JP2006206407A - 水晶結晶とその育成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 青色発光ダイオードなどに利用する結晶基板に水晶基板を用いたときに、工程で加熱することにより結晶の転移を原因とするクラックや破損を解決するためになされた。
【解決手段】 本発明では、発光ダイオードなどのMOCVDでキューリー点を超える温度に加熱されたときに生じる、結晶構造の変化を受けないようにするため、α水晶に戻らないようにβ水晶のままとするため水晶結晶内にAlイオンと1族金属イオン、例えばLi等のイオンを水熱合成法により取り込まれることにより解決した。
【選択図】 図 1
Description
しかしサファイア基板は値段が高く、コスト高となる。またサファイア結晶には欠陥が多く、これを引き継ぐ結晶膜に欠陥を生じやすい欠点があった。そこでサファイア基板に代わって、水晶基板を用いた例もある。水晶基板は、Zカット水晶基板を用いることにより安価な基板を用いてコストダウンを実現しようとしている。
水晶結晶には熱による可逆性があり、α水晶からβ水晶、β水晶からα水晶へと転移できる性質がある。しかしα水晶からβ水晶、またβ水晶からα水晶に戻るときに摂氏573度(キューリー点)でクラックが入り易く、水晶板が割れてしまう。
このように低温型水晶ではα水晶からβ水晶へ、そしてβ水晶からα水晶へ戻る際に、クラックを生じ易い。
水晶基板上にバッファ層、さらに窒化ガリウム結晶を積層し、さらにInGaNを積層している。
特許文献2、特許文献3には、Zカット水晶板を用いた「半導体発光素子」が示されている。
上記従来技術の水晶結晶板は、いずれもZカット水晶を使用しており、摂氏573度(キューリー点)を通過するときに熱歪みで水晶板が破壊されることは免れない。
そこでβ水晶からα水晶へ転移する際の熱歪みによるクラック、破損を生じない水晶結晶、水晶板が求められていた。
水熱合成法により育成する水晶結晶の育成方法において、β水晶を育成するため、育成時にAl2O3と1族金属イオンを含む溶液中で育成したことを特徴とする水晶結晶の育成方法である。
請求項第1項において、β水晶を育成するため、育成時をAl2O3とLi2O又はLiOHを含む溶液中で育成したことを特徴とする水晶結晶の育成方法である。
請求項第1項において、β水晶を育成するため、育成時にAl2O3とLi2O又はLiOHを0.5ppm〜10wt%含有させた溶液中で育成したことを特徴とする水晶結晶の育成方法である。
本発明では、水晶結晶育成時にLi(リチウム)やAl(アルミニウム)を含有させ高温において結晶空隙ができるのを第1族金属イオンで満たすことで、β水晶になった水晶板でも急激な温度変化にも耐え、破壊しない水晶基板を提供することができるようになった。なおLiイオンの他にNa,K,Rb,Cs等のイオンを注入してもよい。
図3が一般的なα水晶の分子構造でSi(珪素)に酸素が結合しており、安定な状態を示している。
一般的には純粋な水晶の場合には、この結晶構造である。
図1は、本発明の結晶構造を示す結晶構造図である。
摂氏573度を超え、α水晶に戻るときに熱ストレスが結晶構造に残留するので、高温時にc軸方向に連続している大きな空隙の径が一定でなく周りを取り巻く酸素イオンの凹凸のために最大径1.6Å(半径0.8オングストローム)、最小径約1.1Åのフレキシブルホース状になっている。半径0.8Åの空隙は、1個のSiO4四面体につき1個形成され、まれにSiO4らせん体内でAl−同形置換が起きた場合に不足する正電荷を補うためのアルカリ金属イオン(図中では+M)の指定席となっている。アルカリ溶液の中にLi2O又はLiOHを入れた場合には、金属イオン+MにLiイオンが取り込まれる。Liイオンは半径約0.8Åである。
イオン半径の大きなK+やNa+イオンが入った場合には結晶が大きく歪み、歪みの原因となる。
そこで間にSiに代わり、もっと大きな原子が入れば隙間がなくなる。本発明では、Siの代わりにAlを取り込むようにし、Al(アルミニウム)の腕の余ったところに1族金属イオンを取り込むことにより、安定なβ水晶を得ることができるようになった。
Claims (4)
- 水熱合成で育成される水晶結晶において、常温でβ水晶でありアルミニウムと1族金属イオンが含有されていることを特徴とする水晶結晶。
- 水熱合成法により育成する水晶結晶の育成方法において、β水晶を育成するため、育成時にAl2O3と1族金属イオンを含む溶液中で育成したことを特徴とする水晶結晶の育成方法。
- 請求項第1項において、β水晶を育成するため、育成時をAl2O3とLi2O又はLiOHを含む溶液中で育成したことを特徴とする水晶結晶の育成方法。
- 請求項第1項において、β水晶を育成するため、育成時にAl2O3とLi2O又はLiOHを0.5ppm〜10wt%含有させた溶液中で育成したことを特徴とする水晶結晶の育成方法。
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JPS554720B1 (ja) * | 1970-10-02 | 1980-01-31 | ||
JP2000503967A (ja) * | 1996-01-16 | 2000-04-04 | コーニング インコーポレイテッド | 非感熱性光学素子 |
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- 2005-01-31 JP JP2005023057A patent/JP2006206407A/ja active Pending
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