JP2006233800A - 内燃機関の失火判定装置および失火判定方法 - Google Patents

内燃機関の失火判定装置および失火判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 暖機完了までの内燃機関の失火を精度よく判定する。
【解決手段】 直列6気筒のエンジンを始動する際の冷却水温Twに基づいて仮失火判定と本失火判定に用いる閾値A1,A21,A22を設定し(S110)、エンジンの各気筒の点火タイミングに対応してクランク角120°CA毎の回転変動Nxdが閾値A1を超えるか否かの仮失火判定を行なう(S150)。仮失火判定で失火が判定されると、点火時期を進角すると共に燃料の増量補正を行なってエンジンの燃焼状態を良好なものとして(S170)、閾値A21,A22を用いて本失火判定を行なう(S190)。これらにより、触媒暖機時おけるエンジンの失火をより適正により精度よく判定することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関の失火判定装置および失火判定方法に関し、詳しくは、複数気筒の内燃機関における失火を判定する内燃機関の失火判定装置およびその失火判定方法に関する。
従来、この種の内燃機関の失火判定装置としては、エンジンのクランクシャフトに取り付けられたモータのトルク補正量に基づいて失火を判定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、エンジンのクランクシャフトに生じるトルク変動をモータからのトルクによって打ち消すように制振制御し、この制振制御のためのモータのトルク補正値を用いて失火を判定している。
また、エンジンの始動時に排ガス浄化装置が有する触媒を暖機するために点火時期を大幅に遅角することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この装置では、点火時期を大幅に遅角することによりエンジンにおける燃焼を緩慢に行なわせ、より後段(排ガス浄化装置側)に燃焼熱が伝達されるようにして排ガス浄化装置が有する触媒の暖機を促進する。
特開2001−65402号公報 特開平8−86236号公報
上述の内燃機関の失火判定装置では、エンジンの始動時に排ガス浄化装置が有する触媒を暖機するようエンジンが運転制御されると、緩慢な燃焼が生じるため、クランク角の回転変動が明確にならず、エンジンの失火を精度よく判定することができない。エンジンの失火の判定の精度が低下すれば、その分だけエンジンを搭載した自動車などの装置の運転をよりスムーズに行なうことができない。
本発明の内燃機関の失火判定装置および失火判定方法は、暖機完了までの内燃機関の失火を精度よく判定することを目的とする。
本発明の内燃機関の失火判定装置および失火判定方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の内燃機関の失火判定装置は、
複数気筒の内燃機関における失火を判定する内燃機関の失火判定装置であって、
前記内燃機関のクランクシャフトの回転位置を検出する回転位置検出手段と、
前記検出された回転位置に基づいて前記内燃機関の各気筒の点火時期に対応するクランク角における前記内燃機関の回転変動を順次演算する回転変動演算手段と、
前記内燃機関の温度または該内燃機関の温度を反映する媒体の温度を検出する温度検出手段と、
前記内燃機関が始動されたとき、前記検出された温度に基づいて失火判定に用いる閾値を設定する閾値設定手段と、
前記順次演算された回転変動と前記設定された閾値とに基づいて失火を判定する失火判定手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の内燃機関の失火判定装置では、内燃機関が始動されたときには、内燃機関の温度や内燃機関の温度を反映する媒体の温度に基づいて失火判定に用いる閾値を設定し、この設定した閾値と内燃機関のクランクシャフトの回転位置に基づいて内燃機関の各気筒の点火時期に対応するクランク角における内燃機関の回転変動とに基づいて失火を判定する。即ち、内燃機関の温度やそれを反映する媒体の温度に応じた閾値を用いて失火を判定するのである。したがって、内燃機関の状態に応じて失火を判定することになるから、暖機完了までの内燃機関の失火をより精度よく判定することができる。
こうした本発明の内燃機関の失火判定装置において、前記閾値設定手段は、前記検出された温度が低いほど失火が判定されにくい傾向に閾値を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、失火の誤判定を抑制することができる。
また、本発明の内燃機関の失火判定装置において、前記閾値設定手段は前記閾値として前記検出された温度に基づいて第1の閾値と第2の閾値とを設定する手段であり、前記失火判定手段は前記順次演算された回転変動と前記設定された第1の閾値とに基づいて失火の仮判定を行なうと共に該仮判定で失火と判定されたときに前記順次演算された回転変動と前記設定された第2の閾値とに基づいて失火の本判定を行なう手段であるものとすることもできる。失火判定を仮判定と本判定とを用いて行なうから、失火判定の精度を向上させることができる。しかも、内燃機関の温度やそれを反映する媒体の温度に応じた第1の閾値や第2の閾値を用いて仮判定や本判定を行なうから、暖機完了までの内燃機関の失火をより精度よく判定することができる。
こうした仮判定と本判定とにより失火判定する態様の本発明の内燃機関の失火判定装置において、前記仮判定は前記順次演算された回転変動のいずれかが前記第1の閾値より大きいときに失火とする判定であり、前記本判定は前記順次演算された回転変動のうち前記第1の閾値より大きい対象回転変動に対する該対象回転変動に対応する気筒とは異なる気筒に対応する回転変動の比が前記第2の閾値の範囲内のときに失火とする判定であるものとすることもできる。
また、本発明の内燃機関の失火判定装置において、前記内燃機関に供給される混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段を備え、前記失火判定手段は前記空燃比検出手段により検出された空燃比を考慮して前記本判定を行なう手段であるものとすることもできる。この場合、前記失火判定手段は、前記検出された空燃比が理論空燃比を含む所定範囲外のときに失火と判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より適正に内燃機関の失火を判定することができる。
さらに、仮判定と本判定とにより失火判定する態様の本発明の内燃機関の失火判定装置において、前記失火判定手段は、前記内燃機関の燃焼状態が良好な状態になる方向に変更して前記本判定を行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、燃焼状態が良好になるため、失火の誤判定を抑制することができる。この場合、前記失火判定手段は、空燃比,燃料噴射量,点火時期,吸入空気量の少なくともいずれか一つを変更することにより前記内燃機関の燃焼状態が良好な状態になる方向に変更して前記本判定を行なう手段であるものとすることもできる。
本発明の内燃機関の失火判定装置において、前記回転変動演算手段は、前記内燃機関のクランクシャフトの所定クランク角毎の回転角速度を演算すると共に該内燃機関の各気筒の点火時期に対応する回転角速度と該回転角速度より前記所定クランク角前の回転角速度の差に基づいて回転変動を演算する手段であるものとすることもできる。また、前記回転変動演算手段は、前記内燃機関の各気筒の点火時期に対応する回転角加速度を前記回転変動として演算する手段であるものとすることもできる。
本発明の内燃機関の失火判定装置において、前記内燃機関は、始動時に排ガス浄化装置が有する触媒を暖機するために点火時期が遅角されて運転される機関であるものとすることもできる。また、前記内燃機関は、ハイブリッド自動車に搭載され、走行状態に対して独立に該内燃機関の運転ポイントを設定して運転される機関であるものとすることもできる。
本発明の内燃機関の失火判定方法は、
複数気筒の内燃機関における失火を判定する内燃機関の失火判定方法であって、
(a)前記内燃機関のクランクシャフトの回転位置に基づいて前記内燃機関の各気筒の点火時期に対応するクランク角における前記内燃機関の回転変動を順次演算し、
(b)前記内燃機関が始動されたとき、前記内燃機関の温度または該内燃機関の温度を反映する媒体の温度に基づいて失火判定に用いる閾値を設定し、
(c)前記順次演算した回転変動と前記設定した閾値とに基づいて失火を判定する
ことを要旨とする。
この本発明の内燃機関の失火判定方法によれば、内燃機関が始動されたときには、内燃機関の温度や内燃機関の温度を反映する媒体の温度に基づいて失火判定に用いる閾値を設定し、内燃機関のクランクシャフトの回転位置に基づいて内燃機関の各気筒の点火時期に対応するクランク角における内燃機関の回転変動と設定した閾値とに基づいて失火を判定する。即ち、内燃機関の温度やそれを反映する媒体の温度に応じた閾値を用いて失火を判定するのである。したがって、内燃機関の状態に応じて失火を判定することになるから、暖機完了までの内燃機関の失火をより精度よく判定することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例としての内燃機関の失火判定装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は内燃機関の失火判定装置として機能するエンジン用電子制御ユニット24とこのエンジン用電子制御ユニット24により運転制御されるエンジン22の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン用電子制御ユニット(図1中ではエンジンECUと省略)24により運転制御されるエンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にキャリアが接続されると共に駆動輪69a,69bの車軸に連結された駆動軸にリングギヤが接続された遊星歯車機構30と、遊星歯車機構30のサンギヤに接続されインバータ41を介してモータ用電子制御ユニット(図1中ではモータECUと省略)40によって駆動制御を受ける発電可能なモータMG1と、駆動輪69a,69bの車軸に連結された駆動軸に取り付けられインバータ42を介してモータ用電子制御ユニット40によって駆動制御を受ける動力を入出力可能なモータMG2と、インバータ41,42を介してモータMG1,MG2と電力のやりとりが可能なバッテリ50と、ハイブリッド自動車20全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。このハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジン用電子制御ユニット24やモータ用電子制御ユニット40などと通信ポートを介して接続されており、エンジン用電子制御ユニット24やモータ用電子制御ユニット40などと各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な直列6気筒の内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。なお、実施例のエンジン22は、各気筒の各点火タイミングがクランク角120°CAずつ異なるように各気筒のピストン132がクランクシャフト26に取り付けられている。
エンジン22を制御するエンジン用電子制御ユニット24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しないフラッシュメモリや入出力ポート,通信ポートとを備える。エンジン用電子制御ユニット24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号が図示しない入力ポートを介して入力されている。例えば、エンジン用電子制御ユニット24には、クランクシャフト26の回転角としてのクランク角CAを検出するクランク角センサ140のクランク角CAやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Tw,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,エンジン22の負荷としての吸入空気量を検出するバキュームセンサ148からの吸入空気量Ga,浄化装置134の上流側に取り付けられた空燃比センサ135aからの空燃比AF,浄化装置134の下流側に取り付けられた酸素センサ135bからの酸素信号などが入力ポートを介して入力されている。ここで、クランク角センサ140は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないマグネットロータに対向する位置に磁気抵抗素子を配置したMRE回転センサとして構成されており、所定角度(例えばクランク角10°CA)ごとにパルスを出力する。実施例では、このクランク角センサ140が発生するパルスを利用してクランク角CAを特定すると共にエンジン22の回転数Nを計算している。また、エンジン用電子制御ユニット24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号が図示しない出力ポートを介して出力されている。例えば、エンジンECU24からは、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。前述したように、エンジン用電子制御ユニット24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22を始動して浄化装置134の触媒を暖機している最中にエンジン用電子制御ユニット24によりエンジン22の失火を判定する際の動作について説明する。図3は、エンジン用電子制御ユニット24により実行される暖機時失火判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、実施例では、バッテリ50の残容量(SOC)や運転者の駆動要求にもよるが、モータMG2からの動力によるモータ走行が可能であるため、始動直後のエンジン22は浄化装置134の触媒暖機を促進するためにその点火時期を大幅に遅角して運転されている。
暖機時失火判定処理が実行されると、エンジン用電子制御ユニット24のCPU24aは、まず、水温センサ142からの冷却水温Twを読み込み(ステップS100)、読み込んだ冷却水温Twに基づいて失火の判定に用いる閾値A1,A21,A22を設定する(ステップS110)。この設定は、冷却水温Twと閾値A1,A21,A22との関係を予め定めて閾値設定用マップとしてROM24bに記憶しておき、冷却水温Twが与えられるとマップから対応する閾値A1,A21,A22を導出することにより行なうことができる。実施例では、閾値A1については後述する仮失火判定処理における失火判定に用いられ、冷却水温Twが低くなるほど大きくなるように、即ち、冷却水温Twが低くなるほど仮失火判定で失火が判定されにくいように設定されている。また、閾値A21,A22については後述する本失火判定処理における失火判定に用いられ、冷却水温Twが低くなるほど小さくなるように、即ち、冷却水温Twが低くなるほど仮失火判定で失火が判定されにくいように設定されている。なお、閾値A1,A21,A22についてはエンジン22の特性に応じて設定される適合値であるため、エンジンが異なれば異なる値となる。実施例における閾値A1と冷却水温Twとの関係の一例を図4に示す。
こうして閾値A1,A21,A22を設定すると、クランク角センサ140からのクランク角CAを入力し(ステップS120)、入力したクランク角CAに基づいてクランク角60°CA毎のクランクシャフト26の回転数Nを計算する(ステップS130)。このクランク角60°CA毎の回転数Nは、クランク角10°CA前のパルスとの間隔により求めることができる。そして、クランク角60°CA毎の回転数Nの差としてエンジン22の各気筒の点火タイミングに対応してクランク角120°CA毎の回転変動Nxdを計算し(ステップS140)、計算した回転変動Nxdと設定した閾値A1とを用いて仮失火判定処理を実行する(ステップS150)。仮失火判定処理は、実施例では、図5に示すように、計算した回転変動Nxdと設定した閾値A1を比較し(ステップS300)、回転変動Nxdが閾値A1未満のときには失火は生じていないと判定し(ステップS310)、回転変動Nxdが閾値A1以上のときには失火が生じていると判定する(ステップS320)ことにより行なわれる。こうした仮失火判定処理で失火は生じていないと判定されると(ステップS160)、暖機が完了しているのを条件に(ステップS220)、本ルーチンを終了し、暖機が完了していないときにはステップS120に戻る。
仮失火判定処理で失火が生じていると判定されたときには、点火時期を進角すると共に燃料を増量補正し(ステップS170)、空燃比センサ135aからの空燃比AFを入力して(ステップS180)、本失火判定処理を行なう(ステップS190)。ここで、本判定処理を行なう前に点火時期を進角したり燃料の増量補正を行なうのはエンジン22の燃焼状態を一時的に良好なものにして失火判定をより明確に行なうためである。本失火判定処理は、実施例では図6のフローチャートにより実行される。
本失火判定処理では、まず、読み込んだ空燃比AFが理論空燃比を含む閾値AF1と閾値AF2とにより設定される失火判定用空燃比範囲内にあるか否かを判定する(ステップS400)。ここで、閾値AF1は燃料噴射弁126から燃料噴射は行なわれたが点火プラグ130で火花点火しなかったことにより失火が生じているのを判定するものであり、例えば理論空燃比より値2や値3程度小さな値を用いることができる。また、閾値AF2は燃料噴射弁126から燃料噴射が行なわれなかったことにより失火が生じているのを判定するものであり、例えば理論空燃比より値2や値3程度大きな値を用いることができる。空燃比AFが失火判定用空燃比範囲外のときには、燃料噴射が行なわれなかったことにより失火が生じているか火花点火しなかったことにより失火が生じていると判断し(ステップS450)、本処理を終了する。一方、空燃比AFが失火判定用空燃比範囲内のときには、閾値A1を超えた回転変動Nxdに対応する気筒を点火順が3番目の失火気筒と判定してその回転変動を対象の回転変動Nxd(3)として設定すると共に(ステップS410)、失火気筒の一つ後の気筒に対応する回転変動Nxd(2)を失火気筒の回転変動Nxd(3)で除して回転変動比Njaを計算し(ステップS420)、計算した回転変動比Njaが閾値A21,A22の範囲内にあるか否かを判定する(ステップS430)。閾値A21,A22は、単失火を生じたときの回転変動比Njaより小さな値と大きな値となるように冷却水温Twに対して実験などにより定めることができる。回転変動比Njaが閾値A21,A22の範囲外のときには失火は生じていないと判定し(ステップS440)、回転変動比Njaが閾値A21,A22の範囲内のときには失火が生じていると判定して(ステップS440)、本失火判定処理を終了する。
こうした本失火判定処理で失火は生じていないと判定されると(ステップS200)、暖機が完了しているのを条件に(ステップS220)、本ルーチンを終了し、暖機が完了していないときにはステップS120に戻る。本失火判定処理で失火が生じていると判定されると(ステップS200)、失火している旨を出力して(ステップS210)、暖機が完了しているのを条件に(ステップS220)、本ルーチンを終了し、暖機が完了していないときにはステップS120に戻る。
図7は、失火を生じているときの回転変動Nxdの時間変化の一例を示す説明図である。図示するように、触媒暖機のために点火時期を大幅に遅角していることから、失火が生じていても点火順の3番目の失火気筒と点火順の1番目の燃焼気筒との回転変動Nxdは大きく異なるものとはならないが、冷却水温Twに応じて設定された閾値A1を用いることにより点火順の3番目の失火気筒の回転変動Nxdだけが閾値A1を超えることになり、失火をより適正に判定することができる。そして、暖機時の失火のパターンである回転変動比Njaを用いて判定することにより、より適正に精度よく失火を判定することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置によれば、エンジン22を始動する際の冷却水温Twに基づいて設定した閾値A1を用いて仮失火判定を行なうから、より適正に仮失火判定を行なうことができる。また、仮失火判定により失火と判定されたときには、エンジン22を始動する際の冷却水温Twに基づいて設定した閾値A21,A22を用いて本失火判定を行なうから、より適正に本失火判定を行なうことができる。しかも、本失火判定を行なうときには点火時期を進角すると共に燃料の増量補正を行なってエンジン22の燃焼状態を良好なものとするから、本失火判定をより適正に精度よく行なうことができる。また、本失火判定の際には空燃比AFを考慮するから、より適正に失火を判定することができる。これらの結果、触媒暖機時おけるエンジン22の失火をより適正に精度よく判定することができる。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、本失火判定を行なうときには点火時期を進角すると共に燃料の増量補正を行なってエンジン22の燃焼状態を良好なものとしたが、点火時期を進角するだけで燃料の増量補正を行なわずにエンジン22の燃焼状態を良好なものとしてもよく、燃料の増量補正を行なうだけで点火時期の進角は行なわずにエンジン22の燃焼状態を良好なものとしてもよい。また、本失火判定を行なうときにエンジン22の燃焼状態を良好なものとすればよいから、点火時期の進角や燃料の増量補正の他に、吸入空気量の増加や空燃比AFの調整など種々の手法によりエンジン22の燃焼状態を良好なものとするものとしてもよい。なお、本失火判定を行なうときにエンジン22の燃焼状態を良好なものとしないものとしても差し支えない。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、本失火判定を行なうときには空燃比AFを考慮するものとしたが、空燃比AFを考慮しないものとしてもかまわない。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、エンジン22を始動する際の冷却水温Twに基づいて仮失火判定に用いる閾値A1と本失火判定に用いる閾値A21,A22とを設定するものとしたが、エンジン22を始動する際の冷却水温Twに基づいて仮失火判定に用いる閾値A1については設定するが、本失火判定に用いる閾値A21,A22については設定しないものとしてもよいし、逆にエンジン22を始動する際の冷却水温Twに基づいて仮失火判定に用いる閾値A1については設定しないが、本失火判定に用いる閾値A21,A22については設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、エンジン22を始動する際の冷却水温Twに基づいて設定された閾値A1,A21,A22を用いて仮失火判定を行なって失火と判定されたときに本失火判定を行なって失火を判定する2段階の失火判定を行なうものとしたが、エンジン22を始動する際の冷却水温Twに基づいて設定された閾値を用いて失火を判定するものであれば仮失火判定と本失火判定とからなる2段階の失火判定を行なうものに限られず、3段階以上の失火判定を行なうものとしてもよく、仮失火判定のない1段階の失火判定を行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、エンジン22の各気筒の点火タイミングに対応するクランク角120°CA毎の回転変動Nxdをクランク角60°CA毎の回転数Nの差として計算するものとしたが、異なるクランク角毎の回転数Nの差として計算するものとしても構わない。また、エンジン22の各気筒の点火タイミングに対応するクランク角120°CA毎の回転角加速度を計算し、これを回転変動Nxdとして用いるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20における内燃機関の失火判定装置では、直列6気筒のエンジン22の失火を判定するものとしたが、複数気筒のエンジンであれば如何なるエンジンに対しても適用することができる。
実施例では、エンジン22と遊星歯車機構30と二つのモータMG1,MG2とを備えるハイブリッド自動車20におけるエンジン22の失火判定装置として説明したが、他の構成によるハイブリッド自動車に搭載されたエンジンの失火判定装置として適用してもよく、ハイブリッド自動車以外の自動車に搭載されたエンジンの失火判定装置として適用してもよい。また、自動車以外の移動体や移動しない設備に組み込まれた内燃機関の失火判定装置として適用しても構わない。
実施例では、ハイブリッド自動車20に搭載されたエンジン22の失火判定装置としての形態として説明したが、ハイブリッド自動車20のエンジン22の失火判定方法の形態やその他の構成の自動車に搭載されたエンジンの失火判定方法などの形態として適用してもよいのは勿論である。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、内燃機関やその失火判定装置の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としての内燃機関の失火判定装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 内燃機関の失火判定装置として機能するエンジン用電子制御ユニット24とこのエンジン用電子制御ユニット24により運転制御されるエンジン22の構成の概略を示す構成図である。 エンジン用電子制御ユニット24により実行される暖機時失火判定処理の一例を示すフローチャートである。 閾値A1と冷却水温Twとの関係の一例を示す説明図である。 仮失火判定処理の一例を示すフローチャートである。 本失火判定処理の一例を示すフローチャートである。 失火を生じているときの回転変動Nxdの時間変化の一例を示す説明図である。
符号の説明
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、30 遊星歯車機構、40 モータ用電子制御ユニット、41,42 インバータ、50 バッテリ、69a,69b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランク角センサ、142 水温センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 バキュームセンサ、150 可変バルブタイミング機構、MG1,MG2 モータ。

Claims (13)

  1. 複数気筒の内燃機関における失火を判定する内燃機関の失火判定装置であって、
    前記内燃機関のクランクシャフトの回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    前記検出された回転位置に基づいて前記内燃機関の各気筒の点火時期に対応するクランク角における前記内燃機関の回転変動を順次演算する回転変動演算手段と、
    前記内燃機関の温度または該内燃機関の温度を反映する媒体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記内燃機関が始動されたとき、前記検出された温度に基づいて失火判定に用いる閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記順次演算された回転変動と前記設定された閾値とに基づいて失火を判定する失火判定手段と、
    を備える内燃機関の失火判定装置。
  2. 前記閾値設定手段は、前記検出された温度が低いほど失火が判定されにくい傾向に閾値を設定する手段である請求項1記載の内燃機関の失火判定装置。
  3. 請求項1または2記載の内燃機関の失火判定装置であって、
    前記閾値設定手段は、前記閾値として前記検出された温度に基づいて第1の閾値と第2の閾値とを設定する手段であり、
    前記失火判定手段は、前記順次演算された回転変動と前記設定された第1の閾値とに基づいて失火の仮判定を行なうと共に該仮判定で失火と判定されたときに前記順次演算された回転変動と前記設定された第2の閾値とに基づいて失火の本判定を行なう手段である
    内燃機関の失火判定装置。
  4. 請求項3記載の内燃機関の失火判定装置であって、
    前記仮判定は、前記順次演算された回転変動のいずれかが前記第1の閾値より大きいときに失火とする判定であり、
    前記本判定は、前記順次演算された回転変動のうち前記第1の閾値より大きい対象回転変動に対する該対象回転変動に対応する気筒とは異なる気筒に対応する回転変動の比が前記第2の閾値の範囲内のときに失火とする判定である
    内燃機関の失火判定装置。
  5. 請求項3または4記載の内燃機関の失火判定装置であって、
    前記内燃機関に供給される混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段を備え、
    前記失火判定手段は、前記空燃比検出手段により検出された空燃比を考慮して前記本判定を行なう手段である
    内燃機関の失火判定装置。
  6. 前記失火判定手段は、前記検出された空燃比が理論空燃比を含む所定範囲外のときに失火と判定する手段である請求項5記載の内燃機関の失火判定装置。
  7. 前記失火判定手段は、前記内燃機関の燃焼状態が良好な状態になる方向に変更して前記本判定を行なう手段である請求項3ないし6いずれか記載の内燃機関の失火判定装置。
  8. 前記失火判定手段は、空燃比,燃料噴射量,点火時期,吸入空気量の少なくともいずれか一つを変更することにより前記内燃機関の燃焼状態が良好な状態になる方向に変更して前記本判定を行なう手段である請求項7記載の内燃機関の失火判定装置。
  9. 前記回転変動演算手段は、前記内燃機関のクランクシャフトの所定クランク角毎の回転角速度を演算すると共に該内燃機関の各気筒の点火時期に対応する回転角速度と該回転角速度より前記所定クランク角前の回転角速度の差に基づいて回転変動を演算する手段である請求項1ないし8いずれか記載の内燃機関の失火判定装置。
  10. 前記回転変動演算手段は、前記内燃機関の各気筒の点火時期に対応する回転角加速度を前記回転変動として演算する手段である請求項1ないし8いずれか記載の内燃機関の失火判定装置。
  11. 前記内燃機関は、始動時に排ガス浄化装置が有する触媒を暖機するために点火時期が遅角されて運転される機関である請求項1ないし10いずれか記載の内燃機関の失火判定装置。
  12. 前記内燃機関は、ハイブリッド自動車に搭載され、走行状態に対して独立に該内燃機関の運転ポイントを設定して運転される機関である請求項1ないし11いずれか記載の内燃機関の失火判定装置。
  13. 複数気筒の内燃機関における失火を判定する内燃機関の失火判定方法であって、
    (a)前記内燃機関が始動されたとき、前記内燃機関の温度または前記内燃機関の温度を反映する媒体の温度に基づいて失火判定に用いる閾値を設定し、
    (b)前記内燃機関のクランクシャフトの回転位置に基づいて前記内燃機関の各気筒の点火時期に対応するクランク角における前記内燃機関の回転変動と前記設定した閾値とに基づいて失火を判定する
    内燃機関の失火判定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010084759A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America Inc 車載の診断システムの三次元キャリブレーションの方法及び装置
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