JP2006224317A - 遮光性積層フィルムおよびそのフィルムを用いた遮光性包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、特に紫外線吸収剤の遮光性積層フィルム表面への移行(ブリードアウト)を防止し、かつn―ヘプタンの溶出を抑制した、紫外線吸収遮蔽能や透明感に優れる遮光性積層フィルムおよびそのフィルムを用いた遮光性包装体を提供することを目的とする。
【解決手段】紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層を中間層として、少なくとも、その両面にバリア性フィルム基材を積層してなる構成の遮光性積層フィルムであって、
前記紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂を溶融押し出し、その紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層を中間層として、少なくとも、両面にバリア性フィルム基材を押し出しサンドラミネーション法により積層してなることを特徴とする遮光性積層フィルムおよびそのフィルムを用いた遮光性包装体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、医療医薬、食品等の分野において、紫外領域(380nm以下)や、可視光短波長領域(380nm〜450nm)の光で、医療医薬や食品等の変質、劣化、変色する内容物を包装する包装材料に適する紫外線を吸収遮蔽する遮光性積層フィルムに係わり、特に410nm以下の紫外線を吸収遮蔽し、紫外線吸収剤の遮光性積層フィルム表面への移行(ブリードアウト)を防止し、かつn―ヘプタンの溶出を抑制した遮光性積層フィルムおよびそのフィルムを用いた遮光性包装体に関する。
従来、紫外線吸収能を有する遮光フィルムとして、紫外線吸収効果のある金属酸化物や、有機化合物を含有した印刷インキを用いてポリオレフィンフィルムに印刷もしくはコーテングしたものや、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムをラミネートしたり、金属酸化物をポリオレフィン中に分散させることで紫外線吸収能を持つポリオレフィンフィルムが使用されていた。また、黒色に着色されたエチレン系ポリマー層を含む積層一体化された遮光フィルム(特許文献1参照)や二酸化チタンを含む低密度ポリエチレンフィルムとアルミニウム蒸着層を含む積層フィルムからなる遮光フィルム(特許文献2参照)などが提案されている。
しかしながら、上記の従来の紫外線吸収能を持つポリオレフィンフィルムは、使用する紫外線吸収剤に起因して、その紫外線吸収能は380nm以下でその効果を発揮するものの、380nm〜405nmの可視光短波長領域においてその効果は乏しものであった。そのため、可視光短波長領域を吸収するような色インキを印刷などにより着色する等が行われていた。しかし、着色により近紫外領域を吸収するために、内容物の実際の劣化による色調の変化が識別し難いことや、内容物を視認し難い等の透明感に欠けるという問題があった。
また、上記の黒色着色層やアルミニウム蒸着層を含む遮光フィルムは、不透明であって必然的に内容物を視認することは不可能である。
従来、紫外線吸収能を有する紫外線吸収層を形成する方法として、印刷、コーティング等の方法により十分な紫外線吸収能を有する紫外線吸収層を形成するためには、塗工膜厚を厚くする必要があり、重ね刷りまたは複数回塗工しなければならず、生産性効率が悪い上に、塗工膜厚を厚くすることでラミネート後の接着強度が不安定となる問題があった。
また、従来の紫外線吸収能を持つポリオレフィンフィルム等は、紫外線吸収剤がフィルムの表面に移行しフィルムが白化して透明感が損なわれる問題や内容物や外部に紫外線吸収剤が付着するなどの安全面での問題、またn―ヘプタンが溶出し異臭などの発生する問題などがあり、医療医薬や食品等の変質、劣化、変色する内容物を包装する分野の包装材料としては適さなかった。
上記の技術的背景から、紫外線吸収剤がフィルムの表面に移行(ブリードアウト)するのを防止し、透明感に優れ、かつn―ヘプタンの溶出を制御した、医療医薬や食品等の分野の包装材料として好適に用いれれる紫外線吸収遮断する遮光性フィルムの開発が望まれていた。
以下に、特許文献を記す。
特開2001−96685号公報 特許第2816402号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、410nm以下の紫外線を吸収遮蔽し、医療医薬や食品等の変質、劣化、変色する内容物を包装する包装材料に適する、特に紫外線吸収剤の遮光性積層フィルム表面への移行(ブリードアウト)を防止し、かつn―ヘプタンの溶出を抑制した、紫外線吸収遮蔽能や透明感に優れる遮光性積層フィルムおよびその遮光性積層フィルムを用いた遮光性包装体を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために、すなわち、
請求項1に係る発明は
紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層を中間層として、少なくとも、その両面にバリア性フィルム基材を積層してなる構成の遮光性積層フィルムであって、
前記紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂を溶融押し出し、その紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層を中間層として、少なくとも、両面にバリア性フィルム基材を押し出しサンドラミネーション法により積層してなることを特徴とする遮光性積層フィルムである。
請求項2に係る発明は、
前記遮光性積層フィルムの片面にシーラント層を積層してなることを特徴とする請求項1記載の遮光性積層フィルムである。
請求項3に係る発明は、
前記遮光性積層フィルムが、410nm以下の紫外線を吸収遮蔽することを特徴とする請求項1または2記載の遮光性積層フィルムである。
請求項4に係る発明は、
前記紫外線吸収剤が、ポリオレフィン樹脂に対して1〜20重量%含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遮光性積層フィルムである。
請求項5に係る発明は、
前記紫外線吸収剤が、蛍光増白剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の遮光性積層フィルムである。
請求項6に係る発明は、
前記紫外線吸収剤が、350℃までの温度に耐える耐熱性を有することを特徴とする請求項1〜5記載の遮光性積層フィルムである。
請求項7に係る発明は、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の遮光性積層フィルムのn−ヘプタンの抽出量が0.5ppm以下であることを特徴とする遮光性積層フィルムである。
請求項8に係る発明は、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の遮光性積層フィルムを含むことを特徴とする遮光性包装体である。
本発明により、410nm以下の紫外線を吸収遮蔽し、医療医薬や食品等の変質、劣化、変色する内容物を包装する包装材料に適する、特に紫外線吸収剤の遮光性積層フィルム表面への移行(ブリードアウト)を防止し、かつn―ヘプタンの溶出を抑制した遮光性積層フィルムおよびそのフィルムを用いた遮光性包装体を提供することができる。
紫外線吸収剤の遮光性積層フィルム表面への移行(ブリードアウト)を防止することで、フィルムの透明感を損なうことがなく、また内容物や外部に紫外線吸収剤が付着することがないので、内容物の視認可能で、安全性の高い、医療医薬や食品等の変質、劣化、変色する内容物を包装する包装材料に適する遮光性フィルムおよび遮光性包装体が得られる。
また、n―ヘプタンの溶出を抑制することで、異臭の発生などがない医療医薬や食品等の変質、劣化、変色する内容物を包装する包装材料に適する遮光性フィルムおよび遮光性包装体が得られる。
本発明における遮光性積層フィルムを構成する中間層のポリオレフィン樹脂層に含有する紫外線吸収剤が350℃までの耐熱性を有することから、紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂を溶融押し出し製膜が可能となり、前記紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂を溶融押し出し、その紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層を中間層として、少なくとも、両面にバリア性フィルム基材を押し出しサンドラミネーション法により積層することができる。従来の印刷、コーティング等の方法とは異なり、紫外線吸収機能を十分に発現することができる10μm以上の膜厚を容易に製膜することができることから優れた紫外線吸収遮蔽能を有する。
以下、本発明の一実施例としての実施形態について図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の遮光性積層フィルムの構成の一例を示す断面図である。図2は、本発明の遮光性積層フィルムを用いた遮光性包装体の一例を示す断面図である。
本発明の一実施例としての遮光性積層フィルムは、紫外線吸収剤(図示せず)を含有するポリオレフィン樹脂層を中間層bとして、その両面にバリア性フィルム基材a,cを積層してなる遮光性積層フィルム1の片面にシーラント層dが積層された構成からなる。
上記の遮光性積層フィルム1は、紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂を溶融押し出し、その紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層bを中間層として、その両面にバリア性フィルム基材a,cを押し出しサンドラミネーション法により積層して構成される。
上記の遮光性積層フィルム1の最外層a表面には、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷などが施されていてもよい。また、シーラント層dは、本発明の遮光性積層フィルムを用いて包装袋等の包装体として成形する際のヒートシール接着層として積層されるものである。
本発明におけるバリア性フィルム基材a,cとしては、透明性を有し、ガスバリア性を有するものであれば特に限定されず、包装分野で一般に用いられている透明バリアフィルムが使用される。例えば、バリア性を有する酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム単体もしくはこれらの混合物からなる無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂フィルム、水蒸気、水等のバリア性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、環状ポリオレフィン樹脂等の樹脂フィルム、ガスバリア性を有するポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル重合体ケン化物等の樹脂フィルム等が挙げられる。
上記の無機酸化物からなる蒸着膜を樹脂フィルム上に形成する方法は、通常の真空蒸着法により形成されるが、その他の方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法等を用いることができる。生産性を考慮すれば、真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法による真空蒸着装置の加熱手段としては、電子線加熱、抵抗加熱、誘導加熱方式が好ましく、蒸着膜と樹脂フィルムとの密着性や緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いることが可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガスなどを吹き込んだりする反応蒸着を行うこともできる。蒸着膜の厚さとしては、用いられる無機酸化物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲が望ましく、その値は適宜選択される。
蒸着膜を形成する樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ナイロン(Ny)等のポリアミドフィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリアクリルニトリル(PAN)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム等が用いられ、延伸、未延伸のどちらのフィルムでよく、機械的強度や寸法安定性を有するものがよい。
環状ポリオレフィン樹脂フィルムとしては、特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等のα−オレフィンなどの直鎖状モノマーとテトラシクロドデセン、ノルボルネンなどの環状モノマーとから得られる環状ポリオレフィン樹脂が挙げられ、なかでもエチレンとノルボルネンとの組み合わせの環状ポリオレフィン樹脂からなるフィルムを用いるのが好ましい。
なお、本発明において320nm以下の紫外線領域をカットすることからもPETフィルムを使用するのが望ましい。厚みに関しても特に制限はなく、一般的に包装材料分野で使用される12μ〜30μ程度が望ましい。
本発明における紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層(b)において用いられる紫外線吸収剤としては、蛍光増白剤を含有する紫外線吸収剤を用いるのが好ましく、特開2003−112391号公報に記載されている蛍光増白剤を含有する紫外線吸収剤等を使用することができる。特に、この紫外線吸収剤は、いわゆる溶融ブレンド法によりポリオレフィン樹脂に混合することができるので、透明性の高い紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層を得ることができる。
一方、紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層(b)を構成するポリオレフィン樹脂としては、密度が0.91〜0.94g/cm3であり、溶融フロー速度(MFR)が1〜40g/10分の押し出し適性のあるポリオレフィン樹脂、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などを用いるのが好ましい。
そして、蛍光増白剤を含有する紫外線吸収剤を上記のポリオレフィン樹脂に対して1〜20重量%、好ましくは1〜5重量%含有する。
上記の構成からなる紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層(b)が、410nm以下の紫外線を吸収遮蔽し、また蛍光増白剤を含有した紫外線吸収剤を用いることで、黄色の補色である青色蛍光を発するため、黄色味が無く透明感の高い透明性を有することから、本発明の遮光性積層フィルムで包装された内容物を視認することが可能となる。
また、包装対象となる内容物にビタミン成分などの光線に対する耐性が低い物質が含まれている場合、紫外線吸収フィルムに、400〜500nmの光線をカットすることが求められる場合がある。この場合は、遮光性積層フィルムを構成するバリア性フィルム基材層に、黄、オレンジ、赤等の、上記波長の光線を吸収できる透明色インキからなる印刷を施すことができる。
本発明におけるシーラント層cとしては、100℃〜200℃の範囲で熱融着可能な未延伸フィルムであれば特に制限はなく、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、中密度ポリエチレン(MDPE)フィルム、未延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム等が使用できる。単層フィルムまたは多層フィルムのどちらも使用可能である。
本発明における遮光性積層フィルムを構成する、中間層のポリオレフィン樹脂層に含有する紫外線吸収剤が350℃までの耐熱性を有することから、紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂を溶融押し出し製膜が可能となり、従来の印刷、コーティング等の方法とは異なり、紫外線吸収機能を十分に発現することができる10μm以上の膜厚を容易に製膜することができ、この紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層からなる中間層を溶融押し出し、押し出しサンドラミネーション法により、その中間層の両面にバリア性フィルム基材等を積層することができる。さらに、必要に応じて、機能性フィルム等の他プラスチックフィルムと貼り合せたりすることができる。これに対して、印刷、コーティング等の方法により十分な紫外線吸収能を有する紫外線吸収層を形成するためには、塗工膜厚を厚くする必要があり、重ね刷りまたは複数回塗工しなければならず、生産性効率が悪い上に、塗工膜厚を厚くすることでラミネート後の接着強度が不安定となるが、本発明の構成とすることで、上記した従来の問題点を解消できる。
図2は、本発明の遮光性積層フィルムを用いた密封包装容器の一例を示す断面図である。図1に示した、紫外線吸収剤(図示せず)を含有するポリオレフィン樹脂層を中間層bとして、その両面にバリア性フィルム基材a,cを積層してなる遮光性積層フィルム1の片面にシーラント層dが積層された構成の遮光性積層フィルムのシーラント層dを内面として熱融着により端辺部をヒートシールしてなる袋状容器2である。符号3は、例えばビタミンを含有した散剤等の内容物を示す。
本発明の遮光性積層フィルムは、医療医薬、食品、化粧分野等の紫外線および可視光短波長領域の光の影響に起因する内容物の変質、劣化、変色等の好ましくない変化を防止する包装容器用フィルムとして好適に用いられる。また、容器形状ではなく、保護対象物を覆うカバー体、例えば輸液バックの遮光カバー、あるいは紫外線カット用窓張りフィルム等にも使用することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
図1に示す、下記構成の本発明の紫外線吸収フィルムを作成した。
a層:バリア性基材層(12μm):PETフィルム(東洋紡(株)、E5100、片面コロナ処理)
b層:紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層(15μm):低密度ポリエチレン(三井化学(株)、M14P、97重量%)と紫外線吸収剤(富士写真フィルム(株)、特開2003−112391号公報記載、3重量%)の溶融ブレンド樹脂
c層:バリア性基材層(12μm):PETフィルム(東洋紡(株)、E5100、片
面コロナ処理)
d層:シーラント層(30μm):直鎖状低密度ポリエチレン(タマポリ(株)、SE620M)
図1に示す、下記構成の本発明の紫外線吸収フィルムを作成した。
a層:バリア性基材層(12μm):PETフィルム(東洋紡(株)、E5100、片面コロナ処理)
b層:紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層(20μm):低密度ポリエチレン(三井化学(株)、M14P、97重量%)と紫外線吸収剤(富士写真フィルム(株)、特開2003−112391号公報記載、3重量%)の溶融ブレンド樹脂
c層:バリア性基材層(12μm):環状ポリオレフィン樹脂フィルム(日本ゼオン社製、「ZEONOR」)
d層:シーラント層(30μm):直鎖状低密度ポリエチレン(タマポリ(株)、SE620M)
図1に示す、下記構成の本発明の紫外線吸収フィルムを作成した。
a層:バリア性基材層(12μm):PETフィルム(東洋紡(株)、E5100、片面コロナ処理)
b層:紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層(25μm):低密度ポリエチレン(三井化学(株)、M14P、97重量%)と紫外線吸収剤(富士写真フィルム(株)、特開2003−112391号公報記載、3重量%)の溶融ブレンド樹脂
c層:ガスバリア蒸着フィルム
d層:シーラント層(30μm):直鎖状低密度ポリエチレン(タマポリ(株)、SE620M)
なお、上記のガスバリア蒸着フィルムは、厚さ12μmのPETフィルムを基材とし、その上に酸化珪素(SiO)を蒸着源として、電子加熱方式による真空蒸着法により膜厚40nmの蒸着薄膜層を形成し、さらに下記組成のコーティング剤をバーコーターにより塗布し、乾燥機で120℃、1分間乾燥させ、膜厚約30μmの被膜を形成して作製したものである。
<コーティング剤>
テトラエトキシシラン[Si(OC254]10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間攪拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2換算)の加水分解溶液。
本発明の遮光性積層フィルムと性能を比較するための比較例として、下記構成の遮光性積層フィルムを作成した。
a層:バリア基材層(12μm)::PETフィルム(東洋紡(株)、E5100、片面コロナ処理)
b層:紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層(25μm):低密度ポリエチレン(三井化学(株)、M14P、97重量%)と紫外線吸収剤(富士写真フィルム(株)、特開2003−112391号公報記載、3重量%)の溶融ブレンド樹脂
d層:シーラント層(30μm):直鎖状低密度ポリエチレン(タマポリ(株)、SE620M)
上記の実施例1〜4で得られた遮光性積層フィルムについて、下記の測定方法に基づいて、ヘイズ値およびn−ヘプタン溶出量を測定した。その結果を表1に示す。
線透過率の測定を行った。その結果を表1に示す。
<ヘイズ値の測定方法>
JIS K7105に準拠し、測定器SZ−Σ80(日本電色工業(株)製)を使用して、ハロゲンランプを光源として拡散透過光を全透過光で除した値である。
<n−ヘプタン溶出量の測定方法>
。食品添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)の第3のDの2合成樹脂の器具又は容器包装に準拠し、日本食品分析センター器具又は容器包装試験個別規格溶出試験により測定した。
Figure 2006224317
表1より、実施例1〜3で得られた本発明の遮光性積層フィルムは、実施例4で得られた比較例としての遮光性積層フィルムに比較して、ヘイズ値が小さく、またn−ヘプタンの溶出量も極めて少ない。このことは、本発明の遮光性積層フィルム構成とすることで紫外線吸収剤の遮光性積層フィルム表面への移行(ブリードアウト)を防止し、透明感に優れるものであり、またn−ヘプタンの溶出量が極めて少ないことから異臭などの発生がない医療医薬や食品等の変質、劣化、変色する内容物を包装する包装材料を提供できる。
なお、本発明の遮光性積層フィルムの紫外線吸収層を構成する蛍光増白剤を含有する紫外線吸収剤が350℃までの温度に耐える耐熱性を有することで、紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂を溶融押し出し製膜が可能となり、紫外線吸収機能を十分に発現することができる10μm以上の膜厚を容易に製膜することができ、この紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂を中間層として、溶融押し出し、押し出しサンドラミネーション法により、その中間層の両面にバリア性フィルム基材等を積層することができた。また、410nm以下の紫外線吸収遮蔽能を有することが確認できた。
本発明の遮光性積層フィルムおよびこの積層フィルムを用いた遮光性包装体は、紫外線および可視光短波長領域の光で変質、劣化、変色する、医療医薬、食品等の分野における包装材料および包装容器として好適に用いられる。
本発明の遮光性積層フィルムの構成の一例を示す断面図である。 本発明の遮光性積層フィルムを用いた容器の一例を示す袋状容器の断面図である。
符号の説明
1・・・遮光性積層フィルム
2・・・袋状容器
3・・・内容物
a、c・・・バリア性基材層
b・・・紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層
d・・・シーラント層

Claims (8)

  1. 紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層を中間層として、少なくとも、その両面にバリア性フィルム基材を積層してなる構成の遮光性積層フィルムであって、
    前記紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂を溶融押し出し、その紫外線吸収剤を含有するポリオレフィン樹脂層を中間層として、少なくとも、両面にバリア性フィルム基材を押し出しサンドラミネーション法により積層してなることを特徴とする遮光性積層フィルム。
  2. 前記遮光性積層フィルムの片面にシーラント層を積層してなることを特徴とする請求項1記載の遮光性積層フィルム。
  3. 前記遮光性積層フィルムが、410nm以下の紫外線を吸収遮蔽することを特徴とする請求項1または2記載の遮光性積層フィルム。
  4. 前記紫外線吸収剤が、ポリオレフィン樹脂に対して1〜20重量%含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遮光性積層フィルム。
  5. 前記紫外線吸収剤が、蛍光増白剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の遮光性積層フィルム。
  6. 前記紫外線吸収剤が、350℃までの温度に耐える耐熱性を有することを特徴とする請求項1〜5記載の遮光性積層フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の遮光性積層フィルムのn−ヘプタン抽出量が0.5ppm以下であることを特徴とする遮光性積層フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の遮光性積層フィルムを含むことを特徴とする遮光性包装体。
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