JP2006200683A - すべり軸受装置およびポンプ装置 - Google Patents

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Yoshinobu Ogawa
佳延 小川
Kazunao Sorai
一修 空井
Hideki Matsumoto
秀樹 松本
Hironori Hara
裕紀 原
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Abstract

【課題】 回転軸の後ろ回り振動の発生を抑制することが可能なすべり軸受装置を提供する。
【解決手段】 固定されたハウジング16に筒状の軸受体15が保持され、軸受体15は、回転軸4に外嵌され、且つ内周面が回転軸4に対して摺接し、ハウジング16と軸受体15との間にゴム製で筒状の緩衝用弾性部材17が設けられ、軸受体15は緩衝用弾性部材17に形成された貫通孔27に嵌め込まれる嵌め込み部21aを有し、嵌め込み部21aと貫通孔27とは周方向において係合可能な小判形に形成され、緩衝用弾性部材17は、ハウジング16に固定されて軸受体15を周方向における所定位置Aに保持し、且つ、周方向において弾性変形することにより、軸受体15が回転軸4との摩擦によって所定位置Aから回転軸4の回転方向Bへ変位することを許容する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば無注水のドライ状態と水によって潤滑される注水状態との両方の状態で使用されるすべり軸受装置、および、このすべり軸受装置を備えた立軸ポンプ装置や立軸斜流ポンプ装置或いは横軸斜流ポンプ装置等のポンプ装置に関する。
従来、この種のすべり軸受装置としては、例えば、先行待機運転を行う立軸ポンプに設けられるものがある。図15に示すように、61は、立軸ポンプの主軸である回転軸62を支持するすべり軸受装置であり、立軸ポンプのケーシング内に設けられた円筒状の固定部材63内に設けられている。
上記回転軸62は、軸本体62aと、軸受箇所において軸本体62aに外嵌された円筒状の軸側スリーブ62bとで構成されており、固定部材63を貫通している。尚、軸側スリーブ62bの外周面には軸側摺接部62cが全周にわたり形成されている。
上記すべり軸受装置61は、回転軸62に外嵌された軸受体64と、軸受体64の径方向外側に配置された円筒状のハウジング65と、上記軸受体64とハウジング65との間に設けられた円筒状の緩衝用ゴム66と、上記軸受体64の回り止めを行う回り止め体67とで構成されている。
上記軸受体64は、内周面が回転軸62の軸側摺接部62cに摺接する円筒状でセラミック製の軸受側摺接部材69と、この軸受側摺接部材69に外嵌される円筒状で金属製のシェル70とで構成されており、上記軸受側摺接部材69はシェル70に焼ばめされている。
上記ハウジング65は、固定部材63内に挿入されており、その上端部に外側へ張り出したフランジ部65aを有している。このフランジ部65aは、固定部材63の上端部と、すべり軸受装置61の上方を覆うカバー部材74との間に挟まれており、複数のボルト75によってカバー部材74と共に固定部材63の上部に取付け固定されている。
また、上記回り止め体67は、ハウジング65の下端に設けられたリング状部材71と、リング状部材71に立設された回り止めピン72とで構成されており、この回り止めピン72が上記シェル70の下部に形成された回り止め用孔73に挿入されており、これによって、軸受体64が回り止めされ、周方向に固定される。
これによると、ポンプを作動させて回転軸62が回転することにより、回転軸62の軸側摺接部62cがすべり軸受装置61の軸受側摺接部材69に対して摺動する。この際、軸受体64は回り止め体67によって固定部材63側に固定されており、これにより、軸受体64が回転軸62と共回りするのを防止している。
また、この時のポンプの運転様式として、通常の揚水運転時においては、自揚水によってすべり軸受装置61が潤滑および冷却される。また、ドライ運転時においては、すべり軸受装置61は上記自揚水による潤滑および冷却が中断された状態になる。このドライ運転時においては、自揚水による潤滑作用が発揮されないため、すべり軸受装置61に対する回転軸62の摺動抵抗が増大する。
しかしながら、上記の従来形式では、上記軸受体64は回り止め体67を介して固定部材63に完全に固定されているため、経年変化等によって軸側摺接部62cと軸受側摺接部材69との摩擦抵抗が増加すると、図16に示すように、ドライ運転時に回転軸62が所定の回転方向Bへ回転する際、軸受側摺接部材69に対して上記回転方向Bとは反対方向の反力が作用し、この反力によって、回転軸62が後ろ回り振動(自励振動)を起す可能性があるといった問題がある。尚、上記後ろ回り振動とは、回転軸62が、所定の回転方向Bへ回転(自転)しながら、上記回転方向Bとは反対方向Cへ向って公転しながら軸受体64と接触・離反を繰り返して振動する現象である。このような振動は、ある程度、上記緩衝用ゴム66で緩衝されるが、後ろ回り振動の発生そのものを抑制することは困難であった。
尚、上記図16は、回転軸62の後ろ回り振動を解り易く説明するために、回転軸62の外径dに対して軸受体64の内径Dを極端に大きく誇張して描いた模式図であり、実際には、軸受体64の内径Dは回転軸62の外径dよりも僅かに大きく形成されている。
上記のような緩衝用ゴム66を用いたすべり軸受装置の別の例として、図17に示すものがある(下記特許文献1参照)。これによると、軸受ケーシング81(ハウジング)の内周面と軸受シェル82の外周面との間に円筒状の緩衝用ゴム83が設けられ、軸受ケーシング81の内周面に凹状部84が形成され、軸受シェル82の外周面に凹状部85が形成されている。上記緩衝用ゴム83の内外周面にはそれぞれ凸状部86,87が形成されており、外周側の凸状部86が軸受ケーシング81の凹状部84と加硫接着されるとともに、内周側の凸状部87が軸受シェル82の凹状部85に加硫接着されている。これにより、軸受シェル82が周方向において固定され、一体化された軸受シェル82と軸受88とが回転軸89と共回りすることを防止している。
しかしながら図17に示したすべり軸受装置であっても、同様に、回転軸89の後ろ回り振動の発生を抑制することは困難であった。
特開2002−266792
本発明は、回転軸の後ろ回り振動の発生を抑制することが可能なすべり軸受装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本第1発明は、固定部材に設けられたハウジングに筒状の軸受体が保持され、
上記軸受体は、回転軸に外嵌され、且つ内周面が回転軸に対して摺接し、
上記ハウジングと軸受体との間に筒状の緩衝用弾性部材が設けられたすべり軸受装置であって、
上記軸受体は上記緩衝用弾性部材に形成された貫通孔に嵌め込まれる嵌め込み部を有し、
上記嵌め込み部と貫通孔とは周方向において係合可能な形状に形成され、
上記緩衝用弾性部材は、ハウジングに固定されて軸受体を周方向における所定位置に保持し、且つ、周方向において弾性変形することにより、軸受体が回転軸との摩擦によって所定位置から回転軸の回転方向へ変位することを許容するものである。
これによると、回転軸が所定の回転方向へ回転する際、回転軸の外周面が軸受体の内周面に摺接すると、軸受体に対して上記回転方向とは反対方向の反力が作用するが、この時、軸受体は、回転軸との摩擦により、緩衝用弾性部材の弾性に抗して、所定位置から回転軸の回転方向へ変位して逃げるとともに、緩衝用弾性部材が回転軸の回転方向へ弾性変形する。上記軸受体の変位により、回転軸が回転する際の反力が弱められるため、回転軸の後ろ回り振動の発生が抑制される。
また、上記のように軸受体が所定位置から回転軸の回転方向へ変位して逃げた状態で、回転軸の外周面が軸受体の内周面から離れた状態が続くと、軸受体は、緩衝用弾性部材の弾性によって、上記回転方向とは反対方向へ変位し所定位置へ戻される。
また、本第2発明におけるすべり軸受装置は、軸受体の嵌め込み部の外形は、中心から外周面までの距離が異なる部分を有する形状に形成されているものである。
これによると、嵌め込み部は周方向において貫通孔と係合する。
また、本第3発明におけるすべり軸受装置は、緩衝用弾性部材と軸受体の嵌め込み部との間又は緩衝用弾性部材とハウジングとの間に、緩衝用弾性部材が変形した際の逃げ代となる空隙部が形成されているものである。
これによると、空隙部が緩衝用弾性部材の変形時の逃げ代となるため、緩衝用弾性部材がスムーズに変形し、これにより、確実且つ円滑に、軸受体が所定位置から回転軸の回転方向へ変位して逃げる。
また、本第4発明におけるすべり軸受装置は、緩衝用弾性部材の材質がゴムであるものである。
また、本第5発明におけるすべり軸受装置は、軸受体は、筒状のシェルと、このシェルの内周面に設けられて回転軸に摺接自在な軸受側摺接部材とで構成され、
シェルとハウジングとの間に、低摩擦材からなる滑り板が介在されているものである。
これによると、軸受体が周方向へ変位する際、シェルがハウジングに対して直接摺動しない。すなわち、滑り板をシェルに設けた場合、滑り板がハウジングに対して摺動し、或いは、滑り板をハウジングに設けた場合、シェルが滑り板に対して摺動する。これにより、軸受体の周方向への変位が円滑になる。
また、本第6発明におけるすべり軸受装置は、軸受側摺接部材は、周方向に所定間隔をあけて設けられた複数のセグメントによって構成されているものである。
また、本第7発明におけるポンプ装置は、上記第1発明から第6発明のいずれか1項に記載のすべり軸受装置を備え、
揚水運転とドライ運転の運転パターンが選定できるものである。
これによると、ドライ運転時における回転軸の後ろ回り振動の発生が抑制される。
本発明によると、回転軸の後ろ回り振動の発生を抑制することが可能である。
以下、本発明における第1の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図5に示すように、1は先行待機運転が行える立軸斜流ポンプであり、ケーシング2の下端に吸込口3が形成されている。ケーシング2内には主軸である回転軸4が挿通されており、回転軸4の下端に羽根車5が設けられている。上記回転軸4は上下複数のすべり軸受装置11〜13によって回転自在に支持されている。これらすべり軸受装置11〜13はそれぞれケーシング2内の円筒状の固定部材6に設けられている。また、上記吸込口3に空気を吸気する吸気管14が設けられ、この吸気管14は気水切替装置(図示せず)によって開閉されるように構成されている。尚、上記立軸斜流ポンプ1は、羽根車5が回転して水を吸い上げる揚水運転と、羽根車5が回転しているが水を吸い上げないドライ運転の運転パターンが選定できるものである。
図1に示すように、上記回転軸4は、軸本体4aと、軸受箇所において軸本体4aに外嵌された円筒状の軸側スリーブ4bとで構成されており、固定部材6を貫通している。尚、軸側スリーブ4bの外周面には軸側摺接部4cが全周にわたり形成されている。
上記すべり軸受装置11は以下のように構成されている。
すべり軸受装置11は、回転軸4に外嵌された筒状の軸受体15と、軸受体15の径方向外側に配置された金属製のハウジング16と、上記軸受体15とハウジング16との間に設けられたフッ素ゴム製で筒状の緩衝用弾性部材17とを備えている。
上記軸受体15は、ハウジング16に保持されており、内周面が回転軸4の軸側摺接部4cに摺接自在な円筒状でセラミック製の軸受側摺接部材20と、この軸受側摺接部材20に外嵌される金属製のシェル21とで構成されている。図2に示すように、上記シェル21は、筒状の嵌め込み部21aと、嵌め込み部21aの上端(一端)から径方向外側へ張り出した鍔部21bとで構成されている。上記嵌め込み部21aの外形は、回転軸4の軸心7の方向から見て、円周上の180°対称位置となる2箇所に平坦面21cを有する小判形に形成されている。尚、上記平坦面21cは、嵌め込み部21aの中心から外周面までの距離が異なる部分に相当する。また、上記鍔部21bは、回転軸4の軸心7の方向から見て円形に形成されている。上記軸受側摺接部材20は嵌め込み部21aに焼ばめされて一体的に取付け固定されている。
図3に示すように、上記ハウジング16は、固定部材6の上部(一端部)に設けられており、固定部材6の軸挿通孔6aに嵌め込まれる円筒部16aと、円筒部16aの上端から径方向外側へ張り出したフランジ部16bとで構成されている。図1に示すように、上記フランジ部16bは、固定部材6の上端部と、すべり軸受装置11の上方を覆うカバー部材25との間に挟まれており、複数のボルト26によってカバー部材25と共に固定部材6の上端部に取付け固定されている。
上記緩衝用弾性部材17は、ハウジング16の内周面に加硫接着等によって一体的に取付け固定されており、貫通孔27を有している。この貫通孔27は、上記軸受体15の嵌め込み部21aの外形と同一形状であり、一対の平坦面27aを有する小判形に形成されている。図4に示すように、貫通孔27には上記軸受体15の嵌め込み部21aが嵌め込まれており、これにより、上記嵌め込み部21aと貫通孔27とは、上記平坦面21c,27aを介して、周方向において係合する。尚、軸受体15の嵌め込み部21aを貫通孔27に嵌め込んで、上記嵌め込み部21aと緩衝用弾性部材17とを加硫接着してもよい。しかしながら、上記加硫接着せずに嵌め込むだけの方が、加硫接着した場合に比べて、組立性やメンテナンス性が向上する。
上記緩衝用弾性部材17は、軸受体15を周方向において図4の実線で示す所定位置Aに保持し、さらには、図4の仮想線で示すように、周方向において弾性変形することにより、軸受体15が回転軸4との摩擦によって所定位置Aから回転軸4の回転方向Bへ変位することを許容するものである。
図1に示すように、シェル21の鍔部21bとカバー部材25との間に一方の滑り板22aが介在され、さらに、上記鍔部21bとハウジング16との間に他方の滑り板22bが介在されている。上記両方の滑り板22a,22bは、上記鍔部21bの上下両面に取付けられており、低摩擦材(PTFE、グラファイト等)で製作されている。
以上がすべり軸受装置11の構成であり、他のすべり軸受装置12,13も同様に構成されており、このうち、すべり軸受装置12は上下反対に設けられている。
以下、上記構成における作用を説明する。
図5の実線で示すように、水位が低水位Haの場合、回転軸4を回転させることにより、羽根車5が回転する。この際、気水切替装置を開状態にして吸気管14から吸気することで、水は吸込口3から吸い上げられず、ポンプ1はドライ運転されるため、各すべり軸受装置11〜13は無注水のドライ状態になる。
また、雨水の流入等により、図5の仮想線で示すように、水位が低水位Haから排水開始水位Hbまで上昇すると、気水切替装置を閉状態にして吸気管14からの吸気を遮断することで、水は羽根車5によって吸込口3から吸い上げられて排水され、ポンプ1は揚水運転されるため、各すべり軸受装置11〜13は自揚水によって潤滑および冷却される注水状態になる。
上記ドライ状態において、回転軸4が回転方向Bへの回転を開始する際、回転軸4の軸側摺接部4cが軸受体15の軸受側摺接部材20に摺接すると、軸受体15に対して上記回転方向Bとは反対方向の反力が作用するが、この時、図4に示すように、軸受体15は、回転軸4の軸側摺接部4cとの摩擦により、緩衝用弾性部材17の弾性に抗して、実線で示した所定位置Aから仮想線で示すように上記回転方向Bへ所定角度α(例えばα=5°〜10°程度)の範囲内で変位して逃げるとともに、緩衝用弾性部材17が上記回転方向Bへ弾性変形する。このような軸受体15の変位により、回転軸4が回転する際の反力が弱められるため、回転軸4の後ろ回り振動の発生が抑制される。
尚、図4の仮想線で示すように、軸受体15が所定位置Aから回転方向Bへ変位して逃げた状態で、回転軸4の軸側摺接部4cが軸受体15の軸受側摺接部材20から離れた状態が続くと、図4の実線で示すように、軸受体15は緩衝用弾性部材17の弾性によって回転方向Bとは反対方向に変位し所定位置Aへ戻される。
上記のように軸受体15が周方向へ変位する際、図1に示すように、シェル21の鍔部21bがハウジング16に対して直接摺動せず、他方の滑り板22bがハウジング16の上端面に対して摺動し、尚且つ、上記鍔部21bがカバー部材25に対して直接摺動せず、一方の滑り板22aがカバー部材25の裏面に対して摺動する。これにより、軸受体15の周方向への変位が円滑になる。
尚、シェル21の嵌め込み部21aと緩衝用弾性部材17の貫通孔27とは平坦面21c,27aを介して周方向において係合しているため、回転軸4が回転方向Bへ回転した際、緩衝用弾性部材17が弾性変形することによって、軸受体15は、所定位置Aから上記回転方向Bへ所定角度αの範囲内で変位可能であるが、回転軸4と共に回転してしまうことはない。
上記第1の実施の形態では、図2に示すように、軸受体15の嵌め込み部21aの外形を、中心から外周面までの距離が異なる部分を有する形状の一例として、小判形に形成したが、小判形に限定されるものではなく、周方向において緩衝用弾性部材17の貫通孔27と係合可能な形状であればよい。例えば、第2の実施の形態として、図6に示すように、軸受体15の嵌め込み部21aの外形を六角形に形成してもよい。この場合、緩衝用弾性部材17の貫通孔27も、上記嵌め込み部21aの外形と同一形状である六角形に形成されている。
尚、第2の実施の形態では、上記嵌め込み部21aの外形と貫通孔27の形状とを六角形に形成したが、六角形以外の多角形に形成してもよい。
また、第3の実施の形態では、図7に示すように、軸受体15の嵌め込み部21aの外周面には、回転軸4の軸心7の方向から見て円周上の180°対称位置となる2箇所に、径方向内側へ入り込む凹部30が形成されている。尚、上記凹部30は、嵌め込み部21aの中心から外周面までの距離が異なる部分に相当する。
また、緩衝用弾性部材17の貫通孔27の内周面には、上記凹部30に嵌め込まれる凸部31が形成されている。
また、第4の実施の形態では、図8に示すように、緩衝用弾性部材17と軸受体15の嵌め込み部21aとの間に、緩衝用弾性部材17が弾性変形した際の逃げ代となる複数の溝34(空隙部の一例)が形成されている。この際、各溝34は、緩衝用弾性部材17の内周面に形成されており、貫通孔27に開放されている。
これによると、上記ドライ状態において、軸受体15に対して回転軸4の回転方向Bとは反対方向の反力が作用し、軸受体15が所定位置Aから上記回転方向Bへ所定角度αの範囲内で変位して逃げるとともに、緩衝用弾性部材17が回転方向Bへ弾性変形する際、上記溝34が潰れることによって緩衝用弾性部材17の変形時の逃げ代となるため、緩衝用弾性部材17がスムーズに変形する。これにより、確実且つ円滑に、軸受体15が所定位置Aから回転方向Bへ変位して逃げる。
また、上記第4の実施の形態では、溝34を緩衝用弾性部材17と軸受体15の嵌め込み部21aとの間に形成しているが、第5の実施の形態として、図9に示すように、溝34を緩衝用弾性部材17とハウジング16との間に形成してもよい。この際、各溝34は、緩衝用弾性部材17の外周面に形成されている。尚、図8,図9に示した各溝34は軸心7の方向に貫通しても、或いは、貫通しなくても、どちらでもよい。
また、図9の仮想線で示すように、緩衝用弾性部材17に、軸心7の方向に沿った複数の中空孔35を形成し、これら中空孔35を、空隙部の一例として、緩衝用弾性部材17が弾性変形する際の逃げ代としてもよい。尚、緩衝用弾性部材17に上記のような溝34や中空孔35を形成することにより、緩衝用弾性部材17のばね定数を適切な値に調整することも可能である。
次に、第6の実施の形態を図10〜図12に基づいて説明する。
図10に示すように、シェル21の嵌め込み部21aの外形は、中心から外周面までの距離が異なる部分を有する形状の一例として、正方形に形成されている。
図11に示すように、緩衝用弾性部材17は、上記嵌め込み部21aの外周四辺に当接する突部17aを、内周面に周方向90°おきに備えている。緩衝用弾性部材17の貫通孔27は十文字形に形成されている。図12に示すように、緩衝用弾性部材17と軸受体15の嵌め込み部21aとの間には、緩衝用弾性部材17が弾性変形した際の逃げ代となる空隙部38が形成されている。上記空隙部38は、緩衝用弾性部材17の内周面に形成されており、周方向において隣り合う上記各突部17a間に配置されている。
これによると、上記ドライ状態において、軸受体15に対して回転軸4の回転方向Bとは反対方向の反力が作用し、軸受体15が図12の実線で示した所定位置Aから仮想線で示すように上記回転方向Bへ所定角度αの範囲内で変位して逃げる際、緩衝用弾性部材17の各突部17aは、空隙部38を逃げ代として、回転方向Bと同方向へ弾性変形する。これにより、緩衝用弾性部材17の各突部17aがスムーズに変形し、確実且つ円滑に、軸受体15が所定位置Aから回転方向Bへ変位して逃げる。
また、回転軸4の軸側摺接部4cが軸受体15の軸受側摺接部材20から離れると、図12の実線で示すように、軸受体15は緩衝用弾性部材17の各突部17aの弾性によって回転方向Bとは反対方向に変位し所定位置Aへ戻される。
尚、上記緩衝用弾性部材17は、軸対称形状であるため、半径方向のばね定数が均一化される。
次に、第7の実施の形態を図13に基づいて説明する。
ハウジング16は円筒状に形成され、このハウジング16の上下両端部には、すべり軸受装置11の上方(一方)を覆う一方のカバー部材25aと、すべり軸受装置11の下方(他方)を覆う他方のカバー部材25bとが配置されている。上記ハウジング16は、複数のボルト26によって、両カバー部材25a,25bと共に固定部材6の上端部に取付け固定されている。
上記両カバー部材25a,25bの裏面にはそれぞれ、低摩擦材(PTFE、グラファイト等)で製作された円環状の滑り板22a,22bが取り付け固定されている。シェル21の鍔部21bは緩衝用弾性部材17と一方の滑り板22aとの間に挟まれている。また、シェル21の嵌め込み部21aの下端(他端)は、緩衝用弾性部材17の下端よりも僅かに下方へ突出しており、他方の滑り板22bに対して摺接自在である。
これによると、軸受体15が周方向へ変位する際、軸受体15のシェル21の上端面が一方の滑り板22aに対して摺動するとともに、上記シェル21の下端面が他方の滑り板22bに対して摺動するため、軸受体15の周方向への変位が円滑になる。
上記第7の実施の形態では、滑り板22a,22bをカバー部材25a,25bに取付けているが、一方の滑り板22aをシェル21の上端面に取付け、他方の滑り板22bをシェル21の下端面に取付けてもよい。
また、軸受体15の嵌め込み部21aの形状を円筒形状とし、緩衝用弾性部材17の貫通孔27の形状を円形状とし、上記嵌め込み部21aの外周面と緩衝用弾性部材17の内周面を接着したものであってもよい。
上記各実施の形態では、図2に示すように、軸受体15を、円筒状の軸受側摺接部材20と、この軸受側摺接部材20に外嵌されるシェル21とで構成しているが、第8の実施の形態として、図14に示すように、上記軸受側摺接部材20を複数のセグメント40で構成してもよい。すなわち、シェル21の嵌め込み部21aの内周面に円筒状のゴム41が接着され、上記各セグメント40は、上記ゴム41の内周面に、周方向に所定間隔をあけて設けられている。尚、セグメント40の材質には、セラミック(窒化ケイ素)やダイヤモンド焼結体等の硬質材料が使用されている。
尚、上記第8の実施の形態では、セグメント40がゴム41を介してシェル21に取付けられているが、ゴム41を省略して、セグメント40を直接シェル21に取付けてもよい。
上記各実施の形態では、ポンプ装置の一例として、図5に示すように立軸斜流ポンプ装置1を挙げたが、立軸ポンプ装置や横軸斜流ポンプ装置等であってもよい。
本発明の第1の実施の形態におけるすべり軸受装置の断面図である。 同、すべり軸受装置の軸受体の図であり、(a)は軸心方向から見た図を示し、(b)は(a)のX−X矢視図を示す。 同、すべり軸受装置のハウジングと緩衝用弾性部材との図であり、(a)は軸心方向から見た図を示し、(b)は(a)のX−X矢視図を示す。 同、すべり軸受装置の軸受体と緩衝用弾性部材とを回転軸の軸心方向から見た図であり、回転軸との摩擦による軸受体の変位を示す。 同、すべり軸受装置を備えた立軸斜流ポンプ装置の断面図である。 本発明の第2の実施の形態におけるすべり軸受装置の軸受体の図である。 本発明の第3の実施の形態におけるすべり軸受装置の図であり、(a)は軸受体を示し、(b)は緩衝用弾性部材を示す。 本発明の第4の実施の形態におけるすべり軸受装置の緩衝用弾性部材の図である。 本発明の第5の実施の形態におけるすべり軸受装置の緩衝用弾性部材の図である。 本発明の第6の実施の形態におけるすべり軸受装置の軸受体の図である。 同、すべり軸受装置の緩衝用弾性部材の図である。 同、すべり軸受装置の軸受体と緩衝用弾性部材とを回転軸の軸心方向から見た図であり、回転軸との摩擦による軸受体の変位を示す。 本発明の第7の実施の形態におけるすべり軸受装置の断面図である。 本発明の第8の実施の形態におけるすべり軸受装置の軸受体の図である。 従来のすべり軸受装置の断面図である。 同、すべり軸受装置の回転軸の後ろ回り振動を説明するための模式図である。 従来の他のすべり軸受装置の断面図である。
符号の説明
1 立軸斜流ポンプ装置(ポンプ装置)
4 回転軸
6 固定部材
11,12,13 すべり軸受装置
15 軸受体
16 ハウジング
17 緩衝用弾性部材
20 軸受側摺接部材
21 シェル
21a 嵌め込み部
22b 滑り板
27 貫通孔
34 溝(空隙部)
35 中空孔(空隙部)
38 空隙部
40 セグメント
A 所定位置
B 回転軸の回転方向

Claims (7)

  1. 固定部材に設けられたハウジングに筒状の軸受体が保持され、
    上記軸受体は、回転軸に外嵌され、且つ内周面が回転軸に対して摺接し、
    上記ハウジングと軸受体との間に筒状の緩衝用弾性部材が設けられたすべり軸受装置であって、
    上記軸受体は上記緩衝用弾性部材に形成された貫通孔に嵌め込まれる嵌め込み部を有し、
    上記嵌め込み部と貫通孔とは周方向において係合可能な形状に形成され、
    上記緩衝用弾性部材は、ハウジングに固定されて軸受体を周方向における所定位置に保持し、且つ、周方向において弾性変形することにより、軸受体が回転軸との摩擦によって所定位置から回転軸の回転方向へ変位することを許容することを特徴とするすべり軸受装置。
  2. 軸受体の嵌め込み部の外形は、中心から外周面までの距離が異なる部分を有する形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のすべり軸受装置。
  3. 緩衝用弾性部材と軸受体の嵌め込み部との間又は緩衝用弾性部材とハウジングとの間に、緩衝用弾性部材が変形した際の逃げ代となる空隙部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のすべり軸受装置。
  4. 緩衝用弾性部材の材質がゴムであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のすべり軸受装置。
  5. 軸受体は、筒状のシェルと、このシェルの内周面に設けられて回転軸に摺接自在な軸受側摺接部材とで構成され、
    シェルとハウジングとの間に、低摩擦材からなる滑り板が介在されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のすべり軸受装置。
  6. 軸受側摺接部材は、周方向に所定間隔をあけて設けられた複数のセグメントによって構成されていることを特徴とする請求項5記載のすべり軸受装置。
  7. 上記請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のすべり軸受装置を備え、
    揚水運転とドライ運転の運転パターンが選定できることを特徴とするポンプ装置。
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