JP2006341887A - 包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、医療・医薬、食品等の分野において、紫外領域や可視光短波長領域の光で変質、劣化、変色する、特にビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して密封する、遮光性に優れ、長期保存時の安定性に優れる包装体を提供することを目的とする。
【解決手段】ビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して密封する包装体であって、前記包装袋が、少なくとも、外層となる基材フィルム層と周縁熱接着で密封する内層となるシーラント層とを有する積層体からなり、その基材フィルム層とシーラント層との間にベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層を設けたことを特徴とする包装体である。
【選択図】図1
【解決手段】ビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して密封する包装体であって、前記包装袋が、少なくとも、外層となる基材フィルム層と周縁熱接着で密封する内層となるシーラント層とを有する積層体からなり、その基材フィルム層とシーラント層との間にベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層を設けたことを特徴とする包装体である。
【選択図】図1
Description
本発明は、医療・医薬、食品等の分野において、紫外領域や可視光短波長領域の光で変質、劣化、変色する、特にビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して密封する包装体に関する。
医療・医薬、食品等の分野において、紫外領域や可視光短波長領域の光で変質、劣化、変色する、内容物を充填して密封する遮光性包装体に使用される包装袋を構成する紫外線遮蔽性に優れた材料として、従来、プラスチックフィルムにアルミニウム箔を貼り合わせたものが主に使用されていた。プラスチックフィルムにアルミニウム箔を貼り合わせたものは、紫外線の遮蔽性の点では優れているが、不透明であるために、内容物が外から見えず、そのため内容物が変質を受けたか否かが開封するまで判らないという問題があった。
また、紫外線遮蔽材料として、上記のプラスチックフィルムにアルミニウム箔を貼り合わせたもの以外に、白色等に着色したプラスチックフィルムを積層したものや、フィルムの製膜時に紫外線吸収剤を練り込んだ紫外線カットフィルムが知られている。前者は紫外線遮蔽性を満足する程度の着色とすると内容物が透視できなくなり、後者は最も紫外線透過率が低い350〜360nm付近でも10〜15%の透過率であり、特に380〜390nm付近では25〜40%程度の透過率となり、満足する程度の紫外線遮蔽性を得ることができないなどの欠点がある。仮に、紫外線遮蔽性を上げるために製膜時に有効量の紫外線吸収剤を練り込むと、フィルム自体が脆くなる問題がある。
例えば、紫外線を遮断する包装袋ないし包装容器に封入された液状製剤を透視することができる透明包装袋及びその透明包装袋で包装袋ないし包装容器に封入された液状製剤を外包装した液状製剤包装体を提供する目的で、周縁熱接着部で密封した内層に熱接着性樹脂層と外層に基材層とを有する液状製剤を封入した包装袋ないし包装容器を外包装する透明包装袋において、前記基材層が合成樹脂製フィルムからなる第1基材層と第2基材層とからなり、前記第1基材層と第2基材層の間に水蒸気ガスバリアー層と紫外線吸収層とを設けた透明包装袋が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記の透明包装袋の波長380nmにおける紫外線透過率が17%以下、波長390nmにおける紫外線透過率が17%以下であり、紫外線遮蔽性が十分ではなく、ビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物は、短波長(400〜500nm)可視光線で分解されるために、ビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物などを充填する包装袋としては適さない。
以下に特許文献を記す。
特開2004−51174号公報
本発明は、上記の技術的背景を考慮してなされたものであって、医療・医薬、食品等の分野において、紫外領域や可視光短波長領域の光で変質、劣化、変色する、特にビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して密封する、遮光性に優れ、長期保存時の安定性に優れる包装体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、すなわち、
請求項1に係る発明は、ビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して密封する包装体であって、
前記包装袋が、少なくとも、外層となる基材フィルム層と周縁熱接着で密封する内層となるシーラント層とを有する積層体からなり、その基材フィルム層とシーラント層との間にベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層を設けたことを特徴とする包装体である。
請求項1に係る発明は、ビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して密封する包装体であって、
前記包装袋が、少なくとも、外層となる基材フィルム層と周縁熱接着で密封する内層となるシーラント層とを有する積層体からなり、その基材フィルム層とシーラント層との間にベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層を設けたことを特徴とする包装体である。
請求項2に係る発明は、前記積層体を構成する基材フィルム層とシーラント層との間に、さらに、透明黄インキ層を設けたことを特徴とする請求項1記載の包装体である。
請求項3に係る発明は、前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が、2,2′,4,4′テトラヒドロキシベンゾフェノンであることを特徴とする請求項1または2記載の包装体である。
請求項4に係る発明は、前記積層体が、波長380nmにおける光線透過率が1%以下であり、波長500nmにおける光線透過率が5%以下であり、かつ、波長600nmにおける光線透過率が70%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装体である。
本発明により、医療・医薬、食品等の分野において、紫外領域や、可視光短波長領域の光で変質、劣化、変色する、特にビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して封入する、紫外線の遮断効果に優れ、内容物の変質、劣化、変色を防止し、長期保存時の安定性に優れる包装体を提供できる。さらに、本発明における包装体を通して、出荷時や使用時の異物の混入の有無などの品質の確認など目視で確認できる視認性に優れるものである。
他方、本発明の包装体の内容物として、紫外線で変質し易いビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物はもちろん、紫外線で変質し易い液状製剤、特に注射液や点滴液のどの内容物に対して極めて優れた効果を奏するものであり、医薬・医療分野や食品分野で好適に使用される。
以下、本発明の好ましい一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は、本発明の包装体の一例を示す平面模式図である。(b)は、同図(a)のX−Y方向断面の拡大断面模式図である。図1(a)に示すように、本発明の一実施例としての包装体は、ビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物30などを包装袋20に充填して周縁熱接着シール部20aで密封する包装体10であって、図1(b)に示すように、上記包装袋20が、外層となる基材フィルム層41上に透明黄インキ層42とベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層43を順次積層してなるそのベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層43の面に、接着剤層(図示せず)を介して、内層となるシーラント層44とを積層した積層体からなり、基材フィルム層41とシーラント層44との間に、透明黄インキ層42とベンゾフェノン系紫外線吸収剤層43を設けたことを特徴とする包装体10である。
本発明における基材フィルム層41の基材フィルムとしては、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する透明な合成樹脂製フィルムを用いることができ、たとえば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系等の樹脂からなる一軸ないし二軸方
向に延伸した延伸フィルムが適当である。腰を考慮すると好ましくは、6〜20μm厚さの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、さらに熱収縮等を考慮すると、より好ましくは二軸延伸ポリエチレンテレフタレートである。なお、基材フィルムは、必要に応じて、必要な面にコロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理等の易接着処理が施される。
向に延伸した延伸フィルムが適当である。腰を考慮すると好ましくは、6〜20μm厚さの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、さらに熱収縮等を考慮すると、より好ましくは二軸延伸ポリエチレンテレフタレートである。なお、基材フィルムは、必要に応じて、必要な面にコロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理等の易接着処理が施される。
本発明における基材フィルム層41とシーラント層44との間に設けられる紫外線吸収層43を構成するベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジエトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジプロポキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジブトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−4’−エトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−4’−プロポキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−4’−ブトキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン等が例示される。
上記の紫外線吸収剤の中でも、特に紫外線吸収性能や樹脂との相溶性の点から2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンが好適に用いられる。
さらに、本発明における基材フィルム層41とシーラント層44との間に設けられる透明黄インキ層42は、特にビタミンB2やビタミンB2を含む内容物など光線に対する耐性が低い物質が含有し、400〜500nmの短波長可視光をカットすることが求められる場合に設けられる。上記紫外線吸収層と透明黄色インキ以外に、上記波長の光線を吸収できるオレンジ、赤等の透明色インキ層であっても良い。
また、本発明におけるシーラント層44の熱接着性シーラント樹脂としては、熱により溶融し相互に溶着し得る透明性を有する熱接着性樹脂から形成された層であれば特に限定されるものではなく、たとえば、低密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等の樹脂の一種ないしそれ以上からなる樹脂を適宜選択して用いることができる。
基材フィルム層41とシーラント層44との間に設けられるベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層43は、インキ用バインダー樹脂5〜25重量%に対して上記で列挙したベンゾフェノン系紫外線吸収剤5〜25重量%配合した組成物からなる。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の配合量が5重量%未満であると十分な紫外線吸収遮断効果が得られない。また、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の配合量が25重量%を超えると接着性が低下して良くない。
上記のインキ用バインダー樹脂としては、前述したベンゾフェノン系紫外線吸収剤インキの場合と同様、ポリアミド樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が使用できる。これらの樹脂を使用することにより、フィルム基材への接着性が良好で、例えば、印刷層を設けた場合でも印刷層との接着が強固になる。
その積層方法は、インキ用バインダー樹脂をトルエン、酢酸エチル等の有機溶剤で溶解し、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤をその溶液中に分散させた総固形分10〜50重量%の塗布液を公知のグラビアコート法、ロールコート法、エアナイフコート法等で塗布、乾燥し積層する。その塗布量は0.5〜2.0g/m2(乾燥状態)程度が好ましい。
基材フィルム層41とシーラント層44との間に設けられる透明黄インキ層42は、400〜500nmの短波長可視光をカットする透明黄色インキ以外に、上記波長の光線を吸収できるオレンジ、赤等の透明色インキを用いることができる。
上記のインキ用バインダー樹脂としては、上記のベンゾフェノン系紫外線吸収剤をインキ化する場合と同様、ポリアミド樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が使用できる。これらの樹脂を使用することにより、フィルム基材への接着性が良好で、例えば、印刷層を設けた場合でも印刷層との接着が強固になる。
その積層方法は、インキ用バインダー樹脂をメタノール、トルエン、酢酸エチル等の有機溶剤で溶解し、着色剤をその溶液中に分散・溶解させた総固形分20〜50重量%の塗布液を公知のグラビアコート法、ロールコート法、エアナイフコート法等で塗布、乾燥し積層する。その塗布量は1.0〜3.0g/m2(乾燥状態)程度が好ましい。
シーラント層44の形成方法としては、前記の外層となる基材フィルム層41上に積層して設けたベンゾフェノン系紫外線吸収剤層43もしくは基材フィルム層41上に透明黄インキ層42とベンゾフェノン系紫外線吸収剤層43を順次積層してなるそのベンゾフェノン系紫外線吸収剤層43の面に、例えば、接着剤等を用いるドライラミネーション法等の周知の積層法で形成することができる。一般に、水酸基を持った主剤とイソシアネート基を持った硬化剤とからなる2液反応硬化型のウレタン系接着剤を使用する。その塗布方法としては、公知のグラビアコート法などの塗布する。塗布量としては、1〜5g/m2(乾燥状態)程度が好ましい。
また、Tダイ押出機を用いて上記した熱により溶融し相互に溶着し得る透明性を有する熱接着性樹脂を押出し塗布して形成する押出ラミネーション法等の周知の積層法で形成することもできる。
上記のシーラント層の形成する場合、必要に応じて、必要な面にアンカー剤を塗布して積層することができる。
本発明における包装体に使用する包装袋の形態としては、ピロータイプ、三方シールタイプ、四方シールタイプ、ガゼットタイプ、スタンデイングパウチなど適宜の包装形態をとることができる。
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
基材フィルムとして厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム処理面に、下記グラビア用透明黄インキを用いて透明黄インキ層をグラビア印刷法により形成した後、その透明黄インキ層の上に下記紫外線吸収組成物からなるコート剤を同様グラビア印刷法により紫外線吸収層を形成し、2液反応硬化型ウレタン系接着剤層を介して、その紫外線吸収層の面に、シーラント層として厚さ25μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を積層して本発明における包装袋を構成する積層体を作成した。なお、透明黄インキ層および紫外線吸収層の乾燥後の塗布量は、各々1.8g/m2、1.5g/
m2であった。そして、この積層体の波長380nmにおける光線透過率が0.1%、波長500nmにおける光線透過率が1.8%、波長600nmにおける光線透過率が87.0%であった。この光線透過率データを図2に示す。
m2であった。そして、この積層体の波長380nmにおける光線透過率が0.1%、波長500nmにおける光線透過率が1.8%、波長600nmにおける光線透過率が87.0%であった。この光線透過率データを図2に示す。
<透明黄インキ>
アゾ系顔料15重量部、ウレタン系バインダー樹脂15重量部、溶媒として、トルエン、メチルエチルケトン、イソプロパノールからなる混合溶媒70重量部からなるインキを調整した。
アゾ系顔料15重量部、ウレタン系バインダー樹脂15重量部、溶媒として、トルエン、メチルエチルケトン、イソプロパノールからなる混合溶媒70重量部からなるインキを調整した。
<紫外線吸収組成物コート剤>
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として2,2′,4,4′テトラヒドロキシベンゾフェノン15重量部、ウレタン系バインダー樹脂15重量部、溶媒としてメタノール70重量部からなるコート剤を調整した。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として2,2′,4,4′テトラヒドロキシベンゾフェノン15重量部、ウレタン系バインダー樹脂15重量部、溶媒としてメタノール70重量部からなるコート剤を調整した。
本発明における包装袋を構成する積層体とその性能を比較する比較例として、
実施例1において、紫外線吸収層を形成せずに透明黄インキ層のみを形成した以外は実施例1と同様にして積層体を作成した。なお、透明黄インキ層の乾燥後の塗布量は、1.8g/m2であった。そして、この積層体の波長380nmにおける光線透過率が1.5%、波長500nmにおける光線透過率が1.9%、波長600nmにおける光線透過率が84.0%であった。この光線透過率データを図3に示す。
実施例1において、紫外線吸収層を形成せずに透明黄インキ層のみを形成した以外は実施例1と同様にして積層体を作成した。なお、透明黄インキ層の乾燥後の塗布量は、1.8g/m2であった。そして、この積層体の波長380nmにおける光線透過率が1.5%、波長500nmにおける光線透過率が1.9%、波長600nmにおける光線透過率が84.0%であった。この光線透過率データを図3に示す。
本発明における包装袋を構成する積層体とその性能を比較する比較例として、
実施例1において、透明黄インキ層紫外線吸収層を形成せずに紫外線吸収層のみを形成した以外は実施例1と同様にして積層体を作成した。なお、紫外線吸収層の乾燥後の塗布量は、1.5g/m2であった。そして、この積層体の波長380nmにおける光線透過率が0.8%、波長500nmにおける光線透過率が86.3%、波長600nmにおける光線透過率が87.3%であった。この光線透過率データを図4に示す。
実施例1において、透明黄インキ層紫外線吸収層を形成せずに紫外線吸収層のみを形成した以外は実施例1と同様にして積層体を作成した。なお、紫外線吸収層の乾燥後の塗布量は、1.5g/m2であった。そして、この積層体の波長380nmにおける光線透過率が0.8%、波長500nmにおける光線透過率が86.3%、波長600nmにおける光線透過率が87.3%であった。この光線透過率データを図4に示す。
上記実施例1〜3で得られた積層体を用いて、パウチを作成しビタミンB2水溶液(1000ppm)を充填・封止して、D65ランプおよび近紫外線ランプ光源とする光を照射(積算光量:120万lx・hr)して、液体クロマトグラフィーによりビタミンB2
の残存量を求めた。その結果を表1に示す。
の残存量を求めた。その結果を表1に示す。
表より、明らかに、実施例1で得られた積層体を用いた本発明の包装体の内容物ビタミンB2の残存量が、比較例としての実施例2および3で得られた積層体を用いた包装体に比較して、大きいことがわかる。このことは、本発明の包装体に使用する包装袋を構成する積層体の基材フィルムとシーラント層の間に透明黄インキ層とベンゾフェノン系紫外線吸収層を設けた構成とすることで、波長380nmにおける光線透過率が1%以下であり、波長500nmにおける光線透過率が5%以下であり、かつ、波長600nmにおける光線透過率が70%以下であるから、紫外線遮断効果に優れ、内容物ビタミンB2の分解が比較例としての実施例2および3に比較して極めて少ない。
本発明により、医療・医薬、食品等の分野において、紫外領域や、可視光短波長領域の光で変質、劣化、変色する、特にビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して封入する、紫外線の遮断効果に優れ、内容物の変質、劣化、変色を防止し、長期保存時の安定性に優れる包装体を提供できる。さらに、本発明における包装体を通して、
出荷時や使用時の異物の混入の有無などの品質の確認など目視で確認できる視認性に優れるものである。
出荷時や使用時の異物の混入の有無などの品質の確認など目視で確認できる視認性に優れるものである。
他方、本発明の包装体の内容物として、紫外線で変質し易いビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物はもちろん、紫外線で変質し易い液状製剤、特に注射液や点滴液のどの内容物に対して極めて優れた効果を奏するものであり、医薬・医療分野や食品分野で好適に使用される。
10・・・包装体
20・・・包装袋
20a、50・・・熱融着シール部
30・・・内容物
40・・・積層体
41・・・基材フィルム層
42・・・透明黄インキ層
43・・・紫外線吸収層
44・・・シーラント層
20・・・包装袋
20a、50・・・熱融着シール部
30・・・内容物
40・・・積層体
41・・・基材フィルム層
42・・・透明黄インキ層
43・・・紫外線吸収層
44・・・シーラント層
Claims (4)
- ビタミンB2またはビタミンB2を含む内容物を包装袋に充填して密封する包装体であって、
前記包装袋が、少なくとも、外層となる基材フィルム層と周縁熱接着で密封する内層となるシーラント層とを有する積層体からなり、その基材フィルム層とシーラント層との間にベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層を設けたことを特徴とする包装体。 - 前記積層体を構成する基材フィルム層とシーラント層との間に、さらに透明黄インキ層を設けたことを特徴とする請求項1記載の包装体。
- 前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が、2,2′,4,4′テトラヒドロキシベンゾフェノンであることを特徴とする請求項1または2記載の包装体。
- 前記積層体が、波長380nmにおける光線透過率が1%以下であり、波長500nmにおける光線透過率が5%以下であり、かつ、波長600nmにおける光線透過率が70%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装体。
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