料が、前記連通切欠部において、前記導体層側切欠部を経て前記セラミック側切欠部に至る形で充填されてなることを特徴とする配線基板。
  4. 前記複合積層部に含まれる前記導体層を第一導体層として、前記セラミック誘電体層に対して前記第一導体層とは反対側から積層される第二導体層を有し、それら第一導体層、セラミック誘電体層及び第二導体層がコンデンサを形成する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の配線基板。
  5. 支持基体の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部が形成され、該配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部を有する配線基板の製造方法において、
    転写元基板の一方の主表面上に前記セラミック誘電体層と前記導体層とをこの順序で形成して第一積層体を製造する第一積層体製造工程と、
    前記支持基体の表裏両側の主表面上に前記高分子材料誘電体層を形成して第二積層体を製造する第二積層体製造工程と、
    前記第二積層体の表裏両側の前記高分子材料誘電体層に前記第一積層体の前記導体層をそれぞれ貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    前記転写元基板を前記セラミック誘電体層から除去する転写元基板除去工程と、
    をこの順序で実施することを特徴とする配線基板の製造方法。
  6. 支持基体の一方の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部が形成され、該配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部を有する配線基板の製造方法において、
    転写元基板の一方の主表面上に前記セラミック誘電体層と前記導体層とをこの順序で形成して第一積層体を製造する第一積層体製造工程と、
    前記支持基体の一方の主表面上に前記高分子材料誘電体層を形成して第二積層体を製造する第二積層体製造工程と、
    前記第二積層体の前記高分子材料誘電体層に前記第一積層体の前記導体層を貼り合わせる第一貼り合わせ工程と、
    前記第二積層体に貼り合わされた前記第一積層体の前記セラミック誘電体層から前記転写元基板を除去する第一転写元基板除去工程と、
    前記第二積層体に貼り合わされた前記第一積層体の上にさらに第一積層体を貼り合わせる第二貼り合わせ工程と、
    前記第一積層体の上に貼り合わされた前記第一積層体の前記セラミック誘電体層から前記転写元基板を除去する第二転写元基板除去工程と、
    をこの順序で実施することを特徴とする配線基板の製造方法。
  7. 支持基体の表裏両側の主表面に誘電体層と導体層とが積層された配線積層部が形成され、該配線積層部には前記支持基体側から高分子材料誘電体層と導体層とセラミック誘電体層とがこの順序で互いに接して積層された複合積層部を有する配線基板の製造方法において、
    転写元基板の一方の主表面上に前記セラミック誘電体層と前記導体層とをこの順序で形成して第一積層体を製造する第一積層体製造工程と、
    前記支持基体の表裏両側の主表面上に前記高分子材料誘電体層を形成して第二積層体を製造する第二積層体製造工程と、
    前記第二積層体の表裏両側の前記高分子材料誘電体層に前記第一積層体の前記導体層をそれぞれ貼り合わせる第一貼り合わせ工程と、
    前記第二積層体の表裏両側に貼り合わされた前記第一積層体の前記セラミック誘電体層から前記転写元基板を除去する第一転写元基板除去工程と、
    前記第二積層体の表裏両側に貼り合わされた前記第一積層体の少なくとも一方の上にさらに第一積層体を貼り合わせる第二貼り合わせ工程と、
    前記第一積層体の少なくとも一方の上に貼り合わされた前記第一積層体の前記セラミック誘電体層から前記転写元基板を除去する第二転写元基板除去工程と、
    をこの順序で実施することを特徴とする配線基板の製造方法。
  8. 前記複合積層部に含まれる前記導体層を第一導体層として、前記セラミック誘電体層に対して前記第一導体層とは反対側から積層される第二導体層を有し、それら第一導体層、セラミック誘電体層及び第二導体層がコンデンサを形成する請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
JP2005047094A 2005-02-23 2005-02-23 配線基板及び配線基板の製造方法 Expired - Fee Related JP4667070B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005047094A JP4667070B2 (ja) 2005-02-23 2005-02-23 配線基板及び配線基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005047094A JP4667070B2 (ja) 2005-02-23 2005-02-23 配線基板及び配線基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006237132A true JP2006237132A (ja) 2006-09-07
JP4667070B2 JP4667070B2 (ja) 2011-04-06

Family

ID=37044479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005047094A Expired - Fee Related JP4667070B2 (ja) 2005-02-23 2005-02-23 配線基板及び配線基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4667070B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011086797A1 (ja) * 2010-01-15 2011-07-21 三洋電機株式会社 コンデンサ内蔵基板の製造方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1126943A (ja) * 1997-06-30 1999-01-29 Kyocera Corp 多層配線基板およびその製造方法
JP2002009416A (ja) * 2000-06-20 2002-01-11 Matsushita Electric Works Ltd プリント配線板製造用シート材、このプリント配線板製造用シート材を用いたプリント配線板の製造方法及びプリント配線板
JP2004103967A (ja) * 2002-09-12 2004-04-02 Tdk Corp コンデンサ内蔵基板の製造方法
JP2004134806A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 E I Du Pont De Nemours & Co 同時焼成セラミックコンデンサ、およびプリント配線基板で使用するためのセラミックコンデンサを形成する方法
WO2004056160A1 (en) * 2002-12-13 2004-07-01 E.I. Du Pont De Nemours And Company Printed wiring boards having low inductance embedded capacitors and methods of making same
JP2004228190A (ja) * 2003-01-21 2004-08-12 Toppan Printing Co Ltd 積層体付き金属箔およびそれを用いた受動素子内蔵基板の製造方法
JP2004235537A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Clover Denshi Kogyo Kk 多層配線基板
JP2004342831A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Fujitsu Ltd 回路基板、電子装置、及び回路基板の製造方法
JP2005044833A (ja) * 2003-07-22 2005-02-17 Furukawa Electric Co Ltd:The 電子部品内蔵基板、半導体パッケージ、及び電子部品内蔵基板の製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1126943A (ja) * 1997-06-30 1999-01-29 Kyocera Corp 多層配線基板およびその製造方法
JP2002009416A (ja) * 2000-06-20 2002-01-11 Matsushita Electric Works Ltd プリント配線板製造用シート材、このプリント配線板製造用シート材を用いたプリント配線板の製造方法及びプリント配線板
JP2004103967A (ja) * 2002-09-12 2004-04-02 Tdk Corp コンデンサ内蔵基板の製造方法
JP2004134806A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 E I Du Pont De Nemours & Co 同時焼成セラミックコンデンサ、およびプリント配線基板で使用するためのセラミックコンデンサを形成する方法
WO2004056160A1 (en) * 2002-12-13 2004-07-01 E.I. Du Pont De Nemours And Company Printed wiring boards having low inductance embedded capacitors and methods of making same
JP2004228190A (ja) * 2003-01-21 2004-08-12 Toppan Printing Co Ltd 積層体付き金属箔およびそれを用いた受動素子内蔵基板の製造方法
JP2004235537A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Clover Denshi Kogyo Kk 多層配線基板
JP2004342831A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Fujitsu Ltd 回路基板、電子装置、及び回路基板の製造方法
JP2005044833A (ja) * 2003-07-22 2005-02-17 Furukawa Electric Co Ltd:The 電子部品内蔵基板、半導体パッケージ、及び電子部品内蔵基板の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011086797A1 (ja) * 2010-01-15 2011-07-21 三洋電機株式会社 コンデンサ内蔵基板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4667070B2 (ja) 2011-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI295089B (en) Wiring substrate and the manufacturing method of the same
JP2006190953A (ja) メッキによるチップ内蔵型プリント回路基板およびその製造方法
JP5355380B2 (ja) 多層配線基板
JP2006190926A (ja) チップ内蔵型プリント回路基板およびその製造方法
JP2011159855A (ja) 局所多層回路基板、および局所多層回路基板の製造方法
JP2005129884A (ja) 層間電気接続が向上された多層印刷回路基板及びその作製方法
JP6501423B2 (ja) インダクタの製造方法及びインダクタ
JP6337775B2 (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法
JP2015053350A (ja) キャパシタ内蔵基板及びその製造方法、キャパシタ内蔵基板を用いた半導体装置
WO2014162478A1 (ja) 部品内蔵基板及びその製造方法
WO2005071744A1 (ja) 積層型電子部品および積層型電子部品の実装構造
JP2006310421A (ja) 部品内蔵型プリント配線板とその製造方法
JP4965237B2 (ja) 配線基板内蔵用コンデンサ及び配線基板
JP2001251024A (ja) 多層集合基板および多層セラミック部品の製造方法
TW201547343A (zh) 多層軟性線路結構的製作方法
KR100704922B1 (ko) 페이스트 범프를 이용한 인쇄회로기판 및 그 제조방법
JP4746423B2 (ja) 配線基板内蔵用コンデンサの製造方法及び配線基板内蔵用コンデンサ
JP4667070B2 (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法
JP2005116811A (ja) 多層配線回路基板およびその作製方法
JP2006270079A (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法
JP4825012B2 (ja) 配線基板の製造方法
WO2011132274A1 (ja) 部品内蔵基板及びこれを用いた多層基板並びに部品内蔵基板の製造方法
TWI461135B (zh) 製作電路板之方法
JP2006261658A (ja) 配線基板の製造方法及び配線基板
JP2006210908A (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100826

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4667070

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees