JP2006219498A - 2−アミノメチル−4−シアノ−チアゾールの製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】チアゾールカルボン酸エステルの製造方法を提供する。
【解決手段】式VI
【化1】
Figure 2006219498

の化合物を製造する方法において、式IV
【化2】
Figure 2006219498

のチオアミドと式V
【化3】
Figure 2006219498

[式中、Rは分枝状または直鎖状のC1〜4−アルキルである]
のブロモピルビン酸エステルとを、アルコールROH(Rは分枝状または直鎖状のC1〜8−アルキル、HO−CH−CH、HO−CH−CH−CH−またはC1〜4−アルキル−O−CH−CH−である)中、−5℃〜40℃で反応させることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、2−アミノメチル−4−シアノ−チアゾールの新規の製法に関する。
4位に、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボン酸アミドまたはカルボン酸チオアミドのような官能基を有する2−アミノメチル−チアゾールの合成は、文献に記載されている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、特許文献1、非特許文献4)。
上記の文献から公知の方法は、わずかな実験バッチに関して記載されており、製造のいくつかの反応工程は、工業的規模において不適切である。従って、例えば非特許文献2には、Z−保護基(Z=ベンジルオキシカルボニル)の使用下に4−エトキシカルボニルチアゾール誘導体の合成が記載されている。しかし、相応するカルボン酸アミドをZ−保護された2−アミノメチル−4−シアノ−チアゾールに反応させた後に、文献公知の方法では(例えば、水素化分解またはHBrを用いて)工業的規模においてシアノ基を完全に維持しながらZ−保護基を除去することができない。
非特許文献4にも記載されている2−ベンズアミドメチル−4−エトキシカルボニル−チアゾールも、さらに反応させて相応するベンゾイル保護された4−シアノ−チアゾールにしているが、不完全なシアノ基の維持下での保護基の除去に関しては好適ではない。
非特許文献3には、シアノ基の完全な維持下に除去可能なBOC保護基(BOC=t−ブチルオキシカルボニル)を用いる4−ヒドロキシカルボニルチアゾール誘導体の合成が記載されている。他方で、チアゾール誘導体への前駆体、すなわちN−BOC−グリシンチオアミドは、BOCグリシンアミドからローソン試薬(Lawson's reagent)の使用下に合成されるが、工業的規模において使用される場合には、非特許文献2に記載された硫化水素を用いる方法に対して、著しく経費が高くなる欠点がある。非特許文献1でも、ローソン試薬が使用されている。
非特許文献3の著者は、ブロモピルビン酸の使用下にチアゾールの4−カルボン酸への環化を記載している。この方法は、工業的規模で可能であるが、しかし、このブロモピルビン酸は、非特許文献1、2および4で使用されているブロモピルビン酸エチルエステルに対して不安定であり、かつチアゾールカルボン酸の方法によるチアゾールカルボン酸アミドの製造は、大工業的な経費をかけてしか製造可能できないという欠点がある。さらに、非特許文献3に記載されているようにCaCOを使用した場合のチアゾールカルボン酸の収率は、より大規模なスケールにおいて到達していなかった。
非特許文献1に記載されている方法よるジエチルエーテル中のピルビン酸エチルエステルを用いるチアゾールカルボン酸エチルエステルの製造は、非常に不完全であった。記載されている3時間の反応時間の代わりに、独自の研究によると20時間後でさえも、出発物質(チオアミド)は部分的にしか反応していないことが分かった。所望のチアゾールカルボン酸エチルエステルは、多数の副生成物に加えてやっと形成される。しかし、どのような試験においても記載された収率に到達できなかった。
同様に、チアゾールカルボン酸エステルの環化のために、非特許文献2に記載された方法を用いたが不成功であった。分子篩の存在で65℃でエタノールを使用することは、HBrが形成されることによりBOC保護基の瞬時な分離を生じる。40℃においてエタノール中および他のアルコール(例えば、メタノールまたはイソプロパノール)を用いても、非特許文献2の方法では収率>70%を実現できなかった。塩基性溶液を添加してもより高い収率は生じなかった。
2−アミノメチル−4−シアノチアゾールは、工業的に容易に入手可能となる場合には、低分子量物質のセリンプロテアーゼ−インヒビター(例えば、トロンビンインヒビター)を製造するための重要な中間体であろう。このようなトロンビンインヒビターは、例えば、特許文献1に記載されている。2−アミノメチル−4−シアノチアゾールは、他のトロンビンインヒビターおよびそのプロドラッグ、例えば、N−(エトキシカルボニル−メチレン)−(D)−シクロヘキシルアラニル−3,4−デヒドロプロリル−[2−(4−ヒドロキシアミジノ)−チアゾール]メチルアミドヒドロクロリドを製造するためにも使用できる。
J.-L. Bernier, R. Houssin, J.-P. Henichart, Tetrahedron 42, 2695, 1986; U. Schmidt et al. Synthesis 233, 1987 G. Jung et al. Angew. Chem. Int. Ed. 35, 1503,1996; WO 9806741号 Kenner et al. J. Chem. Soc. 2143, 1963
本発明の課題は、他の合成のためにこの合成成分を経済的に使用できる2−アミノメチル−4−シアノチアゾールを製造する方法を提供することである。
意外にも塩基と分子篩を添加せずに、アルコール中、室温でほぼ90%の収率でチオアミドをブロモピルビン酸エステルで環化できることが見出された。この収率は、アルコール中での出発物質の希釈度によって大きく左右され、かつ約5時間の反応時間後にその最高値に達する。アルコール溶液中の反応は、チオアミド(IV)に対して0.75モル/リットル未満の濃度で実施するのが有利である。特にIVに対して0.25mol/l〜0.55mol/l以上の濃度が有利である。1mol/lの濃度では、反応は満足な収率で進行しない。本発明によれば、反応温度は−5℃〜40℃の範囲内、有利には5℃〜30℃の範囲内、特に有利には10℃〜25℃の範囲内である。文献(2)では、65℃においてBOC−保護されたチアゾールカルボン酸エステルは、比較的に高い希釈度であっても5時間以内では、僅かにしか単離されていない。一連のアルコールのうち、メタノールを用いた場合よりもイソプロパノールを用いた場合の方がより高い収率が得られる。少量の水は環化を妨害しないため、有利に分子篩のような脱水化剤がなくてもよい。
チアゾールカルボン酸エステルを水性アンモニアでアミノ分解してチアゾールカルボン酸アミドにすることは、意外であった。2モル当量以上のアンモニアを添加した場合に初めて反応は観察された。特に有利には、少なくとも5モル当量過剰のNH、特に少なくとも10モル当量のNHの値が挙げられる。可溶化剤としては、同様にアルコールが使用される。しかし、ここでも一連のアルコールの中で、イソプロパノールを用いた場合よりもメタノールを用いた場合の収率の方が高い。
チアゾールカルボン酸エステルは、結晶形で得られる。溶剤を除去するために、形成されるHBrを塩基を用いて除去する必要がある。このために、pHを調節しながら、希釈された水酸化ナトリウム水溶液またはアンモニアを使用できる。エステルを例えば、水酸化ナトリウム水溶液で加水分解し、引き続きpH調節した方法で酸を添加することにより、この方法で相応するBOC保護されたチアゾールカルボン酸を簡単かつ良好な収率で製造することもできる。
工業的規模での合成のために、エステルをワンポット法で単離せずにチアゾールカルボン酸アミドを製造するのが有利である。従って、チオアミドから出発して僅かな工業支出で60%以上の収率で結晶質アミドを製造できる。
例えば無水トリフルオロ酢酸を用いて脱水し、引き続きBOC保護基を穏やかに除去することにより、2−アミノメチルー4ーシアノチアゾールへの変換は簡単に行える。
本発明は、式IaおよびIb
Figure 2006219498
[式中、
n=1または2であり、かつ
n=1の場合、Xは塩化物、臭化物、トリフラートおよび硫酸水素塩であり、
n=2の場合、Xは硫酸塩である]
の2−アミノメチル−4−シアノ−チアゾールおよびその塩を製造する方法に関し、前記方法は、アミノアセトニトリルの窒素にt−ブチルオキシカルボニル保護基(BOC)を導入し、次にニトリル基に硫化水素を添加し、図式AによりこのN−BOC−グリシンチオアミドをブロモピルビン酸エステルで環化し、相応するチアゾール−4−カルボン酸エステルにし、ここから更に反応させ、チアゾール−4−カルボン酸アミドを形成し、最後に4−シアノ−チアゾール誘導体にすることにより行われる。
図式Aに示されるように、工業的に有利で簡単に実施可能な方法が記載されている:
Figure 2006219498
アミノアセトニトリルIIは、塩(硫酸塩、硫酸水素塩、塩化物)としてまたは遊離塩基として市販されている。
中間化合物III〜VIIは、文献(1)〜(3)に記載されている(VとVIは、それぞれエチルエステルである)。4ーシアノチアゾールVIIIとIXは、新規である。この方法によれば、中間化合物III、VIおよびVIIIは、さらに後処理せずにそれぞれの二次生成物に有利に変換できる。一般式Iaに含まれている4−シアノチアゾール塩IXは、pH調節された条件下で塩基と反応させて式Ibの塩遊離形にすることができる。
さらに本発明は、式IaおよびIb
Figure 2006219498
[式中、
n=1または2であり、かつ
n=1の場合、Xは塩化物、臭化物、トリフラートおよび硫酸水素塩であり、
n=2の場合、Xは硫酸塩である]
の2−アミノメチル−4−シアノチアゾールおよびその塩を製造する方法に関する。本発明による方法において、式IV
Figure 2006219498
のチオアミドと、式V
Figure 2006219498
のブロモピルビン酸エステル
[式中、Rは分枝状または直鎖状のC1〜4−アルキルである]
とを、アルコールROH(Rは分枝状または直鎖状のC1〜8−アルキル、HO−CH−CH、HO−CH−CH−CH−またはC1〜4−アルキル−O−CH−CH−である)中、5℃〜40℃で、チオアミドIVの反応が完全に終了するまで撹拌する。
さらに、本発明によれば、得られる式VI
Figure 2006219498
[式中、Rは分枝状または直鎖状のC1〜4−アルキルである]
のチアゾールカルボン酸エステルは、本質的に完全に反応するまでアルコールROH中、0℃〜40℃でアンモニア水溶液のNH 5〜50モル当量と撹拌させることができる。
上記の工程による方法は、中間生成物VIを単離せずに実施できる。
式VII
Figure 2006219498
のチアゾールカルボン酸アミドは固体として濾別できる。
さらに、アミドVIIを引き続き脱水して式VIII
Figure 2006219498
のBOC保護された4−シアノ−チアゾールにし、かつBOC保護基を除去できる。
さらに、本発明は式VI
Figure 2006219498
の化合物の製造に関し、その際、式IV
Figure 2006219498
のチオアミドと式V
Figure 2006219498
[式中、Rは分枝状または直鎖状のC1〜4−アルキルである]
のブロモピルビン酸エステルとを、アルコールROH(Rは分枝状または直鎖状のC1〜8−アルキル、HO−CH−CH、HO−CH−CH−CH−またはC1〜4−アルキル−O−CH−CH−である)中、5℃〜40℃でチオアミドIVが本質的に完全に反応するまで撹拌する。
場合により、式VII
Figure 2006219498
の化合物を製造する際に、前記の方法によれば、得られる式VI
Figure 2006219498
[式中、Rは分枝状または直鎖状のC1〜4−アルキルである]
のチアゾールカルボン酸エステルは、本質的に完全に反応するまでアルコールROH中、0℃〜40℃でアンモニア水溶液のNH 5〜50モル当量と撹拌させることができる。
選択的に、式VI
Figure 2006219498
の化合物を製造する際に、式IV
Figure 2006219498
のチオアミドを反応させた後に、溶剤に塩基、例えば、アミン、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、またはアルカリ金属水酸化物0.9〜3モル当量を水に溶解または溶解していない形で添加し、かつ水を添加した後に、場合により溶剤ROHをエステルVIの析出が開始されるまで留去し、場合により混合物を冷却することにより、またはさらに水を添加することにより沈殿を完全なものにし、かつチアゾールカルボン酸エステルを濾別する。
さらに、式IV
Figure 2006219498
のチオアミドと式V
Figure 2006219498
のブロモピルビン酸エステルとの反応は、溶剤ROH(Rは有利にはC2〜5−アルキルである)中、1〜3モル当量の固体アルカリ金属炭酸水素塩の存在で実施でき、かつ前記のようにさらに後処理できる。
さらに、本方法は式VII
Figure 2006219498
の化合物の製造の際に、式IV
Figure 2006219498
のチオアミドを反応させた後に、溶剤に1〜5モル当量のNHをアンモニア水溶液の形で添加し、アルコールROH(Rは有利にはC1〜5−アルキルである)30%〜60%を留去し、さらに5〜50モル当量のNHを水性アンモニアの形で加え、かつその際に析出するチアゾールカルボン酸アミドを、場合により混合物を冷却した後に濾別することにより実施できる。
さらに、本発明は、式IaおよびIb
Figure 2006219498
[式中、
n=1または2であり、かつ
n=1の場合、Xは塩化物、臭化物、トリフラートおよび硫酸水素塩であり、
n=2の場合、Xは硫酸塩である]の化合物および式X
Figure 2006219498
[式中、
は、ベンジルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、トリフルオロメチルアセチル基、アセチル基またはベンゾイル基である]
の化合物に関する。
中間化合物および目的生成物の製造:
例1
2−アミノメチル−4−シアノチアゾールヒドロクロリドおよび2−(N−t−ブチルオキシカルボニルアミノメチル)−4−シアノチアゾールの製造:
a) Boc−2−アミノメチルチアゾール−4−カルボン酸アミド
エタノール3.9リットル中のBoc−グリシンチオアミド(370g、1.94モル)の溶液に、10℃でブロモピルビン酸エチルエステル(386g、1.98モル)を滴加し、次に20〜25℃で5時間撹拌した。引き続きこれに25%濃度のアンモニア水溶液299mlを添加した。
この混合物940ml(全体の容積の19.9%に相当)から、エタノール380mlを留去し、さらに25%濃度のアンモニア水溶液908mlを添加し、かつ該混合物を20〜25℃で110時間撹拌した。0℃に冷却し、固体を濾別し、水で2回洗浄し、かつ乾燥させた。これらの2工程にわたる収率60.5%に相当する、HPLCの純度が97.9面積%を有するBOC保護されたチアゾールカルボン酸アミド60.1gが得られた。
Figure 2006219498
b)2−アミノメチル−4−シアノチアゾールヒドロクロリド
Boc−2−アミノメチルチアゾール−4−カルボン酸アミド(75.0g、0.29モル)を塩化メチレン524ml中に懸濁させ、かつ−5〜0℃でトリエチルアミン(78.9g、0.78モル)と無水トリフルオロ酢酸79.5g(0.38モル)を混合した。該混合物を1時間撹拌させた後、20〜25℃に加熱し、これに水1190mを添加し、相を分離した。5〜6Nのイソプロパノール塩酸160mlを有機相に添加し、沸騰するまで3時間加熱し、20〜25℃で1晩後撹拌し、−5〜0℃に2.5時間冷却し、かつ固体を濾別した。これを塩化メチレンで洗浄し、かつ乾燥させた。これらの2工程にわたる収率94.3%に相当する、HPLCの純度が99.4面積%を有する2−アミノメチル−4−シアノ−チアゾール48.1gが得られた。
Figure 2006219498
例2
2−(N−t−ブチルオキシカルボニルアミノメチル)−4−シアノチアゾールの製造:
他の合成バッチから、上記の合成法に従って、BOC保護された2−アミノメチル−4−シアノチアゾールを殆ど量的な収率で単離した。
Figure 2006219498
例3
2−(N−t−ブチルオキシカルボニル−アミノメチル)−4−エトキシカルボニル−チアゾールの製造
方法A
イソプロパノール47ml中のチオアミド5.0g(24.2mmol)に、20〜25℃でブロモピルビン酸エチルエステル24.6mmolを添加し、かつ5時間撹拌した。その後、NaOH24.0mmolを20%濃度の水酸化ナトリウムとして添加し、この生成物をメチル−t−ブチルエーテルで抽出し、有機相を水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、かつ硫酸ナトリウム上で1晩乾燥させ、かつ溶剤を完全に除去した。収率89.6%に相当するチアゾールカルボン酸エチルエステル6.2gが得られた。
Figure 2006219498
方法B:
エタノール2.0リットル中のチオアミド200g(1.05モル)に、20℃〜25℃で、ブロモピルビン酸エチルエステル1.07モルを添加し、1晩撹拌した。引き続き、水225mlおよび20%濃度の水酸化ナトリウム水溶液50gを添加し、エタノール約600mlを留去し、これに水500mlを添加しかつ0℃に冷却した。析出した固体を濾別し、かつ乾燥させた。NMRにより純粋であったチアゾールカルボン酸エチルエステル246gが得られた。これは、収率81.7%に相当した。
例4
2−(N−ベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−4−シアノチアゾールの製造:
Z−保護された(Z=ベンジルオキシカルボニル)2−アミノメチル−4ーアミノカルボニルチアゾール110g(0.38モル)に、−5〜0℃で、トリエチルアミン101gと無水トリフルオロ酢酸103gを添加した。該混合物を1時間撹拌させた後、20〜25℃に加熱し、かつ1晩撹拌した。有機相を水1760mlで2回抽出し、これを硫酸ナトリウム上で乾燥させ、かつ溶剤を完全に除去した。収率約94%に相当する約95%の純度を有する生成物102.9gが得られた。
Figure 2006219498
例5
N−(エトキシカルボニル−メチレン)−(D)−シクロヘキシルアラニル−3,4−デヒドロプロリル−[2−(4−ヒドロキシアミジノ)−チアゾール]メチルアミドヒドロクロリドの製造
例1のb)で得られた2−アミノメチル−4−シアノチアゾールヒドロクロリドを次のようにさらに操作した:
c) 3,4−デヒドロプロピル−[2−(4−シアノ)−チアゾールメチル]アミドヒドロクロリド
塩化メチレン(150ml)中のBoc−3,4−デヒドロプロリンの溶液(77.5g、349mmol)に、2−アミノメチル−4−シアノチアゾールヒドロクロリド(64g、364mmol)を添加した。撹拌しながら、この懸濁液に0〜10℃の温度でジイソプロピルエチルアミン(157g、1.2モル)を滴加した。−2〜−5℃の温度で、引き続きプロパン−無水ホスホン酸(酢酸エチル中50%濃度、290g、456mmol)を2時間で滴加した。13時間後に、混合物を20℃に加熱し、ならびに塩化メチレン240ml引き続き水310mlを添加した。有機相を分離し、水相を塩化メチレン200mlで洗浄し、かつ有機相を合わせた。合わされた有機相を水200mlと混合し、かつ濃塩酸を用いてpH値をpH3に調節した。有機相をもう1度分離し、引き続き水200mlで洗浄した。有機相の溶剤を留去し、残留物をイソプロパノール860ml中に取った。イソプロパノール塩酸140ml(約2モル当量)を添加し、かつ該混合物を40〜45℃に加熱した。約12時間後に、保護基を完全に除去した(TLCコントロール)。さらにイソプロパノール140mlを添加し、かつ該溶液を80℃で1時間加熱した。引き続きゆっくりと0℃まで冷却し、かつ0℃で18時間撹拌し、その際、目的化合物が塩として析出した。該生成物を濾別し、かつ結晶を前冷却しておいたイソプロパノールで洗浄し、その後、ジイソプロピルエーテルで洗浄した。目的化合物680g(収率72%)が白色結晶の生成物として得られた。
d) N−(t−ブトキシカルボニル−メチレン)−(Boc)−(D)−シクロヘキシルアラニル−3,4−デヒドロプロリル−[2−(4−シアノ)−チアゾール]メチルアミド
塩化メチレン(640ml)中、N−(t−ブトキシカルボニル−メチレン)−(Boc)−(D)−シクロヘキシルアラニンの溶液(WO9806741に記載されているように製造;79g、206mmol)に、3,4−デヒドロプロリル−[2−(4−シアノ)−チアゾールメチル]アミドヒドロクロリド(59g、218mmol)を添加した。0〜10℃で、ジイソプロピルエチルアミン(112g、867mmol)とプロパン無水ホスホン酸溶液(酢酸エチル中50%濃度、193g、303mmol)を次々に滴加した。反応をTLCにより追跡した。完全に反応した後、該溶液を室温まで加熱し、かつ水180mlを添加した。該混合物のpH値を濃塩酸を用いてpH3に調節した。有機相を分離し、かつ水相をもう1度塩化メチレン120mlで抽出した。合わせた有機相をpH3で、さらに水170mlで洗浄し、引き続き水170mlで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、かつ溶剤を真空中で留去した。目的化合物が無色の固体物質117g(収率90%)として得られた。
e) N−(t−ブトキシカルボニル−メチレン)−(Boc)−(D)−シクロヘキシルアラニル−3,4−デヒドロプロリル−[2−(4−ヒドロキシアミジノ)−チアゾール]メチルアミド
N−(t−ブトキシカルボニル−メチレン)−(Boc)−(D)−シクロヘキシルアラニル−3,4−デヒドロプロリル−[2−(4−シアノ)−チアゾール]メチルアミド(22.2g、36.7mmol)をエタノール(250ml)中に溶解させ、ヒドロキシアミンヒドロクロリド(6.41g、92.2mmol)と混合し、かつこの懸濁液に冷却しながら(水浴)ジイソプロピルエチルアミン(23.8g、31.6ml、184.5mmol)をゆっくりと滴加した。室温で3時間撹拌した後に、反応溶液を真空中、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮し、残留物を塩化メチレン/水中に取り、水相を2Nの塩酸でpH3に調節し、かつ抽出した。有機相を数回水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、かつ真空中、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮した。残留物をn−ヘキサンを用いて飽和させ、その際、目的化合物22.5gが殆ど純粋な白色固体として得られた。
f) N−(エトキシカルボニルーメチレン)−(D)−シクロヘキシルアラニル−3,4−デヒドロプロリル−[2−(4−ヒドロキシアミジノ)−チアゾール]メチルアミドヒドロクロリド
N−(t−ブトキシカルボニル−メチレン)−(Boc)−(D)−シクロヘキシルアラニル−3,4−デヒドロプロリル−[2−(4−ヒドロキシアミジノ)−チアゾール]メチルアミド(2.0g、3.15mmol)をエタノール(25ml)中に溶解し、エーテル中の5Nの塩酸10mlと混合し、かつ60℃で3時間撹拌した。
TLC(塩化メチレン/メタノール/酢酸:100/20/5)により、変換率が不十分であったため、さらにエーテル中5Nの塩酸10mlを後から添加し、かつ60℃で3時間新たに撹拌した。反応混合物を真空中でロータリーエバポレーターを用いて濃縮した後、数回エタノールとエーテルで共蒸留し、付着性の塩酸を除去した。この生成物を引き続き少量の塩化メチレンに溶解し、エーテルで析出させ、かつ残留物を吸引濾過し、かつ真空中で乾燥させた、目的化合物1.65gは、吸湿性の白色固体として得られた。
FAB-MS(M+H):507。

Claims (5)

  1. 式VI
    Figure 2006219498
    の化合物を製造する方法において、式IV
    Figure 2006219498
    のチオアミドと式V
    Figure 2006219498
    [式中、Rは分枝状または直鎖状のC1〜4−アルキルである]
    のブロモピルビン酸エステルとを、アルコールROH(Rは分枝状または直鎖状のC1〜8−アルキル、HO−CH−CH、HO−CH−CH−CH−またはC1〜4−アルキル−O−CH−CH−である)中、−5℃〜40℃で反応させることを特徴とする、式VIの化合物を製造する方法。
  2. 請求項1に記載の式VII
    Figure 2006219498
    の化合物を製造する方法において、得られる式VI
    Figure 2006219498
    [式中、Rは分枝状または直鎖状のC1〜4−アルキルである]
    のチアゾールカルボン酸エステルを、アルコールROH中、0℃〜40℃で、アンモニア水溶液のNH 5〜50モル当量と反応させることを特徴とする、式VIIの化合物を製造する方法。
  3. 式VI
    Figure 2006219498
    の化合物の製造の際に、式IV
    Figure 2006219498
    のチオアミドを反応させた後に、溶剤に塩基0.9〜3モル当量を水に溶解または溶解していない形で添加し、かつ水を添加した後に、場合により溶剤ROHをエステルVIの析出が開始されるまで留去し、場合により混合物を冷却することにより、またはさらに水を添加することにより沈殿を完全なものにし、かつチアゾールカルボン酸エステルを濾別する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 式IV
    Figure 2006219498
    のチオアミドと式V
    Figure 2006219498
    のブモムピルビン酸エステルとの反応を、溶剤ROH(Rは有利にはC2〜5−アルキルである)中、1〜3モル当量の固体のアルカリ金属炭酸水素塩の存在で行い、かつ前記のようにさらに後処理する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 式VII
    Figure 2006219498
    の化合物の製造の際に、式IV
    Figure 2006219498
    のチオアミドを反応させた後に、溶剤にNH 1〜5モル当量をアンモニア水溶液の形で添加し、アルコールROH(Rは有利にはC1〜5−アルキルである)30%〜60%を留去し、さらにNH 5〜50モル当量を水性アンモニアの形で加え、かつその際に析出するチアゾールカルボン酸アミドを、場合により混合物を冷却した後に濾別する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
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