JP2006212480A - 炭素膜及び炭素膜を用いた水と有機溶剤との分離方法 - Google Patents

炭素膜及び炭素膜を用いた水と有機溶剤との分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水とエタノール等の有機溶剤との分離性能及び耐酸性に優れた炭素膜と、当該炭素膜を使用し、酸性環境下においても、水とエタノール等の有機溶剤との分離を、高効率で長期に渡って安定して行うことができる分離方法を提供する。
【解決手段】多孔質基材の表面に形成された樹脂層からなる炭素膜の前駆体を、酸素不活性雰囲気下で熱分解することにより炭化して得られる炭素膜であって、前記炭化後に少なくとも1度、水溶液にした時に酸性を示す分子を吸着させる処理が施された炭素膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭素材料の持つ細孔を利用して、水と有機溶剤とを含有する液体混合物から水と有機溶剤とを分離するために用いられる炭素膜に関する。
近年、環境保護や廃材の有効利用といった観点から、バイオマス技術を利用したエタノールの生産が注目を集めている。従来、このようなバイオマス技術によって生産されたエタノールを回収する方法として、ゼオライト膜の選択透過性を利用した方法が行われている。これは、木質系バイオマスから得られた水とエタノールとを含有する液体混合物をゼオライト膜に接触させ、水だけを選択的に透過させることで、エタノールと水とを分離するものである。
ところで、木質系バイオマスから得られる水とエタノールとを含有する液体混合物には、水とエタノールの他に、酢酸等の有機酸も混在しているが、一般にゼオライト膜は耐酸性が低いため、有機酸による分離性能の低下や早期劣化が懸念される。
また、従来は主に気体混合物からの特定の成分の分離に使用されてきた炭素膜を、水とエタノール等の有機溶剤との分離に利用する研究も行われているが(例えば、非特許文献1参照。)、従来のゼオライト膜の代用となるような優れた分離性能を有する炭素膜を得るには、より一層の研究を要するのが実状である。
Hidetoshi Kita, Koji Nanbu, Hiroshi Maeda, Ken-ichi Okamoto, ACS Symposium Series(American Chemical Society), 2004, p.203-217, Gas Separation and Pervaporation through Microporous Carbon Membranes Derived from Phenolic Resin
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水とエタノール等の有機溶剤との分離性能及び耐酸性に優れた炭素膜と、当該炭素膜を使用し、酸性環境下においても、水とエタノール等の有機溶剤との分離を、高効率で長期に渡って安定して行うことができる分離方法を提供することにある。
本発明によれば、多孔質基材の表面に形成された樹脂層からなる炭素膜の前駆体を、酸素不活性雰囲気下で熱分解することにより炭化して得られる炭素膜であって、前記炭化後に少なくとも1度、水溶液にした時に酸性を示す分子を吸着させる処理が施された炭素膜、が提供される。
また、本発明によれば、前記炭素膜の片面に、水と有機溶剤とを含有する液体混合物を接触させ、当該炭素膜の反対側に水を選択的に透過させることにより、前記水と前記有機溶剤とを分離する、炭素膜を用いた水と有機溶剤との分離方法、が提供される。
本発明の炭素膜は、耐酸性に優れることに加え、少なくとも1度、水溶液にした時に酸性を示す分子を吸着させる処理が施されたことにより、水とエタノールのような有機溶剤との分離性能が向上しており、従来使用されてきたゼオライト膜と比べても遜色のない優れた分離性能を発揮する。また、本発明の分離方法においては、前記のような水と有機溶剤との分離性能及び耐酸性に優れた炭素膜を使用することにより、酸性環境下においても、水とエタノールのような有機溶剤との分離を、高効率で長期に渡って安定して行うことができる。
前記のとおり、本発明の炭素膜は、多孔質基材の表面に形成された樹脂層からなる炭素膜の前駆体を、酸素不活性雰囲気下で熱分解することにより炭化して得られる炭素膜であって、前記炭化後に少なくとも1度、水溶液にした時に酸性を示す分子(以下、「酸性分子」と言う。)を吸着させる処理が施されたことを主な特徴としている。
バイオマスから得られる水とエタノールとを含有する液体混合物からエタノールを回収するために、水とエタノールとの分離に使用されてきたゼオライト膜は、耐酸性が低いため、前記液体混合物中に存在する酢酸等の有機酸による損傷や早期の性能劣化が懸念されている。一方、炭素膜はゼオライト膜に比べて耐酸性に優れており、長期に渡って安定した分離性能を発揮する。更に、後述する実施例にも示すとおり、炭素膜は、単に耐酸性に優れるのみならず、少なくとも1度、酸性分子を吸着させる処理を施すと、水とエタノール等の有機溶剤との分離性能が向上することが、本発明者の研究により確認された。したがって、本発明の炭素膜は、高い耐酸性を有すると同時に、水と有機溶剤との分離において優れた分離性能を発揮する。
また、本発明の分離方法は、前記本発明の炭素膜の片面に、水と有機溶剤とを含有する液体混合物を接触させ、当該炭素膜の反対側に水を選択的に透過させることにより、水と有機溶剤とを分離することを特徴とするものである。
前記のとおり、本発明の炭素膜は高い耐酸性を有すると同時に、水と有機溶剤との分離性能にも優れたものであるので、酸性の環境下においても、水と有機溶剤との分離を長期に渡って高効率で安定して行うことが可能であり、例えば前記のようなバイオマス分野における水とエタノール等の有機溶剤との分離に好適に使用できる。
本発明の炭素膜は、その前駆体、すなわち熱分解により炭化する前の樹脂層について、特に種類を限定するものではないが、好適なものとしては、繰り返し単位が下記一般式(1)で表されるポリイミド樹脂(ただし、式中Xは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、及び芳香族基が直接又は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示し、nは5〜10000の整数を示し、Yは下記一般式(2)で表され、当該一般式(2)においては、主鎖骨格を形成するフェニレン基のうち少なくとも1つがm−フェニレン基であり、Zは直結、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−CH2−、−C(CH32−又は−C(CF32−を示し、mは1〜3の整数を示し、また、R1-4及びR’1-4は、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH3、−CF3、−OCH3、フェニル基、4−フェニルフェニル基、フェノキシ基又は4−フェニルフェノキシ基であり、R1-4及びR’1-4は全てが同一でも、また異なっていてもよく、更にその一部のみが同一であってもよい)の前駆体である下記一般式(3)で表されるポリアミド酸(式中、XとYは前記と同様の基を表す)を多孔質基材の表面に塗布し、加熱、乾燥して形成されたものを挙げることができる。
Figure 2006212480
Figure 2006212480
Figure 2006212480
前記一般式(1)で表されるポリイミド樹脂のうちでも、特に本発明において好適に使用できるものとして、以下の構造式(4)又は(5)で表されるものを挙げることができる。
Figure 2006212480
Figure 2006212480
前記ポリアミド酸及びポリイミド樹脂は、いかなる方法で製造されたものであっても構わない。前記ポリアミド酸及びポリイミド樹脂は、下記一般式(6)で表されるジアミン類(一般式(6)においては、アミノ基とZ及び/又はZとZを結合するフェニレン基のうち少なくとも1つがm−フェニレン基であり、Zは直結、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−CH2−、−C(CH32−又は−C(CF32−を示し、mは1〜3の整数を示し、また、R1-4及びR’1-4は、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH3、−CF3、−OCH3、フェニル基、4−フェニルフェニル基、フェノキシ基又は4−フェニルフェノキシ基であり、R1-4及びR’1-4は全てが同一でも、また異なっていてもよく、更にその一部のみが同一であってもよい)と下記一般式(7)で表されるテトラカルボン酸二無水物類(式中、Xは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接又は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示す)を単量体に使用して製造することができる。
Figure 2006212480
Figure 2006212480
前記ポリアミド酸及びポリイミド樹脂の製造に用いられるジアミン類は、一般式(6)で表される少なくとも1種の化合物が挙げられる。具体的には、限定されるわけではないが、例えば、一般式(6)においてm=1のジアミン類では、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−5,5’−ジトリフルオロメチルジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジクロロベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−(4−フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジ(4−フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等が、また、一般式(6)においてm=2のジアミン類では、1,3−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)−3−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−[(3−アミノ)−α,α−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]ベンゼン、1,3−[(4−アミノ)−α,α−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]ベンゼン、1,4−[(3−アミノ)−α,α−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−フルオロベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス[3−アミノ−4−(4−フェニルフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾニトリル、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2−フェニルベンゼン等が、更には、一般式(6)においてm=3のジアミン類では、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。これらのジアミン類は必要に応じて単独で、あるいは混合して使用することができる。
前記ポリアミド酸及びポリイミド樹脂の製造に用いられるテトラカルボン酸二無水物類としては、一般式(7)で表される少なくとも1種の化合物が挙げられる。具体的には、一般式(7)において、Xが炭素数2〜10の脂肪族基、炭素数4〜10の環式脂肪族基であるもの、
下式(8)で表される単環式芳香族基、
Figure 2006212480
下式(9)で表される縮合多環式芳香族基、
Figure 2006212480
及び下式(10)で表される芳香族基が直接又は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた4価の基であるテトラカルボン酸二無水物が使用される。
Figure 2006212480
(式中、Aは直接結合、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−CH2−、−C(CH32−、−C(CF32−、又は下式(11)を示す)
Figure 2006212480
(ここで、Bは直接結合、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−CH2−、−C(CH32−、−C(CF32−を示す)
一般式(7)で表されるテトラカルボン酸二無水物類としては、限定されるわけではないが、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,3−ビス[(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル]ベンゼン二無水物、1,4−ビス[(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル]ベンゼン二無水物、2,2−ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}プロパン二無水物、2,2−ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}プロパン二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、4,4’−ビス[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]ビフェニル二無水物、4,4’−ビス[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]ビフェニル二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルフィド二無水物、ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}スルフィド二無水物、2,2−ビス{4−[4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルプロパン二無水物、2,2−ビス{4−[3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ]フェニル}−1,1,1,3,3,3−プロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ぺリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。
前記ポリアミド酸及びポリイミド樹脂の製造においては、必要に応じて末端封止剤を用いることもできる。代表的な末端封止剤はモノアミン又はジカルボン酸無水物である。
モノアミンとしては、例えば、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,4−キシリジン、2,5−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン、o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネチジン、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−アミノベンズアルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベンズアルデヒド、o−アミノベンゾニトリル、m−アミノベンゾニトリル、p−アミノベンゾニトリル、2−アミノビフェニル、3−アミノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエーテル、4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルスルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルスルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノ−2−ナフトール、2−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトール、8−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、ペンチルアミン、ジペンチルアミン、ベンジルアミン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。
ジカルボン酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、2,3−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルエーテル無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、1,9−アントラセンジカルボン酸無水物等が挙げられる。これらのモノアミン又はジカルボン酸無水物はその構造の一部がアミン又はジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換されても差し支えない。
前記ポリアミド酸の製造においては、反応を有機溶媒中で行うことが好ましい方法である。反応において用いられる溶媒は限定されるわけではないが、例えば、下記(a)〜(e)等を挙げることができる。
(a)フェノール系溶媒である、フェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール。
(b)非プロトン性アミド系溶媒である、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、ヘキサメチルホスホロトリアミド。
(c)エーテル系溶媒である、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、テトラヒドロフラン、ビス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、1,4−ジオキサン。
(d)アミン系溶媒である、ピリジン、キノリン、イソキノリン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、イソホロン、ピペリジン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン。
(e)その他の溶媒である、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジフェニルエーテル、スルホラン、ジフェニルスルホン、テトラメチル尿素、アニソール等。
なお、これらの溶媒は、単独又は2種以上混合して用いても差し支えない。これらの溶媒の中でも、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。
前記ポリアミド酸の製造においては、公知の触媒を併用することができる。例えば、塩基触媒としては、上記(d)項記載の各種アミン系溶媒や、イミダゾール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等の有機塩基、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムで代表される無機塩基が挙げられる。また、酸触媒としてクロトン酸、アクリル酸、トランス−3−ヘキセノイック酸、桂皮酸、安息香酸、メチル安息香酸、オキシ安息香酸、テレフタル酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
前記ポリアミド酸の製造においては、ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸の濃度(以下、重合濃度と称する)は、何等制限はない。好ましい重合濃度は、5〜40質量%であり、更に好ましくは、10〜30質量%である。
前記ポリアミド酸溶液の製造においては、反応温度、反応時間及び反応圧力には、特に制限はなく公知の条件が適用できる。すなわち、反応温度は、およその範囲として、−10〜100℃が好ましいが、更に好ましくは、氷冷温度付近〜60℃前後の範囲であり、実施面で最も好ましく実用的には50〜60℃である。また、反応時間は、使用するモノマーの種類、溶媒の種類、及び反応温度により異なるが、1〜48時間が好ましい。更に好ましくは2、3時間〜十数時間前後であり、実施面で最も好ましくは、4〜10時間である。また、反応圧力は常圧で十分である。
本発明において、前記ポリアミド酸及びポリイミド樹脂の対数粘度は、特に限定されるものではないが、対数粘度としては、0.1〜2.0が好ましく、0.2〜1.9がより好ましく、0.3〜1.8が更に好ましい。
本発明の炭素膜の製造(酸性分子を吸着させる処理の前段階まで)には、従来公知の方法を用いることができる。すなわち、まず、例えば前記のような構造を有するポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸をN,N−ジメチルアセトアミドのような適当な有機溶媒に溶解させ、多孔質基材へ塗布した後、塗布した溶液を加熱、乾燥させ、ポリアミド酸から得られるポリイミド層を多孔質基材の表面に形成する。塗布は所定の膜厚が得られるよう、必要に応じて複数回繰り返してもよい。ポリアミド酸からポリイミドへの変換は、通常50〜400℃の加熱で実行される。好ましいイミド化温度は100〜300℃である。
炭素膜の支持体となる多孔質基材の材質としては、アルミナ、シリカ、コージェライト等が好適なものとして挙げられる。多孔質基材の気孔率は、当該基材の強度と透過性の観点から25〜55%程度とすることが好ましい。また、多孔質基材の平均細孔径は、0.005〜5μm程度とすることが好ましい。多孔質基材の厚さは、支持体として必要な強度を満たすとともに、分離成分の透過性を損なわない範囲で選択すればよく、また、形状についても炭素膜の使用目的に応じて適宜選択することができる。
多孔質基材への塗布が終了した後は、塗布した溶液を加熱、乾燥させ、更に熱処理により溶媒を蒸発させるとともにポリアミド酸をポリイミドに変換して炭素膜の前駆体であるポリイミド層を形成する。これを窒素雰囲気等の酸素不活性雰囲気下で400〜1000℃程度の温度範囲で熱分解することにより炭化させ、本発明の炭素膜を得る。
最終的に得られる炭素膜の膜厚は、0.1〜10μmとすることが好ましく、0.1〜3μmとするとより好ましい。炭素膜の膜厚が0.1μm未満では炭素膜の形成が不十分で十分な選択性を得ることが難しく、10μmを超えると膜厚が厚くなり、透過流速が小さくなってしまう。
なお、本発明の炭素膜を製造するにあたっては、多孔質基材の表面に前駆体を形成する前(例えばポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸を塗布する前)に、形成面(塗布面)となる多孔質基材の表面にエポキシ樹脂を塗り込む下地処理を施しておくことが好ましい。このような下地処理を施しておくことにより、液体の分離性能を損なうことなく透過流速を向上させることができる。
これは、下地処理により、炭素膜の炭素源となるポリイミド樹脂等の多孔質基材への侵入が少なくなり、基材表面で炭素膜が形成されるためと考えられる。すなわち、前記のような下地処理を行わない場合は、ポリイミド樹脂等の一部が多孔質基材内部に侵入して炭化するので、多孔質基材表面上の炭素膜を透過した液体は、更に有効膜面積の低下する基材内部に入り込んだ炭素膜の部分をも通過しなければならず、このため抵抗が大きくなって、透過流速が低下する。これに対し、前記のような下地処理を行った場合には、多孔質基材表面上の炭素膜を透過した液体は、有効膜面積の低下する基材内部では空孔に拡散するので、抵抗が小さくなり、透過流速が向上する。
前駆体を炭化させて得られた炭素膜は、炭化後に少なくとも1度、酸性分子を吸着させる処理を施すことにより、本発明の炭素膜となる。炭素膜は、後述する実施例の結果にも示されるように、単に耐酸性に優れるのみならず、酸性分子を吸着することによって、むしろ分離性能が向上するという特性を有しているので、予め前記のような処理を施してから使用することにより、一層優れた分離性能が得られる。
前記処理により炭素膜の分離性能が向上する理由としては、酸性分子が細孔壁に吸着することによって、細孔壁の親水性が向上するためと考えられる。吸着させる酸性分子としては、有機酸の分子であることが好ましく、例えば酢酸分子やクエン酸分子が好適なものとして挙げられる。炭素膜の細孔壁に酸性分子を吸着させるための具体的な方法としては、例えば、炭素膜を酢酸水溶液等の酸性水溶液に浸漬したり、炭素膜を酢酸分子等の酸性分子を含む気体に暴露したりする方法が挙げられる。前記処理として酸性水溶液に浸漬する場合、使用する酸性水溶液としては、pH=1〜6の有機酸水溶液が好ましい。また、酸性水溶液の温度は20〜90℃、浸漬する時間は1〜24時間とすることが好ましい。
本発明の分離方法において、水と分離する有機溶剤の種類は限定されるものではないが、水とエタノールとの分離に使用すると高い分離性能が得られるので、バイオマスから得られる水とエタノールとを含有する液体混合物からエタノールを回収する際の水とエタノールとの分離に好適である。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(炭素膜積層体の作製方法)
下記構造式(5)で表されるポリイミドの前駆体であるポリアミド酸(三井化学(株)製、AURUM(商品名))を、N,N−ジメチルアセトアミドで希釈し、ポリアミド酸含有量が10質量%であるポリアミド酸溶液(I)を得た。アルミナ多孔質基材(日本ガイシ(株)製、平均細孔径0.1μm、直径12mm、長さ40mmのチューブ)を一定速度で前記ポリアミド酸溶液(I)に吊り下げて浸漬後、再び一定速度で引き上げてポリアミド酸を塗布し、大気雰囲気下にて、90℃で30分間、300℃で1時間の熱処理を行い、多孔質基材と多孔質基材上に形成されたポリイミド樹脂層とを備えるポリイミド樹脂層配設基材を得た。得られたポリイミド樹脂層配設基材を、窒素雰囲気のボックス炉にて、700℃〜800℃で6時間熱処理し、炭素膜の前駆体であるポリイミド樹脂層を炭化して、膜厚が1〜2μmの炭素膜積層体を得た。なお、この熱処理に際しては、室温から300℃までの昇温速度を300℃/時間、300℃から炭化温度(700℃〜800℃)までの昇温速度を60℃/時間、炭化温度から室温までの降温速度を100℃/時間とした。
Figure 2006212480
(水/エタノール分離性能の評価法)
本実施例における炭素膜の水/エタノール分離性能(分離係数(α)と透過流速(Flux))は、図1に示す浸透気化装置により評価した。チューブ形状の炭素膜(炭素膜積層体)1の片側の端部を同じ直径のガラスチューブ2と、反対側の端部を緻密なアルミナ板3と、それぞれ気密状態が保たれるように接着した。炭素膜1を恒温槽4により一定温度に保たれた水/エタノール混合液からなる供給液5を入れたビーカー6に浸し、温度計12とともにシリコーン栓7でビーカー6に固定した。冷却トラップ8を液体窒素9(−196℃)に浸し、分離液の供給側圧力を大気圧、透過側圧力を真空ポンプ14にて0.01Torrとした。透過経路にはPFAのチューブ10を使用した。ビーカー6内には供給液5を撹拌するための撹拌子11を配し、ビーカー6上部には冷却管13を取り付けた。評価開始から所定時間が経過した後、冷却トラップ8に析出した透過液からなる固体を溶かし、その質量から透過流速(Flux[kg/h・m2])を求めた。また、透過液をTCDガスクロマトグラフに導入し、透過液の濃度を求めた。
(分離性能の計算)
炭素膜の分離性能の指標として、下記数式(I)で表される水/エタノール分離係数α(水/エタノール)、及び、下記数式(II)で表される透過流速(Flux[kg/h・m2])を用いた。なお、分離係数とは、供給側液組成比に対する透過側液組成比の比と定義される。下記数式(I)中、Perm(水)、Perm(エタノール)は、各々、膜を透過した水、エタノールの体積濃度[vol%]である。また、Feed(水)、Feed(エタノール)は、各々、供給液の水、エタノールの体積濃度[vol%]である。
α(水/エタノール)=(Perm(水)/Perm(エタノール))/(Feed(水)/Feed(エタノール)) ……(I)
Flux=Q/(A・t) ……(II)
(式(II)において、Q:透過液質量[kg]、A:炭素膜面積[m2]、t:時間[h])
(比較例1)
前記作製方法において炭化温度を700℃として得られた炭素膜(炭素膜積層体)を、前記評価法により評価した。供給液の水/エタノール比を90/10(vol%)、供給液の温度を70℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=10、透過流速Flux=5[kg/h・m2]であった。
(比較例2)
比較例1の後に、炭素膜をイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、供給液の水/エタノール比を10/90(vol%)、供給液の温度を25℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=50、透過流速Flux=0.15[kg/h・m2]であった。
(実施例1)
比較例2の後に、炭素膜をイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、炭素膜をpH=3の酢酸水溶液に75℃で5時間浸漬した。その後、炭素膜を酢酸水溶液から取り出してイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、供給液の水/エタノール比を90/10(vol%)、供給液の温度を70℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=70、透過流速Flux=5[kg/h・m2]であった。
(実施例2)
実施例1の後に、炭素膜をイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、供給液の水/エタノール比を10/90(vol%)、供給液の温度を25℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=280、透過流速Flux=0.18[kg/h・m2]であった。
(実施例3)
実施例2の後に、炭素膜をイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、炭素膜をpH=1の酢酸水溶液に75℃で5時間浸漬した。その後、炭素膜を酢酸水溶液から取り出してイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、供給液の水/エタノール比を90/10(vol%)、供給液の温度を70℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=70、透過流速Flux=4.5[kg/h・m2]であった。
(実施例4)
実施例3の後に、炭素膜をイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、供給液の水/エタノール比を10/90(vol%)、供給液の温度を25℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=320、透過流速Flux=0.18[kg/h・m2]であった。
(実施例5)
実施例4の後に、炭素膜をイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、供給液に純度99.7%以上の酢酸を加え、水/エタノール/酢酸比を10.0/89.8/0.2(vol%)とし、供給液に酢酸が混在した場合(酢酸2g/L)の分離性能を評価した。供給液の温度を25℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=330、透過流速Flux=0.15[kg/h・m2]であった。
(実施例6)
実施例5の後に、炭素膜をイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、供給液に純度99.7%以上の酢酸を加え、水/エタノール/酢酸比を10.0/88.6/1.4(vol%)とし、供給液に酢酸が混在した場合(酢酸15g/L)の分離性能を評価した。供給液の温度を25℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=300、透過流速Flux=0.12[kg/h・m2]であった。
(比較例3)
前記作製方法において炭化温度を800℃として得られた炭素膜(炭素膜積層体)を、前記評価法により評価した。供給液の水/エタノール比を90/10(vol%)、供給液の温度を70℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=47、透過流速Flux=0.70[kg/h・m2]であった。
(実施例7)
比較例3の後に、炭素膜をイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、図2に示すように、純度99.7%以上の酢酸15が入った三角フラスコ16を用意し、酢酸15に触れないように炭素膜1を三角フラスコ16に挿入した。炭素膜1は、片側の端部がガラスチューブ2と、反対側の端部が緻密なアルミナ板3と、それぞれ気密状態が保たれるように接着され、ガラスチューブ2を介してシリコーン栓7により三角フラスコ16に固定された。このような状態で、三角フラスコ16内の気密を保つことにより炭素膜1を酢酸分子を含む気体に室温で14日間暴露した。その後、炭素膜1を三角フラスコ16から取り出してイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、供給液の水/エタノール比を90/10(vol%)、供給液の温度を70℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=73、透過流速Flux=1.14[kg/h・m2]であった。
(比較例4)
前記作製方法において炭化温度を750℃として得られた炭素膜(炭素膜積層体)を、前記評価法により評価した。供給液の水/エタノール比を90/10(vol%)、供給液の温度を70℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=58、透過流速Flux=2.8[kg/h・m2]であった。
(実施例8)
比較例4の後に、炭素膜をイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、炭素膜をpH=2.2のクエン酸水溶液に室温で6時間浸漬した。その後、炭素膜をクエン酸水溶液から取り出してイオン交換水で洗浄し、80℃の大気中で乾燥した。十分乾燥した後、供給液の水/エタノール比を90/10(vol%)、供給液の温度を70℃として、炭素膜の水/エタノール分離性能を評価した結果、分離係数α(水/エタノール)=80、透過流速Flux=3.1[kg/h・m2]であった。
実施例及び比較例の評価結果を下記表1〜5にまとめた。なお、表1〜4に示す実施例は、酸性分子として酢酸分子が、また、表5に示す実施例は、酸性分子としてクエン酸分子が、それぞれ炭素膜に吸着されている。また、表1は炭化温度700℃で作製した炭素膜を試料とし、供給液の水/エタノール比が90/10(vol%)で、供給液の温度が70℃の場合(比較例1、実施例1、実施例3)の評価結果をまとめたものである。表2は炭化温度700℃で作製した炭素膜を試料とし、供給液の水/エタノール比が10/90(vol%)で、供給液の温度が25℃の場合(比較例2、実施例2、実施例4)の評価結果をまとめたものである。表3は炭化温度700℃で作製した炭素膜を試料とし、供給液に酢酸が加わった場合(実施例5、実施例6)の評価結果をまとめたものである。表4は炭化温度800℃で作製した炭素膜を試料とし、供給液の水/エタノール比が90/10(vol%)で、供給液の温度が70℃の場合(比較例3、実施例7)の評価結果をまとめたものである。表5は炭化温度750℃で作製した炭素膜を試料とし、供給液の水/エタノール比が90/10(vol%)で、供給液の温度が70℃の場合(比較例4、実施例8)の評価結果をまとめたものである。
Figure 2006212480
Figure 2006212480
Figure 2006212480
Figure 2006212480
Figure 2006212480
以上の結果より、前記炭素膜に水/エタノール混合液を供給した場合、水が選択的に透過することがわかる。また、pH=1といった強酸に浸漬しても、膜の破壊や水/エタノール分離性能の低下はなく、むしろこのような酸処理により分離性能が向上した。加えて、供給液に酸が混在しても、分離性能はほとんど変化しなかった。更に、水溶液にした時に酸性を示す分子を含む気体に暴露した場合においても、分離性能の向上が認められた。
本発明は、例えばバイオマスから得られる水とエタノールとを含有する液体混合物からエタノールを回収する際に、水とエタノールとを分離する方法として好適に利用することができる。
実施例において、水/エタノール分離性能の評価に使用した浸透気化装置の概略図である。 実施例において、水溶液にした時に酸性を示す分子を含む気体に、炭素膜を暴露した方法を示す概略図である。
符号の説明
1…炭素膜(炭素膜積層体)、2…ガラスチューブ、3…アルミナ板、4…恒温槽、5…供給液、6…ビーカー、7…シリコーン栓、8…冷却トラップ、9…液体窒素、10…チューブ、11…撹拌子、12…温度計、13…冷却管、14…真空ポンプ、15…酢酸、16…三角フラスコ。

Claims (11)

  1. 多孔質基材の表面に形成された樹脂層からなる炭素膜の前駆体を、酸素不活性雰囲気下で熱分解することにより炭化して得られる炭素膜であって、前記炭化後に少なくとも1度、水溶液にした時に酸性を示す分子を吸着させる処理が施された炭素膜。
  2. 前記処理として、酸性水溶液に浸漬する処理が施された請求項1に記載の炭素膜。
  3. 前記処理として、水溶液にした時に酸性を示す分子を含む気体に暴露する処理が施された請求項1に記載の炭素膜。
  4. 前記分子が有機酸の分子である請求項1ないし3の何れか一項に記載の炭素膜。
  5. 前記有機酸の分子が酢酸分子又はクエン酸分子である請求項4に記載の炭素膜。
  6. 前記炭素膜の前駆体が、繰り返し単位が下記一般式(1)で表されるポリイミド樹脂(ただし、式中Xは炭素数2〜27の脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、及び芳香族基が直接又は架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基からなる群より選ばれた4価の基を示し、nは5〜10000の整数を示し、Yは下記一般式(2)で表され、当該一般式(2)においては、主鎖骨格を形成するフェニレン基のうち少なくとも1つがm−フェニレン基であり、Zは直結、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−CH2−、−C(CH32−又は−C(CF32−を示し、mは1〜3の整数を示し、また、R1-4及びR’1-4は、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−CH3、−CF3、−OCH3、フェニル基、4−フェニルフェニル基、フェノキシ基又は4−フェニルフェノキシ基であり、R1-4及びR’1-4は全てが同一でも、また異なっていてもよく、更にその一部のみが同一であってもよい)の前駆体である下記一般式(3)で表されるポリアミド酸(式中、XとYは前記と同様の基を表す)を前記多孔質基材の表面に塗布し、加熱、乾燥して形成されたものである請求項1ないし5の何れか一項に記載の炭素膜。
    Figure 2006212480
    Figure 2006212480
    Figure 2006212480
  7. 前記ポリイミド樹脂が下記構造式(4)で表されるものである請求項6に記載の炭素膜。
    Figure 2006212480
  8. 前記ポリイミド樹脂が下記構造式(5)で表されるものである請求項6に記載の炭素膜。
    Figure 2006212480
  9. 前記多孔質基材が0.005〜5μmの平均細孔径と25〜55%の気孔率とを有するものである請求項1ないし8の何れか一項に記載の炭素膜。
  10. 請求項1ないし9の何れか一項に記載の炭素膜の片面に、水と有機溶剤とを含有する液体混合物を接触させ、当該炭素膜の反対側に水を選択的に透過させることにより、前記水と前記有機溶剤とを分離する、炭素膜を用いた水と有機溶剤との分離方法。
  11. 前記有機溶剤がエタノールである請求項10に記載の炭素膜を用いた水と有機溶剤との分離方法。
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