JP2007278307A - すべり軸受装置およびポンプ装置 - Google Patents

すべり軸受装置およびポンプ装置 Download PDF

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Keisuke Nagaoka
圭介 永岡
Masafumi Inoue
雅史 井上
Hironori Hara
裕紀 原
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Abstract

【課題】振れ回り振動を軽減することができるとともに、回転軸の径方向へのぶれを減少することが可能なすべり軸受装置を提供する。
【解決手段】回転軸4の外周面に対して摺接して回転軸4を回転自在に保持する円筒状の軸受体15が円筒状のハウジング16に嵌め込まれ、ハウジング16がポンプのケーシング内の固定部材6に取付けられ、ハウジング16と軸受体15との間に、異方性を持った弾性部材17が設けられ、弾性部材17は、径方向Raにおいて複数の薄いゴム層28と複数の薄い鋼板29とを交互に積層した構造を有しており、径方向Raに比べて周方向に弾性変形し易い特性を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば無注水のドライ状態と水によって潤滑される注水状態との両方の状態で使用されるすべり軸受装置、および、このすべり軸受装置を備えた立軸ポンプ装置や立軸斜流ポンプ装置或いは横軸斜流ポンプ装置等のポンプ装置に関する。
従来、ポンプ装置に用いられるすべり軸受装置としては、例えば図10,図11に示すものがある(下記特許文献1参照)。ポンプ装置のケーシング内に固定部材80が設けられ、固定部材80には、金属製で円筒状の軸受ハウジング81が固定されている。軸受ハウジング81の内周面には、複数本の嵌合凹部82が形成されている。
軸受ハウジング81の中央に形成された貫通孔83の内側には、円筒状の緩衝用ゴム84を介して、軸受体85が設置されている。軸受体85は、円筒状の軸受シェル86と摺接部材87とで構成されている。摺接部材87は、セラミックスや樹脂等からなり、軸受シェル86の内側に圧入固定されている。摺接部材87の内周面とポンプ装置の回転軸88の外周面とが摺接する。
上記軸受シェル86の外周面には、複数本の嵌合凹部89が形成されている。また、緩衝用ゴム84の内外周面には、上記嵌合凹部82,89に嵌合する嵌合凸部90,91が形成されている。緩衝用ゴム84には、軸方向に沿って直線状の貫通孔92が複数形成されており、これら貫通孔92によって緩衝用ゴム84のバネ定数が所定の値に調整される。
これによると、回転軸88が所定の回転方向Eに回転すると、回転軸88の外周面が摺接部材87の内周面に摺接する。この際、緩衝用ゴム84の各嵌合凸部90,91が軸受ハウジング81の嵌合凹部82と軸受シェル86の嵌合凹部89とに嵌合しているため、軸受体85は、回り止めされ、回転軸88と共回りすることはない。
上記のようなすべり軸受装置93を備えたポンプ装置として、例えば、先行待機運転を行う立軸ポンプ装置がある。このような先行待機型の立軸ポンプ装置の運転様式として、通常の揚水運転時においては、自揚水によってすべり軸受装置93が潤滑および冷却される。また、ドライ運転時においては、すべり軸受装置93は上記自揚水による潤滑および冷却が中断された状態になる。このドライ運転時においては、自揚水による潤滑作用が発揮されないため、すべり軸受装置93に対する回転軸88の摺動抵抗が増大する。
特開2002−266792
しかしながら、上記の従来形式では、上記軸受体85は緩衝用ゴム84を介して軸受ハウジング81に固定されるため、経年変化等によって回転軸88と摺接部材87との摩擦抵抗が増加すると、図12に示すように、ドライ運転時に回転軸88が所定の回転方向Eへ回転する際、回転軸88が軸受体85の摺接部材87に接触して大きな反発力Fを受け、矢印Gで示すように回転軸88が摺接部材87内で所定の回転方向Eとは逆向きに振れ回り、大きな振動(以下、振れ回り振動と記載)が発生し、このような振れ回り振動を緩衝用ゴム84で十分に吸収することは困難であるといった問題がある。
尚、上記図12は、回転軸62の振れ回り振動を解り易く説明するために、回転軸88の外径に対して軸受体85の内径を極端に大きく誇張して描いた模式図であり、実際には、軸受体85の内径は回転軸88の外径よりも僅かに大きく形成されており、回転軸88の外周面と摺接部材87の内周面との間に形成される隙間94は微小なものである。
また、緩衝用ゴム84の材質に柔軟性に富んだゴム(すなわちばね定数の小さなゴム)を用いることにより、緩衝用ゴム84が上記振れ回り振動を吸収する機能は向上するが、その反面、緩衝用ゴム84が径方向に変形し易くなるため、緩衝用ゴム84が軸受体85によって径方向に押された場合、回転軸88の径方向へのぶれが増大してしまうといった問題がある。
本発明は、振れ回り振動を軽減することができるとともに、回転軸の径方向へのぶれを減少することが可能なすべり軸受装置およびポンプ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本第1発明におけるすべり軸受装置は、回転軸の外周面に摺接して回転軸を回転自在に保持する軸受体がハウジングに嵌め込まれ、
ハウジングと軸受体との間に弾性部材が設けられたすべり軸受装置であって、
軸受体に径方向へ所定の力を加えた時の軸受体の径方向の変位量をAとし、軸受体に周方向へ上記所定の力を加えた時の軸受体の周方向の変位量をBとすると、A<Bとなる特性を有するものである。
これによると、回転軸が所定の回転方向へ回転する際、回転軸の外周面が軸受体に接触し、軸受体が回転軸との摩擦によって上記所定の回転方向の力を受けると、弾性部材が主に周方向に弾性変形することによって、軸受体が上記所定の回転方向に変位して逃げる。このように、弾性部材の周方向への弾性変形によって、軸受体が上記所定の回転方向へ逃げることができるため、回転軸が受ける上記回転方向と逆方向の反発力は弱められ、その結果、振れ回り振動が軽減される。
さらに、軸受体は、周方向に比べ径方向に変位し難い特性を有するため、回転軸の径方向へのぶれが減少する。
また、本第2発明におけるすべり軸受装置は、軸受体に径方向へ980Nの力を加えた時の軸受体の径方向の変位量をAとし、軸受体に周方向へ980Nの力を加えた時の軸受体の周方向の変位量をBとし、変位比をB/Aと定義した場合、軸受体の変位比が1.5〜100の範囲であり、
軸受装置の径方向のばね定数が1〜18MN/mの範囲であるものである。
これによると、軸受体が所定の回転方向へ最適な変位量で逃げるとともに、軸受体の径方向へのぶれが十分に抑制され、振れ回り振動の発生を抑制するとともに、弾性部材の耐久性を確保することができる。
また、本第3発明におけるすべり軸受装置は、軸受体に径方向へ980Nの力を加えた時の軸受体の径方向の変位量をAとし、軸受体に周方向へ980Nの力を加えた時の軸受体の周方向の変位量をBとし、変位比をB/Aと定義した場合、軸受体の変位比が3〜70の範囲であり、
軸受装置の径方向のばね定数が3〜12MN/mの範囲であるものである。
これによると、振れ回り振動の発生をより確実に抑制できるとともに、弾性部材の耐久性も確保することができる。
また、本第4発明におけるすべり軸受装置は、弾性部材は径方向に比べ周方向に弾性変形しやすい異方性を有するものである。
これによると、弾性部材が有する異方性によって、軸受体は径方向よりも周方向に変位し易い特性を有することになる。
また、本第5発明におけるすべり軸受装置は、弾性部材は径方向において複数のゴム層と板材とを交互に積層した構造を有するものである。
これによると、弾性部材は、径方向の力に対して変形し難く、周方向の力に対して弾性変形し易いといった性能を発揮する。
また、本第6発明におけるすべり軸受装置は、軸受体は回転軸に摺接自在な筒状の軸受側摺接部材を有し、
軸受側摺接部材が回転軸に外嵌されているものである。
これによると、回転軸が所定の回転方向へ回転している際、回転軸の外周面が軸受体の軸受側摺接部材に摺接する。これにより、回転軸がすべり軸受装置によって保持される。
また、本第7発明におけるすべり軸受装置は、軸受体は回転軸に摺接自在な軸受側摺接部材を有し、
軸受側摺接部材は、周方向に所定間隔をあけて配置された複数のセグメントによって構成されているものである。
これによると、回転軸が所定の回転方向へ回転している際、回転軸の外周面が軸受体のセグメントに摺接する。これにより、回転軸がすべり軸受装置によって保持される。
また、軸受側摺接部材を複数のセグメントで構成することにより、筒状の軸受側摺接部材を用いる場合と比べて、高価な軸受側摺接部材の使用量を削減することができる。さらに、摺接面の加工工数を低減することも可能となる。
また、本第8発明は、上記第1発明から第7発明のいずれか1項に記載のすべり軸受装置を備えたことを特徴とするポンプ装置である。
これによると、回転軸の径方向へのぶれが減少するため、回転軸に設けられた羽根車がポンプのケーシングに接触してしまう等の不具合を防止することができる。
以上のように本発明によると、回転軸が所定の回転方向へ回転する際、軸受体が上記所定の回転方向へ変位して逃げることができるため、回転軸が上記回転方向と逆の方向に受ける反発力は弱められ、振れ回り振動が軽減される。さらに、軸受体は径方向に変位し難いため、回転軸の径方向へのぶれが減少する。
以下、本発明における第1の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1に示すように、1は先行待機運転が行える立軸斜流ポンプ装置(ポンプ装置の一例)であり、ケーシング2の下端に吸込口3が形成されている。ケーシング2内には主軸である回転軸4が挿通されており、回転軸4の下端に羽根車5が設けられている。上記回転軸4は上下複数のすべり軸受装置11〜13によって軸心7を中心に回転自在に支持されている。これらすべり軸受装置11〜13はそれぞれケーシング2内の円筒状の固定部材6に設けられている。また、上記吸込口3に空気を吸気する吸気管14が設けられ、この吸気管14は気水切替装置(図示せず)によって開閉されるように構成されている。尚、上記立軸斜流ポンプ1は、羽根車5が回転して水を吸い上げる揚水運転と、羽根車5が回転しているが水を吸い上げないドライ運転の運転パターンが選定できるものである。
図2に示すように、上記回転軸4は、軸本体4aと、軸受箇所において軸本体4aに外嵌された円筒状の軸側スリーブ4bと、軸側スリーブ4bの外周面に全周にわたって形成された軸側摺接部4cとで構成されており、固定部材6を貫通している。
上記すべり軸受装置11は以下のように構成されている。
図2,図3に示すように、すべり軸受装置11は、回転軸4を回転自在に保持する円筒状の軸受体15と、軸受体15の径方向外側に配置された金属製の円筒状のハウジング16とを有している。軸受体15はハウジング16に嵌め込まれており、軸受体15とハウジング16との間には、弾性部材17が周方向において複数個設けられている。
上記軸受体15は、金属製の円筒状のシェル21と、シェル21の内周側に嵌め込まれて一体的に取付けられた円筒状の軸受側摺接部材20とで構成されている。シェル21は、円筒状の嵌め込み部21aと、嵌め込み部21aの上端から径方向外側へ張り出した鍔部21bとで構成されている。また、軸受側摺接部材20は、セラミック製であり、回転軸4に外嵌されており、内周面が回転軸4の軸側摺接部4cに摺接自在である。
また、ハウジング16は、固定部材6の上部に設けられており、固定部材6の軸受挿通孔6aに嵌め込まれる円筒部16aと、円筒部16aの上端から径方向外側へ張り出したフランジ部16bとで構成されている。上記フランジ部16bは、固定部材6の上端部と、軸受体15の上方を覆うカバー部材25との間に挟まれており、複数のボルト26によってカバー部材25と共に固定部材6の上端部に取付け固定されている。
また、シェル21の鍔部21bとカバー部材25との間に一方の滑り板22aが介在し、さらに、上記鍔部21bとハウジング16との間に他方の滑り板22bが介在している。
また、上記各弾性部材17は、径方向Raに比べて周方向Rbに弾性変形し易い特性、すなわち異方性を有している。以下、各弾性部材17の具体的な構造を説明する。
図4に示すように、弾性部材17は、径方向Raにおいて複数の薄いゴム層28と複数の薄い鋼板29(板材の一例)とを交互に積層した積層体30と、積層体30の径方向Raにおける両端に設けられた取付板31,32と、積層体30の外側を被覆する被覆ゴム33とで構成されている。図3に示すように、一方の取付板31はねじ34によってシェル21の嵌め込み部21aの外周面に取付けられている。また、他方の取付板32はねじ35によってハウジング16の内周面に取付けられている。尚、各ゴム層28と鋼板29とはそれぞれ、回転軸4の軸心7を中心とした円弧状に形成されている。
上記軸受体15に径方向Raへ980Nの力(所定の力の一例)を加えた時の軸受体15の径方向Raの変位量をAとし、軸受体15に周方向Rbへ980Nの力(所定の力の一例)を加えた時の軸受体15の周方向Rbの変位量をBとし、変位比をB/Aとすると、軸受体15の変位比は1.5〜100の範囲である。尚、軸受体15の内半径(すなわち軸受側摺接部材20の内半径)をrとし、角変位をθとすると、上記変位量Bは下記の式で表される。
B=r×θ
また、すべり軸受装置11の径方向Raのばね定数は1〜18MN/m(=1×10〜18×10N/m)の範囲である。さらに、軸受体15の変位比とすべり軸受装置11の径方向Raおよび周方向Rbのばね定数とは下記のような関係にある。
変位比=B/A=(径方向Raのばね定数)/(周方向Rbのばね定数)
以上がすべり軸受装置11の構成であり、他のすべり軸受装置12,13も同様に構成されており、このうち、すべり軸受装置12は上下反対に設けられている。
以下、上記構成における作用を説明する。
これによると、各弾性部材17は、径方向Raの力に対して変形し難く、周方向Rbの力に対して弾性変形し易い。したがって、図5に示すように、回転軸4が所定の回転方向Eへ回転する際、回転軸4の軸側摺接部4cの外周面が軸受体15の軸受側摺接部材20に接触し、軸受体15が回転軸4との摩擦によって上記所定の回転方向Eの力を受けると、各弾性部材17が主に周方向Rbに弾性変形することによって、軸受体15が上記回転方向Eへ変位して逃げる。このように、各弾性部材17の周方向Rbへの弾性変形によって、軸受体15が上記所定の回転方向Eへ逃げることができるため、回転軸4が受ける上記回転方向Eとは逆方向の反発力Fは弱められ、その結果、振れ回り振動が軽減される。
また、回転軸4が所定の回転方向Eへ回転している際、回転軸4の軸側摺接部4cの外周面が軸受体15の軸受側摺接部材20に摺接するが、各弾性部材17は周方向Rbに比べて径方向Raに弾性変形し難いため、回転軸4の径方向Raへの変位すなわちぶれが減少し、羽根車5がケーシング2に接触してしまう等の不具合を防止することができる。
下記表1は実験結果の一例であり、すべり軸受装置11の径方向Raのばね定数の値と軸受体15の変位比の値とを変えた場合に対する回転軸4の径方向のぶれと振れ回り振動の有無と耐久性とを示している。ここで、ばね定数と変位比とはそれぞれ980Nの力を加えた時の値である。
これによると、変位比1.5〜100、径方向Raのばね定数1〜18MN/mの範囲内において、回転軸4の径方向のぶれが規定内に収まるとともに振れ回り振動が抑制され、耐久性も良好であるといった結果が得られる。尚、表1において、ポンプ装置1を所定時間ドライ運転した際、弾性部材17に損傷が発生しない場合、耐久性が良いと判定し、弾性部材17に損傷が発生した場合、耐久性が悪いと判定している。
Figure 2007278307





上記第1の実施の形態では、軸受側摺接部材20が円筒状に形成されているが、第2の実施の形態では、図6に示すように、軸受側摺接部材20は周方向Rbに所定間隔をあけて配置された複数のセグメント20aによって構成されている。
これによると、回転軸4が所定の回転方向Eへ回転している際、回転軸4の軸側摺接部4cの外周面が軸受体15の各セグメント20aに摺接する。これにより、回転軸4が軸受体15によって保持される。
また、軸受側摺接部材20を複数のセグメント20aで構成することにより、上記第1の実施の形態で示した円筒状の軸受側摺接部材20(図3参照)を用いる場合と比べて、高価な軸受側摺接部材20の使用量を削減することができる。さらに、摺接面の加工工数を低減することも可能となる。
尚、上記第2の実施の形態では、各セグメント20aをシェル21の内周に設けているが、シェル21を無くして、各セグメント20aを直接弾性部材17に設けてもよい。
上記第1の実施の形態では、弾性部材17の各ゴム層28と鋼板29とは軸心7の方向から見て円弧状に形成されているが、第3の実施の形態では、図7に示すように、各ゴム層28と鋼板29とは、軸心7の方向から見て、円弧状ではなく、直線状に形成されている。
上記各実施の形態では、弾性部材17を周方向Rbにおいて4個配置しているが、4個以外の複数個配置してもよい。
次に、本発明における第4の実施の形態を図8,図9に基いて説明する。
弾性部材40は、径方向Raにおいて複数の薄いゴム層41と複数の薄い鋼板42(板材の一例)とを交互に積層した円筒状の積層体43と、積層体43の内周面に設けられた円筒状の一方の取付板44と、積層体43の外周面に設けられた円筒状の他方の取付板45と、積層体43の軸心7の方向における両端面を被覆する被覆ゴム46とで構成されている。一方の取付板44はねじ47によってシェル21の嵌め込み部21aの外周面に取付けられている。また、他方の取付板45はねじ48によってハウジング16の内周面に取付けられている。
尚、先述した第1の実施の形態と同様に、軸受体15の変位比は1.5〜100、すべり軸受装置11の径方向Raのばね定数は1〜18MN/mである。
これによると、弾性部材40は、径方向Raの力に対して変形し難く、周方向Rbの力に対して弾性変形し易い。したがって、回転軸4が所定の回転方向Eへ回転する際、回転軸4の軸側摺接部4cの外周面が軸受体15の軸受側摺接部材20に接触すると、軸受体15が回転軸4との摩擦によって上記所定の回転方向Eへ変位し、軸受体15と連動して弾性部材40が主に周方向Rbに弾性変形する。このように、弾性部材40の周方向Rbへの弾性変形によって、軸受体15が上記所定の回転方向Eへ逃げることができるため、回転軸4が受ける上記回転方向Eと逆方向の反発力Fは弱められ、その結果、振れ回り振動が軽減される。
また、回転軸4が所定の回転方向Eへ回転している際、回転軸4の軸側摺接部4cの外周面が軸受体15の軸受側摺接部材20に摺接するが、弾性部材40は周方向Rbに比べて径方向Raに弾性変形し難いため、回転軸4の径方向Raへのぶれが減少し、羽根車5がケーシング2に接触してしまう等の不具合を防止することができる。
上記第3および第4の実施の形態では、軸受側摺接部材20を円筒状に形成しているが、第2の実施の形態と同様に、軸受側摺接部材20を複数のセグメント20aによって構成してもよい。
上記各実施の形態では、軸受体15の変位比が1.5〜100、すべり軸受装置11の径方向Raのばね定数が1〜18MN/mの範囲であるが、変位比が2〜90、径方向Raのばね定数が2〜15MN/mがより好ましい範囲である。また、変位比が3〜70、径方向Raのばね定数が3〜12MN/mであればさらに好ましい。
上記各実施の形態では、図2に示すように、回転軸4を軸本体4aと軸側スリーブ4bと軸側摺接部4cとで構成しているが、軸本体4aに軸側スリーブ4bと軸側摺接部4cとを設けず、回転軸4を軸本体4aのみで構成し、軸本体4aを直接軸受側摺接部材20やセグメント20aに摺接させてもよい。
上記各実施の形態では、図1に示すように、ポンプ装置の一例として立軸斜流ポンプ装置1を挙げたが、他の形式のポンプ装置であってもよい。
上記各実施の形態では、異方性を有する弾性部材として、図3,図8に示すように、ゴム層28,41と鋼板29,42とを積層して構成された弾性部材17,40を挙げたが、このような構成のものに限定されるものではなく、空隙や添加材をゴム等の弾性材料中に偏在させた構成のものでもよい。また、上記弾性部材として、ゴムを用いずに、板ばねやつるまきばねを用いて、軸受体15が径方向Raよりも周方向Rbに変位し易い特性を有するように構成してもよい。
本発明の第1の実施の形態におけるすべり軸受装置を備えたポンプ装置の縦断面図である。 同、すべり軸受装置の縦断面図である。 図2におけるX−X矢視図である。 同、すべり軸受装置の弾性部材の一部切欠き平面図である。 同、すべり軸受装置の横断面図であり、回転軸か回転する際の状態を示す。 本発明の第2の実施の形態におけるすべり軸受装置の横断面図である。 本発明の第3の実施の形態におけるすべり軸受装置の横断面図である。 本発明の第4の実施の形態におけるすべり軸受装置の横断面図である。 同、すべり軸受装置の弾性部材の一部切欠き平面図である。 従来のすべり軸受装置の縦断面図である。 同、すべり軸受装置の平面図の一部分である。 同、振れ回り振動を説明するための回転軸と軸受体との横断面図である。
符号の説明
1 立軸斜流ポンプ装置(ポンプ装置)
4 回転軸
6 固定部材
11〜13 すべり軸受装置
15 軸受体
16 ハウジング
17 弾性部材
20 軸受側摺接部材
20a セグメント
28 ゴム層
29 鋼板(板材)
40 弾性部材
41 ゴム層
42 鋼板(板材)
Ra 径方向
Rb 周方向

Claims (8)

  1. 回転軸の外周面に摺接して回転軸を回転自在に保持する軸受体がハウジングに嵌め込まれ、
    ハウジングと軸受体との間に弾性部材が設けられたすべり軸受装置であって、
    軸受体に径方向へ所定の力を加えた時の軸受体の径方向の変位量をAとし、軸受体に周方向へ上記所定の力を加えた時の軸受体の周方向の変位量をBとすると、A<Bとなる特性を有することを特徴とするすべり軸受装置。
  2. 軸受体に径方向へ980Nの力を加えた時の軸受体の径方向の変位量をAとし、軸受体に周方向へ980Nの力を加えた時の軸受体の周方向の変位量をBとし、変位比をB/Aと定義した場合、軸受体の変位比が1.5〜100の範囲であり、
    軸受装置の径方向のばね定数が1〜18MN/mの範囲であることを特徴とする請求項1記載のすべり軸受装置。
  3. 軸受体に径方向へ980Nの力を加えた時の軸受体の径方向の変位量をAとし、軸受体に周方向へ980Nの力を加えた時の軸受体の周方向の変位量をBとし、変位比をB/Aと定義した場合、軸受体の変位比が3〜70の範囲であり、
    軸受装置の径方向のばね定数が3〜12MN/mの範囲であることを特徴とする請求項1記載のすべり軸受装置。
  4. 弾性部材は径方向に比べ周方向に弾性変形しやすい異方性を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のすべり軸受装置。
  5. 弾性部材は径方向において複数のゴム層と板材とを交互に積層した構造を有することを特徴とする請求項4に記載のすべり軸受装置。
  6. 軸受体は回転軸に摺接自在な筒状の軸受側摺接部材を有し、
    軸受側摺接部材が回転軸に外嵌されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のすべり軸受装置。
  7. 軸受体は回転軸に摺接自在な軸受側摺接部材を有し、
    軸受側摺接部材は、周方向に所定間隔をあけて配置された複数のセグメントによって構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のすべり軸受装置。
  8. 上記請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のすべり軸受装置を備えたことを特徴とするポンプ装置。
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