JP4945927B2 - ボイル・レトルト殺菌処理用多層フィルムとその積層体 - Google Patents
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それらを回避するにはエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVOH)やポリアクリロニトリル(PAN)などを積層することが考えられるが加熱処理を施した場合には溶出、移行することが確認されており、またそれら材料をポリオレフィン樹脂と積層するには接着性樹脂などが別途必要であったり、フィルムとして使用するなら余分な積層プロセスやコストが加わってくるので望ましくはない。
ィン系樹脂層より内容物側に積層されており、
前記光遮断性物質はサリシレート系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシベンゾエート系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、トリアジン系、チオフェン系、ケイ皮酸またはケイ皮酸エステル系の紫外線吸収剤であることを特徴とするボイル・レトルト殺菌処理用多層フィルムである。
また内容液側へ移行する溶出物を遮蔽することも可能になるので、食品・飲料においては本来有する臭味等を大きく劣化させることなく、医療・医薬品においてはそれら自身の効能を維持し、また人体への悪影響を及ぼす可能性を少なくさせ,電気・電子部品などが本来有する機能を損なわせることの無いような包装材料であると期待できる。
本発明に用いた環状ポリオレフィン樹脂(11)の環状オレフィン成分としては、例えば、シクロペンテンまたはその誘導体、シクロヘキセンまたはその誘導体、シクロヘプテンまたはその誘導体、シクロオクテンまたはその誘導体、シクロノネンまたはその誘導体、シクロデセンまたはその誘導体、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンまたはその誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセンまたはその誘導体、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6 .110,13 .02,7 .09,14]−4−ヘプタデセンまたはその誘導体、オクタシクロ[8.8.0.12,9 .14,7 .111,10 .113,16 .03,8 .012,17 ]−5−ドコセンまたはその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6 .02,7 .09,14]−4ヘキサデセンまたはその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6 .02,7 .09,13]−4−ペンタデセンまたはその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9 .14,7 .111,17 .03,8 .012,16 ]−5−エイコセンまたはその誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.12,9 .14,7 .111,16 .03,8 .012,17 ]−5−ヘンエイコセンまたはその誘導体、トリシクロ[4.4.0.12,5 ]−3−ウンデセンまたはその誘導体、トリシクロ[4.3.0.12,5 ]−3−デセンまたはその誘導体、トリシクロ[4.3.0.12,5 ]−3,7−デカジエンまたはその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6 .02,7 .09,13]−4,10−ペンタデカジエンまたはその誘導体、ペンタシクロ[4.7.0.12,5 .08,13.19,12]−3−ペンタデセンまたはその誘導体、ヘプタシクロ[7.8.0.13,6 .02,7 .110,17 .011,16 .112,15
]−4−エイコセンまたはその誘導体、ノナシクロ[9.10.1.14,7 .03,8 .02,10.012,21 .113,20 .014,19 .115,19 ]−5−ペンタセコンまたはその誘導体等を挙げることができ、これらから1成分でも2成分以上でもα−オレフィン、好ましくはエチレン、プロピレン、ブテン、1−ヘキセンや4−メチル−1−ペンテン等との共重合体を環状ポリオレフィン樹脂として挙げることができる。
フィルムについては、オレフィン系や縮重合系ポリマーで延伸、未延伸を問わず広範囲のフィルムを使用できる。また環状ポリオレフィン樹脂を構成要素とする層については、上記と同様、光遮断性物質や包材から発せられる種々物質の内容物側への溶出、移行を防止することを考慮すると、層中の環状ポリオレフィンを50%以上好ましくは80%以上含有することが必要で、その他混錬する材料としては、ボイル・レトルト殺菌処理可能であれば、密度が0.925以上の低密度か直鎖状低密度ポリエチレン、あるいは中密度、高密度ポリエチレン、またはホモ・ブロックタイプのポリプロピレンで、低温度下での落下衝撃耐性等を考慮すれば、よりブロックタイプが好ましく、必要に応じて組み合わせることができる。
上記透明ガスバリアフィルムはPETフィルムをベース基材として、ボイル・レトルト殺菌処理を施してもガスバリア性が大きく劣化しない層構成仕様である。
ラミネート法;ドライラミネート
多層フィルム;光遮断物質+LLDPE30μm/環状ポリオレフィン10μm/LLDPE30μm(3種3層をインフレーション製膜)
LLDPE;シングルサイト系(密度;0.940)
上記層構成からなる積層体Aを作製した。但し、環状ポリオレフィンは、エチレン−テ
トラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン共重合体を使用し、光遮断物質はトリアジン系UV吸収剤を使用した。
上記透明ガスバリアフィルムはPETフィルムをベース基材として,ボイル・レトルト殺菌処理を施してもガスバリア性が大きく劣化しない層構成仕様である。
光遮断コート層;光遮断物質溶液をグラビア法で塗工
ラミネート法;ドライラミネート
多層フィルム;環状ポリオレフィン10μm/LLDPE(密度;0.940)60μm(2層をインフレーション製膜)
上記層構成からなる積層体Bを作製した。但し、環状ポリオレフィンは、実施例1と同じエチレン−テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン共重合体を使用し、光遮断物質溶液はピグメントイエロー+トリアジン系UV吸収剤を使用した。
ラミネート法;押出しラミネート
多層フィルム;環状ポリオレフィン層10μm/LLDPE(密度;0.940)30μm(2層をインフレーション製膜)
押出し層;光遮断物質+LLDPE(密度;0.930)
上記層構成からなる積層体Cを作製した。但し、環状ポリオレフィンは、実施例1と同じ、エチレン−テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン共重合体を使用し、光遮断物質も実施例1と同じトリアジン系UV吸収剤を使用した。
材質構成;PET12μm/プライマー層/酸化アルミニウム層/ガスバリア劣化防止層/PA15μm/多層フィルム70μm
上記透明ガスバリアフィルムはPETフィルムをベース基材として,ボイル・レトルト殺
菌処理を施してもガスバリア性が大きく劣化しない層構成仕様である。
ラミネート法;ドライラミネート
多層フィルム;光遮断物質+LLDPE30μm/LLDPE40μm(2層をインフレーション製膜)
LLDPE;シングルサイト系(密度;0.940)
上記層構成からなり第1の比較例となる積層体Dを作製した。但し、環状ポリオレフィンは、使用せず、また、光遮断物質は実施例1と同じトリアジン系UV吸収剤を使用した。
ラミネート法;押出しラミネート
LLDPE;シングルサイト系(密度;0.940)
押出し層;光遮断物質+LLDPE(密度;0.930)
上記層構成からなり第3の比較例となる積層体Eを作製した。但し、環状ポリオレフィンは、使用せず、また、光遮断物質は実施例1と同じトリアジン系UV吸収剤を使用した。
引っ張り速度;300mm/min.
酸素透過度 ;MOCON法にて、30°C×70%RH環境下
光線透過率 ;波長200〜500nmの平行透過光にて測定
溶出評価 ;GCによるピーク面積値より実施例7の溶出量を1.0とし
た際の比較値
11‥‥環状ポリオレフィン樹脂
12‥‥光遮断性物質を含むポリオレフィン系樹脂層
Claims (5)
- 光遮断性物質を含むポリオレフィン系樹脂層と、環状ポリオレフィン樹脂を構成要素とする層からなるボイル・レトルト殺菌処理用多層フィルムにおいて、前記環状ポリオレフィン樹脂を構成要素とする層は、前記光遮断性物質を含むポリオレフィン系樹脂層より内容物側に積層されており、
前記光遮断性物質はサリシレート系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシベンゾエート系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、トリアジン系、チオフェン系、ケイ皮酸またはケイ皮酸エステル系の紫外線吸収剤であることを特徴とするボイル・レトルト殺菌処理用多層フィルム。 - 請求項1記載のボイル・レトルト殺菌処理用多層フィルムを用いた積層体。
- 前記光遮断性物質を含むポリオレフィン系樹脂層は、光遮断性物質を含むフィルムあるいは光遮断性物質コーティング層を有するフィルムであることを特徴とする請求項2記載の積層体。
- 前記光遮断性物質が前記紫外線吸収剤であり、500nmより低波長域を50%以上遮断することを特徴とする請求項1記載のボイル・レトルト殺菌処理用多層フィルム。
- 前記光遮断性物質が前記紫外線吸収剤であり、500nmより低波長域を50%以上遮断することを特徴とする請求項2または3に記載のボイル・レトルト殺菌処理用多層フィルムを用いた積層体。
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