JP2006220239A - すべり軸受装置およびポンプ装置 - Google Patents

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Hironori Hara
裕紀 原
Yoshinobu Ogawa
佳延 小川
Kazunao Sorai
一修 空井
Hideki Matsumoto
秀樹 松本
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Abstract

【課題】 孔あけ加工の手間を減らすことができるすべり軸受装置を提供する。
【解決手段】 固定部材側に軸受体15が保持され、軸受体15は、筒状のシェル19と、シェル19の内周部に周方向において所定の間隙部24をあけて設けられた複数のセグメント20とで構成され、シェル19に挿通された回転軸4に対して各セグメント20が摺接し、各セグメント20間の間隙部24に固形潤滑材30が配設され、シェル19に、固形潤滑材30を回転軸4に押圧するばね31が備えられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば無注水のドライ状態と水によって潤滑される注水状態との両方の状態で使用されるすべり軸受装置、および、このすべり軸受装置を備えた立軸ポンプ装置や立軸斜流ポンプ装置或いは横軸斜流ポンプ装置等のポンプ装置に関する。
従来、すべり軸受装置としては、例えば図8〜図10に示すように、円筒状の軸受ボックス81に、一端にフランジ82aを有する円筒状の軸受本体82が挿入されたものがある。上記軸受本体82は複数のボルト86によって軸受ボックス81に取付け固定されており、軸受本体82には回転軸83が挿通されている。
上記軸受ボックス81には、内外周面に開口する径方向の孔部84が複数形成されている。同様に、軸受本体82にも、内外周面に開口する径方向の孔部85が複数形成されている。上記孔部84と孔部85とは同位置に形成されており、これにより、軸受ボックス81の外周面と軸受本体82の内周面とが両孔部84,85を介して連通している。
上記各孔部85内には円柱状の固体潤滑部材87が嵌め込まれ、各孔部84内には、固体潤滑部材87を回転軸83に向けて押圧するばね88が挿入されている。また、各孔部84内の外周面側端部に形成された雌ねじ部には、セットねじ89がねじ込まれており、セットねじ89と固体潤滑部材87との間に上記ばね88がセットされている(下記特許文献1参照)。
これによると、各固体潤滑部材87がばね88の押圧力によって回転軸83の外周面に押圧された状態で、回転軸83が各固体潤滑部材87に摺接しながら回転する。また、固体潤滑部材87が摩減しても、ばね88の押圧力によって固体潤滑部材87の先端を回転軸83の外周面に追従させることができるので、良好な潤滑状態を長時間にわたって維持することができる。
しかしながら上記のすべり軸受装置では、図10に示すように、回転軸83と摺接する軸受本体82に多数の孔部85を形成する必要があるため、軸受本体82の孔あけ加工に手間がかかるといった問題があった。特に、回転軸83に対する固体潤滑部材87の摺接領域を回転軸83の軸心90の方向へ広く確保する場合、孔部85を上記軸心90の方向へ多数並べる必要があるため、孔あけ加工に手間がかかった。
また、図10に示す軸受本体82の各孔部85の位置と図9に示す軸受ボックス81の各孔部84の位置とを一致させる必要があるため、孔あけ加工に高い位置精度が求められ、これにより、さらに孔あけ加工に手間がかかるといった問題があった。
また、上記すべり軸受装置の軸受本体82は銅系の材料を用いているため、各孔部85の孔あけ加工に手間がかかるものの加工自体に困難さを伴うものではない。しかしながら、軸受本体82にセラミック等の硬質材料を用いる場合、軸受本体82の孔あけ加工又は軸受本体82を孔のある形状に成形することが困難になるといった問題があり、軸受本体82に固体潤滑部材87を設けることができない恐れがある。
特開平11−182548
本発明は、孔あけ加工の手間を減らすことができ、また、セラミック等の硬質材料を回転軸との摺接部分に用いた場合でも、固形潤滑材を容易に設けることが可能なすべり軸受装置およびすべり軸受装置を備えたポンプ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明におけるすべり軸受装置は、固定部材側に軸受体が保持され、上記軸受体は、筒状部材と、筒状部材の内周部に周方向において所定の間隙部をあけて設けられた複数のセグメントとで構成され、上記筒状部材に挿通された回転軸に対して上記各セグメントが摺接し、上記セグメント間の周方向の間隙部に固形潤滑材が配設され、上記筒状部材に、上記固形潤滑材を回転軸に押圧する押圧手段が備えられているものである。
これによると、固形潤滑材を複数のセグメント間の周方向の間隙部に配設しているため、固形潤滑材を回転軸の軸心方向に長くすることによって、容易に上記軸心方向において広範囲の潤滑が行える。したがって、固形潤滑材を多数の孔部内に配置した従来形式のものに比べて、少数の孔部で広範囲の潤滑が行えるため、孔あけ加工の手間を減らすことができる。
尚、固形潤滑材は、押圧手段の押圧力によって、回転している回転軸の外周面に押圧されて摺接するため、固形潤滑材による潤滑が行われる。これにより、回転軸の外周面とセグメントの径方向内面との摩擦抵抗が減少し、振動の発生を防止することができ、回転軸が円滑に回転する。
また、本第2発明におけるすべり軸受装置は、固形潤滑材とセグメントとの周方向間には、空隙部が回転軸の軸心方向に沿って形成されているものである。
これによると、固形潤滑材の摩耗によって発生する固形潤滑材の小粒片や他の小異物は空隙部を通って軸受体から排出されるため、上記固形潤滑材の小粒片や他の小異物が回転軸とセグメントとの間に噛み込んで回転軸やセグメントを損傷させるのを防止することができる。
また、本第3発明におけるすべり軸受装置は、セグメントの摺接面がセラミック又はダイヤモンド焼結体で形成され、回転軸に対するセグメントの摺接領域と回転軸に対する固形潤滑材の摺接領域とが、回転軸の軸心方向において、ほぼ同一となるように形成されているものである。
これによると、複数のセグメント間の間隙部に固形潤滑材を配設しているため、セグメントに対して孔あけ加工が不要となる。したがって、加工が困難な硬質のセラミック(例えば窒化ケイ素等)又はダイヤモンド焼結体をセグメントの摺接面の材料に用いても、容易に固形潤滑材による潤滑が行える。さらに、回転軸に対するセグメントの摺接領域とほぼ同じ範囲の領域を固形潤滑材によって潤滑することができる。
また、本第4発明におけるすべり軸受装置は、押圧手段の押圧力を調整する押圧力調整機構が備えられているものである。
これによると、固形潤滑材が回転軸の外周面に押圧されて摺接する際の押圧力を最適な値に調整することができる。
また、本第5発明におけるすべり軸受装置は、押圧手段に形状記憶合金を用い、押圧手段は、所定温度以上の場合、固形潤滑材が回転軸に押圧されて接触するように形状変化し、所定温度未満の場合、固形潤滑材が回転軸に対して非接触となるように形状変化するものである。
これによると、すべり軸受装置を無注水のドライ状態下で使用している場合、回転軸とセグメントとの摩擦によって軸受部分の温度が上昇し、所定温度以上になると、押圧手段は形状変化を起して固形潤滑材を回転軸に押圧する。これにより、固形潤滑材が回転軸の外周面に摺接し、固形潤滑材による潤滑が行われる。
また、すべり軸受装置を注水状態下で使用している場合、水によって軸受部分の温度が低下し、所定温度未満になると、押圧手段は形状変化を起して固形潤滑材を回転軸に対して非接触にする。これにより、固形潤滑材は回転軸の外周面に摺接せず、固形潤滑材の代わりに水による潤滑が行われる。このように、すべり軸受装置を注水状態下で使用している場合においては、固形潤滑材が回転軸の外周面に対して非接触になるため、固形潤滑材の摩減が遅くなり、固形潤滑材の寿命が延長される。
また、本第6発明におけるポンプ装置は、上記第1発明から第4発明のいずれかに記載のすべり軸受装置を備え、揚水運転とドライ運転の運転パターンが選定できるものである。
以上のように本発明によると、孔あけ加工の手間を減らすことができる。
また、摩耗によって発生する固形潤滑材の小粒片や他の小異物が回転軸とセグメントとの間に噛み込んで回転軸やセグメントを損傷させるのを防止することができる。
また、セグメントに対して孔あけ加工が不要となるため、加工が困難な硬質のセラミック又はダイヤモンド焼結体をセグメントの摺接面の材料に用いても、容易に固形潤滑材による潤滑が行える。さらに、回転軸に対するセグメントの摺接領域とほぼ同じ範囲の領域を固形潤滑材によって潤滑することができる。
また、固形潤滑材が回転軸の外周面に押圧されて摺接する際の押圧力を最適な値に調整することもできる。
さらに、押圧手段に形状記憶合金を用いれば、軸受部分の温度変化に応じて押圧手段の形状が変化することを利用して、すべり軸受装置を注水状態下で使用している場合、固形潤滑材を回転軸の外周面に対して非接触にすることができ、これにより、固形潤滑材の摩減が遅くなり、固形潤滑材の寿命が延長される。
以下、本発明における第1の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図5に示すように、1は先行待機運転が行える立軸斜流ポンプ装置であり、ケーシング2の下端に吸込口3が形成されている。ケーシング2内には主軸である回転軸4が挿通されており、回転軸4の下端に羽根車5が設けられている。上記回転軸4は上下複数のすべり軸受装置11〜13によって回転自在に支持されている。これらすべり軸受装置11〜13はそれぞれケーシング2内の円筒状の固定部材6に設けられている。
また、上記吸込口3に空気を吸気する吸気管14が設けられ、この吸気管14は気水切替装置(図示せず)によって開閉されるように構成されている。尚、上記立軸斜流ポンプ装置1は、羽根車5が回転して水を吸い上げる揚水運転と、羽根車5が回転しているが水を吸い上げないドライ運転の運転パターンが選定できるものである。
図1に示すように、上記回転軸4は、軸本体4aと、軸受箇所において軸本体4aに外嵌された円筒状の軸側スリーブ4bとで構成されており、固定部材6を貫通している。尚、軸側スリーブ4bの外周面には軸側摺接部4cが全周にわたり形成されている。
上記すべり軸受装置11は以下のように構成されている。
すべり軸受装置11は、回転軸4に外嵌された筒状の軸受体15と、軸受体15の径方向外側に配置された金属製のハウジング16と、上記軸受体15とハウジング16との間に嵌め込まれたフッ素ゴム製の円筒状弾性体17とを備えている。上記ハウジング16は、固定部材6の上部(一端部)に設けられており、固定部材6の軸挿通孔6aに嵌め込まれる円筒部16aと、円筒部16aの上端から径方向外側へ張り出したフランジ部16bとで構成されている。
上記フランジ部16bは、固定部材6の上部(一端部)と、すべり軸受装置11の上方を覆うカバー部材25との間に挟まれており、複数のボルト26によってカバー部材25と共に固定部材6の上端部に取付け固定されている。また、上記円筒状弾性体17は、ハウジング16の内周面に加硫接着等によって一体的に取付け固定されており、貫通孔27を有している。
図2〜図4に示すように、上記軸受体15は、ハウジング16に保持されており、軸孔18を有する金属製のシェル19(筒状部材の一例)と、上記軸孔18に挿通された回転軸4の軸側摺接部4cに対して摺接自在な平板状のセグメント20とを備えている。
上記シェル19は、円筒状の嵌め込み部19aと、嵌め込み部19aの上端(一端)から径方向外側へ張り出した鍔部19bとで構成されており、図1に示すように複数の固定用ボルト21によってハウジング16に固定されている。また、上記嵌め込み部19aは円筒状弾性体17の貫通孔27に嵌め込まれている。尚、上記各固定用ボルト21は、鍔部19bの外周縁に形成された複数の凹溝部22に挿通されて、ハウジング16にねじ込まれている。これにより、軸受体15が周方向へ回動することはなくさらには円筒状弾性体17から軸心7の方向へ脱落することもない。
上記シェル19の内周面には、フッ素ゴム製で円筒状の緩衝用弾性部材23が装着されている。上記セグメント20は、緩衝用弾性部材23の内周面に、周方向において所定の間隙部24をあけて複数設けられている。尚、上記セグメント20の材質には、窒化ケイ素等のセラミックやダイヤモンド焼結体等の硬質材料が使用されている。
また、上記各間隙部24にはそれぞれ固形潤滑材30が配設され、シェル19には、各固形潤滑材30を回転軸4の軸側摺接部4cに押圧するコイル状のばね31(押圧手段の一例)が備えられている。上記各固形潤滑材30は、軸心7の方向に長い直方体形状を有しており、径方向外側が緩衝用弾性部材23に形成された孔部32とシェル19の内周面に形成された凹部33とに嵌め込まれている。尚、各固形潤滑材30の径方向内側は緩衝用弾性部材23から回転軸4に向って突出している。また、固形潤滑材30とセグメント20との周方向間には、空隙部34が軸心7の方向に沿って形成されている。
図4に示すように、回転軸4の軸側摺接部4cに対するセグメント20の摺接領域Raと上記軸側摺接部4cに対する固形潤滑材30の摺接領域Rbとが、軸心7の方向において、ほぼ同一となるように形成されている。尚、上記固形潤滑材30の材質には、黒鉛、PTFE、フッ素樹脂にシリコンオイルを含浸したもの等が用いられる。
上記各ばね31は、シェル19の嵌め込み部19aに形成された径方向の孔部35内に挿入されている。上記各孔部35の内周面には雌ねじ36が形成されており、また、各孔部35の両端はそれぞれ嵌め込み部19aの内外周面に開口している。各孔部35の外周側端部は、雌ねじ36に螺合された押圧力調整用ねじ37によって、閉塞されている。上記各ばね31は、固形潤滑材30と押圧力調整用ねじ37との間で圧縮されており、固形潤滑材30を径方向外側から内側の回転軸4に向って押圧している。尚、上記押圧力調整用ねじ37はばね31の押圧力を調整する押圧力調整機構の一例である。この押圧力調整用ねじ37の外端面には、外側から押圧力調整用ねじ37を回すための六角穴37aが形成されている。
以上がすべり軸受装置11の構成であり、他のすべり軸受装置12,13も同様に構成されており、このうち、すべり軸受装置12は上下反対に設けられている。
以下、上記構成における作用を説明する。
図2,図3(a)に示すように、各固形潤滑材30を複数のセグメント20間の周方向の間隙部24に配設しているため、固形潤滑材30を軸心7の方向に長くすることによって、容易に上記軸心7の方向において広範囲の潤滑が行える。したがって、固形潤滑材を多数の孔部内に配置した従来形式のものに比べて、少数の孔部32,35で広範囲の潤滑が行えるため、孔あけ加工の手間を減らすことができる。
図5の実線で示すように、水位が低水位Haの場合、回転軸4を回転させることにより、羽根車5が回転する。この際、気水切替装置を開状態にして吸気管14から吸気することで、水は吸込口3から吸い上げられず、ポンプ装置1はドライ運転されるため、各すべり軸受装置11〜13は無注水のドライ状態になる。
また、雨水の流入等により、図5の仮想線で示すように、水位が低水位Haから排水開始水位Hbまで上昇すると、気水切替装置を閉状態にして吸気管14からの吸気を遮断することで、水は羽根車5によって吸込口3から吸い上げられて排水され、ポンプ装置1は揚水運転されるため、各すべり軸受装置11〜13は自揚水によって潤滑および冷却される注水状態になる。
各すべり軸受装置11〜13を上記ドライ状態下で使用している場合、各固形潤滑材30が、ばね31の押圧力によって、回転している回転軸4の軸側摺接部4cに押圧されて摺接するため、潤滑材層が上記軸側摺接部4cの表面に形成され、固形潤滑材30による潤滑が行われる。これにより、上記軸側摺接部4cと各セグメント20の径方向内面との摩擦抵抗が減少し、振動の発生を防止することができ、回転軸4が円滑に回転する。
この際、固形潤滑材30を、周方向において複数本配設しているが、使用条件によっては周方向において1本だけ配設してもよく、その本数は適宜選定できる。また、図4に示すように、回転軸4に対するセグメント20の摺接領域Raとほぼ同じ範囲の領域Rbを固形潤滑材30によって潤滑することができるため、固形潤滑材30を軸心7の方向において多数本設ける必要はなく、軸心7の方向において1本の固形潤滑材30のみで必要な潤滑領域をカバーすることができる。
また、図2に示すように、固形潤滑材30の摩耗によって発生する固形潤滑材30の小粒片や他の小異物は空隙部34を通って軸受体15から排出されるため、上記固形潤滑材30の小粒片や他の小異物が回転軸4とセグメント20との間に噛み込んで回転軸4の軸側摺接部4cやセグメント20を損傷させるのを防止することができる。
また、押圧力調整用ねじ37を回して、押圧力調整用ねじ37の嵌め込み部19aの外周面から内方へのねじ込み量を増やすことにより、ばね31の圧縮量が増大するため、固形潤滑材30の軸側摺接部4cに対する押圧力が増大する。また、上記ねじ込み量を減らすことにより、ばね31の圧縮量が減少するため、上記押圧力が低減する。このようにして、固形潤滑材30が回転軸4の軸側摺接部4cに押圧されて摺接する際の押圧力を最適な値に調整することができる。
また、各すべり軸受装置11〜13を上記注水状態下で使用している場合、固形潤滑材30による潤滑よりも、主に水によって潤滑されることで、上記軸側摺接部4cと各セグメント20の径方向内面との摩擦抵抗が減少し、回転軸4が円滑に回転する。
次に、第2の実施の形態として、上記ばね31の押圧力を下記のように調整してもよい。
すなわち、ばね31の押圧力は、ドライ状態の場合、回転している回転軸4の軸側摺接部4cに固形潤滑材30が接触し、注水状態の場合、固形潤滑材30と回転している回転軸4の軸側摺接部4cとの間に形成される薄い水膜によって、固形潤滑材30が上記軸側摺接部4cに対して非接触になるように、調整してもよい。
これによると、各すべり軸受装置11〜13を上記注水状態下で使用している場合、固形潤滑材30が水膜を介して上記軸側摺接部4cに対し非接触となるため、固形潤滑材30の摩減が遅くなり、固形潤滑材30の寿命が延長される。
上記第1および第2の実施の形態では、押圧手段の一例としてコイル状のばね31を用いたが、他の形状のばね、例えば板状のばね等を用いてもよい。また、ばね31に限定されるものではなく、ゴム等の弾性材を用いてもよい。
次に、第3の実施の形態を図6に基づいて説明する。
上記ばね31は、Ti−Ni合金等の形状記憶合金の線材でコイル状に製作されており、所定温度以上の場合、固形潤滑材30が回転軸4の軸側摺接部4cに押圧されて接触するように伸長し、所定温度未満の場合、固形潤滑材30が上記軸側摺接部4cに対して非接触となるように短縮するものである。尚、上記ばね31の一端は固形潤滑材30に連結され、他端は押圧力調整用ねじ37に連結されている。
これによると、各すべり軸受装置11〜13を上記ドライ状態下で使用している場合、回転軸4の軸側摺接部4cとセグメント20との摩擦によって軸受部分の温度が上昇し、所定温度以上になると、図6(a)に示すように、ばね31が伸長して固形潤滑材30を径方向から上記軸側摺接部4cに押圧する。これにより、固形潤滑材30が上記軸側摺接部4cに摺接し、固形潤滑材30による潤滑が行われる。
また、各すべり軸受装置11〜13を上記注水状態下で使用している場合、水によって軸受部分の温度が低下し、所定温度未満になると、図6(b)に示すように、ばね31が短縮して固形潤滑材30を上記軸側摺接部4cから径方向外側へ離間させる。これにより、固形潤滑材30が上記軸側摺接部4cに対して非接触となって摺接せず、固形潤滑材30の代わりに水による潤滑が行われる。このように、注水状態下においては、固形潤滑材30が回転軸4の軸側摺接部4cに対して非接触になるため、固形潤滑材30の摩減が遅くなり、固形潤滑材30の寿命が延長される。
上記第3の実施の形態では、押圧手段の一例としてコイル状のばね31を用いたが、他の形状のばね、例えば板状のばね等を用いてもよい。
上記第1の実施の形態では、図4に示すように、1本の固形潤滑材30で摺接領域Rbをカバーしているが、以下に説明する第4の実施の形態では、図7に示すように、個々の固形潤滑材30の軸心7方向における長さがセグメント20の摺接領域Raよりも短く形成されており、各固形潤滑材30が、軸心7方向において、千鳥状にずらして配置されており、これによって、固形潤滑材30の摺接領域Rbをセグメント20の摺接領域Raとほぼ同一になるように確保してもよい。また、図7では、隣同士の2本の固形潤滑材30で摺接領域Rbをカバーしているが、3本以上の複数本の固形潤滑材30で摺接領域Rbをカバーしてもよい。
尚、上記第1の実施の形態(図2,図4参照)では、セグメント20と1本で摺接領域Rbをカバーする固形潤滑材30とを周方向に交互に配置しているため、上記第4の実施の形態(図7参照)のものに比べて、固形潤滑材30による潤滑効果が、回転軸4の回転方向において隣りに位置するセグメント20に対し、より確実に及ぼされるといったメリットがある。
上記各実施の形態では、図2に示すように、セグメント20を6本および固形潤滑材30を6本設けているが、それぞれ6本以外の複数本設けてもよい。また、固形潤滑材30の本数をセグメント20の本数よりも少なくしてもよい。
上記各実施の形態では、図3,図6に示すように、1本の固形潤滑材30を1本のばね31で押圧しているが、固形潤滑材30が軸心7の方向に長大化した場合、1本の固形潤滑材30を軸心7の方向において複数本配設したばね31で押圧してもよい。
上記各実施の形態では、ポンプ装置の一例として、図5に示すように立軸斜流ポンプ装置1を挙げたが、立軸ポンプ装置や横軸斜流ポンプ装置等であってもよい。
上記各実施の形態では、回転軸4を軸本体4aと軸側スリーブ4bとで構成しているが、軸側スリーブ4bの無い軸本体4aのみで構成してもよい。
本発明の第1の実施の形態におけるすべり軸受装置の断面図である。 同、すべり軸受装置の軸受体を回転軸の軸心方向から見た図である。 (a)は図2におけるX−X矢視図であり、(b)は図2におけるY−Y矢視図である。 同、すべり軸受装置の軸受体のセグメントの摺接領域と固形潤滑材の摺接領域とを示す断面図である。 同、すべり軸受装置を備えた立軸斜流ポンプ装置の断面図である。 本発明の第3の実施の形態におけるすべり軸受装置の軸受体の断面図であり、(a)は固形潤滑材が回転軸に対して接触している状態を示し、(b)は固形潤滑材が回転軸に対して非接触になっている状態を示す。 本発明の第4の実施の形態におけるすべり軸受装置の軸受体のセグメントの摺接領域と固形潤滑材の摺接領域とを示す断面図である。 従来のすべり軸受装置の断面図である。 同、すべり軸受装置の軸受ボックスの断面図である。 同、すべり軸受装置の軸受本体の断面図である。
符号の説明
1 立軸斜流ポンプ装置(ポンプ装置)
4 回転軸
6 固定部材
7 軸心
11,12,13 すべり軸受装置
15 軸受体
19 シェル(筒状部材)
20 セグメント
24 間隙部
30 固形潤滑材
31 ばね(押圧手段)
34 空隙部
37 押圧力調整用ねじ(押圧力調整機構)
Ra,Rb 摺接領域

Claims (6)

  1. 固定部材側に軸受体が保持され、
    上記軸受体は、筒状部材と、筒状部材の内周部に周方向において所定の間隙部をあけて設けられた複数のセグメントとで構成され、
    上記筒状部材に挿通された回転軸に対して上記各セグメントが摺接し、
    上記セグメント間の周方向の間隙部に固形潤滑材が配設され、
    上記筒状部材に、上記固形潤滑材を回転軸に押圧する押圧手段が備えられていることを特徴とするすべり軸受装置。
  2. 固形潤滑材とセグメントとの周方向間には、空隙部が回転軸の軸心方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1記載のすべり軸受装置。
  3. セグメントの摺接面がセラミック又はダイヤモンド焼結体で形成され、
    回転軸に対するセグメントの摺接領域と回転軸に対する固形潤滑材の摺接領域とが、回転軸の軸心方向において、ほぼ同一となるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のすべり軸受装置。
  4. 押圧手段の押圧力を調整する押圧力調整機構が備えられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のすべり軸受装置。
  5. 押圧手段に形状記憶合金を用い、
    押圧手段は、所定温度以上の場合、固形潤滑材が回転軸に押圧されて接触するように形状変化し、所定温度未満の場合、固形潤滑材が回転軸に対して非接触となるように形状変化することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のすべり軸受装置。
  6. 上記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のすべり軸受装置を備え、
    揚水運転とドライ運転の運転パターンが選定できることを特徴とするポンプ装置。
JP2005035329A 2005-02-14 2005-02-14 すべり軸受装置およびポンプ装置 Pending JP2006220239A (ja)

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