JP7144130B2 - 高圧処理用包装材料 - Google Patents

高圧処理用包装材料 Download PDF

Info

Publication number
JP7144130B2
JP7144130B2 JP2017128684A JP2017128684A JP7144130B2 JP 7144130 B2 JP7144130 B2 JP 7144130B2 JP 2017128684 A JP2017128684 A JP 2017128684A JP 2017128684 A JP2017128684 A JP 2017128684A JP 7144130 B2 JP7144130 B2 JP 7144130B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
film
resin
pressure processing
resins
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017128684A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019011097A (ja
Inventor
昌平 奥村
紀子 中田
香 近藤
一成 島本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2017128684A priority Critical patent/JP7144130B2/ja
Publication of JP2019011097A publication Critical patent/JP2019011097A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7144130B2 publication Critical patent/JP7144130B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/80Packaging reuse or recycling, e.g. of multilayer packaging

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、内容物として飲食品を密封充填した包装容器に対して高圧処理を施しても、優れたガスバリア性、特に、優れた酸素バリア性を維持する、高圧処理用包装材料に関するものである。
近年、高圧処理技術の飲食品への応用に注目が集まっている。飲食品の殺菌または加工に、高圧処理技術を利用することにより、従来加熱処理により損なわれていた、香り、栄養素、色素等の成分を保持することができる。
ところが、高圧処理による殺菌または加工が、包装容器に密閉充填された内容物に対して施される場合、数千気圧(数百MPa)もの高圧力がかかるため、包装容器のガスバリア性が低下し、外部から酸素及び水蒸気ガスが浸入しやすくなり、また、内容物の匂いが漏れやすくなる等の問題が生じることが分かった。
特許文献1には、高圧処理に対して、内容物の香気成分の包装容器への吸着が低減され、また、包装容器材料中の揮発成分の内容物への移行が低減された、高圧処理用包装容器が提案されている。しかし、特許文献1に示された包装容器には、高圧処理に対するそのガスバリア性について具体的に示されていない。
特開平4-23974号公報
本発明は、上記事情に鑑み、内容物として飲食品を密封充填した包装容器に対して高圧処理を施しても、優れたガスバリア性、特に、優れた酸素バリア性を維持する、高圧処理用包装材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、少なくとも、基材上に金属酸化物を蒸着させたガスバリア層と、シーラント層を有する、高圧処理用包装材料が、上記目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.少なくとも、基材上に金属酸化物を蒸着させたバリア層と、シーラント層を有する、高圧処理用包装材料。
2.金属酸化物が酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素である、1.に記載の高圧処理用包装材料。
3.バリア層とシーラント層との間に中間層を有する、1.または2.に記載の高圧処理用包装材料。
4.中間層が、ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂である、1.~3.のいずれかに記載の高圧処理用包装材料。
5.1.~4.のいずれかに記載の高圧処理用包装材料を用いてなる包装容器。
本発明によれば、内容物として飲食品を密封充填した包装容器に対して高圧処理を施しても、優れたガスバリア性、特に、優れた酸素バリア性を維持することができる。したがって、外部からの酸素および水蒸気ガスの浸入を抑えることができ、また、内部からの匂い漏れや水分の蒸発を防ぐことができ、内容物の長期保存を可能とする。
本発明の高圧処理用包装材料の層構成について、一例を示す概略的断面図である。
本発明について、以下に更に詳しく説明する。
<1>高圧処理用包装材料の層構成
本発明の高圧処理用包装材料は、図1に示すように、基材1上に金属酸化物2を蒸着させたガスバリア層Aと、シーラント層Bの2層を基本構成とし、ガスバリア層Aが最外層、シーラント層Bが内容物と接する最内層を形成する。また、所望により、ガスバリア層Aとシーラント層Bとの間には、機械的強度を付与するなど各種機能を有する中間層3を設けることができる。
<2>基材上に金属酸化物を蒸着させたガスバリア層
基材
本発明において、ガスバリア層を構成する基材は、化学的または物理的強度に優れ、金属酸化物の蒸着膜を形成する条件に耐え、それら金属酸化物の蒸着膜の特性を損なうことなく良好に保持し得ることができる樹脂のフィルムまたはシートである。
このような樹脂のフィルムまたはシートとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂等のポリオレフイン系樹脂、環状ポリオレフイン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂のフィルムまたはシートが挙げられる。
本発明においては、上記樹脂のフィルムまたはシートの中でも、特に、ポリエステル系樹脂、ポリオレフイン系樹脂、またはポリアミド系樹脂のフィルムまたはシートを使用することが好ましい。
本発明において、上記各種樹脂フィルムまたはシートは、樹脂1種もしくはそれ以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜化法を用いて単独で製膜化する方法、2種以上の樹脂を使用し、多層共押し出し製膜化する方法、または2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により製造できる。さらに、テンター方式やチューブラマ方式等を利用して1軸または2軸方向に延伸したフィルムとすることができる。
本発明において、基材の厚さは、好ましくは5~30μm、より好ましくは10~30μmである。
なお、上記の各種の樹脂1種またはそれ以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、極く微量から数十%ま
で、その目的に応じて、任意に添加することができる。
上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等を使用することができ、さらには、改質用樹脂等も使用することができる。
また、本発明において、各種樹脂フィルムまたはシートの表面は、金属酸化物の蒸着膜との密接着性等を向上させるために、必要に応じて、予め、所望の表面処理層を設けることができるものである。
本発明において、上記の表面処理層としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガスまたは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理等の前処理を任意に施し、コロナ処理層、オゾン処理層、プラズマ処理層、酸化処理層等を形成して設けることができる。
上記の表面前処理は、各種樹脂フィルムまたはシートと金属酸化物の蒸着膜との密接着性を改善するための方法として実施するものであるが、密接着性を改善する方法として、その他、例えば、各種樹脂フィルムまたはシートの表面に、予め、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層、接着剤層、蒸着アンカーコート剤層等を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。
上記の前処理のコート剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンもしくはポリプロピレン等のポリオレフイン系樹脂またはその共重合体ないし変性樹脂、セルロース系樹脂等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
上記の要件を満たす基材は、商業的にも入手可能であり、本発明において好適に用いられるものとしては、例えば、東洋紡株式会社製の二軸延伸PETフィルムE5100(厚さ12μm)、二軸延伸PETフィルムE5200(厚さ12μm)、ユニチカ株式会社製の二軸延伸NyフィルムONBC(厚さ15μm)が挙げられる。
蒸着膜
本発明において、ガスバリア層を構成する基材上の金属酸化物の蒸着膜は、以下のように、金属酸化物を用いて形成することができる。本発明において、ガスバリア層は、蒸着膜を2層以上有してもよい。蒸着膜を2層以上有する場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
本発明において、蒸着膜としては、例えば、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)の酸化物からなる蒸着膜を挙げることができ、好ましくはアルミニウム(Al)またはケイ素(Si)の酸化物からなる蒸着膜、特に好ましくはアルミニウム(Al)の酸化物からなる蒸着膜である。
上記金属酸化物の表記は、例えば、AlOx、SiOx、MgOx等のようにMOx(式中、Mは、金属元素を表し、xの値は、金属元素によってそれぞれ範囲が異なる)で表される。上記のxの値の範囲としては、アルミニウム(Al)は0~1.5、ケイ素(Si)は0~2、マグネシウム(Mg)は0~1、カルシウム(Ca)は0~1、カリウム(K)は0~0.5、スズ(Sn)は0~2、ナトリウム(Na)は0~0.5、ホウ素(B)
は0~1、5、チタン(Ti)は0~2、鉛(Pb)は0~1、ジルコニウム(Zr)は0~2、イットリウム(Y)は0~1.5の範囲の値をとることができる。上記において、x=0の場合、完全な金属であり、また、xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。本発明において、望ましくは、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)が使用され、アルミニウム(Al)は0.5~1.5、ケイ素(Si)は1.0~2.0の範囲の値のものを使用することができる。
本発明において、蒸着膜の膜厚は、使用する金属酸化物の種類等によって異なるが、例えば、約50~4000Å、好ましくは、約100~1000Åの範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。厚すぎると、コストアップであり、薄すぎると、十分なバリア性が得られない。特に、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素の蒸着膜の場合には、膜厚は、例えば、約50~500Å、好ましくは、約100~300Åである。
本発明において、蒸着膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレ-ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、または、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
上記の要件を満たす、基材上に金属酸化物を蒸着させたガスバリア層は、商業的にも入手可能であり、本発明において好適に用いられるものとしては、例えば、PVD法によりアルミナを片面に蒸着したPETフィルムである、大日本印刷株式会社製のアルミナ蒸着IB-PET-PIR(厚さ12μm)、シリカ蒸着IB-ON-UB(厚さ15μm)が挙げられる。
<3>シーラント層
本発明において、シーラント層は、熱によって溶融し相互に融着し得るヒートシール性樹脂からなる層であり、また、好ましくは、内容物に対して非吸着性または低吸着性の樹脂である。
本発明において好適に使用されるヒートシール性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン―ビニルアルコール共重合体樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸で変性したポリオレフィン系樹脂、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル-不飽和カルボン酸の三元共重合体樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリロニトリル(PAN)等の1種またはそれ以上からなる樹脂を挙げることができる。
そして、これらの樹脂は単層でも、またはこれらの樹脂を適宜積層することによっても、本発明におけるシーラント層を形成することができる。例えば、低密度ポリエチレン/エチレン―ビニルアルコール共重合体樹脂/低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン/環状ポリオレフィン樹脂/低密度ポリエチレン等があげられる。
これらの樹脂からなるフィルムまたはシートを使用し、所望に応じて、その表面にコロナ処理、フレーム処理、オゾン処理等を施してもよい。
シーラント層は、包装材料としての用途において、内容物と接する最内層となるため、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂が好適に使用される。
シーラント層の層厚は、好ましくは10~250μm、より好ましくは30~150μmである。薄すぎると、ヒートシールしても充分なラミネート強度が得られず、包装容器として機能しない。厚すぎると、コスト高になるとともに、フィルムが硬くなり作業性が悪くなる。
また、本発明のシーラント層には、適宜、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、難燃化剤、架橋剤、着色剤等の添加剤の1種ないし2種以上を添加してもよい。
上記の要件を満たすシーラント層は、商業的にも入手可能であり、本発明において好適に用いられるものとしては、例えば、フタムラ化学株式会社製のLL-MTNST(厚さ50μm)が挙げられる。
<4>中間層
本発明において、所望により、ガスバリア層とシーラント層との間に、強度、耐ピンホール性、耐突き刺し性、剛度等を付与する各種機能を有する中間層を設けることができる。
中間層を構成するものとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂フィルム、各種ナイロン等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリブデン樹脂フィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレイト樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アセタール系樹脂フィルム、フッ素系樹脂を使用することができ、なかでも、ポリエステル系樹脂またはポリアミド系樹脂を使用することが好ましい。また、中間層を構成するものとして、これらの中から2種以上を選択して用いてもよい。
上記の樹脂のフィルムとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができるが、なかでも、二軸延伸フィルムが耐熱性に優れる点で好ましい。
本発明において、中間層の層厚は、強度、耐ピンホール性、耐突き刺し性、剛度等について必要最低限に保持され得る厚さであれば良く、好ましくは約5~100μm、特に好ましくは約7~50μmである。厚すぎると、積層フィルム全体のフィルムの軟度が低下するという欠点があり、逆に、薄すぎると、強度、耐突き刺し性、剛度等が低下して好ましくない。
上記の要件を満たす中間層は、商業的にも入手可能であり、本発明において好適に用いられるものとしては、例えば、ユニチカ株式会社製のONMB(厚さ15μm)、が挙げられる。
<5>積層
本発明において、ガスバリア層と(、所望に応じて中間層と)、シーラント層の積層方
法としては、ドライラミネート法、押し出しコーティング法、サンドラミネート法等を適宜選択することができる。
本発明において、積層のために好適に使用されるドライラミネート用接着剤としては、ウレタン系接着剤、ビニル系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等を用いることができる。また、サンドイッチラミネート用接着性樹脂としては、任意のヒートシール性樹脂を用いることができる。
本発明における積層体の具体例としては、例えば、PETフィルムまたはナイロンフィルムの片面に金属酸化物(アルミナまたはシリカ)を蒸着させた透明フィルムをガスバリア層として、該金属酸化物の蒸着膜側の面上に中間層として2軸延伸ナイロンフィルムを、次いで最内層のシーラント層として直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを、接着剤層を介して貼り合わせたものが挙げられる。
<6>高圧処理
本発明において、高圧処理とは、内容物として飲食品を密封充填した包装容器に、等方的な静水圧を利用し、約1000気圧(約100MPa)以上の高圧をかけ、その内容物を殺菌または加工(例えば、飲食品中の薬理活性成分を増強)することである。高圧を利用することにより、従来加熱処理等により損なわれていた飲食品の風味や栄養素を保持することができる。
<7>包装容器
本発明の包装材料を使用し、シーラント層が最内層となるように製袋して、包装袋等の包装容器とすることができる。
包装容器を製造するには、上記包装材料を二つ折にするか、または包装材料2枚を用意し、そのシーラント層の面を対向させて重ね合わせ、その周辺端部を、例えば、スタンディングパウチ型、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装容器とする。
上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
本発明において、包装容器に密封充填される内容物としては、高圧処理に供することができる非乾燥性の飲食品であり、例えば、酒、果汁飲料等のジュース、ミネラルウォーター等の飲料品、醤油、ソース等の液体調味料、カレー、シチュー、スープ等の液体飲食物等が挙げられる。
次に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1]
PETフィルムの片面に金属酸化物(アルミナ)を蒸着させた透明蒸着PETフィルム(大日本印刷株式会社製、IB-PET-PIR;厚さ12μm)と、2軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製、ONMB;厚さ15μm)と、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、LL-MTNST;厚さ50μm)とを、それぞれドライラミネート用接着剤(ロックペイント株式会社製、ロックボンドJ RU-77T/アドロック H-7;配合比10/1)を用いて貼り合せ、透明蒸着PETフィルム/2軸延伸ナイロンフィルム/直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの積層体を得た。
[比較例1]
2軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製、ON:厚さ15μm)と、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム(株式会社クラレ、EF-XL;厚さ12μm)と、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、LL-MTNST;厚さ50μm)とを、それぞれドライラミネート用接着剤(ロックペイント株式会社製、ロックボンドJ RU-77T/アドロック H-7;配合比10/1)を用いて貼り合せ、2軸延伸ナイロンフィルム/エチレンビニルアルコール共重合体フィルム/直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの積層体を得た。
[比較例2]
実施例1の透明蒸着PETフィルムを2軸延伸PETフィルム(東洋紡 E5102;厚さ12μm)に代えた以外は、実施例1と同様の積層体を得た。
[評価方法・結果]
(バリア性評価1)
実施例1、比較例1で得られた積層体を用いて120mm×160mm(シール巾5mm)のパウチを作製し、水を充填して脱気包装し、高圧殺菌処理(条件1:100MPa、65℃、30min;条件2:600MPa、10℃、5min)し、酸素透過度(cc/m2・day・atm)を、処理前(水を充填して脱気包装したもの)と比較した(表1参照)。
酸素透過度の測定は、モコン法により、23℃、90%RHの条件で、測定した。
実施例1は比較例1と比較して高圧処理後の酸素バリア性の低下がほとんどなかった。
Figure 0007144130000001
(バリア性評価2)
実施例1、比較例1、2で得られた積層体を用いて120mm×160mm(シール巾5mm)のパウチを作製し、コールドプレスのオレンジジュースを充填して、高圧殺菌処理(600MPa、10℃、5min)し、30℃の恒温槽に保管した。ビタミンCは酸素により分解されることから、オレンジジュースに含まれるビタミンC(V.C)の残存量(ppm)より酸素バリア性を比較した(表2参照)。
V.Cの残存量の測定は、酸化還元滴定法で測定した。
実施例1は比較例1、比較例2と比べてビタミンCの残存量が多く、高圧処理後も酸素バリア性を維持できている。
Figure 0007144130000002
(匂い漏れ評価)
実施例1、比較例1、2で得られた積層体を用いて120mm×160mm(シール巾5mm)のパウチを作製し、カレーを充填して高圧殺菌処理(600MPa,10℃、5min)し、10℃の恒温槽で1ヶ月保管し、匂い漏れを確認した(表3参照)。
Figure 0007144130000003
A.ガスバリア層
B.シーラント層
1.基材層
2.金属酸化物
3.中間層

Claims (2)

  1. 少なくとも、基材上に金属酸化物を蒸着させたガスバリア層と、シーラント層を有する高圧処理用包装材料であって、
    基材層は、二軸延伸PETフィルムからなり、
    金属酸化物が、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素であり、
    ガスバリア層とシーラント層との間に中間層を有し、
    中間層が、二軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムまたは二軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムであって、層厚が7~50μmであり
    600MPa、10℃、5minの高圧殺菌処理後の、モコン法による23℃、90%RHの条件で測定した酸素透過度が、0.2cc/m 2 ・day・atm以下である、
    高圧処理用包装材料。
  2. 請求項1に記載の高圧処理用包装材料を用いてなる包装容器。
JP2017128684A 2017-06-30 2017-06-30 高圧処理用包装材料 Active JP7144130B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017128684A JP7144130B2 (ja) 2017-06-30 2017-06-30 高圧処理用包装材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017128684A JP7144130B2 (ja) 2017-06-30 2017-06-30 高圧処理用包装材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019011097A JP2019011097A (ja) 2019-01-24
JP7144130B2 true JP7144130B2 (ja) 2022-09-29

Family

ID=65227878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017128684A Active JP7144130B2 (ja) 2017-06-30 2017-06-30 高圧処理用包装材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7144130B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002210858A (ja) 2001-01-17 2002-07-31 Dainippon Printing Co Ltd レトルト用パウチ
JP2015168165A (ja) 2014-03-07 2015-09-28 ユニチカ株式会社 積層体
WO2016186075A1 (ja) 2015-05-21 2016-11-24 三井化学東セロ株式会社 ガスバリア性積層体の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07304136A (ja) * 1994-05-13 1995-11-21 Dainippon Printing Co Ltd 高圧処理用積層包装材料
JP6062696B2 (ja) * 2012-09-27 2017-01-18 麒麟麦酒株式会社 耐圧包装袋及びそれに充填された製品

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002210858A (ja) 2001-01-17 2002-07-31 Dainippon Printing Co Ltd レトルト用パウチ
JP2015168165A (ja) 2014-03-07 2015-09-28 ユニチカ株式会社 積層体
WO2016186075A1 (ja) 2015-05-21 2016-11-24 三井化学東セロ株式会社 ガスバリア性積層体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019011097A (ja) 2019-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017013485A (ja) 低吸着性共押出多層シーラントフィルム
EP3562670A1 (en) Polyester laminate tube for container
JP2015066800A (ja) 包装材用積層体
JP2005335108A (ja) 多層フィルムとその積層体
JP7144130B2 (ja) 高圧処理用包装材料
JP4945927B2 (ja) ボイル・レトルト殺菌処理用多層フィルムとその積層体
JP2012187809A (ja) 積層フィルムおよび包装袋
JP6150396B2 (ja) 水素ガス含有飲料用容器および容器詰水素ガス含有飲料
JP4617754B2 (ja) 真空包装材
JP2007076698A (ja) チューブ容器
JP2015066799A (ja) 包装材用積層体
JP2006143864A (ja) 酸素吸収性フィルム及びそれを用いた積層体、包装用容器
JP6547864B2 (ja) 包装材料及びそれを用いた包装容器
JP7063059B2 (ja) 加熱殺菌処理用積層体及び加熱殺菌処理用包装材料、加熱殺菌処理用包装体
JP5845018B2 (ja) 包装用積層体
JPWO2004011252A1 (ja) 積層包装材料及び包装袋
JP2004217803A (ja) バリア性フィルムおよびその製造法
JP7227689B2 (ja) 高圧処理用包装材料
JP2019135089A (ja) 積層フィルム、包装袋および包装体
JP2001150615A (ja) 紙容器用積層体及びその積層体の製造方法並びに紙容器
JP3205004U (ja) 可撓性包装材料および容器詰水素ガス含有飲料
WO2023277037A1 (ja) 包装材及び容器
JP7415415B2 (ja) 低吸着性積層体及びその製造方法
JP2019014204A (ja) 非吸着性積層体
JP2016074223A (ja) 可撓性包装材料および容器詰水素ガス含有飲料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210526

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210915

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210915

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210928

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20211005

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20211022

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20211026

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220712

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20220809

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20220913

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20220913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7144130

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150