JP2006216156A - トレー、ケース及び情報記録再生装置、並びに、情報記録ディスクの搬送方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 一つのケースにより多くの情報記録ディスクを収納するとともに、所望の情報記録ディスクをより短時間で記録再生可能な状態にする、情報記録ディスクを収納するトレー、トレーを格納するケース及び情報記録再生装置、並びに、情報記録ディスクの搬送方法を提供する。
【解決手段】 本発明のトレーでは、複数の情報記録ディスクがトレー本体に互いに接して積み重ねられて収納されている。また、本発明のケースでは、複数の情報記録ディスクが収納されたトレーを格納することができる。それゆえ、ケース内に収納可能なディスク枚数を増大させることができ、大容量化を図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明のトレーでは、複数の情報記録ディスクがトレー本体に互いに接して積み重ねられて収納されている。また、本発明のケースでは、複数の情報記録ディスクが収納されたトレーを格納することができる。それゆえ、ケース内に収納可能なディスク枚数を増大させることができ、大容量化を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光ディスクなどの情報記録ディスクを複数枚収納するトレー、トレーを格納するケース及び情報記録再生装置、並びに、トレーから情報記録ディスクを取り出して搬送する方法に関する。
近年、情報化社会が進み、膨大な情報を記憶するための外部記憶装置の記録密度の向上が著しい。光ディスクの分野でも高密度化の要望に応えるために、レーザの短波長化及び対物レンズの高開口数化により光スポットサイズを小さくする方法や、記録層の透過率を上げることによる多層化の方法等の研究が盛んに行われている。しかしながら、現状では、光スポット径の微小化や記録層の多層化による光ディスクの高密度化は物理的限界に達している。
それゆえ、光ディスクの記憶容量の増大させるために、多層記録あるいはホログラム記録による体積記録密度を高める研究が盛んに行われている。しかしながら、多層記録では、各層で光が吸収されるので数層程度の構成が現実的と考えられている。また、ホログラム記録では、狭スポット化による記録密度の向上が容易ではなく、これらの技術ではテラバイト(TB)クラスの大容量の光ディスクの実現は極めて困難である。
一方、磁気テープの分野においてもTBクラスの記録容量が目標とされている。しかしながら、磁気テープにおいてもTBクラスの媒体を実現することは極めて困難な状況にある。また、磁気テープでは、光ディスクのようなランダムアクセスができないので、アクセス時間が長い等の欠点もある。
ところで、従来、複数の薄型光ディスクを一つのカートリッジ内に収納することにより、コンパクトで大記録容量を実現する光ディスク用のディスクカートリッジが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このディスクカートリッジには、可撓性を有するシート状の光ディスクが複数枚積み重ねられた状態でカートリッジ内に収納されている。
特許文献1で提案されているディスクカートリッジでは大容量化を図ることは可能であるが、ディスクカートリッジに収納されている光ディスクの枚数が多い場合には、所望の光ディスクを取り出すまでに相当な時間を要するおそれがある。
また、複数のディスクが区画されてカートリッジ内に収納されている記録再生装置、例えば、ジュークボックスやCDチェンジャーでは、数多くのディスクを収納可能ではあるが、収納枚数や各ディスクを取り出すまでの時間(アクセス速度)等に限界があった。
また、放送局のように大量の映像データを取り扱う分野では、上述したディスクカートリッジのような記録形態とは異なり、データは通常連続的に記録されている。しかしながら、このような記録再生システムでは、所望のデータを再生するまでには順次、前のデータを再生する必要があり、所望のデータを再生するまでに非常に時間がかかる等の問題があった。
そこで、本発明の目的は、一つのケースにより多くの情報記録ディスクを収納するとともに、所望の情報記録ディスクをより短時間で記録再生可能な状態にする、情報記録ディスクを収納するトレー、トレーを格納するケース及び情報記録再生装置、並びに、情報記録ディスクの搬送方法を提供することにある。
本発明の第1の態様に従えば、トレーであって、
複数の情報記録ディスクと、
前記複数の情報記録ディスクを収納するトレー本体とを備え、
前記複数の情報記録ディスクが互いに接して積み重ねられて前記トレー本体に収納されていることを特徴とするトレーが提供される。
複数の情報記録ディスクと、
前記複数の情報記録ディスクを収納するトレー本体とを備え、
前記複数の情報記録ディスクが互いに接して積み重ねられて前記トレー本体に収納されていることを特徴とするトレーが提供される。
また、本発明の第2の態様に従えば、上記態様のトレーを複数収納したケースが提供される。
本発明のトレーでは、複数の情報記録ディスクがトレー本体に積み重ねられて収納されている。また、本発明のケースでは、複数の情報記録ディスクが収納されたトレーを格納することができる。それゆえ、ケース内に収納可能なディスク枚数を増大させることができ、大容量化を図ることができる。なお、本発明における「トレー」とは、それ自体で情報記録再生装置に装着または離脱されるものではなく、ケースに格納された状態で情報記録再生装置に装着または離脱されるものを意図している。この点で、本発明のトレー及びケースは、ディスクをそのまま収容している従来のディスクカートリッジと異なる。
本発明のトレーでは、前記複数の情報記録ディスクが、互いに径の異なる中央穴を有し、前記複数の情報記録ディスクが同軸上に且つ該複数の情報記録ディスクの中央穴の径が所定方向に小さくなるように互いに接して積み重ねられて前記トレー本体に収納されていてもよい。
本発明の第3の態様に従えば、上記態様のトレーを複数有するケースから情報記録ディスクを搬送する方法であって、
前記ケースから所望のトレーを取り出すことと、
前記所望のトレーに積み重ねられた複数の情報記録ディスクの最も上側に位置する情報記録ディスクから順次、情報記録ディスクを所定場所に搬送することと、
前記所定場所に搬送された情報記録ディスクが所望の情報記録ディスクであれば、該所望の情報記録ディスクを記録再生部に搬送することとを含む搬送方法が提供される。
前記ケースから所望のトレーを取り出すことと、
前記所望のトレーに積み重ねられた複数の情報記録ディスクの最も上側に位置する情報記録ディスクから順次、情報記録ディスクを所定場所に搬送することと、
前記所定場所に搬送された情報記録ディスクが所望の情報記録ディスクであれば、該所望の情報記録ディスクを記録再生部に搬送することとを含む搬送方法が提供される。
本発明の情報記録ディスクの搬送方法では、まず複数の情報記録ディスクが積み重ねられて収納されたトレーを複数格納したケース内から、所望の情報記録ディスクが収納されたトレーを引き出す。次いで、トレー内に積み重ねられた複数の情報記録ディスクの最上位置の情報記録ディスクから所望の情報記録ディスクまで、順次情報記録ディスクを所定の待避場所に搬送する。次いで、所望の情報記録ディスクを待避場所から情報の記録再生部等へ搬送する。本発明者らは、検証実験により、このように情報記録ディスクを搬送するとケース内に収容された所望の情報記録ディスクをより効率よく取り出せることを見出した。なお、情報記録ディスクの待避場所は、トレー引出場所及び記録再生部とは異なる場所であり、情報記録ディスクの搬送に支障をきたさないような位置に設けることが好ましい。
本発明の第4の態様に従えば、上記態様のトレーを複数有するケースを装着して情報の記録再生を行う情報記録再生装置であって、
回転軸を有し、該回転軸の直径が該回転軸の先端に向かって階段状に小さくなるスピンドルと、
前記複数の情報記録ディスクに情報の記録再生を行うための、少なくとも一つの記録再生ヘッドとを備える情報記録再生装置が提供される。
回転軸を有し、該回転軸の直径が該回転軸の先端に向かって階段状に小さくなるスピンドルと、
前記複数の情報記録ディスクに情報の記録再生を行うための、少なくとも一つの記録再生ヘッドとを備える情報記録再生装置が提供される。
本発明の第4の態様に従う情報記録再生装置は、上述した複数の情報記録ディスクが、互いに径の異なる中央穴を有し、複数の情報記録ディスクが同軸上に且つ複数の情報記録ディスクの中央穴の径が所定方向に小さくなるように互いに接して積み重ねられてトレー本体に収納されているトレーを複数収納可能なケースを装着して情報の記録再生を行う装置である。その一例を、図12に示す。第4の態様に従う情報記録再生装置は、図12に示すように、下から上に向かって内径が小さくなるような順序でトレー(不図示)内に互いに接して積み重ねられて収納されている複数の情報記録ディスク1’(情報記録ディスク1’a〜1’f)に情報を記録または再生するための装置である。図12に示す情報記録再生装置は、主に、トレーに収納された複数の情報記録ディスク1’を同時に回転させるためのスピンドル16と、複数の情報記録ディスク1’に同時にアクセス可能な複数の記録再生ヘッド17とで構成される。スピンドル16の回転軸16aは、図12(a)に示すように、該回転軸の直径が該回転軸の先端に向かって階段状に小さくなるように形成されているとともに、階段状に変化している回転軸部分151〜156の直径がそれぞれ情報記録ディスク1’a〜1’fの内径にほぼ等しく形成されている。それゆえ、情報の記録再生時に、複数の情報記録ディスク1’をスピンドル16に装着すると、図12(b)に示すように、情報記録ディスク1’a〜1’fがそれぞれスピンドル16の回転軸部分152〜157の上面に載置され支持される。また、複数の記録再生ヘッド17は、図12(b)に示すように、情報の記録再生時にスピンドル16に装着された全ての情報記録ディスク1’a〜1’fに同時にアクセス可能となるように構成される。
上述のように、本発明の第4の態様に従う情報記録再生装置によれば、互いに径の異なる中央穴を有し、且つ、内径が所定方向に向かって小さくなるように積み重ねられた複数の情報記録ディスクを、それらの複数の情報記録ディスクの内径に応じて、先端に向かって階段状に直径が小さくなる回転軸を有するスピンドルを用いて情報記録ディスクを駆動するので、所定の間隔を保ちながら複数の情報記録ディスクを同時に回転駆動することができる。それゆえ、いずれのディスク表面に対しても、容易に記録再生ヘッドを配置することができる。また、このような情報記録再生装置を用いた場合には、同一のトレー内から所望の情報記録ディスクを取り出す際に、ディスク交換を行う必要がなく、記録再生ヘッドの移動時間のみを考慮すればよいので、より短時間で所望の情報記録ディスクにアクセスすることができる。また、複数の記録再生ヘッドを各ディスク面に対して同時に配置することにより、より一層短時間で所望の情報記録ディスクにアクセスすることができる。
本発明のトレー及びケースによれば、1個のトレー内に複数の情報記録ディスクを互いに接して積み重ねて収納するとともに、そのトレーをケース内に複数格納するので、1個のケース内により多くの情報記録ディスクを収納することができ、大容量化を図ることができる。
また、本発明の情報記録ディスクの搬送方法によれば、トレー内から所望の情報記録ディスクを取り出す際に、トレー内に収納されている情報記録ディスクの一部または全部を装置内の所定の待避場所に展開して配置し、その待避場所から所望の情報記録ディスクを取り出して記録再生装置へ搬送する。それゆえ、所望の情報記録ディスクをケースから取り出す時間を短縮することができ、情報記録ディスクの交換時間を短くすることができる。
さらに、例えば図12に示すようなトレー及び情報記録再生装置を用いた場合には、互いに径の異なる大きさの中央穴を有する複数の情報記録ディスクを、複数の情報記録ディスクの内径に応じて、先端に向かって階段状に直径が小さくなる回転軸を有するスピンドルを用いて、情報記録ディスクを所定の間隔を保ちながら同時に回転駆動することができる。それゆえ、このような装置では、同一トレー内の複数の情報記録ディスクから所望の情報記録ディスクを選択する際に、情報記録ディスクの交換を行うことなく、情報の記録再生を行うことが可能となる。また、このような装置では、複数の記録再生ヘッドを各ディスク表面上に同時に配置することができるので、情報記録ディスクへの記録再生ヘッドのアクセス時間を省略することができる。さらに、このような装置では、記録再生ヘッドはそれぞれの情報記録ディスクに同時にアクセスできるので、データの転送速度を格段に高めることが可能となる。
以下に、本発明における実施の形態を図を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[トレー及びケース]
まず、実施例1における情報記録ディスク(以下、単に「ディスク」という)を収納するトレー及びケースについて、図1及び2を用いて説明する。この例のトレーの概略構成を図1に示した。この例のトレー100は、図1に示すように、複数のディスク1と、複数のディスク1を収納するためのトレー本体2とから構成される。なお、図1では、トレー本体2の一部を断面図で表わした。
まず、実施例1における情報記録ディスク(以下、単に「ディスク」という)を収納するトレー及びケースについて、図1及び2を用いて説明する。この例のトレーの概略構成を図1に示した。この例のトレー100は、図1に示すように、複数のディスク1と、複数のディスク1を収納するためのトレー本体2とから構成される。なお、図1では、トレー本体2の一部を断面図で表わした。
トレー本体2は、プラスチック製の板状部材であり、射出成形によって形成した。トレー本体2の上面には、図1に示すように、複数のディスク1を収納するための、円形状の開口部を有する凹部2aが形成されている。凹部2aの開口部の直径は、収納されるディスク1の直径よりやや大きくなるようにした。凹部2aの底面2bには、図1に示すように、トレー本体2の下面を貫通する円形状の穴2cを設けた。ただし、ディスク1を凹部2a内に収納した際に、ディスク1が穴2cから抜け落ちないように、トレー本体2の底面2bに設けられた穴2cの直径を、凹部2aの開口部の直径より小さくなるように形成した。また、トレー本体2の外壁側面のうち対向する一対の側面の少なくとも一部には、図1に示すように、側面の長手方向に延在した凸部2dがそれぞれ設けられており、それぞれ同じ高さ位置に形成されている。また、凸部2dが形成されているトレー本体2の一対の側面における長手方向に直交する一方の端部近傍には、図1に示すように、それぞれ切欠き部2eが形成されている。この切欠き部2eは、後述するトレー引出装置(図4の参照符号42)でトレーをケースから引き出す際に、トレー引出装置が掴む部分である。
次に、複数のディスク1を収納したトレー100を複数格納するためのケースについて説明する。ケース3は、図2に示すように、ケース本体31と蓋体32とで構成されている。ケース本体31は、図2に示すように、一つの側面に開口部31aが設けられた直方体状の箱状部材である。ケース本体31の内壁側面のうち対向する一対の面31bには、ケース本体31の内壁底面31dと平行な方向に延在する一対の溝31cが、同じ高さ位置で形成されている。そして、ケース3に収納されるトレー100の数の分だけ溝31cの組が内壁側面31bに形成されている。また、この例では、図2に示すように、複数の溝31cの組は、内壁側面31bの高さ方向に等間隔で形成されている。この一対の溝31cに上述のトレー本体2の側面に設けられた一対の凸部2dを嵌合させることによって、ケース本体31内にトレー本体2が格納される。なお、詳細については後述する。
蓋体32は、開口部31aの上端部にヒンジ(不図示)等により取り付けられており、ケース本体31の開口部31aを開閉する際に図2中の矢印AR1の方向に回転可能に取り付けられている。また、蓋体32のケース本体31の開口部31aに対向する面には、図2に示すように、矩形の開口部を有する凹部32aが設けられている。蓋体32の凹部32aの深さは、後述するように、蓋体32を閉じた際にケース本体31から露出したトレー100が完全に収納されるような深さで形成されている。また、蓋体32の凹部32aの開口部は、ケース本体31の開口部31aと同じサイズあるいはそれより若干大きなサイズで形成されている。
次に、ケース3内にトレー100が格納されている状態について、図4を用いて説明する。図4に示すように、ケース3のケース本体31には、複数のトレー100が上下方向に等間隔で配置されるように格納される。上述したように、各トレー100は、一対の側面に設けられた一対の凸部2d(図1参照)とケース本体31の内壁側面に設けられた一対の溝31c(図2参照)とを嵌合させることにより、ケース本体31内に格納されている。このとき、トレー100は、図4に示すように、トレー100の凸部2dが形成された側面に設けられた切欠き部2eがケース本体31の開口部31aから露出した状態で格納されている。なお、ケース3を装置外でユーザー等が搬送する際には、ケース3から不用意にトレー100が落下することがないよう蓋体32を閉じた状態とするが、図4に示すように、装置に装着された際には、開閉装置(不図示)により自動的に蓋体32が開いた状態になるものとする。なお、この例で用いたトレー100及びケース3の具体的な寸法は、以下の通りである。
この例のディスク1としては、内径15mm、外径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、記録層として色素を塗布した光ディスクを用いた。また、トレー本体2は、表面が140mm×140mm、厚さが6.5mmの矩形状の板状部材であり、凹部2a開口部の直径120mm、穴2cの直径100mm、凹部2aの深さ6.0mm、凹部2aの底面部分2bの厚さ0.5mmとなるように作製した。それゆえ、この例のトレー100のトレー本体2の凹部2aには、ディスク1を最大10枚収納することができる。
また、この例のケース3は、図2に示すように、ケース3内にトレー100を5個格納可能となるような寸法で作製した。なお、ケース3からのトレー100の引出しを容易にするために、トレー100をケース3に装着した状態で、トレー間に0.5mmの隙間が画成されるようにケース3を設計した。また、同様な理由から、最も上側に格納されるトレー100とケース本体31の内壁上面との間、及び、最も下側に格納されるトレー100とケース本体31の内壁底面との間にも、それぞれ少なくとも0.5mmの隙間が画成されるようにケース3を設計した。具体的には、蓋体32を閉じた状態で長さ150mm×幅150mm×高さ40mmとし、トレー100が収納される内壁部の寸法は、幅130mm×高さ36mm×奥行き130mmとした。上記の通り、本実施例のケース3では、1トレー当たり10枚のディスク1が収納可能なトレー100を5個格納することができるので、ケース3内には合計で50枚のディスク1を収納することができる。
[情報記録再生装置]
次に、上記のトレー100及びケース3を用いて情報の記録または再生を行うための情報記録再生装置について、図3〜6を用いて説明する。この例の情報記録再生装置4は、図3に示すように、主に、複数のトレー100が格納されたケース3を設置するケース設置部41と、ケース3内からトレー100を引出スペース48に引き出すためのトレー引出装置42と、ディスク1への情報の記録再生を行う記録再生部43と、一時的にディスク1を収容するためのプリセットスペース44と、トレー100とプリセットスペース44との間でディスク1を搬送するための第1搬送装置45と、プリセットスペース44と記録再生部43との間でディスク1を搬送するための第2搬送装置46と、制御部47とで構成される。
次に、上記のトレー100及びケース3を用いて情報の記録または再生を行うための情報記録再生装置について、図3〜6を用いて説明する。この例の情報記録再生装置4は、図3に示すように、主に、複数のトレー100が格納されたケース3を設置するケース設置部41と、ケース3内からトレー100を引出スペース48に引き出すためのトレー引出装置42と、ディスク1への情報の記録再生を行う記録再生部43と、一時的にディスク1を収容するためのプリセットスペース44と、トレー100とプリセットスペース44との間でディスク1を搬送するための第1搬送装置45と、プリセットスペース44と記録再生部43との間でディスク1を搬送するための第2搬送装置46と、制御部47とで構成される。
ケース設置部41は、情報記録再生装置4の一つの側面に設けられているケース挿入口4aを介して挿入されたケース3を設置し固定する部分である。ケース設置部41には、不図示の蓋体開閉装置が設けられており、この蓋体開閉装置によりケース設置部41に固定されたケース3の蓋体32の開閉が行われる。
トレー引出装置42は、図3及び4に示すように、主に、本体部42a及びトレー保持部42bで構成される。トレー保持部42bは、図3に示すように、支持部材42cにより本体部42aに支持されており、情報記録再生装置4に装着されたケース3の開口部と対向する側面に設けられている。また、トレー保持部42bは、ケース3の開口部に対向する側の断面がコ字状の板状部材であり、図3及び4に示すように、底板42dと、その一対の側端部から上方に延在して設けられた一対の側板42eとで構成される。また、トレー保持部42bの一対の側板42eの間隔は、図3に示すように、トレー100の幅とほぼ同じサイズであり、底板42dの厚さは、ケース3内に格納されたトレー100間の間隙より小さくなるように形成した。
情報記録再生装置4に装着されたケースからトレー100を引き出す際のトレー引出装置42の動作は、以下の通りである。まず、トレー保持部42bと支持部材42cをケース3に向かって(図3中の矢印AR2の方向)移動させる。次いで、トレー保持部42bをケース3内の引き出すべき所望のトレー100と、そのトレー100の下に位置するトレー100との間隙に挿入する。次いで、所望のトレー100をトレー保持部42bで保持してトレー引出スペース48に引き出す。トレー100をケース3に格納する際は、上記引出動作と逆の動作を行う。なお、上記説明では、トレー保持部42bと支持部材42cを移動させてトレー100を引き出すトレー引出装置42について説明したが、トレー保持部42b及び支持部材42cに代えてトレーを掴むアームを備え、このアームをケース3に向かって移動させてトレー100を引き出すような構造のトレー引出装置を用いてもよい。
記録再生部43は、詳細には図示していないが、主に、ディスク1を回転させるためのスピンドルと、スピンドルの回転軸に取り付けられたディスク1を固定するためのクランプと、取り付けられたディスク1に対して情報の記録再生を行う記録再生ヘッドとで構成されている。記録再生部43では、ディスク1がスピンドルに取り付けられた後、ディスク1の上方からクランプをディスク1に押し当てることによって、ディスク1がスピンドルの回転軸に固定される。次いで、スピンドルでディスク1を回転させ、記録再生ヘッドをディスク1の所定位置に配置して、ディスク1への情報の記録再生を行う。
プリセットスペース44には、ディスク1を収容するための凹部が設けられており、この例ではプリセットスペース44の凹部をトレー100のトレー本体2に設けられた凹部2aと同様の形状とした(不図示)。即ち、この例では、プリセットスペース44の凹部は、トレー100の凹部2aと同様に、直径がディスク1の直径と略同じで、且つ、1個のトレー100内に収納されている全てのディスク1を収容可能とする深さで形成した。
第1搬送装置45は、図5に示すように、主に、ベース45aと、支柱45bと、アーム45cと、アーム昇降装置45dとで構成されている。アーム45cは、図5に示すように、アーム部45eと、アーム保持部45fと、アーム回転駆動装置45gと、真空吸着装置45hとで構成されている。アーム保持部45f上には、アーム回転駆動装置45gが取り付けられている。アーム部45eは、図5に示すように、その一方の端部がアーム回転駆動装置45gに取り付けられている。また、アーム部45eは、アーム回転駆動装置45gにより水平方向に延在するように取り付けられている。
真空吸着装置45hは、図5に示すように、アーム部45eのアーム回転駆動装置45gに取り付けられている側とは反対の端部の下面に設けられている吸着パッド45h1と、情報記録再生装置4内の別な場所に配置されている真空ポンプ(不図示)と、吸着パッド45h1及び真空ポンプ間を接続する配管45h2とで構成されている。
アーム昇降装置45dは、ボールねじと、ボールねじを回転させるための回転駆動装置(不図示)とで構成されている。このうち、ボールねじを回転駆動するための回転駆動装置は、ベース45a内に設けられている。また、情報記録再生装置4の床面に設置されたベース45aには、支柱45bが鉛直方向に延在するように取り付けられている。同様に、ベース45a内に設けられたアーム昇降装置45dの回転駆動装置上にボールねじが、鉛直方向に延在するように取り付けられている。アーム45cのアーム保持部45fは、図5に示すように、支柱45b及びアーム昇降装置45dのボールねじに、上下動可能(図5中の矢印AR5の方向)に取り付けられている。アーム昇降装置45dのボールねじを回転駆動装置を用いて回転させることにより、アーム保持部45f、即ち、アーム45cが、支柱45b及びボールねじに沿って上下動する(矢印AR5)。
また、アーム45cを構成するアーム回転駆動装置45gを用いることにより、支柱45bを支点として、アーム45cを水平方向に回転することができる(図3の矢印AR3)。
上述のような第1搬送装置45でディスク1を搬送する際には、アーム45cを下降させて、真空吸着装置45hの吸着パッド45h1をディスク1の中央穴近傍の表面に接触させ、その状態で真空ポンプを動作させて負圧制御することにより、トレー本体2等に収納されたディスク1を真空吸着する。次いで、ディスク1を真空吸着しながら、トレー100からプリセットスペース44まで搬送する。なお、プリセットスペース44と記録再生部43との間でディスク1を搬送するための第2搬送装置46は、第1搬送装置45と同様の構成とした。それゆえ、ここでは第2搬送装置46の説明は省略する。
制御部47は、上述した情報記録再生装置4の各構成装置を制御し、ディスク1の搬送及び記録再生に関する一連の動作を制御する部分である。なお、制御部47をネットワーク等を介してパーソナルコンピュータ等と接続し、外部から制御部47に制御信号を入力してもよいし、制御部47に直接接続された端末を情報記録再生装置4に設けて、その端末により直接制御信号を入力してもよい。
[ディスクの搬送方法]
次に、ケース3に格納されたトレー100から所望のディスク1を取り出し、記録再生部43に搬送するまでの一連の動作について、図3、4及び6を参照しながら説明する。なお、この例では、図6に示したフローチャートの各ステップは、図3に示した制御部47で制御されるものとする。
次に、ケース3に格納されたトレー100から所望のディスク1を取り出し、記録再生部43に搬送するまでの一連の動作について、図3、4及び6を参照しながら説明する。なお、この例では、図6に示したフローチャートの各ステップは、図3に示した制御部47で制御されるものとする。
まず、複数のディスク1が積み重ねられて収納されたトレー100が複数格納されているケース3を、情報記録再生装置4の一つの側面に設けられたケース挿入口4aを介して挿入し、情報記録再生装置4内のケース設置部41に設置する(ステップSP1)。このとき、ケース3は、蓋体32が情報記録再生装置4内の引出装置42と対向するように挿入される。ケース3がケース設置部41に設置されると、図4に示すように、不図示の蓋体開閉装置によりケース3の蓋体32が開けられ、トレー100の端部がケース3のケース本体31から露出される。
次いで、図4に示すように、トレー引出装置42のトレー保持部42bを用いて、所望のディスク1が収納されたトレー100をケース3から完全に引き出す(ステップSP2)。トレー引出装置42を用いて引き出されたトレー100は、トレー引出装置42のトレー保持部42bに保持された状態で、情報記録再生装置4内に設けられたトレー引出スペース48に配置される。
次いで、引き出されたトレー100に収納された複数のディスク1のうち最も上側に位置するディスク1を、図3に示すように、第1搬送装置45でプリセットスペース44に搬送する(ステップSP3、図3中の矢印AR3)。
次いで、プリセットスペース44に搬送されたディスク1が所望のディスクであるかどうかを判定する(ステップSP4)。プリセットスペース44に搬送されたディスク1が所望のディスクでないと判定された場合、上記ステップSP3及びステップSP4を繰り返す。
一方、ステップSP4でプリセットスペース44に搬送されたディスク1が所望のディスクであると判定された場合には、図3に示すように、そのディスク1を第2搬送装置46でプリセットスペース44から記録再生部43に搬送し(ステップSP5、図3中の矢印AR4)、記録再生部43のスピンドルに装着して固定する。次いで、ディスク1を所定の回転数で回転させた後、記録再生部43の記録再生ヘッドをディスク1の所定位置に配置して、情報の記録再生を行う(ステップSP6)。
次に、所望のディスク1への情報の記録再生終了後の動作(ディスクの交換及び収納)について、図3及び6を参照しながら説明する。
まず、図6中のステップSP6で情報の記録再生が完了したディスク1は、記録再生部43のスピンドルとの固定が解除された後、第2搬送装置46によりプリセットスペース44に搬送される(ステップSP7)。この際、プリセットスペース44にトレー100から搬送されたディスク1が存在する場合には、プリセットスペース44に収納された最も上側に位置するディスク1の上に、記録再生部43から搬送されたディスク1を積み重ねる。
次いで、引き出された同一トレー100内に、次に記録再生を行うべき所望のディスク1があるかどうかを判定する(ステップSP8)。
ステップSP8で次に記録再生を行うべきディスクが同一トレー100内にあると判定された場合(ディスク交換の場合)には、さらに所望のディスク1がトレー100内にあるかどうかを判定する(ステップSP9)。所望のディスク1がトレー100内にあると判定された場合には、ステップSP3に戻り、トレー100の最も上側に位置するディスク1を第1搬送装置45でプリセットスペース44に搬送して、プリセットスペース44に収納された最も上側に位置するディスク1の上に積み重ねる。その後、上記ステップSP4〜SP9を繰り返す。
一方、ステップSP9で次に記録再生すべきディスク1がトレー100内に無いと判定された場合、即ち、所望のディスクがプリセットスペース44に収容されていると判定された場合には、プリセットスペース44の最も上側に位置するディスク1が所望のディスクであるかどうかを判定する(ステップSP10)。
ステップSP10でプリセットスペース44の最も上側に位置するディスク1が所望のディスクでないと判定された場合には、そのディスク1を第1搬送装置45でトレー100に搬送する(ステップSP11)。プリセットスペース44の最も上側の位置に所望のディスク1が現われるまで、上記ステップSP10及びステップSP11を繰り返す。プリセットスペース44の最も上側の位置に所望のディスク1が現われた場合、即ち、ステップSP10でYesと判定された場合、そのディスク1を、第2搬送装置46を用いて記録再生部43上に搬送する。即ち、ステップSP5に戻る。以後は、ステップSP5以降の処理を繰り返す。
ここで、再度ステップSP8に戻って、ステップSP8で次に記録再生を行うべきディスク1が引き出された同一トレー100内に無いと判断された場合には、プリセットスペース44に収容されているディスク1を、第1搬送装置45を用いてトレー100に搬送し(ステップSP12)、収納する。次いで、このトレー100を、トレー引出装置42を用いて、ケース3に格納する(ステップSP13)。
次いで、同一ケース3内に格納されたトレー100に次に記録再生すべき所望のディスク1があるかどうかを判定する(ステップSP14)。同一ケース3内に格納されたトレー100に次に記録再生すべき所望のディスク1があると判定された場合には、トレー引出装置42を用いて、該当するトレー100をケース3から引き出す。即ち、ステップSP2に戻る。以後、ステップSP2以降の処理を繰り返す。
一方、ステップSP14で、同一ケース3内に格納されたトレー100に次に記録再生すべき所望のディスク1がないと判断した場合には、ケース設置部41の蓋体開閉装置を用いてケース3の蓋体32を閉じて、ケース3を情報記録再生装置4から排出する(ステップSP15)。こうして、この例の情報記録再生装置における一連の工程が終了する。
[比較例1]
比較例1で用いたケースでは、実施例1のケース3内にトレーを用いずにディスク1を全て積み重ねて収納したこと以外は、実施例1と同じ構造とした。比較例1のケースでは、トレーを用いて収納したケースに比べてディスク1を9枚程多く収納することができる。即ち、比較例1のケースでは、59枚のディスク1が収納可能である。
比較例1で用いたケースでは、実施例1のケース3内にトレーを用いずにディスク1を全て積み重ねて収納したこと以外は、実施例1と同じ構造とした。比較例1のケースでは、トレーを用いて収納したケースに比べてディスク1を9枚程多く収納することができる。即ち、比較例1のケースでは、59枚のディスク1が収納可能である。
ここで、実施例1のケースと比較例1のケースとで、ディスク1枚を情報記録再生装置内のプリセットスペース(待避場所)に移動させる時間を測定したところ、ともに約1秒であった。従って、比較例1のケース内にディスクを最大枚数(59枚)収納した場合に、ケース内の最も下側に位置するディスクを取り出すまでには、59秒の時間がかかった。即ち、ケースから所望のディスクを取り出すまでにかかる時間は最大で59秒、平均で29.5秒となる。これに対して、実施例1のケースを用いた場合には、トレー内には10枚までディスクを収納可能であるので、ケースから所望のディスクを取り出すまでにかかる時間は、最大で、約2秒(所望のトレーを引き出す時間)+10秒(トレーの最も下側に位置するディスクを取り出すために必要な時間)、平均で0.4秒(トレーを交換する期待値(2秒×1/5))+5秒(同一トレー内のディスク取り出し時間)となる。このように、比較例1のトレーを用いないケースの場合、所望のディスクを取り出すために待避させる必要のあるディスクの枚数が多くなるので、実施例1のケースを用いた場合よりも所望のディスクを取り出すまでにかかる時間が、最大値、平均値ともに長くなる。
[比較例2]
比較例2で用いたケースでは、トレー本体1枚当りに1枚のディスクを収納しているトレーを複数用意し、これらのトレーを実施例1のケース3と同じ内部寸法を有するケース内に格納した。なお、本比較例では、上記実施例1と同様に、トレーの引出しを容易にするために、各トレー間にそれぞれ0.5mmの隙間を設けるとともに、最も上側に位置するトレーとケース内壁上面との間、及び、最も下側に位置するトレーとケース内壁底面との間にも、それぞれ少なくとも0.5mmの隙間を設けて、トレーを格納した。また、ケース内壁側面には、実施例1のケース3と同様に溝が設けられているが、その溝は格納するトレーの厚みを考慮した幅で形成されている。
比較例2で用いたケースでは、トレー本体1枚当りに1枚のディスクを収納しているトレーを複数用意し、これらのトレーを実施例1のケース3と同じ内部寸法を有するケース内に格納した。なお、本比較例では、上記実施例1と同様に、トレーの引出しを容易にするために、各トレー間にそれぞれ0.5mmの隙間を設けるとともに、最も上側に位置するトレーとケース内壁上面との間、及び、最も下側に位置するトレーとケース内壁底面との間にも、それぞれ少なくとも0.5mmの隙間を設けて、トレーを格納した。また、ケース内壁側面には、実施例1のケース3と同様に溝が設けられているが、その溝は格納するトレーの厚みを考慮した幅で形成されている。
本比較例に用いたトレーを、図7に示す。この例のトレー100’は、図7に示すように、1枚のディスク1と、トレー本体2’とで構成され、トレー本体2’の上面には、実施例1と同様に、円状の開口部を有する凹部2a’が設けられている。トレー本体2’は、表面が140mm×140mm、厚さが1.6mmの矩形状の板状部材であり、凹部2a’の開口部の直径120mm、凹部2a’の深さ0.6mm、凹部2a’の底面部分の厚さ0.5mmとなるように作製した。それゆえ、トレー本体2’の凹部2a’には、ディスク1が1枚のみ収納可能である。この例のトレー100’を、内壁の高さ寸法が実施例1と同じ36mmであるケース3内に、トレー100’間等の隙間を上記サイズとなるように格納した場合、ケース3内には22枚のトレー100’、即ち、22枚のディスクしか収納することができない。それゆえ、本比較例の場合には、実施例1の半分以下の収納枚数となり、大容量化を図ることができない。
また、比較例2で用いたケースに対しても、比較例1で説明した方法と同様の方法で、ケースから所望のディスクの取出しにかかる時間を調べた。なお、本比較例では、トレー100’からディスク1を取り出す時間は約1秒であった。しかしながら、この例のケースでは、記録再生すべきディスクを交換する際に、トレー100’を頻繁に出し入れする必要がある。なお、この例のケース3にトレー100’を収納し、再度ケース3からトレー100’を引き出すまでの時間、即ち、ディスクの交換サイクルの時間を測定したところ、約5秒であった。
これに対して、上記実施例1では、1枚のトレー100に複数枚のディスク1が収納されているため、ディスク1の交換の際に、ケース3からトレー100を頻繁に出し入れする必要がない。また、例えば、上記実施例1のトレー100内に収納されているディスク1の半分(5枚)を情報記録再生装置内のプリセットスペース(待避場所)に移動した状態でディスク交換を行うと、ディスク1の交換に要する時間は、トレー100内に5枚、プリセットスペースに5枚のディスク1が配置されているので、最大で7秒(記録再生部からプリセットスペースへの移動時間1秒、及びプリセットスペースから記録再生部への移動時間1秒を含む)、平均で4.5秒となる。
このように、実施例1のトレーのように、複数のディスクを収納しているトレーを用いることにより、トレー本体1枚当たりに1枚のディスクを収納しているトレー(比較例2)に比べて、同一空間(ケース)内に2倍以上の枚数のディスクを収納可能であることが分かった。また、実施例1のケースでは、比較例2のケースに比べて、同一トレー内であればディスクの交換に要する時間も全体的に短くすることができることが分かった。
実施例2のトレーは実施例1と同じ構成であり、図1に示すように、複数のディスク1と、複数のディスク1を収納するトレー本体2とから構成される。この例のトレー100では、ディスク1とトレー本体2の寸法を変更した以外は、実施例1と同じ構造とした。実施例2では、トレー100に収納するディスク1として、内径15mm、外径120mm、厚さ0.1mmの可撓性を有するプラスチックのシート基板上に、記録膜として色素を塗布した光ディスクを用いた。トレー本体2は、表面が140mm×140mm、厚さが2.5mmの矩形状の板状部材であり、トレー本体2の表面に形成された凹部2aの開口部の直径120mm、穴2cの直径100mm、凹部2aの深さ1.0mm、及び、凹部2aの底面部分2bの厚さ0.5mmとなるように作製した。従って、この例のトレー100の凹部2aには、ディスク1を最大10枚収納することができる。
本実施例で用いたケースは、実施例1と同じ構造であり、図2に示すように、ケース本体31と蓋体32から構成される。本実施例では、ケース3内に上記トレー100を18個格納可能となるような寸法で、ケース3を作製した。なお、この例では、ケース3からトレー100の引出しを容易にするために、実施例1と同様に、トレー間に0.5mmの隙間が形成されるような寸法でケース3を設計した。また、最も上側に格納されるトレー100とケース本体31の内壁上面との間、及び、最も下側に格納されるトレーとケース本体31の内壁底面との間にも、それぞれ少なくとも0.5mmの隙間が形成されるような寸法でケース3を設計した。具体的には、蓋体32を閉じた状態で長さ150mm×幅150mm×高さ41mmとし、トレー100が収納される内壁部の寸法は、幅130mm×高さ37mm×奥行き130mmとした。上記の通り、本実施例では、1トレー当たり10枚のディスクが収納可能なトレーをケース3内に18個格納することができるので、ケース3内には合計で180枚のディスクを収納することができる。
[比較例3]
比較例3で用いたケースでは、トレーを用いずにディスク1を直接実施例2のケース3内に積み重ねて収納したこと以外は、実施例2と同じ構造とした。この例のケースは、実施例2のように、トレーを用いて収納したケースに比べて、ディスクを105枚程多く収納することができる。即ち、比較例3のケースでは、345枚のディスクが収納可能である。ここで、実施例2のケースと比較例3のケースとで、ディスク1枚を情報記録再生装置内のプリセットスペースに移動させる時間を測定したところ、ともに約1秒であった。従って、この例のケース内にディスクを最大枚数(345枚)収納した場合に、ケース内の最も下側に位置するディスクを取り出すまでには、345秒の時間がかかった。即ち、この例のケースで所望のディスクを取り出すまでにかかる時間は、最大で345秒、平均で172.5秒となる。これに対して、実施例2のケースを用いた場合には、トレー内には10枚までディスクを収納可能であるので、ケースから所望のディスクを取り出すまでにかかる時間は、最大で、約2秒(所望のトレーを引き出す時間)+10秒(トレーの最も下側に位置するディスクを取り出すために必要な時間)、平均で約0.1秒(トレーを交換する期待値(2秒×1/18))+5秒(同一トレー内のディスク取り出し時間)となる。このように、この例のケースの場合には、所望のディスクの積み重ねられた位置によっては、所望のディスクを取り出すために待避させる必要のあるディスクの枚数が多くなるので、実施例2のケースを用いた場合よりも所望のディスクを取り出すまでにかかる時間が、最大値、平均値ともに長くなる。
比較例3で用いたケースでは、トレーを用いずにディスク1を直接実施例2のケース3内に積み重ねて収納したこと以外は、実施例2と同じ構造とした。この例のケースは、実施例2のように、トレーを用いて収納したケースに比べて、ディスクを105枚程多く収納することができる。即ち、比較例3のケースでは、345枚のディスクが収納可能である。ここで、実施例2のケースと比較例3のケースとで、ディスク1枚を情報記録再生装置内のプリセットスペースに移動させる時間を測定したところ、ともに約1秒であった。従って、この例のケース内にディスクを最大枚数(345枚)収納した場合に、ケース内の最も下側に位置するディスクを取り出すまでには、345秒の時間がかかった。即ち、この例のケースで所望のディスクを取り出すまでにかかる時間は、最大で345秒、平均で172.5秒となる。これに対して、実施例2のケースを用いた場合には、トレー内には10枚までディスクを収納可能であるので、ケースから所望のディスクを取り出すまでにかかる時間は、最大で、約2秒(所望のトレーを引き出す時間)+10秒(トレーの最も下側に位置するディスクを取り出すために必要な時間)、平均で約0.1秒(トレーを交換する期待値(2秒×1/18))+5秒(同一トレー内のディスク取り出し時間)となる。このように、この例のケースの場合には、所望のディスクの積み重ねられた位置によっては、所望のディスクを取り出すために待避させる必要のあるディスクの枚数が多くなるので、実施例2のケースを用いた場合よりも所望のディスクを取り出すまでにかかる時間が、最大値、平均値ともに長くなる。
[比較例4]
比較例4で用いたケースでは、トレー本体1枚当りに1枚のディスクを収納しているトレーを複数用意し、これらのトレーを実施例2のケース3と同じ内部寸法を有するケース内に格納した。なお、本比較例では、上記実施例1と同様に、トレーの引出しを容易にするために、各トレー間にそれぞれ0.5mmの隙間を設けるとともに、最も上側に位置するトレーとケース内壁上面との間、及び、最も下側に位置するトレーとケース内壁底面との間にも、それぞれ少なくとも0.5mmの隙間を設けて、トレーを格納した。また、ケース内壁側面には、実施例2のケース3と同様に溝が設けられているが、その溝は格納するトレーの厚みを考慮した幅で形成されている。
比較例4で用いたケースでは、トレー本体1枚当りに1枚のディスクを収納しているトレーを複数用意し、これらのトレーを実施例2のケース3と同じ内部寸法を有するケース内に格納した。なお、本比較例では、上記実施例1と同様に、トレーの引出しを容易にするために、各トレー間にそれぞれ0.5mmの隙間を設けるとともに、最も上側に位置するトレーとケース内壁上面との間、及び、最も下側に位置するトレーとケース内壁底面との間にも、それぞれ少なくとも0.5mmの隙間を設けて、トレーを格納した。また、ケース内壁側面には、実施例2のケース3と同様に溝が設けられているが、その溝は格納するトレーの厚みを考慮した幅で形成されている。
本比較例に用いたトレーを、図7に示す。この例のトレー100’は、図7に示すように、1枚のディスク1と、トレー本体2’とで構成され、トレー本体2’の上面には、実施例2と同様に、開口部が円状の凹部2a’が設けられている。トレー本体2’は、表面が140mm×140mm、厚さが0.6mmの矩形状の板状部材であり、凹部2a’の開口部の直径120mm、凹部2a’の深さ0.1mm、凹部2a’の底面部分の厚さ0.5mmとなるように作製した。それゆえ、トレー本体2’の凹部2a’には、ディスク1が1枚のみ収納可能である。この例のトレー100’を、内壁の高さ寸法が実施例1と同じ37mmであるケース3内に、トレー100’間等の隙間を上記サイズとなるように格納した場合、ケース3内には32枚のトレー100’、即ち、32枚のディスクしか収納することができない。本比較例の場合には、実施例2の18%にも満たない収納枚数となり、大容量化を図ることができない。
また、比較例4のケースに対しても、比較例3で説明した方法と同様の方法で、ケースから所望のディスクの取出しに必要な時間を調べた。なお、本比較例では、トレー100’からディスク1を取り出す時間は約1秒であった。しかしながら、この例のケースでは、記録再生すべきディスクを交換する際に、トレー100’を頻繁に出し入れする必要がある。なお、この例のケース3にトレー100’を収納し、再度ケース3からトレー100’を引き出すまでの時間、即ち、ディスクの交換サイクルの時間を測定したところ、約5秒であった。
これに対して、上記実施例2では、1枚のトレー100に複数枚のディスク1が収納されているため、ディスク1の交換の際に、ケース3からトレー100を頻繁に出し入れする必要がない。また、例えば、上記実施例2のトレー100内に収納されているディスク1の半分(5枚)を情報記録再生装置内のプリセットスペース(待避場所)に移動した状態でディスク交換を行うと、ディスク1の交換に要する時間は、トレー100内に5枚、プリセットスペースに5枚のディスク1が配置されているので、最大で7秒(記録再生部からプリセットスペースへの移動時間1秒、及びプリセットスペースから記録再生部への移動時間1秒を含む)、平均で4.5秒となる。
このように、実施例2のトレーのように、複数のディスクを収納しているトレーを用いることにより、トレー本体1枚当たりに1枚のディスクを収納しているトレー(比較例4)に比べて、同一空間(ケース)内に7.5倍もの枚数のディスクを収納可能であることが分かった。また、実施例2のケースでは、比較例4のケースに比べて、同一トレー内であればディスクの交換に要する時間も全体的に短くすることができることが分かった。
次に、本発明における情報記録再生装置の異なる実施例について、図8を用いて説明する。実施例3の情報記録再生装置では、図3中のプリセットスペース44に図8に示した収容装置8を設けたこと以外は、実施例1と同様に構成した。本実施例において、実施例1の情報記録再生装置と同一の構成部分については同一の参照符号を付し、その構成部分についての説明は省略する。
図8は、実施例3における収容装置8の概略構成を示した斜視図であり、その一部を断面図で表した。収容装置8は、図8に示すように、主に、複数の収容部材81と、これらの収容部材81を一体的に固定、支持する収容部材支持部82とで構成されている。各収容部材81には、1枚のディスクを収容することが可能な構造になっている。また、図8に示すように、各収容部材81の互いに直交する一対の側面が、収容部材支持部82に取り付けられており、複数の収容部材81は、それぞれ表面が水平となるように、且つ、鉛直方向にほぼ等間隔に配置されるように、収容部材支持部82に取り付けられている。各収容部材81間の間隔は、収容部材81上にディスク1を搬送するために用いられる第1搬送装置のアームの形状や寸法等を考慮して決定されている。この例では、各収容部材81の間隔を10mmにした。なお、図8では、5枚の収容部材81を有する収容装置8が図示されているが、実際にはトレー100に収納可能なディスクの枚数分の収容部材81が設置されている。この例では、1枚のトレー100に10枚のディスクが収容可能であるので、この例では10枚の収容部材81を有する収容装置8を用いた。
次に、本実施例の情報記録再生装置を用いて所望のディスクを取り出す際の動作について説明する。なお、この例の情報記録再生装置におけるケースの装着から所望のディスクの記録再生までの動作(図6中のステップSP1〜SP6)は、図6に示したフローチャートと同様に行ない、その後の動作は、後述するように、図6に示した動作と若干異なる。
まず、ケース3からトレー引出装置42を用いて所望のトレー100を引き出した後(図3参照)、トレー100に収納されている(積み重ねられている)複数のディスク1を上から順に、第1搬送装置45を用いて収容装置8の各収容部材81に1枚ずつ収容する。このとき、トレー100から搬送されたディスク1は、収容装置8の最上段の収容部材81から順に収容される。収容装置8に所望のディスク1が収容されるまで、上述したトレー100のディスク1を収容装置8の収容部材81に収容する動作が繰り返し行なわれる。収容装置8に所望のディスク1が収容されれば、第2搬送装置46を用いてその所望のディスク1を収容装置8から記録再生部43に搬送し、所望のディスク1をスピンドルに装着して記録再生を行う。
次いで、所望のディスクに情報の記録再生が行なわれている間に、第1搬送装置45を用いてトレー100の残りのディスク1を収容装置8の空の収容部材81に順次搬送し収容する。このとき、残りのディスク1は、記録再生が行なわれているディスク1が収容されていた収容部材81を空けた状態で、その下方の収容部材81に順次収容される。こうすることで、トレー100に積み重ねられているときのディスク1の配置位置と収容装置8に収容されているディスク1の配置位置とを対応付けることができる。
記録再生部43において情報の記録再生が完了したディスク1は、第2搬送装置46を用いて収容装置8の空いている収容部材81に収容される。次いで、同一トレー100に収納されていたディスク1の記録再生を行う場合には、収容装置8から該当するディスク1を、第2搬送装置46を用いて記録再生部43に搬送する。このように、同一トレー100内に収納されているディスク1に対して続けて情報の記録再生を行う場合には、既にトレー100内の全てのディスク1が収容装置8に展開された状態で配置されているので、第2搬送装置46を用いて収容装置8と記録再生部43との間でのみディスク1を搬送すればよい。それゆえ、本実施例の情報記録再生装置を用いると、より短時間でディスク交換を行うことが可能となる。
実際に、本実施例の情報記録再生装置を用いて、トレー100内のディスクが収容装置8に展開された状態で、収容装置8と記録再生部43との間でディスクの交換に要する時間を計測したところ、約3秒(記録再生部からプリセットスペースへの移動時間1秒、アームの移動時間1秒、及びプリセットスペースから記録再生部への移動時間1秒)であった。実施例1のディスクの交換に要する時間(最大7秒、平均4.5秒)に比べて、短い時間でディスク交換が可能であることが分かった。
本実施例では、収容装置8の収容部材81の数をトレー100に収納されるディスクの枚数と同数としたが、本発明はこれに限らない。情報記録再生装置の寸法等に応じて、適宜設定可能である。
また、本実施例では、収容装置8の収容部材81を鉛直方向にほぼ等間隔で配置したが、本発明はこれに限らず、複数の収容部材81の一部または全部を同一平面内に且つ互いに重ならないように配置してもよい。また、複数の収容部材81を収容部材支持部82に固定して支持せずに、各収容部材81を鉛直方向に移動可能に収容部材支持部82で支持し、トレーに収納されているディスクの枚数に応じて必要な収容部材81だけが所定間隔で配置されるような構造にしてもよい。
次に、本発明における情報記録再生装置のさらに異なる実施例について、図9を用いて説明する。実施例4の情報記録再生装置では、図9に示すように、第1搬送装置として複数のアームを有する搬送装置を用いた。また、本実施例の情報記録再生装置では、後述するように、第1搬送装置によりディスクを直接記録再生部に搬送するので、実施例1の情報記録再生装置に用いたプリセットスペース及び第2搬送装置は必要としない。上述のように装置構成を変更したこと以外は、実施例1と同様の構成とした。なお、本実施例では、実施例1の情報記録再生装置と同一の構成部分には同一の参照符号を付し、その説明については省略する。
実施例4の情報記録再生装置の概略構成図を図9に示した。本実施例の情報記録再生装置4’では、図9に示すように、複数のディスク1を同時に且つそれぞれ独立して搬送することが可能な複数のアーム45c’を有する第1搬送装置45’を備える。本実施例の第1搬送装置45’は、複数のアーム45c’が同時に且つ独立して動作可能である以外は、実施例1の第1搬送装置と同様に動作する(図3及び5参照)。なお、図9には、アーム45c’を4本設けた第1搬送装置45’を図示しているが、実際には、アーム45c’は、トレー100に収納可能なディスクの枚数と同数だけ設けられている。各アーム45c’は、アーム回転駆動装置(図5中の装置45g)により独立して回転し、引き出されたトレー100に収納されているディスク1を直接情報記録再生部43に搬送することができる。また、各アーム45c’はアーム昇降装置(図5中の装置45d)により独立して上下動し、ディスクの搬送及びスピンドルへの着脱を行う。
次に、本実施例の情報記録再生装置を用いて、所望のディスクをトレー100から取り出す動作について説明する。なお、この例の情報記録再生装置におけるケースの装着から所望のディスクの記録再生までの動作(図6中のステップSP1〜SP6)は、図6に示したフローチャートと同様に行なう。但し、この例の情報記録再生装置における図6中のステップSP3のプリセットスペースへディスクを搬送する工程は、後述するように、図9中のアーム45c’でディスク1を吸着保持して待機する工程に相当する。
まず、図9に示すように、ケース3からトレー引出装置42を用いて所望のトレー100を引き出した後、トレー100に積み重ねられた複数のディスク1を、上から順に、複数のアーム45c’を用いて1枚ずつ吸着保持して取り出す。次いで、ディスク1を吸着保持したアーム45c’は、図9に示すように、トレー100上から退避するように、アーム45c’の第1搬送装置45’上の支点を中心に所定位置まで回転移動する(矢印AR6)。所望のディスク1がアーム45c’に保持されるまで、この動作を繰り返す。このとき、複数のアーム45c’によってそれぞれ吸着保持されているディスク1は、互いに干渉しない位置(例えば、異なる高さ位置や、同一平面上の異なる位置)にそれぞれ配置される。次いで、所望のディスク1を吸着保持したアーム45c’は、当該ディスク1を記録再生部43上に直接搬送して、記録再生部43のスピンドルに当該ディスク1を装着する。次いで、ディスク1を所定の回転数で回転させた後、記録再生部43の記録再生ヘッドをディスク1の所定位置に配置し、情報の記録再生を行う。
次いで、所望のディスクに情報の記録再生が行なわれている間、搬送装置45’の残りのアーム45cを用いてトレー100内の残りのディスク1を順次吸着保持する。このとき、記録再生が行われているディスクを吸着保持していたアーム45c’には、他のディスクを保持しないようにしておく。
記録再生部43によって情報の記録再生が完了したディスク1は、再び記録再生前に保持されていたアーム45c’により吸着保持され、記録再生部43から取り出される。次いで、同一トレー100に収納されていた他のディスク1の記録再生を行う場合には、記録再生が完了したディスク1が吸着保持されているアームを記録再生部43上から退避させるとともに、所望のディスク1が吸着保持されているアーム45c’を記録再生装置上に移動させ、ディスクをスピンドルに装着して情報の記録再生を行う。このようにして、同一トレー100内に収納されているディスク間でディスク交換を行い情報の記録再生を行う場合には、アーム45c’に吸着保持されている所望のディスク1をアーム45c’を用いて直接記録再生部に搬送すればよい。それゆえ、同一トレー100内に収納されている複数のディスク1に対して続けて情報の記録再生を行う場合には、既にトレー100内の全てのディスク1が第1搬送装置45’の複数のアーム45c’に吸着保持され展開されているので、第1搬送装置45’の所望のアーム45c’を移動するのみでディスク1の交換を行うことができ、ディスク交換をより短時間で行うことができる。
本実施例の情報記録再生装置を用いて、同一トレー100に収納されている複数のディスクに対してディスク交換を行い、そのディスクの交換に要する時間を測定したところ、約1秒であった。上記実施例1〜3のディスクの交換に要する時間に比べて、さらに短い時間でディスク交換が可能であることが分かった。
なお、実施例4の複数のアームを有する第1搬送装置と上記実施例3の収容装置とを組み合わせて用いてもよい。複数のアームを有する第1搬送装置を用いることにより、収容装置以外にも一時的にディスクを保持(収容)することが可能となるので、収容装置の収容部材の数を、トレー100に収納されるディスクの枚数よりも少なくすることができる。
本発明のトレー及び情報記録再生装置の更なる別の実施例について、図10〜12を用いて説明する。本実施例のトレーでは、図12に示すように、外径及び厚みは等しいが中央穴の内径が互いに異なる複数のディスク1’を、所定の方向に向かって内径が順次小さくなる(または、大きくなる)ように積み重ねられたディスク群を用いた。なお、図12では、説明を簡略化するために複数のディスクを収納するトレー本体を不図示としたが、この例で用いたトレー本体は実施例1のトレー本体(図1参照)と同じ構造とした。
本実施例では、内径の最も小さい中央穴を有するディスク1aが最も上側に位置し、内径の最も大きい中央穴を有するディスク1’fが最も下側に位置するように、即ち、図12の図面上では、上から下に向かって内径が大きくなるような順序で、複数のディスク1’a〜1’fが積み重ねられてトレー本体に収納されている。なお、これら複数のディスク1’では、互いに隣接して積み重ねられたディスク間で、ディスク間の中央穴の内径差が一定となるように構成することが好ましい。
本実施例で用いたトレーの具体的な構成は次の通りである。本実施例では、図12に示すように、トレーに収納する複数のディスク1’として6枚一組のディスクを用いた。各ディスク1’a〜1’fは、全て外径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、記録層として色素を塗布した光ディスクである。また、この例では、ディスク1’a〜1’fの内径を、それぞれ10mm、12.5mm、15mm、17.5mm、20mm、22.5mmとした。また、この例のトレー本体は図1に示すような構造のトレー本体2であり、表面が140mm×140mm、厚さが4.1mmの矩形状の板状部材であり、凹部2aの直径120mm、穴2cの直径100mm、凹部2aの深さ3.6mm、凹部2aの底面部分2bの厚さ0.5mmとなるように作製した。それゆえ、この例のトレー100のトレー本体2の凹部2aには、上記の6枚一組のディスク1’を収納することができる。
また、本実施例で用いたケースは、実施例1と同様の構造(図2参照)であり、具体的な構成は次の通りである。本実施例では、ケース3内にトレー100を10枚格納可能となるような寸法で、ケース3を作製した。なお、ケース3からのトレー100の引出しを容易にするために、上記実施例1と同様に、トレー100をケース3に格納した状態でトレー間に0.5mmの隙間が画成されるようにケース3を設計した。また、最も上側に格納されるトレーとケース本体31の内壁上面との間、及び、最も下側に格納されるトレーとケース本体31の内壁底面との間にも、それぞれ少なくとも0.5mmの隙間が画成されるようにケース3を設計した。具体的には、蓋体32を閉じた状態で長さ150mm×幅150mm×高さ51mmとし、トレー100が収納される内壁部の寸法は、幅130mm×高さ47mm×奥行き130mmとした。上記の通り、本実施例のケース3では、1トレー当たり6枚のディスクが収納可能なトレー100を10個格納することができるので、ケース3内には合計で60枚のディスクを収納することができる。
本実施例の情報記録再生装置10は、図10に示すように、ケース設置部11と、トレー引出装置13と、記録再生部15とで構成される。ケース設置部11及びトレー引出装置13は、それぞれ実施例1におけるケース設置部及びトレー引出装置と同様に構成した。それゆえ、ここではケース設置部及びトレー引出装置の説明を省略する。記録再生部15は、図10に示すように、ケース設置部11とトレー引出装置13との間に配置されている。また、記録再生部15は、図10に示すように、トレー引出装置13によりケース3からトレー100を完全に引き出した状態で、引き出されたトレー100の下方に位置するよう配置されている。
記録再生部15は、図11に示すように、トレー100に収納された複数のディスク1を同時に回転させるためのスピンドル16と、複数のディスク1’に同時にアクセス可能な記録再生ヘッド群17とで構成されている。スピンドル16は、図11に示すように、回転軸16aと回転駆動装置16bとで構成される。
スピンドル16の回転軸16aは、図12(a)に示すように、回転軸16aの先端に向かって直径が階段状に小さくなる構造を有する。より具体的に説明すると、スピンドル16の回転軸16aは、図12(a)及び(b)に示すように、7つの異なる直径を有する円柱状の部材151〜157(以下、直径の異なる各円柱部分を、「円柱部」という)を同軸状に接続したような構造であり、また、回転軸16aの先端に向かって直径が小さくなるように、7つの円柱部151〜157を接続したような構造となっている。なお、この例では、各円柱部151〜157の軸方向の長さは一定とした。また、回転軸16aを構成する7つの円柱部151〜157のうち、円柱部151〜156の直径はトレーに収納されている複数のディスク1’の内径寸法に合わせてそれぞれ形成されており、円柱部157は、円柱部156の直径より大きな直径で形成されている。具体的には、回転軸16aの先端部である円柱部151の直径は、トレー内に積み重ねられた複数のディスク1’のうち最も上側に位置するディスク1’a、即ち、最も内径の小さいディスク1’aの内径寸法と略等しい寸法となっている。また、回転軸16aの上から2番目の円柱部152の直径は、複数のディスク1’のうち上から2番目に位置するディスク1’bの内径寸法と略等しい寸法となっている。以下、同様に、回転軸16aの円柱部153〜156の直径は、ディスク1’bよりさらに下に位置するディスク1’c〜1’fの内径寸法と略等しい寸法となっている。
上述のような構造を有するスピンドル16の回転軸16aに、この例のトレー100に収納された複数のディスク1’を装着した際の様子を示したのが、図12(b)である。但し、回転軸16aに複数のディスク1’を装着する際には、図12(a)に示すように、積み重ねられた複数のディスク1’の最も下側に位置するディスク1’fから(図1中のトレー本体2の底部に形成された穴2cを介して)回転軸16aが挿入される。この例のスピンドル16の回転軸16aは、上述のように直径の異なる円柱部151〜157が回転軸16aの先端に向かって直径が階段状に小さくなるような構造で形成されており、また、円柱部151〜156の直径寸法がトレーに収納されたディスク1’a〜1’fの直径寸法にそれぞれ対応している。それゆえ、トレーに収納された複数のディスクをスピンドル16に装着すると、図12(b)に示すように、ディスク1’a〜1’fの中央穴近傍が円柱部152〜157の上面部にそれぞれ支持された構造となる。
ここで、ディスク1’a〜1’fを回転軸16aの円柱部152〜157の上面にそれぞれ固定する手段について、図13(a)及び(b)を用いて説明する。図13(a)及び(b)は、回転軸16aの部分断面図を示している。なお、図13(a)及び(b)では、円柱部151〜153についてのみ図示している。図13(a)に示すように、本実施例のスピンドル16の回転軸16aの中心には、回転軸16aの軸方向(以下、単に「軸方向」と略す)に摺動可能な円柱状の摺動部材159が円柱部151〜156を貫通するように設けられている。
摺動部材159の側面には、各円柱部152〜156の軸方向の長さに略一致する間隔で6個の凸部159aが設けられている。各凸部159aは、摺動部材159の側面の円周方向(以下、単に「円周方向」と略す)に沿ってリング状に形成されている。また、各凸部159aの軸方向下側には、回転軸16aに装着された複数のディスク1’a〜1’fを回転軸16aの各円柱部152〜157の上面に固定するためのディスク押え部材159bが設けられている。ディスク押え部材159bは軸方向に回動可能な棒状部材であり、各凸部159aの軸方向下側には円周方向に等間隔で3つのディスク押え部材159bが設けられている。また、軸方向に配置されたディスク押え部材159b間では、円柱部152〜159の径に合わせて、下方のディスク押え部材159bほどその長さが長くなるように形成されている。なお、各凸部159aは、ディスク押え部材159bが設けられる位置にのみ、部分的に設けられていてもよい。
また、円柱部151〜156の側面には、図13(a)に示すように、摺動部材159に設けられたディスク押え部材159bが円柱部151〜156の各側面から回転軸16aの半径方向外側に向って突出可能となるような開口部151a〜156aがそれぞれ設けられている。なお、開口部151a〜156aの高さ位置は、円柱部151〜156の各下端部からディスク1’a〜1’fの厚さに略一致する高さである。
次に、ディスク1’a〜1’fを回転軸16aに固定する方法について説明する。ディスク1’a〜1’fが円柱部152〜157の上面にそれぞれ装着された時点では、図13(a)に示すように、摺動部材159の上端部が回転軸16aの円柱部151の上面部から突出した状態となっている。このとき、ディスク押え部材159bは、図13(a)に示すように、軸方向に対して斜め下方に向くように摺動部材159に支持されており、また、ディスク押え部材159bの先端が各円柱部151〜156の側面に設けられた開口部151a〜156aから突出しない状態で開口部に配置されるように摺動部材159に支持されている。
次いで、図13(b)に示すように、回転軸16aに設けられた摺動部材159の駆動手段(不図示)を用いて、摺動部材159を軸方向下方に押し下げる(矢印AR13)ことにより、ディスク1’a〜1’fを回転軸16aに固定する。
具体的には、次のようにしてディスク1’a〜1’fが回転軸16aに固定される。摺動部材159が図13(b)に示すように押し下げられると凸部159aも下方に下がるので、ディスク押え部材159bは、凸部159a下側の固定点を支点として軸方向上方に向かって回動する。そして、それと同時に、ディスク押え部材159bの先端部が、ディスクの表面上を滑りながら、各円柱部151〜156側面の開口部151a〜156aから外側に向かって(ディスクの外周側に向かって)突出する。その結果、開口部151a〜156aから突出したディスク押え部材159bの先端部の下面により、ディスク1’a〜1’fの内周部近傍がそれぞれ円柱部152〜157の上面に押しつけられて固定される。なお、ディスク押え部材159bの軸方向上側には凸部159aが設けられているので、その凸部159aによってディスク押え部材159bの軸方向上方への回動が制限される。
このようなディスク押え部材159bを用いることによって、回転軸16aの円柱部152〜157の各上面に装着されたディスク1’a〜1’fを適度な圧力で固定することが可能となり、複数のディスク1’a〜1’fを同時に回転させることができる。なお、ディスク押え部材159bの先端部は、ディスク面上でのスムーズな移動を可能とするために、予め所定の角度で曲げて形成されている。
なお、この例では、円柱部151〜157の軸方向の長さを一定としたので、各ディスク1’a〜1’fは、スピンドル16上に鉛直方向にほぼ等間隔で配置される。本実施例では、回転軸16aの各円柱部の軸方向の長さを、記録再生時に記録再生ヘッドが各ディスク1’a〜1’fのいずれにも配置可能となるような長さ(例えば、5.0mm)と同じとした。
なお、本実施例では、図13に示すような構造のスピンドルを用い、ディスクをスピンドルに固定する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スピンドル16の各円柱部152〜157の各上面部に真空吸着の為の開口部を設け、その開口部を介して各ディスク1’a〜1’fを回転軸16aの各円柱部152〜157の各上面に真空吸着することによって、スピンドル16上に複数のディスク1’を固定するような構造にしてもよい。
この例の記録再生部15の記録再生ヘッドとしては、図12(b)に示すように、複数の記録再生ヘッド17を用いた。この例では、6つの記録再生ヘッドを用意し、後述するように、情報の記録再生時にスピンドル16に装着された全てのディスクに同時にアクセス可能となるような構成とした。また、この例では、記録再生ヘッドとして、装着された全てのディスクに同時にアクセス可能な構成としたが、本発明はこれに限定されない。装着されたディスクの枚数より少ない数の記録再生ヘッドで構成してもよい。
次に、本実施例のトレー及び情報記録再生装置を用いて、所望のディスクに情報を記録または再生するまでの一連の動作について説明する。まず、図10及び11に示すように、所望のディスク1が収納されたトレー100を、トレー引出装置13を用いてケース3から完全に引き出す。この際、図10及び11に示すように、トレー引出装置13を用いて引き出されたトレー100は記録再生部15の上方に配置され、トレー100に収納された複数のディスク1’の中心と記録再生部15のスピンドル16の回転軸16aとが一致するように配置される。次いで、トレー100の表面を水平に保ったまま、トレー引出装置13のトレー保持部13aを下降することにより、トレー100の下面に設けられた貫通穴2c(図1参照)を介して、トレー100に収納された複数のディスク1’が記録再生部15のスピンドル16に装着される。なお、この例のトレー引出装置13のトレー保持部13aの底面にもスピンドル15の貫通穴(不図示)が形成されている。
この際、トレー100を下降していくと、スピンドル16の回転軸16aは複数のディスク1’の中央穴を貫通し、まず回転軸16aの先端部(円柱部)151がトレー100に積み重ねられた複数のディスクの最も上側に位置するディスク1’aの中央穴と嵌合する。さらに、トレー100を下降すると、ディスク1’aが回転軸16aの円柱部152上面で支持されるとともに、円柱部152と積み重ねられた複数のディスク1’の上から2番目のディスク1’bの中央穴とが嵌合する。さらに、トレー100を下降すると上述の動作が繰り返され、最終的には、図12(b)に示すように、複数のディスク1’a〜1’fが回転軸16aの円柱部152〜157の各上面に順次支持される。次いで、図13(b)に示すように、ディスク押え部材159bにより、ディスク1’a〜1’fがスピンドル16に固定される。
次いで、スピンドル16の回転駆動装置16bにより、回転軸16aを介して複数のディスク1’を同時に回転させる。次いで、所定の回転数に達した後、図12(b)に示すように、装着されたディスクの所定位置に記録再生ヘッド17を配置して、所望のディスクへ情報の記録再生を行う。この例では、図12(b)に示すように、装着された全てのディスクに対して記録再生ヘッドを配置することができるので、情報の転送速度をより一層大きくすることができる。また、本実施例の情報記録再生装置を用いることにより、同一トレー内のディスクについては、ディスクの交換作業が必要とされないので、ディスクの交換時間を省略することができ、所望のディスクへのアクセス時間をより一層短縮することができる。
記録再生が完了した後、ディスク1’をトレー100に収納し、さらにトレー100をケース3に格納する手順は次の通りである。まず、記録再生ヘッド17をディスク1’から退避させるとともに、ディスク1’のスピンドル16への固定を解除する。次いで、トレー引出装置13のトレー保持部13aを、トレー100の表面を水平に保った状態で上昇させる。これにより、スピンドル16の回転軸16aに装着されていた各ディスク1’が、最も下側に装着されたディスク1fから順に、トレー100の凹部2aに収納され、複数のディスク1’を回収することができる。次いで、全てのディスク1’がトレー100に収納された後、トレー100をトレー引出装置13によりケース3内に格納する。
本実施例では、トレー引出装置13のトレー保持部13aを下降することによって、トレー100内のディスク1’を記録再生部15のスピンドル16に装着したが、本発明はこれに限定されない。トレー保持部13aを固定したまま、スピンドル16を上昇させることによって、トレー100内のディスク1’をスピンドル16に装着するようにしてもよい。また、トレー保持部13aを下降させるとともにスピンドル16を上昇させて、トレー100内のディスク1’をスピンドル16に装着してもよい。
[比較例5]
比較例5では、本実施例の比較例として、上記比較例2と同様のトレー、即ち、トレー本体1枚当りに1枚のディスクを収納しているトレー100’(図7参照)を複数用意し、これらのトレー100’を上記実施例5のケース3と同じ内部寸法を有するケース内に格納した。なお、本比較例では、実施例5と同様に、トレー100’の引出しを容易にするために、各トレー100’間にそれぞれ0.5mmの隙間が画成されるようにケースを設計し、さらに最も上側に位置するトレー100’とケースの内壁上面との間、及び、最も下側に位置するトレー100’とケースの内壁底面との間に、それぞれ少なくとも0.5mmの隙間が画成されるようにケースを設計した。この例のトレー100’を、実施例5と同じ内壁の高さ寸法が47mmである、この例のケース内に格納したところ、ケース内には29枚のトレー、即ち、29枚のディスクしか収納することができなかった。即ち、実施例5における複数のディスクを収納可能なトレーを用いることにより、トレー本体1枚当たりに1枚のディスクを収納しているトレー(比較例5)に比べて、同一空間内に2倍以上の枚数のディスクを収納可能であることが分かった。
比較例5では、本実施例の比較例として、上記比較例2と同様のトレー、即ち、トレー本体1枚当りに1枚のディスクを収納しているトレー100’(図7参照)を複数用意し、これらのトレー100’を上記実施例5のケース3と同じ内部寸法を有するケース内に格納した。なお、本比較例では、実施例5と同様に、トレー100’の引出しを容易にするために、各トレー100’間にそれぞれ0.5mmの隙間が画成されるようにケースを設計し、さらに最も上側に位置するトレー100’とケースの内壁上面との間、及び、最も下側に位置するトレー100’とケースの内壁底面との間に、それぞれ少なくとも0.5mmの隙間が画成されるようにケースを設計した。この例のトレー100’を、実施例5と同じ内壁の高さ寸法が47mmである、この例のケース内に格納したところ、ケース内には29枚のトレー、即ち、29枚のディスクしか収納することができなかった。即ち、実施例5における複数のディスクを収納可能なトレーを用いることにより、トレー本体1枚当たりに1枚のディスクを収納しているトレー(比較例5)に比べて、同一空間内に2倍以上の枚数のディスクを収納可能であることが分かった。
実施例5では、スピンドル16の回転軸16aを階段状に変化する形状で構成したが、
円錐やピラミッド形状としてもよい。また、実施例5では、1枚のトレーに収納される複数のディスクの枚数を6枚として説明したが、これに限定されることはなく、1枚のトレーに収納されるディスクの枚数は6枚より少ない数で構成されていてもよいし、6枚より多い数で構成されていてもよく、用途等により適宜設定し得る。
円錐やピラミッド形状としてもよい。また、実施例5では、1枚のトレーに収納される複数のディスクの枚数を6枚として説明したが、これに限定されることはなく、1枚のトレーに収納されるディスクの枚数は6枚より少ない数で構成されていてもよいし、6枚より多い数で構成されていてもよく、用途等により適宜設定し得る。
また、上記実施例では、情報記録ディスクとして光ディスクを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、情報記録ディスクとして光磁気ディスク、磁気記録ディスク、ホログラム記録ディスク等を用いても構わない。
本発明のトレー、ケース及び情報記録再生装置、並びに、情報記録ディスクの搬送方法を用いることにより、1ケース当たりの情報記録ディスクの収納密度が向上するとともに、所望の情報記録ディスクを効率良く取り出すことができる。それゆえ、特に放送局等の膨大な量のデータを取り扱うような分野の記録再生システムでは、本発明のトレー、ケース及び情報記録再生装置、並びに、情報記録ディスクの搬送方法を用いることは好適である。
1,1’ ディスク
2,2’ トレー本体
3 ケース
4,4’,10 情報記録再生装置
8 収容装置
11,41 ケース設置部
13,42 トレー引出装置
15,43 記録再生部
16 スピンドル
17 記録再生ヘッド
44 プリセットスペース
45 第1搬送装置
46 第2搬送装置
47 制御部
100,100’ トレー
2,2’ トレー本体
3 ケース
4,4’,10 情報記録再生装置
8 収容装置
11,41 ケース設置部
13,42 トレー引出装置
15,43 記録再生部
16 スピンドル
17 記録再生ヘッド
44 プリセットスペース
45 第1搬送装置
46 第2搬送装置
47 制御部
100,100’ トレー
Claims (5)
- トレーであって、
複数の情報記録ディスクと、
前記複数の情報記録ディスクを収納するトレー本体とを備え、
前記複数の情報記録ディスクが互いに接して積み重ねられて前記トレー本体に収納されていることを特徴とするトレー。 - 前記複数の情報記録ディスクが、互いに径の異なる中央穴を有し、前記複数の情報記録ディスクが同軸上に且つ該複数の情報記録ディスクの中央穴の径が所定方向に小さくなるように互いに接して積み重ねられて前記トレー本体に収納されていることを特徴とする請求項1に記載のトレー。
- 請求項1または2に記載のトレーを複数収納したケース。
- 請求項1に記載のトレーを複数有するケースから情報記録ディスクを搬送する方法であって、
前記ケースから所望のトレーを取り出すことと、
前記所望のトレーに積み重ねられた複数の情報記録ディスクの最も上側に位置する情報記録ディスクから順次、情報記録ディスクを所定場所に搬送することと、
前記所定場所に搬送された情報記録ディスクが所望の情報記録ディスクであれば、該所望の情報記録ディスクを記録再生部に搬送することとを含む搬送方法。 - 請求項2に記載のトレーを複数有するケースを装着して情報の記録再生を行う情報記録再生装置であって、
回転軸を有し、該回転軸の直径が該回転軸の先端に向かって階段状に小さくなるスピンドルと、
前記複数の情報記録ディスクに情報の記録再生を行うための、少なくとも一つの記録再生ヘッドとを備える情報記録再生装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080513 |