JP2006225835A - 搦み織物 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィラメントからなる搦み織物で、特にスポーツ用生地に要求される適度な通気性を有しながら透けにくく、紫外線遮蔽性を有しており、さらにはピリングやスナッキングになりにくく、縫製時にはプレス裁断性にすぐれ、縫製時の生地追従性にも優れた搦み織物を提供すること。
【解決手段】フィラメントからなる搦み織物であって、総カバーファクターが2000〜3000、厚みが0.4〜0.7mm、通気量80〜300cc/(cm2・sec)、スナッキングが4級以上、ピリングが4級以上である通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
【選択図】なし
【解決手段】フィラメントからなる搦み織物であって、総カバーファクターが2000〜3000、厚みが0.4〜0.7mm、通気量80〜300cc/(cm2・sec)、スナッキングが4級以上、ピリングが4級以上である通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
【選択図】なし
Description
本発明は、織物に関する。より詳細には、ニット様の外観を有しており、通気性を有しながら紫外線遮蔽性に優れ、目ずれ防止性及びピリング防止性やスナッキング防止性にも優れ、裁断や縫製のしやすい、特にスポーツ用衣料として好適な搦み織物に関する。
従来から、清涼性を得るために高い通気性を有する織物、あるいはそれを用いた衣料として、目が粗く、薄い織物などが用いられていた。
清涼性の高い衣料として、局部的に開口部や空気の通気口を設け清涼性を得るといった快適被服(例えば、特許文献1参照。)や、縫製副資材に多数の開孔を有する通気性に優れた衣服(例えば、特許文献2参照。)などが開示されている。和服では、以前から搦み織りが用いられている。
実開昭61−199517号公報
実開昭61−199517号公報
しかし、この和服、和装領域では、搦み織りの薄さ、透明性を積極的に利用し、しかも充分に寸法に余裕があって、部分的に応力のかかる設計ではないので、透けや目づれや生地強度を心配する必要がなかったが、洋服や洋装領域では、形がタイトでシルエットの美しさを表現するために、透けは致命的でしかも和装に比して部分的に桁違いの応力がかかることが多く、目づれの起こることを回避できなかった。
そして軽く、高通気性を有し、外観品位が高く、かつ目ずれを防止した搦み織物として、通常の経糸と、滑り止め効果を有する他の経糸が搦み織りで織られており、滑り止め効果を有する経糸が表面に出ていることを特徴とする滑り止め体が開示されている。滑り止め効果を有する経糸として、弾性糸を使い、搦み織りで織られた滑り止め体が記載されている。(例えば、特許文献3参照。)また弾性繊維を用いて滑り止め効果をねらった織物も考えられる。
特許第3359612号公報
しかし糸密度が小さくピリングやスナッグになりやすいばかりでなく、スポーツ衣料としては通気性が高すぎるため身体が冷えやすく、紫外線遮蔽性にも劣っていた。また裁断時においてはプレスずれを起こしたり、縫製時においては生地の追従性が悪いため作業性が悪かった。また、カバーファクターが小さく、衣料に要求される前記性能を満たすものではなかった。以上のように、スポーツ衣料に要求される滑脱抵抗性、引裂強力、抗スナッギング性等の基本性能を満足する織物はこれまでに得られていなかった。また、例えばトリメチレンテレフタレート等の弾性糸を用いるとピリングやスナッグになりやすいという致命的な問題が解決できないばかりでなく、風合いとしてべたついたものとなりやすい。
本発明は、かかる従来技術の背景や問題にに鑑みて鋭意検討した結果なし得たもので、フィラメントからなる搦み織物であって、特にスポーツ用生地に要求される適度な通気性を有しながら透けにくく、紫外線遮蔽性を有しており、さらにはピリングやスナッキングになりにくく、縫製時にはプレス裁断性にすぐれ、縫製時の生地追従性にも優れた搦み織物を提供せんとするものである。
即ち、本発明は下記の構成からなる。
1.フィラメントからなる搦み織物であって、総カバーファクターが2000〜3000、厚みが0.4〜0.7mm、通気量80〜300cc/(cm2・sec)、スナッキングが4級以上、ピリングが4級以上であることを特徴とする通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
2.フィラメントが酸化チタンを1wt%以上含有するポリエステルからなることを特徴とする上記第1に記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
3.フィラメントが異形断面であることを特徴とする上記第1又は第2に記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
4.フィラメントがポリエチレンテレフタレートからなることを特徴とする上記第1〜第3のいずれかに記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
5.上記第1〜第4のいずれかに記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物に吸水加工が施され、前記搦み織物が少なくとも一部に用いられてなることを特徴とするスポーツ用衣類。
1.フィラメントからなる搦み織物であって、総カバーファクターが2000〜3000、厚みが0.4〜0.7mm、通気量80〜300cc/(cm2・sec)、スナッキングが4級以上、ピリングが4級以上であることを特徴とする通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
2.フィラメントが酸化チタンを1wt%以上含有するポリエステルからなることを特徴とする上記第1に記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
3.フィラメントが異形断面であることを特徴とする上記第1又は第2に記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
4.フィラメントがポリエチレンテレフタレートからなることを特徴とする上記第1〜第3のいずれかに記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
5.上記第1〜第4のいずれかに記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物に吸水加工が施され、前記搦み織物が少なくとも一部に用いられてなることを特徴とするスポーツ用衣類。
本発明によると、フィラメントからなる搦み織物で、特にスポーツ用生地に要求される適度な通気性を有しながら透けにくく、紫外線遮蔽性を有しており、さらにはピリングやスナッキングになりにくく、縫製時にはプレス裁断性にすぐれ、縫製時の生地追従性にも優れた搦み織物を得ることができる。
本発明について、以下、具体的に説明する。
本発明でいう搦み織物とは、和装業界ではよく知られている織物素材組織であり、地経糸と搦み経糸とが一組となり、からみ経糸が緯糸一本または数本ごとにその位置を変えて組織し、緯糸と緯糸の間にからみ目を作った織物である。例えば、実教出版株式会社発行の繊維工学2「織物」89〜102頁に示されているものである。 HYPERLINK "http://www8.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjitemdrw.ipdl?N0000=235&N0500=4E#N/;%3e9%3e7%3c%3e6%3c///&N0001=16&N0552=9&N0553=000005" \t "tjitemdrw" 図1に、最も基本となる紗の組織を表す図を示す。これは、地経糸aと搦み経糸bを、緯糸c1本ごとにその位置をかえて組織し、緯糸と緯糸の間に搦み目dをつくった織物である。 HYPERLINK "http://www8.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjitemdrw.ipdl?N0000=235&N0500=4E#N/;%3e9%3e7%3c%3e6%3c///&N0001=16&N0552=9&N0553=000006" \t "tjitemdrw" 図2に、3・1変則絽の組織図を示す。これは地経糸aと搦み経糸bを、緯糸c1本及び3本ごとにその位置をかえて組織し、緯糸と緯糸の間に搦み目dをつくった織物である。 HYPERLINK "http://www8.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjitemdrw.ipdl?N0000=235&N0500=4E#N/;%3e9%3e7%3c%3e6%3c///&N0001=16&N0552=9&N0553=000009" \t "tjitemdrw" 図5は、3本紗の組織図を示す。これは2本の地経糸aと搦み経糸bが、緯糸c2本ごとにその位置をかえて組織し、緯糸と緯糸の間に搦み目dをつくった織物である。
本発明でいう搦み織物とは、和装業界ではよく知られている織物素材組織であり、地経糸と搦み経糸とが一組となり、からみ経糸が緯糸一本または数本ごとにその位置を変えて組織し、緯糸と緯糸の間にからみ目を作った織物である。例えば、実教出版株式会社発行の繊維工学2「織物」89〜102頁に示されているものである。 HYPERLINK "http://www8.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjitemdrw.ipdl?N0000=235&N0500=4E#N/;%3e9%3e7%3c%3e6%3c///&N0001=16&N0552=9&N0553=000005" \t "tjitemdrw" 図1に、最も基本となる紗の組織を表す図を示す。これは、地経糸aと搦み経糸bを、緯糸c1本ごとにその位置をかえて組織し、緯糸と緯糸の間に搦み目dをつくった織物である。 HYPERLINK "http://www8.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjitemdrw.ipdl?N0000=235&N0500=4E#N/;%3e9%3e7%3c%3e6%3c///&N0001=16&N0552=9&N0553=000006" \t "tjitemdrw" 図2に、3・1変則絽の組織図を示す。これは地経糸aと搦み経糸bを、緯糸c1本及び3本ごとにその位置をかえて組織し、緯糸と緯糸の間に搦み目dをつくった織物である。 HYPERLINK "http://www8.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjitemdrw.ipdl?N0000=235&N0500=4E#N/;%3e9%3e7%3c%3e6%3c///&N0001=16&N0552=9&N0553=000009" \t "tjitemdrw" 図5は、3本紗の組織図を示す。これは2本の地経糸aと搦み経糸bが、緯糸c2本ごとにその位置をかえて組織し、緯糸と緯糸の間に搦み目dをつくった織物である。
搦み織の組織としては、紗、絽、紗と絽を組み合わせた変則絽(ほら絽)等があり、搦み1組の経糸本数によって、2本からみ、3本からみ、4本からみ等がある。これらを組み合わせたものを目的に応じて使用することができる。インナー用途に好ましい組織としては、経糸2本からみの紗、2本絽、3本絽、及び紗と絽を組み合わせた3・1変則絽が挙げられる。スポーツ衣料に好ましい組織としては、経糸2本からみの2本絽、3本絽、3・1変則絽及び5・1変則絽が挙げられる。
本発明の搦み織物を製織する織機としては、搦み綜絖を装備した普通織機、ウオータージェットルーム、エアージェットルーム、レピア織機、グリッパー織機(弾丸織機)等が挙げられ、搦み綜絖以外の搦み装置を搭載した多相織機、スルーザーテキスタイル社製のパワーレノ等が用いられる。
本発明の織物の総カバーファクター(CF)は2000〜3500であることが好ましく、より好ましくは2200〜3000、更に好ましくは2400〜2800である。総カバーファクターが2000未満では、弾性繊維を用いない場合、目ズレ性を抑えづらいのであまり好ましくなく、3500を越えると衣料に用いた場合に通気性が乏しくなり易く、重量が増加するのであまり好ましくない。スポーツ衣料用織物として前記の好ましい総カバーファクター範囲が特にふさわしい。
本発明における織物の総カバーファクター(CF)は次式で計算される。
CF=[経糸の繊度(dtex)]0.5×経糸密度(本/2.54cm)+[緯糸の繊度(dtex)]0.5×緯糸密度(本/2.54cm)
CF=[経糸の繊度(dtex)]0.5×経糸密度(本/2.54cm)+[緯糸の繊度(dtex)]0.5×緯糸密度(本/2.54cm)
本発明の搦み織物の目付量は、本発明の目的を達成するためには、140〜250g/m2であることが好ましく、より好ましくは160〜230g/m2、最も好ましくは180〜210g/m2である。目付量が140g/m2未満では、目ずれ防止性が劣る場合があるのであまり好ましくなく、250g/m2を越えると、スポーツ衣料用としての軽量性に不足する場合がありあまり好ましくない。
本発明の織物は厚みが0.4〜0.7mmであることが好ましい。0.4mm未満であればこのような搦み織物においては縫製時に生地追従性が劣るのであまり好ましくなく、0.7mmを超えるとスポーツ用生地としては動きにくくなりやすいのであまり好ましくない。より好ましくは0.45〜0.6mmである。
本発明の織物の通気量は、80〜300cc/(cm2・sec)である。80cc/(cm2・sec)未満であると蒸れやすいためあまり好ましくなく、300cc/(cm2・sec)を超えるとひえやすくなるためあまり好ましくない。より好ましくは100〜250cc/(cm2・sec)であって、さらには120〜200cc/(cm2・sec)が一層好ましい。従来の搦み織物は通気度が高くスポーツ用に用いた場合からだが冷えやすくなってしまっていた。なお、通気量はJIS−L1096(フラジール法)に基づき測定されるものである。通気量は織り組織や密度、糸の繊度によって制御できる。
本発明の織物は、スナッキングとピリングがそれぞれ4級以上であることが好ましい。4級未満で有ればスポーツ用に用いた場合、とくにスライディングをするような用途では製品寿命が短くなるためあまり好ましくない。より好ましくは4−5級以上である。
本発明の織物はポリエステルフィラメントからなることが好ましい。ポリエステルはナイロンに比べ黄変しにくいので、白色が多く使用されるスポーツ用途においては好ましい。ここでいうポリエステルとは主たる酸成分がテレフタル酸またはそのエステル誘導体、主たるグリコール成分がエチレングリコールからなるポリエチレンテレフタレートであるが、酸成分として20モル%以下の脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成誘導体、芳香族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体を共重合成分として含むことができる。また、酸成分の20モル%以下のオキシカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を含むこともできる。グリコール成分としては20モル%以下のプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,10−デカメチレングリコール、4,4−ジヒドロキシビスフェノール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,5−ナフタレンジオール、これらのグリコールにエチレンオキサイドが付加したグリコール、ポリエチレングリコール等を含むことができる。またポリ乳酸、ポリー3―ヒドロキシ酪酸等の生分解性脂肪族ポリエステルであっても構わない。特にコストとピリングやスナッグ等の関係からはポリエチレンテレフタレートが好ましい。
本発明の織物に使用するポリエステルフィラメントが無機微粒子を1.0wt%以上含有することが好ましい。1.0wt%未満であると紫外線透過率が大きくなってしまうためあまり好ましくない。より好ましくは1.5wt%以上であり、さらには2.0wt%以上が一層好ましいが、あまりに多く無機微粒子を含有させようとすると紡糸糸切れが増える他、製織工程などでの機械磨耗が激しくなるので10wt%以下にしておくことが好ましく、更に好ましくは5.0wt%以下である。
本発明の織物に使用するフィラメントの断面は丸型でも構わないが、異形断面であることが好ましい。異形断面にすることで嵩高性を増し、紫外線遮蔽性を高めたり、搦められる糸同士の摩擦力が増すのでスリップが起こりにくくなる。フィラメントの断面形状は、三角、L型、T型、Y型、W型、八葉型、偏平(扁平度1.3〜4程度のもので、W型、I型、ブ−メラン型、波型、串団子型、まゆ型、直方体型等がある)、ドッグボーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形なものでもよい。
本発明の織物は紫外線透過率(積分値)が低い方が好ましい。紫外線は日焼けばかりでなく、時には皮膚障害を起こす原因となることが指摘されている。この紫外線透過率(積分値)とは280nm〜400nm間の透過率の平均値を示すものである。この紫外線透過率(積分値)が有る範囲を越えると長時間強い太陽光を浴びた場合に皮膚障害になる危険が高くなるためあまり好ましくない。下限は特に限定されないが、0.01%未満にするためには繊維に過剰の酸化チタンを練り込む必要がでてくるため生産性が著しく低下するので好ましくない。
本発明の織物は350nmの紫外線透過率低いことが好ましい。350nmの紫外線透過率は紫外線のなかでも短波長領域の紫外線の透過率を判断するのに適した測定範囲である。一般的に光は長波長側が透過率は高いので、350nmの透過率が低いということはそれよりも短波長側の透過率はそれよりも低い。つまりエネルギーの大きい短波長側の紫外線が透過する量を知ることができる。紫外線透過率(積分値)ではトータルの紫外線透過率は分かるが、短波長側からコンスタントに透過しているのか、長波長側で急激に透過率が増大しているのか判断できない。そこで、中間レベルにある350nmでの紫外線透過率をあわせて判断することで、人体への影響の強いといわれているUV−B(領域315〜280nm)がどれほど透過しているのかが推定できるのである。350nmの紫外線透過率が有る範囲を越えると皮膚障害になる危険が高くなるため好ましくない。下限は特に限定されないが、0.01%未満にするためには繊維に過剰の酸化チタンを練り込む必要がでてくるため生産性が著しく低下するので好ましくない。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。なお本発明で用いた評価方法は以下の通りである。
(1)目付
JIS−L1096に規定されている単位面積当たりの質量に準拠する。
JIS−L1096に規定されている単位面積当たりの質量に準拠する。
(2)紫外線透過率
(350nm)
日立U−3210型ダブルビーム分光光度計(積分球使用)を用い、サンプル1枚をガラスフィルターを使用し波長350nmにて測定し、n=3回の平均値を紫外線透過率(%)とした。
(積分値)
同装置を用いて波長280〜400nmの範囲を波長送り速度120nm/分で測定した。
(350nm)
日立U−3210型ダブルビーム分光光度計(積分球使用)を用い、サンプル1枚をガラスフィルターを使用し波長350nmにて測定し、n=3回の平均値を紫外線透過率(%)とした。
(積分値)
同装置を用いて波長280〜400nmの範囲を波長送り速度120nm/分で測定した。
(3)通気性
JIS−L1096 8.27.2A法(フラジール形法)に準拠する。
JIS−L1096 8.27.2A法(フラジール形法)に準拠する。
(4)厚み
尾崎製作所の厚み計「PEACOCK」にてランダムに5カ所測定し、その平均値を求める。
尾崎製作所の厚み計「PEACOCK」にてランダムに5カ所測定し、その平均値を求める。
(5)スナッキング
JIS−L1058D−4法に準拠する。
JIS−L1058D−4法に準拠する。
(6)ピリング
JIS−L1076−1992 A法(ICI型試験機)に準拠する。
JIS−L1076−1992 A法(ICI型試験機)に準拠する。
(7)可視光透過率
日立U−3210型ダブルビーム分光光度計(積分球使用)を用い、サンプル1枚をガラスフィルターを使用し波長280〜400nmの範囲を波長送り速度120nm/分で測定した。
日立U−3210型ダブルビーム分光光度計(積分球使用)を用い、サンプル1枚をガラスフィルターを使用し波長280〜400nmの範囲を波長送り速度120nm/分で測定した。
(実施例1)
酸化チタンを1wt%含有したポリエチレンテレフタレートを公知の方法で溶融紡糸し、紡糸速度2600m/min、延伸倍率1.85で、167デシテックス72フィラメント(強度5.0cN/dtex、伸度36%、沸水収縮率7%)のマルチフィラメントを作成した。公知の方法でZ方向に仮撚加工し一旦巻き取り、S方向に1000T/Mの撚糸をした。緯糸も同じ糸を利用して図2に示す3・1変則絽の搦み織の生機を得、通常の染色加工を施し、吸水加工を施した。経密度120本/2.54cm、緯密度55本/2.54cm、カバーファクターは2340、厚み0.5mm、目付は158.9g/m2、
通気度は121cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.5%、緯方向が−0.5%、洗濯収縮率は経方向が−0.3%、緯方向が−0.6%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4−5級であった。
酸化チタンを1wt%含有したポリエチレンテレフタレートを公知の方法で溶融紡糸し、紡糸速度2600m/min、延伸倍率1.85で、167デシテックス72フィラメント(強度5.0cN/dtex、伸度36%、沸水収縮率7%)のマルチフィラメントを作成した。公知の方法でZ方向に仮撚加工し一旦巻き取り、S方向に1000T/Mの撚糸をした。緯糸も同じ糸を利用して図2に示す3・1変則絽の搦み織の生機を得、通常の染色加工を施し、吸水加工を施した。経密度120本/2.54cm、緯密度55本/2.54cm、カバーファクターは2340、厚み0.5mm、目付は158.9g/m2、
通気度は121cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.5%、緯方向が−0.5%、洗濯収縮率は経方向が−0.3%、緯方向が−0.6%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4−5級であった。
(実施例2)
図6に示す組織で搦み織の生機を得た以外は実施例1に従い仕上げ織物を作成した。経密度132本/2.54cm、緯密度92本/2.54cm、カバーファクターは2895、厚み0.5mm、目付は200.0g/m2、通気度は116cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.5%、緯方向が−0.5%、洗濯収縮率は経方向が−0.4%、緯方向が−0.5%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4級であった。
図6に示す組織で搦み織の生機を得た以外は実施例1に従い仕上げ織物を作成した。経密度132本/2.54cm、緯密度92本/2.54cm、カバーファクターは2895、厚み0.5mm、目付は200.0g/m2、通気度は116cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.5%、緯方向が−0.5%、洗濯収縮率は経方向が−0.4%、緯方向が−0.5%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4級であった。
(実施例3)
図7に示す組織で搦み織の生機を得た以外は実施例1に従い仕上げ織物を作成した。経密度150本/2.54cm、緯密度60本/2.54cm、カバーファクターは2714、厚み0.6mm、目付は192.0g/m2、通気度は87cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.8%、緯方向が−0.9%、洗濯収縮率は経方向が−0.6%、緯方向が−0.7%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4級であった。
図7に示す組織で搦み織の生機を得た以外は実施例1に従い仕上げ織物を作成した。経密度150本/2.54cm、緯密度60本/2.54cm、カバーファクターは2714、厚み0.6mm、目付は192.0g/m2、通気度は87cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.8%、緯方向が−0.9%、洗濯収縮率は経方向が−0.6%、緯方向が−0.7%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4級であった。
(実施例4)
図8に示す組織で搦み織の生機を得た以外は実施例1に従い仕上げ織物を作成した。経密度124本/2.54cm、緯密度51本/2.54cm、カバーファクターは2261、厚み0.5mm、目付は159g/m2、通気度は121cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.3%、緯方向が−0.3%、洗濯収縮率は経方向が−0.4%、緯方向が−0.3%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4級であった。
図8に示す組織で搦み織の生機を得た以外は実施例1に従い仕上げ織物を作成した。経密度124本/2.54cm、緯密度51本/2.54cm、カバーファクターは2261、厚み0.5mm、目付は159g/m2、通気度は121cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.3%、緯方向が−0.3%、洗濯収縮率は経方向が−0.4%、緯方向が−0.3%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4級であった。
(実施例5)
図5に示す組織で搦み織の生機を得た以外は実施例1に従い仕上げ織物を作成した。経密度104本/2.54cm、緯密度56本/2.54cm、カバーファクターは2068、厚み0.5mm、目付は138g/m2、通気度は257cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.5%、緯方向が−0.3%、洗濯収縮率は経方向が−0.5%、緯方向が−0.3%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4級であった。
図5に示す組織で搦み織の生機を得た以外は実施例1に従い仕上げ織物を作成した。経密度104本/2.54cm、緯密度56本/2.54cm、カバーファクターは2068、厚み0.5mm、目付は138g/m2、通気度は257cc/(cm2・sec)、アイロン収縮は経方向が−0.5%、緯方向が−0.3%、洗濯収縮率は経方向が−0.5%、緯方向が−0.3%、ピリング経方向緯方向とも5級、スナッグは経方向緯方向とも4級であった。
本発明によれば、フィラメントからなる搦み織物を提供でき、特にスポーツ用生地に要求される適度な通気性を有しながら透けにくく、紫外線遮蔽性を有しており、さらにはピリングやスナッキングになりにくく、縫製時にはプレス裁断性にすぐれ、縫製時の生地追従性にも優れた搦み織物を提供できる。
a:地経糸
b:搦み経糸
c:緯糸
d:搦み部分
b:搦み経糸
c:緯糸
d:搦み部分
Claims (5)
- フィラメントからなる搦み織物であって、総カバーファクターが2000〜3000、厚みが0.4〜0.7mm、通気量80〜300cc/(cm2・sec)、スナッキングが4級以上、ピリングが4級以上であることを特徴とする通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
- フィラメントが酸化チタンを1wt%以上含有するポリエステルからなることを特徴とする請求項1に記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
- フィラメントが異形断面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
- フィラメントがポリエチレンテレフタレートからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の通気性と紫外線遮蔽性に優れた搦み織物に吸水加工が施され、前記搦み織物が少なくとも一部に用いられてなることを特徴とするスポーツ用衣類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006013716A JP2006225835A (ja) | 2005-01-24 | 2006-01-23 | 搦み織物 |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2006013716A JP2006225835A (ja) | 2005-01-24 | 2006-01-23 | 搦み織物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=36987441
Family Applications (1)
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JP2006013716A Withdrawn JP2006225835A (ja) | 2005-01-24 | 2006-01-23 | 搦み織物 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010024588A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Toyo:Kk | 耐暑熱性に優れた防護衣 |
JP2016098456A (ja) * | 2014-11-21 | 2016-05-30 | 東レ株式会社 | 織物 |
JP2016204761A (ja) * | 2015-04-15 | 2016-12-08 | 東洋紡Stc株式会社 | ニットシャツ |
-
2006
- 2006-01-23 JP JP2006013716A patent/JP2006225835A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010024588A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Toyo:Kk | 耐暑熱性に優れた防護衣 |
JP2016098456A (ja) * | 2014-11-21 | 2016-05-30 | 東レ株式会社 | 織物 |
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A621 | Written request for application examination |
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A761 | Written withdrawal of application |
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