JP2006208362A - 画像処理方法、基板検査方法、基板検査装置、および基板検査用の検査データ作成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クリームはんだ印刷前のベア基板を撮像して得た基準画像には、赤みがかかったランドの画像30が現れる。クリームはんだが良好に塗布された基板を撮像して得た良品画像では、クリームはんだの画像31が青みがかった状態で現れる。自動ティーチング処理では、基準画像および良品画像のそれぞれについて、画素毎にR,G,Bの各色相データを算出し、さらに対応する画素の組毎に、各色相データの変化量を算出する。さらに、青色成分の変動量が所定のしきい値以上となる画素を抽出し、抽出された画素により構成される画像領域をはんだ印刷領域32とみなして、検査領域やモデルの設定処理を実行する。
【選択図】図3
Description
また、この発明は、基板のカラー画像を処理してその画像中の被検査部位に対する自動検査を行う技術、およびその自動検査に必要な検査データを作成する技術に関する。
フィレット検査では、検査領域におけるR,G,Bの各色彩パターンを個別に抽出し、各色彩パターン毎に、位置や大きさの適否を判別する。これにより、はんだの傾斜状態が適切であるか否かを、精度良く判別することができる。
また、画像処理として、単に観測対象物の抽出結果を表示する処理を行うようにしてもよい。たとえば、処理対象画像中の観測対象物の視認を容易にするという目的で、抽出された観測対象物を特定の色彩により識別表示する場合がある。
第1ステップでは、観測対象物が撮像領域内に存在しない状態下で撮像を行って基準画像を生成する。
第2ステップでは、前記n個の色データのうちの特定の1つ、またはnより小さい所定数の色データに着目し、前記観測対象物を含む処理対象画像上の画素毎に、前記n個の色データの組み合わせに対する着目中の色データの強弱の度合いについて、前記基準画像上の対応画素から見た変化量および変化の方向を抽出する。
第3ステップでは、前記第2ステップで抽出された変化量が所定の基準値を上回り、かつ抽出された変化の方向が特定の方向に対応する画素を抽出し、抽出された画素から構成される画像領域を前記観測対象物として認識する。
これに対し、この発明によれば、観測対象物により強められた色データまたは弱められた色データについて、n個の色データの組み合わせに対する強弱の度合いの変化を抽出し、その変化が特定の方向に沿って所定の基準値以上の変化量をもって表れている画素を抽出するので、観測対象物によって色彩に変化が生じた領域を精度良く抽出することができる。また、周囲の明るさ変化の影響により観測対象物の色合いが多少変動しても、色データの強弱の傾向まで変わることはないから、各色データの特定の組み合わせを基準にして2値化を行う場合よりも、観測対象物の抽出精度を高めることができる。
第1ステップでは、前記被検査部位が存在しない基板を撮像して基準画像を生成する。
なお、この被検査部位が存在しない基板は、検査対象となる基板の製造工程より1つ前の工程で製作された基板としても良いし、2つ以上前の工程で製作された基板としてもよい。
第3ステップでは、前記n個の色データのうちの特定の1つ、またはnより小さい所定数の色データに着目し、前記検査領域に含まれる画素毎に、前記n個の色データの組み合わせに対する着目中の色データの強弱の度合いについて、前記基準画像上の対応画素から見た変化量および変化の方向を抽出する。
記憶手段には、前記画像生成手段が前記被検査部位が搭載されていない基板を撮像して生成した基準画像、またはこの基準画像に対する前記色データ処理手段の処理結果が登録される。
第1の抽出手段は、前記領域設定手段により設定された検査領域内の画像を前記色データ処理手段に処理させるとともに、その処理結果および前記記憶手段内の登録情報を用いて、前記検査領域内の画素毎に、前記n個の色データの組み合わせに対する着目中の色データの強弱の度合いについて、前記基準画像上の対応画素から見た変化量および変化の方向を抽出する。
第3ステップでは、前記n個の色データのうちの特定の1つ、またはnより小さい所定数の色データに着目して、前記処理対象画像上の画素毎に、前記n個の色データの組み合わせに対する着目中の色データの強弱の度合いについて、前記基準画像上の対応画素に対する変化量および変化の方向を抽出する。
第5ステップでは、前記第4ステップで認識された被検査部位を含むような検査領域を設定し、その設定データを前記被検査部位に対する検査データ中に含める。
また、この発明を基板検査に適用すれば、被検査部位の色合いにばらつきがあっても、被検査部位を精度良く抽出することができるから、検査領域の設定データの作成や検査時の被検査部位の抽出処理を精度良く行うことができ、基板検査装置の性能を向上することができる。
この基板検査装置は、検査対象の基板1を撮像して得た画像を処理して、前記基板1上の被検査部位の適否を判別する機能を具備する。被検査部位は、検査対象の基板の種類に応じて、適宜設定することができる。たとえば、クリームはんだ印刷後の基板を検査する場合には、クリームはんだの印刷部位を、部品実装後の基板を検査する場合には、部品本体を、はんだ付け後の基板を検査する場合には、各部品のフィレットを、それぞれ検査対象とすることができる。
Y軸テーブル部7は、前記基板1を支持するコンベヤ7Aを具備し、図示しないモータによりこのコンベヤ7Aを動かして、前記基板1をY軸方向(図の紙面に直交する方向)に沿って移動させる。前記X軸テーブル部6は、Y軸テーブル部7の上方で撮像部3および投光部4を支持しつつ、これらをX軸方向(図の左右方向)に移動させる。
表示部21は、制御部11から画像データ、検査結果などの供給を受けて、これらを表示画面上に表示する。またプリンタ22は、制御部11から検査結果などの供給を受け、これを予め定められた形式でプリントアウトする。
また、この実施例の良品画像および基準画像は、それぞれ対象となる基板を複数の領域に分けて撮像し、毎時の撮像で得られた画像を合成することにより生成される。この画像合成処理では、複数の撮像対象領域を、前記X,Yテーブル部6,7の位置決めにおける誤差に対応する幅だけ重ねて設定し、これらの重なり部分で各画像を重ね合わせながら合成するのが望ましい。また、自動ティーチング処理に入る前には、良品画像および基準画像に共通に含まれる特徴パターン(たとえば基板上のシルク印刷パターン)の座標が画像間で一致するように、両画像の位置合わせを行い、画素の対応関係の精度を確保しておくのが望ましい。
以下では、上記の画像合成処理や位置合わせが実行され、良品画像と基準画像との間の対応関係が確保されていることを前提として説明する。
Vr = ROP(E)−ROP(F) ・・・(4)
Vg = GOP(E)−GOP(F) ・・・(5)
Vb = BOP(E)−BOP(F) ・・・(6)
そこで、この実施例では、正の値をとる青色成分Vbに着目し、このVbが所定のしきい値以上になる画素から構成される領域を、前記クリームはんだの印刷領域(以下、「はんだ印刷領域」という。)として抽出するようにしている。
たとえば、図3の30Aは、部品が実装されないランドの画像の例であるが、このようなランドにはクリームはんだも印刷されないため、はんだ印刷用の検査領域を設定する必要がない。この実施例では、上記したように、検査領域の設定条件のティーチング時に、実際のはんだ印刷領域を抽出し、その抽出がなされた部分にのみ検査領域を設定することができるので、前記ランド30Aの位置に不要な検査領域が設定されることがない。したがって、不要な検査領域を設定することなく、ティーチング処理を効率良く進めることができる。
まず、最初のST1(STは「ステップ」の略である。以下も同じ。)では、前記Y軸テーブル部7にベア基板を搬入し、複数回の撮像処理や画像合成処理により基準画像を生成する。この後、ベア基板を搬出すると、つぎのST2では、はんだ印刷後基板の良品基板を搬入し、ST1と同様の処理により良品画像を生成する。
なお、ST2では、ST1で使用したベア基板にクリームはんだを印刷したものを良品基板として使用するのが望ましい。
ST6では、前記2値画像上の黒画素領域に順に着目し、その領域の大きさが所定のしきい値より小さいものをノイズとして除去する。なお、このノイズ除去に使用されるしきい値は、はんだ印刷領域の標準的な面積に基づいて定められる。
図中の32は、前記青色成分Vbに基づいて抽出されたはんだ印刷領域(黒画素領域)であり、33は前記ST7で設定された外接矩形である。この実施例では、外接矩形33の各辺をそれぞれm画素外側に拡張した領域34を検査領域として設定する。なお、mの値としては、部品の実装密度などに応じて任意の値を設定することができる。
なお、検査領域34の設定条件、モデル、および基準色相データには、いずれも対応する検査領域34のラベルが付与される。
この検査に先立ち、制御部11は、検査対象の基板の名称などの入力を受け付け、前記ティーチングテーブル19からその基板に該当する検査データを読み出してメモリ13にセットする。図7の手順は1枚の基板に対して実行されるもので、検査対象の基板がY軸テーブル部7に搬入される都度、この手順が実行される。
この抽出処理により、前記検査領域内の画像から、前記はんだ印刷領域の構成画素を黒画素とし、その他の画素を白画素とする2値画像が生成される。この2値画像は、前記図6(B)に示した比較対象画像に相当する。
また比較対象画像中の黒画素数を計数することにより、前記はんだ印刷領域の面積を算出する。
なお、判定方法は上記に限らず、一致画素数、面積のいずれか一方を用いた判定を行ってもよい。
なお、ここで表示される比較対象画像35には、はんだ印刷領域とランドとの関係を確認できるように、ランドの輪郭線36が付加されている。
以下、同様にして、検査領域毎に、色相データの算出から判定結果を表示するまでの一連の処理を実行する。すべての検査領域に対する処理を終了すると、ST34に進み、それまでの判定結果をまとめて1枚の基板にかかる検査結果データを作成し、これを送受信部23などから出力する。なお、上記の判定結果の出力は、必ずしも検査領域毎に行う必要はなく、すべての検査が終了した時点で不良と判別された部位についてのみ行ってもよい。
さらに青色成分VBおよび赤色成分Vrの双方を用いて、はんだ印刷領域の構成画素を抽出してもよい。
図9(1)は、チップ部品のフィレットに前記カラーハイライト照明を行った場合に観測される色彩の分布状態を示す。一方、図9(2)は、部品落ちなどによりフィレットが形成されず、半球状に固まったはんだに同様の照明を行った場合に観測される分布状態を示す。なお、図9(1)(2)は、はんだの傾斜状態と観測される色彩との関係を説明するために、画像上で認められる色彩の分布をはんだの側面図に反映させたものであって、フィレットやはんだを側方から見たときに、これらの図のような色彩分布が観測されるわけではない。
またはんだ印刷領域31の画像は、前記したように灰色であり、3種類の色相データの中では青色の色相データBOPが最も優勢となるが、溶融後はんだ領域の青色領域では青色の色相データBOPがさらに優勢になる。したがって、図11のように、部品実装後基板の画像を基準画像とする場合でも、青色領域に対応するカラーベクトルVでは、青色の色相データBOPが大きな変化を示すものとなる。
なお、図10,11では、良品モデルおよび不良品モデル上にランドの輪郭線30aを示しているが、これは上の画像との比較を容易にするためのものであり、実際のモデル上に輪郭線30aを含める必要はない。
なお、フィレット検査における検査領域は、従来と同様にランドに基づいて設定されるが、先に同じ基板について、前出のクリームはんだ検査を行っている場合には、その検査における検査領域の設定条件を流用することで、部品が搭載されるべき箇所にのみ検査領域を設定することができる。
この図12の手順も、1枚の基板に対して実行されるもので、最初のステップをST41とする。この手順も、検査対象の基板が搬入されることによりスタートするもので、ST41では、搬入された基板を撮像して検査対象画像を生成する。
なお、各モデルの作成に使用される良品、不良品は、フィレットの良否を目視で判断できる熟練者により準備される。
また、良品モデルおよび不良品モデルの総数をNとし、各モデルの識別番号をカウンタiで表すことにする。
ST64では、この前記一致画素数Aを最大値Amax(初期値は0)と比較する。ここで一致画素数AがAmaxより大きい場合には、ST65に進み、最大値AmaxをAにより書き換えるとともに、現在のiの値を変数Uに格納する。
この最終のUの値に対応するモデルが良品モデルであれば、ST68が「YES」となってST69に進み、フィレットは良好であると判定する。一方、前記Uの値に対応するモデルが不良品モデルであれば、ST68が「NO」となってST70に進み、フィレットは不良であると判定する。以下は、図12の例と同様の処理(ST54〜57)が実行される。
図14は、部品検査に使用するモデルの生成例を示す。なお、この例では、先の各実施例に合わせて、1検査領域の大きさを1つのランドに対応する大きさにしているが、これに限らず、部品および部品に対応するすべてのランドを包含する大きさの検査領域を設定してもよい。またこの図14でも、画像中の各部には前記図10,11と同様の符号を付してある。
この部品検査でも、先のはんだ印刷検査やフィレット検査と同様に、処理対象の基板全体を表す検査対象画像を生成する(ST81)。また、検査領域を設定する処理(ST82)や色相データを算出する処理(ST83)を行う点についても、先の実施例と同様である。
以下、先の各実施例と同様に、判定結果の表示(ST91)や確認操作の受け付け(ST92)を行った後に、つぎの検査領域に対する処理に移行する。すべての検査領域に対する処理が終了すると、ST93からST94に進み、全検査結果を出力して1枚の基板に対する検査を終了する。
3 撮像部
5 制御処理部
11 制御部
12 画像入力部
13 メモリ
15 画像処理部
19 ティーチングテーブル
Claims (4)
- n個(n≧2)の色データの組み合わせによるカラー画像を処理対象として、その処理対象画像から観測対象物を抽出して所定の画像処理を実行する方法において、
前記観測対象物が撮像領域内に存在しない状態下で撮像を行って基準画像を生成する第1ステップと、
前記n個の色データのうちの特定の1つ、またはnより小さい所定数の色データに着目し、前記観測対象物を含む処理対象画像上の画素毎に、前記n個の色データの組み合わせに対する着目中の色データの強弱の度合いについて、前記基準画像上の対応画素から見た変化量および変化の方向を抽出する第2ステップと、
前記第2ステップで抽出された変化量が所定の基準値を上回り、かつ抽出された変化の方向が特定の方向に対応する画素を抽出し、抽出された画素から構成される画像領域を前記観測対象物として認識する第3ステップとを、実行することを特徴とする画像処理方法。 - 検査対象の基板を撮像することによって、n個(n≧2)の色データの組み合わせによるカラーの処理対象画像を生成し、生成された処理対象画像から被検査部位を抽出して所定の検査を実行する方法において、
前記被検査部位が存在しない基板を撮像して基準画像を生成する第1ステップを実行した後、
前記処理対象画像の1被検査部位に対応する位置に検査領域を設定する第2ステップ;
前記n個の色データのうちの特定の1つ、またはnより小さい所定数の色データに着目し、前記検査領域に含まれる画素毎に、前記n個の色データの組み合わせに対する着目中の色データの強弱の度合いについて、前記基準画像上の対応画素から見た変化量および変化の方向を抽出する第3ステップ;
前記第3ステップで抽出された変化量が所定の基準値を上回り、かつ抽出された変化の方向が特定の方向に対応する画素を抽出し、抽出された画素から構成される画像領域を対象として、前記検査のための画像処理を実行する第4ステップ;の各ステップを、被検査部位毎に実行することを特徴とする基板検査方法。 - 検査対象の基板を撮像して、n個(n≧2)の色データの組み合わせによるカラー画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段により生成された検査対象の基板のカラー画像から被検査部位を抽出し、検査のための画像処理を実行する画像処理手段と、前記画像処理手段による処理結果を用いて前記基板の良否を判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果を出力する出力手段とを具備し、
前記画像処理手段は、
前記n個の色データのうちの特定の1つ、またはnより小さい所定数の色データに着目し、前記n個の色データの組み合わせに対する着目中の色データの強弱の度合いを画素毎に算出する色データ処理手段;前記画像生成手段が被検査部位が存在しない基板を撮像して生成した基準画像、またはこの基準画像に対する前記色データ処理手段の処理結果が登録される記憶手段;前記画像生成手段が検査対象の基板の画像を生成したとき、その画像の被検査部位に対応する位置に検査領域を設定する領域設定手段;前記領域設定手段により設定された検査領域内の画像を前記色データ処理手段に処理させるとともに、その処理結果および前記記憶手段内の登録情報を用いて、前記検査領域内の画素毎に、前記n個の色データの組み合わせに対する着目中の色データの強弱の度合いについて、前記基準画像上の対応画素から見た変化量および変化の方向を抽出する第1の抽出手段;前記第1の抽出手段により抽出された変化量が所定の基準値を上回り、かつ抽出された変化の方向が特定の方向に対応する画素を抽出する第2の抽出手段;第2の抽出手段により抽出された画素から構成される画像領域を前記被検査部位として認識する被検査部位認識手段;の各手段を含んでいる基板検査装置。 - n個(n≧2)の色データの組み合わせによるカラー画像を用いて基板を自動検査するために、検査データを作成する方法において、
被検査部位が存在しない基板を撮像して基準画像を生成する第1ステップと、
被検査部位が存在する基板を撮像して処理対象画像を生成する第2ステップと、
前記n個の色データのうちの特定の1つ、またはnより小さい所定数の色データに着目して、前記処理対象画像上の画素毎に、前記n個の色データの組み合わせに対する着目中の色データの強弱の度合いについて、前記基準画像上の対応画素から見た変化量および変化の方向を抽出する第3ステップと、
前記第3ステップで抽出された変化量が所定の基準値を上回り、かつ抽出された変化の方向が特定の方向に対応する画素を抽出し、抽出された画素から構成される画像領域を前記被検査部位として認識する第4ステップと、
前記第4ステップで認識された被検査部位を含むような検査領域を設定し、その設定データを前記被検査部位に対する検査データ中に含める第5ステップとを、実行することを特徴とする基板検査用の検査データ作成方法。
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