JP2006194099A - 内燃機関の失火判定装置および失火判定方法並びに動力出力装置 - Google Patents

内燃機関の失火判定装置および失火判定方法並びに動力出力装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 内燃機関の失火の誤判定を抑制すると共に失火判定の頻度を向上させる。
【解決手段】 エンジン回転変動ΔNeや駆動軸回転変動ΔNd,車速変動ΔVに基づいて悪路を走行しているか否かを判定し(S100〜S104)、走行モードMがエンジン走行モードで悪路を走行していると判定されたときや走行モードMがエンジン走行モード路面勾配θに基づいて坂路を走行していると判定されたときには(S106〜S110)、モータ走行要求を出力することによりモータ走行モードに切り替え(S128)、このモータ走行モードに切り替えられるのを待って失火判定(S112〜S126)を行なう。これにより、内燃機関の失火の誤判定を抑制することができると共に内燃機関の失火判定の頻度を多くすることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関の失火判定装置および失火判定方法並びに動力出力装置に関し、詳しくは、クランクシャフトが駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備え、内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力する機関駆動と内燃機関からの動力を駆動軸に出力することなしに駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて駆動軸に動力を出力する動力出力装置における内燃機関の失火を判定する内燃機関の失火判定装置およびその失火判定方法並びに動力出力装置に関する。
従来、この種の内燃機関の失火判定装置としては、内燃機関と電動機とを搭載するハイブリッド車に搭載され、車両の運転条件により内燃機関の失火を精度よく検出することができないときには内燃機関の失火検出を抑制したり禁止するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、このように車両の運転条件により内燃機関の失火を精度よく検出することができないときには内燃機関の失火検出を抑制したり禁止することにより、内燃機関の失火の誤検出を抑制している。
特開2001−317402号公報
上述の内燃機関の失火判定装置では、車両の運転条件により内燃機関の失火を精度よく検出することができないときには内燃機関の失火検出を抑制したり禁止することにより内燃機関の失火の誤検出を抑制することができるものの、内燃機関の失火検出を禁止するため、失火検出の頻度が低下する。失火検出の頻度の低下は、失火への迅速な対応を阻害するものとなるため、失火検出の頻度を多くすることが望まれる。
本発明の内燃機関の失火判定装置および失火判定方法並びに動力出力装置は、内燃機関の失火の誤判定を抑制すると共に失火判定の頻度を向上させることを目的とする。
本発明の内燃機関の失火判定装置および失火判定方法並びに動力出力装置は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の内燃機関の失火判定装置は、
クランクシャフトが駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力を出力する動力出力装置における前記内燃機関の失火を判定する内燃機関の失火判定装置であって、
前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定する回転状態推定手段と、
前記回転状態推定手段により良好回転状態が推定されたとき及び前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動から前記非機関駆動に切り替えられるよう切替指示出力すると共に前記非機関駆動に切り替えられるのを待って前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する失火判定制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の内燃機関の失火判定装置では、駆動軸の回転状態として良好な回転状態が推定されたときや不良な回転状態が推定されても内燃機関からの動力を駆動軸に出力することなしに駆動軸に動力を出力する非機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときにはクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行し、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときに内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力する機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときには機関駆動から非機関駆動に切り替えられるよう切替指示出力すると共に非機関駆動に切り替えられるのを待ってクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行する。即ち、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときには非機関駆動により駆動軸に動力を出力している状態として内燃機関の失火の判定を実行するのである。したがって、駆動軸の回転状態が不良な回転状態であっても、その影響を受けることなく内燃機関の失火を判定することができる。この結果、内燃機関の失火の誤判定を抑制することができると共に内燃機関の失火判定の頻度を高くすることができる。
本発明の第2の内燃機関の失火判定装置は、
クランクシャフトが駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力を出力する動力出力装置における前記内燃機関の失火を判定する内燃機関の失火判定装置であって、
前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定する回転状態推定手段と、
前記回転状態推定手段により良好回転状態が推定されたとき及び前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動の禁止を出力すると共に該機関駆動の禁止の後に前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する失火判定制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の内燃機関の失火判定装置では、駆動軸の回転状態として良好な回転状態が推定されたときや不良な回転状態が推定されても内燃機関からの動力を駆動軸に出力することなしに駆動軸に動力を出力する非機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときにはクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行し、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときに内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力する機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときには機関駆動の禁止を出力すると共に機関駆動の禁止の後にクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行する。即ち、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときには機関駆動を禁止した状態として内燃機関の失火の判定を実行するのである。したがって、駆動軸の回転状態が不良な回転状態であっても、その影響を受けることなく内燃機関の失火を判定することができる。この結果、内燃機関の失火の誤判定を抑制することができると共に内燃機関の失火判定の頻度を高くすることができる。
こうした本発明の第1または第2の内燃機関の失火判定装置において、前記回転状態推定手段は、前記駆動軸の回転変動に基づいて前記良好回転状態であるか前記不良回転状態であるかを推定する手段であるものとすることもできる。また、前記回転状態推定手段は、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記良好回転状態であるか前記不良回転状態であるかを推定する手段であるものとすることもできる。
また、本発明の第1または第2の内燃機関の失火判定装置において、前記動力出力装置は車両に搭載されてなり、前記駆動軸は前記車両の車軸に連結されてなり、前記回転状態推定手段は車両の走行状態に基づいて前記良好回転状態であるか前記不良回転状態であるかを推定する手段であるものとすることもできる。この場合、前記回転状態推定手段は、車両が悪路を走行しているか否かを判定すると共に、車両が悪路を走行していないときには前記良好回転状態であると推定し、車両が悪路を走行しているときには前記不良回転状態であると推定する手段であるものとすることもできる。また、前記回転状態推定手段は、車両が坂路を走行しているか否かを判定すると共に、車両が坂路を走行していないときには前記良好回転状態であると推定し、車両が坂路を走行しているときには前記不良回転状態であると推定する手段であるものとすることもできる。
さらに、本発明の第1または第2の内燃機関の失火判定装置において、前記失火判定制御手段は、前記検出された回転位置に基づいて前記内燃機関の各気筒の点火時期に対応するクランク角における前記内燃機関の回転変動を順次演算すると共に該順次演算した回転変動に基づいて前記内燃機関の失火を判定する手段であるものとすることもできる。この場合、前記失火判定制御手段は、前記順次演算した回転変動に基づく異なる複数の失火パターンの判定ロジックを用いて前記内燃機関の失火を判定するものとすることもできる。こうすれば、失火パターンに応じてより適正に内燃機関の失火を判定することができる。さらにこの場合、前記失火判定制御手段は、複数の気筒のうちの1気筒だけが失火している単失火パターンを判定する単失火パターン判定ロジックと、複数の気筒のうち連続する2気筒が失火している連続失火パターンを判定する連続失火判定ロジックと、複数の気筒のうち一つの燃焼気筒を挟む2気筒が失火している間欠失火パターンを判定する間欠失火判定ロジックとのいずれかを含む複数の判定ロジックを用いて前記内燃機関の失火を判定する手段であるものとすることもできる。
本発明の第1の内燃機関の失火判定方法は、
クランクシャフトが駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力を出力する動力出力装置における前記内燃機関の失火を判定する内燃機関の失火判定方法であって、
前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定し、
前記良好回転状態が推定されたとき及び前記不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動から前記非機関駆動に切り替えてから前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する
ことを要旨とする。
この本発明の第1の内燃機関の失火判定方法では、駆動軸の回転状態として良好な回転状態が推定されたときや不良な回転状態が推定されても内燃機関からの動力を駆動軸に出力することなしに駆動軸に動力を出力する非機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときにはクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行し、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときに内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力する機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときには機関駆動から非機関駆動に切り替えられるよう切替指示出力すると共に非機関駆動に切り替えられるのを待ってクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行する。即ち、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときには非機関駆動により駆動軸に動力を出力している状態として内燃機関の失火の判定を実行するのである。したがって、駆動軸の回転状態が不良な回転状態であっても、その影響を受けることなく内燃機関の失火を判定することができる。この結果、内燃機関の失火の誤判定を抑制することができると共に内燃機関の失火判定の頻度を高くすることができる。
本発明の第2の内燃機関の失火判定方法は、
クランクシャフトが駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力を出力する動力出力装置における前記内燃機関の失火を判定する内燃機関の失火判定方法であって、
前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定し、
前記良好回転状態が推定されたとき及び前記不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動を禁止してから前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する
ことを要旨とする。
この本発明の第2の内燃機関の失火判定方法では、駆動軸の回転状態として良好な回転状態が推定されたときや不良な回転状態が推定されても内燃機関からの動力を駆動軸に出力することなしに駆動軸に動力を出力する非機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときにはクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行し、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときに内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力する機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときには機関駆動の禁止を出力すると共に機関駆動の禁止の後にクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行する。即ち、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときには機関駆動を禁止した状態として内燃機関の失火の判定を実行するのである。したがって、駆動軸の回転状態が不良な回転状態であっても、その影響を受けることなく内燃機関の失火を判定することができる。この結果、内燃機関の失火の誤判定を抑制することができると共に内燃機関の失火判定の頻度を高くすることができる。
本発明の第1の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
クランクシャフトが前記駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、
前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力が出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する駆動制御手段と、
前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定する回転状態推定手段と、
前記回転状態推定手段により良好回転状態が推定されたとき及び前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動から前記非機関駆動に切り替えられるよう前記駆動制御手段に切替指示すると共に前記駆動制御手段により前記非機関駆動に切り替えられるのを待って前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する失火判定制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の動力出力装置では、駆動軸の回転状態として良好な回転状態が推定されたときや不良な回転状態が推定されても内燃機関からの動力を駆動軸に出力することなしに駆動軸に動力を出力する非機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときにはクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行し、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときに内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力する機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときには機関駆動から非機関駆動に切り替えられるよう切替指示すると共に非機関駆動に切り替えられるのを待ってクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行する。即ち、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときには非機関駆動により駆動軸に動力を出力している状態として内燃機関の失火の判定を実行するのである。したがって、駆動軸の回転状態が不良な回転状態であっても、その影響を受けることなく内燃機関の失火を判定することができる。この結果、内燃機関の失火の誤判定を抑制することができると共に内燃機関の失火判定の頻度を高くすることができる。
本発明の第2の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
クランクシャフトが前記駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、
前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力が出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する駆動制御手段と、
前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定する回転状態推定手段と、
前記回転状態推定手段により良好回転状態が推定されたとき及び前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動の禁止を前記駆動制御手段に指示すると共に前記駆動制御手段による前記機関駆動が禁止された後に前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する失火判定制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の動力出力装置では、駆動軸の回転状態として良好な回転状態が推定されたときや不良な回転状態が推定されても内燃機関からの動力を駆動軸に出力することなしに駆動軸に動力を出力する非機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときにはクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行し、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときに内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力する機関駆動により駆動軸に動力を出力しているときには機関駆動の禁止を出力すると共に機関駆動の禁止の後にクランクシャフトの回転位置に基づく内燃機関の失火の判定を実行する。即ち、駆動軸の回転状態として不良な回転状態が推定されたときには機関駆動を禁止した状態として内燃機関の失火の判定を実行するのである。したがって、駆動軸の回転状態が不良な回転状態であっても、その影響を受けることなく内燃機関の失火を判定することができる。この結果、内燃機関の失火の誤判定を抑制することができると共に内燃機関の失火判定の頻度を高くすることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例としての内燃機関の失火判定装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は内燃機関の失火判定装置として機能するエンジン用電子制御ユニット24とこのエンジン用電子制御ユニット24により運転制御されるエンジン22の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン用電子制御ユニット(図1中ではエンジンECUと省略)24により運転制御されるエンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にキャリアが接続されると共に駆動輪69a,69bの車軸に連結された駆動軸にリングギヤが接続された遊星歯車機構30と、遊星歯車機構30のサンギヤに接続されインバータ41を介してモータ用電子制御ユニット(図1中ではモータECUと省略)40によって駆動制御を受ける発電可能なモータMG1と、駆動輪69a,69bの車軸に連結された駆動軸に取り付けられインバータ42を介してモータ用電子制御ユニット40によって駆動制御を受ける動力を入出力可能なモータMG2と、インバータ41,42を介してモータMG1,MG2と電力のやりとりが可能なバッテリ50と、ハイブリッド自動車20全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。このハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,勾配センサ90からの道路勾配θなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジン用電子制御ユニット24やモータ用電子制御ユニット40などと通信ポートを介して接続されており、エンジン用電子制御ユニット24やモータ用電子制御ユニット40などと各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な直列6気筒の内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。なお、実施例のエンジン22は、各気筒の各点火タイミングがクランク角120°CAずつ異なるように各気筒のピストン132がクランクシャフト26に取り付けられている。
エンジン22を制御するエンジン用電子制御ユニット24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しないフラッシュメモリや入出力ポート,通信ポートとを備える。エンジン用電子制御ユニット24には、クランクシャフト26の回転角としてのクランク角CAを検出するクランク角センサ140のクランク角CAやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,エンジン22の負荷としての吸入空気量を検出するバキュームセンサ148からの吸入空気量Ga,クランクシャフト26の回転数Neを検出する回転数センサ27からのエンジン回転数Ne,駆動輪69a,69bの車軸に連結された駆動軸に取り付けられた回転数センサ28からの駆動軸回転数Ndなどが入力ポートを介して入力されている。ここで、クランク角センサ140は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないマグネットロータに対向する位置に磁気抵抗素子を配置したMRE回転センサとして構成されており、所定角度(例えばクランク角10°CA)ごとにパルスを出力する。実施例では、このクランク角センサ140が発生するパルスを利用してクランク角CAを特定する。また、エンジン用電子制御ユニット24からは、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。前述したように、エンジン用電子制御ユニット24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸に出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力が駆動軸に出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とを運転制御する。実施例のハイブリッド自動車20の走行モードとしては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが遊星歯車機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されて駆動軸に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御したり要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が遊星歯車機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御して走行するエンジン走行モードと、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力を駆動軸に出力するよう運転制御して走行するモータ走行モードがあり、ハイブリッド自動車20はエンジン走行モードとモータ走行モードとの切り替えを伴って走行する。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン用電子制御ユニット24によるエンジン22の失火を判定する際の動作について説明する。図3は、エンジン用電子制御ユニット24により実行される失火判定処理の一例を示すフローチャートである。この失火判定処理は、エンジン22が始動されてから常時繰り返し実行される。
失火判定処理を実行すると、エンジン用電子制御ユニット24のCPU24aは、まず、回転数センサ27からのエンジン回転数Neや回転数センサ28からの駆動軸回転数Nd,道路勾配θ,車速V,走行モードMなど失火判定に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、道路勾配θと車速Vについては勾配センサ90や車速センサ88により検出されたものをハイブリッド用電子制御ユニット70から通信により入力するものとした。また、走行モードMはハイブリッド用電子制御ユニット70により設定されたものをハイブリッド用電子制御ユニット70から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したエンジン回転数Neや駆動軸回転数Nd,車速Vと所定時間前に検出されたエンジン回転数Neや駆動軸回転数Nd,車速Vとの差としてエンジン回転変動ΔNeや駆動軸回転変動ΔNd,車速変動ΔVを計算し(ステップS102)、計算したエンジン回転変動ΔNeや駆動軸回転変動ΔNd,車速変動ΔVに基づいてハイブリッド自動車20が悪路を走行しているか否かを判定する(ステップS104)。ここで、実施例では、エンジン回転変動ΔNeや駆動軸回転変動ΔNd,車速変動ΔVのいずれかがそれぞれに対応する閾値より大きいときにハイブリッド自動車20が悪路を走行していると判定するものとした。
そして、走行モードMがエンジン走行モードであるか否か(ステップS106)、悪路を走行しているか否か(ステップS108)、道路勾配θに基づいて坂路を走行しているか否か(ステップS110)、を判定する。ここで、坂路を走行しているか否かの判定は、実施例では路面勾配θが閾値より大きいか否かを判定することにより行なうものとした。
走行モードMがモータ走行モードであるときやエンジン走行モードであっても悪路を走行しておらず坂路を走行していないときには、駆動軸やエンジン22のクランクシャフト26は良好な回転状態にあると判断し、ステップS112〜ステップS126による失火判定を行なって失火判定処理を終了し、走行モードMがエンジン走行モードで悪路を走行しているときや坂路を走行しているときには、駆動軸やエンジン22のクランクシャフト26は良好な回転状態にはない、即ち、駆動軸やエンジン22のクランクシャフト26は不良な回転状態にあると判断し、ハイブリッド用電子制御ユニット70にモータ走行要求を出力して(ステップS128)、ステップS112〜ステップS126による失火判定を行なうことなく失火判定処理を終了する。このようにエンジン走行モードで悪路を走行しているときや坂路を走行しているときに失火判定を行なわないのは、悪路や坂路に基づく駆動軸の回転変動がエンジン22のクランクシャフト26の回転変動として影響し、クランクシャフト26の回転変動を用いてエンジン22の失火を判定する失火判定にとって誤判定の原因となるからである。モータ走行要求を受信したハイブリッド用電子制御ユニット70は、走行モードMをエンジン走行モードからモータ走行モードに切り替える。このため、失火判定処理ではステップS106でモータ走行モードと判定され、ステップS112〜ステップS126による失火判定を行なう。即ち、エンジン22の失火判定の頻度を多くすることができるのである。なお、実施例のハイブリッド自動車20におけるモータ走行モードでは、車速Vが閾値Vref(例えば、60km/h)以上のときにはエンジン22を車速Vに応じたアイドル回転数でアイドリング運転するよう制御し、車速Vが閾値Vref未満のときにはエンジン22の運転を停止する。したがって、ステップS128によりエンジン用電子制御ユニット24からハイブリッド用電子制御ユニット70にモータ走行要求がなされると、車速Vに応じてハイブリッド用電子制御ユニット70はエンジン22をアイドリング運転するかその運転を停止するかを決定してモータ走行モードにより走行することになる。ハイブリッド用電子制御ユニット70によるモータ走行モードやエンジン走行モードによる駆動制御については後述する。
ステップS112〜ステップS126による失火判定は、まず、クランク角センサ140からのクランク角CAやバキュームセンサ148からの吸入空気量Gaなど間欠失火の判定に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS112)。続いて、入力したクランク角CAに基づいてクランク角60°CA毎のクランクシャフト26の回転数Nを計算する(ステップS114)。このクランク角60°CA毎の回転数Nは、クランク角10°CA前のパルスとの間隔により求めることができる。そして、クランク角60°CA毎の回転数Nの差としてエンジン22の各気筒の点火タイミングに対応してクランク角120°CA毎の回転変動Nxdを計算する(ステップS116)。そして、計算した回転変動Nxdに対してクランク角360°CA前の回転変動Nxdとの差を回転変動差Nxdflxとして計算すると共に(ステップS118)、計算した回転変動Nxdに対してクランク角360°CA前の回転変動Nxdとの和を回転変動和Nxdintとして計算する(ステップS120)。ここで、回転変動Nxdは、前述したように、クランク角120°CA毎に計算するから、クランク角360°CA前の回転変動Nxdは3つ前の回転変動となる。図中のフローチャートでは、これを表わすために回転変動Nxd(n),Nxd(n−3)として示した。こうして回転変動Nxdと回転変動差Nxdflxと回転変動和Nxdintとを計算すると、計算したこれらの値を用いて、6気筒のうちの1気筒だけが失火している単失火パターンを判定する単失火判定処理(ステップS122)と、6気筒のうち連続する2気筒が失火している連続失火パターンを判定する連続失火判定処理(ステップS124)と、6気筒のうち一つの燃焼気筒を挟む2気筒が失火している間欠失火パターンを判定する間欠失火判定所定(ステップS126)とを実行し、単失火や連続失火,間欠失火が生じているときにはこれらを検出して失火判定処理を終了する。実施例では、単失火判定処理は図4に例示するフローチャートにより実行され、連続失火判定処理は図5に例示するフローチャートにより実行され、間欠失火判定処理は図6に例示するフローチャートにより実行される。以下、図4ないし図6を用いて単失火判定処理や連続失火判定処理,間欠失火判定処理について順に説明する。
単失火判定処理では、図4のフローチャートに示すように、まず、クランクシャフト26の回転数Nと吸入空気量Gaとに基づいて単失火を判定するための判定値の一つとしての第1単失火判定値A1を設定する(ステップS200)。ここで、第1単失火判定値A1は、クランクシャフト26の回転数Nが大きくなるほど小さくなる傾向に、クランクシャフト26の1回転当たりの吸入空気量Gaが大きいほど大きくなる傾向に設定される。第1単失火判定値A1とクランクシャフト26の回転数Nとクランクシャフト26の1回転当たりの吸入空気量Gaとの関係の一例を図7に示す。こうして第1単失火判定値A1を設定すると、回転変動Nxdを第1単失火判定値A1と比較し(ステップS210)、回転変動Nxdが第1単失火判定値A1以下のときには単失火は生じていないと判断して処理を終了する。回転変動Nxdが第1単失火判定値A1を超えるときには、超えた回転変動Nxdを3番目の失火気筒と判定し(ステップS220)、失火気筒の三つ前の気筒に対応する回転変動Nxd(0)を失火気筒の回転変動Nxd(3)で除して回転変動比Nja2を計算すると共に(ステップS230)、失火気筒の一つ前の気筒に対応する回転変動Nxd(2)を失火気筒の回転変動Nxd(3)で除して回転変動比Nja3を計算し(ステップS240)、更に、失火気筒の一つ後の気筒に対応する回転変動Nxd(4)を失火気筒の回転変動Nxd(3)で除して回転変動比Nja4を計算する(ステップS250)。そして、計算した回転変動比Nja2が第2単失火判定値A21,A22の範囲内にあるか否かを判定すると共に(ステップS260)、計算した回転変動比Nja3が第3単失火判定値A31,A32の範囲内にあるか否かを判定し(ステップS270)、更に、計算した回転変動比Nja4が第4単失火判定値A41,A42の範囲内にあるか否かを判定する(ステップS280)。ここで、第2単失火判定値A21,A22や第3単失火判定値A31,A32,第4単失火判定値A41,A42は、単失火を生じたときの回転変動比Nja2や回転変動比Nja3,回転変動比Nja4より小さな値と大きな値となるように実験などにより定められている。回転変動比Nja2が第2単失火判定値A21,A22の範囲内にあると共に回転変動比Nja3が第3単失火判定値A31,A32の範囲内にあり、更に、回転変動比Nja4が第4単失火判定値A41,A42の範囲内にあるときには単失火である旨を出力して(ステップS290)、処理を終了し、回転変動比Nja2が第2単失火判定値A21,A22の範囲内にないときや回転変動比Nja3が第3単失火判定値A31,A32の範囲内にないとき或いは回転変動比Nja4が第4単失火判定値A41,A42の範囲内にないときのいずれかのときには単失火は生じていないと判断して処理を終了する。図8は、単失火を生じているときの回転変動Nxdの時間変化の一例を示す説明図である。図示するように、単失火が生じているときには1サイクル中の1気筒だけが回転変動Nxdが第1単失火判定値A1を明確に超えるパターンとなる。実施例では、この明確に判定可能な値に着目すると共にそのパターンが単失火であるのを回転変動比Nja2や回転変動比Nja3,回転変動比Nja4を用いて判定している。これにより、より適正に精度よく単失火を判定することができる。
連続失火判定処理では、図5のフローチャートに示すように、まず、クランクシャフト26の回転数Nと吸入空気量Gaとに基づいて連続失火を判定するための判定値の一つとしての第1連続失火判定値B1を設定する(ステップS300)。ここで、第1連続失火判定値B1は、第1単失火判定値A1と同様に、クランクシャフト26の回転数Nが大きくなるほど小さくなる傾向に、クランクシャフト26の1回転当たりの吸入空気量Gaが大きいほど大きくなる傾向に設定される。第1連続失火判定値B1とクランクシャフト26の回転数Nとクランクシャフト26の1回転当たりの吸入空気量Gaとの関係の一例を図9に示す。こうして第1連続失火判定値B1を設定すると、回転変動差Nxdflxを第1連続失火判定値B1と比較し(ステップS310)、回転変動差Nxdflxが第1連続失火判定値B1以下のときには連続失火は生じていないと判断して処理を終了する。回転変動差Nxdflxが第1連続失火判定値B1を超えるときには、超えた回転変動差Nxdflxを3番目の失火気筒と判定し(ステップS320)、失火気筒の一つ前の気筒に対応する回転変動差Nxdflx(2)を失火気筒の回転変動差Nxdflx(3)で除して回転変動差比Njb2を計算すると共に(ステップS330)、失火気筒の一つ後の気筒に対応する回転変動差Nxdflx(4)を失火気筒の回転変動差Nxdflx(3)で除して回転変動差比Njb3を計算する(ステップS340)。そして、計算した回転変動差比Njb2が第2連続失火判定値B21,B22の範囲内にあるか否かを判定すると共に計算した回転変動差比Njb3が第3連続失火判定値B31,B32の範囲内にあるか否かを判定する(ステップS350)。ここで、第2連続失火判定値B21,B22や第3連続失火判定値B31,B32は、連続失火を生じたときの回転変動差比Njb2や回転変動差比Njb3より小さな値と大きな値となるように実験などにより定められている。回転変動差比Njb2が第2連続失火判定値B21,B22の範囲内にないと共に回転変動差比Njb3が第3連続失火判定値B31,B32の範囲内にないときには、連続失火は生じていないと判断して処理を終了する。一方、回転変動差比Njb2が第2連続失火判定値B21,B22の範囲内にあるか或いは回転変動差比Njb3が第3連続失火判定値B31,B32の範囲内にあるときには、失火気筒の三つ前の気筒に対応する回転変動差Nxdflx(0)を失火気筒の回転変動差Nxdflx(3)で除して回転変動差比Njb4を計算し(ステップS360)、計算した回転変動差比Njb4が第4連続失火判定値B41,B42の範囲内にあるか否かを判定する(ステップS370)。ここで、第4連続失火判定値B41,B42は、連続失火を生じたときの回転変動差比Njb4より小さな値と大きな値となるように実験などにより定められている。回転変動差比Njb4が第4連続失火判定値B41,B42の範囲内にあるときには連続失火である旨を出力して(ステップS380)、処理を終了し、回転変動差比Nja4が第4連続失火判定値B41,B42の範囲内にないときには連続失火は生じていないと判断して処理を終了する。図10は、連続失火を生じているときの回転変動差Nxdflxの時間変化の一例を示す説明図である。図示するように、連続失火が生じているときには回転変動差Nxdflxが第1連続失火判定値B1を明確に超えるパターンとなる。実施例では、この明確に判定可能な値に着目すると共にそのパターンが連続失火であるのを回転変動差比Njb2や回転変動差比Njb3,回転変動差比Njb4を用いて判定している。これにより、より適正に精度よく連続失火を判定することができる。
間欠失火判定処理では、図6のフローチャートに示すように、まず、クランクシャフト26の回転数Nと吸入空気量Gaとに基づいて間欠失火を判定するための判定値の一つとしての第1間欠失火判定値C1を設定する(ステップS400)。ここで、第1連続失火判定値C1は、クランクシャフト26の回転数Nが大きくなるほど小さくなる傾向に、クランクシャフト26の1回転当たりの吸入空気量Gaが大きいほど大きくなる傾向に設定される。第1間欠失火判定値C1とクランクシャフト26の回転数Nとクランクシャフト26の1回転当たりの吸入空気量Gaとの関係の一例を図11に示す。こうして第1間欠失火判定値C1を設定すると、回転変動和Nxdintを第1間欠失火判定値C1と比較し(ステップS410)、回転変動和Nxdintが第1間欠失火判定値C1以下のときには間欠失火は生じていないと判断して処理を終了する。回転変動和Nxdintが第1間欠失火判定値C1を超えるときには、超えた回転変動和Nxdintを3番目の失火気筒と判定し(ステップS420)、失火気筒の一つ前の気筒に対応する回転変動和Nxdint(2)を失火気筒の回転変動和Nxdint(3)で除して回転変動和比Njc2を計算し(ステップS430)、計算した回転変動和比Njc2が第2間欠失火判定値C2未満であるか否かを判定する(ステップS440)。ここで、第2間欠失火判定値C2は、間欠失火を生じたときの回転変動和比Njc2より大きな値となるよう、且つ、間欠失火を生じていないときの回転変動和Njc2より小さな値となるよう実験などにより定められている。回転変動和比Njc2が第2間欠失火判定値C2未満のときには間欠失火である旨を出力して(ステップS450)、処理を終了し、回転変動和比Njc2が第2間欠失火判定値C2以上のときには間欠失火は生じていないと判断して処理を終了する。図12は、間欠失火を生じているときの回転変動和Nxdintの時間変化の一例を示す説明図である。図示するように、間欠失火が生じているときには回転変動和Nxdintが第1間欠失火判定値C1を明確に超えるパターンとなる。実施例では、この明確に判定可能な値に着目すると共にそのパターンが間欠失火であるのを回転変動和比Njc2を用いて判定している。これにより、より適正に精度よく間欠失火を判定することができる。
次に、ハイブリッド用電子制御ユニット70による駆動制御について簡単に説明する。図13は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,バッテリ50の入出力制限Win,Wout,バッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*,モータ走行要求など制御に必要なデータを入力し(ステップS500)、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸に要求される要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS510)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。また、要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*に駆動軸回転数Ndを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。
モータ走行要求がなされていないときには(ステップS520)、設定した要求パワーPe*をエンジン22を比較的効率よく運転可能な最小パワーとして設定された閾値Prefと比較し(ステップS530)、要求パワーPe*が閾値Pref以上のときには、設定した要求パワーPe*がエンジン22から効率よく出力されるエンジン22の運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定し(ステップS540)、設定した運転ポイントでエンジン22が運転されるようモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを次式(1)および式(2)により設定する(ステップS550)。ここで、式(1)は遊星歯車機構30の回転要素に対する力学的な関係式であり、式(2)はモータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式である。式(1)中のρは遊星歯車機構30のギヤ比であり、式(2)中の右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ−Nm2/(Gr・ρ) …(1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*−Nm1)+k2∫(Nm1*−Nm1)dt …(2)
モータ走行要求がなされているときやモータ走行要求がなされていなくても要求パワーPe*が閾値Pref未満のときには、車速Vを閾値Vrefと比較し(ステップS560)、車速Vが閾値Vref以上のときにはエンジン22の目標回転数Ne*にアイドル回転数Nidlを設定すると共に目標トルクTe*に値0を設定し(ステップS570)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する(ステップS590)。一方、車速Vが閾値Vref未満のときにはエンジン22の運転を停止するためにエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに値0を設定し(ステップS580)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する(ステップS590)。
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmax,Tminを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS600)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と遊星歯車機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS610)、計算したトルク制限Tmax,Tminで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS620)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸に出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、遊星歯車機構30の回転要素に対する力学的な関係式として容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win−Tm1*・Nm1)/Nm2 …(3)
Tmax=(Wout−Tm1*・Nm1)/Nm2 …(4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS630)、駆動制御ルーチンを終了する。値0の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジン用電子制御ユニット24は、エンジン22が運転されているときにはその運転を停止するよう燃料噴射制御や点火制御,スロットル開度制御などを行ない、エンジン22の運転が停止されているときにエンジン22の運転停止の状態を維持する。アイドル回転数Nidlが設定された目標回転数Ne*と値0の目標トルクTe*とを受信したエンジン用電子制御ユニット24は、エンジン22がアイドル回転数Nidlでアイドル運転されるよう燃料噴射制御や点火制御,スロットル開度制御などを行なう。値0ではない目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジン用電子制御ユニット24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とにより設定される運転ポイントで運転されるよう燃料噴射制御や点火制御,スロットル開度制御などを行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置によれば、走行モードMがエンジン走行モードで悪路を走行しているときや坂路を走行しているときには失火判定を行なわないから、悪路や坂路に基づいてエンジン22の失火を誤判定するのを抑制することができる。また、走行モードMがエンジン走行モードで悪路を走行しているときや坂路を走行しているときにはモータ走行要求を出力することによりモータ走行モードに切り替え、このモータ走行モードに切り替えた後に失火判定を行なうから、エンジン22の失火判定の頻度を多くすることができる。この結果、より迅速にエンジン22の失火を判定することができる。
また、実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置によれば、回転変動Nxdや回転変動差Nxdflx,回転変動和Nxdintを用いて単失火判定処理や連続失火判定処理,間欠失火判定処理を実行することにより、単失火や連続失火,間欠失火をより適正に精度よく判定することができる。即ち、失火パターンを考慮した異なる複数の判定ロジックを用いてエンジン22の失火を判定するから、エンジン22の失火を失火パターンを含めてより適正に精度よく判定することができる。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、エンジン回転変動ΔNeや駆動軸回転変動ΔNd,車速変動ΔVに基づいて悪路を走行しているか否かを判定し、走行モードMがエンジン走行モードで悪路を走行しているときには失火判定を行なわないものとしたが、エンジン回転変動ΔNeや駆動軸回転変動ΔNd,車速変動ΔVに基づいて駆動軸の回転状態やエンジン22のクランクシャフト26の回転状態が良好な回転状態であるか不良な回転状態であるかを判定し、走行モードMがエンジン走行モードで駆動軸の回転状態やエンジン22のクランクシャフト26の回転状態が不良な回転状態であるときには失火判定を行なわないものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、走行モードMがエンジン走行モードで悪路を走行しているときや坂路を走行しているときにはモータ走行モードに切り替えた後に失火判定を行なうものとしたが、走行モードMがエンジン走行モードで悪路を走行しているときや坂路を走行しているときにはエンジン走行モードによる走行を禁止し、このエンジン走行モードを禁止した後に失火判定を行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、走行モードMがエンジン走行モードで坂路を走行しているときにはモータ走行モードに切り替えた後に失火判定を行なうものとしたが、走行モードMがエンジン走行モードで坂路を走行しているときにはモータ走行モードに切り替えることなく失火判定を行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、回転変動Nxdや回転変動差Nxdflx,回転変動和Nxdintを用いて単失火判定処理や連続失火判定処理,間欠失火判定処理を実行することにより、単失火や連続失火,間欠失火を判定するものとしたが、こうした失火判定ロジックは単失火判定処理や連続失火判定処理,間欠失火判定処理に限られず、他の失火パターンを判定する失火判定ロジックを用いて失火を判定するものとしてもよい。また、単失火判定処理や連続失火判定処理,間欠失火判定処理におけるすべての失火判定ロジックを用いて失火を判定する必要はなく、これらの失火判定ロジックのいずれかを用いて失火を判定するものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、直列6気筒のエンジン22の失火を判定するものとしたが、複数気筒のエンジンであれば如何なるエンジンに対しても適用することができる。
実施例では、エンジン22と遊星歯車機構30と二つのモータMG1,MG2とを備えるハイブリッド自動車20のエンジン22の失火判定装置として説明したが、他の構成によるハイブリッド自動車に搭載されたエンジンの失火判定装置として適用してもよく、ハイブリッド自動車以外の自動車に搭載された失火判定装置として適用してもよい。また、自動車以外の移動体や移動しない設備に組み込まれた内燃機関の失火判定装置として適用しても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20における失火判定装置では、エンジン22の各気筒の点火タイミングに対応するクランク角120°CA毎の回転変動Nxdをクランク角60°CA毎の回転数Nの差として計算するものとしたが、異なるクランク角毎の回転数Nの差として計算するものとしても構わない。また、エンジン22の各気筒の点火タイミングに対応するクランク角120°CA毎の回転角加速度を計算し、これを回転変動Nxdとして用いるものとしても構わない。
実施例では、ハイブリッド自動車20に搭載されたエンジン22の失火判定装置としての形態として説明したが、ハイブリッド自動車20のエンジン22の失火判定方法の形態として適用してもよいのは勿論である。また、エンジンからの動力と電動機からの動力により走行することができる自動車であればよいから、エンジン22と遊星歯車機構30とモータMG1,MG2とを備えるハイブリッド自動車20に限定されるものではなく、他の如何なる構成のハイブリッド自動車に搭載された内燃機関の失火判定装置として適用するものとしてもよく、ハイブリッド自動車以外の列車などの車両や船舶,航空機などの移動体に搭載された内燃機関の失火判定装置として適用するものとしても構わない。さらに、内燃機関の失火判定装置としての形態の他、内燃機関と電動機とを備える動力出力装置の形態としてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、内燃機関やこれを搭載する自動車などの製造産業に利用可能である。
本発明の一実施例としての内燃機関の失火判定装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 内燃機関の失火判定装置として機能するエンジン用電子制御ユニット24とこのエンジン用電子制御ユニット24により運転制御されるエンジン22の構成の概略を示す構成図である。 エンジン用電子制御ユニット24により実行される失火判定処理の一例を示すフローチャートである。 単失火判定処理の一例を示すフローチャートである。 連続失火判定処理の一例を示すフローチャートである。 間欠失火判定処理の一例を示すフローチャートである。 第1単失火判定値A1とクランクシャフト26の回転数Nとクランクシャフト26の1回転当たりの吸入空気量Gaとの関係の一例を示す説明図である。 単失火を生じているときの回転変動Nxdの時間変化の一例を示す説明図である。 第1連続失火判定値B1とクランクシャフト26の回転数Nとクランクシャフト26の1回転当たりの吸入空気量Gaとの関係の一例を示す説明図である。 連続失火を生じているときの回転変動差Nxdflxの時間変化の一例を示す説明図である。 第1間欠失火判定値C1とクランクシャフト26の回転数Nとクランクシャフト26の1回転当たりの吸入空気量Gaとの関係の一例を示す説明図である。 間欠失火を生じているときの回転変動和Nxdintの時間変化の一例を示す説明図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
符号の説明
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、27,28 回転数センサ、30 遊星歯車機構、40 モータ用電子制御ユニット、41,42 インバータ、50 バッテリ、69a,69b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 勾配センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランク角センサ、142 水温センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 バキュームセンサ、150 可変バルブタイミング機構。

Claims (14)

  1. クランクシャフトが駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力を出力する動力出力装置における前記内燃機関の失火を判定する内燃機関の失火判定装置であって、
    前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定する回転状態推定手段と、
    前記回転状態推定手段により良好回転状態が推定されたとき及び前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動から前記非機関駆動に切り替えられるよう切替指示出力すると共に前記非機関駆動に切り替えられるのを待って前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する失火判定制御手段と、
    を備える内燃機関の失火判定装置。
  2. クランクシャフトが駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力を出力する動力出力装置における前記内燃機関の失火を判定する内燃機関の失火判定装置であって、
    前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定する回転状態推定手段と、
    前記回転状態推定手段により良好回転状態が推定されたとき及び前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動の禁止を出力すると共に該機関駆動の禁止の後に前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する失火判定制御手段と、
    を備える内燃機関の失火判定装置。
  3. 前記回転状態推定手段は、前記駆動軸の回転変動に基づいて前記良好回転状態であるか前記不良回転状態であるかを推定する手段である請求項1または2記載の内燃機関の失火判定装置。
  4. 前記回転状態推定手段は、前記内燃機関の回転変動に基づいて前記良好回転状態であるか前記不良回転状態であるかを推定する手段である請求項1ないし3いずれか記載の内燃機関の失火判定装置。
  5. 請求項1または2記載の内燃機関の失火判定装置であって、
    前記動力出力装置は、車両に搭載されてなり、
    前記駆動軸は、前記車両の車軸に連結されてなり、
    前記回転状態推定手段は、車両の走行状態に基づいて前記良好回転状態であるか前記不良回転状態であるかを推定する手段である
    内燃機関の失火判定装置。
  6. 前記回転状態推定手段は、車両が悪路を走行しているか否かを判定すると共に、車両が悪路を走行していないときには前記良好回転状態であると推定し、車両が悪路を走行しているときには前記不良回転状態であると推定する手段である請求項5記載の内燃機関の失火判定装置。
  7. 前記回転状態推定手段は、車両が坂路を走行しているか否かを判定すると共に、車両が坂路を走行していないときには前記良好回転状態であると推定し、車両が坂路を走行しているときには前記不良回転状態であると推定する手段である請求項5または6記載の内燃機関の失火判定装置。
  8. 前記失火判定制御手段は、前記検出された回転位置に基づいて前記内燃機関の各気筒の点火時期に対応するクランク角における前記内燃機関の回転変動を順次演算すると共に該順次演算した回転変動に基づいて前記内燃機関の失火を判定する手段である請求項1ないし7いずれか記載の内燃機関の失火判定装置。
  9. 前記失火判定制御手段は、前記順次演算した回転変動に基づく異なる複数の失火パターンの判定ロジックを用いて前記内燃機関の失火を判定する請求項8記載の内燃機関の失火判定装置。
  10. 前記失火判定制御手段は、複数の気筒のうちの1気筒だけが失火している単失火パターンを判定する単失火パターン判定ロジックと、複数の気筒のうち連続する2気筒が失火している連続失火パターンを判定する連続失火判定ロジックと、複数の気筒のうち一つの燃焼気筒を挟む2気筒が失火している間欠失火パターンを判定する間欠失火判定ロジックとのいずれかを含む複数の判定ロジックを用いて前記内燃機関の失火を判定する手段である請求項9記載の内燃機関の失火判定装置。
  11. クランクシャフトが駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力を出力する動力出力装置における前記内燃機関の失火を判定する内燃機関の失火判定方法であって、
    前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定し、
    前記良好回転状態が推定されたとき及び前記不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動から前記非機関駆動に切り替えてから前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する
    内燃機関の失火判定方法。
  12. クランクシャフトが駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機とを備え、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力を出力する動力出力装置における前記内燃機関の失火を判定する内燃機関の失火判定方法であって、
    前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定し、
    前記良好回転状態が推定されたとき及び前記不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動を禁止してから前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する
    内燃機関の失火判定方法。
  13. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    クランクシャフトが前記駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、
    前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
    前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力が出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する駆動制御手段と、
    前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定する回転状態推定手段と、
    前記回転状態推定手段により良好回転状態が推定されたとき及び前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動から前記非機関駆動に切り替えられるよう前記駆動制御手段に切替指示すると共に前記駆動制御手段により前記非機関駆動に切り替えられるのを待って前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する失火判定制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  14. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    クランクシャフトが前記駆動軸に機械的に連結された複数気筒の内燃機関と、
    前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
    前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する機関駆動と前記内燃機関からの動力を前記駆動軸に出力することなしに前記駆動軸に動力を出力する非機関駆動とを切り替えて前記駆動軸に動力が出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する駆動制御手段と、
    前記駆動軸の回転状態が良好な良好回転状態であるか前記駆動軸の回転状態が不良な不良回転状態であるかを推定する回転状態推定手段と、
    前記回転状態推定手段により良好回転状態が推定されたとき及び前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記非機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行し、前記回転状態推定手段により不良回転状態が推定されたときに前記機関駆動により前記駆動軸に動力を出力しているときには前記機関駆動の禁止を前記駆動制御手段に指示すると共に前記駆動制御手段による前記機関駆動が禁止された後に前記クランクシャフトの回転位置に基づく前記内燃機関の失火の判定を実行する失火判定制御手段と、
    を備える動力出力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2017206988A (ja) * 2016-05-17 2017-11-24 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP2018105142A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車

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