JP6867853B2 - オートテンショナ - Google Patents

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Description

本発明は、ベルトに張力を付与するとともにその張力変動に応じて自動的に張力付与作動を調整するオートテンショナに関し、特に、異物の侵入を防止する対策に関する。
従来より、特許文献1のように、有底筒状のカップ部を有していて固定体に取り付けられるベース部材と、同じく有底筒状のカップ部とベルトを押圧するためのベルト押圧部とを有していて、上記カップ部がベース部材のカップ部と開口同士を対向させ、これら両カップ部間に内部空間を形成するように配置され且つ上記ベルト押圧部がベルト押圧方向及び反ベルト押圧方向に変位するように揺動軸心回りに揺動可能に該ベース部材に支持されたアーム部材と、コイル部が軸心を上記揺動軸心に略平行にして上記内部空間に配置されていて、ベース部材に対しアーム部材を上記ベルト押圧方向に向かって常時回動付勢する捩りコイルバネとを備えたオートテンショナが知られている。
このオートテンショナでは、ベース部材のカップ部とアーム部材のカップ部との間に形成された内部空間に捩りコイルバネのコイル部を半径方向外方から覆うように異物防止部材を配置し、両カップ部間の隙間から内部空間に入り込んだ異物が半径方向内方に侵入するのを規制するようにしている。
特開2009−185984号公報
しかしながら、特許文献1の異物防止部材は、捩りコイルバネの外周と、ベース部材のカップ部内周面及びアーム部材のカップ部内周面との間に配置されるが、その固定位置が厳密に定められず、場合によっては異物防止部材が動いてしまうおそれがある。
また、固定位置が明確に定められていないので、捩りコイルバネの外周に組み付けるのが容易ではないという場合もある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、組付性を向上させながら、より確実に異物の侵入を防止することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、異物防止部材にアーム側カップ部又はベース側カップ部と捩りコイルバネとで挟持される固定部を設けた。
具体的には、第1の発明では、有底筒状のベース側カップ部と、該ベース側カップ部の軸心に沿って立設されたベース側軸部とを有するベース部材と、
有底筒状のアーム側カップ部と、該アーム側カップ部内に立設されたアーム側軸部と、ベルトに接触して該ベルトを押圧するベルト押圧部とを有し、上記アーム側カップ部を上記ベース側カップ部に対向させ且つ上記ベース側軸部と上記アーム側軸部とを嵌合させて内部空間を形成するように配置され、上記ベルト押圧部が上記アーム側軸部を中心に揺動可能に支持されるアーム部材と、
コイル部が上記アーム側軸部又は上記ベース側軸部の外周に嵌め込まれ、上記ベルト押圧部を付勢する捩りコイルバネと、
上記内部空間に上記コイル部を半径方向外方から覆うように配置されて上記ベース側カップ部の内周面及び上記アーム側カップ部の内周面に当接可能であり、該内部空間に入り込んだ異物が半径方向に侵入するのを規制する異物防止部材とを備えており、
上記異物防止部材には、上記アーム側カップ部又は上記ベース側カップ部と上記捩りコイルバネとで挟持される固定部を備えている。
上記の構成によると、異物防止部材により、ベース側カップ部とアーム側カップ部との間の隙間を防いで異物が捩りコイルバネ側へ侵入するのが防止される。固定部を設けているので、異物防止部材を組み付けた後に固定部によって異物防止部材が所定位置に確実に固定されるので、異物侵入の防止効果が確実に発揮される。また、異物防止部材に固定を容易に行えるので、異物防止部材の組付が容易である。なお、「当接可能であり」とは、常に当接している必要がなく、場合によっては若干隙間が空いていても良いことを意味する。
第2の発明では、第1の発明において、
上記固定部は、上記異物防止部材に一体に形成され、上記コイル部と上記アーム側カップ部の底壁とに挟持される。
上記の構成によると、固定部がコイル部とアーム側カップ部の底壁との間に挟持されるので、簡単な構成で異物防止部材の固定が可能となる。また、固定部を一体に形成しているので、部品点数が増えない。
第3の発明では、第2の発明において、
上記異物防止部材には、上記アーム側カップ部の底壁に当接して該アーム側カップ部に対して仮固定できる支持部が一体に形成されている。
上記の構成によると、異物防止部材をアーム側カップ部の底壁に当接させるように嵌め込むことで、仮固定できる。このため、アーム部材とベース部材とを組み付けるときの作業が容易となる。
第4の発明では、第1の発明において、
上記アーム側軸部又は上記ベース側軸部の外周と上記コイル部の内周との間に設けられたスプリングサポートをさらに備え、
上記固定部は、上記異物防止部材における上記ベース側カップ部の底壁側で上記スプリングサポートと一体に連結された連結部よりなる。
上記の構成によると、スプリングサポートと異物防止部材とを一体に成形できるので、部品点数が減り、組付も容易となり、異物防止部材が確実に所定位置に固定される。なお、スプリングサポートは、外周側に配置されたアーム側軸部及びベース側軸部の少なくとも一方の外周とコイル部の内周との間に配置されれば良い。
第5の発明では、第1から第4のいずれか1つの発明において、
上記異物防止部材は、円筒形状の本体部を有し、該本体部には、上記捩りコイルバネの上記コイル部の端部から延びるタングを通す、軸方向に延びるスリット部が形成されている。
上記の構成によると、コイル部の外周に異物防止部材を嵌め込むときに、タングをスリット部に通すことで、組付が容易となる。なお、このスリット部は、タングを通過させた後は、ほぼ隙間がなくなるように設けても良い。
以上説明したように、本発明によれば、コイル部を覆って異物の侵入を防止する異物防止部材にアーム側カップ部又はベース側カップ部と捩りコイルバネとで挟持される固定部を設けたことにより、組付性を向上させながら、より確実に異物の侵入を防止することができる。
本発明の実施形態1に係るオートテンショナを示す断面図である。 実施形態1に係る異物防止部材及び捩りコイルバネを示す斜視図である。 実施形態1の変形例に係る異物防止部材及び捩りコイルバネを示す斜視図である。 実施形態2に係る異物防止部材及び捩りコイルバネを示す斜視図である。 実施形態3に係る異物防止部材及び捩りコイルバネを示す斜視図である。 図5AのVB−VB線断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係るオートテンショナ1の全体構成を示しており、このオートテンショナ1は、詳細は図示しないが例えば、自動車用エンジンの出力トルクの一部を1本の伝動ベルトを介して複数の補機に伝達するようにしたサーペンタインレイアウトのベルト式補機駆動装置において使用されるものであり、上記の伝動ベルトに所定の張力を付与する作動を行いつつ、そのベルト張力の変動に応じて上記の作動に対するダンピング力を自動的に変化させるようになっている。
このオートテンショナ1は、例えばエンジンなどの固定側に固定されるベース部材10と、このベース部材10に揺動軸心P回りに揺動可能に支持されたアーム部材20とを備えている。なお、ベルト式補機駆動装置では、レシプロエンジンの場合のクランク軸などの出力軸が略水平となるように配置されていて、上記の伝動ベルトが略鉛直面内を走行するように配置されることから、このオートテンショナ1は、揺動軸心Pが略水平となるように配置される。
上記のベース部材10は、有底筒状で断面円形の内周面11aが形成されたベース側カップ部11と、このベース側カップ部11内の底壁11bの中央に立設されたベース側軸部12とを有する。ベース側軸部12には、固定側の部材に締結するボルトを挿通するためのボルト挿通孔が中央に設けられていても良い。
一方、上記のアーム部材20は、有底筒状で断面円形の内周面21aが形成されたアーム側カップ部21と、このアーム側カップ部21の底壁21bの中央にベース部材10のベース側軸部12の先端側から外嵌合可能に設けられたアーム側軸部22とを有する。アーム側軸部22は、アーム側カップ部21の底壁21bから、このアーム側カップ部21の開口側に向かって延びるように形成されている。このアーム部材20は、アーム側カップ部21の開口がベース部材10のベース側カップ部11の開口と向かい合うとともに、アーム側軸部22がベース部材10のベース側軸部12上にベース側軸部12の先端側から外嵌合された状態に配置されている。ベース側軸部12はアーム側軸部22を軸方向に貫通しており、その先端部分がアーム側カップ部21の底壁21bから軸方向に突出している。なお、ベース側軸部12が半径方向外側で、アーム側軸部22が半径方向内側であったり、ベース側軸部12が半径方向外側である部分と、アーム側軸部22が半径方向外側である部分が混在していても良い。ベース側軸部12の先端部分には、略円板状をなしていて外径がアーム側軸部22の内径よりも大きいフロントプレート24が係止されており、これにより、アーム側軸部22がベース側軸部12から抜け出ないようになっている。また、アーム側カップ部21の内周面21aにおける周方向の一部であり且つ底壁21b近傍の部位には、内周面21aを半径方向に貫通する係止孔25が形成されている。
上記アーム側カップ部21の外周には、アーム26が半径方向外方に向かって突出するように設けられており、このアーム26の先端にベルト押圧部としてのテンションプーリ23が回転可能に支持されている。このテンションプーリ23が伝動ベルトに接触してプーリ軸心回りに回転しつつ、この伝動ベルトを押圧するようになっている。
上記アーム部材20のアーム側軸部22とベース部材10のベース側軸部12との間には、略円筒状の回転支持摺動材31が介装されており、アーム部材20は、この回転支持摺動材31を介してベース部材10に揺動軸心P回りに揺動可能に支持されている。本実施形態では、回転支持摺動材31は、摺動ブッシュで構成されているが、インサートベアリングで構成しても良い。また、上記のフロントプレート24と、アーム部材20のアーム側カップ部21の底壁21bとの間には、例えば回転支持摺動材31と同じ材料からなる円板状のスラストワッシャ33が介装されている。
上記ベース部材10とアーム部材20との間には、ベース部材10に対し、アーム部材20をテンションプーリ23が伝動ベルトを押圧する方向に向かって揺動軸心P回りに回動するように常時付勢する捩りコイルバネ30が介装されている。具体的には、この捩りコイルバネ30は、ベース部材10のベース側カップ部11とアーム部材20のアーム側カップ部21との間の内部空間27内に収容されており、図2にも示すように、コイル部30aと、このコイル部30aにおけるベース部材10側の端部から半径方向外方に向かって突出する固定側タング30bと、コイル部30aにおけるアーム部材20側の端部から半径方向外方に向かって突出する揺動側タング30cとを有する。コイル部30aは、アーム部材20のアーム側軸部22上に嵌め込まれていて、上記固定側タング30bはベース部材10の係止部(図示せず)に周方向の移動を規制された状態に係止されている。一方、図1に示すように、上記揺動側タング30cはアーム部材20の係止孔25に同じく周方向の移動を規制された状態に係止されている。
また、捩りコイルバネ30は、例えばコイル部30aが縮径する方向に捩られた状態でベース部材10及びアーム部材20間に介装されており、このことで、コイル部30aが拡径する方向の捩りトルクでもってアーム部材20を回動付勢するようになっている。さらに、この捩りコイルバネ30は、例えばコイル部30aが軸方向に圧縮された状態で介装されており、このことで、上記のスラストワッシャ33がフロントプレート24とアーム部材20のアーム側カップ部21との間に挟圧された状態となっている。
上記捩りコイルバネ30のコイル部30aと上記アーム部材20のアーム側軸部22との間には、略鍔付円筒状のスプリングサポート32が介装されている。このスプリングサポート32は、アーム部材20のアーム側軸部22上に外嵌合されていて、このアーム側軸部22に対し摺接可能な円筒状の摺接部32aと、この摺接部32aの一方の開口縁に設けられた外向きフランジ状の鍔部32bとからなっている。摺接部32aの軸方向長さは、特に限定されない。鍔部32bは、コイル部30aの固定側タング30bの側の端部とベース部材10のベース側カップ部11の底壁21bとの間に配置されていて、コイル部30aの圧縮力により両者間に挟圧保持されており、このことで、スプリングサポート32は、ベース部材10側に回動不能に固定されるようになっている。
そして、図2にも示すように、本実施形態では、上記ベース部材10のベース側カップ部11とアーム部材20のアーム側カップ部21との間に形成された内部空間27に、ベース側カップ部11,21同士の隙間から内部空間27に入り込んだ異物が半径方向内方に侵入するのを規制する異物防止部材40が捩りコイルバネ30のコイル部30aを半径方向外方から覆うように配置されている。
具体的には、異物防止部材40は、断面略円形状の本体部40aを有し、ベース部材10のベース側カップ部11の底壁21bとアーム部材20のアーム側カップ部21の底壁21bとの間に配置された筒状体であり、捩りコイルバネ30のコイル部30aを半径方向外方側から覆うようにして、このコイル部30aと両ベース側カップ部11,21の内周面11a,21aとの間に介装されており、両ベース側カップ部11,21間の軸方向の隙間を通して捩りコイルバネ30のコイル部30aが外部に露呈しないようになっている。また、この異物防止部材40は、基本的に、捩りコイルバネ30に接触しないようにされているが接触しても良い。なお、異物防止部材40の材料としては、ベース側カップ部11とアーム側カップ部21との間に筒形状に装着された状態でその筒形状を保持できる程度の剛性を有するもの(例えば、66ナイロンなどの樹脂材料)であることが最低条件であり、さらには、オートテンショナ1の取付条件や異物防止部材40の装着条件などに応じて、耐水性、耐油性、耐熱性などの種々の必要な観点から検討して適宜採用することができる。
異物防止部材40は、アーム側カップ部21と捩りコイルバネ30とで挟持される固定部41を備えている。この固定部41は、異物防止部材40の本体部40aのアーム部材20側の円周方向の少なくとも一部に一体に形成され、コイル部30aとアーム側カップ部21の底壁21bとに挟持される。
そして、本体部40aには、捩りコイルバネ30のコイル部30aの上下端部から延びる固定側タング30bを通す、軸方向に延びるスリット部42が形成されている。本実施形態では、固定側タング30bを通過させるときにスリット部42が広がって通過後にはほぼ閉じるようになっている。このため、コイル部30aと異物防止部材40との組付が極めて容易となっている。
また、異物防止部材40の軸方向両端には、突条部43が形成され、長手方向中間は、突条部43よりも低くなった円周方向に延びる外周溝44が形成されている。固定部41の近傍には、揺動側タング30cを通す切欠45が形成されている。
−オートテンショナの作動−
次いで、上記のように構成されたオートテンショナ1の作動について説明する。
オートテンショナ1では、自動車用エンジンの作動に伴い、伝動ベルトの張力が低下したときには、捩りコイルバネ30の捩りトルクでもってアーム部材20がベルト押圧方向に回動し、テンションプーリ23が伝動ベルトを押圧するので、ベルト張力の低下が抑えられる。一方、伝動ベルトの張力が上昇したときには、そのベルト反力によりテンションプーリ23が押圧され、アーム部材20がベルト押圧方向とは反対の方向に回動するので、ベルト張力の上昇が抑えられる。
一方、捩りコイルバネ30の捩りトルクの反力でもって、この捩りコイルバネ30のコイル部30aにおける周方向の一部は半径方向内方に向かって常に押圧されており、これにより、アーム部材20のアーム側軸部22における周方向の一部がスプリングサポート32の摺接部32aと回転支持摺動材31との間に挟圧されている。よって、アーム部材20の揺動に伴い、スプリングサポート32の摺接部32aとアーム側軸部22との間、及び回転支持摺動材31とアーム側軸部22との間には、それぞれ摺動摩擦が発生し、それらがアーム部材20の揺動を減衰させるダンピング力として作用する。その際に、捩りトルクの反力は、アーム部材20がベルト押圧方向に回動するとき、つまり、コイル部30aが拡径するときには、それに応じて低下するので、ダンピング力も低下する。よって、アーム部材20の回動が速やかに行われる。一方、アーム部材20がベルト押圧方向とは反対の方向に回動するとき、つまり、コイル部30aが縮径するときには、それに応じて上昇するので、ダンピング力も上昇する。
これらの結果、オートテンショナ1は、ベルト張力が低下したときには速やかに伝動ベルトを押圧してベルト張力の低下を抑え、一方、ベルト張力が増加したときには緩やかにベルト反力の増加分を吸収してベルト張力の増加を抑える。このようにすることで、張力変動に起因する伝動ベルトのばたつきが回避され、これにより、補機プーリに対する伝動ベルトの滑りが抑えられてトルク伝達が確実化するとともに、伝動ベルトの寿命の短命化が防止されることとなる。
そして、走行時などには、オートテンショナ1の周辺に異物や水が飛んでくることがある。上述したように、本実施形態のオートテンショナ1は、揺動軸心Pが略水平となるように配置されているので、例えば、図1における上方から異物や水がベース側カップ部11とアーム側カップ部21との間の合わせ面の隙間から入り込むことがある。
しかし、本実施形態では、異物防止部材40が設けられているので、異物等は、異物防止部材40の外周溝44に沿って下方へ排出され、コイル部30a側へは侵入しない。
また本実施形態では、ベース部材10,アーム部材20,回転支持摺動材31,捩りコイルバネ30,スプリングサポート32などの既存の部材の設計変更を行わなくても、ベース側カップ部11,21間の隙間から内部空間27に入り込んだ異物が半径方向内方に侵入するのを防止することができ、そのような異物の侵入に起因するやアーム部材20の揺動不良やダンピング特性の変化などの不具合の発生を未然に防止することができる。
そして本実施形態では、固定部41を設けているので、異物防止部材40を組み付けた後に固定部41によって異物防止部材40が所定位置に確実に固定される。このため、異物侵入の防止効果が確実に発揮される。また、異物防止部材40に固定を容易に行えるので、異物防止部材40の組付が容易である。
また本実施形態では、固定部41がコイル部30aとアーム側カップ部21の底壁21bとの間に挟持されるので、簡単な構成で異物防止部材40の固定が可能となる。また、固定部41を一体に形成しているので、部品点数が増えない。
さらに本実施形態では、異物防止部材40の外周に敢えて周りよりも低い外周溝44を円周方向に伸びるように設けることで、ベース側カップ部11とアーム側カップ部21との間の隙間から異物や水が入ってきたときに、その外周溝44とベース側カップ部11内周面11a及びアーム側カップ部21内周面21aとの間を伝って反対側のベース側カップ部11とアーム側カップ部21との間の隙間から異物や水が出ていくことにより、異物防止部材40の内側へ侵入するのがより効果的に防止される。
よって、本実施形態に係るオートテンショナ1によると、組付性を向上させながら、より確実に異物の侵入を防止することができる。
−変形例1−
図3は本発明の実施形態の変形例1にかかる異物防止部材140及び捩りコイルバネ30を示し、外周溝44がない点で上記実施形態と異なる。なお、本変形例及び以下の各実施形態では、図1及び図2と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例では、外周溝44を設けられていないが、異物防止部材140の外周のほぼ全体がベース側カップ部11の内周面11a及びアーム側カップ部21の内周面21aに当接するようにすれば、異物や水がベース側カップ部11とアーム側カップ部21との間の隙間から入り込まない。異物防止部材140の外周は、全面が常にベース側カップ部11の内周面11a及びアーム側カップ部21の内周面21aに当接している必要はなく、一部だけ当接し、一部は隙間があっても良い。
(実施形態2)
図4は本発明の実施形態2にかかる異物防止部材240及び捩りコイルバネ30を示し、支持部245が設けられている点で上記実施形態1の変形例と異なる。
すなわち、本実施形態の異物防止部材240には、アーム側カップ部21の底壁21bに当接してアーム側カップ部21に対して仮固定できる複数の支持部245が一体に形成されている。本実施形態では、7つの支持部245を設けているが、これら支持部245の個数、形状、配置間隔等は特に限定されない。
また、異物防止部材240をアーム側カップ部21の底壁21bに当接させるように嵌め込むときに、この支持部245がアーム側カップ部21の底壁21bに確実に当接して仮固定できる。特に異物防止部材240の外径をアーム側カップ部21の内周面21aの内径よりも若干大きくすることで、内周面21aに異物防止部材240を圧入するようにすれば仮固定の効果も向上する。このように、本実施形態では、アーム部材20とベース部材10とを組み付けるときの作業が容易となる。また、本実施形態においても、上記実施形態1のように外周溝44を設けても良い。
(実施形態3)
図5A及び図5Bは本発明の実施形態3にかかる異物防止部材340及び捩りコイルバネ30を示し、固定部の構成が異なる点で上記実施形態1と異なる。
本実施形態のスプリングサポート332の鍔部332bが異物防止部材340におけるベース側カップ部11の底壁11b側でスプリングサポート332と一体に連結された連結部を構成している。すなわち、スプリングサポート332と異物防止部材340とが連結部である鍔部332bで一体に成形されている。
このようにすれば、スプリングサポート332と異物防止部材340とを一体に成形できるので、部品点数が減り、組付も容易となり、異物防止部材340が確実に所定位置に固定される。
本実施形態では、ベース部材10側の突条部343が軸方向中間に配置され、外周溝344は、アーム部材20側に形成されている。この外周溝344は、少なくともベース側カップ部11とアーム側カップ部21との間の隙間に対応させて設ければ良い。
また図5Aでは、スリット部342が広めに形成されているが、固定側タング30bが通過した後は隙間がなくなるようにしても良い。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
1 オートテンショナ
10 ベース部材
11 ベース側カップ部
11b 底壁
12 ベース側軸部
20 アーム部材
21 アーム側カップ部
21b 底壁
22 アーム側軸部
23 テンションプーリ(ベルト押圧部)
24 フロントプレート
25 係止孔
26 アーム
27 内部空間
30 捩りコイルバネ
30a コイル部
30b 固定側タング
30c 揺動側タング
31 回転支持摺動材
32 スプリングサポート
32a 摺接部
32b 鍔部
33 スラストワッシャ
40 異物防止部材
40a 本体部
41 固定部
42 スリット部
43 突条部
44 外周溝
45 切欠
140 異物防止部材
240 異物防止部材
245 支持部
332 スプリングサポート
332b 鍔部
340 異物防止部材
342 スリット部
343 突条部
344 外周溝

Claims (5)

  1. 有底筒状のベース側カップ部と、該ベース側カップ部の軸心に沿って立設されたベース側軸部とを有するベース部材と、
    有底筒状のアーム側カップ部と、該アーム側カップ部内に立設されたアーム側軸部と、ベルトに接触して該ベルトを押圧するベルト押圧部とを有し、上記アーム側カップ部を上記ベース側カップ部に対向させ且つ上記ベース側軸部と上記アーム側軸部とを嵌合させて内部空間を形成するように配置され、上記ベルト押圧部が上記アーム側軸部を中心に揺動可能に支持されるアーム部材と、
    コイル部が上記アーム側軸部又は上記ベース側軸部の外周に嵌め込まれ、上記ベルト押圧部を付勢する捩りコイルバネと、
    上記内部空間に上記コイル部を半径方向外方から覆うように配置されて上記ベース側カップ部の内周面及び上記アーム側カップ部の内周面に当接可能であり、該内部空間に入り込んだ異物が半径方向に侵入するのを規制する異物防止部材とを備えており、
    上記異物防止部材には、上記アーム側カップ部又は上記ベース側カップ部と上記捩りコイルバネとで挟持される固定部を備えている
    ことを特徴とするオートテンショナ。
  2. 請求項1に記載のオートテンショナにおいて、
    上記固定部は、上記異物防止部材に一体に形成され、上記コイル部と上記アーム側カップ部の底壁とに挟持される
    ことを特徴とするオートテンショナ。
  3. 請求項2に記載のオートテンショナにおいて、
    上記異物防止部材には、上記アーム側カップ部の底壁に当接して該アーム側カップ部に対して仮固定できる支持部が一体に形成されている
    ことを特徴とするオートテンショナ。
  4. 請求項1に記載のオートテンショナにおいて、
    上記アーム側軸部又は上記ベース側軸部の外周と上記コイル部の内周との間に設けられたスプリングサポートをさらに備え、
    上記固定部は、上記異物防止部材における上記ベース側カップ部の底壁側で上記スプリングサポートと一体に連結された連結部よりなる
    ことを特徴とするオートテンショナ。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のオートテンショナにおいて、
    上記異物防止部材は、円筒形状の本体部を有し、該本体部には、上記捩りコイルバネの上記コイル部の端部から延びるタングを通す、軸方向に延びるスリット部が形成されている
    ことを特徴とするオートテンショナ。
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