JP6935755B2 - ベルトテンショナ - Google Patents

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Description

本発明は、ベルトテンショナに関する。
特許文献1のベルトテンショナは、内燃機関に取り付けられる支持部材を備えている。この支持部材には、連結軸を介してアーム部材が連結されている。アーム部材は、連結軸の中心軸線を中心として支持部材に対して回動可能になっている。また、アーム部材には、当該アーム部材に対して回転可能にプーリが取り付けられている。このプーリには、クランクシャフトからの回転トルクを他の補機に伝達するための伝達ベルトが掛け回される。そして、アーム部材がバネ部材の付勢力によって回動することで、伝達ベルトに張力が付与される。
特開2001−173737号公報
特許文献1のようなベルトテンショナのプーリに掛け回された伝達ベルトは、他のプーリにも掛け回される。そして、ベルトテンショナのプーリの中心軸線方向において、ベルトテンショナのプーリと他のプーリとの位置がずれていると、これら2つのプーリの間で伝達ベルトが斜めに掛け回されることになる。
具体的には、図6に示すように、ベルトテンショナのプーリ100に掛け回された伝達ベルト101は、例えば、クランクシャフトと一体的に回転するクランクプーリ102にも掛け回される。そして、一般に、ベルトテンショナにおけるプーリ100の中心軸線J1は、クランクプーリ102の中心軸線J2に対して平行に延びている。そして、ベルトテンショナのプーリ100は、当該プーリ100の中心軸線J1方向において、クランクプーリ102に対してずれた位置に配置されている。そのため、伝達ベルト101は、ベルトテンショナのプーリ100とクランクプーリ102との間において、中心軸線J1や中心軸線J2に直交する径方向に対して所定の傾斜角度αで傾斜した状態で延設されることになる。ベルトテンショナの形状や内燃機関への取り付け位置等は、上記伝達ベルト101の傾斜角度αが過度に大きくならないように設計される。
しかし、ベルトテンショナを構成する各部材の組付け誤差や、内燃機関に対するベルトテンショナの取り付け位置の誤差により、伝達ベルト101の傾斜角度αが設計上の角度よりも大きくなることがある。仮に、伝達ベルト101の傾斜角度αが過度に大きくなると、伝達ベルト101に無理な力がかかったり、伝達ベルト101が周回する際に異音が発生したりするおそれがある。
上記課題を解決するため、本発明は、内燃機関に取り付けられる支持部材と、前記支持部材から延びる連結軸と、前記連結軸の中心軸線を中心として前記支持部材に対して回動可能なアーム部材と、前記アーム部材に対して回転可能に取り付けられるプーリとを備えたベルトテンショナであって、前記支持部材と前記アーム部材との間には円環状の皿ばねが介在しているとともに当該皿ばねに前記連結軸が挿通されており、前記アーム部材には、前記連結軸が挿通される挿通孔が設けられており、前記連結軸には、当該連結軸の径方向外側に向かって突出するフランジ部が設けられており、前記フランジ部は、前記連結軸の軸線方向において、前記アーム部材よりも、前記支持部材とは反対側に位置しており、前記挿通孔の内周面と前記連結軸の外周面との間には、円筒状の第1ブッシュが介在しており、前記第1ブッシュの径方向の厚みは、当該第1ブッシュの中心軸線方向中央側に向かうほど大きくなっており、前記フランジ部と前記アーム部材との間には、円環状の第2ブッシュが介在しているとともに当該第2ブッシュに前記連結軸が挿通されており、前記第2ブッシュにおける中心軸線方向の厚みは、当該第2ブッシュの径方向外側に向かうほど小さくなっている。
上記の構成によれば、第1ブッシュの中心軸線方向の両端部分において、アーム部材における挿通孔の内周面と連結軸の外周面との間に空隙が生じる。そのため、アーム部材における挿通孔の中心軸線が連結軸の中心軸線に対して傾斜するように、アーム部材が傾動できる。また、第2ブッシュの径方向外側の厚みが小さいため、アーム部材の傾動動作を、第2ブッシュが妨げることもない。このようにアーム部材が傾動すれば、アーム部材と共にプーリも傾動できる。そのため、アーム部材やプーリの組み付けの際に誤差が生じたり、内燃機関に対するベルトテンショナの取り付け位置に誤差が生じたとしても、その誤差をプーリの傾動によって吸収できる。したがって、これら誤差に起因して、プーリ間に掛け回された伝達ベルトの傾斜角度が過度に大きくなることは抑制できる。
ベルトテンショナが取り付けられた内燃機関の概略側面図。 ベルトテンショナの平面図。 図2における3−3線断面図。 アーム部材が傾動した状態でのベルトテンショナの断面図。 ベルトテンショナのプーリに掛け回された伝達ベルトの延設方向を示す説明図。 従来のベルトテンショナのプーリに掛け回された伝達ベルトの延設方向を示す説明図。
以下、本発明の実施形態を説明する。先ず、内燃機関10の各種プーリとベルトテンショナ20との関係について説明する。なお、以下の説明では、ベルトテンショナ20は内燃機関10に取り付けられているものとし、ベルトテンショナ20の方向を内燃機関10の方向を基準として説明する。
図1に示すように、内燃機関10の側面からは、クランクシャフト11の一端が突出している。このクランクシャフト11の一端には、略円盤状のクランクプーリ12が固定されている。クランクプーリ12の中心は、クランクシャフト11の中心軸線上に位置しており、クランクプーリ12は、クランクシャフト11が回転するのと共に一体的に回転する。
内燃機関10の側面からは、第1入力軸13Aの一端が突出している。この第1入力軸13Aの一端には、略円盤状の第1補機プーリ14Aが固定されている。第1補機プーリ14Aの中心は、第1入力軸13Aの中心軸線上に位置している。上下方向及びクランクシャフト11の軸線方向(図1において紙面厚み方向)のいずれにも直交する方向を内燃機関10の幅方向としたとき、第1補機プーリ14Aは、クランクプーリ12の幅方向一方側(図1における右側)に位置している。
内燃機関10の側面からは、第1入力軸13Aの他に、第2入力軸13Bの一端及び第3入力軸13Cの一端が突出している。これら第2入力軸13Bの一端及び第3入力軸13Cの一端には、第1入力軸13Aと同様に、略円盤状の第2補機プーリ14B及び第3補機プーリ14Cが固定されている。第2補機プーリ14Bは第1補機プーリ14Aの上側に、第3補機プーリ14Cは第2補機プーリ14Bの幅方向他方側(図1における左側)に、位置している。
なお、第1入力軸13A、第2入力軸13B、及び第3入力軸13Cには、それぞれクランクシャフト11の回転を駆動源として動作する補機が駆動連結されている。この種の補機としては、例えば、内燃機関10の各所に潤滑用のエンジンオイルを圧送するオイルポンプ、内燃機関10のウォータジャケットに冷却水を圧送する冷却水ポンプ、クランクシャフト11の回転トルクを電力に変換する発電用モータ(モータジェネレータ)、エアコン用のコンプレッサ等が挙げられる。
内燃機関10の側面において、第2補機プーリ14Bと第3補機プーリ14Cとの間には、略円盤状のアイドラプーリ15が配置されている。アイドラプーリ15は、回転軸16を介して、内燃機関10に対して回転可能に取り付けられている。
内燃機関10の側面において、クランクプーリ12と第1補機プーリ14Aとの間には、ベルトテンショナ20が配置されている。ベルトテンショナ20はテンショナプーリ40を備えており、当該テンショナプーリ40はクランクシャフト11よりも上側に位置している。
クランクプーリ12、第1補機プーリ14A、第2補機プーリ14B、及び第3補機プーリ14Cには、クランクプーリ12の回転トルクを他のプーリに伝達するための環状の(無端の)伝達ベルト50が掛け回されている。伝達ベルト50は、全体として、クランクプーリ12、第1補機プーリ14A、第2補機プーリ14B、及び第3補機プーリ14Cを外側から囲むように掛け回されている。
伝達ベルト50は、第2補機プーリ14Bと第3補機プーリ14Cとの間において、アイドラプーリ15の下側に掛け回されている。伝達ベルト50における第2補機プーリ14Bと第3補機プーリ14Cとの間の部分を、アイドラプーリ15が、下側に押さえつけることで、伝達ベルト50と、第2補機プーリ14B及び第3補機プーリ14Cとの密着性が確保される。
伝達ベルト50は、第3補機プーリ14Cとクランクプーリ12との間において、ベルトテンショナ20のテンショナプーリ40に掛け回されている。第3補機プーリ14C側から視たとき、伝達ベルト50は、第3補機プーリ14Cの幅方向他方側からテンショナプーリ40の幅方向一方側へと掛け回され、その後、クランクプーリ12の幅方向他方側へと掛け回されている。ベルトテンショナ20のテンショナプーリ40の位置が変わることで、伝達ベルト50全体の張力が調整される。
なお、この実施形態では、クランクシャフト11、第1入力軸13A、第2入力軸13B、及び第3入力軸13Cが、互いに平行に延びている。すなわち、クランクプーリ12、第1補機プーリ14A、第2補機プーリ14B、及び第3補機プーリ14Cの回転中心軸線が互いに平行になっている。
次に、ベルトテンショナ20について、より具体的に説明する。
図2に示すように、ベルトテンショナ20は、内燃機関10に取り付けられる板状の支持部材21を備えている。支持部材21は、平面視すると略L字状に延びている。この実施形態では、支持部材21は、概ね内燃機関10の幅方向に延びる横延設部21aと、横延設部21aにおける幅方向一方側の端部から上側へと延びる縦延設部21bとで構成されている。
横延設部21aの両端部においては、それぞれボルト孔22が厚み方向に貫通している。これらボルト孔22に図示しないボルトが挿通されることにより、支持部材21(ベルトテンショナ20)が内燃機関10に取り付けられている。
図3に示すように、縦延設部21bの上端部においては、平面視円形状の軸孔23が厚み方向に貫通している。この軸孔23には、連結軸24の軸部24aが嵌め込まれている。連結軸24の軸部24aは円柱形状になっており、その外径は、縦延設部21bにおける軸孔23の内径と略同じになっている。軸部24aの軸線方向の一端部は、縦延設部21bにおける軸孔23に嵌め込まれている。そして、軸部24aの大部分は、縦延設部21bから内燃機関10側(図3において右側)に向かって延びている。
軸部24aにおける内燃機関10側の端部(支持部材21とは反対側の端部)の外周面からは、当該軸部24aの径方向外側に向かってフランジ部24bが突出している。フランジ部24bは、軸部24aの周方向の全域に亘って延びている。
支持部材21における縦延設部21bには、連結軸24を介して板状のアーム部材25が連結されている。アーム部材25は、全体として平面視長方形状になっている。この実施形態では、アーム部材25は、その長手方向において僅かに湾曲している。アーム部材25は、長手方向一方側の略半分を構成する厚肉部25aと、長手方向他方側の略半分を構成する薄肉部25bとで構成されている。
アーム部材25における厚肉部25aにおいては、当該厚肉部25aの厚み方向に、平面視円形状の挿通孔26が貫通している。挿通孔26の中心軸線A2は、ベルトテンショナ20が内燃機関10に誤差なく取り付けられたときには、クランクシャフト11と平行に延びている。挿通孔26の内径は、連結軸24における軸部24aの外径よりも大きく、且つフランジ部24bの外径よりも小さくなっている。厚肉部25aにおける挿通孔26には、連結軸24の軸部24aが挿通されている。また、挿通孔26に連結軸24の軸部24aが挿通された状態において、連結軸24におけるフランジ部24bは、厚肉部25aよりも内燃機関10側(支持部材21とは反対側)に位置している。したがって、アーム部材25は、連結軸24の中心軸線A1を中心として、支持部材21に対して回動可能になっている。また、アーム部材25は、連結軸24のフランジ部24bの存在により、内燃機関10側へと抜け落ちないようになっている。
アーム部材25における薄肉部25bは、肉厚が厚肉部25aのおよそ3分の1になっている。この実施形態では、薄肉部25bの内燃機関10側の面が、厚肉部25aの内燃機関10側の面と面一になっている。すなわち、アーム部材25において、支持部材21側の面に、厚肉部25aと薄肉部25bとの間の段差が存在している。
薄肉部25bにおける支持部材21側の面からは、円柱形状の回転軸27が突出している。回転軸27の中心軸線A3は、挿通孔26の中心軸線A2と平行になっている。回転軸27の外周面には、円環状のボールベアリング28が嵌め込まれている。円環状のボールベアリング28の外周面には、円環状のテンショナプーリ40が取り付けられている。テンショナプーリ40の外周面は、回転軸27の中心軸線A3を中心とする円周面になっていて、この外周面に上述した伝達ベルト50が掛け回されている。テンショナプーリ40は、ボールベアリング28を介して、回転軸27の中心軸線A3を中心として、アーム部材25に対して回転可能になっている。なお、図2では、ボールベアリング28の内部構造の図示を省略している。
図2に示すように、アーム部材25における厚肉部25aからは、内燃機関10の幅方向他方側に向かって、板状のばね受体29が突出している。ばね受体29は、平面視で略四角形状になっている。ばね受体29における内燃機関10側の面には、コイルスプリングSの一端が固定されている。このコイルスプリングSの他端は、支持部材21における横延設部21aに固定されている。コイルスプリングSは、アーム部材25がコイルスプリングS側(図2において半時計回り側)に回動しようとしたとき、その動きに抗して押し返す方向(図2において時計回り方向)に付勢力を与える。なお、図3では、コイルスプリングSの図示を省略している。
図3に示すように、連結軸24の中心軸線A1方向において、支持部材21(縦延設部21a)とアーム部材25(厚肉部25b)との間には、円環部材31が介在している。この円環部材31における中央の孔には、連結軸24の軸部24aが挿通されている。円環部材31は、合成樹脂製であり、ある程度の可撓性を有している。
また、支持部材21とアーム部材25との間であって、円環部材31よりも支持部材21側には、金属製の皿ばね32が介在している。皿ばね32は、平面視すると円環状になっていて、その中央の孔には連結軸24の軸部24aが挿通されている。皿ばね32は、外周部分に対して内周部分が軸線方向一方側に窪んだような形状になっている。皿ばね32は、外周部分がアーム部材25側を向き、内周部分が支持部材21側を向くように、配置されている。
挿通孔26の内周面と連結軸24における軸部24aの外周面との間には、円筒状の第1ブッシュ35が介在している。第1ブッシュ35の中心軸線方向の寸法は、挿通孔26の中心軸線A2方向の寸法(厚肉部25aの肉厚)と略同じになっている。第1ブッシュ35は、挿通孔26の中心軸線A2方向において当該挿通孔26からはみ出さないように配置されている。
第1ブッシュ35の外径は、当該第1ブッシュ35の中心軸線方向全体に亘って、挿通孔26の内径と略同じになっている。また、第1ブッシュ35の内径は、当該第1ブッシュ35の中心軸線方向の両端部から中央側に向かうほど小さくなっている。その結果として、第1ブッシュ35の径方向の厚みは、中心軸線方向中央側に向かうほど大きくなっている。第1ブッシュ35における中心軸線方向中央の内径は、連結軸24における軸部24aの外径と略同じになっている。すなわち、第1ブッシュ35は、その中心軸線方向中央部において軸部24aの外周面に当接している。この実施形態では、第1ブッシュ35の内周面は、その中心軸線方向に沿う断面において円弧状に延びる曲面になっている。第1ブッシュ35の材質は、合成樹脂である。
挿通孔26の中心軸線A2方向において、アーム部材25における厚肉部25aと連結軸24におけるフランジ部24bの間には、円環状の第2ブッシュ36が介在している。第2ブッシュ36の中央の孔には、連結軸24の軸部24aが挿通されている。第2ブッシュ36の内径は、挿通孔26の内径と略同じになっている。また、第2ブッシュ36の外径は、連結軸24におけるフランジ部24bの外径と略同じになっている。
第2ブッシュ36におけるフランジ部24b側(内燃機関10側)の面は、平坦な面になっていて、フランジ部24bに対して面接触している。第2ブッシュ36における中心軸線方向の厚みは、当該第2ブッシュ36の径方向外側に向かうほど小さくなっている。この実施形態では、第2ブッシュ36におけるアーム部材25側の面は、当該第2ブッシュ36の径方向の断面において円弧状に延びる曲面になっている。第2ブッシュ36の材質は、合成樹脂である。なお、この実施形態では、皿ばね32によってアーム部材25が内燃機関10側に付勢されているため、第2ブッシュ36の径方向内側の部分がアーム部材25における内燃機関10側の面に当接している。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
図3に示すように、アーム部材25は、皿ばね32によって支持部材21に対して内燃機関10側に付勢されている。さらに、アーム部材25には、挿通孔26の中心軸線A2の周方向全域に亘って略均等に皿ばね32からの付勢力が作用する。したがって、テンショナプーリ40に対して回転軸A3方向の力が作用しなければ、アーム部材25における挿通孔26の中心軸線A2は、連結軸24の中心軸線A1に対して略平行となる。
本実施形態のベルトテンショナ20においては、第1ブッシュ35の軸線方向両端部の肉厚が小さくなっていて、第1ブッシュ35の軸線方向両端部の内周面と、連結軸24の外周面との間に隙間が生じている。そのため、仮に、テンショナプーリ40に対して連結軸24の中心軸線A1方向の内燃機関10側へ向かう相応の力が作用すると、皿ばね32が弾性変形しつつ、テンショナプーリ40が内燃機関10側に位置するように、アーム部材25が傾動する。この結果、図4に示すように、アーム部材25における挿通孔26の中心軸線A2が、連結軸24の中心軸線A1に対して傾斜する。そして、図3に示すように、テンショナプーリ40の回転軸27の中心軸線A3は、挿通孔26の中心軸線A2と平行であるため、アーム部材25が傾動するのに伴ってテンショナプーリ40の回転軸27の中心軸線A3も、連結軸24の中心軸線A1に対して傾斜することになる。
このとき、図4に示すように、アーム部材25(厚肉部25a)における内燃機関10側の面の一部は、連結軸24におけるフランジ部24bに対する距離が小さくなる。具体的には、図4に示す例では、アーム部材25における内燃機関10側の面であって挿通孔26の開口周辺部分では、図4に示す上側の部分が連結軸24におけるフランジ部24bに近くなる。この点、本実施形態では、第2ブッシュ36の径方向外側の厚みが小さくなっている。そのため、上記の例のようにアーム部材25が傾動してフランジ部24bに対する距離が小さくなっても、第2ブッシュ36の径方向外側の部分がアーム部材25に干渉することがない。すなわち、第2ブッシュ36がアーム部材25の傾動を妨げることがなく、当該アーム部材25の傾動が滑らかに行われる。
このように、テンショナプーリ40に連結軸24の中心軸線A1方向の力が作用することで、当該テンショナプーリ40の回転軸27は、ある程度の範囲内で傾斜することが可能になっている。そして、テンショナプーリ40に連結軸24の中心軸線A1方向の力が小さくなれば、皿ばね32の弾性復帰力により、アーム部材25の傾動が解消されて、アーム部材25における挿通孔26の中心軸線A2が、連結軸24の中心軸線A1と一致するようになる。
ここで、図5において簡略的に示すように、連結軸24の中心軸線A1方向(アーム部材25が傾動していない場合におけるテンショナプーリ40の回転軸27の中心軸線A3と平行な方向)において、クランクプーリ12の位置がテンショナプーリ40の位置に対してずれているとする。この場合、伝達ベルト50は、テンショナプーリ40とクランクプーリ12との間で斜めに掛け回されることになる。そのため、テンショナプーリ40には、伝達ベルト50から、当該伝達ベルト50の傾斜を解消する方向の力、すなわち、連結軸24の中心軸線A1方向の力が作用する。その結果、上述したように、アーム部材25が傾動し、それに伴いテンショナプーリ40も傾動する。このようにテンショナプーリ40が傾動することにより、クランクプーリ12の中心軸線J2に直交する径方向に対する伝達ベルト50の傾斜角度αは、仮にテンショナプーリ40が傾動できない場合に比較して小さくなる。
ところで、例えば、内燃機関10に対する支持部材21の取り付け位置や、支持部材21に対するアーム部材25の組付け誤差が発生して、伝達ベルト50の傾斜角度αが設計上の傾斜角度より多少大きくなることがある。この点、本実施形態における伝達ベルト50の傾斜角度αは、仮にアーム部材25が傾動できない場合の伝達ベルト50の傾斜角度αよりも相応に小さくなる。そのため、上記のような誤差に起因して、伝達ベルト50の傾斜角度αが設計上の傾斜角度より多少大きくなっても、その伝達ベルト50の傾斜角度αが、アーム部材25が傾動できない場合の伝達ベルト50の傾斜角度αを超えて過度に大きくなることがない。換言すれば、上記のような取り付け位置の誤差や組付け誤差によって伝達ベルト50の傾斜角度αが大きくなることを、アーム部材25の傾動できることによって伝達ベルト50の傾斜角度αが小さくなることで吸収できる。したがって、伝達ベルト50の傾斜角度αが過度に大きいことに起因して、伝達ベルト50に無理な力がかかったり、伝達ベルト50の周回の際に異音が発生したりすることは抑制できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・内燃機関10における補機プーリの数は問わない。クランクプーリ12を含めて複数のプーリが設けられていて、クランクプーリ12の回転トルクが伝達ベルト50を介して他のプーリに伝達されるのであれば、プーリの数は適宜変更できる。また、アイドラプーリ15を増やしてもよいし、アイドラプーリ15を省略してもよい。
・ベルトテンショナ20の位置や向きは適宜変更できる。例えば、上記実施形態におけるアイドラプーリ15が設けられている位置にベルトテンショナ20を配置して、テンショナプーリ40に、伝達ベルト50における第2補機プーリ14Bと第3補機プーリ14Cとの間の部分を掛け回してもよい。
・ベルトテンショナ20における支持部材21やアーム部材25の形状は、適宜変更できる。支持部材21が内燃機関10に取り付けられており、この支持部材21が回動可能にアーム部材25が取り付けられているのであれば、例えば、他の部材に干渉しないように形状を適宜変更してもよい。
・アーム部材25に対して付勢力を与える構成は、上記実施形態のコイルスプリングSに限らない。例えば、アーム部材25における挿通孔26の内部やアーム部材25と支持部材21との間に、連結軸24の中心軸線A1を中心とする径方向の付勢力を与えるねじりばねを配置してもよい。
・アーム部材25の材質等によっては、円環部材31を省略できる。例えば、アーム部材25の材質が合成樹脂であって、皿ばね32との摩擦によって異音等が生じにくいのであれば、円環部材31を省略しても問題は生じない。
・皿ばね32について、内周部分がアーム部材25側を向き、外周部分が支持部材21側を向くように、配置されていてもよい。ただし、皿ばね32の弾性度や挿通孔26の内径に対する皿ばね32の寸法によっては、上記実施形態のように、皿ばね32の内周部分がアーム部材25側を向いている方が、アーム部材25の姿勢が安定しやすい。
・皿ばね32は、平面視円環状の形状に限らない。例えば、皿ばね32は、平面視で円環状の環状部分と、その環状部分から径方向に突出する爪部とで構成されていてもよい。このような構成であっても、皿ばね32の爪部が周方向に3つ以上配置されていて、全体として周方向に均一にアーム部材25を付勢できればよい。
・第1ブッシュ35の中心軸線方向の寸法は、挿通孔26の中心軸線A2方向の寸法よりも小さくてもよい。なお、第1ブッシュ35の中心軸線方向の寸法が挿通孔26の中心軸線A2方向の寸法よりも小さい場合、第1ブッシュ35は、挿通孔26の内部において中心軸線A2方向中央に配置されていることが好ましいが、中心軸線A2方向に多少ずれて配置されていてもよい。
・上記実施形態では、第1ブッシュ35の外径は、当該第1ブッシュ35の中心軸線方向全体に亘って一定であったが、これに限らない。例えば、第1ブッシュ35の外径は、第1ブッシュ35の中心軸線方向の両端部から中央側に向かうほど小さくなっていてもよい。この変更例の場合、第1ブッシュ35の内径を、当該第1ブッシュ35の中心軸線方向全体に亘って、連結軸24の外径と略同じにすればよい。このような構成であっても、第1ブッシュ35の径方向の厚みは、当該第1ブッシュ35の中心軸線方向中央側に向かうほど大きくなる。
・上記実施形態では、第2ブッシュ36におけるフランジ部24b側の面が平坦な面になっていたが、第2ブッシュ36におけるアーム部材25側(内燃機関10側とは反対側)の面が平坦な面になっていてもよい。この変更例の場合、第2ブッシュ36におけるフランジ部24b側の面を当該第2ブッシュ36の径方向の断面において円弧状に延びる曲面状にすることで、第2ブッシュ36における中心軸線方向の厚みを、当該第2ブッシュ36の径方向外側に向かうほど小さくできる。
・第1ブッシュ35及び第2ブッシュ36の材質は合成樹脂に限らない。例えば、アーム部材25が回動したり傾動したりする際に異音等が発生しないように、第1ブッシュ35及び第2ブッシュ36の表面に潤滑材が塗布等できるのであれば、第1ブッシュ35及び第2ブッシュ36の材質は金属等であってもよい。なお、この場合の潤滑材は、液状のオイルに限らず、二硫化モリブデン等のような固体潤滑材であってもよい。
10…内燃機関、11…クランクシャフト、12…クランクプーリ、13A…第1入力軸、13B…第2入力軸、13C…第3入力軸、14A…第1補機プーリ、14B…第2補機プーリ、14C…第3補機プーリ、15…アイドラプーリ、16…回転軸、20…ベルトテンショナ、21…支持部材、21a…横延設部、21b…縦延設部、22…ボルト孔、23…軸孔、24…連結軸、24a…軸部、24b…フランジ部、25…アーム部材、25a…厚肉部、25b…薄肉部、26…挿通孔、27…回転軸、28…ベアリング、29…ばね受体、31…円環部材、32…皿ばね、35…第1ブッシュ、36…第2ブッシュ、40…テンショナプーリ、50…伝達ベルト、S…スプリング、A1…連結軸の中心軸線、A2…挿通孔の中心軸線、A3…回転軸の中心軸線、100…ベルトテンショナのプーリ、101…伝達ベルト、102…クランクプーリ、J1…中心軸線、J2…中心軸線。

Claims (1)

  1. 内燃機関に取り付けられる支持部材と、前記支持部材から延びる連結軸と、前記連結軸の中心軸線を中心として前記支持部材に対して回動可能なアーム部材と、前記アーム部材に対して回転可能に取り付けられるプーリとを備えたベルトテンショナであって、
    前記支持部材と前記アーム部材との間には円環状の皿ばねが介在しているとともに当該皿ばねに前記連結軸が挿通されており、
    前記アーム部材には、前記連結軸が挿通される挿通孔が設けられており、
    前記連結軸には、当該連結軸の径方向外側に向かって突出するフランジ部が設けられており、
    前記フランジ部は、前記連結軸の軸線方向において、前記アーム部材よりも、前記支持部材とは反対側に位置しており、
    前記挿通孔の内周面と前記連結軸の外周面との間には、円筒状の第1ブッシュが介在しており、
    前記第1ブッシュの径方向の厚みは、当該第1ブッシュの中心軸線方向中央側に向かうほど大きくなっており、
    前記フランジ部と前記アーム部材との間には、円環状の第2ブッシュが介在しているとともに当該第2ブッシュに前記連結軸が挿通されており、
    前記第2ブッシュにおける中心軸線方向の厚みは、当該第2ブッシュの径方向外側に向かうほど小さくなっている
    ことを特徴とするベルトテンショナ。
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