JP2006197703A - 配線検出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複雑な配線状態に対しても、分電盤とコンセント間での対応関係を正確に把握することができる配線検出システムを提供する。
【解決手段】 本発明に係る配線検出システムAは、分電盤2内の既設ブレーカ3配下の配線から電力供給を受けるコンセント4に接続するコンセント接続装置6のコンセントIDを、配線検出テスト時に、既設ブレーカ3に並列接続されるコンセント接続装置6に送信し、コンセント接続装置6の第1提示出力部56にコンセントIDを提示出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力線等の配線に関する情報を検出する配線検出システムに関するものである。
戸建て住宅、集合住宅、庁舎、ホール、商業ビル、オフィス及び工場等の建物には、照明機器、空調機器、計測機器及び防犯機器等の様々な機器が設置されている。従来、電力線等の配線変更工事等は、予め分電盤とコンセントとを対応させる配線図を作成してから施工を行っており、また、配線変更工事等を行った後には、配線図は、施工者等の人手により修正されていた。
また、従来の配線検出システムとしては、施工者等の人手によらないで分岐ブレーカを特定する分岐ブレーカの特定装置を用い、コンセントと分電盤内の活線状況を特定するものを挙げることができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−199624号公報
ところが、上述のような人手による配線図の修正では、例えば既築の建物をリニューアルした場合、リニューアルの回数を重ねるにつれて当初の配線系統からは全く見当もつかない複雑な配線状態になってしまい、現在の実際の配線がどのようになっているのか分からなくなってしまうという問題点があった。また、施工者は、配線変更工事等を行う場合には、前からあった古い配線を撤去することなくそのままにしながら、それに付加する形で新しく配線を敷設することが多いため、新旧の配線が混在して、現在の実際の配線がどのようになっているのか分からなくなってしまうという問題点があった。
また、上述のような配線検出システムにおいては、分岐ブレーカの特定装置によりコンセントと分電盤内の活線状況を特定することはできるものの、活線状況を検出した後は、やはり人手による配線図の修正等が必要であるため、複雑な配線状態には不向きであるという問題点があった。
本発明は上記問題点を改善するためになされたものであり、複雑な配線状態に対しても、分電盤とコンセント間での対応関係を正確に把握することができる配線検出システムを提供することを目的とするものである。
上述の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る配線検出システムは、分電盤に設けた主ブレーカと、該主ブレーカの配下の電力線に接続されたコンセントと、前記主ブレーカに並列接続され、他のブレーカへの電力線搬送通信信号伝達を阻止する高周波チョークと、電力線搬送通信が可能であり自機と接続する配下の後記コンセント接続装置の固有情報を受信する第1電力線搬送通信部と、前記高周波チョークと前記第1電力線搬送通信部とを電力線上に接続可能とするテストスイッチ切替部と、前記固有情報情報を記憶する第1記憶部と、該第1記憶部に記憶している情報を提示又は外部機器に出力する第1提示出力部と、自機に接続される配下の下位配線に正常な電力が供給できたか否かを検出する通電検出部と、前記主ブレーカによる下位配線への電力供給をオンオフする電力供給操作部と、前記各部を制御する第1制御部と、を備えた電力線搬送用ブレーカ装置と、前記コンセントに接続され、電力線搬送通信が可能であり前記固有情報である自機固有のコンセントIDを前記電力線搬送用ブレーカ装置に送信する第2電力線搬送通信部と、前記コンセントIDを予め記憶する第2記憶部と、前記各部を制御する第2制御部と、を備えたコンセント接続装置と、を具備し、前記電力線を介して、前記コンセント接続装置から前記電力線搬送用ブレーカ装置へと前記コンセントIDを送信して、前記第1提示出力部に前記コンセントIDを提示出力する。
また、本発明の請求項2に係る配線検出システムは、分電盤に設けた主ブレーカと、該主ブレーカの配下の電力線に接続されたコンセントと、前記主ブレーカに並列接続され、他のブレーカへの電力線搬送通信信号伝達を阻止する高周波チョークと、電力線搬送通信が可能であり後記コンセント接続装置へ自機固有のブレーカIDを送信する第1電力線搬送通信部と、前記高周波チョークと前記第1電力線搬送通信部とを電力線上に接続可能とするテストスイッチ切替部と、前記ブレーカIDを予め記憶する第1記憶部と、自機に接続される配下の下位配線に正常な電力が供給できたか否かを検出する通電検出部と、前記主ブレーカによる下位配線への電力供給をオンオフする電力供給操作部と、前記各部を制御する第1制御部と、を備えた電力線搬送用ブレーカ装置と、前記コンセントに接続され、電力線搬送通信が可能であり前記電力線搬送用ブレーカ装置から前記ブレーカIDを受信する第2電力線搬送通信部と、取得した前記ブレーカIDを記憶する第2記憶部と、該第2記憶部に記憶している情報を提示又は外部機器に出力する第2提示出力部と、前記各部を制御する第2制御部と、を備えたコンセント接続装置と、を具備し、前記電力線を介して、前記電力線搬送用ブレーカ装置から前記コンセント接続装置へと前記ブレーカIDを送信して、前記第2提示出力部に前記ブレーカIDを提示出力する。
また、本発明の請求項3に係る配線検出システムは、請求項2に記載の配線検出システムにおいて、前記第2提示出力部は、前記ブレーカIDを前記コンセント表面の所定箇所に印字出力する機能を備える。
また、本発明の請求項4に係る配線検出システムは、請求項2又は請求項3に記載の配線検出システムにおいて、前記電力線搬送用ブレーカ装置は、前記第1記憶部に記憶している情報を提示又は外部機器に出力する第1提示出力部を備える。
また、本発明の請求項5に係る配線検出システムは、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の配線検出システムにおいて、前記コンセント接続装置は、自機の位置情報を検出可能である位置検出部を備え、前記第2制御部は、前記位置情報を前記電力線搬送用ブレーカ装置に送信する機能を備え、前記第1制御部は、受信した前記位置情報を前記第1記憶部に記憶させ、該記憶した前記位置情報を前記第1提示出力部に提示出力する。
また、本発明の請求項6に係る配線検出システムは、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の配線検出システムにおいて、前記コンセント接続装置は、自機の前記第2電力線搬送通信部と前記第1電力線搬送通信部との間の第1接続情報である通信品質又はデータ伝送時間の少なくとも一方を検出する接続情報検出部を備え、前記第2制御部は、前記接続情報検出部で取得した第1接続情報を前記電力線搬送用ブレーカ装置に送信し、前記第1制御部は、受信した前記第1接続情報を前記第1提示出力部に提示出力する。
また、本発明の請求項7に係る配線検出システムは、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の配線検出システムにおいて、前記コンセント接続装置が複数ある場合、前記接続情報検出部は、同じ前記電力線搬送用ブレーカ装置の配下に接続されている他の前記コンセント接続装置との間の第2接続情報である通信品質又はデータ伝送時間の少なくとも一方を検出し、前記第1接続情報に加え前記第2接続情報も前記電力線搬送用ブレーカ装置に送信する。
このような構成の配線検出システムは、既築の建物に対してリニューアル等の工事を重ねた末に配線状態が築当初の配線系統図からは全く見当もつかなくなってしまったというような複雑な配線状態に対しても、分電盤とコンセント間での対応関係を正確に把握することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。ここで、本明細書において、部位を総称する場合には添字を省略した参照符号で示し、部位の個別の構成をさす場合には添字を付した参照符号で示す。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る配線検出システムAを示す構成図であり、図2は、電力線搬送用ブレーカ装置5及びコンセント接続装置6を示すブロック図である。
配線検出システムAは、図1に示すように、屋外の電柱等から各家庭やオフィス等の建物(不図示)内に引き込まれる電力線1と、電力線1に接続され主ブレーカである複数個(第1実施形態においては2つ)の既設のブレーカ3(以降、既設ブレーカ3と称する。)に対して電力線1からの電力を分配する分電盤2と、複数個の既設ブレーカ3の配下の配線に接続され電力供給を受けて家電機器(不図示)等を接続したり後述のコンセント接続装置6を接続する複数個のコンセント4と、電力線搬送用ブレーカ装置5と、コンセント接続装置6とを備えた構成である。なお、既設ブレーカ3、電力線搬送用ブレーカ装置5の下流側に接続されるコンセント4、コンセント接続装置6を配下のものという(例えば、コンセント4a−1、4a−2、コンセント接続装置6a−1、6a−2からすれば、自機が接続された既設ブレーカ3a、電力線搬送用ブレーカ装置5aが配上のものとなる。また、コンセント4b−1、4b−2、コンセント接続装置6b−1、6b−2からすれば、自機が接続された既設ブレーカ3b、電力線搬送用ブレーカ装置5bが配上のものとなる。)。
なお、既設ブレーカ3は、コンセント4に接続された家電機器等にショート等の不具合が生じた場合に、自機の配下の配線への電力供給を遮断し、コンセント4に接続された家電機器等に発生したトラブルを防ぐものである。
ここで、第1実施形態においては、分電盤2は、既設ブレーカ3の数と同じ個数の電力線搬送用ブレーカ装置5とを備えている。
電力線搬送用ブレーカ装置5は、図2(a)に示すように、既設ブレーカ3の電力取得端子(不図示)と並列に接続可能である電力取得端子(不図示)を備えて既設ブレーカ3に並列接続され、他の電力線搬送用ブレーカ装置5への電力線搬送通信(PLC)信号伝達を阻止する高周波チョーク51と、電力線搬送通信が可能であり自機と接続する配下のコンセント接続装置6の固有情報である自機固有のコンセントIDを受信する第1電力線搬送通信部52(以降、第1PLC部52と称する。)と、高周波チョーク51と第1PLC部52とを電力線1上に接続可能とするテストスイッチ切替部53と、コンセント4に接続されたコンセント接続装置6や家電機器等にショート等の問題が生じた場合に電力供給をストップさせる内蔵ブレーカ54と、受信したコンセントIDを記憶する第1記憶部55と、第1記憶部55に記憶している情報を提示又は外部機器(不図示)に出力する第1提示出力部56と、自機に接続される配下の下位配線に正常な電力が供給できたか否かを検出する通電検出部57と、既設ブレーカ3による下位配線への電力供給をオンオフする電力供給操作部58と、前記各部を制御する第1制御部59とを備えた構成である。
なお、高周波チョーク51は、複数の電力搬送用ブレーカ装置5(5a、5b)が存在する場合に、一方の電力搬送用ブレーカ装置5aから他の電力搬送用ブレーカ装置5bへ(また、一方の電力搬送用ブレーカ装置5bから他の電力搬送用ブレーカ装置5aへ)、電力線搬送通信情報が伝達しないようにするために第1PLC部52より上流側に設けられている。つまり、高周波チョーク51は、ある電力搬送用ブレーカ装置5の配下にあるコンセント接続装置6のコンセントIDを、他の電力搬送用ブレーカ装置5では受信できないようにしている。
また、コンセント接続装置6は、例えば、配線検出テスト時に、図2(b)に示すようにコンセント4にコンセント4の差込口(不図示)に接続され、電力線搬送通信が可能であり自機固有のコンセントIDを電力線搬送用ブレーカ装置5に送信する第2電力線搬送通信部61(以降、第2PLC部61と称する。)と、コンセントIDを予め記憶する第2記憶部62と、前記各部を制御する第2制御部63とを備えた構成である。
以下に、配線検出システムAの配線検出テスト時の動作に関して説明する。なお、初期状態(分電盤2の通常の使用状態)においては、既設ブレーカ3側に電力が供給されており、電力線搬送用ブレーカ装置5のテストスイッチ切替部53は切断状態である。まず、配線検出テスト時においては、既設ブレーカ3と電力線搬送用ブレーカ装置5とが並列になるように、既設ブレーカ3の電力取得端子に電力線搬送用ブレーカ装置5の電力取得端子を接続し配線検出テストの準備を行う。
そして、通電検出部57は、電力線搬送用ブレーカ装置5に電力が供給されて動作可能状態になったこと、つまり下位配線に正常な電力が供給できたか否かを検出し、下位配線の電力が正常であることを検出すると、第1制御部59は、テストスイッチ切替部53を切断状態から接続状態に切り替え、高周波チョーク51と第1PLC部52とを同時、又は随時電力線1に接続させる。そして、第1制御部59は、電力供給操作部58を制御して、例えば機械的に既設ブレーカ3のブレーカ機能をオフすることで、既設ブレーカ3経由でのコンセント4への電力供給を停止させ、電力線搬送用ブレーカ装置5経由で配下のコンセント4に電力供給を行うようにする。
次に、第1制御部59は、第1PLC部52を第2PLC部61とを電力線搬送通信させて、第2記憶部62に記憶されているコンセント接続装置6のコンセントIDを電力線1経由で読み出させ、このコンセントIDを第1記憶部55に記憶させる。なお、第1制御部59は、コンセントIDの収集を全てのコンセント接続装置6に対して行う。そして、第1制御部59は、収集した配下のコンセント接続装置6に対するコンセントIDを第1提示出力部56に、文字表示、音声等にて提示する(第1実施形態においては、電力線搬送用ブレーカ装置5aは、コンセント接続装置6a−1、6a−2、…に対するコンセントIDを表示する。また、電力線搬送用ブレーカ装置5bは、コンセント接続装置6b−1、6b−2、…に対するコンセントIDを表示する。)。第1制御部59は、全ての配下のコンセント接続装置6に対するコンセントIDを取得完了すれば、電力供給操作部58を制御し、既設ブレーカ3のブレーカ機能をオン状態にして、既設ブレーカ3経由で配下のコンセント4に電力が供給されるようにする。
最後に、配線検出テストが終了すれば、第1制御部59は、テストスイッチ切替部53を制御し、電力線搬送用ブレーカ装置5経由の電力供給を遮断して、分電盤2を通常の使用状態へと復帰させる。
なお、コンセント4の差込口(不図示)が複数ある場合には、1つの差込口にコンセント接続装置6を接続することができれば、家電機器等を接続したまま稼動中の家電機器等を停止させることなく、配線検出テストを正常に行うことができる。
ここで、内蔵ブレーカ54は、配線検出テスト中に、配下の配線のコンセント4に接続されたコンセント接続装置6や家電機器等にショート等の問題が生じた場合に作動して、速やかに電力供給をストップさせ、既存配線やコンセント接続装置6、家電機器等を保護するような構成である。
ここで、電力線搬送用ブレーカ装置5は、配線検出テスト時にのみ既設ブレーカ3上に被せるように設置するようなものであっても、常時、既設ブレーカ3に並列に接続するようなものであってもいずれであってもよい。
また、電力搬送用ブレーカ装置5は、既設ブレーカ3に物理的にロックされるロック機構(不図示)を備えていてもよい。この場合、配線検出テスト中に既設ブレーカ3から電力搬送用ブレーカ装置5が外れてしまうことにより、配下の家電機器等への電力供給が途絶えてしまうという事態を防ぐのに好適である。なお、前述のロック機構は、第1制御部59により配線検出テストにはしっかりとロックさせるように制御されていてもよい。
第1実施形態に係る配線検出システムAは、コンセント接続装置6のコンセントIDを電力搬送用ブレーカ装置5側の第1提示出力部56に提示出力できるので、既築の建物に対してリニューアル等の工事を重ねた末に配線状態が築当初の配線系統図からは全く見当もつかなくなってしまったというような複雑な配線状態に対しても、実際の配線をたどることなく、また、分電盤2配下に接続された稼動中の家電機器等への電力供給を停止させることなく、ユーザは、分電盤2とコンセント4間での対応関係を正確に把握することができる。
なお、第1提示出力部56は、既設ブレーカ3の所定の記入場所に取得したコンセントIDを印字出力する機能を備えていてもよい。この場合、従来、施工者が各コンセントIDを分電盤2内の対応する既設ブレーカ3の所定箇所に手書きや目印シールを貼り付けていた作業が自動的になされるので、記入間違いなどの人為ミスがなくなる。
また、第1提示出力部56は、コンセントIDを提示出力可能である他の外部機器(不図示)に対して出力するものであってもよい。この場合、外部機器がPC等のデータ管理機能を備えたものであれば、外部機器において分電盤2とコンセント4間での対応関係を正確に管理することができる。
(第2実施形態)
次に、第1実施形態に係る配線検出システムAにおいて更にコンセント接続装置の絶対位置情報を把握可能とした実施形態を本発明の第2実施形態として説明する。なお、本発明の第2実施形態に係る配線検出システムAを示す説明図は、第1実施形態と同様であり、電力線搬送用ブレーカ装置5及びコンセント接続装置6を示すブロック図は、図2に破線で示す位置検出部64、接続情報検出部65を第1実施形態のコンセント接続装置6に付加したものである。
ここで、第2実施形態に係るコンセント接続装置6が図2(b)に破線に示すように、位置検出部64と、接続情報検出部65とを更に備える点を除き、第2実施形態に係るコンセント接続装置6は、第1実施形態に係るコンセント接続装置6の構成と同様であるので、共通点の説明を省略する。
位置検出部64は、自機の絶対位置情報を取得可能であるGPS(不図示)等の位置検出機能を備えており、第2制御部は、位置検出部を制御する。
また、接続情報検出部65は、自機の第2PLC部61と配上の第1PLC部52との間での第1接続情報である通信品質、シグナルクオリティの情報を収集し、第1PLC部52へと送信する。
なお、配線検出システムAの配線検出テスト時の動作に関しては、第1実施形態における、コンセント接続装置6のコンセントIDを第2PLC部61から第1PLC部52に送信するのに加え、第1接続情報も送信し、該第1接続情報も第1提示出力部56に提示出力する点を除き、共通であるので説明は省略する。
第2実施形態に係る配線検出システムAは、コンセント接続装置6に位置検出部64を設けることで、コンセント接続装置6のコンセントIDと絶対位置情報を電力搬送用ブレーカ装置5側の第1提示出力部56に提示出力できるので、分電盤2とコンセント4間での対応関係をコンセント4の位置情報を含めて正確に把握することができる。なお、例えば予め第1記憶部55に配置図(不図示)を準備しておけば、この配置図にコンセントIDと絶対位置情報を合成すること、現在の配線状態を正確に表現した配線系統図(不図示)の作成が可能になる。
また、配線検出システムAは、コンセント接続装置6に接続情報検出部65を設けることで、ユーザは、電力線搬送通信において該当するコンセント4までの信号劣化状態を把握し、配線の品質、配線の劣化状態、配線長等に関する情報を収集し、該情報を電力搬送用ブレーカ装置5側の第1提示出力部56で一括確認することができ、より詳細な配線図系統図を作成することができる。
なお、接続情報検出部65は、通信品質、シグナルクオリティの代わりに、データ伝送時間、信号伝達時間を計測するようにしてもよい。この場合、ユーザは、データ伝送時間、信号伝達時間より分電盤2からコンセント4までの背後の電力線の配線長を計算することが可能になる。
例えば、位置検出部64にGPSを使用しコンセント接続装置6がこのGPSにて絶対時刻を得ることができる場合、信号伝達時間は、第1PLC部52から所定のデータ信号を送信し、第2PLC部61でデータ信号を受信した絶対時間を計測し、その差を接続情報検出部65で計算して求めてもよい。なお、この場合、電力搬送用ブレーカ装置5は、GPS等の絶対時刻を取得する手段(不図示)を備える必要がある。
なお、位置検出部64がGPSではなく各コンセント接続装置6が絶対時刻を取得することができない場合には、接続情報検出部65は、電力搬送用ブレーカ装置5とコンセント4間にて信号を往復させることによりターンアラウンドタイムを計測し、この計測結果から信号伝達時間を推測するようにしてもよい。
また、接続情報検出部65は、各コンセント4に接続された各コンセント4接続装置同士(第2実施形態においては、コンセント4a−1、4a−2間やコンセント4b−1、4b−2間)のお互いの通信品質、シグナルクオリティ、又はデータ伝送時間、信号伝達時間を計測し、その結果を配上の電力搬送用ブレーカ装置5側の第1PLC部52に送信するようにしてもよい。この場合、各コンセント4間の配線の品質、配線の劣化状態を推測、配線長等を計算することが可能になり、より詳細な配線図系統図を作成することができる。
(第3実施形態)
最後に、他の実施形態を本発明の第3実施形態として説明する。なお、本発明の第3実施形態に係る配線検出システムAを示す説明図は、第1、第2実施形態と同様であり、電力線搬送用ブレーカ装置5及びコンセント接続装置6を示すブロック図は、図2に二重破線で示す第2提示出力部66を第1、第2実施形態のコンセント接続装置6に付加したものである。
なお、第3実施形態において、電力線搬送用ブレーカ装置5及びコンセント接続装置6を構成する各部のうち、第1、第2実施形態と異なる箇所のみを説明し、共通箇所の説明は省略する。
ここで、第3実施形態においては、配線検出システムA、電力線搬送用ブレーカ装置5及びコンセント接続装置6は、第1PLC部52が電力線搬送通信が可能でありコンセント接続装置6へ自機固有のブレーカIDを送信し、第1記憶部55は、ブレーカIDを予め記憶する点を除いて、第1、第2実施形態と同様である。
また、コンセント接続装置6は、第2PLC部61が電力線搬送通信が可能であり電力線搬送用ブレーカ装置5からブレーカIDを受信し、第2記憶部62が取得したブレーカIDを記憶し、更に、第2記憶部62に記憶している情報を提示又は外部機器(不図示)に出力する第2提示出力部66を備えた構成である点を除いて、第1、第2実施形態と同様である。
以下に、配線検出システムAの配線検出テスト時の動作に関して説明する。なお、既設ブレーカ3経由ではなく電力線搬送用ブレーカ装置5経由で配下のコンセント4に電力供給を行うようにするまでは第1、第2実施形態と同様であるため説明は省略する。
第1制御部59は、第1PLC部52を第2PLC部61とを電力線搬送通信させて、第1記憶部55に記憶されているブレーカIDを電力線経由で読み出させ、各第2制御部63は、配上である自機と接続した電力線搬送用ブレーカ装置5の第1記憶部55に記憶されたブレーカIDを、第2PLC部61を制御し第1PLC部52経由で取得し第2記憶部62に記憶させる。そして、第2制御部63は、第2記憶部62からブレーカID番号を読み出し第2提示出力部66に、文字表示、音声等にて提示する。そして、第1制御部59は、電力供給操作部58を制御し、既設ブレーカ3のブレーカ機能をオン状態にして、既設ブレーカ3経由で配下のコンセント4に電力が供給されるようにする。
最後に、配線検出テストが終了すれば、第1制御部59は、テストスイッチ切替部53を制御し、電力線搬送用ブレーカ装置5経由の電力供給を遮断して、分電盤2を通常の使用状態へと復帰させる。なお、第2提示出力部66は、ブレーカIDを提示出力可能である他の外部機器(不図示)に対して出力するものであってもよい。
第3実施形態に係る配線検出システムAは、電力線搬送用ブレーカ装置5のブレーカIDをコンセント接続装置6側の第2提示出力部66に提示出力できるので、既築の建物に対してリニューアル等の工事を重ねた末に配線状態が築当初の配線系統図からは全く見当もつかなくなってしまったというような複雑な配線状態に対しても、実際の配線をたどることなく、また、分電盤2配下に接続された稼動中の家電機器等への電力供給を停止させることなく、ユーザは、分電盤2とコンセント4間での対応関係を正確に把握することができる。
なお、第2提示出力部66は、コンセント接続装置6が接続されているコンセント4表面、例えば居住者等の目に付きやすいコンセント4の室内側表面の所定箇所に取得したブレーカIDを印字出力する機能を備えていてもよい。この場合、従来、施工者が分電盤2内の既設ブレーカーID(つまり既設ブレーカ番号)を各コンセントに手書きや見印シールを貼り付けていたりした作業が、自動的になされ、これにより記入間違いなどの人為ミスがなくなり、かつ省略化することが可能になる。
ここで、第1実施形態乃至第3実施形態において、既設ブレーカ3の代わりに、主ブレーカとして電力線搬送用ブレーカ装置5の備えるブレーカ機能をそのまま使用してもよい。
本発明の第1〜第3実施形態に係る配線検出システムを示す構成図である。 本発明の第1〜第3実施形態に係る電力線搬送用ブレーカ装置、コンセント接続装置を示すブロック図である。
符号の説明
A 配線検出システム
1 電力線
2 分電盤
3(3a、3b) 既設ブレーカ
4(4a−1、4a−2、4b−1、4b−2) コンセント
5(5a、5b)電力線搬送用ブレーカ装置
6(6a−1、6a−2、6b−1、6b−2) コンセント接続装置
51 高周波チョーク
52 第1PLC部
53 テストスイッチ切替部
54 内蔵ブレーカ
55 第1記憶部
56 第1提示出力部
57 通電検出部
58 電力供給操作部
59 第1制御部
61 第2PLC部
62 第2記憶部
63 第2制御部
64 位置検出部
65 接続情報検出部
66 第2提示出力部

Claims (7)

  1. 分電盤に設けた主ブレーカと、
    該主ブレーカの配下の電力線に接続されたコンセントと、
    前記主ブレーカに並列接続され、他のブレーカへの電力線搬送通信信号伝達を阻止する高周波チョークと、電力線搬送通信が可能であり自機と接続する配下の後記コンセント接続装置の固有情報を受信する第1電力線搬送通信部と、前記高周波チョークと前記第1電力線搬送通信部とを電力線上に接続可能とするテストスイッチ切替部と、前記固有情報情報を記憶する第1記憶部と、該第1記憶部に記憶している情報を提示又は外部機器に出力する第1提示出力部と、自機に接続される配下の下位配線に正常な電力が供給できたか否かを検出する通電検出部と、前記主ブレーカによる下位配線への電力供給をオンオフする電力供給操作部と、前記各部を制御する第1制御部と、を備えた電力線搬送用ブレーカ装置と、
    前記コンセントに接続され、電力線搬送通信が可能であり前記固有情報である自機固有のコンセントIDを前記電力線搬送用ブレーカ装置に送信する第2電力線搬送通信部と、前記コンセントIDを予め記憶する第2記憶部と、前記各部を制御する第2制御部と、を備えたコンセント接続装置と、
    を具備し、
    前記電力線を介して、前記コンセント接続装置から前記電力線搬送用ブレーカ装置へと前記コンセントIDを送信して、前記第1提示出力部に前記コンセントIDを提示出力することを特徴とする配線検出システム。
  2. 分電盤に設けた主ブレーカと、
    該主ブレーカの配下の電力線に接続されたコンセントと、
    前記主ブレーカに並列接続され、他のブレーカへの電力線搬送通信信号伝達を阻止する高周波チョークと、電力線搬送通信が可能であり後記コンセント接続装置へ自機固有のブレーカIDを送信する第1電力線搬送通信部と、前記高周波チョークと前記第1電力線搬送通信部とを電力線上に接続可能とするテストスイッチ切替部と、前記ブレーカIDを予め記憶する第1記憶部と、自機に接続される配下の下位配線に正常な電力が供給できたか否かを検出する通電検出部と、前記主ブレーカによる下位配線への電力供給をオンオフする電力供給操作部と、前記各部を制御する第1制御部と、を備えた電力線搬送用ブレーカ装置と、
    前記コンセントに接続され、電力線搬送通信が可能であり前記電力線搬送用ブレーカ装置から前記ブレーカIDを受信する第2電力線搬送通信部と、取得した前記ブレーカIDを記憶する第2記憶部と、該第2記憶部に記憶している情報を提示又は外部機器に出力する第2提示出力部と、前記各部を制御する第2制御部と、を備えたコンセント接続装置と、
    を具備し、
    前記電力線を介して、前記電力線搬送用ブレーカ装置から前記コンセント接続装置へと前記ブレーカIDを送信して、前記第2提示出力部に前記ブレーカIDを提示出力することを特徴とする配線検出システム。
  3. 前記第2提示出力部は、前記ブレーカIDを前記コンセント表面の所定箇所に印字出力する機能を備えた請求項2に記載の配線検出システム。
  4. 前記電力線搬送用ブレーカ装置は、前記第1記憶部に記憶している情報を提示又は外部機器に出力する第1提示出力部を備えた請求項2又は請求項3に記載の配線検出システム。
  5. 前記コンセント接続装置は、自機の位置情報を検出可能である位置検出部を備え、前記第2制御部は、前記位置情報を前記電力線搬送用ブレーカ装置に送信する機能を備え、前記第1制御部は、受信した前記位置情報を前記第1記憶部に記憶させ、該記憶した前記位置情報を前記第1提示出力部に提示出力する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の配線検出システム。
  6. 前記コンセント接続装置は、自機の前記第2電力線搬送通信部と前記第1電力線搬送通信部との間の第1接続情報である通信品質又はデータ伝送時間の少なくとも一方を検出する接続情報検出部を備え、前記第2制御部は、前記接続情報検出部で取得した第1接続情報を前記電力線搬送用ブレーカ装置に送信し、
    前記第1制御部は、受信した前記第1接続情報を前記第1提示出力部に提示出力する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の配線検出システム。
  7. 前記コンセント接続装置が複数ある場合、前記接続情報検出部は、同じ前記電力線搬送用ブレーカ装置の配下に接続されている他の前記コンセント接続装置との間の第2接続情報である通信品質又はデータ伝送時間の少なくとも一方を検出し、前記第1接続情報に加え前記第2接続情報も前記電力線搬送用ブレーカ装置に送信する請求項6に記載の配線検出システム。
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