JP2006208371A - 円筒体検査装置および同方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒体90に対する表面検査と回転フレ検査とを並行して行う。
【解決手段】円筒体90に計測光43を照射する発光部41、および前記発光部41による計測光43を受光する受光部42を有し、前記円筒体90の回転フレ量を計測する回転フレ計測手段4と、前記円筒体90の外表面を照明する照明10、および前記照明10により照明された前記円筒体90の外表面を撮影するカメラ30を有し、前記円筒体90の表面状態を計測する表面状態計測手段5と、を備える。前記照明10の照明光に、前記受光部42の受光波長域の光を含まないことにより、回転フレ量を検出する受光部42は、表面状態の検出のための照明光の影響を受けることを防止する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、感光体ドラム基体等の円筒体に対する回転フレ検査と表面検査とを行う円筒体検査装置および同方法等に関する。
感光ドラム用基体等の円筒体では、高い表面精度が求められるため、キズ、凹凸、異物付着および汚れ等の表面欠陥を検出するための表面検査が行われている。
たとえば下記特許文献1には、被検査体の表面に照射する光の波長を変化させることにより、欠陥の不具合の度合いを判定する表面検査装置が提案されている。
下記特許文献2には、接触式のセンサにより円筒状被検査体の表面変位を検出しながら、円筒状被検査体の表面検査を行うことにより、表面変位に基づいて表面検査結果を補正する方法が提案されている。
また、感光ドラム用基体等の円筒体では、高い回転精度が求められるため、回転フレ量を検出するための回転フレ検査等が行われている。
特開平8−285558号 特開平5−18727号
しかしながら、円筒体の表面検査および回転フレ検査を、ともに光学的計測手段を用いて行うと、検査のための照明光や計測光が他方の光検出器等に悪影響を与えるため、両検査は工程を分けて行わざるをえず、検査効率の観点から改善の余地があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、円筒体に対する表面検査と回転フレ検査とを並行して行うことができる円筒体検査装置および同方法等を提供することを目的とする。
本発明は、下記の手段を提供する。すなわち、
[1]検査対象物たる円筒体を所定の検査位置で回転可能に支持する支持部と、
前記円筒体に計測光を照射する発光部、および前記発光部による計測光またはその反射光を受光する受光部を有し、前記円筒体の回転フレ量を計測する回転フレ計測手段と、
前記円筒体の外表面を照明する照明、および前記照明により照明された前記円筒体の外表面を撮影するカメラを有し、前記円筒体の表面状態を計測する表面状態計測手段と、を備え、
前記照明の照明光は、前記受光部の受光波長域の光を含まないことを特徴とする円筒体検査装置。
[2] 前記発光部の計測光は、前記カメラの受光波長域の光を含まない前項1に記載の円筒体検査装置。
[3]検査対象物たる円筒体を所定の検査位置で回転可能に支持する支持部と、
前記円筒体に計測光を照射する発光部、および前記発光部による計測光またはその反射光を受光する受光部を有し、前記円筒体の回転フレ量を計測する回転フレ計測手段と、
前記円筒体の外表面を照明する照明、および前記照明により照明された前記円筒体の外表面を撮影するカメラを有し、前記円筒体の表面状態を計測する表面状態計測手段と、を備え、
前記受光部は、受光動作を断続的に繰り返すように構成され、
前記照明は、前記受光部の受光動作時に照明動作を停止することを特徴とする円筒体検査装置。
[4]前記カメラも撮像動作を断続的に繰り返すように構成され、
前記発光部は、前記カメラの撮像動作時に計測光の照射動作を停止する前項3に記載の円筒体検査装置。
[5]前記受光部の受光動作と前記カメラの撮像動作とが、交互に切り替えながら行われる前項4に記載の円筒体検査装置。
[6]前記受光部の受光動作が、前記カメラの撮像動作によって得られた撮像画像データの伝送動作と並行して行われる前項4または5に記載の円筒体検査装置。
[7]前記照明は、当該照明の交流電源周波数の整数倍の周波数で照明動作が制御される前項3〜6のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[8]前記受光部の受光動作は、前記照明の照明動作に応じて制御される前項3〜7のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[9]前記照明の照明動作の停止は、当該照明の光源の消灯動作による前項3〜8のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[10]前記照明の照明動作の停止は、当該照明の光源と前記円筒体の間に遮光体を介在させることによって行われる前項3〜8に記載の円筒体検査装置。
[11]前記照明はLED照明から構成された前項1〜10のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[12]前記受光部の受光波長域は受光波長域は、その下限が500nm以上、その上限が550nm以下である前項1〜11のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[13]前記照明の照明光は複数のピーク波長を含む前項1〜12のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[14]前記照明は3波長蛍光灯から構成された前項13に記載の円筒体検査装置。
[15]前記表面状態計測手段が画像処理手段を有する前項1〜14のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[16]前記回転フレ計測手段は、前記発光部から照射され、前記円筒体によって遮られなかった計測光を前記受光部によって受光することにより、前記円筒体の変位を検出する透過式変位計測手段から構成された前項1〜15のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[17]前記カメラは、ラインセンサカメラである前項1〜16のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[18]前記表面状態計測手段のカメラによる撮像結果および前記回転フレ計測手段の受光部による検出結果のうち、同じタイミングまたは近接するタイミングで計測されたいずれか一方の結果に基づいて他方の結果を評価する組合せ評価手段を備えた前項1〜17のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[19]前記組合せ評価手段は、前記表面状態計測手段のカメラによる撮像結果および前記回転フレ計測手段の受光部による検出結果の一方から異常な結果を検出した場合には、同じタイミングまたは近接するタイミングで計測された他方の結果を無効とする前項18に記載の円筒体検査装置。
[20]前記組合せ評価手段は、前記表面状態計測手段のカメラによる撮像結果および前記回転フレ計測手段の受光部による検出結果が、予め設定された範囲外の結果を検出した場合に、当該結果を異常な結果として検出する前項19に記載の円筒体検査装置。
[21]前記組合せ評価手段は、前記無効とされた結果を所定の代替結果に置換する前項19または20に記載の円筒体検査装置。
[22]前記代替結果は、前記無効とされた結果をそれに近接するタイミングで計測された結果から作成する前項21に記載の円筒体検査装置。
[23]前記検査対象物たる円筒体は、感光ドラム用基体であることを特徴とする前項1〜21のいずれかに記載の円筒体検査装置。
[24]円筒体を成形する成形手段と、
前記円筒体を検査対象物として表面検査を行う前項1〜23のいずれかに記載の円筒体検査装置と、
前記円筒体検査装置における検査結果が所定の基準を満たすか否かにより当該円筒体を分別し、前記所定の基準を満たす場合に当該円筒体を完成品とする判別手段と、
を備えたことを特徴とする円筒体製造システム。
[25]回転支持された円筒体に照射された計測光またはその反射光を受光部で受光することによる前記円筒体の回転フレ量の計測と、前記受光部の受光波長域の光を含まない照明光によって照明された前記円筒体の外表面を撮影することによる前記円筒体の表面状態の計測と、を同時に実行することを特徴とする円筒体検査方法。
[26]回転支持された円筒体に照射された計測光またはその反射光を受光部で受光することによる前記円筒体の回転フレ量の計測を断続的に繰り返し行うとともに、前記受光部の受光動作時には停止する照明光によって照明される前記円筒体の外表面を撮影することによる前記円筒体の表面状態の計測を並行して行うことを特徴とする円筒体検査方法。
[27]円筒体を成形するステップと、
前記円筒体を検査対象物として前項25または26に記載の円筒体検査方法を実行するステップと、を含むことを特徴とする円筒体の製造方法。
[28]前項27に記載の円筒体の製造方法により製造されたことを特徴とする円筒体。
[29]前項27に記載の円筒体の製造方法により製造されたことを特徴とする感光ドラム用基体。
上記発明[1]によると、表面状態計測手段の照明の照明光が前記回転フレ計測手段の受光部の受光波長域の光を含まないため、回転フレ量を検出する受光部は、表面状態の検出のための照明光の影響を受けることなく、光学系による高精度な円筒体の表面状態の計測と回転フレ量の計測を並行して実行することができる。
前記発明[2]によると、回転フレ計測手段の発光部の計測光が表面状態計測手段のカメラの受光波長域の光を含まないため、表面状態を撮影するカメラは、回転フレ検出のための計測光の影響を受けることなく、円筒体の表面状態の計測と回転フレ量の計測を並行して実行することができる。
上記発明[3]によると、表面状態計測手段の照明の照明動作が回転フレ計測手段の受光部の受光動作時に停止するため、回転フレ量を検出する受光部は、表面状態の検出のための照明光の影響を受けることなく、光学系による高精度な円筒体の表面状態の計測と回転フレ量の計測を並行して実行することができる。
前記発明[4]によると、回転フレ計測手段の発光部の計測光照射動作が表面状態計測手段のカメラの撮像動作時に停止するため、表面状態を撮影するカメラは、回転フレ検出のための計測光の影響を受けることなく、円筒体の表面状態の計測と回転フレ量の計測を並行して実行することができる。
上記発明[5]によると、受光部の受光動作とカメラの撮像動作とが交互に切り替えながら行われるため、断続する受光動作や撮像動作の動作間隔を短縮して、回転フレ計測および表面状態計測のそれぞれにおいてほぼ連続的な計測を行うことができる。
上記発明[6]によると、受光部の受光動作がカメラの伝送動作と並行して行われるため、断続する受光動作や撮像動作の動作間隔をさらに短縮して効率的に計測を行うことができる。
上記発明[7]によると、交流電源周波数の整数倍の周波数で照明動作が制御されるため、照明動作の制御を簡素化することができる。
上記発明[8]によると、受光部の受光動作が照明動作に応じて制御されるため、特別な同期信号によらず照明と受光部の動作を同期させることができ、装置を簡略化することができる。
上記発明[9]によると、照明の照明動作の停止は光源の消灯動作によるため、簡易な構成で照明の制御を行うことができる。
上記発明[10]によると、照明の照明動作の停止は遮光体によるため、光源の消灯による場合のような残光の影響を軽減して確実に照明動作を停止させることができ、これにより正確に回転フレの計測を行うことができる。
上記発明[11]によると、照明がLED照明から構成されるため、光源点灯時の検査が有効に行えるまでに安定するまでの時間や、消灯時の残光の影響を極小化できる。また、照明の繰り返し発光消灯動作にも、劣化なく対応することができる。
上記発明[12]によると、受光部の受光波長域は、その下限が500nm以上、その上限が550nm以下であるため、たとえばCCDによって構成すれば受光感度が大きい波長域を利用することができ、高い精度で回転フレを計測することができる。
上記発明[13]によると、照明の照明光は複数のピーク波長を含むため、検出されやすさが照明の波長に依存する種々の表面状態を検出することができる。
上記発明[14]によると、照明として3波長蛍光灯が用いられるため、赤、緑、青の独立した3つのピーク波長を有する照明光を容易かつ安価に実現して、検出されやすさが照明の波長に依存する種々の表面状態を検出することができる。
上記発明[15]によると、表面状態計測手段が画像処理手段を有するため、その計算能力により様々な表面状態の解析を行うことができる。
上記発明[16]によると、変位計測手段は透過式変位計測手段から構成されたため、検査対象物たる円筒体の素材や表面状態に左右されず確実に回転フレを検出することができる。
上記発明[17]によると、ラインセンサカメラが用いられるため、微細な表面欠陥を確実に捉えることができる。
上記発明[18]によると、表面状態計測手段の撮像結果と回転フレ計測手段の検出結果のうち、同じタイミングまたは近接するタイミングで計測された一方の結果に基づいて他方の結果を評価する組合せ評価手段を備えたため、一方の結果を他方の結果の補正に利用することができ、これにより相乗的に計測精度の信頼性を高めることができる。
上記発明[19]によると、表面状態計測手段の撮像結果と回転フレ計測手段の検出結果の一方から異常な結果を検出した場合には、同じタイミングまたは近接するタイミングで計測された他方の結果を無効とするため、円筒体の支持状態等の計測環境に異常が生じたことを一方の計測手段が検出すれば、円筒体の異常と計測環境の異常とを区別しにくい他方の計測手段においても、異常な計測環境下で計測された結果を無効とされ、最終結果としての検査結果の信頼性を高めることができる。
上記発明[20]によると、表面状態計測手段の撮像結果と回転フレ計測手段の検出結果が、予め設定された範囲外の結果を検出した場合には当該結果を異常な結果として検出するため、容易かつ確実に計測環境の異常を判別することができる。
上記発明[21]によると、無効とされた結果を所定の代替結果に置換するため、表面状態計測手段の撮像結果または回転フレ計測手段の検出結果の一部が無効とされても、この無効な結果の欠落を防止して検出結果を得ることができる。
上記発明[22]によると、無効とされた結果をそれに近接するタイミングで計測された結果から作成するため、無効とされた結果を妥当な代替結果で代替した検出結果を得ることができる。
上記発明[23]によると、感光ドラム用基体に求められる表面精度の検査精度を評価して、好適な感光ドラム用基体の生産に寄与することができる。
上記発明[24]にかかる円筒体製造システムによると、成形した円筒体の回転フレおよび表面状態を高い精度で確実に検査して、高精度な円筒体を製造することができる。
上記発明[25]によると、表面状態計測の照明光が回転フレ計測の受光部の受光波長域の光を含まないため、回転フレ量を検出する受光部は、表面状態の検出のための照明光の影響を受けることなく、光学系による高精度な円筒体の表面状態の計測と回転フレ量の計測を並行して実行することができる。
上記発明[26]によると、表面状態計測の照明光が回転フレ計測の受光部の受光動作時に停止するため、回転フレ量を検出する受光部は、表面状態の検出のための照明光の影響を受けることなく、光学系による高精度な円筒体の表面状態の計測と回転フレ量の計測を並行して実行することができる。
上記発明[27]にかかる円筒体の製造方法によると、成形した円筒体の回転フレおよび表面状態を高い精度で確実に検査して、高精度な円筒体を製造することができる。
上記発明[28]にかかる円筒体によると、高い表面精度を確実に確保することができる。
上記発明[29]にかかる円筒体によると、高い表面精度を確実に確保することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について、模式的な説明図を参照しながら説明する。
この第1実施形態は、波長域の異なる光を用いることにより、円筒体に対する回転フレ検査と表面検査とを並行して行うことを可能とするものである。
<検査対象物>
図1は、この第1実施形態にかかる円筒体検査装置の検査対象物とされる円筒体(管体)の斜視図である。
この図1に示すように、円筒体(管体)90は、たとえば電子写真システムを構成する複写機、プリンタ、FAX装置、これらの複合機等において、感光ドラム、転写ローラ、現像ローラ、その他各部に利用される。
その際、円筒体90は、その両端において回転支持され、その外周面91が所定の機能のために利用される。このため、円筒体検査装置は、このような円筒体90を回転させた際の外周面91の変位、すなわち回転フレ量と、外周面の表面状態を計測し、検査するようになっている。
このような円筒体90としては、具体的には、電子写真システムを採用した複写機やプリンタ等における感光ドラム用の素管や基体を挙げることができる。なお、感光ドラム用の基体とは、切削加工や引抜き加工等が行われた後の円筒体であって、感光層の形成前の円筒体をいう。また、感光ドラム用基体に感光層を形成した後の円筒体も、本発明の検査を行う対象たる円筒体とできる。感光ドラム用基体外周面は、金属光沢を有し、入射した光のほとんどを正反射する鏡面となっている。
この円筒体検査装置の検査対象物とされる感光ドラム用基体は、たとえば直径が10〜60mm、長さ200〜500mm程度のものである。
このような円筒体90の製造方法としては、後述するように、押出成形および引き抜き成形の組み合わせを挙げることができる。ただし、これに限定されるものではなく、押出成形、引き抜き成形、鋳造、鍛造、射出成形、切削加工またはこれらの組み合わせなど、円筒体を製管できる方法であればよい。
また、対象とする円筒体90の材質は特に限定されるものでなく、各種の金属材料の他、合成樹脂等を適用することができる。たとえば、アルミニウムおよびアルミニウム合金(1000〜7000系)、銅および銅合金、鋼材、マグネシウムおよびマグネシウム合金を挙げることができる。
特に好ましい材質の例として、アルミニウム合金の3003合金、6061合金、6051合金および7075合金を挙げることができる。たとえば3003合金は好ましくは感光ドラム用基体として用いることができ、6061合金は好ましくは自動車部品であるプロペラシャフトとして用いることができ、6051合金は好ましくは一般機械部品として用いることができ、7075合金は好ましくはバット用素管として用いることができる。なお、本明細書中の「アルミニウム」はアルミニウム合金を含むものである。
<全体構成>
図2は、本発明の第1実施形態にかかる円筒体検査装置の正面図である。図3は、同装置の平面図である。図4は、同装置の側面図である。
この円筒体検査装置1は、図2に示すように、検査装置本体2と、この検査装置本体2に円筒体90を供給する円筒体供給コンベア51と、検査装置本体2から円筒体90を順次搬出する合格品搬出コンベア52および不合格品搬出コンベア53とを備えている。
検査装置本体2は、検査位置の円筒体(検査対象物)90を回転支持するチャック部70等からなる支持部3と、円筒体90の回転フレ量を計測する回転フレ計測手段4と、円筒体90の表面状態を計測する表面状態計測手段5と、を備えている。
以下、この円筒体検査装置1の各部について順次説明する。
円筒体供給コンベア51は、上縁部がV型に切り欠かれた円筒体支持台59…で各円筒体90…の両端近傍部分を支持し、各円筒体支持台59…を図示しない駆動チェーンで移動させることにより、検査前の円筒体90を検査装置本体2に移送する。
検査装置本体2の円筒体供給側(図2,図3の左側)には、円筒体90を両側端部から挟んで持ち上げて移送するコンベア間移載装置54が設けられており、円筒体供給コンベア51によって搬送されてきた円筒体90を、コンベア間移載装置54によって検査装置本体2内の搬送コンベア61に移載するようになっている。
合格品搬出コンベア52および不合格品搬出コンベア53は、ともに、上縁部がV型に切り欠かれた円筒体支持台59…で各円筒体90…の両端近傍部分を支持し、各円筒体支持台59…を図示しない駆動チェーンで移動させることにより、検査後の円筒体90を検査装置本体2から搬出する。また、合格品搬出コンベア52と不合格品搬出コンベア53をまたぐ位置には、不合格品払出ロボット56が設けられており、検査装置本体2における検査で不合格品と判定された円筒体90を、合格品搬出コンベア52上から不合格品搬出コンベア53上に送り出すようになっている。
検査装置本体2の円筒体搬出側(図2,図3の右側)には、円筒体90を両側端部から挟んで持ち上げて移送するコンベア間移載装置55が設けられており、検査装置本体2内の搬送コンベア62上の円筒体90を、コンベア間移載装置55によって合格品搬出コンベア52に移載するようになっている。
検査装置本体2内の搬送コンベア61,62は、上縁部がV型に切り欠かれた円筒体支持台63…で各円筒体90…の両端近傍部分を支持し、各円筒体支持台63…を駆動チェーンで移動させることにより、検査直前および直後の円筒体90を移送する。
<回転移送装置>
検査前後の搬送コンベア61,62の間には、円筒体90を検査位置Bに移送する回転移送装置64が配置されている。この回転移送装置64は、円筒体90を支持するチャック部70を複数(ここでは4個)備えている。
各チャック部70…は、回転駆動モータ65の回転軸66に接続された回転フレーム67に取り付けられており、搬送コンベア61から円筒体90を取り出すの取出位置Aと、光源10、遮光体20およびカメラ30等の検査光学系による検査を実行する検査位置Bと、搬送コンベア62に円筒体90を送り出す送出位置Cとに同時に位置するチャック部70…が存在するように配置されている。
そして、取出位置Aに位置するチャック部70は搬送コンベア61から検査前の円筒体90をチャックして取り出し、検査位置Bに位置するチャック部70は円筒体90を回転支持して表面検査を実行し、送出位置Cに位置するチャック部70は検査後の円筒体90のチャックを解除して搬送コンベア62に送り出す作業を、同時並行して行うことができるようになっている。また、取出位置Aから検査位置Bに移動するチャック部70は、検査位置Bに搬送するまでに円筒体90の回転が安定するように、予め円筒体90の回転駆動を開始するようになっており、これにより検査位置Cに到着すれば即座に表面検査を実行して、サイクルタイムの短縮を図ることができるようになっている。
<チャック部>
図5は、第1実施形態におけるチャック部70の正面図である。図6は、同チャック部70の側面図である。
これらの図に示すように、各チャック部70は、1つの基準ローラ71と、2つの支持ローラ72,72とを備えており、円筒体90の両側に配置された一対のチャック部70,70が協働して、1本の円筒体90をチャックするようになっている。
各チャック部70における基準ローラ71は、検査位置Bにおける姿勢では、円筒体90の内周面の上側に接触してその高さ位置を規定し、回転フレ計測手段による回転フレ計測において円筒体90位置の基準となるものである。基準ローラ71は、チャック部本体76に対して回転可能に取り付けられ、検査実行時に円筒体90とともに回転する。また、協働して1本の円筒体90をチャックする一対のチャック部70の一方には、基準ローラ回転駆動モータ73が設けられ、検査実行時に基準ローラ71を回転駆動することにより、円筒体90を回転させることができるようになっている。
支持ローラ72,72は、検査位置Bにおける姿勢では、円筒体90の内周面の下側左右にそれぞれ接触し、エア駆動圧によって円筒体90を下方に付勢することにより、円筒体90の内周面の上側を確実に基準ローラ71に接触させて、その高さ位置を安定させる。また、支持ローラ72、72は、チャック部本体76に対して回転可能に取り付けられ、検査実行時には円筒体90とともに回転する。また、支持ローラ72,72は、図5,図6に破線と実線とで示すように、検査位置Bにおける姿勢では、上下方向に移動することにより基準ローラ71との距離を円筒体90の内径よりも小さくして、円筒体90をチャックする前後には基準ローラ71とともに円筒体90の内側に挿入することができるようになっている。これらの動作のため、各チャック部70…には、支持ローラ72,72をエア駆動圧によって上下に移動動作させる支持ローラ駆動部74が設けられている。
基準ローラ71および支持ローラ72,72が取り付けられたチャック部本体76は、回転移送装置64の回転フレーム67に取り付けられたチャック部ベース77に対し、スライド駆動部75によって円筒体90の軸方向にスライド動作可能となっており、円筒体90を両外側から挟み込んでチャックすることができるようになっている。
回転移送装置64およびチャック部70は、円筒体90を所定の検査位置Bで回転可能に支持する支持部を構成している。
<回転フレ計測手段>
回転フレ計測手段4は、円筒体90の回転フレ量を計測するものであり、円筒体90の軸方向位置の異なる5箇所にそれぞれ配置された5組の変位検出器40…を備えている。各変位検出器40…は、上記支持部3によって回転支持される円筒体90の各断面位置において外周面91の半径方向の変位量を検出する。
図7は、第1実施形態にかかる円筒体90の円筒体検査装置の要部の概略を表した側面図である。図8は、同検査装置の要部において回転フレ計測手段の概略を表した斜視図である。
この図に示すように、各変位検出器40は、円筒体90の軸方向に直交する方向から円筒体90を挟み込むように配置された光透過型の検出器であり、計測光43を照射する発光部41と、計測光43を受光する受光部42とが一組となっている。そして、発光部41から照射される計測光43のうち、円筒体90によって遮られず透過した光を受光部42によって検出することにより、円筒体90の外周面91の位置を検出するようになっている。すなわち、変位検出器40は、透過式変位計測手段として構成されている。
また、図7に示すように、各変位検出器40の検出領域幅は、円筒体90の直径を超える大きさを有しており、各変位検出器40は、円筒体90の外周面の一箇所の変位量だけでなく、それに対向する位置(円筒体の周方向について半周分異なる位置、180度回転した位置、あるいは逆位相位置)の変位量も同時に検出できるようになっている。これにより、これら互いに対向する位置において検出される変位量を組み合わせることにより、これら2つの位置を通る円筒体90の直径を求めることができ、より具体的に円筒体90の形状を把握することができるようになっている。
また、回転フレ計測手段4の各受光部42は、特定の波長域の光のみを検知するように構成されており、発光部41は、主としてこの特定の波長域の光を計測光43として照射するようになっている。
このような変位検出器40は、たとえばレーザー光を用いたレーザー変位計等から構成される。この場合、発光部41は、特定の波長域のレーザー光を集中して計測光43として照射する。また受光部42は、発光部41が照射した計測光のみを検知するように、特定の波長域の光のみ透過する波長特性を有するフィルターを備えており、受光センサ(受光素子)にはこのフィルターを介して受光するように構成されている。なお、受光部42の受光センサ(受光素子)自体が特定の波長域の光のみを検知する波長感度特性を備えることで、受光部42が特定の波長域の光のみを検知するようにしてもよい。
この発光部41が計測光43として照射し、受光部42が検知可能な特定の受光波長域は、後述するように、表面状態検出手段5の照明10が照射する照明光には実質的に含まれていない波長域に設定されており、これにより、表面状態検出手段5による照明光の影響を受けることなく、円筒体90の回転フレ量を検出できるようになっている。
また、回転フレ計測手段4が、非接触型の変位検出器40…から構成されているため、円筒体90の外表面に損傷を与えることがない。
また、非接触型の変位検出器40…は、光透過型の変位検出器であるため、光を遮る円筒体10の外周面近傍では光が回折して受光部42に到達し、必要以上に微細な外周面91の形状凹凸を捨象した検出結果が得られる。このため、必要以上に微細な表面欠陥による外周面91の変位量を覗いた適切な回転フレ計測結果を容易に得ることができる。
<表面状態計測手段>
表面状態計測手段5は、円筒体90の表面状態を計測するものであり、照明10、遮光体20カメラ30、およびカメラ30によって撮像された画像を処理する画像処理手段等を備えている。
<照明(光源)>
照明(光源)10は、検査位置Bに搬送されてきた円筒体90の外表面に対して検査のための照明光を照射する。この照明10は、高輝度が得られる蛍光灯等のライン状光源から構成され、円筒体90の長手方向に沿った広がりを有している。この照明10は、図2に示すように、光源支持フレーム13によって、検査位置Bにある円筒体90のほぼ真上に配置され、照射する光を効率的に円筒体90側に向けるため、光源フード12によって下方以外が覆われている。
この照明10が照射する照明光は、上述した回転フレ測定手段4の受光部42の受光波長域の光を実質的に含まないように設定されている。
図9は、回転フレ検査および表面検査に用いる光の波長を示すスペクトル図である。同図において、横軸は光の波長を示し、縦軸は各波長の光強度又は感度強度を示している。また、実線は、表面状態計測手段5の照明による照明光の波長特性を示している。同図の破線は縦軸を受光感度として回転フレ計測手段4の受光部42の受光感度特性を示している。
この図に示すように、回転フレ計測手段4の受光部42の受光感度は、特定の波長域においてのみ立ち上がるように設定されており、受光部42はこの特定の波長域の光のみを検知するようになっている。
この受光部42の受光波長域は、この実施形態では、ほぼ500〜550nmの狭い波長域に設定されている。なお、受光波長域は、最大受光感度の10%以上の受光感度を有する波長域をいうものとする。
また、回転フレ計測手段4の発光部41は、この受光部42の受光波長域とほぼ一致する波長分布の計測光を照射するようになっている。
なお、このような変位量を計測する光学変位センサにおいて、500〜550nmの波長域は、一般に、波長が短い(周波数が高い)領域であり、受光部42をたとえばCCDによって構成すれば受光感度を大きくできる波長域である。また、発光部41も、たとえばLED光源によって構成すれば比較的光量ムラのない発光が得られる波長域である。この実施形態では、このような波長域を利用することによって、高い精度で回転フレを検出することができるようになっている。
表面状態計測手段5の照明10は、3波長蛍光灯から構成されており、その照明光は、赤(R)、緑(G)、青(B)にそれぞれ独立した光強度ピーク波長を有している。
このように、表面状態計測手段5の照明10を3波長蛍光灯で構成すれば、独立した少なくとも3つのピーク波長を有する照明光を容易かつ安価に実現することができるとともに、照明の照明光は複数のピーク波長を含むため、検出されやすさが照明光の波長に依存する種々の表面状態を検出することができる。
また、この表面状態計測手段5の照明10の照明光は、上述した回転フレ計測手段4の受光部42の受光波長域である500〜550nmの光を実質的に含まないように設定されている。なお、照明光が受光波長域の光を実質的に含まないとは、照明光の光強度ピークが受光波長域外にあり、照明光に受光波長域の光が含まれていても、受光部42においてノイズレベルとして検出される光量以下しか含まないことを意味し、たとえば受光部42から出力される検出信号の出力範囲において、照明光による検出信号が最大出力の10%以下であることをいう
このため、回転フレ量計測手段4のを検出する受光部42が、表面状態計測手段の照明10の照明光の影響を受けることなく、円筒体の回転フレ量の計測と表面状態の計測とを同時に並行して実行することができる。
したがって、円筒体の回転フレ量の計測と表面状態の計測を行う際の円筒体10を所定の検査位置に回転支持する支持部を共用し、検査装置の多能化を図り、検査装置コストの低減を図ることができる。
また、両検査を並行実施することにより、各円筒体10に対する検査に要する時間も短縮することができ、円筒体10の検査ひいては製造の効率化を図ることができる。
また、この照明10は、所定の広がりを有し、拡散光を照射する光源を備えている。
拡散光とは、光源からランダムな方向に拡散して照射される光をいう。なお、拡散光でない光としては、平行光が挙げられる。平行光とは、光源から発せられた光を、例えばレンズまたはファイバーを用いて集光させ、方向性を持った光の束として照射されるようにしたものである。
照明10の光源が所定の広がりを有するとは、光源が実質的に点光源でなく、拡散光を発する部位が一定の面積を有することをいう。
このような所定の広がりを有し、拡散光を照射する照明10を用いれば、円筒体90の表面の各部位には、この照明10の各部から種々の方向の光が入射することとなる。
<遮光体>
遮光体20は、光源10から照射される光の一部を遮光して、円筒体90の外周面91に明暗縞を形成することで種々の異なる光学条件を構成する。
図10は、第1実施形態における遮光体20の斜視図である。この図に示すように、遮光体20は、複数のスリット孔状の透光部23…と、遮光部24…とが交互に繰り返すように形成されたスリット体から構成されている。
透光部23および遮光部24の大きさは、適宜設定することができるが、たとえば、透光部23の幅(開口幅)aは1〜6mm程度、遮光部24の幅は3〜6mm程度が好ましい。
この遮光体20は、図2〜図4に示すように、遮光体支持台25に取り付けられ、照明10と検査位置Bの円筒体90との間に常設配置されている。
このような透光部23…および遮光部24…が形成された遮光体(スリット体)20を介し、所定の広がりを有し、拡散光を照射する照明10によって円筒体90を照明すると、円筒体90の表面では、部位によって遮光部24…により遮光される光量が異なることとなるため、到達光量が連続的に変化した明暗縞が形成されることになる。
<カメラ>
カメラ30は、多数の光量検出要素が一次元的に配列されてなるラインセンサ32と、円筒体90の軸方向に延びる所定の検出領域31をラインセンサ32上に結像するレンズ等を備えたラインセンサカメラとして構成されており、検出領域31の各部から入射する光量を検出する。
なお、ラインセンサ32は、一次元的な光量情報を検出できるものであればよく、一列の白黒ラインセンサでも、たとえばRGB等の各色用のセンサが合計3列に並べられたカラーラインセンサ、あるいは各色用のセンサを交互に配列してなるカラーラインセンサでもよい。さらに、ラインセンサの主たる配列方向とは垂直方向に複数列のセンサを配列したTDIラインセンサでもよい。あるいは、2次元的に配列されたセンサの特定の1または複数列のみを選択的に用いることで実質的にラインセンサとして利用されるパーシャルスキャンカメラ等であってもよい。
このカメラ30は、その位置および角度を微調整可能なカメラ支持台34に取り付けられ、検査位置Bの円筒体90の外周面91のうち、軸方向に延びる所定の領域を検出領域31として狙っている。
図7に示すように、カメラ30は、円筒体90の曲率に応じて、遮光体20が存在しなければ常に光源10から円筒体90外周面91に入射する光の正反射光を受光する位置に配置されている。
また、カメラ30による検出領域31は、円筒体90の内周面側が基準ローラ71によって支持されている部分に対向する外周面91側部分となっている。この部分は、円筒体90の各部のうちで、基準ローラ71によって支持されているために最も位置および角度が安定する部分である。したがって、円筒体90の曲がり等の形状精度により、表面検査の結果に影響が及ぶことを低減することができる。
また、カメラ30による検出領域31は基準ローラ71に対向する部分となっているため、サイズ(直径)が異なる円筒体90であっても、ほぼ同一の光学条件を構成することができる。とくに、円筒体90の厚みが同一であれば、検出領域31については実質的に同一の光学条件を構成することができる。したがって、種々のサイズの円筒体90の表面検査を行う場合であっても、段取り替えに要する手間および時間を最小限に抑え、効率的に表面検査を実行することができる。
また、円筒体90は、その内周面側から支持されているため、基準ローラ71等が円筒体90の外周面91に影を生じるなどの表面検査への悪影響を低減することができる。
遮光体20が取り付けられる遮光体支持台25およびカメラ30が取り付けられるカメラ支持台34は、ともにスライドテーブル26上に取り付けられ、検査位置Bの円筒体90の軸方向についてスライド移動動作可能となっている。すなわち、スライドテーブル26は、本体フレームに固定されたスライドテーブル支持台28上をスライドコロ27によってスライド移動動作可能に支持され、スライド駆動モータ29によってスライド駆動されるようになっている。
このスライド駆動動作のストロークは、遮光体20の透光部23の幅aおよび遮光部24の幅bの和よりも大きく設定されている。具体的には、たとえば、透光部23の幅aおよび遮光部24の幅bの和の1.1倍以上程度が好ましい。これにより、円筒体90の外周面の検査対象領域91の軸方向位置の全域が、遮光体20の透光部23および遮光部24の直下に位置する場合が実現されるようになっている。
<表面検査の原理>
図11は、第1実施形態にかかる円筒体90の円筒体検査装置の要部において表面状態計測手段の概略を表した同斜視図である。
図11に示すように、光源10は、円筒体90の軸方向に広がりを有し、下向きに種々の角度の光を照射するため、円筒体90外周面91の検査対象領域の各部位には遮光体20の透光部23を通過した種々の角度の光が入射するが、遮光体20の遮光部24…により入射する光の角度は制限される照明制限領域となっている。そして、カメラ30から見ると、カメラ30の検出領域31には、カメラ30に入射する正反射光が存在する正反射光領域93と、正反射光が存在しない正反射光制限領域94とが形成されている。このため、この第1実施形態では、正反射光制限領域94において、各部が正常である場合にカメラ10への正反射光となる光を遮光し、反射光に僅かな変化しか生じない軽微な表面欠陥による反射光を、正常部の正反射光に埋もれさせてしまうことなく、高いコントラストをもって検出することができる。
また、カメラ30の検出領域31は、この照明制限領域に形成される正反射光領域93および正反射光制限領域94、さらにこれらの境界を通過し、入射角度の制限等の光学条件が変化する連続した領域となっている。検出領域31内のいずれかの部分に、各種類の表面欠陥を検出するために好適な光学条件が構成され、容易にこれを検出することができる。また、各領域で検出される表面欠陥を効率的に捉えることができる。
また、カメラ30は、ラインセンサカメラから構成されているため、この光学条件が変化する検出領域31の各部分の連続的な変化を確実に捉えることができる。
また、検出領域31は、正反射光領域93と正反射光制限領域94との境界を通過するように形成されているため、正反射光制限領域94のうち、正反射光領域93に非常に近接した部分を含んでいる。このため、僅かにしか反射角度を変化させない浅くなだらかな凹欠陥であっても、正常部の正反射光によって埋もれてしまうことなく検出することができる。
また、正反射光領域93および正反射光制限領域94は、検出領域31の長手方向について複数の正反射光領域93および正反射光制限領域94とが交互に繰り返すように形成され、検出領域31は、正反射光領域93および正反射光制限領域94の境界が延びる方向に対して垂直にこの境界を横切っている。この境界は、カメラの受光角度の大きさや遮光体による光の回折等によって正反射光の一部が入射しやすい部分であるが、検出領域31は、この境界を垂直に横切ることで最短で通過しており、これにより、正反射光の影響がなく、より正反射光領域28に近接する部分を検出領域31内に構成することができる。
また、検出領域31は、複数の正反射光領域93および正反射光制限領域94を通過するように形成されているため、正反射光制限領域94において正反射光領域93に近接する部分を複数形成して、効率的に微細な表面欠陥の検出を行うことができる。
具体的な表面検査の実行は、検査位置Bに送り込まれ、基準ローラ70によって回転駆動される円筒体90に対して、カメラ30により連続的にその外周面91を撮像することによって行われる。したがって、円筒体90の外周面91の各周方向位置が順次カメラ30の検出領域31となり、その全域を検査することができる。
この円筒体90の回転速度は、検出したい欠陥サイズとカメラ30のラインセンサ取込速度に応じて設定される。すなわち、カメラ30によって撮影される検出領域31の実質的な幅は、円筒体90が回転している場合、ラインセンサ取込速度と円筒体90の回転速度に応じて決定されることになるが、この検出領域31の実質的な幅が、検出したい欠陥サイズより小さくなるように設定されている。
また、こうして円筒体90を回転させながら、遮光体20は円筒体90の軸方向について、遮光体20の透光部23の幅aおよび遮光部24の幅bの和よりも大きなストロークでスライド移動動作する。このため、円筒体90の外周面91全域を正反射光領域28および正反射光制限領域29、さらにこれらの境界としてカメラ30の検出領域31に含れることとなり、外周面91の全域について微細な表面欠陥をも検出できる表面検査を行うことができる。
具体的に検出される表面欠陥は、カメラの解像度30等にもよるが、たとえばミリオーダー、ミクロンオーダー、サブミクロンオーダー等の種々の大きさや深さの欠陥、さらに凹み角度等の形状の異なる多様な欠陥を検出することができる。
また、カメラ30が遮光体20とともにスライド移動動作するため、カメラ30の検出領域31内では、常に同じ位置に正反射光領域93および正反射光制限領域94が形成されることになる。このため、表面欠陥の検出を、単純な画像処理によって確実に行うことができる。
また、円筒体90を回転させながら遮光体20およびカメラ30が円筒体90の軸方向に移動するため、円筒体90の外周面91上の正反射光領域93や正反射光制限領域94、さらにカメラ30の検出領域31は、円筒体90の外周面91上を螺旋状に移動することとなる。この場合、円筒体90の外周面91上の各部位は、遮光体20およびカメラ30の移動により、円筒体90の一回転毎に異なる光学条件の下で表面検査されることになる。
<画像処理例>
図12は、カメラによって撮像された画像から表面欠陥を検出するため、画像処理装置80が備える画像処理手段によって行われる画像処理工程の例を示す説明図である。
図12(a)は、カメラ30によって撮影された画像の例である。この図では、ある瞬間にカメラ(ラインセンサ)30によって検出された検出領域31の明るさがグラフとして表されており、横軸が検出領域31の各部位を、縦軸が明暗階調を示している。
この図に示すように、この例では、明領域と暗領域との境界領域の明暗階調が、カメラ30の感度域の中間の階調域で段階的に階調変化するように、カメラ感度(明暗分解能)や感度域(検出階調領域)が設定されている。
図12(b)は、円筒体90を回転させながら撮影された画像の例である。この図では、横軸方向の各ラインが各瞬間にカメラ(ラインセンサ)30によって検出された検出領域31の明るさを示しており、管体90を回転させながら順次連続的に撮像を繰り返して得られた画像を縦軸方向に並べている。
カメラ30は遮光体20とともに円筒体90の軸方向に移動するため、この図に示す撮像画像では、正反射光領域93(図中、縦方向に延びる白い部分)や正反射光制限領域94(図中、縦方向に延びる黒い部分)の横方向位置が変化していない。ちなみに、カメラ30を移動させなければ、正反射光領域93等は、図中で斜め方向に延びることになる。
こうして得られる画像に対しては、欠陥検出を容易にするため、微分処理、積分処理、膨張処理、収縮処理などの画像処理を駆使して、正反射光制限領域(暗領域)94や境界領域の微弱信号を強調する加工を行うことが望ましい。
図12(c)は、カメラ30によって撮像された画像を、カメラ30の走査方向(ラインセンサの並び方向、図の横軸方向)に対して差分処理を行い、明るさの変化量を表現したものである。
このとき、明暗階調が段階的に変化する部分では、表面欠陥等による階調変化がもともとの段階的な階調変化に上乗せされるため強調されやすく、その結果、表面欠陥等による階調変化が検出されやすいという画像処理上の特徴がある。
上述したように、この例では、明領域と暗領域との境界領域において段階的な階調変化が見られるようにカメラ感度や感度域が設定されているため、かかる境界領域において特に表面欠陥等による階調変化が検出されやすいようになっている。
図12(d)は、さらに、各ラインのデータについて、以前の1または複数のラインの同位置のデータとの差分を算出し、その差分の大きさを濃淡で表現したものである。
図12(e)は、得られた濃淡データから、所定のしきい値(基準値)を越える部分を表面欠陥として表示したものである。
このように第1実施形態では、画像処理装置80が表面検査の結果から表面欠陥の評価をして、円筒体90に表面欠陥がない場合あるいは見出された表面欠陥の種類や程度が許容できる範囲内である場合、当該円筒体90を合格品(完成品)と判別する。すなわち、画像処理装置80は、判別手段として機能している。
なお、上述の画像処理は一例であり、任意の処理手順を採用することが可能である。
<組合せ評価>
次に、上述した回転フレ計測手段4と表面状態計測手段5による計測結果を組み合わせて行う評価について説明する。
この実施形態では、回転フレ計測手段4の受光部42による検出結果および表面状態計測手段5のカメラ30による撮像結果のうち、同じタイミングまたは近接するタイミングで計測されたいずれか一方の結果に基づいて他方の結果を評価できるようになっている。
図13は、この実施形態にかかる円筒体検査装置の計測結果を評価する制御系を模式的に表した制御ブロック図である。
この図に示すように、この円筒体検査装置1の計測結果を評価する制御系は、CPU、記憶部、各種インタフェース等を備えたコンピュータから構成される画像処理装置80内に主に構成されている。
具体的に、この画像処理装置80には、表面状態検出手段5における撮像結果を画像処理する画像処理手段81の他、回転フレ計測手段4の各動作を制御する回転フレ計測制御手段82、表面状態検出手段5の各動作を制御する表面状態計測制御手段83、回転フレ計測手段4と表面状態計測手段5による計測結果を組み合わせた評価を行う組合せ評価手段84等の各機能が構成されている。
画像処理手段81は、表面状態計測手段5の一部を構成するものであり、上述したように、表面状態検出手段5のカメラ30によって撮像された撮像結果に対して各種の画像処理を施し、表面欠陥の検出処理等を行うものである。
回転フレ計測制御手段82は、回転フレ計測手段4における回転フレ計測の各動作を制御するコントローラとして機能するものであり、具体的には、変位検出器40の発光部41における発光動作、受光部42における受光動作等のタイミングを制御する。
表面状態計測制御手段83は、表面状態検出手段5における表面状態計測の各動作を制御するコントローラとして機能するものであり、具体的には、照明10の照明動作、カメラ30の撮像動作等のタイミングを制御する。
組合せ評価手段84は、回転フレ計測手段4と表面状態計測手段5による計測結果を組み合わせた評価として、回転フレ計測手段4の受光部42による検出結果および表面状態計測手段5のカメラ30による撮像結果のうち、同じタイミングまたは近接するタイミングで計測されたいずれか一方の結果に基づいて他方の結果を評価するようになっている。
具体的には、この組合せ評価手段84は、回転フレ計測手段4の受光部42による検出結果を監視し、異常な結果を検出した場合には、この異常な結果と同じタイミングまたは近接するタイミングで計測された表面状態計測手段5のカメラによる撮像結果を補正処理する。
回転フレ計測の検出結果が異常な結果を検出した場合には、検査対象物たる円筒体90の回転支持状態等の計測環境に異常が発生している可能性がある。たとえば、何らの原因で円筒体90が一時的に基準ローラ71から離れてしまったなどである。このような異常が発生した状態では円筒体90の外表面の高さ位置が適正な撮影のできる高さ位置から外れ、かかる状態での撮像結果は、円筒体の表面状態の評価に利用できないおそれがあるため、そのまま採用しないことが必要である。かかる状態での撮像結果を用いて表面状態を評価すれば、不適切な評価結果を導くおそれもある。
回転フレ計測の異常な結果と同じタイミングの撮像結果だけでなく、近接するタイミングの撮像結果についても、補正処理の対象とするのは、これらの撮像結果もまた円筒体90の回転支持に発生した異常の影響を受けたおそれがあるためである。
このような補正対象とする撮像結果の範囲は、回転フレ計測の頻度(サイクルタイム)や表面状態計測(撮影)の頻度(サイクルタイム)等に応じて、適宜設定することができ、当然、同じタイミングの撮像結果のみを補正対象としてもよい。
回転フレ計測の検出結果が異常であるか否かの判断は、たとえば正常な円筒体90において想定される検出結果の範囲を予め設定しておき、この予め設定された範囲外の結果が検出された場合に、これを異常な結果として判断する方法を挙げることができる。このように予め判断のための範囲を設定しておけば、容易かつ確実に計測環境の異常を判別することができる。
このような範囲は、回転フレ検査結果が最終的に合格とされる値に設定しても、異常な回転支持状態の場合にのみ発生しうる異常な検出結果の値に設定してもよい。
回転フレ計測の検出結果が異常と判断された場合に表面状態計測の撮像結果に対して行う補正処理は、この実施形態では、当該撮像結果を無効とするとともに、当該撮像結果を所定の代替結果に置換するようになっている。
このように、採用しない撮像結果を所定の代替結果に置換するのは、各タイミングで撮像された撮像結果を、その前後のタイミングの撮像結果と比較することによる画像処理等によって表面状態の評価を行う場合など、一部の撮像結果が欠落することが望ましくない場合があるためである。このように無効とされた撮像結果を所定の代替結果に代替すれば、この無効な撮像結果の欠落を防止して最終的な表面検査結果を求めることができる。
無効とされる撮像結果に置換する代替結果は、予め設定された固定値を採用してもよいが、この実施形態では、無効とされる撮像結果に近接するタイミングで計測された撮像結果から作成するようになっている。具体的には、直前のタイミングにおける撮像結果を転用したり、前後の撮像結果の平均を算出して新規に作成したりする方法を挙げることができる。、
このようにすると、無効とされた撮像結果を予め設定された固定値で置換する場合と比較して、妥当な代替結果を採用することができ、これにより、より適切な検出結果を得ることができる。
<組合せ評価の手順>
次に、回転フレ計測結果と表面状態計測結果を組み合わせた評価を行う手順について説明する。
図14は、第1実施形態にかかる円筒体検査装置において、回転フレと表面状態の計測結果を組合せ判断する処理の流れを示すフローチャートである。
所定の検査位置に検査対象物たる円筒体90がセットされると(ステップS10)、回転フレ計測手段4による回転フレ計測(ステップS12)と、表面状態計測手段による表面状態計測(ステップS14)とが並行して実行される。
組合せ評価手段84は、回転フレ計測手段4の受光部42によって順次検出される検出結果(円筒体90の回転フレ量)を監視し、これが予め設定された範囲外の異常な結果となっていないかを判断する(ステップS16)。
この判断の結果、回転フレ量の検出結果が予め設定された範囲内の正常なものであれば(ステップS16でOK)、この円筒体90の回転フレ量の評価に供するべく、当該回転フレ量の検出結果を蓄積するとともに、この円筒体90の表面状態の評価に供するべく、この回転フレ量が検出されたのと同時または近接したタイミングで撮像されたカメラ30による撮像結果をそのまま蓄積する(ステップS24)。
一方、回転フレ量の検出結果が異常なものであれば(ステップS16で異常)、この検出結果と同時または近接するタイミングの撮像結果を無効とし(ステップS18)、これに置換するための代替結果の作成を行う(ステップS20)。この代替結果の作成は、上述したように、無効とされた撮像結果に近接するタイミングで計測された撮像結果を得て、これを加工することによって行われる。
こうして代替結果が作成されれば、前記無効とされた撮像結果をこの代替結果に置換し(ステップS22)、この代替結果を円筒体90の表面状態の評価に供するべく蓄積するとともに、異常とされた回転フレ量の検出結果はそのまま蓄積する(ステップS24)。
なお、異常とされた回転フレ量の検出結果が設備異常を原因とするものであるならば、この異常とされた回転フレ量の検出結果も無効とし、所定の代替結果で置換するようにしてもよい。所定の代替結果はそれに近接するタイミングの検出結果から作成することができる。検出結果が設備異常を原因とするものであるか否かは、たとえば設備が正常であって円筒体の形状異常によって発生しうる回転フレ量の範囲を予め設定しておき、この範囲に基づいて判断することができる。
こうしてあるタイミングの回転フレ計測の結果および表面状態計測の結果が蓄積されれば、当該円筒体90の回転フレ量および表面状態の評価を行うために必要なすべての計測が完了したか否かが判断され(ステップS26)、未だ完了していなければ(ステップS26でNO)、次のタイミングの計測へ進む(ステップS28からステップS12へ戻る)。
必要なすべての計測が完了していれば(ステップS26でYES)、蓄積された回転フレ検出結果に基づいて当該円筒体90の回転フレ量を算出し、所定の合格基準を満たすか否かから回転フレに関する評価を行うとともに、蓄積された表面状態の撮像結果を画像処理して表面欠陥の検出を行い、表面欠陥の存否、数、程度等が所定の合格基準を満たすか否かから表面状態に関する評価を行って、当該円筒体90に対する一連の検査を終了する。
以上のように、表面状態の計測と、回転フレの計測を並行して実行できるため、一方の結果を他方の結果に組み込んで評価し、一方の結果を他方の結果の補正に利用することができる。これにより、表面状態の計測結果と回転フレの計測結果の信頼性を相乗的に高めることができる。
具体的には、回転フレの計測結果により、円筒体の回転支持状態等の計測環境の異常を検知し、異常を検知した場合には他方の計測である表面状態の計測結果を補正するため、表面状態の計測結果について高い信頼性を得ることが可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は、上述した第1実施形態と同様に、感光ドラム基体等に対する回転フレ検査と表面検査とを並行して実施する円筒体検査装置である。第1実施形態では、波長域の異なる光を用いることにより、円筒体に対する回転フレ検査と表面検査とを並行して行っていたが、この第2実施形態は、回転フレ検査と表面検査の計測タイミングをずらすことにより、両検査を並行して実施するものである。
以下、上述した第1実施形態との同様の構成については重複説明を省略し、相違点について説明する。
図15は、回転フレ計測手段および表面状態計測手段の各部の動作タイミングを表したタイミングチャートである。
この図に示すように、第2実施形態の円筒体検査装置1では、回転フレ計測手段4の発光部41の計測光の照射動作、受光部42の受光動作、伝送動作、表面状態計測手段5の照明10の照明動作およびカメラ30の撮像動作、伝送動作のいずれもが、断続的に繰り返して行われるようになっている。
回転フレ計測手段4においては、発光部41の計測光の照射動作(発光動作)がON状態のとき、受光部42の受光動作がON状態となり、発光部41がOFF状態となる前に受光部42はOFF状態となる。このように発光部41がON状態のときのみ受光部42がON状態となることで、発光部41の発光の立ち上がりや立ち下がりのタイムラグを吸収して、発光部41の発光が安定している状態のもとで回転フレを計測できるようになってる。
また、受光部42は、受光動作がOFF状態のときに、検出結果(回転フレ量)を画像処理装置80の回転フレ計測制御手段82に伝送するようになっている。
表面状態計測手段5においては、照明10の照明動作がON状態のとき、カメラ30の撮像動作がON状態となり、照明10がOFF状態となる前にカメラ30はOFF状態となる。このように照明10がON状態のときのみカメラ30がON状態となることで、照明10の照明光の照射の立ち上がりや立ち下がりのタイムラグを吸収して、照明10の照明光が安定している状態のもとで表面状態の撮像を行うことができるようになっている。
この第2実施形態では、照明10の照明動作およびその停止動作(照明動作のON/OFF)は、照明10が備える光源の点灯動作および消灯動作によって実現するようになっており、簡易な構成で照明のON/OFF制御を行うことができる。
なお、この第2実施形態においては、照明10は、LEDを光源とするLED照明から構成されており、簡素化を図りながら、照明光の照射の立ち上がりや立ち下がりの高速化を図ることができるようになっている。
また、この照明10は、当該照明10の交流電源周波数の整数倍の周波数で照明動作が制御されるようになっている。具体的には、照明10は交流電源自体を照明動作タイミングを制御する同期信号として利用するようになっており、たとえば50Hzまたは60Hzの周波数またはその整数倍の周波数でON/OFF制御が行われる。カメラ30も同様である。このような構成により、照明10の照明動作等を制御する表面状態計測制御手段83や画像処理手段81等の制御機構やの簡素化することができる。
図15に現れているように、この第2実施形態では、回転フレ計測手段4と、表面状態計測手段5とは、それぞれにおける計測タイミングが交互に切り替えられるようになっている。
具体的には、回転フレ計測手段4の受光部42の受光動作と、表面状態計測手段5のカメラ30の撮像動作とが、交互に切り替えながら行われるようになっている。
このように、受光部42の受光動作とカメラ30の撮像動作とが交互に切り替えながら行われるため、断続する受光動作や撮像動作の動作間隔を短縮して、回転フレ計測および表面状態計測のそれぞれにおいてほぼ連続的な計測を行うことができる。
また、回転フレ計測手段4の受光部42の受光動作時には、表面状態計測手段5の照明は、その照明動作を停止するようになっている。
回転フレ計測手段4は、回転支持される円筒体90の外表面によって遮られず透過した計測光や外表面で反射した計測光をその受光部42において検出することにより、円筒体90の外表面の位置を検出するものであるため、その外乱光が計測光として誤認識されれば検出ができず、外乱光の影響を受けやすい。
表面状態計測手段5の照明10の照明光が受光部42の受光周波数域内の光を含むとこれが外乱光となって、円筒体90の外表面位置を誤判定してしまうおそれがある。
しかしながら、この第2実施形態によれば、表面状態計測手段5の照明10が回転フレ計測手段4の受光部42の受光動作時に照明動作を停止するため、表面状態計測手段5の照明10の照明光が受光部42の受光周波数域内の光を含んでいても、回転フレ量を検出する受光部42は、表面状態の検出のための照明光の影響を受けることなく、円筒体90の表面状態の計測と回転フレ量の計測を交互に切り替えながら並行して実行することができる。
この回転フレ計測手段4の受光部42の受光動作は、表面状態計測手段5の照明10の照明動作に応じて制御されるようになっている。具体的には、上述したように照明10は交流電源自体を照明動作タイミングを制御する同期信号として利用するようになっているが、回転フレ計測手段4の受光部42もまた、交流電源自体を同期信号として利用するようになっている。回転フレ計測手段4の発光部41も同様である。
このようにすると、回転フレ計測手段4や表面状態計測手段5の各部の動作タイミングの制御を、特別な同期信号によらず同期させることができ、制御構成を簡略化することができる。
また、この第2実施形態では、回転フレ計測手段4の発光部41もまた、表面状態計測手段5のカメラ30の撮像動作時には計測光の照射動作を停止するようになっている。
一般に、表面状態計測では、外乱光が存在しても外乱光を含む照明条件が一定であれば外乱光の影響は受けにくいが、回転フレ計測手段4の発光部41が計測光をポリゴンミラー等で様々な部位に走査させるように照射する場合等には、表面状態計測(カメラによる撮像)を行うタイミングによって外乱光となる計測光の有無や照射部位が時間変化するため、表面状態の計測がこの計測光の影響を受けるおそれがある。
しかしながら、この第2実施形態によれば、回転フレ計測手段4の発光部41の計測光照射動作が表面状態計測手段5のカメラ30の撮像動作時に停止するため、表面状態を撮影するカメラ30は、回転フレ検出のための計測光の影響を受けることなく、円筒体の表面状態の計測と回転フレ量の計測を並行して実行することができる。
また、回転フレ計測手段4の受光部42の受光動作は、表面状態計測手段5のカメラ30の撮像動作によって得られた撮像画像データの伝送動作と並行して行われるようになっている。また、表面状態計測手段5のカメラ30の撮像動作が、回転フレ計測手段4の受光部42の検出データの伝送動作と並行して行われるようになっている。このため、断続する受光動作や撮像動作の動作間隔をさらに短縮して効率的に計測を行うことができる。
なお、この第2実施形態においても上述した第1実施形態と同様に、回転フレ計測結果と表面状態計測結果との組合せ評価が行われ、両検査結果について相乗的に高い信頼性が得られるようになっている。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図面を参照しながら説明する。
この第3実施形態は、上述した第1、第2実施形態にかかる表面検査装置1を備えた円筒体90の製造システムである。
図16は、第3実施形態にかかる円筒体の製造システム700の構成を示す機能ブロック図である。
この製造システム700は、円筒体10を製管する製管装置710と、上述した円筒体の表面検査装置1と、表面検査装置1の検査結果を製管装置710にフィードバックするフィードバック部720とを備えている。
製管装置710は、たとえば、アルミニウム合金の引抜き加工によって感光ドラム基体を製管する場合であれば、原料を溶解させて押出加工材料を製造する工程、押出工程、引抜工程、曲がり矯正工程、所定長さへの切断工程、粗洗浄工程、仕上げ洗浄工程等を実行する各機械装置の集合として構成されている。
押出工程は、たとえばアルミニウム製のビレットを押出してアルミニウム押出素管を得る工程である。
図17は、この押出工程を行う押出機の概略平面図である。押出機本体730から押し出されたアルミニウム押出素管740は、複数対配置された支持ローラ750…によって押出方向前方に搬送され、切断機760により所定長さRに切断される。
図18は、押出機本体が備える押出ダイスの一例における断面図である。この押出ダイス770は、ポートホールダイスであり、771はダイス雌型、772はダイス雄型である。ダイス雌型771には中央部に貫通上の押出孔773が形成されるとともに、押出孔773の入口側の周面が円形のベアリング部774となされている。なお、775はレリーフ部である。一方、ダイス雄型772は、その中央部に断面円形の成型凸部776を有するとともに、成形凸部776の先端周面に円形のベアリング部777が形成されている。なお778は、アルミニウムビレットを通過させる通過孔である。そして、前記ダイス雌型771と前記ダイス雄型772とが組み合わされ、雄型772の成形凸部776先端が雌型771の押出孔773に望んで雌雄両型のベアリング部774,777が環状の成形間隙779を介して対向状の配置されている。
なお、押出方式は特に限定されることはなく、ポートホールダイスを用いたものでもマンドレル押出でもよい。
引抜き工程は、押出加工によって得られた所定長さのアルミニウム押出素管を引抜き加工してアルミニウム引抜管を得る工程である。
図19は、この引抜き工程を行う引抜き機の一例を示す断面である。この引抜き機780は、たとえば、アルミニウム押出素管781を引抜きダイス782と引抜きプラグ783との間に通し、押出素管781先端に形成された口付け部784をキャリッジ部のチャック部785で掴んで該キャリッジ部を前方に移動させることにより、アルミニウム引抜き管786を得るようになっている。引抜きプラグ783は、ロッド787によって支持されている。このロッド787には1個または複数個の中子788がその略全長に亘って装着されており、この中子788は、押出素管781の内周面に当接して自重により押出素管781がたわむことを防止して、引抜きの初めから終わりまで押出素管781の軸線をダイス782の軸線に一致した状態に保持できるようになっている。また、引抜き加工中には、引抜きダイス782と押出素管781との間に潤滑油が供給されるようになっている。
なお、この引抜き工程は、プラグを固定しない浮きプラグ引き方式によって引抜きを行うようにしてもよい。また、引抜きは、1回だけ行ってアルミニウム引抜き管を得るようにしてもよいが、引抜きを複数回繰り返し行って順次的に縮径し、もってアルミニウム引抜き管を得るようにするのが好ましい。とくに、引抜きを2回行ってアルミニウム引抜き管を得るのが好ましい。
曲がり矯正工程は、引抜き加工によって得られたアルミニウム引抜き管の曲がりを矯正する工程である。具体的には、引抜き加工によって得られたアルミニウム引抜き管は、まず、その口付け部がプレス切断法により除去され、その後、ロール矯正機に投入され、内部の矯正ロールの作用で真っ直ぐに矯正される。
図20は、口付け部切除工程を行う切断機の一例を示す断面図である。この切断機790は、アルミニウム引抜き管791の口付け部792側の端部を金型793,793の内方に挿入し、切断刃794を下降させることにより、該口付け部792を切断除去する。この切断は突切り刃によって行われるから切粉の発生はなく、切粉等がロール矯正機内に持ち込まれ、アルミニウム引抜き管791にキズがつくことがないようになっている。
図21は、曲がり矯正工程を行うロール矯正機の一例を示す概念図である。このロール矯正機810は、その内部の矯正ローラ812の作用によって、口付け部が切除されたアルミニウム引抜き管811を真っ直ぐに矯正するようになっている。
粗洗浄工程は、上記引抜き工程等においてアルミニウム引抜き管に付着した潤滑油等を除去する工程である。この粗洗浄工程は、たとえば脱脂力を有する溶剤を用いて行われる。具体的手法としては、特に限定されないが、たとえば浸漬法、シャワー法等が挙げられる。
仕上げ洗浄工程は、好適には、たとえば超音波洗浄によって行われる。
図22は、超音波洗浄機の一例を示す概念図である。この超音波洗浄機830は、洗浄増831に貯められた洗浄液832に被洗浄物である複数個のアルミニウム引抜き管833を浸漬しておき、振動子834によって洗浄液832中に超音波を送ることにより、被洗浄物であるアルミニウム引抜き管833を洗浄するものである。
超音波の照射方式は特に限定されることはなく、前図に示す投げ込み型のほか、接着型、振動伝達子型その他各種の洗浄機を用いることができる。また、洗浄液としては、一般には白灯油、軽油、アルカリ、界面活性剤あるいはトリクロロエチレンなどが用いられるが、これらに限定されることはなく、水系、炭化水素系、塩素系有機溶媒などを適宜用いればよい。
上記のような押出工程、切断工程、引抜き工程、曲がり矯正工程、洗浄工程、仕上げ洗浄工程を経て得られた円筒体(アルミニウム引抜き管)90は、表面品質精度に優れ、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置の感光ドラム基体として好適である。
こうして製管された円筒体(アルミニウム引抜き管)90は、上述した表面検査装置1においてその表面状態が所定の許容範囲内にあるか否かが検査され、この検査結果が所定の許容範囲内にあるのであれば、その円筒体90を完成品と判定する。
また、表面検査装置1において、円筒体90に発生している不良の種類や特徴等が判別された場合には、この検査結果をフィードバック部720が製管装置710にフィードバックし、これにより不良管の発生を未然に防止するようになっている。
こうして検査結果がフィードバックされた製管装置710においては、検査結果の内容に応じて、製管条件の設定に供される。具体的には、押出ダイスの取付状態や押出速度等の押出条件の設定、素管の選別、引抜きダイスの取付状態の確認や引抜き速度等の引抜き条件の設定、ロール矯正機におけるロール高さ調整や搬送速度等のロール矯正機条件が制御される。これにより、より確実に必要十分な表面精度を持った円筒体を得ることができるとともに、仮に不良管が発生した場合でも、速やかにこれに対応し、不良管の発生数を抑えることができる。
このような製造システム700によれば、所定の形状精度を有する円筒体、および円筒体の集合を確実に得ることができる。
[その他の実施形態]
(1)上記第1実施形態では、回転フレ計測手段4の発光部41は受光部の受光波長域と同様の波長域の計測光を照射するようにしたが、発光部41は、受光部42の受光波長域の光を含む計測光を照射するものであれば、他の波長域の光を含んでいてもよい。たとえば、後述する表面状態計測手段5のカメラ30が感知する波長域の光を含んでいてもよい。
(2)回転フレ量計測手段の受光部の受光波長域を変更可能としてもよい。このようにすると、表面状態計測手段の照明光だけでなく検査装置の設置場所等による環境光の波長も外した波長域に受光部の受光波長域を変更設定して、環境光の影響を軽減してさらに適切な回転フレ計測を行うことができる。また、円筒体表面の反射状態等に応じてより適切な感度で回転フレ計測を行うこともできる。
(3)上記実施形態では、回転フレ計測手段を透過式変位計測手段から構成したが、円筒体からの計測光の反射光を受光部において受光することにより円筒体の変位を計測する反射光受光式の変位計測手段等から構成してもよい。
(4)表面状態計測手段は、照明光が照射された円筒体表面を撮像するものであればよく、遮光体(スリット体)を備えていなくてもよい。
(5)表面状態計測手段は、照明された円筒体表面の色を見るものであってもよい。
(6)検査対象領域の大きさ等に応じて複数台のカメラを用いてもよい。
(7)カメラはラインセンサカメラに限定されず、二次元的な広がりを有する撮像領域をもつエリアセンサや、特定の一点の光量を検出する光センサから構成されるカメラ等であってもよい。
(8)上記実施形態では、円筒体の外周面の表面状態を光学的に検出するように構成し、カメラを検査照明光の正反射光を受光する位置に配置したが、正反射光を受光する位置からずれた位置を狙うようにカメラを配置し、表面欠陥が存在する場合に正反射光がカメラに入射するようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、透光部および遮光部の光学特性が変化しないスリット体により明暗縞を形成したが、減光フィルター(NDフィルター)を用いたスリット体により、明部や暗部の光量を調整できるようにしてもよい。また、液晶パネルを用いたスリット体により、明部や暗部の光量を調整したり、遮光形態を連続的にまた自由に可変できるようにしてもよい。
(10)上記実施形態では、回転フレ計測の検出結果に基づいて、表面状態計測の撮像結果を評価し、所定の代替結果に置換する補正を行ったが、表面状態計測の撮像結果に基づいて回転フレ計測の検出結果を評価し、所定の補正処理等を行うようにしてもよい。
(11)上記実施形態では、回転フレ計測の検出結果に基づいて、表面状態の撮像結果を評価し、所定の代替結果に置換する補正を行ったが、回転フレ計測の検出結果に基づいて、表面状態計測をもう一度最初からやり直すようにしてもよい。
(12)上記第2実施形態では、表面状態計測手段5のカメラ30が撮像動作時に、回転フレ計測手段4の発光部による計測光照射動作を停止するようにしたが、発光部41は計測光を停止することなく連続的に照射するようにしてもよい。表面状態計測時に常時計測光が照射されているならば、その条件下で表面欠陥を検出できる画像処理等を行えば、表面検査は可能だからである。
(13)上記第2実施形態では、表面状態計測手段と回転フレ計測手段の計測タイミングの切り替えが、撮像動作と受光動作をともに1回行うごとに行われるようにしたが、撮像動作または受光動作を連続して2回以上行ってから、他方の動作に切り替えるようにしてもよい。
(14)上記第2実施形態では、照明動作の停止は、光源の消灯動作によって実現したが、光源と円筒体の間に遮光体を介在させることによって実現してもよい。このようにすると、光源の消灯による場合のような残光の影響を軽減して確実に照明動作を停止させることができ、これにより正確に回転フレの計測を行うことができる。
また、この場合、液晶パネル等の機械的動作によらず透光状態と遮光状態とを切り替え可能な遮光体を用いれば、照明動作の停止および再発光における機械的振動を抑えることができ、さらに高精度に円筒体の回転フレ検査および表面状態検査を行うことができる。
第1実施形態にかかる円筒体検査装置の検査対象物たる円筒体の斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる円筒体検査装置の正面図である。 同装置の平面図である。 同装置の側面図である。 同装置が備えるチャック部の正面図である。 同チャック部の側面図である。 第1実施形態にかかる円筒体検査装置の要部の概略構成を示す側面図である。 同検査装置の要部において回転フレ計測手段の概略を表した斜視図である。 回転フレ検査および表面検査に用いる光の波長域を示すスペクトル図である。 第1実施形態にかかる円筒体検査装置の遮光体の斜視図である。 第1実施形態にかかる円筒体検査装置の要部の概略構成を示す斜視図である。 カメラによって撮像された画像から表面欠陥を検出する画像処理の例を示す説明図である。 第1実施形態にかかる円筒体検査装置の計測結果を評価する制御系を模式的に表した制御ブロック図である。 第1実施形態にかかる円筒体検査装置において、回転フレと表面状態の計測結果を組合せ判断する処理の流れを示すフローチャートである。 回転フレ計測手段および表面状態計測手段の各部の動作タイミングを表したタイミングチャートである。 第3実施形態にかかる円筒体の製造システムの構成を示す機能ブロック図である。 押出工程を行う押出機の概略平面図である。 押出機本体が備える押出ダイスの一例における断面図である。 は、この引抜き工程を行う引抜き機の一例を示す断面である。 口付け部切除工程を行う切断機の一例を示す断面図である。 曲がり矯正工程を行うロール矯正機の一例を示す概念図である。 超音波洗浄機の一例を示す概念図である。
符号の説明
1 円筒体検査装置
2 検査装置本体
3 支持部
4 回転フレ計測手段
5 表面状態計測手段
10 照明
20 遮光体(スリット体)
30 カメラ
40 変位検出器
41 発光部
42 受光部
70 チャック部
71 基準ローラ
72 支持ローラ
80 画像処理装置
81 画像処理手段
82 回転フレ計測制御手段
83 表面状態計測制御手段
84 組合せ評価手段
90 円筒体
91 外周面
700 製造システム
B 検査位置

Claims (29)

  1. 検査対象物たる円筒体を所定の検査位置で回転可能に支持する支持部と、
    前記円筒体に計測光を照射する発光部、および前記発光部による計測光またはその反射光を受光する受光部を有し、前記円筒体の回転フレ量を計測する回転フレ計測手段と、
    前記円筒体の外表面を照明する照明、および前記照明により照明された前記円筒体の外表面を撮影するカメラを有し、前記円筒体の表面状態を計測する表面状態計測手段と、を備え、
    前記照明の照明光は、前記受光部の受光波長域の光を含まないことを特徴とする円筒体検査装置。
  2. 前記発光部の計測光は、前記カメラの受光波長域の光を含まない請求項1に記載の円筒体検査装置。
  3. 検査対象物たる円筒体を所定の検査位置で回転可能に支持する支持部と、
    前記円筒体に計測光を照射する発光部、および前記発光部による計測光またはその反射光を受光する受光部を有し、前記円筒体の回転フレ量を計測する回転フレ計測手段と、
    前記円筒体の外表面を照明する照明、および前記照明により照明された前記円筒体の外表面を撮影するカメラを有し、前記円筒体の表面状態を計測する表面状態計測手段と、を備え、
    前記受光部は、受光動作を断続的に繰り返すように構成され、
    前記照明は、前記受光部の受光動作時に照明動作を停止することを特徴とする円筒体検査装置。
  4. 前記カメラも撮像動作を断続的に繰り返すように構成され、
    前記発光部は、前記カメラの撮像動作時に計測光の照射動作を停止する請求項3に記載の円筒体検査装置。
  5. 前記受光部の受光動作と前記カメラの撮像動作とが、交互に切り替えながら行われる請求項4に記載の円筒体検査装置。
  6. 前記受光部の受光動作が、前記カメラの撮像動作によって得られた撮像画像データの伝送動作と並行して行われる請求項4または5に記載の円筒体検査装置。
  7. 前記照明は、当該照明の交流電源周波数の整数倍の周波数で照明動作が制御される請求項3〜6のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  8. 前記受光部の受光動作は、前記照明の照明動作に応じて制御される請求項3〜7のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  9. 前記照明の照明動作の停止は、当該照明の光源の消灯動作による請求項3〜8のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  10. 前記照明の照明動作の停止は、当該照明の光源と前記円筒体の間に遮光体を介在させることによって行われる請求項3〜8に記載の円筒体検査装置。
  11. 前記照明はLED照明から構成された請求項1〜10のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  12. 前記受光部の受光波長域は、その下限が500nm以上、その上限が550nm以下である請求項1〜11のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  13. 前記照明の照明光は複数のピーク波長を含む請求項1〜12のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  14. 前記照明は3波長蛍光灯から構成された請求項13に記載の円筒体検査装置。
  15. 前記表面状態計測手段が画像処理手段を有する請求項1〜14のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  16. 前記回転フレ計測手段は、前記発光部から照射され、前記円筒体によって遮られなかった計測光を前記受光部によって受光することにより、前記円筒体の変位を検出する透過式変位計測手段から構成された請求項1〜15のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  17. 前記カメラは、ラインセンサカメラである請求項1〜16のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  18. 前記表面状態計測手段のカメラによる撮像結果および前記回転フレ計測手段の受光部による検出結果のうち、同じタイミングまたは近接するタイミングで計測されたいずれか一方の結果に基づいて他方の結果を評価する組合せ評価手段を備えた請求項1〜17のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  19. 前記組合せ評価手段は、前記表面状態計測手段のカメラによる撮像結果および前記回転フレ計測手段の受光部による検出結果の一方から異常な結果を検出した場合には、同じタイミングまたは近接するタイミングで計測された他方の結果を無効とする請求項18に記載の円筒体検査装置。
  20. 前記組合せ評価手段は、前記表面状態計測手段のカメラによる撮像結果および前記回転フレ計測手段の受光部による検出結果が、予め設定された範囲外の結果を検出した場合に、当該結果を異常な結果として検出する請求項19に記載の円筒体検査装置。
  21. 前記組合せ評価手段は、前記無効とされた結果を所定の代替結果に置換する請求項19または20に記載の円筒体検査装置。
  22. 前記代替結果は、前記無効とされた結果をそれに近接するタイミングで計測された結果から作成する請求項21に記載の円筒体検査装置。
  23. 前記検査対象物たる円筒体は、感光ドラム用基体であることを特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の円筒体検査装置。
  24. 円筒体を成形する成形手段と、
    前記円筒体を検査対象物として表面検査を行う請求項1〜23のいずれかに記載の円筒体検査装置と、
    前記円筒体検査装置における検査結果が所定の基準を満たすか否かにより当該円筒体を分別し、前記所定の基準を満たす場合に当該円筒体を完成品とする判別手段と、
    を備えたことを特徴とする円筒体製造システム。
  25. 回転支持された円筒体に照射された計測光またはその反射光を受光部で受光することによる前記円筒体の回転フレ量の計測と、前記受光部の受光波長域の光を含まない照明光によって照明された前記円筒体の外表面を撮影することによる前記円筒体の表面状態の計測と、を同時に実行することを特徴とする円筒体検査方法。
  26. 回転支持された円筒体に照射された計測光またはその反射光を受光部で受光することによる前記円筒体の回転フレ量の計測を断続的に繰り返し行うとともに、前記受光部の受光動作時には停止する照明光によって照明される前記円筒体の外表面を撮影することによる前記円筒体の表面状態の計測を並行して行うことを特徴とする円筒体検査方法。
  27. 円筒体を成形するステップと、
    前記円筒体を検査対象物として請求項25または26に記載の円筒体検査方法を実行するステップと、を含むことを特徴とする円筒体の製造方法。
  28. 請求項27に記載の円筒体の製造方法により製造されたことを特徴とする円筒体。
  29. 請求項27に記載の円筒体の製造方法により製造されたことを特徴とする感光ドラム用基体。
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