JP6250948B2 - 繊維製品 - Google Patents

繊維製品 Download PDF

Info

Publication number
JP6250948B2
JP6250948B2 JP2013083858A JP2013083858A JP6250948B2 JP 6250948 B2 JP6250948 B2 JP 6250948B2 JP 2013083858 A JP2013083858 A JP 2013083858A JP 2013083858 A JP2013083858 A JP 2013083858A JP 6250948 B2 JP6250948 B2 JP 6250948B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
weft
warp
textile product
woven fabric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013083858A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014205933A (ja
Inventor
卓也 永江
卓也 永江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Frontier Co Ltd
Original Assignee
Teijin Frontier Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Frontier Co Ltd filed Critical Teijin Frontier Co Ltd
Priority to JP2013083858A priority Critical patent/JP6250948B2/ja
Publication of JP2014205933A publication Critical patent/JP2014205933A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6250948B2 publication Critical patent/JP6250948B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Outer Garments And Coats (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Description

本発明は、綿やダウンの吹き出しを低減した低通気度織物であって、ダウンプルーフ性だけでなくストレッチ性にも優れた低通気度織物および繊維製品に関する。
従来、アウターウエアや布団側地などの分野で綿やダウンの吹き出しを低減する効果(ダウンプルーフ性)に優れた低通気度織物が用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
一方、最近では、織物の着用快適性を向上させるため、織物にストレッチ性を付加することが求められている。
ダウンプルーフ性とストレッチ性とは相反する性質であり、両者を兼備した織物はこれまであまり提案されていない。
特開2005−048298号公報 特開2012−057265号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、ダウンプルーフ性だけでなくストレッチ性にも優れた低通気度織物および繊維製品を提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、特定の捲縮糸条を用いて低通気度織物を構成するとダウンプルーフ性だけでなくストレッチ性にも優れた低通気度織物が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「通気度が0.39cc/sec/cm以下の低通気度織物であって、捲縮率が10%以上、かつ2種以上の仮撚捲縮加工糸で構成されかつ30T/m以下のトルクを有し、かつS方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とで構成される複合糸からなる糸条を含み、かつ織物において、経カバーファクターが800〜1500かつ緯カバーファクター700〜1200の範囲内であり、かつ経方向または緯方向の伸度が17.5%以上であることを特徴とする低通気度織物を用いてなる、ダウンウエア、ダウンジャケットからなる群より選択される繊維製品。」が提供される。
ただし、経カバーファクター(経CF)および緯カバーファクター(緯CF)は下記式により定義される。
経CF=(DWp/1.1)1/2×MWp
緯CF=(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
その際、前記糸条がインターレース加工を施された交絡糸であることが好ましい。また、前記糸条において、単糸繊度が4dtex以下の繊維が含まれることが好ましい。また、前記糸条に異型断面糸が含まれることが好ましい。また、前記複合糸がポリエステル繊維で構成されることが好ましい。その際、前記ポリエステル繊維に艶消し剤が0.2重量%以上含まれることが好ましい。
また、前記糸条が織物の緯糸に配されていることが好ましい。また、織物が平織組織を有することが好ましい。また、織物において、防水用コーティング加工またはラミネート加工が施されていないことが好ましい。
本発明によれば、ダウンプルーフ性だけでなくストレッチ性にも優れた低通気度織物および繊維製品が得られる。
まず、本発明の低通気度織物において、通気度が1cc/sec/cm以下(より好ましくは0.01〜1cc/sec/cm、特に好ましくは0.1〜0.5cc/sec/cm)であることが肝要である。該通気度が1cc/sec/cmよりも大きいと、ダウンプルーフ性が低下するおそれがあり好ましくない。なお、該通気度は、JIS L 1096に規定される通気性A法(フラジール形法)により測定される。
次に、本発明の低通気度織物に捲縮率が10%以上(より好ましくは12〜35%)の糸条が含まれることが肝要である。低通気度織物にかかる糸条が含まれない場合は十分なストレッチ性が得られず好ましくない。
ここで、前記糸条としては、単独糸でもよいし複合糸でもよい。かかる複合糸としては、互いにポリマー種、熱収縮率、仮撚数、単繊維繊度、総繊度、フィラメント数などが異なる複数の糸からなる複合糸が例示される。特に、2種以上の仮撚捲縮加工糸で構成されかつ30T/m以下(好ましくは10T/m以下、特に好ましくは0T/m)のトルクを有する複合糸であると、ダウンプルーフ性とストレッチ性とが両立しやすく好ましい。特に、前記複合糸が、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とで構成されることが好ましい。例えば、S方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向の仮撚捲縮加工糸とを合糸する際、トルクの方向が異なること以外は同じトルクを有する2種の仮撚捲縮加工糸を使用することにより、複合糸をノントルク(0T/mのトルク)とすることが可能となる。
仮撚捲縮加工糸には第1ヒーター域で仮撚をセットした、いわゆるone heater仮撚捲縮加工糸と、該糸をさらに第2ヒーター域に導入して弛緩熱処理することによりトルクを減らした、いわゆるsecond heater仮撚捲縮加工糸とがある。本発明においては、どちらの仮撚捲縮加工糸でもよい。
また、前記仮撚捲縮加工糸において、仮撚捲縮加工の条件は限定されないが、糸条を第1ローラ、セット温度が90〜220℃(より好ましくは100〜190℃)の熱処理ヒータを経由して撚り掛け装置によって施撚し、必要に応じてさらに第2ヒーター域に導入して弛緩熱処理する方法が例示される。仮撚加工時の延伸倍率は、0.8〜1.5の範囲が好ましく、仮撚数は、仮撚数(T/m)=(32500/√Dtex)×αの式においてα=0.5〜1.5が好ましく、通常は0.8〜1.2位とするのがよい。用いる撚り掛け装置としては、デイスク式あるいはベルト式の摩擦式撚り掛け装置が糸掛けしやすく、糸切れも少なくて適当であるが、ピン方式の撚り掛け装置であってもよい。
また、前記糸条がインターレース加工を施された交絡糸であることが好ましい。特に前記糸条が複合糸である場合には、集束性を保持する上でインターレース加工を施すことが好ましい。
その際、交絡(インターレース)の個数は特に制限はないが、ストレッチ性を損なわないために30〜90個/m(より好ましくは50〜90個)の範囲内であることが好ましい。該個数が90個/mよりも大きいとストレッチ性が損なわれるおそれがある。逆に、該個数が30個/mよりも小さいとの集束性が不十分となり、製織性が損なわれるおそれがある。なお、交絡処理(インターレース加工)は通常のインターレースノズルを用いて処理したものでよい。
前記糸条において、優れたダウンプルーフ性を得る上で、単糸繊度が4dtex以下(好ましくは0.001〜1.0dtex、特に好ましくは0.01〜0.5dtex)の繊維が含まれることが好ましい。前記糸条を構成する全ての繊維において、単糸繊度が前記範囲内にあることが最も好ましい。
前記糸条において、総繊度、フィラメント数としては優れたダウンプルーフ性を得る上で、それぞれ総繊度20〜220dtex(より好ましくは20〜50dtex)、フィラメント数50〜300本(より好ましくは100〜300本)の範囲内であることが好ましい。
また、前記糸条には通常の丸断面糸だけでなく、単繊維の横断面形状が異型(例えば、三角、四角、扁平、中空、くびれ付扁平など)の異型断面糸が含まれていてもよい。
前記糸条を構成する繊維としては、特に制限はないが、ポリエステルからなるポリエステル系繊維が好ましい。かかるポリエステルとしては、テレフタル酸を主たる酸成分とし、炭素数2〜6のアルキレングリコール、すなわちエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種のグリコール、特に好ましくはエチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステルが例示される。
かかるポリエステルには、必要に応じて少量(通常30モル%以下)の共重合成分を有していてもよい。その際、使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボン酸としては、例えばイソフタル酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、P−オキシ安息香酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のごとき芳香族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン酸をあげることができる。また、上記グリコール以外のジオール化合物としては、例えばシクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSのごとき脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化合物およびポリオキシアルキレングリコール等をあげることができる。
前記ポリエステルは任意の方法によって合成したものでよい。例えばポリエチレンテレフタレートの場合について説明すると、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルのごときテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるかまたはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフタル酸のグリコールエステルおよび/またはその低重合体を生成させる第1段階の反応と、第1段階の反応生成物を減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段階の反応によって製造されたものでよい。また、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルであってもよい。さらには、ポリ乳酸やステレオコンプレックスポリ乳酸などの脂肪族ポリエステルであってもよい。
前記ポリエステルには、必要に応じて、艶消し剤(二酸化チタン)、微細孔形成剤(有機スルホン酸金属塩)、着色防止剤、熱安定剤、難燃剤(三酸化二アンチモン)、蛍光増白剤、着色顔料、帯電防止剤(スルホン酸金属塩)、吸湿剤(ポリオキシアルキレングリコール)、抗菌剤、その他の無機粒子の1種以上が含まれていてもよい。特に、前記ポリエステル中にポリエステル重量対比、艶消し剤が0.2重量%以上(より好ましくは0.2〜2.5重量%)含まれていると、紫外線遮蔽効果や防透性が低通気度織物に付加され好ましい。
本発明の低通気度織物において、経糸および/または緯糸に配されて前記の糸条が配されている。ここで、該糸条は、経糸および緯糸に配されていてもよいが、該糸条が経糸に配されていると製織時に互いに隣りあう経糸同士が絡みあい、経糸の開口不良が発生するおそれがあるので緯糸のみに配されていることが好ましい。その際、前記の糸条と併用する他糸条としては、前記のようなポリエステル繊維からなり、単糸繊度が4dtex以下(好ましくは0.001〜1.0dtex、特に好ましくは0.01〜0.5dtex)、総繊度が20〜220dtex(より好ましくは20〜60dtex)、フィラメント数50〜300本(より好ましくは100〜300本)の糸条が好ましい。
また、本発明の低通気度織物において、経カバーファクターが800〜1500かつ緯カバーファクター700〜1200の範囲内であると優れたダウンプルーフ性が得られやすく好ましい。ただし、経カバーファクター(経CF)および緯カバーファクター(緯CF)は下記式により定義される。
経CF=(DWp/1.1)1/2×MWp
緯CF=(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
本発明の低通気度織物は、前記の糸条を用いて通常の織機(例えば、ウオータージェットルームなど)を使用して容易に製織することができる。その際、織物の組織は限定されず、平織組織、綾織組織、サテン織組織等が好ましく例示される。また、2重織でもよい。なかでも、優れたダウンプルーフ性を得る上で最も織組織点の多い平織組織が好ましい。
かかる織物には、本発明の目的が損なわれない範囲内であれば、常法の染色仕上げ加工、吸水加工、撥水加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるいは抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
また、かかる織物には、ストレッチ性を得る上で防水用コーティング加工(撥水加工ではなく防水性を高めるための樹脂加工)またはラミネート加工が施されていないことが好ましい。特に、防水用コーティング加工およびラミネート加工がともに施されていないことが好ましい。
かくして得られた低通気度織物には、前記のような糸条が含まれるので、ダウンプルーフ性だけでなくストレッチ性にも優れる。その際、織物において、経方向または緯方向の伸度が10%以上(より好ましくは10〜30%)であることが好ましい。
次に、本発明の繊維製品は、前記の低通気度織物を用いてなる、ダウンウエア、ダウンジャケット、ふとん、寝袋、およびスポーツ衣料からなる群より選択される繊維製品である。
かかる繊維製品は前記の低通気度織物を用いているので、ダウンプルーフ性だけでなくストレッチ性にも優れる。
なお、前記の低通気度織物はサッカーシャツ、ゴルフシャツ、テニスシャツ、バスケットシャツ、卓球シャツ、バドミントンシャツ、ランニングシャツ、サッカーパンツ、テニスパンツ、バスケットパンツ、卓球パンツ、バドミントンパンツ、ランニングパンツ、ゴルフパンツ、各種スポーツ 用アンダーシャツ、各種スポーツ 用インナーウエア等、セーター、Tシャツ、ジャージ、トレーナー、ウインドブレーカーなどに用いてもよい。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)トルク
試料(捲縮糸)約70cmを横に張り、中央部に0.18mN×表示テックス(2mg/de)の初荷重を吊るした後、両端を引揃える。
糸は残留トルクにより回転しはじめるが初荷重が静止するまでそのままの状態で持ち、撚糸を得る。こうして得た撚糸を17.64mN×表示テックス(0.2g/de)の荷重下で25cm長の撚数を検撚器で測定する。得られた撚数(T/25cm)を4倍にトルク(T/m)を算出する。
(2)インターレース度
交絡糸を8.82mN×表示テックス(0.1g/de)の荷重下で1mの長さをとり、除重後、室温で24時放縮後の結節点の数を読み取り、個/mで表示する。
(3)捲縮率
供試糸条を、周長が1.125mの検尺機のまわりに巻きつけてかせを調製した。前記かせを、スケール板の吊り釘に懸垂して、その下部分に6gの初荷重を付加し、さらに600gの荷重を付加したときのかせの長さL0を測定する。その後、直ちに、前記かせから荷重を除き、スケール板の吊り釘から外し、このかせを沸騰水中に30分間浸漬して、捲縮を発現させる。沸騰水処理後のかせを沸騰水から取り出し、かせに含まれる水分をろ紙により吸収除去し、室温において24時間風乾する。この風乾されたかせを、スケール板の吊り釘に懸垂し、その下部分に、600gの荷重をかけ、1分後にかせの長さL1aを測定し、その後かせから荷重を外し、1分後にかせの長さL2aを測定する。供試フィラメント糸条の捲縮率(CP)を、下記式により算出する。
CP(%)=((L1a−L2a)/L0)×100
(4)ストレッチ性
JIS L 1096 8.16 B法にて、織物の緯方向の伸度を計測する。
(5)ダウンプルーフ性
日本羽毛製品協同組合(日羽協)のタンブルドライ法にてダウンプルーフ性能を計測する。
(6)艶消し剤の含有率
下記式により算出する。
艶消し剤の含有率(%)=添加する艶消し剤質量(gr)/艶消し剤添加前のポリマー質量(gr)×100
[実施例1]
経糸用として、艶消し剤(二酸化チタン)を0.3重量%含みそれ以外の無機微粒子を含まないポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント56dtex/144fil(帝人フロンティア(株)製)を無撚にて121本/2.54cmの密度で整経した。
一方、緯糸用として、通常のポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3重量%)を用いて通常の紡糸装置から280℃で溶融紡糸し、2800m/分の速度で引取り、延伸することなく巻取り、半延伸されたポリエステル糸条35dtex/72fil(単糸繊維の断面形状:丸断面)を得た。
次いで、該ポリエステル糸条を用いて、延伸倍率1.6倍、仮撚数2500T/m(S方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。
また、前記ポリエステル糸条を用いて延伸倍率1.6倍、仮撚数2500T/m(Z方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。
次いで、これらS方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とを合糸して空気交絡処理を行い、複合糸(44dtex/144fil、捲縮率12%、トルク0T/m)を得た。その際、空気交絡処理は、インターレースノズルを用いたインターレース加工であり、オーバーフィード率1.0%、圧空圧0.3MPa(3kgf/cm)で50個/mの交絡を付与した。
次いで、前述の整経をした経糸と、前記複合糸を緯糸として用いて、緯密度142本/2.54cmにて製織した。得られた生機を常法の染色加工方法にて、経165本/2.54cm、緯152本/2.54cmの仕上げ密度にて織物を得た。該織物に撥水加工を施した後、ついで、カレンダー加工を施した。得られた織物のカバーファクターは経1166、緯961であった。なお、防水用コーティング加工およびラミネート加工はともに施さなかった。
得られた織物において、織物の緯方向の伸度は17.5%、通気度は0.39cc/sec/cmで、ダウンプルーフ性は合格レベルであった。
参考例1
経糸用として、艶消し剤(二酸化チタン)を0.3重量%含みそれ以外の無機微粒子を含まないポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント39dtex/144fil(帝人フロンティア(株)製)を無撚にて145本/2.54cmの密度で整経した。
一方、緯糸用として、捲縮率18%のポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3重量%)33dtex/72filを用い、前述の整経をした経糸に、緯密度152本/2.54cmにて製織した。得られた生機を公知の染色加工方法にて、経181本/2.54cm、緯161本/2.54cmの仕上げ密度にて織物を得た。該織物に撥水加工を施した後、ついで、カレンダー加工を施した。得られた織物のカバーファクターは経1072、緯882であった。なお、防水用コーティング加工およびラミネート加工はともに施さなかった。
得られた織物において、織物の緯方向の伸度は12.5%、通気度は0.42cc/sec/cmで、ダウンプルーフ性は合格レベルであった。
[比較例1]
経糸用として、艶消し剤(二酸化チタン)を0.3重量%含みそれ以外の無機微粒子を含まないポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント56dtex/144fil(帝人フロンティア(株)製)を無撚にて121本/2.54cmの密度で整経した。
一方、緯糸用として、通常のポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3重量%)を用いて通常の紡糸装置から280℃で溶融紡糸し、2800m/分の速度で引取り、延伸することなく巻取り、半延伸されたポリエステル糸条35dtex/72fil(単糸繊維の断面形状:丸断面)を得た。
次いで、該ポリエステル糸条を用いて、延伸倍率1.6倍、仮撚数1800T/m(S方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。
また、前記ポリエステル糸条を用いて延伸倍率1.6倍、仮撚数1800T/m(Z方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。
次いで、これらS方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とを合糸して空気交絡処理を行い、複合糸(44dtex/144fil、捲縮率8%、トルク0T/m)を得た。その際、空気交絡処理は、インターレースノズルを用いたインターレース加工であり、オーバーフィード率1.0%、圧空圧0.3MPa(3kgf/cm)で50個/mの交絡を付与した。
次いで、前述の整経をした経糸に、該複合糸を緯糸として用いて、緯密度142本/2.54cmにて製織した。得られた生機を公知の染色加工方法にて、経160本/2.54cm、緯152本/2.54cmの仕上げ密度にて織物を得た。該織物に撥水加工を施した後、ついで、カレンダー加工を施した。得られた織物のカバーファクターは経1130、緯961であった。なお、防水用コーティング加工およびラミネート加工はともに施さなかった。
得られた織物において、織物の緯方向の伸度は6.5%、通気度は0.52cc/sec/cmで、ダウンプルーフ性は合格レベルであった。
[比較例2]
経糸用として、艶消し剤(二酸化チタン)を0.3重量%含みそれ以外の無機微粒子を含まないポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント39dtex/144fil(帝人フロンティア(株)製)を無撚にて145本/2.54cmの密度で整経した、一方で、緯糸用として、捲縮率9%のポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3重量%)を33dtex/72fil用い、前述の整経をした経糸に、緯密度152本/2.54cmにて製織した。得られた生機を公知の染色加工方法にて、経172本/2.54cm、緯161本/2.54cmの仕上げ密度にて織物を得た。該織物に撥水加工を施した後、ついで、カレンダー加工を施した。得られた織物のカバーファクターは経1019、緯882であった。なお、防水用コーティング加工およびラミネート加工はともに施さなかった。
得られた織物において、織物の緯方向の伸度は7.2%、通気度は0.65cc/sec/cmで、ダウンプルーフ性は合格レベルであった。
[比較例3]
経糸用として、艶消し剤(二酸化チタン)を0.3重量%含みそれ以外の無機微粒子を含まないポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント56dtex/144fil(帝人フロンティア(株)製)を無撚にて103本/2.54cmの密度で整経した。
一方、緯糸用として、通常のポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3重量%)を用いて通常の紡糸装置から280℃で溶融紡糸し、2800m/分の速度で引取り、延伸することなく巻取り、半延伸されたポリエステル糸条35dtex/72fil(単糸繊維の断面形状:丸断面)を得た。
次いで、該ポリエステル糸条を用いて、延伸倍率1.6倍、仮撚数1800T/m(S方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。
また、前記ポリエステル糸条を用いて延伸倍率1.6倍、仮撚数1800T/m(Z方向)、ヒーター温度180℃、糸速350m/分の条件で同時延伸仮撚捲縮加工を行った。
次いで、これらS方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とを合糸して空気交絡処理を行い、複合糸(44dtex/144fil、捲縮率8%、トルク0T/m)を得た。その際、空気交絡処理は、インターレースノズルを用いたインターレース加工であり、オーバーフィード率1.0%、圧空圧0.3MPa(3kgf/cm)で50個/mの交絡を付与した。
次いで、前述の整経をした経糸に、該複合糸を緯糸として用いて、緯密度135本/2.54cmにて製織した。得られた生機を公知の染色加工方法にて、経154本/2.54cm、緯146本/2.54cmの仕上げ密度にて織物を得た。該織物に撥水加工を施した後、ついで、カレンダー加工を施した。得られた織物のカバーファクターは経954、緯923であった。なお、防水用コーティング加工およびラミネート加工はともに施さなかった。
得られた織物において、織物の緯方向の伸度は10.2%、通気度は1.21cc/sec/cmで、ダウンプルーフ性は不合格レベルであった。
[比較例4]
経糸用として、艶消し剤(二酸化チタン)を0.3重量%含みそれ以外の無機微粒子を含まないポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント39dtex/144fil(帝人フロンティア(株)製)を無撚にて123本/2.54cmの密度で整経した。
一方で、緯糸用として、捲縮率9%のポリエチレンテレフタレート(艶消し剤の含有率0.3重量%)を33dtex/72fil用い、前述の整経をした経糸とを用い、緯密度144本/2.54cmにて製織した。得られた生機を公知の染色加工方法にて、経165本/2.54cm、緯155本/2.54cmの仕上げ密度にて織物を得た。得られた織物のカバーファクターは経976、緯849であった。なお、防水用コーティング加工およびラミネート加工はともに施さなかった。
得られた織物において、織物の緯方向の伸度率は10.9%、通気度は1.50cc/sec/cmで、ダウンプルーフ性は不合格レベルであった。
本発明によれば、ダウンプルーフ性だけでなくストレッチ性にも優れた低通気度織物および繊維製品が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (9)

  1. 通気度が0.39cc/sec/cm以下の低通気度織物であって、捲縮率が10%以上、かつ2種以上の仮撚捲縮加工糸で構成されかつ30T/m以下のトルクを有し、かつS方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とZ方向のトルクを有する仮撚捲縮加工糸とで構成される複合糸からなる糸条を含み、かつ織物において、経カバーファクターが800〜1500かつ緯カバーファクター700〜1200の範囲内であり、かつ経方向または緯方向の伸度が17.5%以上であることを特徴とする低通気度織物を用いてなる、ダウンウエア、ダウンジャケットからなる群より選択される繊維製品
    ただし、経カバーファクター(経CF)および緯カバーファクター(緯CF)は下記式により定義される。
    経CF=(DWp/1.1)1/2×MWp
    緯CF=(DWf/1.1)1/2×MWf
    [DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
  2. 前記糸条がインターレース加工を施された交絡糸である、請求項1に記載の繊維製品
  3. 前記糸条において、単糸繊度が4dtex以下の繊維が含まれる、請求項1または請求項2に記載の繊維製品
  4. 前記糸条に異型断面糸が含まれる、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維製品
  5. 前記複合糸がポリエステル繊維で構成される、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維製品
  6. 前記ポリエステル繊維に艶消し剤が0.2重量%以上含まれる、請求項5に記載の繊維製品
  7. 前記糸条が織物の緯糸に配されている、請求項1〜6のいずれかに記載の繊維製品
  8. 織物が平織組織を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の繊維製品
  9. 織物において、防水用コーティング加工またはラミネート加工が施されていない、請求項1〜のいずれかに記載の繊維製品
JP2013083858A 2013-04-12 2013-04-12 繊維製品 Active JP6250948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013083858A JP6250948B2 (ja) 2013-04-12 2013-04-12 繊維製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013083858A JP6250948B2 (ja) 2013-04-12 2013-04-12 繊維製品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014205933A JP2014205933A (ja) 2014-10-30
JP6250948B2 true JP6250948B2 (ja) 2017-12-20

Family

ID=52119717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013083858A Active JP6250948B2 (ja) 2013-04-12 2013-04-12 繊維製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6250948B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4166703A4 (en) * 2020-06-16 2023-11-22 Teijin Frontier Co., Ltd. LOW AIR PERMEABILITY FABRIC AND TEXTILE PRODUCT

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3197820U (ja) * 2015-03-20 2015-06-04 帝人株式会社 側地
CN105442153A (zh) * 2015-11-27 2016-03-30 江苏金太阳纺织科技股份有限公司 一种大提花防钻绒面料及其生产方法
JP6469152B2 (ja) * 2017-03-08 2019-02-13 帝人フロンティア株式会社 布団側地
JP6346363B1 (ja) * 2017-08-16 2018-06-20 東洋紡Stc株式会社 織物
JP7160544B2 (ja) * 2018-03-29 2022-10-25 帝人フロンティア株式会社 側地
JP2020002476A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 帝人フロンティア株式会社 布帛および衣服
JP6633786B2 (ja) * 2019-01-22 2020-01-22 帝人フロンティア株式会社 布団

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1287023C (zh) * 2000-07-25 2006-11-29 旭化成株式会社 弹性高密度织物
JP2006336162A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Toray Ind Inc 織物およびその製造方法
JP5134348B2 (ja) * 2007-12-04 2013-01-30 帝人ファイバー株式会社 表面がフラットなストレッチ性織物およびスポーツ衣料
JP5290833B2 (ja) * 2008-11-21 2013-09-18 帝人フロンティア株式会社 制電性布帛の製造方法および衣料の製造方法
JP5260270B2 (ja) * 2008-12-26 2013-08-14 帝人フロンティア株式会社 埃脱落性リップストップタフタ織物および繊維製品
JP5272855B2 (ja) * 2009-03-31 2013-08-28 東レ株式会社 織物
CA2813187C (en) * 2010-11-18 2018-09-11 Teijin Frontier Co., Ltd. Woven fabric and garment
US9127380B2 (en) * 2010-12-07 2015-09-08 Teijin Frontier Co., Ltd. Water-repellent woven fabric and garment

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4166703A4 (en) * 2020-06-16 2023-11-22 Teijin Frontier Co., Ltd. LOW AIR PERMEABILITY FABRIC AND TEXTILE PRODUCT

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014205933A (ja) 2014-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6250948B2 (ja) 繊維製品
JP5134348B2 (ja) 表面がフラットなストレッチ性織物およびスポーツ衣料
JP5698262B2 (ja) 撥水性織物および衣料
US9970133B2 (en) Woven fabric and garment
JP5429766B2 (ja) ポリエステル複合フィラメントを含む伸長織布
JP2018145545A (ja) 織物および繊維製品
TWI830821B (zh) 布帛及纖維製品
JP4969453B2 (ja) ポリエステル複合フィラメントを含むたて糸伸縮性織布
WO2017126223A1 (ja) 編地および繊維製品
JP6933707B2 (ja) 布帛および繊維製品
JP5770983B2 (ja) 側地用織物および繊維製品
US11866858B2 (en) Textile and garment
TW202217100A (zh) 低通氣度織物及纖維製品
JP3197820U (ja) 側地
JP6271908B2 (ja) 羽毛製品用縫製糸および羽毛製品
JP6633786B2 (ja) 布団
JP7315306B2 (ja) 衣料
JP6469152B2 (ja) 布団側地
WO2021215319A1 (ja) 撥水性布帛および繊維製品
JP2013227684A (ja) 織物および繊維製品
JP2019183303A (ja) 織物および衣料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6250948

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250