JP2006213850A - 発泡性スチレン系樹脂粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、発泡成形品の変形を短時間の養生だけで回復させることができ、優れた機械的強度を有する高発泡倍率な発泡成形品を製造できる発泡性スチレン系樹脂粒子を提供する。
【解決手段】 本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、スチレン系モノマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン及びトルエンからなる群から選ばれた一種又は二種以上の芳香族有機化合物の総重量が2000ppm未満であり、アジピン酸エステル及び/又はセバシン酸エステルが合計0.2〜1.0重量%含有され且つ(発泡剤の総重量/エステル化合物の総重量)が7〜70であると共に、表面に融点が50〜90℃の脂肪酸トリグリセライドを発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.01〜0.5重量部、付着させていることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、発泡成形品を製造するための発泡性スチレン系樹脂粒子に関する。
従来から、発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させて得られた予備発泡粒子を金型内に充填して水蒸気により加熱し二次発泡させて多種多様な形態を有する発泡成形品が成形されている。そして、近年、環境衛生に対する社会的な関心の高まりと共に、各種化学物質の人体に対する影響について大きな関心が集まっており、発泡成形品についても例外ではなく、この発泡成形品の原料となる発泡性スチレン系樹脂粒子中のスチレン系モノマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族有機化合物の含有量を低減させることが要望されている。
一方、上記芳香族有機化合物はスチレン系樹脂を可塑化する作用を有していることから、芳香族化合物を低減化させると、発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡性が低下してしまい、高発泡倍率を有する発泡成形品を得ることができなかったり、或いは、発泡成形品の発泡粒子同士の熱融着性が低下して発泡成形品の強度が低下するといった問題点が発生していた。
そこで、特許文献1には、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子100重量部の中に、スチレンモノマーが350〜1200ppmと、圧力6.666×10-4Pa(5mmHg)下で減圧蒸留を行った場合に250℃以下の温度では蒸留できない可塑剤0.1〜2重量部と、発泡剤を含有してなる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が開示され、上記可塑剤として、やし油、パーム核油、パーム油、菜種油の何れか若しくは混合物が開示されている。
しかしながら、上記可塑剤として開示されている食用油は、ポリスチレンへの可塑化効果が非常に高いために、発泡成形品の製造直後から5時間程度が経過するまで、発泡成形品は成形時の熱により軟化した状態にある。
一方、二次発泡直後の発泡成形品の各気泡中に存在する発泡剤や水蒸気は、金型から取り出された後、冷却に伴って体積が減少する一方、発泡成形品には成形に伴う歪みが発生しており、この発泡剤や水蒸気の体積の減少に伴う気泡内の減圧と、発泡成形品に残存する歪みとが原因になって発泡成形品に収縮が生じ、特に、発泡成形品が厚みの厚い直方体形状である場合には、発泡成形品の上下面がその中央部において凹む現象が生じる。
そこで、発泡成形品の気泡内を大気と置換することによって、発泡成形品の気泡内の減圧状態を常圧状態とし、発泡成形品の気泡を再度、膨張させて発泡成形品の凹みを回復させるために、発泡成形品を50〜60℃程度の温度にて養生させることが行われている。
ところが、特許文献1で可塑剤として提案されている食用油は、上述のように、スチレン系樹脂の可塑化効果が非常に高いために、段落番号〔0042〕のように60℃にて一日といった極めて長い養生を必要とし、生産効率が極めて悪い上に、このように長時間の養生を行ったとしても発泡成形品の凹みを満足のいく程度まで回復させることができないといった問題点を有していた。
特開2003−64212号公報(特許請求の範囲、段落番号〔0042〕)
本発明は、発泡成形直後に発生する発泡成形品の変形、特に、厚みの厚い直方体形状の発泡成形品に発生する凹部を、短時間の養生だけで回復させることができると共に、優れた機械的強度を有する高発泡倍率な発泡成形品を製造することができる発泡性スチレン系樹脂粒子を提供する。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、スチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させてなる発泡性スチレン系樹脂粒子であって、スチレン系モノマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン及びトルエンからなる群から選ばれた一種又は二種以上の芳香族有機化合物の総重量が発泡性スチレン系樹脂粒子の全重量に対して2000ppm未満であり、アジピン酸エステル及びセバシン酸エステルからなる群から選ばれた少なくとも一種のエステル化合物が合計0.2〜1.0重量%含有され、且つ、上記発泡剤の総重量と、上記エステル化合物の総重量との比(発泡剤の総重量/エステル化合物の総重量)が7〜70であると共に、表面に融点が50〜90℃の脂肪酸トリグリセライドを上記発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.01〜0.5重量部、付着させていることを特徴とする。
この発泡性スチレン系樹脂粒子を構成するスチレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、t−ブチルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン、クロロスチレンなどのスチレン系モノマーの単独重合体又はこれらの共重合体などが挙げられる。
又、上記スチレン系樹脂としては、上記スチレン系モノマーを主成分とする、上記スチレン系モノマーとこのスチレン系モノマーと共重合可能なビニルモノマーとの共重合体であってもよく、このようなビニルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレートの他、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの二官能性モノマーなどが挙げられる。なお、上記スチレン系樹脂のGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィ)法による重量平均分子量は、15万〜40万が好ましく、25万〜35万がより好ましい。
ここで、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法としては、汎用の製造方法が用いられ、スチレン系樹脂の懸濁重合時に懸濁液中に発泡剤を含有させ、スチレン系樹脂粒子中に発泡剤を含浸させて発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法、スチレン系樹脂粒子を汎用の方法で製造し、このスチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法などが挙げられる。なお、スチレン系樹脂の懸濁重合時に発泡剤を含浸させる場合には、モノマーの重合転化率が85%以上の時に発泡剤を懸濁液中に含有させることが好ましい。
なお、上記スチレン系樹脂の懸濁重合時には重合開始剤が用いられるが、この重合開始剤としては、汎用のものが用いられ、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、オルソクロロベンゾイルパーオキサイド、オルソメトキシベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、キュメンハイドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−t−ブチルパーオキシブタン、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどの過酸化物系重合開始剤、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス( 2,4−ジメチルバレロニトリル) 、2,2’−アゾビス( 2,3−ジメチルブチロニトリル) 、2,2’−アゾビス( 2−メチルブチロニトリル) 、2,2’−アゾビス( 2,3,3−トリメチルブチロニトリル) 、2,2’−アゾビス( 2−イソプロピルブチロニトリル) 、1,1’−アゾビス( シクロヘキサン−1−カルボニトリル) 、2,2’−アゾビス( 4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル) 、2−( カルバモイルアゾ) イソブチロニトリル、4,4’−アゾビス( 4−シアノバレリン酸) 、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレートなどが挙げられる。
そして、本発明で用いられる発泡剤としては、従来から発泡性スチレン系樹脂粒子の製造に用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、プロパン、ブタン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素;1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HCFC−124)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)などのフロン系発泡剤が挙げられ、脂肪族炭化水素が好ましい。なお、発泡剤は単独で使用されても併用されてもよい。
発泡性スチレン系樹脂粒子中における発泡剤の含有量は、少ないと、発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡させて得られる発泡粒子同士の熱融着が不充分となって発泡成形品の機械的強度が低下することがある一方、多いと、発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡、二次発泡させて得られる予備発泡粒子及び発泡成形品に収縮が生じたり、或いは、発泡性スチレン系樹脂粒子を用いて発泡成形品を成形する際の成形サイクルが長くなって生産性が低下することがあるので、3〜12重量%が好ましく、5〜10重量%がより好ましい。
又、発泡性スチレン系樹脂粒子中における、スチレン系モノマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン及びトルエンからなる群から選ばれた一種又は二種以上の芳香族有機化合物の総量が発泡性スチレン系樹脂粒子の全重量に対して2000ppm未満に限定される。
即ち、スチレン系モノマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン及びトルエンからなる群から選ばれた一種又は二種以上の芳香族有機化合物が発泡性スチレン系樹脂粒子中に含有されていないか、或いは、スチレン系モノマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン及びトルエンからなる群から選ばれた一種又は二種以上の芳香族有機化合物を発泡性スチレン系樹脂粒子中に含有し、この芳香族有機化合物の総重量が発泡性スチレン系樹脂粒子の全重量に対して2000ppm未満に限定され、1000ppm以下が好ましく、600ppm以下がより好ましい。
このように発泡性スチレン系樹脂粒子中における芳香族有機化合物の総含有量を発泡性スチレン系樹脂粒子の全重量に対して2000ppm未満とすることによって、発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡させて得られる発泡成形品は、揮発成分の発生が少なく環境衛生に優れている。
そして、発泡性スチレン系樹脂粒子中における上記芳香族有機化合物の総含有量を発泡性スチレン系樹脂粒子の全重量に対して2000ppm未満とするために、上述した発泡性スチレン系樹脂粒子の製造時に上述した芳香族有機化合物を可塑剤として別途、添加しないようにすることが好ましい。
ところが、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造に際して上記芳香族有機化合物を可塑剤として別途、添加していないにもかかわらず、発泡性スチレン系樹脂粒子の原料として用いられるスチレン系モノマー中に不純物として、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン及びトルエンが多量に含有されていたり或いは発泡性スチレン系樹脂粒子中に未反応のスチレン系モノマーが多量に残存していたりすることによって、発泡性スチレン系樹脂粒子に上記芳香族有機化合物が上記範囲を越えて含有される虞れがある。
従って、発泡性スチレン系樹脂粒子中における上述した芳香族有機化合物の総含有量が発泡性スチレン系樹脂粒子の全重量に対して2000ppm未満となるように、不純物の少ないスチレン系モノマーを選択すると共に、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造条件を調整する必要がある。上記芳香族有機化合物の含有量を所定範囲内に抑制するための、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造条件の調整方法としては、例えば、スチレン系樹脂の懸濁重合に用いられる重合開始剤として分解温度の異なる二種類の重合開始剤を用い、先ず、分解温度の低い重合開始剤を用いてスチレン系樹脂の懸濁重合を行なった後、分解温度の高い重合開始剤を用いてスチレン系樹脂の懸濁重合を継続して行なう方法などが挙げられる。なお、上記方法において、分解温度の異なる二種類の重合開始剤のうち、分解温度の高い重合開始剤としては、半減期が10時間となる温度が90〜120℃である重合開始剤が好ましく、このような重合開始剤としては、例えば、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−t−ブチルパーオキシブタンなどが挙げられる。
ここで、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子では、上述のように、スチレン系モノマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン及びトルエンからなる群から選ばれた一種又は二種以上の芳香族有機化合物の総重量を2000ppm未満に限定する一方、この芳香族有機化合物の含有量の低減に伴って生じたスチレン系樹脂の可塑化低下を補い、更に、スチレン系樹脂の可塑化を図って発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡性を向上させるために、アジピン酸エステル及びセバシン酸エステルからなる群から選ばれた少なくとも一種のエステル化合物、即ち、アジピン酸エステル又はセバシン酸エステルの何れか一方或いは双方を可塑剤として含有させている。
このエステル化合物は、上述の芳香族有機化合物とは異なり、沸点が高いことから、発泡性スチレン系樹脂粒子を用いて得られる発泡成形品から揮発して環境衛生に影響を与えることは殆どない。
このようなアジピン酸エステルとしては、特に限定されず、例えば、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジデシルなどが挙げられ、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソノニルが好ましい。
又、セバシン酸エステルとしては、特に限定されず、例えば、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジノニル、セバシン酸ジカプリル、セバシン酸ジトリデシルなどが挙げられ、セバシン酸ジブチルが好ましい。
そして、発泡性スチレン系樹脂粒子中におけるエステル化合物の総含有量は、少ないと、発泡成形時におけるスチレン系樹脂の可塑化が不充分となり、発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡性が低下し、発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡させて得られる発泡粒子同士の熱融着性が低下して発泡成形品の機械的強度が低下する一方、多いと、スチレン系樹脂が可塑化し過ぎて、得られる発泡成形品の変形が大きくなるので、0.2〜1.0重量%に限定され、0.3〜0.8重量%が好ましい。
更に、上記発泡剤の総重量と、上記エステル化合物の総重量との比〔発泡剤の総重量/エステル化合物の総重量)〕は、小さいと、発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡力が小さいにもかわらず、スチレン系樹脂の可塑化効果が大きくなり過ぎて、得られる発泡成形品に生じる変形が大きくなる一方、大きいと、エステル化合物によるスチレン系樹脂の可塑化効果が小さく、発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡させるのに大きな発泡力を必要とするので、発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡させて得られる発泡粒子同士の熱融着性が低下し、発泡成形品の機械的強度が低下するので、7〜70に限定され、8〜50が好ましい。
なお、上記エステル化合物を発泡性スチレン系樹脂粒子中に含有させる方法としては、汎用の方法を用いることができ、特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂粒子中に、アジピン酸エステル又はセバシン酸エステルの何れか一方或いは双方を加圧下にて含浸させる方法が挙げられる。
更に、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の表面には、融点が50〜90℃の脂肪酸トリグリセライドが付着されており、このように、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に脂肪酸トリグリセライドを付着させると共に、発泡剤の総重量と、エステル化合物の総重量との比を調整することによって、発泡性スチレン系樹脂粒子を用いて得られる発泡成形品は、その発泡成形直後の変形が少なく養生時間が短時間で済むと共に発泡粒子同士の熱融着が強固であり機械的強度に優れたものとなる。
ここで、上記脂肪酸トリグリセライドとしては、その融点が50〜90℃であれば、特に限定されず、例えば、ステアリン酸トリグリセライド、パルミチン酸トリグリセライド、ミリスチン酸トリグリセライド、ベヘン酸トリグリセライド、ラウリン酸トリグリセライドなどが挙げられ、一般的には、大豆油、牛脂油、ナタネ油、椰子油などの動植物油を硬化させてなるものであり、具体的には、ステアリン酸トリグリセライドを主成分とする大豆硬化油、ステアリン酸トリグリセライドを主成分としつつ、パルミチン酸トリグリセライドやミリスチン酸トリグリセライドの含有量の比較的多い牛脂硬化油、ベヘン酸トリグリセライドを主成分とするナタネ硬化油、ラウリン酸トリグリセライドを主成分とする椰子硬化油などが挙げられ、この他に、グリセリンと飽和高級脂肪酸とのエステル反応で合成された飽和高級脂肪酸のトリグリセライドであってもよい。
そして、脂肪酸トリグリセライドの融点は、低いと、脂肪酸トリグリセライドによるスチレン系樹脂の可塑化効果のために、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面が侵され、得られる発泡成形品の外観性が低下する一方、高いと、発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡させて得られる発泡粒子同士の熱融着性が低下し、発泡成形品の機械的強度が低下するので、50〜90℃に限定され、55〜80℃が好ましい。
発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に脂肪酸トリグリセライドを付着させる方法としては、特に限定されず、例えば、発泡性スチレン系樹脂粒子と脂肪酸トリグリセライドとを、タンブラーミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサーなどの汎用の混合機に供給して混合することによって、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に脂肪酸トリグリセライドを全面的に均一に付着させる方法が挙げられる。
更に、発泡性スチレン系樹脂粒子の表面に付着させる脂肪酸トリグリセライドの量は、少ないと、得られる発泡成形品に変形が生じる一方、多いと、発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させて得られる予備発泡粒子からの発泡剤の散逸量が多くなり、発泡粒子同士の熱融着性が低下するので、発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.01〜0.5重量部に限定され、0.03〜0.3重量部が好ましい。
なお、発泡性スチレン系樹脂粒子には、充填剤、難燃剤、難燃助剤、滑剤、着色剤などが含有されていてもよい。難燃剤としては、例えば、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモシクロオクタン、ペンタブロモモノクロロシクロヘキサン、テトラブロモビスフェノールAなどが挙げられ、又、難燃助剤としては、ジクミルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドなどが挙げられる。
次に、上記発泡性スチレン系樹脂粒子を用いて発泡成形品を製造する要領について説明する。先ず、発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡機にて予備発泡させて予備発泡粒子とし、得られた予備発泡粒子を発泡成形機の金型内に充填した上で加熱蒸気などの加熱媒体により加熱、発泡させて、発泡圧によって互いに熱融着一体化させ、厚みの厚い直方体形状などの種々の形態を有する発泡成形品を製造することができる。
ここで、発泡成形品を金型から取り出すと、発泡成形品を構成するスチレン系樹脂は未だ軟化した状態である一方、発泡剤や蒸気は大気によって冷却されて体積を減少させると共に発泡成形品中に残存する歪みが原因となって、例えば、発泡成形品が厚みのある直方体形状である場合には、発泡成形品の上下面がその中央部において凹みを生じるというように、発泡成形品に変形が生じる。
しかしながら、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子では、特定のエステル化合物を発泡剤に対して所定量となるように含有させて、スチレン系樹脂をエステル化合物によって適度に可塑化させてスチレン系樹脂の発泡時における伸長粘度を発泡に適したものとしていると共に、このスチレン系樹脂の伸長粘度に見合った量の発泡剤を含有させており、スチレン系樹脂の可塑化と発泡力とをバランスよく調整し、これに加えて、表面に脂肪酸トリグリセライドを付着させることによって、発泡成形品の金型から取り出した直後の変形を最小限に抑えていると共に発泡成形品を構成する発泡粒子同士の熱融着性を向上させている。
従って、発泡成形品は、金型から取り出した直後に発生する変形が少ない分だけこの変形を回復させるために必要な養生を短時間のうちに完了することができ、生産効率を向上させることができる。
しかも、発泡成形品が厚みの厚い直方体形状である場合、この発泡成形品をその厚み方向に複数枚にスライスして発泡シートを製造することがあるが、このような場合、発泡成形品の上下面における凹みが無いか或いは少ないことから、発泡成形品の上下部に発生した変形部(凹部)の除去を最小限に抑えることができ、よって、この変形部を除去した発泡成形品の残余部分を多く確保し、この残余部分をスライスして、できるだけ多くの発泡シートを得ることができ、歩留り率を向上させて製品化効率を高めることができる。
しかも、発泡性スチレン系樹脂粒子は、芳香族有機化合物の含有量を2000ppm未満に抑えている上に、可塑剤として沸点の高いアジピン酸エステル又はセバシン酸エステルの何れか一方或いは双方からなるエステル化合物を用いていることから、発泡成形品から揮発する有機化合物量を極めて低い量に抑えており、環境衛生に優れていると共に種々の用途に幅広く展開することができる。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、スチレン系モノマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン及びトルエンからなる群から選ばれた一種又は二種以上の芳香族有機化合物の含有量を2000ppm未満に抑えており、この発泡性スチレン系樹脂粒子を用いて得られる発泡成形品は、揮発する有機化合物量が少なくて環境衛生に優れている。
そして、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、アジピン酸エステル又はセバシン酸エステルの何れか一方或いは双方からなるエステル化合物を所定量だけ含有させていると共に、エステル化合物と発泡剤とを所定比で含有させ、更に、表面に脂肪酸トリグリセライドを所定量だけ付着させているので、発泡時におけるスチレン系樹脂の可塑化の程度と発泡力とのバランスをとると共に発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡させて得られる発泡粒子同士の熱融着性を向上させており、得られる発泡成形品は、発泡成形直後の変形が少なく養生を短時間のうちに完了させることができると共に機械的強度にも優れている。
更に、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子では、発泡成形時におけるスチレン系樹脂の可塑剤として、アジピン酸エステル又はセバシン酸エステルの何れか一方或いは双方からなるエステル化合物を含有させており、このエステル化合物は沸点が高いので発泡成形品の使用中に大気中に放出されるのを略防止することができ、得られる発泡成形品は環境衛生に優れている。
(発泡性スチレン系樹脂粒子中の芳香族有機化合物の含有量)
発泡性スチレン系樹脂粒子中における芳香族有機化合物の含有量は下記の要領で測定される。即ち、発泡性スチレン系樹脂粒子1gを精秤し、この精秤した発泡性スチレン系樹脂粒子に、0.1体積%のシクロペンタノールを含有するジメチルホルムアミド溶液1ミリリットルを内部標準液として加えた後、更に、上記ジメチルホルムアミド溶液にジメチルホルムアミドを加えて25ミリリットルとして測定溶液を作製し、この測定溶液1.8マイクロリットルを230℃の試料気化室に供給してガスクロマトグラフから測定対象となる芳香族有機化合物のチャートを得、予め測定しておいた、測定対象となる芳香族有機化合物の検量線に基づいて、上記チャートから芳香族有機化合物量を算出する。
なお、発泡性スチレン系樹脂粒子中における芳香族有機化合物の含有量は、ガスクロマトグラフ(島津製作所社製 商品名「GC−14A」)を用いて下記測定条件にて測定することができる。
検出器:FID
カラム:ジーエルサイエンス社製(3mm径×2.5m)
液相:PEG−20M PT 25重量%
担体:Chromosorb W AW−DMCS
メッシュ:60/80
カラム温度:100℃
検出器温度:230℃
注入口温度:230℃
キャリアーガス:窒素
キャリアーガス流量:40ミリリットル/分
(発泡性スチレン系樹脂粒子中の発泡剤の含有量)
発泡性スチレン系樹脂粒子中における発泡剤の含有量は下記の要領で測定されたものをいう。即ち、発泡性スチレン系樹脂粒子を180℃の加熱炉に供給してガスクロマトグラフから測定対象となる発泡剤のチャートを得、予め測定しておいた、測定対象となる発泡剤の検量線に基づいて、上記チャートから発泡性スチレン系樹脂粒子中の発泡剤量を算出する。
なお、発泡性スチレン系樹脂粒子中における発泡剤の含有量は、ガスクロマトグラフ(島津製作所社製 商品名「GC−14B」)を用いて下記条件にて測定することができる。
検出器:FID
加熱炉:島津製作所社製 商品名「PYR−1A」
カラム:信和化工社製(3mm径×3m)
液相:Squalane 25重量%
担体:Shimalite 60〜80 NAW
加熱炉温度:180℃
カラム温度: 70℃
検出器温度:110℃
注入口温度:110℃
キャリアーガス:窒素
キャリアーガス流量:60ミリリットル/分
(発泡性スチレン系樹脂粒子中のエステル化合物の含有量)
発泡性スチレン系樹脂粒子0.2gを約10ミリリットルの2−ブタノン中に溶解し、得られた溶解液を約35ミリリットルのメタノール中に攪拌しながら滴下してスチレン系樹脂を沈殿させる。この沈殿したスチレン系樹脂を濾紙(5A)で除去し、得られた濾液を50ミリリットル容積のメスフラスコに供給した後、この濾液中に内部標準としてピレン100μg/ミリリットルのメタノール溶液1ミリリットルを加え、更に、メタノールを加えて全体を50ミリリットルとして試験液とする。
この試験液を用いてガスクロマトグラフ質量分析計からエステル化合物のチャートを得る一方、エステル化合物及びピレンをメタノールに溶解して得られた定量用溶液から検量線を作成し、ピレンを内部標準物質とする内部標準法にて発泡性スチレン系樹脂粒子中のエステル化合物の含有量を算出する。
なお、発泡性スチレン系樹脂粒子中のエステル化合物の含有量は、具体的には、ガスクロマトグラフ質量分析計(島津製作所社製 商品名「GCMS QP5050A」)を用いて下記条件にて測定することができる。
カラム:J&W社製 商品名「DB−5」φ0.25mm×30m 膜圧0.25μm
スピリット比 1:10
注入口温度 240℃
インターフェイス温度 260℃
カラム温度 70℃に1分間に亘って保持した後、15℃/分の昇温速度で260℃ま で昇温し、更に、10℃/分の昇温速度にて300℃まで昇温し、300 ℃にて3分間に亘って保持
キャリアーガス ヘリウム(カラム流量:1.2ミリリットル/分)
試験液注入量 2マイクロリットル
(脂肪酸トリグリセライドの融点)
示差走査熱量計を用いて、脂肪酸トリグリセライド5〜10mgを0℃から昇温速度10℃/分にて120℃まで昇温して得られたDSC曲線の吸熱ピーク温度を脂肪酸トリグリセライドの融点とする。
(実施例1〜8,10〜17,19、比較例1〜11)
攪拌機が付いたオートクレーブ中に、スチレンモノマー40000重量部、リン酸三カルシウム(大平化学社製)120重量部、ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ4重量部、ベンゾイルパーオキサイド(純度75%)140重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート30重量部及びイオン交換水40000重量部を供給した後、オートクレーブの攪拌機の攪拌羽を80rpmの攪拌速度で回転させてオートクレーブ内を攪拌して懸濁液を作製した。
次に、オートクレーブの攪拌機の攪拌羽を80rpmで回転させながら、オートクレーブ内を90℃まで昇温し、90℃で6時間に亘って保持した後、オートクレーブ内を120℃まで昇温し、120℃で2時間に亘って保持した上で、オートクレーブ内を25℃まで冷却し、オートクレーブから懸濁液を取り出して脱水、洗浄を繰り返して行い、乾燥工程を経てポリスチレン粒子を得た。
続いて、撹拌機が付いたオートクレーブ中に、水100重量部を供給した上で、攪拌機の攪拌羽を120rpmの回転速度で回転させてオートクレーブ内を攪拌しながら、分散剤として、複分解法で生成させたピロリン酸マグネシウム0.6重量部及びドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ0.015重量部を供給して水性媒体を作製した後、この水性媒体中に上記ポリスチレン粒子100重量部を供給した。
しかる後、上記オートクレーブ内に、可塑剤として、表1に示した所定量のアジピン酸ジイソブチル(DIBA)(田岡化学工業社製 商品名「DI4A」)、アジピン酸ジイソノニル(DINA)(田岡化学工業社製 商品名「DINA」)、セバシン酸ジブチル(DBS)(田岡化学工業社製 商品名「DBS」)及び椰子油(和光純薬社製 商品名「椰子油」)を供給した。
更に、オートクレーブの攪拌機の攪拌羽を120rpmの回転速度で回転させながら、オートクレーブ内を100℃に昇温した後、オートクレーブ内に、発泡剤として、表1に示した所定量のブタン(イソブタン:30重量%、ノルマルブタン:70重量%)とペンタン(イソペンタン:20重量%、ノルマルペンタン:80重量%) とを窒素加圧して30分間かけて圧入し、その状態で2時間保持した後、オートクレーブ内の温度を25℃まで冷却し、オートクレーブ内から内容物を取り出し、脱水、乾燥して発泡性ポリスチレン粒子を得た。なお、得られた発泡性ポリスチレン粒子中に含有されている芳香族有機化合物、発泡剤及び可塑剤(エステル化合物)の量を測定し、その結果を表2に示した。
次に、得られた発泡性ポリスチレン粒子100重量部、ポリエチレングリコール0.05重量部及びステアリン酸亜鉛0.15重量部、並びに、表1に示した所定量のステアリン酸トリグリセライド(理研ビタミン社製 商品名「リケマールVT−50」、融点:67℃)及び/又はベヘン酸トリグリセライド(横関油脂工業社製 商品名「ハイエル菜種極度硬化油」、融点:59℃)からなる表面処理剤をレーディゲミキサーに供給して10分間に亘って撹拌し、発泡性ポリスチレン粒子表面を表面処理剤で均一に全面的に被覆した。なお、レーディゲミキサー内に供給した表面処理剤は全て、発泡性ポリスチレン粒子の表面に付着された。
そして、発泡性スチレン系樹脂粒子を15℃の保冷庫にて24時間に亘って放置した後、円筒型バッチ式加圧予備発泡機に供給して蒸気により2分間に亘って加熱して嵩倍率60倍に予備発泡させて予備発泡粒子を得た。
続いて、得られた予備発泡粒子を室温雰囲気下にて24時間に亘って放置した後、縦1840mm×横930mm×高さ530mmの直方体形状のキャビティを有する金型内に予備発泡粒子を充填した後、金型のキャビティ内を水蒸気でゲージ圧0.07MPaの圧力でもって20秒間に亘って加熱し、しかる後、金型のキャビティ内の圧力が−0.01MPaになるまで冷却した後、金型内から縦1840mm×横930mm×厚み530mmの直方体形状の発泡成形品を得た。
(実施例9)
可塑剤をオートクレーブ内に供給した後であって100℃に昇温する前に、難燃剤としてテトラブロモシクロオクタン(TBCO)1.0重量部、難燃助剤としてジクミルパーオキサイド(DCP)0.3重量部をオートクレーブ内に供給したこと以外は実施例1と同様にして直方体形状の発泡成形品を得た。
(実施例18)
可塑剤をオートクレーブ内に供給した後であって100℃に昇温する前に、難燃剤としてテトラブロモシクロオクタン(TBCO)1.0重量部、難燃助剤としてジクミルパーオキサイド(DCP)0.3重量部をオートクレーブ内に供給したこと以外は実施例10と同様にして直方体形状の発泡成形品を得た。
得られた直方体形状の発泡成形品を60℃にて5時間に亘って養生した後、この養生後の発泡成形品の変形率及び熱融着率を下記に示した要領で測定し、その結果を表2に示した。
(変形率)
直方体形状の発泡成形品1の平面長方形状(縦1840mm×横930mm)の上面及び下面のそれぞれにおいて、対角線状に位置する頂点間に一本の糸をまっすぐに張った状態に配設し、糸とこの糸に対向する発泡成形品1の上下面との間における垂直方向の距離のうち、最長となる距離A,B(図1参照)を測定し、下記式に基づいて変形率を算出した。そして、変形率が1%未満を○、1%以上を×として評価した。
変形率(%)=100×(A+B)/530
(熱融着率)
発泡成形品における厚み方向の中心部から縦1840mm×横930mm×厚み50mmの試験シートをニクロム線を用いて切り出した。次に、この試験シートにその縦方向の中央において横方向に沿ってカッタナイフを用いて深さ約5mmの切込線を入れた。
しかる後、試験シートを切込線に沿って手で二分割し、この分割断面を目視観察した。そして、試験シートの分割断面において、全部の発泡粒子の数(a)と、発泡粒子同士が熱融着界面で破断することなく発泡粒子自体が破断された発泡粒子の数(b)とを数え、下記式に基づいて熱融着率を算出し、80%以上を○、60%以上で且つ80%未満を△、60%未満を×として評価した。
熱融着率(%)=100×b/a
Figure 2006213850
Figure 2006213850
実施例において変形率を測定する要領を示した模式断面図である。
符号の説明
1 発泡成形品

Claims (1)

  1. スチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させてなる発泡性スチレン系樹脂粒子であって、スチレン系モノマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ノルマルプロピルベンゼン、キシレン及びトルエンからなる群から選ばれた一種又は二種以上の芳香族有機化合物の総重量が発泡性スチレン系樹脂粒子の全重量に対して2000ppm未満であり、アジピン酸エステル及びセバシン酸エステルからなる群から選ばれた少なくとも一種のエステル化合物が合計0.2〜1.0重量%含有され、且つ、上記発泡剤の総重量と、上記エステル化合物の総重量との比(発泡剤の総重量/エステル化合物の総重量)が7〜70であると共に、表面に融点が50〜90℃の脂肪酸トリグリセライドを上記発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.01〜0.5重量部、付着させていることを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子。
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