JP2006307395A - 赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛および繊維製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外線吸収性と採光性に優れた布帛および該布帛を用いてなる繊維製品を提供する。
【解決手段】平均粒径が0.5μm以下の金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤を0.1〜2.0重量%含有し、かつ艶消し剤を0.4重量%未満含有するポリエステル繊維を、30重量%以上含んでなることを特徴とする赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛および該布帛を用いてなる繊維製品。
【選択図】なし

Description

本発明は、赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛および該布帛を用いてなる繊維製品に関する。
ポリエステル繊維は、強度、寸法安定性、イージーケアー性等多くの優れた特徴を備えているので、ポリエステル繊維からなる布帛は、その優れた特性により衣料用から産業用と広い範囲で用いられている。また、かかるポリエステル繊維からなる布帛に保温性を付与するために、炭化系・窒化系セラミックス微粒子をポリエステル繊維中に練りこんだ保温性ポリエステル繊維を用いて布帛を構成したり、金属酸化物系赤外線吸収剤を後加工により布帛に付着させることが提案されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、炭化系・窒化系セラミックス微粒子を繊維中に練りこんだポリエステル繊維を用いた布帛では、赤外線だけでなく、可視光線をも吸収されてしまい、鮮明性が損なわれて濃色品しか得られないという問題や、採光性が損なわれるという問題があった。一方、金属酸化物系赤外線吸収剤を後加工により付着させた布帛では、洗濯を繰り返すうちに布帛に付着した赤外線吸収剤が脱落して保温性が低下するという問題があった。
なお、本発明者らは、特願2005−131481号において、金属酸化物系赤外線吸収剤を繊維中に練りこんだポリエステル繊維を提案している。
特開2003−96663号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛および繊維製品を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤を含み、かつ艶消し剤を含まないか少量含むポリエステル繊維で布帛を構成することにより、赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「平均粒径が0.5μm以下の金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤を0.1〜2.0重量%含有し、かつ艶消し剤を0.4重量%未満含有するポリエステル繊維を、30重量%以上含んでなることを特徴とする赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。」が提供される。
その際、前記の金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤が、波長700〜1800nmの赤外線領域で10%以上の吸収率を有することが好ましい。また、かかる金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤が、温度27℃における熱伝導率で10W/m・K以上であることが好ましい。また、前記のポリエステル繊維が艶消し剤を含有しないことが好ましい。また、前記ポリエステル繊維の単繊維繊度が0.1〜5.0dtexの範囲内であることが好ましい。かかるポリエステル繊維の単繊維の断面形状としては、異型であることが好ましい。特に、2箇所以上のくびれ部を有する断面扁平度2〜6の扁平断面であることが好ましい。かかるポリエステル繊維は無撚であることが好ましい。
本発明の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛において、布帛が、下記式により算出されるカバーファクター(CF)が1500〜3000の織物であることが好ましい。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
また、本発明の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛において、波長700〜1800nmの赤外線の吸収率が7%以上であることが好ましい。また、波長400〜700nmの可視光線の反射率が55%以下であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の布帛を用いてなる、カーテン、テント、寝具、障子紙、衣服、および帽子からなる群より選択されるいずれかの繊維製品が提供される。
本発明によれば、赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛および繊維製品が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明において、ポリエステル繊維を形成するポリエステルとしては、テレフタル酸を主たる酸成分とし、炭素数2〜6のアルキレングリコール、すなわちエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種のグリコール、特に好ましくはエチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステルが例示される。
かかるポリエステルには、必要に応じて少量(通常30モル%以下)の共重合成分を有していてもよい。
その際、使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボン酸としては、例えばイソフタル酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、P−オキシ安息香酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のごとき芳香族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン酸をあげることができる。また、上記グリコール以外のジオール化合物としては、例えばシクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSのごとき脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物およびポリオキシアルキレングリコール等をあげることができる。
かかるポリエステルは任意の方法によって合成したものでよい。例えばポリエチレンテレフタレートの場合について説明すると、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルのごときテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるかまたはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフタル酸のグリコールエステルおよび/またはその低重合体を生成させる第1段階の反応と、第1段階の反応生成物を減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段階の反応によって製造されたものでよい。
かかるポリエステル繊維において、平均粒径が0.5μm以下(好ましくは0.001〜0.1μm)の金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤がポリエステル中にポリエステル重量に対し0.1〜2.0重量%(好ましくは0.2〜1.0重量%)含まれることが肝要である。該微粒子の平均粒径が0.5μmよりも大きいと、ポリエステル繊維を紡糸する工程で断糸が発生したり、フィルターの目詰まりが発生するおそれがあり好ましくない。また、金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤の含有量が0.1重量%よりも小さいと、十分な赤外線吸収性能が得られず好ましくない。逆に、金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤の含有量が2.0重量%よりも大きいと、ポリエステル繊維を紡糸する際、糸切れ等の問題が発生するおそれがあり好ましくない。また、ポリエステル繊維が青みがかった色となり、品位が損なわれるおそれがある。
前記の金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤としては、波長700〜1800nmの赤外線領域で10%以上の吸収率を有するものであることが好ましい。さらには、温度27℃における熱伝導率が10W/m・K以上(より好ましくは20W/m・K以上)であるものが好ましい。かかる熱伝導率を有することにより、赤外線吸収剤が太陽光等の赤外線により暖められた際、極めて迅速にポリエステル繊維が暖められ、優れた保温性が得られ易い。具体的には、アンチモンドープ酸化錫(ATO)やスズドープ酸化インジューム(ITO)などが好ましく例示される。かかる金属酸化物系微粒子は可視光線を透過する透明な材料でもあり、採光性が損なわれることがなく好ましい。
また、前記のポリエステル繊維を形成するポリエステル中に、艶消し剤を0.4重量%未満含有することが肝要である。かかる艶消し剤は少ないほどよく、ポリエステル繊維中に含有していないことがもっとも好ましい。艶消し剤の含有量が0.4重量%以上では、可視光線を反射してしまい、採光性が損なわれるので好ましくない。なお、前記の艶消し剤としては、二酸化チタンなどがあげられる。
なお、前記のポリエステル中には、本発明の目的を損なわない範囲内で必要に応じて、微細孔形成剤、カチオン可染剤、着色防止剤、熱安定剤、難燃剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、吸湿剤、抗菌剤、マイナスイオン発生剤等を1種又は2種以上を添加してもよい。
本発明において、ポリエステル繊維は、前記の金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤を0.1〜2.0重量%含有し、艶消し剤を0.5重量%以下含有する、固有粘度が0.55〜0.80の前記ポリエステルを、常法により紡糸し、2000〜4300m/分の速度で未延伸糸(中間配向糸)として一旦巻き取り、延伸したものでもよいし、巻き取る前に延伸したものでもよい。また、中間配向糸を、180〜200℃に加熱されたヒーターを用いて、弛緩状態(オーバーフィード1.5〜10%)で熱処理することにより、加熱下で自己伸長性を有する未延伸糸(中間配向糸)であってもよい。
かかるポリエステル繊維において、単繊維繊度が0.1〜5.0dtexの範囲内であることが好ましい。また、繊維の形態としては、短繊維でもよいし長繊維(マルチフィラメント)でもよい。なかでも、織編物とした場合の組織間空隙を小さくして紫外線の透過量を少なくする上で長繊維が好ましい。
なお、かかる長繊維の総繊度、フィラメント数としては、総繊度33〜330dtex、フィラメント数10〜100の範囲が好ましい。また、単繊維の断面形状は特に限定されず通常の丸断面でもよいし、扁平断面、くびれつき扁平断面、三角断面、四角断面、3〜14葉断面、中空断面などの異型断面でもよい。特に、織編物とした場合の組織間空隙を小さくする上で異型断面が好ましい。特に、図1に模式的に示すような、2箇所以上のくびれ部を有する断面扁平度2〜6の扁平断面を採用すると、織編物とした場合の組織間空隙を小さくすることができ、かつソフトな風合いが得られ好ましい。なお、断面扁平度とは、図1に示す、長辺の長さ(B)と短辺の長さ(C1)との比(B/C1)である。また、くびれ部とは図1に模式的に示すように、短辺の長さが短くなっている部分のことである。かかるくびれ部において、凹部の深さとしては、短辺の長さの最大値と最小値の比(C1/C2)で、1.05以上(好ましくは1.1以上)となる深さであることが好ましい。なお、図1は、くびれ部が3個所の場合を例示するものである。
また、かかるポリエステル繊維は無撚であると、布帛の空隙を小さくすることができ、赤外線吸収性が向上し好ましい。撚りを施す場合は、下記の撚り係数が6000以下であることが好ましい。撚り係数が6000よりも大きいと、布帛の空隙が大きくなり赤外線吸収性が低下するおそれがある。また同時に、繊維がコイル状となるため可視光線の乱反射を生じ、採光性が損なわれるおそれがある。
本発明の布帛は、前記のポリエステル繊維を布帛重量に対し30重量%以上(より好ましくは60重量%以上、特に好ましくは100重量%)含む布帛である。前記のポリエステル繊維の含有量が30重量%よりも小さいと、十分な赤外線吸収性が得られず好ましくない。
布帛の織編組織は特に限定されず、通常の方法で製編織されたものでよい。さらには、不織布であってもよい。例えば、織物の織組織としては、平織、綾織、朱子織等の三原組織、変化組織、たて二重織、よこ二重織等の片二重組織、たてビロードなどが例示される。編物の種類は、よこ編物であってもよいしたて編物であってもよい。よこ編組織としては、平編、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、片畔編、レース編、添え毛編等が好ましく例示され、たて編組織としては、シングルデンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフトリコット編、裏毛編、ジャガード編等が例示される。層数も単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。
ここで、本発明の布帛が織物である場合は、下記式により算出されるカバーファクター(CF)が1500〜3000であることが好ましい。該カバーファクターが1500よりも小さいと、織物の組織間空隙が大きくなり、赤外線吸収性が損なわれるおそれがある。赤外線吸収性の点では、該カバーファクターは大きいほどよいが、3000よりも大きいと布帛のソフト性が損なわれるおそれがある。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
本発明の布帛には、本発明の目的が損なわれない範囲内であれば、常法の染色仕上げ加工、撥水加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるいは抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
本発明の布帛において、赤外線は前記のポリエステル繊維により吸収される。かかる赤外線吸収性としては、波長700〜1800nmの赤外線の吸収率が7%以上(より好ましくは10〜30%)であることが好ましい。なお、かかる赤外線吸収性は、布帛に含まれる前記ポリエステル繊維の含有量や、織編の組織密度を適宜選定することにより容易に得られる。
また、本発明の布帛において、可視光線は前記のポリエステル繊維によりあまり反射されずに透過するので、優れた採光性が得られる。かかる採光性としては、波長400〜700nmの可視光線の反射率が55%以下(より好ましくは20〜50%)であることが好ましい。
本発明の布帛は、優れた赤外線吸収性と採光性とを有しているので、カーテン、テント、寝具、障子紙、衣服、帽子などの繊維製品として好適に使用することができる。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
<固有粘度>
オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定した。
<赤外線吸収率>
島津製作所製分光光度計MPC−3100で透過率を測定し、700〜1800nmの範囲の近赤外線吸収率を算出した。
<可視光線反射率>
島津製作所製分光光度計MPC−3100で反射率を測定し、400〜700nmの範囲の可視光線反射率を算出した。
<カバーファクター(CF)>
下記式により算出した。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
[実施例1]
熱伝導率50W/m・K、微粒子径50nmのアンチモンドープ酸化錫赤外線吸収剤ATOをポリエチレンテレフタレート重量に対して0.5重量%含み、艶消し剤を含まない、固有粘度0.60のポリエチレンテレフタレートを常法により紡糸、延伸して、ポリエステルマルチフィラメント(総繊度84dtex/36フィラメント)を得た。
次いで、該紫外線吸収性ポリエステル繊維を無撚で、経糸および緯糸に用いて、経密度47本/cm、緯密度38本/cmの平組織織物を製織した。そして、染料を使用せずに常法の染色仕上げ加工を施し、白色の織物(CF=2190)を得たのち、該織物を用いてカーテンを縫製した。
かかるカーテンにおいて、赤外線吸収率が18%、可視光線反射率44%と、優れた赤外線吸収性と採光性を有するものであった。
[実施例2]
実施例1において、単繊維の断面形状が図1に示すような、くびれ部(短辺の長さC1/C2=1.2)を3個有する扁平断面(断面扁平度3.2)のポリエステルマルチフィラメント84dtex/30fフィラメントに変える以外は、実施例1と同様にして織物(CF=2130)を得たのち、該織物を用いてカーテンを縫製した。
得られたカーテンにおいて、赤外線吸収率が17%、可視光線反射率47%と、優れた赤外線吸収性と採光性を有するものであった。
[比較例1]
実施例1において、アンチモンドープ酸化錫赤外線吸収剤ATOを0.5重量%、かつ艶消し剤(二酸化チタン)を1.0重量%含ませること以外は実施例1と同様にして織物(CF=2230)を得たのち、該織物を用いてカーテンを縫製した。
得られた織物において、赤外線吸収率が15%、可視光線反射率63%と、赤外線吸収性に優れていたが、可視光線の反射が大きく採光性に劣るものであった。
[比較例2]
実施例1において、アンチモンドープ酸化錫赤外線吸収剤ATOを2.5重量%含ませること以外は実施例1と同様にして織物(CF=2250)を得たのち、該織物を用いてカーテンを縫製した。
得られた織物において、赤外線吸収率が22%、可視光線反射率45%と、優れた赤外線吸収性と採光性を有するものであったが、布帛がやや青みがかっており、低品位であった。
本発明によれば、赤外線吸収性と採光性に優れた布帛および該布帛を用いてなる繊維製品が、その工業的価値は極めて大である。
本発明において、ポリエステル繊維の単繊維の断面形状として採用することのできる、くびれ部を有する扁平断面形状を模式的に例示したものである。
符号の説明
1 くびれ部

Claims (12)

  1. 平均粒径が0.5μm以下の金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤を0.1〜2.0重量%含有し、かつ艶消し剤を0.4重量%未満含有するポリエステル繊維を、30重量%以上含んでなることを特徴とする赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  2. 前記の金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤が、波長700〜1800nmの赤外線領域で10%以上の吸収率を有する、請求項1に記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  3. 前記の金属酸化物系微粒子赤外線吸収剤が、温度27℃における熱伝導率で10W/m・K以上である、請求項1または請求項2に記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  4. 前記のポリエステル繊維が艶消し剤を含有しない、請求項1〜3のいずれかに記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  5. 前記ポリエステル繊維の単繊維繊度が0.1〜5.0dtexの範囲内である、請求項1〜4のいずれかに記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  6. 前記ポリエステル繊維の単繊維の断面形状が異型である、請求項1〜5のいずれかに記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  7. 前記ポリエステル繊維の単繊維の断面形状が、2箇所以上のくびれ部を有する断面扁平度2〜6の扁平断面である、請求項6に記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  8. 前記ポリエステル繊維が無撚である、請求項1〜7のいずれかに記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  9. 布帛が、下記式により算出されるカバーファクター(CF)が1500〜3000の織物である、請求項1〜8のいずれかに記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
    CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
    ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
  10. 波長700〜1800nmの赤外線の吸収率が7%以上である、請求項1〜9のいずれかに記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  11. 波長400〜700nmの可視光線の反射率が55%以下である、請求項1〜10のいずれかに記載の赤外線吸収性と採光性に優れた保温性布帛。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の布帛を用いてなる、カーテン、テント、寝具、障子紙、衣服、および帽子からなる群より選択されるいずれかの繊維製品。
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