JP2001026081A - 包装用積層体 - Google Patents
包装用積層体Info
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- JP2001026081A JP2001026081A JP11199315A JP19931599A JP2001026081A JP 2001026081 A JP2001026081 A JP 2001026081A JP 11199315 A JP11199315 A JP 11199315A JP 19931599 A JP19931599 A JP 19931599A JP 2001026081 A JP2001026081 A JP 2001026081A
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- ultraviolet absorbing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】各種包装袋やトレー、カップなどの合成樹脂製
の包装材料に使用される紫外線吸収剤を有する包装用積
層体に関する。を提供することを目的とする。 【解決手段】ポリオレフィン系樹脂を主成分とするシー
ル層および紫外線吸収剤を含む紫外線吸収層を有する透
明な包装用積層体であって、前記シール層と前記紫外線
吸収層との間に浸透性成分遮断層が設けられていること
を特徴とする包装用積層体である。
の包装材料に使用される紫外線吸収剤を有する包装用積
層体に関する。を提供することを目的とする。 【解決手段】ポリオレフィン系樹脂を主成分とするシー
ル層および紫外線吸収剤を含む紫外線吸収層を有する透
明な包装用積層体であって、前記シール層と前記紫外線
吸収層との間に浸透性成分遮断層が設けられていること
を特徴とする包装用積層体である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種包装袋やトレ
ー、カップなどの合成樹脂製の包装材料に用いられる包
装用積層体に関し、特に紫外線吸収性を有する包装用積
層体に関する。
ー、カップなどの合成樹脂製の包装材料に用いられる包
装用積層体に関し、特に紫外線吸収性を有する包装用積
層体に関する。
【０００２】
【従来技術】各種包装袋やトレー、カップなどの合成樹
脂製の包装材料に用いられる包装用積層体は内容品を見
せるため少なくとも一部が透明になるように構成されて
いるものが多い。そして、内容品によっては紫外線の影
響を避けるため紫外線吸収剤を使用することも広く行わ
れている。このような紫外線吸収剤は合成樹脂や接着剤
に混ぜたりして層状に形成される。形成に際しては、通
常、内容品との接触による内容品の変質や紫外線吸収剤
の機能低下を避けるため基材とシール層との間に形成さ
れる。例えば、特開平９−１４２５３９号公報には紫外
線吸収剤を含有する紫外線遮断層を、基材フィルム上に
コーティングにより設けた紫外線遮断性包装材料であっ
て、溶剤等の異臭の移行を防止するフィルムが、シラン
カップリング材による３次元マトリックス中に紫外線吸
収剤を保持した紫外線遮断層とシーラント層の間に形成
してなることを特徴とする紫外線遮断性包装材料が開示
されており、また、特開平８−８４８号公報には４００
μｍ〜６００μｍの可視光線領域内で吸収能力のある顔
料と紫外線吸収剤を添加した接着剤を用いて基材とフィ
ルムを積層した積層体を開示している。これらの積層体
は通常、包装袋として形成されるに際し、シール層とし
てポリオレフィン系樹脂層を使用する場合が一般的であ
る。
脂製の包装材料に用いられる包装用積層体は内容品を見
せるため少なくとも一部が透明になるように構成されて
いるものが多い。そして、内容品によっては紫外線の影
響を避けるため紫外線吸収剤を使用することも広く行わ
れている。このような紫外線吸収剤は合成樹脂や接着剤
に混ぜたりして層状に形成される。形成に際しては、通
常、内容品との接触による内容品の変質や紫外線吸収剤
の機能低下を避けるため基材とシール層との間に形成さ
れる。例えば、特開平９−１４２５３９号公報には紫外
線吸収剤を含有する紫外線遮断層を、基材フィルム上に
コーティングにより設けた紫外線遮断性包装材料であっ
て、溶剤等の異臭の移行を防止するフィルムが、シラン
カップリング材による３次元マトリックス中に紫外線吸
収剤を保持した紫外線遮断層とシーラント層の間に形成
してなることを特徴とする紫外線遮断性包装材料が開示
されており、また、特開平８−８４８号公報には４００
μｍ〜６００μｍの可視光線領域内で吸収能力のある顔
料と紫外線吸収剤を添加した接着剤を用いて基材とフィ
ルムを積層した積層体を開示している。これらの積層体
は通常、包装袋として形成されるに際し、シール層とし
てポリオレフィン系樹脂層を使用する場合が一般的であ
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、界面活性
剤、アルコール、香料、香辛料などのある種の成分はポ
リオレフィン系樹脂層を浸透する性質をもっている。内
容品がこれらの浸透性成分を含有する場合、浸透性成分
がシール層を透過して紫外線吸収層にまで達してしま
い、紫外線吸収剤の機能を低下させたり、また浸透性成
分に溶解した紫外線吸収剤が浸透性成分と共に再度内容
品に移行して来るため内容品の品質を低下させるという
問題があった。本発明はこのような問題点を解決するた
めになされたものであり、本発明の目的は、内容品と紫
外線吸収剤との干渉を遮断した包装用積層体を提供する
ことにある。
剤、アルコール、香料、香辛料などのある種の成分はポ
リオレフィン系樹脂層を浸透する性質をもっている。内
容品がこれらの浸透性成分を含有する場合、浸透性成分
がシール層を透過して紫外線吸収層にまで達してしま
い、紫外線吸収剤の機能を低下させたり、また浸透性成
分に溶解した紫外線吸収剤が浸透性成分と共に再度内容
品に移行して来るため内容品の品質を低下させるという
問題があった。本発明はこのような問題点を解決するた
めになされたものであり、本発明の目的は、内容品と紫
外線吸収剤との干渉を遮断した包装用積層体を提供する
ことにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明の発明者は鋭意検討した結果、シール層と紫
外線吸収層との間に浸透性成分を遮断する層を設けるこ
とにより、内容品に浸透性成分が含まれていても浸透性
成分が紫外線吸収層にまで到達することを阻止し、もし
くは、紫外線吸収層にまで到達した浸透性成分に溶解し
た紫外線吸収剤が浸透性成分と共に内容品に移行して来
ることを阻止することによって内容品と紫外線吸収剤と
の干渉を遮断することができるとの知見を得、本発明を
なしたのである。すなわち、本発明の要旨は、ポリオレ
フィン系樹脂を主成分とするシール層および紫外線吸収
剤を含む紫外線吸収層を有する透明な包装用積層体であ
って、前記シール層と前記紫外線吸収層との間に浸透性
成分遮断層が設けられていることを特徴とする包装用積
層体である。
め、本発明の発明者は鋭意検討した結果、シール層と紫
外線吸収層との間に浸透性成分を遮断する層を設けるこ
とにより、内容品に浸透性成分が含まれていても浸透性
成分が紫外線吸収層にまで到達することを阻止し、もし
くは、紫外線吸収層にまで到達した浸透性成分に溶解し
た紫外線吸収剤が浸透性成分と共に内容品に移行して来
ることを阻止することによって内容品と紫外線吸収剤と
の干渉を遮断することができるとの知見を得、本発明を
なしたのである。すなわち、本発明の要旨は、ポリオレ
フィン系樹脂を主成分とするシール層および紫外線吸収
剤を含む紫外線吸収層を有する透明な包装用積層体であ
って、前記シール層と前記紫外線吸収層との間に浸透性
成分遮断層が設けられていることを特徴とする包装用積
層体である。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に述べる。本
発明のポリオレフィン系樹脂を主成分とするシール層に
おけるポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチ
レン（ＬＤＰＥ）、線状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰ
Ｅ）、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン（ＨＤ
ＰＥ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体（ＥＶＡ）等のポリオレフィン系樹脂等及び
これらの混合物、ポリ（エチレン−プロピレン）共重合
体、シングルサイト系触媒にて合成されるものなどいず
れも使用可能である。また、本発明で使用できる紫外線
吸収剤としては、無機系化合物、有機系化合物のいずれ
もよい。無機系化合物は透明性が若干低下するが使用可
能であり、例えば酸化チタン等が使用できる。有機化合
物は無機系化合物に比して透明性の低下が小さいので好
ましく、内容品に対する影響の大きい３６０〜３８０ｎ
ｍ付近の紫外線を吸収する能力に優れるベンゾトリアゾ
ール系の紫外線吸収剤がより好ましい。具体的には、２
−（５−メチル−２−ヒドロキシフェニル）ベンゾトリ
アゾール、２−〔２−ヒドロキシ−３，５−ビス（α，
αジメチルベンジル）フェニル〕−２Ｈ−ベンゾトリア
ゾ−ル、２−（３−ｔ−ブチル−５−メチル−２−ヒド
ロキシフェニル）−５−クロロベンゾトリアゾ−ル、２
−３’−ｔ−ブチル−２’−ヒドロキシ−５’−メチル
フェニル）−５−クロロベンゾトリアゾール、２−
（２’−ヒドロキシ−５’−メチルフェニル）−５−ク
ロロベンゾトリアゾール等を挙げることが出来る。
発明のポリオレフィン系樹脂を主成分とするシール層に
おけるポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチ
レン（ＬＤＰＥ）、線状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰ
Ｅ）、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン（ＨＤ
ＰＥ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体（ＥＶＡ）等のポリオレフィン系樹脂等及び
これらの混合物、ポリ（エチレン−プロピレン）共重合
体、シングルサイト系触媒にて合成されるものなどいず
れも使用可能である。また、本発明で使用できる紫外線
吸収剤としては、無機系化合物、有機系化合物のいずれ
もよい。無機系化合物は透明性が若干低下するが使用可
能であり、例えば酸化チタン等が使用できる。有機化合
物は無機系化合物に比して透明性の低下が小さいので好
ましく、内容品に対する影響の大きい３６０〜３８０ｎ
ｍ付近の紫外線を吸収する能力に優れるベンゾトリアゾ
ール系の紫外線吸収剤がより好ましい。具体的には、２
−（５−メチル−２−ヒドロキシフェニル）ベンゾトリ
アゾール、２−〔２−ヒドロキシ−３，５−ビス（α，
αジメチルベンジル）フェニル〕−２Ｈ−ベンゾトリア
ゾ−ル、２−（３−ｔ−ブチル−５−メチル−２−ヒド
ロキシフェニル）−５−クロロベンゾトリアゾ−ル、２
−３’−ｔ−ブチル−２’−ヒドロキシ−５’−メチル
フェニル）−５−クロロベンゾトリアゾール、２−
（２’−ヒドロキシ−５’−メチルフェニル）−５−ク
ロロベンゾトリアゾール等を挙げることが出来る。
【０００６】通常これらの紫外線吸収剤を基材に直接塗
布したり、或いは紫外線吸収剤を合成樹脂や接着剤に混
ぜたりして形成する。その際、形成が容易であり、余計
な樹脂を使用せずコスト的に優れるので接着剤に混入す
る方法が好ましい。使用する接着剤としてはドライラミ
ネート用接着剤や押出ラミネート用アンカー剤に用いる
ポリウレタン系樹脂やポリエーテル系樹脂を主成分とす
るものなどが好適に使用できる。
布したり、或いは紫外線吸収剤を合成樹脂や接着剤に混
ぜたりして形成する。その際、形成が容易であり、余計
な樹脂を使用せずコスト的に優れるので接着剤に混入す
る方法が好ましい。使用する接着剤としてはドライラミ
ネート用接着剤や押出ラミネート用アンカー剤に用いる
ポリウレタン系樹脂やポリエーテル系樹脂を主成分とす
るものなどが好適に使用できる。
【０００７】本発明の積層体は、シール層を浸透する成
分を遮断する層を有することが特徴の１つである。浸透
性成分としては、界面活性剤、アルコール、香料、香辛
料、低級アミンなどがあり、このような成分を含むもの
としては洗剤、芳香剤、消毒液、防虫剤、各種食品類な
どがある。従って、本発明の積層体で包装体を形成した
場合、内容品として洗剤、芳香剤、消毒液、防虫剤、各
種食品類を包装することが適している。包装体の形状と
しては、上記の積層の２枚を重ね合わせ、周縁部をヒー
トシールした４方シール袋、３方シール袋、ピロー包装
袋、スタウディングパウチ等の包装袋及びトレーカップ
などの本体や蓋体等いずれの形状でも良い。
分を遮断する層を有することが特徴の１つである。浸透
性成分としては、界面活性剤、アルコール、香料、香辛
料、低級アミンなどがあり、このような成分を含むもの
としては洗剤、芳香剤、消毒液、防虫剤、各種食品類な
どがある。従って、本発明の積層体で包装体を形成した
場合、内容品として洗剤、芳香剤、消毒液、防虫剤、各
種食品類を包装することが適している。包装体の形状と
しては、上記の積層の２枚を重ね合わせ、周縁部をヒー
トシールした４方シール袋、３方シール袋、ピロー包装
袋、スタウディングパウチ等の包装袋及びトレーカップ
などの本体や蓋体等いずれの形状でも良い。
【０００８】本発明の積層体は基材の表面上に形成して
も良い。基材として使用できる樹脂としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの
ポリエステル樹脂：ポリ塩化ビニル樹脂：６ナイロン、
ＭＸＤ６ナイロンなどのポリアミド樹脂：塩化ビニリデ
ン樹脂：ポリスチレン樹脂：ポリアクリロニトリル樹
脂：ポリカーボネート樹脂：ポリオレフィン系樹脂等の
周知の熱可塑性プラスチックフィルムやセロファン等の
フィルムを使用することができる。内容品が酸素を嫌う
ようなものの場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん
化物（ＥＶＯＨ）、ナイロン、金属酸化物などの層を積
層しても良い。これらの層のうち浸透性成分に対して、
遮断機能を有する場合はガスバリア層が浸透性成分遮断
層を兼用することが可能である。
も良い。基材として使用できる樹脂としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの
ポリエステル樹脂：ポリ塩化ビニル樹脂：６ナイロン、
ＭＸＤ６ナイロンなどのポリアミド樹脂：塩化ビニリデ
ン樹脂：ポリスチレン樹脂：ポリアクリロニトリル樹
脂：ポリカーボネート樹脂：ポリオレフィン系樹脂等の
周知の熱可塑性プラスチックフィルムやセロファン等の
フィルムを使用することができる。内容品が酸素を嫌う
ようなものの場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん
化物（ＥＶＯＨ）、ナイロン、金属酸化物などの層を積
層しても良い。これらの層のうち浸透性成分に対して、
遮断機能を有する場合はガスバリア層が浸透性成分遮断
層を兼用することが可能である。
【０００９】本発明における浸透性成分遮断層は、透明
でも不透明でも特に制限はないが、通常、紫外線吸収剤
を用いる目的が内容品の視認性であり、内容品の視認性
を考慮すると透明性が高く、着色度合いが小さいものが
好ましい。浸透性成分との相性によって種々の合成樹脂
が考えられるが、代表的にはポリエチレンテレフタレー
ト（ＰＥＴ）、ポリエチレンナフタレート（ＰＥＮ）な
どのポリエステル樹脂、６ナイロン、ＭＸＤ６ナイロン
などのポリアミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂などを主成
分とする樹脂層または樹脂フィルムおよびシリカ、アル
ミナなどの金属酸化物層等である。これらのうち、透明
性が高く、着色度合いが小さく、コスト的にも優れ、積
層体に物理的強度が付加されるのでポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂が好ましく、取扱性に優れることから二
軸延伸ＰＥＴフィルムや二軸延伸ナイロンフィルムがよ
り好ましい。
でも不透明でも特に制限はないが、通常、紫外線吸収剤
を用いる目的が内容品の視認性であり、内容品の視認性
を考慮すると透明性が高く、着色度合いが小さいものが
好ましい。浸透性成分との相性によって種々の合成樹脂
が考えられるが、代表的にはポリエチレンテレフタレー
ト（ＰＥＴ）、ポリエチレンナフタレート（ＰＥＮ）な
どのポリエステル樹脂、６ナイロン、ＭＸＤ６ナイロン
などのポリアミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂などを主成
分とする樹脂層または樹脂フィルムおよびシリカ、アル
ミナなどの金属酸化物層等である。これらのうち、透明
性が高く、着色度合いが小さく、コスト的にも優れ、積
層体に物理的強度が付加されるのでポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂が好ましく、取扱性に優れることから二
軸延伸ＰＥＴフィルムや二軸延伸ナイロンフィルムがよ
り好ましい。
【００１０】浸透性成分遮断層の形成に当たっては、樹
脂層はシール層とともに共押出成形することによって得
られる。また、別工程でフィルムに成形されたものにシ
ール層をドライラミネートや押出ラミネートにて積層し
てもよい。塩化ビニリデン樹脂や金属酸化物層はシール
層に直接コートして形成してもよいが、各種樹脂フィル
ムやセロファンなどの基材にコートや真空蒸着法、スパ
ッタリングなどで形成したものを積層してもよい。通
常、ポリオレフィン系のシール層は紫外線吸収剤を透過
させないが、紫外線吸収剤の種類によって透過してしま
う場合は、別途、紫外線吸収剤遮断層を設けるか浸透成
分遮断層に紫外線吸収剤遮断機能を持ったものを用いて
もよい。また、紫外線吸収層の形成に際して溶剤等の異
臭を防止する必要がある場合、別途そのような機能を持
った層を設けるか、浸透性成分遮断層にそのような機能
を持ったものを用いても良い。本発明の積層体の層構成
を示した断面図を図１に示す。図１においてポリオレフ
ィン系樹脂を主成分とするシール層１と紫外線吸収剤を
含む紫外線吸収層２を設け、前記シール層１と前記紫外
線吸収層２との間に浸透性成分遮断層３を積層したもの
でる。次に実施例をもって本発明を更に具体的に説明す
る。
脂層はシール層とともに共押出成形することによって得
られる。また、別工程でフィルムに成形されたものにシ
ール層をドライラミネートや押出ラミネートにて積層し
てもよい。塩化ビニリデン樹脂や金属酸化物層はシール
層に直接コートして形成してもよいが、各種樹脂フィル
ムやセロファンなどの基材にコートや真空蒸着法、スパ
ッタリングなどで形成したものを積層してもよい。通
常、ポリオレフィン系のシール層は紫外線吸収剤を透過
させないが、紫外線吸収剤の種類によって透過してしま
う場合は、別途、紫外線吸収剤遮断層を設けるか浸透成
分遮断層に紫外線吸収剤遮断機能を持ったものを用いて
もよい。また、紫外線吸収層の形成に際して溶剤等の異
臭を防止する必要がある場合、別途そのような機能を持
った層を設けるか、浸透性成分遮断層にそのような機能
を持ったものを用いても良い。本発明の積層体の層構成
を示した断面図を図１に示す。図１においてポリオレフ
ィン系樹脂を主成分とするシール層１と紫外線吸収剤を
含む紫外線吸収層２を設け、前記シール層１と前記紫外
線吸収層２との間に浸透性成分遮断層３を積層したもの
でる。次に実施例をもって本発明を更に具体的に説明す
る。
【００１１】
【実施例及び比較例】実施例１ 厚さ１５μｍの二軸延伸ナイロンフィルム上に紫外線吸
収剤として２−（５−メチル−２−ヒドロキシフェニ
ル）ベンゾトリアゾールを５（重量）％及び硬化剤を含
有したウレタン系接着剤を乾燥重量で４ｇ／ｃｍ2とな
るように塗布しその上に厚さ１２μｍの二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィルムからなる浸透
成分遮断層を介して無延伸ポリプロピレンからなるシー
ル層を積層して包装用積層体とした。この積層体のシー
ル層同士を内側になるように対向させ、周縁部を接着し
て包装袋を形成した。得られた包装袋の内容品として市
販の台所用洗剤を充填し６０℃、６５％ＲＨの環境下で
３６０ｎｍの紫外線を照射し、内容品を排出後の空袋に
ついて、紫外線の吸収率（％）を１時間後、６時間後、
２４間後、３００時間後について測定し、その結果を表
１に示した。
収剤として２−（５−メチル−２−ヒドロキシフェニ
ル）ベンゾトリアゾールを５（重量）％及び硬化剤を含
有したウレタン系接着剤を乾燥重量で４ｇ／ｃｍ2とな
るように塗布しその上に厚さ１２μｍの二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィルムからなる浸透
成分遮断層を介して無延伸ポリプロピレンからなるシー
ル層を積層して包装用積層体とした。この積層体のシー
ル層同士を内側になるように対向させ、周縁部を接着し
て包装袋を形成した。得られた包装袋の内容品として市
販の台所用洗剤を充填し６０℃、６５％ＲＨの環境下で
３６０ｎｍの紫外線を照射し、内容品を排出後の空袋に
ついて、紫外線の吸収率（％）を１時間後、６時間後、
２４間後、３００時間後について測定し、その結果を表
１に示した。
【００１２】比較例１ ＰＥＴフィルムを用いないこと以外は実施例１と同様に
ナイロンフィルム上にウレタン接着剤を用いて無延伸ポ
リプロピレンからなるシール層を積層して包装用積層体
とした。この積層体のシール層同士を内側になるように
対向させ、周縁部を接着して包装袋を形成した。得られ
た包装袋の内容品として洗剤を充填し、実施例１と同様
に紫外線吸収率（％）を測定した。その結果を表１に示
す。
ナイロンフィルム上にウレタン接着剤を用いて無延伸ポ
リプロピレンからなるシール層を積層して包装用積層体
とした。この積層体のシール層同士を内側になるように
対向させ、周縁部を接着して包装袋を形成した。得られ
た包装袋の内容品として洗剤を充填し、実施例１と同様
に紫外線吸収率（％）を測定した。その結果を表１に示
す。
【００１３】
【表１】 上記の結果よりポリエチレンテレフタレートフィルムか
らなる浸透成分遮断層を介して無延伸ポリプロピレンか
らなるシール層と積層した場合、２４時間から３００時
間まで紫外線吸収率には変化がなかった。
らなる浸透成分遮断層を介して無延伸ポリプロピレンか
らなるシール層と積層した場合、２４時間から３００時
間まで紫外線吸収率には変化がなかった。
【００１４】
【発明の効果】以上述べたように、本発明はポリオレフ
ィン系樹脂を主成分とするシール層および紫外線吸収剤
を含む紫外線吸収層との間に浸透性成分遮断層を設けた
積層体であり、この積層体で包装体を形成し、その包装
体の内容品として洗剤、芳香剤、消毒剤、防虫剤、各種
食品類を充填してもこれら内容品からの浸透性成分が紫
外線吸収層にまで到達することが防止でき、若しくは紫
外線吸収層にまで到達した浸透性成分に溶解した紫外線
吸収剤が浸透性成分と共に内容品に移行するのを阻止す
ることが出来るので、紫外線吸収層の機能低下を防止す
ることが出来、また内容品を長期間その品質を低下させ
ることなく保存することが出来る
ィン系樹脂を主成分とするシール層および紫外線吸収剤
を含む紫外線吸収層との間に浸透性成分遮断層を設けた
積層体であり、この積層体で包装体を形成し、その包装
体の内容品として洗剤、芳香剤、消毒剤、防虫剤、各種
食品類を充填してもこれら内容品からの浸透性成分が紫
外線吸収層にまで到達することが防止でき、若しくは紫
外線吸収層にまで到達した浸透性成分に溶解した紫外線
吸収剤が浸透性成分と共に内容品に移行するのを阻止す
ることが出来るので、紫外線吸収層の機能低下を防止す
ることが出来、また内容品を長期間その品質を低下させ
ることなく保存することが出来る
【図１】本発明にかかる積層体の層構成を示した断面図
１ シール層 ２ 遮断層 ３ 紫外線吸収剤
層
層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E064 BA24 BA36 BA54 BA55 BB03 BC13 BC14 4F100 AH03H AK03A AK07 AK41C AK46C AK48 AK51G BA03 BA07 BA10A BA10B CA07 EH46 EH462 EJ38 GB16 JD01C JD09B JL12A JN01
Claims (4)
- 【請求項１】 ポリオレフィン系樹脂を主成分とするシ
ール層および紫外線吸収剤を含む紫外線吸収層を有する
透明な包装用積層体であって、前記シール層と前記紫外
線吸収層との間に浸透性成分遮断層が設けられているこ
とを特徴とする包装用積層体。 - 【請求項２】 前記紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項１に記載
の包装用積層体。 - 【請求項３】 前記紫外線吸収層が紫外線吸収剤を混合
した接着剤層であることを特徴とする請求項１または２
のいずれかの項に記載の包装用積層体。 - 【請求項４】 前記遮断層がポリエステル樹脂またはポ
リアミド樹脂を主成分とする樹脂層であることを特徴と
する請求項１ないし３いずれかの項に記載の包装用積層
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11199315A JP2001026081A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | 包装用積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11199315A JP2001026081A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | 包装用積層体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001026081A true JP2001026081A (ja) | 2001-01-30 |
Family
ID=16405769
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11199315A Pending JP2001026081A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | 包装用積層体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001026081A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006199346A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Yushin Giken Kk | 注出ノズルを有する包装袋 |
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- 1999-07-13 JP JP11199315A patent/JP2001026081A/ja active Pending
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