JP2006231168A - ベントフィルタ及びそれを備えた筐体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ラベルとしての機能を有し、かつ十分な強度を有して取り扱い性に優れたベントフィルタを提供することである。
【解決手段】 通気性層1と非通気性補強層2とを接着剤層3によって貼着して、筐体の開口部分を覆うベントフィルタ11を形成する。このとき、通気性層1の積層面と反対側の表面の一部若しくは全部を印字部分とする。通気性層1には、疎水性多孔体層4を含ませる。疎水性多孔体層4の通気度は、0.2〜5cm3/(mm2・min・KPa)の範囲に設定し、疎水性多孔体層4の平均孔径は0.1〜100μmの範囲に設定する。非通気性補強層2には、その厚み方向に貫通する貫通孔7を形成する。接着剤層3の通気性層1に接触する面積は、通気性層1の積層面全体に対し9〜75%の範囲に設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ベントフィルタ及びそれを用いた筐体に関する。
従来から、多孔体を用いたベントフィルタが、各種機器の筐体に使用されている。各種機器としては、例えば、ECU(electronic control unit)、ランプ、モーター、各種センサ、圧力スイッチに代表される自動車用電装品が挙げられる。また、携帯電話、カメラ、電気剃刀、電動歯ブラシ、屋外用ランプなども挙げられる。
また、このようなベントフィルタは、機器内部への水や粉塵の侵入を防止しつつ、温度変化による筐体内部の圧力上昇の緩和や、音声の伝搬、内部で発生したガスの放出を行うことを目的としている。通常、ベントフィルタは、筐体の開口部分に取り付けられている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、図7を用いてベントフィルタが備えられた機器の筐体について説明する。図7は、従来のベントフィルタを備えた筐体を示す断面図である。図7に示すように、筐体24の周壁には、開口部分25が設けられている。また、筐体24の内部には、図示していないが、電子部品が実装された基板が配置されている。
更に、開口部分25にはベントフィルタ21が貼付されている。また、ベントフィルタ21は、多孔体で構成された通気性層22と通気性を有する支持層23とを積層して形成されている。よって、図7に示す筐体においては、ベントフィルタ21により、筐体内部への水や粉塵の侵入が阻止され、更に内部圧力の上昇の緩和や音声の伝搬、排気が行われる。
また、このような機器の筐体には、機器の管理用コード等を表示するラベルが貼付されることがある。例えば、自動車関連の製造会社においては、非常に多くの部品(機器)による組み立てが行われる。組み立てに用いられる各部品は、使用車種や車の仕様を示すコードによって管理されている。また、このようなコードは、発注や納入の生産計画にも用いられる(例えば特許文献2)。
このため、部品を製造する各部品製造会社は、部品の筐体にベントフィルタに加え、上記管理コード(バーコード、二次元コード等)、品番、及び仕様等などを表示したラベルを部品の筐体に貼付している。
特開2001−168543号公報(3頁、図2) 特開2002−40943号公報(5頁、図2)
しかしながら、このような管理用のラベルとベントフィルタとの両方を別々に筐体に貼付しなければならないとすると、部品のコストを増大させる原因となる。そのため、近年においては、ベントフィルタとしての機能が付与された印字ラベルが求められている。
また、従来のベントフィルタ(図7)は、上述したように通気性を有する部材によってのみ形成されている。このため、強度が低く、取り扱い難いという問題もある。
本発明の目的は、ラベルとしての機能を有し、かつ十分な強度を有して取り扱い性に優れたベントフィルタを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のベントフィルタは、通気性層と非通気性補強層とが接着剤層によって貼着されて積層され、前記通気性層の積層面と反対側の表面の一部若しくは全部が印字部分であり、前記通気性層は、疎水性多孔体層を含み、前記疎水性多孔体層の通気度が、0.2〜5cm3/(mm2・min・KPa)の範囲であり、前記疎水性多孔体層の平均孔径が、0.1〜100μmの範囲であり、前記非通気性補強層が、その厚み方向に貫通する貫通孔を有し、前記接着剤層の前記通気性層に接触する面積が、前記通気性層の積層面全体に対し9〜75%の範囲であることを特徴とする。
また、本発明の筐体は、開口を有する筐体であって、前記開口部分が、上記本発明のベントフィルタによって覆われていることを特徴とする。
このように、本発明のベントフィルタは、印字部分を有し、ラベルとしての機能を有するため、部品コストを低くすることができ、かつ非通気性補強層を有するため、十分な強度を有し、取り扱い性にも優れる。しかも、本発明のベントフィルタでは、前記通気性層に対する接着剤層の接触面積を前記所定の割合にしているため、前記通気性層の通気性を前記接着剤層が阻害することがなく、ベントフィルタとしての機能も十分担保されている。
上記本発明におけるベントフィルタにおいては、前記通気性層および前記非通気性補強層の積層面の縁部同士が、一定の厚みを有する前記接着剤層によって貼着され、前記通気性層と前記非通気性補強層との間に空隙が形成されているのが好ましい。更に、この場合、前記非通気性補強層の貫通孔と、前記通気性層と前記非通気性補強層との間の空隙とが連通しているのが好ましい。
また、上記本発明におけるベントフィルタにおいては、前記通気性層が、さらに通気性支持層を含み、前記通気性支持層と前記疎水性多孔体層とが積層されており、前記通気性支持層が前記接着剤層側に位置しているのが好ましい。
更に、上記本発明におけるベントフィルタにおいては、前記疎水性多孔体層は、ポリテトラフルオロエチレン(以下「PTFE」という。)多孔体層であるのが好ましい。また、前記通気性層の積層面と反対側の表面において、前記印字部分が、前記非通気性補強層の貫通孔に対応する領域を避けて形成されているのが好ましく、更に前記通気性層の印字部分は、印字用コート処理されているのが好ましい。また、前記非通気性補強層の積層面とは反対側の面に、第2接着剤層が形成されているのも好ましい。更に、取り扱いを容易にするため、前記第2接着剤層には、剥離シートが貼着されているのが好ましい。
以下、本発明のベントフィルタ及び筐体について具体的に説明する。本発明のベントフィルタは、疎水性多孔体層を含む通気性層、厚み方向に貫通する貫通孔が設けられた非通気性補強層、及び接着剤層を有している。通気性層と非通気性補強層とは接着剤層によって貼着されて積層されている。
疎水性多孔体層の形成材料としては、例えば、上述したPTFE、エチレン、プロピレン、4−メチルペンテン−1、1−ブテン等のモノマーを単体で重合又は共重合して得られるポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。また、疎水性多孔体層は、これらの樹脂を2種類以上ブレンドした混合物であっても良い。
このうち、微多孔化が容易であり、小面積でも通気性が高く、筐体内への水や塵の侵入を阻止する機能が高い点から、PTFEが好ましい。また、疎水性多孔体層は、これらの樹脂から選ばれる一種の樹脂で形成された単層体であっても良いし、例えばPTFEで形成された層とポリオレフィンで形成された層との積層体であっても良い。
ここで、PTFEを用いた疎水性多孔体層の形成方法について説明する。先ず、PTFEファインパウダーに液状潤滑剤を加えて、ペースト状の混和物を形成する。次いで、これを予備成形する。予備成形は、液状潤滑剤が絞り出されない程度の圧力で行う。
なお、液状潤滑剤は、PTFEファインパウダーの表面を濡らすことができ、抽出や乾燥によって除去できるものであれば良い。例えば、流動パラフィン、ナフサ、ホワイトオイルなどの炭化水素が挙げられる。また、液状潤滑剤の添加量は、PTFEファインパウダー100重量部に対して5重量部〜50重量部程度が適当である。
次に、予備成形によって成形された成形体に対してペースト押出や圧延を行い、これをシート状に成形する。更に、このシート状の成形体(PTFE成形体)を少なくとも一軸方向に延伸して、PTFE多孔体が得られる。
なお、PTFE成形体の延伸は、液状潤滑剤を除去してから行うことが好ましい。延伸条件は、適宜設定でき、例えば、温度を30〜320℃、延伸倍率を縦方向及び横方向ともに2〜30倍に設定する。また、延伸後は、強度の点から、PTFE多孔体をPTFEの融点以上で加熱して焼成するのが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂を用いた疎水性多孔体層の形成方法としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂を溶融押出して成形した後、低温延伸してから高温延伸する方法(乾式製膜法)が挙げられる。また、ポリオレフィン系樹脂と被抽出剤とを混合し、その混合物について成形、延伸等の処理を経た後、被抽出剤を溶媒等で抽出除去する方法(湿式製膜法)も挙げられる。その他、粒状のポリオレフィン系樹脂を加圧状態で融着して成形したブロック状の多孔体を所定の形状に切削する方法等も挙げられる。
本発明において、疎水性多孔体層の平均孔径は、0.1μm〜100μmに設定する。これは、疎水性多孔体層4の平均孔径が大きすぎると、強度が低下し、更に疎水性及び防塵性も低下するからである。一方、平均孔径が小さすぎると、通気性が低下するからである。また、平均孔径を上記範囲内とすると、後述のように疎水性多孔体層の一方の面にインクによって印字を行った場合に、インクの浸透性を向上でき、印字された情報を鮮明にできるからである。
なお、本発明において、疎水性多孔体層の平均孔径の測定は、ASTM F316−86に規定される方法によって行うことができる。測定には、例えば、米国Porous Material Inc.製のPerm−Porometerを用いることができる。
また、疎水性多孔体層の通気度は、0.2cm3/(mm2・min・KPa)〜5cm3/(mm2・min・KPa)に設定する。これは、通気度が0.2cm3/(mm2・min・KPa)より低いと内圧調整機能が低下するおそれがあるからである。また、5cm3/(mm2・min・KPa)より高いと液漏れなどのおそれがあるからである。更に、疎水性多孔体層の通気度は、好ましくは0.5cm3/(mm2・min・KPa)〜4cm3/(mm2・min・KPa)に設定するのが良い。
なお、本発明において、疎水性多孔体層の通気度の測定は、JIS P 8117に規定される方法で行うことができる。また、疎水性多孔体層の通気度は、該多孔体層の厚み、平均孔径、気孔率等を適宜設定することによって上記範囲とすることができる。例えば、平均孔径を上記範囲に設定し、厚みを下記範囲に設定し、気孔率を40%〜95%程度に設定すれば良い。
疎水性多孔体層の厚みは、例えば、5μm〜500μmに設定するのが好ましい。これは、疎水性多孔体層は、厚みが薄すぎると強度が低下し加工が難しくなり、厚みが厚すぎると通気度が低下するからである。また、疎水性多孔体層の厚みは、好ましくは10μm〜300μmに設定する。
また、通気性層は、疎水性多孔体層に加え、通気性支持層を有することもできる。具体的には、通気性支持層が前記接着剤層側に位置するように疎水性多孔体層と通気性支持層とを積層し、この積層体を通気性層とするのが好ましい。
この場合は、通気性層自体の強度の向上が図られる。また、ベントフィルタが貼り付けられた筐体内部の加圧及び減圧によって疎水性多孔体層に生じる応力を緩和できるため、通気性層の破損や、液漏れ防止機能などの低下を抑制できる。
通気性支持層は通気性を有するものであれば良く、通気性層よりも通気度の大きなものであるのが好ましい。通気性支持層の構成材料や、構造、形態等は、特に限定されるものではない。例えば、通気性支持層としては、超高分子量ポリエチレン多孔体、不織布、織布、ネット、メッシュ、スポンジ、フォーム、金属多孔体、金属メッシュ、その他の様々な多孔体材料を用いることができる。但し、疎水性多孔体層への接合作業の容易性や溶着性などの点から、これらのうち不織布が好ましい。
また、疎水性多孔体層と通気性支持層との接合方法は特に限定されるものではない。具体的な接合方法としては、例えば、加熱溶着、超音波溶着、振動溶着といった溶着による接合方法が挙げられる。その他、感圧性接着剤に代表される接着剤による接合方法、熱ラミネートによる接合方法等も挙げられる。
熱ラミネートによる接合方法を採用する場合は、通気性支持層の一部を溶融させて疎水性多孔体層と通気性支持層とを接合させても良い。また、ホットメルトパウダー等の融着剤を疎水性多孔体層と通気性支持層との界面に介在させ、融着剤によってこれらを接合しても良い。
また、通気性支持層にも、非通気性補強層と同様に、厚み方向に貫通する貫通孔を設けることができる。この態様は、特に、通気性の確保が必要な場合、例えば、疎水性多孔体層と通気性支持層とを接着剤によって接着する場合において好ましい。
なお、通気性支持層が持つ防塵性や防水性が低い場合、通気性支持層の側面から塵芥や水が侵入する可能性がある。よって、通気性支持層の側面からの塵芥や水の侵入を阻止するため、通気性支持層の側面には、溶着等の通気性を失わせるための処理を施すこともできる。
通気性層と非通気性補強層とを貼着する接着剤層は、通気性の確保のため、通気性層に接触する面積を制限して設けられる。具体的には、接着剤層が通気性層に接触する面積は、通気性層の積層面全体の面積に対して9%〜75%の範囲に設定する。これは、接着剤層が通気性層に接触する面積が大きすぎると、ベントフィルタの通気性が阻害されてしまうからである。また、接着剤層が通気性層に接触する面積が小さすぎると、通気性層と非通気性補強層との接着力が不足するからである。更に好ましくは、接着剤層が通気性層に接触する面積は、通気性層の積層面全体の面積に対して15%〜70%の範囲に設定する。接着剤層は、例えば、感圧性接着剤、ホットメルト接着剤、熱硬化型接着剤等により形成できる。
また、接着剤層は、通気性層および非通気性補強層の積層面の縁部同士が貼着され、接着剤層の厚みによって通気性層と非通気性補強層との間に空隙が形成されるように設けるのが好ましい態様である。これは、空隙を形成すれば、空気やガスの移動がスムーズに行えるからである。
また、非通気性補強層は、例えば、各種樹脂フィルムや金属箔などの非通気性の材料によって形成することができる。各種樹脂フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂などのフィルムを挙げることができる。非通気性補強層に設ける貫通孔は、接着剤層によって形成された空隙に連通するように設けるのが好ましい態様である。
本発明のベントフィルタにおいて、通気性層の積層面と反対側の表面の一部若しくは全部は印字部分となっている。このため、本発明のベントフィルタはラベルとして機能する。但し、印字部分は、通気性層上の非通気性補強層の貫通孔に対応する領域を避けて設けるのが好ましい。通気性層に印字される情報は特に限定されるものではない。なお、印字される情報としては、例えば、品名、バーコード、二次元コード、絵柄情報などの文字や図形、記号からなる情報が挙げられる。
通気性層に印字を行う方法としては、例えば熱転写やインクジェットといったインクを用いる印字方法、インクを用いないレーザーによる印字方法などが挙げられる。なお、熱転写による印字方法を採用する場合は、例えば樹脂系やワックス系等の熱転写インクで形成された熱転写式インクシートなどを用いることができる。
また、インクによって情報を印字する場合は、通気性層の印字面は疎水性多孔体層で形成されているのが好ましい。印字面が疎水性多孔体層で形成されていると、その孔中にインクが浸透・定着することによって情報が表示されるため、印字された情報の耐摩耗性が向上するからである。
この場合、疎水性多孔体層の印字面には、インクの浸透性を高めるために、各種処理、例えば、コロナ放電処理、ケミカルエッチング処理等を施しておくのが好ましい。更に、疎水性多孔体層の印字面に対して、熱ロールなどによる加熱処理を行って、多孔体へのインク浸透を促進するのも好ましい。
また、疎水性多孔体層へのインクの定着性を向上させるため、疎水性多孔体層の印字面には印字用コート処理を行うのが好ましい。具体的には、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機粉末を含む印字用の表面コート層を形成する。このような無機粉末は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、表面コート層は、着色、耐熱性の向上を目的とするものであっても良い。例えば、表面コート層が、印字用のインクとのコントラストが大きい色の顔料(例えば印刷用のインクが黒色である場合に白色顔料等)を含むと、情報は鮮明に印字される。また、表面コート層が酸化防止剤を含むと、ベントフィルタの耐熱性を高めることができる。
表面コート層は、例えば、表面コート処理液をグラビアコート法等により疎水性多孔体層の印字面に塗布し、塗布された表面コート処理液を加熱固化させることにより形成できる。塗工液は、例えば、適当な溶媒中に、上記の無機粉末、顔料、および酸化防止剤等と有機バインダーとを溶かし込むことによって得ることができる。なお、有機バインダーとしては、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。また、溶媒としては、トルエン、アセトン等が挙げられる。
本発明においては、非通気性補強層の積層面の反対側の面には、ベントフィルタを筐体等に貼付するための第2接着剤層を形成するのが好ましい。また、第2接着剤層は、予めベントフィルタに形成しておいても良いし、ベントフィルタを外部に貼付する際に形成しても良い。
なお、第2接着剤層にも、ベントフィルタにおける通気性を確保するため、非通気性補強層と同様に、厚み方向に貫通する貫通孔を設けるのが好ましい。また、第2接着剤層に設ける貫通孔は、非通気性補強層に設ける貫通孔と開口部分が整合するように設けるのが好ましい。第2接着剤層も、通気性層と非通気性補強層とを貼着する接着剤層と同様に、例えば、感圧性接着剤、ホットメルト接着剤、熱硬化型接着剤等により形成できる。
第2接着剤層を非通気性補強層に形成する方法としては、ホットメルト接着剤の場合、例えば、熱ラミネート法や、押出コーティング法、塗工方式等が挙げられる。感圧性接着剤の場合は、例えば、直接、非通気性補強層に塗布することによって形成できる。更に、感圧性接着剤の場合は、例えば、剥離シート上に感圧性接着剤を塗布して第2接着剤層を設け、この第2接着剤層を非通気性補強層に転写しても良い。また、両面に感圧性接着剤の層が設けられたシートを非通気性補強層の下面に貼り付け、これを第2接着剤層とすることもできる。
(実施の形態1)
次に、本発明の実施の形態1におけるベントフィルタ及び筐体について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるベントフィルタを示す斜視図であって、図1(a)は全体を示す斜視図であり、図1(b)は分解斜視図である。図2は、前記ベントフィルタの断面図であり、図2(a)は図1(a)における切断線A―A´に沿った断面を示し、図2(b)は図1(a)における切断線B−B´に沿った断面を示している。なお、図1及び図2において、同一部分には同一符号を付している。
図1〜図2に示すように、ベントフィルタ11は、通気性層1と非通気性補強層2とを接着剤層3によって貼り合わせて形成されている。このため、非通気性補強層2によって、ベントフィルタ11の強度は向上し、それに伴い取り扱い性も向上している。
また、図1〜図2の例では、通気性層1は、疎水性多孔体層4と通気性支持層5とを積層して形成されている。このため、通気性層1自体の強度も向上しており、取り扱い性の更なる向上が図られている。更に、通気性支持層5は、筐体(図3参照)内部の加圧及び減圧によって疎水性多孔体層4に生じる撓みを緩和している。なお、通気性層1は疎水性多孔体層4のみによって構成されていても良い。
また、図1(b)、図2(a)及び(b)に示すように、接着剤層3は、通気性層1に接触する面積が通気性層の積層面全体の面積に対して9%〜75%となるように形成されている。具体的には、通気性層1の縁に沿ってロの字形に形成されている。よって、通気性層1及び非通気性補強層2とは互いの積層面の縁部同士で貼着されている。更に、接着剤層3の厚みにより通気性層1と非通気性補強層2との間には空隙9が形成されている。
接着剤層3は、例えば、非通気性補強層2となるシートの一面に接着剤層3を形成し、これをロの字形に打ち抜くことによって成形できる。また、接着剤層3の形状は、図1(b)に示したロの字形以外の形状であっても良く、ベントフィルタ11の通気機能を損なわない形状であれば良い。
なお、接着剤層3を上記ロの字型等に成形する方法としては、上記した打ち抜きによる方法以外にも、例えば、接着剤をロの字形に塗工する方法や、ロの字形に開口するようにマスキングを施した後に接着剤を塗工する方法等も挙げられる。
また、図1(b)及び図2(a)に示すように、非通気性補強層2には、ベントフィルタ11の厚み方向に貫通する貫通孔7が設けられている。貫通孔7は空隙9と連通している。更に、非通気性補強層2の積層面に対して反対側の面(下面)には、ベントフィルタ11を筐体(図3参照)に貼り付けるための第2接着剤層6が設けられている。第2接着剤層6にも、厚み方向に貫通する貫通孔8が設けられている。貫通孔8の開口と非通気性補強層2の貫通孔7の開口とは整合している。
このため、通気性層1の上面10と非通気性補強層2の下面との間では通気が可能となる。よって、ベントフィルタ11を筐体の開口部分に貼り付ければ、筐体内部への水や粉塵の侵入を防止しつつ、温度変化による筐体内部の圧力上昇の緩和や、音声の伝搬、内部で発生したガスの放出等を行うことができる。
また、通気性の更なる向上のため、通気性支持層5にも厚み方向に貫通する貫通孔を設けることができる。更に、通気性支持層5に設ける貫通孔及び非通気性補強層2に設ける貫通孔7は、接着剤層3によって形成された空隙9と整合するように形成することもできる。つまり、通気性支持層5及び非通気性補強層2は、接着剤層3と同様のロの字形に形成することもできる。
また、図1(a)及び(b)に示すように、通気性層1の積層面の反対側の表面10には、情報が印字されており、ベントフィルタ11はラベルとして機能している。図1(a)及び(b)の例では、情報の印字は、通気性層1の表面10における非通気性補強層2の貫通孔7に対応する領域(図1において点線で囲まれた領域)を避けて行われている。このため、情報の印字による通気性の低下が抑制されている。
次に、本実施の形態1におけるベントフィルタの使用方法について図3を用いて説明する。図3は、図1に示すベントフィルタを筐体に貼り付けた例を示す断面図である。なお、図3においてベントフィルタの断面は、図1(a)における切断線C−C´に沿って切断した断面で示している。
図3に示すように、ベントフィルタ11は、貫通孔7及び8が筐体12の開口部分13に連通するようにして、第2接着剤層6を介して筐体12に貼付されている。よって、ベントフィルタ11を介して筐体12の内部と外部とで通気が可能となる。
このように、ベントフィルタ11を筐体12に貼付すれば、筐体の内部への水や粉塵の侵入の抑制、筐体の内部と外部との間での通気、情報の表示を全て同時に達成できる。従って、ベントフィルタ11を用いれば、ベントフィルタとラベルとを別々に筐体12に貼付する必要がないため、コストの低減を図ることができる。
本発明において筐体12の形状や開口部分13の形状等は特に限定されるものではない。また、筐体12の形成材料も特に限定されるものではなく、筐体12は、例えば、金属材料で形成されていても良いし、樹脂材料で形成されていても良い。
また、筐体12の内部に収納される収納物も特に限定されるものではない。なお、収納物としては、CPU等の電子部品が実装された基板、光源、音響機器や、その他の電子機器等が挙げられる。
次に、本実施の形態1におけるベントフィルタの保管や輸送等の態様について説明する。図4は、図1に示すベントフィルタを剥離シートに貼り付けた状態を示す斜視図であり、図4(a)及び(b)はそれぞれ剥離シートの態様が異なる例を示している。
本実施の形態1において、ベントフィルタ11は、図4に示すように、剥離シート14に貼付した状態で保管または輸送等されるのが好ましい。このように、剥離シート14にベントフィルタ11を貼り付けた場合は、ベントフィルタ11の取り扱いを容易なものとでき、ベントフィルタ11の貼付作業の作業性を向上できる。
図4(a)は、一枚の剥離シート14に複数のベントフィルタ11を行列状に貼り付けた例を示している。図4(b)は、剥離シート14が帯状であって、複数のベントフィルタ11が1列に貼り付けられた例を示している。
図4(b)の例では、複数のベントフィルタ11が貼り付けられた状態で剥離シート14をロール状に巻き取ることができる。よって、自動装着機によって、ベントフィルタ11を筐体12(図3参照)に貼り付ける場合は、ピックアップ性を向上でき、貼り付けの自動化が容易となる。また、この場合は、貼り付け作業時間を短縮化でき、貼り付けコストの削減を図ることもできる。
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2におけるベントフィルタ及び筐体について、図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、本発明の実施の形態2におけるベントフィルタを示す斜視図であって、図5(a)は全体を示す斜視図であり、図5(b)は分解斜視図である。図6は、図5に示すベントフィルタの断面図であり、図6(a)は図5(a)における切断線D―D´に沿った断面を示し、図6(b)は図5(a)における切断線E−E´に沿った断面を示している。なお、図5及び図6において、図1及び図2に示した部分と同一の部分には、図1と同様の符号を付している。
図5(b)に示すように、ベントフィルタ15では、通気性層1と非通気性補強層2とを接合する接着剤層16の形状が、実施の形態1におけるベントフィルタ11と異なっている。それ以外の点では、ベントフィルタ15は、実施の形態1におけるベントフィルタ11と同様に構成されている。
具体的には、図5(b)及び図6(b)に示すように、接着剤層16は、実施の形態1における接着剤層3と同様のロの字形部分16aに加え、仕切り部分16bを備えている。ベントフィルタ15においては、通気性層1と非通気性補強層2との間の空隙17は複数の部屋に仕切られている。
このため、本実施の形態2においては、仕切り部分16bによって筐体の強度の向上を図ることができる。また、温度変化に伴って筐体の内部と外部とに圧力差が生じた場合は、通気性層1は厚み方向に沿って上下に撓む可能性があるが、本実施の形態2においては、仕切り部分16bによって撓みの量を小さくすることができる。
なお、接着剤層16の成形方法としても、実施の形態1と同様に、接着剤を所望の形状に塗工する方法や、所望の形状が露出したマスキングを施した後に接着剤を塗工する方法等が挙げられる。
このように、ベントフィルタ15においても、実施の形態1のベントフィルタ11と同様に通気が可能である。よって、ベントフィルタ15を図3に示した筐体に貼付すれば、実施の形態1と同様の効果を有することができる。
次に本発明の実施例について説明する。図1及び図2に示すベントフィルタと同様に、通気性層1と非通気性補強層2とを接合する接着剤層3がロの字形に形成されたベントフィルタの作製を行った。
なお、実施例1においては、図1及び図2の例と異なり、後述するように通気性支持層5にも貫通孔を設けている。また、図1及び図2の例と異なり、通気性支持層5の貫通孔、非通気性補強層2の貫通孔7、及び第2接着剤層6の貫通孔8は矩形状に形成されており、これら貫通孔の開口は、ロの字形の接着剤層3の内縁と一致している。
先ず、不織布で形成された基材の両面に感圧性接着剤層が設けられた接着フィルム(日東電工社製「No.500」、一方の感圧性接着剤層には剥離シートが仮着されている。)を2枚用意した。この2枚の接着フィルムのうち、一方の接着フィルムの基材を通気性支持層5とし、また、この一方の接着フィルムの片面の接着剤層を接着剤層3とした。また、他方の接着フィルムは、ベントフィルタを筐体に貼り付けるための第2接着剤層6とした。
次に、非通気性補強層2となるポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ50μm)の両面それぞれに、上記接着フィルムを1枚ずつ貼り付け、その後40mm×40mmの寸法に切断し、更に、これを38mm×38mmの寸法で打ち抜いた。これにより、通気性支持層5(上面に、接着剤層と、この接着剤層に仮着された剥離シートとを有する。)、接着剤層3、非通気性補強層2、及び第2接着剤層6(下面に仮着された剥離シートを有する。)からなる積層体が得られる。この積層体は外縁の寸法が40mm×40mm、内縁の寸法が38mm×38mmのロの字状を呈している。また、この積層体には、通気性支持層5、その上面の接着剤層、この接着剤層に仮着された剥離シート、接着剤層3、非通気性補強層2、第2接着剤層6、及びその下面に仮着された剥離シートを連通する貫通孔(断面形状:38mm×38mmの矩形状)が形成されている。
次に、疎水性多孔体層4として、厚さが80μm、通気度が0.2cm3/(mm2・min・KPa)、平均孔径が0.5μmのPTFE多孔質膜(日東電工社製「テミッシュ(TEMISH)」)を用意し、40mm×40mmの矩形状に切断する。なお、PTFE多孔質膜の一方の面には情報を印字した。
そして、上記ロの字状の積層体における通気性支持層5の上面の接着剤層に仮着されている剥離シートを剥がし、この接着剤層に、PTFE多孔質膜の情報が印字されていない面を貼り付け、実施例1のベントフィルタ(第2接着剤層6の下面には剥離シートが仮着されている。)を得た。
この得られたベントフィルタにおいて、接着剤層3の通気性層1(疎水性多孔体層4となるPTFE多孔質膜と、通気性支持層5となる不織布とを接着して形成されている。)に接触する面積は、通気性層1の積層面の全面積(積層面全体)の約10%であった。
次に、図3に示す筐体と同様の形状の筐体を、ポリブチレンテレフタレート(テイジン社製「CG7640」)を用いて射出成形により作製した。得られた筐体の肉厚は3mm、開口部分の大きさは38mm×2mmであった。
次に、上記のベントフィルタの残っている剥離シートを剥がした後、筐体の開口部分と打ち抜きによって得られた貫通孔とが整合するようにして、ベントフィルタを筐体に貼り付けた。その後、この筐体について、以下に示す耐水圧試験、防塵性試験、通気性試験を行い、その評価を行った。
〔耐水圧試験〕
筐体を水の入った容器中に入れて水没させ、5分間放置した。このとき、ベントフィルタの水深は5cmに設定した。筐体内への水の浸入を目視にて確認した。
〔防塵性試験〕
容器中に試験用ダスト8号(関東ローム、JIS Z 8901)200gと筐体とを入れた。次に、容器を10回転/分の速度で10分間回転させた。その後、容器から筐体を取り出し、筐体内へのダストの侵入を目視にて確認した。
〔通気性試験〕
予め非通気性シールがベントフィルタ全体に貼り付けられた筐体を用意し、その状態で筐体の温度を40℃まで昇温する。40℃に達したところで、ベントフィルタに貼り付けられている非通気性シールを剥離する。そして、非通気性シールを剥離した時点(開始時期)から、筐体の内部圧力が外部圧力と同じになるまでの時間を計測する。
[評価]
耐水圧試験及び防塵性試験の結果、筐体内への水及び塵埃の浸入は確認できなかった。また、通気性試験の結果、筐体の内部圧力が外部圧力と同じになるまでの時間は約180秒であった。
実施例1で使用した部材を用いて、実施の形態2におけるベントフィルタの作製を行った。但し、通気性層1と非通気性補強層2とを接合する接着剤層16の形状は図5(b)に示すものとした。接着剤層の形成は、マスキングを施した後に接着剤を塗工することによって行った。
得られたベントフィルタにおいて、接着剤層16の通気性層1に接触する面積は、通気性層1の積層面の全面積に対して70%であった。また、ベントフィルタの大きさは実施例1と同様に40×40mmであった。
次いで、実施例1と同様に、得られたベントフィルタを実施例1と同様の筐体に貼り付けた。その後、得られた筐体について、実施例1で示した耐水圧試験、防塵性試験、通気性試験を行い、その評価を行った。
結果、実施例2においても、実施例1と同様に、耐水圧試験及び防塵性試験の結果、筐体内への水及び塵埃の浸入は確認できなかった。また、実施例2においては、通気性試験の結果、筐体の内部圧力が外部圧力と同じになるまでの時間は約540秒であった。
疎水性多孔体層4として、厚さが80μm、通気度が5cm3/(mm2・min・KPa)、平均孔径が100μmのPTFE多孔質膜(日東電工社製「テミッシュ(TEMISH)」を用いた。これ以外は、実施例1と同様にして、ベントフィルタ及び筐体の作製を行った。また、得られた筐体について、実施例1で示した耐水圧試験、防塵性試験、通気性試験を行い、その評価を行った。
結果、実施例3においても、実施例1と同様に、耐水圧試験及び防塵性試験の結果、筐体内への水及び塵埃の浸入は確認できなかった。また、実施例3では、通気性試験において、筐体の内部圧力が外部圧力と同じになるまでの時間は約7秒であった。
疎水性多孔体層4として、厚さが80μm、通気度が5cm3/(mm2・min・KPa)、平均孔径が100μmのPTFE多孔質膜(日東電工社製「テミッシュ(TEMISH)」)を用いた。これ以外は、実施例2と同様にして、ベントフィルタ及び筐体の作製を行った。また、得られた筐体について、実施例1で示した耐水圧試験、防塵性試験、通気性試験を行い、その評価を行った。
結果、実施例4においても、実施例1と同様に、耐水圧試験及び防塵性試験の結果、筐体内への水及び塵埃の浸入は確認できなかった。また、実施例4においては、通気性試験の結果、筐体の内部圧力が外部圧力と同じになるまでの時間は約22秒であった。
(比較例1)
打ち抜きによって形成された矩形の貫通孔の大きさが38.6mm×38.6mmである以外は、実施例1と同様にして、ベントフィルタの作製を行った。得られたベントフィルタにおいて、接着剤層3の通気性層1に接触する面積は通気性層1の積層面の全面積に対して7%であった。その後、このベントフィルタを実施例1と同様の筐体に貼り付けた。この筐体について、実施例1で示した耐水圧試験、防塵性試験、通気性試験を行い、その評価を行った。
結果、比較例1においては、耐水圧試験及び防塵性試験の結果、筐体内への水及び塵埃の浸入が確認された。つまり、接着剤層3と通気性支持層5との接合部分や、接着剤層3と非通気性補強層2との接合部分から水や塵埃の侵入がしていた。比較例1においては、接着剤層3の接着力は十分でなかったからである。また、比較例1においては、通気性試験の結果、筐体の内部圧力が外部圧力と同じになるまでの時間は約175秒であった。
(比較例2)
接着剤層16の通気性層1に接触する面積が、通気性層1の積層面の全面積に対して80%となる以外は、実施例2と同様に、ベントフィルタの作製を行った。このベントフィルタを筐体に貼り付け、実施例1で示した耐水圧試験、防塵性試験、通気性試験を行い、その評価を行った。
結果、比較例2では、耐水圧試験及び防塵性試験において、筐体内への水及び塵埃の浸入は確認できなかった。しかし、通気性試験の結果、筐体の内部圧力が外部圧力と同じになるまでの時間は、約813秒であった。このことから、比較例2のベントフィルタでは、十分な通気性能が得られていなかった。
本発明のベントフィルタは、ラベルとしての機能を有し、更に、十分な強度を備え、取り扱い性に優れている。よって、本発明のベントフィルタは、自動車用電装品、携帯電話、カメラ、電気剃刀、電動歯ブラシ、屋外用ランプ等の筐体の開口部分を覆う等の用途に有用である。
図1は、本発明の実施の形態1におけるベントフィルタを示す斜視図であって、図1(a)は全体を示す斜視図であり、図1(b)は分解斜視図である。 前記ベントフィルタの断面図であり、図2(a)は図1(a)における切断線A―A´に沿った断面を示し、図2(b)は図1(a)における切断線B−B´に沿った断面を示している。 前記ベントフィルタを筐体に貼り付けた例を示す断面図である。 前記ベントフィルタを剥離シートに貼り付けた状態を示す斜視図であり、図4(a)及び(b)はそれぞれ剥離シートの態様が異なる例を示している。 本発明の実施の形態2におけるベントフィルタを示す斜視図であって、図5(a)は全体を示す斜視図であり、図5(b)は分解斜視図である。 図6は、図5に示すベントフィルタの断面図であり、図6(a)は図5(a)における切断線D―D´に沿った断面を示し、図6(b)は図5(a)における切断線E−E´に沿った断面を示している。 従来のベントフィルタを備えた筐体を示す断面図である。
符号の説明
1 通気性層
2 非通気性補強層
3、16 通気性層と非通気性補強層とを貼着する接着剤層
4 疎水性多孔体層
5 通気性支持層
6 ベントフィルタを外部に貼付するための接着剤層
7 非通気性補強層の貫通孔
8 接着剤層の貫通孔
9、17 空隙
10 疎水性多孔体層の上面
11 ベントフィルタ
12 筐体
13 開口部分
14 剥離シート
16a ロの字形部分
16b 仕切り部分

Claims (10)

  1. 通気性層と非通気性補強層とが接着剤層によって貼着されて積層され、前記通気性層の積層面と反対側の表面の一部若しくは全部が印字部分であり、前記通気性層は、疎水性多孔体層を含み、前記疎水性多孔体層の通気度が、0.2〜5cm3/(mm2・min・KPa)の範囲であり、前記疎水性多孔体層の平均孔径が、0.1〜100μmの範囲であり、前記非通気性補強層が、その厚み方向に貫通する貫通孔を有し、前記接着剤層の前記通気性層に接触する面積が、前記通気性層の積層面全体に対し9〜75%の範囲であるベントフィルタ。
  2. 前記通気性層および前記非通気性補強層の積層面の縁部同士が、一定の厚みを有する前記接着剤層によって貼着され、前記通気性層と前記非通気性補強層との間に空隙が形成されている請求項1記載のベントフィルタ。
  3. 前記非通気性補強層の貫通孔と、前記通気性層と前記非通気性補強層との間の空隙とが連通している請求項2記載のベントフィルタ。
  4. 前記通気性層が、さらに通気性支持層を含み、前記通気性支持層と前記疎水性多孔体層とが積層され、前記通気性支持層が前記接着剤層側に位置している請求項1から3のいずれかに記載のベントフィルタ。
  5. 前記疎水性多孔体層が、ポリテトラフルオロエチレン多孔体層である請求項1から4のいずれかに記載のベントフィルタ。
  6. 前記通気性層の積層面と反対側の表面において、前記印字部分が、前記非通気性補強層の貫通孔に対応する領域を避けて形成されている請求項1から5のいずれかに記載のベントフィルタ。
  7. 前記通気性層の印字部分が、印字用コート処理されている請求項1から6のいずれかに記載のベントフィルタ。
  8. 前記非通気性補強層の積層面とは反対側の面に、第2接着剤層が形成されている請求項1から7のいずれかに記載のベントフィルタ。
  9. 前記第2接着剤層に剥離シートが貼着されている請求項8記載のベントフィルタ。
  10. 開口を有する筐体であって、前記開口部分が、請求項1から8のいずれかに記載のベントフィルタによって覆われている筐体。
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