JP2009074379A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動式可変動弁機構を備える内燃機関の制御装置において、電動モータのコストアップや消費電力の増大を抑制しつつ、内燃機関の始動時からクランクシャフトとカムシャフトとの相対回転位相を再始動時目標位相に制御することが可能な技術を提供する。
【解決手段】電動モータと、電動モータによって駆動され内燃機関のカムシャフトのクランクシャフトに対する相対回転位相を変更可能な電動式可変動弁機構と、イグニッションがOFFされたときに電動モータの駆動力を制御して電動式可変動弁機構に相対回転位相を再始動時目標位相まで変更させる制御手段とを備え、車両の停車中に機関温度が所定の低温域にある場合には、相対回転位相と再始動時目標位相との位相差が許容位相差の範囲内となるように制御手段による該相対回転位相の制御が制限されることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動式可変動弁機構を備えた内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関のドライバビリティの向上・燃費の改善・排気エミッションの向上などを目的として、内燃機関の吸気弁や排気弁(これらを総称して、単に「機関バルブ」ともいう)の開閉タイミング(バルブタイミング)を可変とする可変動弁機構が知られている。この可変動弁機構としては、例えば機関バルブを開閉するカムシャフトの該内燃機関のクランクシャフトに対する相対回転位相を変更可能な可変動弁機構が知られている。また、可変動弁機構として、電動モータを駆動源とする電動式可変動弁機構(以下、「電動式VVT機構」ともいう)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、電動モータと、該電動モータの回転を減速して出力する減速機と、該減速機から入力された回転を通じてカムシャフトとスプロケットとを相対回転させるリンク機構と、を備えた電動式可変動弁機構が開示されている。
このような電動式可変動弁機構では、電動モータの発生するトルクを制御し、スプロケットとカムシャフトとの相対回転位相を所望の相対回転位相に変更することで、内燃機関の各運転状態に好適なバルブタイミングで機関バルブを開閉させている。
特開2007−100681号公報 特開2007−56839号公報 特開2006−329063号公報 特開2004−11591号公報
ところで、上記の電動式可変動弁機構は、クランクシャフトの回転が完全に停止している場合、電動モータに作用するカムシャフトからの反力(例えば、バルブスプリング等のフリクション)が非常に大きくなり、機関バルブのバルブタイミングの変更が困難となる場合がある。従って、内燃機関の始動時から適切なバルブタイミングを得るためには、上記相対回転位相を機関始動時における目標の相対回転位相(以下、「再始動時目標位相」ともいう)に変更させてから内燃機関を停止させる場合がある。
しかしながら、運転者によってイグニッションがOFFされた時点における相対回転位相を始動目標位相に変更させるまでに要する期間が長くなる場合には、クランクシャフトの回転が完全に停止するまでの間に相対回転位相を再始動時目標位相に変更させることが困難となる。その結果、内燃機関の始動時におけるクランクシャフトとカムシャフトとの相対回転位相を再始動時目標位相に制御することが困難となり、ドライバビリティが悪化する虞があった。
また、上記の課題を改善するために電動モータの出力性能を増大させれば良いとも考えられるが、電動モータの出力性能を増大させるとこれに起因してコストアップや消費電力の増大等に繋がってしまう。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電動式可変動弁機構を備える内燃機関の制御装置において、電動モータのコストアップや消費電力の増大を抑制しつつ、内燃機関の始動時からクランクシャフトとカムシャフトとの相
対回転位相を再始動時目標位相に制御することが可能な技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る内燃機関の制御装置は、以下の手段を採用する。
すなわち、電動モータと、
前記電動モータによって駆動され、内燃機関の吸気弁または排気弁の少なくとも何れか一方を開閉するカムシャフトの該内燃機関のクランクシャフトに対する相対回転位相を変更可能な電動式可変動弁機構と、
前記内燃機関のイグニッションがOFFされたときに、前記電動モータの駆動力を制御して前記電動式可変動弁機構に前記相対回転位相を次回の機関始動時における目標位相である再始動時目標位相まで変更させる制御手段と、
を備え、
前記内燃機関が搭載された車両の停車中に機関温度が所定の低温域にある場合には、前記相対回転位相と前記再始動時目標位相との位相差が許容位相差の範囲内となるように前記制御手段による該相対回転位相の制御が制限されることを特徴とする。
本発明において「再始動時目標位相」とは、次回の機関始動時における目標位相であって、機関始動時の運転状態に適合するように決定される。本発明では、イグニッションがOFFされた場合に、次回の機関始動に備えるべくカムシャフトのクランクシャフトに対する相対回転位相(以下、単に「相対回転位相」ともいう)を再始動時目標位相に変更する。すなわち、現在の相対回転位相を再始動時目標位相に変更させるべく電動モータの駆動力が制御される。
上述のように、クランクシャフトの回転が完全に停止した後は電動モータに作用する反力が大きくなる。従って、相対回転位相の始動時目標位相への変更は、イグニッションがOFFされてからクランクシャフトの回転が完全に停止するまでの期間(以下、「位相変更可能期間」ともいう)に行う必要がある。
しかしながら、内燃機関の機関温度が過度に低い場合には、上記の位相変更可能期間内に相対回転位相を再始動時目標位相に変更することが困難となる場合がある。
すなわち、本発明における電動式可変動弁機構の駆動力は上記のように電動モータに因るものであるが、電動式可変動弁機構には、該電動式可変動弁機構の構成要素(例えば、カムシャフトとスプロケットを相対回転可能に連結するリンク機構等)を潤滑させるための潤滑油(例えば、エンジンオイル)が供給されている。
ここで、イグニッションがOFFされるときの機関温度が低温である場合には潤滑油の粘度が高くなり、相対回転位相を再始動時目標位相まで変更させるまでに要する期間(以下、「位相変更所要期間」ともいう)が長くなる。そして、位相変更所要期間が位相変更可能期間よりも長期に及ぶ場合には、内燃機関を停止させる際に相対回転位相を再始動時目標位相まで変更することが困難となる。
これに対し本発明では、車両の停車中に機関温度が所定の低温域にある場合には、相対回転位相と再始動時目標位相との位相差が許容位相差の範囲内となるように相対回転位相の制御が制限される。
ここで、所定の低温域とは、機関温度が過度に低いことにより潤滑油の粘度が高くなり、位相変更所要時間が位相変更可能期間よりも長くなるおそれがある温度である。また、許容位相差とは、機関温度が所定の低温域にある場合であっても、イグニッションがOF
Fされた場合に相対回転位相を確実に再始動時目標位相まで変更可能と判断される、該相対回転位相と再始動時目標位相との位相差の上限値である。
本発明によれば、機関温度が低いことに起因して潤滑油の粘度が高くなっても、位相変更可能期間に相対回転位相を再始動時目標位相まで変更することを補償することができる。また、電動モータの出力性能の増大を伴うことなく再始動時における相対回転位相(以下、単に「再始動時位相」ともいう)を再始動時目標位相に制御することが可能となる。従って、電動モータの出力性能の増大に起因するコストアップ或いは消費電力の増大を抑えつつ機関始動時のドライバビリティを向上することができる。
また、本発明における電動式可変動弁機構は内燃機関の吸気弁を開閉するカムシャフトの該内燃機関のクランクシャフトに対する相対回転位相を変更し、再始動時目標位相とは所定の最遅角位相であっても良い。本発明における最遅角位相とは、電動式可変動弁機構が相対回転位相を制御可能な範囲内において最も遅角側の位相である。
これによれば、内燃機関に対してイグニッションがOFFされた際に、位相変更可能期間、すなわちクランクシャフトの回転が停止するまでの間に相対回転位相を最遅角位相まで確実に変更することができる。その結果、内燃機関の再始動時から相対回転位相を最遅角位相に制御することができるので、内燃機関の気筒に吸入される吸気量が可及的に低減される。従って、機関始動時のコンプレッションに起因するショックが抑制され、ドライバビリティが悪化することが抑制される。
なお、本発明における所定の低温域は、内燃機関の冷却水温、又は潤滑油の温度(潤滑油温)が所定の基準温度以下のときに機関温度が低温域にあると定義されても良い。また、水と潤滑油との比熱は異なるため、それぞれの基準温度は相違しても良いのはもちろんである。
また、本発明において、イグニッションがOFFされる際の機関温度が低い場合には該機関温度が高い場合に比べて位相変更所要期間がより短くなる。例えば、機関温度が所定の低温域にある場合、該機関温度が極低温域である場合と極低温域よりも比較的温度の高い冷間域にある場合とでは位相変更所要期間が相違する。
そこで、本発明における許容位相差は、車両の停車中における機関温度が低い場合には該機関温度が高い場合に比べてより小さくなるように設定されても良い。例えば、車両の停車中における機関温度がより低いほど許容位相差がより小さくなるように設定されても良い。
これによれば、停車中における機関温度に応じて、許容位相差をより細やかに精度良く設定することができる。すなわち、位相変更可能期間に相対回転位相を再始動時目標位相まで確実に変更することを補償しつつ、停車中における相対回転位相に係る制御の自由度を最大限に確保できる。
また、イグニッションがOFFされるときの機関回転数が低いほどクランクシャフトの回転が早期に停止するため、位相変更可能期間が短くなる。そこで、本発明における許容位相差は、車両の停車中における内燃機関の機関回転数が低い場合には該機関回転数が高い場合に比べて、より小さくなるように設定されても良い。例えば、車両の停車中における機関回転数が低いほど許容位相差がより小さくなるように設定されても良い。
これによれば、停車中における内燃機関の機関回転数に応じて、許容位相差をより細やかに精度良く設定することができる。すなわち、位相変更可能期間に相対回転位相を再始
動時目標位相まで確実に変更することを補償しつつ、停車中における相対回転位相に係る制御の自由度を最大限に確保できる。
また、本発明における内燃機関の制御装置は、変速機と、変速機の選択レンジを検出する検出手段と、を更に備えていても良い。ここで、変速機の選択レンジは走行レンジと非走行レンジに大別することができる。走行レンジはD(ドライブ)レンジ又はR(リバース)レンジのように内燃機関が走行するときに選択されるレンジであり、非走行レンジはP(パーキング)レンジ又はN(ニュートラル)レンジのように内燃機関が停車するときに選択されるレンジである。
ここで、検出手段により検出された選択レンジが走行レンジである場合には、現在は停車しているものの、内燃機関に対してイグニッションがOFFされるよりも、走行要求が出される(アクセルがONされる)見込みが大きい。このような状況においてまで、停車中における相対回転位相と再始動時目標位相との位相差が許容位相差の範囲内で制限されてしまうと、運転者によって走行要求が出された直後から機関バルブのバルブタイミングを運転状態に適合させるのが困難となる。
そこで、本発明においては、検出手段により検出された選択レンジが走行レンジである場合には、制御手段による相対回転位相の制御に対する制限が解除されても良い。これによれば、運転者によってアクセルがONされ、車両の走行が再開した直後より相対回転位相を内燃機関の運転状態に応じて制御することができるので、内燃機関のドライバビリティを向上できる。
本発明にあっては、電動式可変動弁機構を備える内燃機関の制御装置において、電動モータのコストアップや消費電力の増大を抑制しつつ、内燃機関の始動時からクランクシャフトとカムシャフトとの相対回転位相を再始動時目標位相に制御することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<ハイブリッドエンジンシステムの構成>
図1は、本実施例におけるハイブリッド車両(以下、単に「車両」という)Cのハイブリッドエンジンシステム(以下、「ハイブリッドシステム」という)1の概略構成を示す図である。なお、同図においては、各構成要素間における動力の伝達経路を実線にて示している。また、各構成要素間における電力の伝達経路を破線にて示している。
ハイブリッドシステム1には、ガソリン燃料の燃焼を通じてトルクを発生させるエンジン2、電力を通じてトルクを発生させるドライブモータ3、及びエンジン2のトルクを通じて発電を行うモータジェネレータ4が備えられる。エンジン2及びドライブモータ3のトルクは、動力分配機構5を介してトランスミッション6へ伝達される。そして、トランスミッション6の回転がホイール7へ伝達されることにより車両Cの走行が行われる。本実施例においてはエンジン2が本発明における内燃機関に相当し、トランスミッション6が本発明における変速機に相当する。
動力分配機構5は、エンジン2とモータジェネレータ4との間における動力の伝達、エ
ンジン2とトランスミッション6との間における動力の伝達、及びドライブモータ3とトランスミッション6との間における動力の伝達を行う。
また、ハイブリッドシステム1には、電源として高電圧のHVバッテリ8、及びHVバッテリ8よりも低電圧の補機バッテリ9が備えられている。HVバッテリ8は、主にドライブモータ3及びモータジェネレータ4へ電力を供給する。補機バッテリ9は、主にエンジン2の補機類へ電力を供給する。
また、ハイブリッドシステム1においては、主にモータジェネレータ4による発電を通じて、HVバッテリ8及び補機バッテリ9の充電が行われる。HVバッテリ8の充電に際しては、モータジェネレータ4で発生した電力がインバータ10を介してHVバッテリ8へ供給される。補機バッテリ9の充電に際しては、モータジェネレータ4で発生した電力がインバータ10及びコンバータ11を介して補機バッテリ9へ供給される。
更に、ハイブリッドシステム1には、該ハイブリッドシステム1の制御を行うECU20が設けられている。ECU20はCPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどからなる論理演算回路である。ECU20には、トランスミッション6の選択レンジを検出するシフトレバーポジションセンサ12、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度Acc)を検出するアクセルポジションセンサ13、車両Cの走行速度を検出する車速センサ14、イグニッション(IG)スイッチ15、HVバッテリ8の充電量SOCを検出するSOCセンサ(図示略)等が電気配線を介して接続されており、これらの出力信号がECU20に入力される。
<エンジンの構成>
図2は、本実施例におけるエンジン2の概略構成を示す図である。図2に示すエンジン2は、車両駆動用のガソリンエンジンである。尚、本実施の形態においては、エンジン2を簡潔に表示するため、一部の構成要素の表示を省略している。シリンダ21内の燃焼室には、シリンダヘッド30に設けられた吸気ポート22を介して吸気管23が接続されている。シリンダ21への吸気の流入は吸気弁24によって制御される。吸気弁24の開閉は、吸気側カム25の回転駆動によって制御される。この吸気側カム25は吸気側カムシャフト26に取り付けられ、更に吸気側カムシャフト26の端部には吸気側スプロケット27が設けられている。
また、シリンダヘッド30に設けられた排気ポート32を介して、排気管33が接続されている。シリンダ21からの排気の排出は排気弁34によって制御される。排気弁34の開閉は排気側カム35の回転駆動によって制御される。この排気側カム35は排気側カムシャフト36に取り付けられ、更に排気側カムシャフト36の端部には排気側スプロケット37が設けられている。
更に、吸気ポート22には該吸気ポート22内に燃料としてのガソリンを噴射する燃料噴射弁28が、シリンダ21の頂部には該シリンダ21内の混合気に点火するための点火プラグ29が設けられている。そして、エンジン2のクランクシャフト38にコンロッド39を介して連結されたピストン40が、シリンダ21内で往復運動を行う。また、吸気側スプロケット27及び排気側スプロケット37は、チェーン又はタイミングベルトを介してクランクシャフト38からの回転動力が伝達され、該クランクシャフト38と同期して回転する。また、燃料噴射弁28は電気配線によってECU20に接続されており、ECU20によって燃料噴射弁28が制御される。
更に、エンジン2には、ウォータジャケットを循環する冷却水の温度(冷却水温)を検出する水温センサ41、クランクシャフト38の回転角を検出するクランクポジションセ
ンサ42、吸気側カムシャフト26の回転角を検出するカム角センサ43が設けられている。これら各センサもECU20と電気配線を介して接続されており、これらの出力信号がECU20に入力される。
上記構成のエンジン2では、吸気管23から吸気ポート22に吸入された吸気は、燃料噴射弁28から噴射された燃料とともに混合気を形成し、シリンダ21の燃焼室内に吸入される。そして、シリンダ21における燃焼室内の混合気は点火プラグ29によって点火されることにより燃焼する。また、燃焼室から排気ポート32を介して排気管33に排出された排気は、該排気管33の途中に設けられる排気浄化装置(図示省略)によって有害物質(例えば、HC,CO,NOx等)が浄化された後、マフラー(図示省略)を介して大気中に放出される。
更に、本実施例におけるエンジン2には、吸気側カムシャフト26のクランクシャフト38に対する相対回転位相(以下、単に「吸気バルブタイミングINVT」という)を制御する電動式VVT45が設けられている。すなわち、電動式VVT45は、吸気側カムシャフト26と吸気側スプロケット27との相対的な回転位相を変更する可変位相機構46と該可変位相機構46へトルクを出力するVVTモータ47とを備えて構成される。可変位相機構46は吸気側カムシャフト26と吸気側スプロケット27とを相対回転可能な公知のリンク機構(図示略)により連結しており、VVTモータ47からの駆動力によって、吸気側カムシャフト26の吸気側スプロケット27に対する相対的な回転位相を変更可能である。
なお、VVTモータ47は補機バッテリ9から電力が供給されるとともに、ECU20と電気的に接続されており、可変位相機構46への駆動力はECU20によって制御される。また、可変位相機構46内(例えば、上記リンク機構)にはエンジン2の稼働時には、該エンジン2のオイルパン(図示略)に貯留されたエンジンオイルがオイルポンプ(図示略)によって供給されることによって上記リンク機構が潤滑される。
以上のように、ECU20が電動式VVT45を制御することによって吸気側カムシャフト26と吸気側スプロケット27との相対回転位相が調節される結果、吸気側スプロケット27と同期回転するクランクシャフト38と吸気側カムシャフト26との相対回転位相、すなわち吸気バルブタイミングINVTが調節される。本実施例においては可変位相機構46が本発明における電動式可変動弁機構に相当し、VVTモータ47が本発明における電動モータに相当する。
本実施例における電動式VVT45による吸気バルブタイミングINVTの制御について説明する。まず、エンジン2の機関始動時及び機関停止時以外における吸気バルブタイミングINVTに係る制御(以下、「VVT通常制御」という)について説明する。VVT通常制御においては、吸気バルブタイミングINVTがエンジン2の運転状態(例えば、エンジントルクTQe及び機関回転数NE)に基づき、該運転状態に適切なタイミングとなるように制御される。
具体的には、エンジン2のエンジントルクTQeと機関回転数NEとの関係から目標タイミングINVTtを求めるためのマップを予め作成し、ECU20内に格納しておく。そして、現在の機関回転数NE及びエンジントルクTQeをパラメータとして上記マップにアクセスすることで、目標タイミングINVTtが求められる。
なお、エンジントルクTQeは、アクセルポジションセンサ13の出力信号から検出されるアクセル開度Acc、SOCセンサの出力信号から検出されるバッテリ充電状態(SOC)に基づいて、ハイブリッドシステム1が出力する全動力のうちエンジン2に分担さ
せるエンジントルクTQeが決定される。また、機関回転数NEは、クランクポジションセンサ42の出力信号に基づいて検出される。
そして、ECU20は、クランクポジションセンサ42の出力信号及びカム角センサ43の出力信号に基づいて、吸気バルブタイミングINVTが目標タイミングINVTtに一致するように電動式VVT45を制御することによって、吸気バルブタイミングINVTが適正なタイミングとして制御される。
次に、エンジン2の機関始動時における吸気バルブタイミング(以下、「始動時目標タイミング」という)INVTsについて説明する。本実施例における始動時目標タイミングINVTtsは、電動式VVT45の調節可能範囲における最遅角位相である最遅角タイミングINVTLに設定される。本実施例では始動時目標タイミングINVTts(最遅角タイミングINVTL)が本発明における再始動時目標位相に相当する。
ここで、機関始動時においてシリンダ21へ大量の吸気が吸入されてしまうと、圧縮行程におけるコンプレッション圧が増大に起因したショックのため、ドライバビリティが悪化する虞がある。本実施例では、始動時目標タイミングINVTtsを最遅角タイミングINVTLにすることで、上記コンプレッション圧が可及的に低減され、ドライバビリティの向上が図られる。
ところで、IGスイッチ15からイグニッション(IG)−ON信号がECU20に入力されてから吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLに変更し、エンジン2を始動させる場合を考える。この場合にはVVTモータ47に作用する吸気側カムシャフト26からの反力(例えば、バルブスプリングのフリクション)が大きいため、吸気バルブタイミングINVTを変更させることが困難となる。
すなわち、吸気バルブタイミングINVTは、クランクシャフト38が回転していないと円滑に変更することが困難となる。そして、VVTモータ47の出力性能を向上させることによってこの不具合を解消しようとしても、今度はコストの増大や消費電力の増大が発生する虞がある。
そこで、本実施例では、エンジン2を停止させる際に、吸気バルブタイミングINVTを次回の機関再始動時に備えて最遅角タイミングINVTLに変更させる。すなわち、IGスイッチ15からIG−OFF信号がECU20に入力されてから、クランクシャフト38の回転が完全に停止するまでの間、すなわち吸気バルブタイミングINVTを変更可能な期間(以下、「タイミング変更可能期間」という)に、吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLまで変更させることとした。
ところが、IGスイッチ15からIG−OFF信号がECU20に入力されたときの機関温度THeが過度に低い場合には、可変位相機構46を潤滑するエンジンオイルの粘度が非常に高くなる場合がある。このような状況としては、外気が非常に低温のときに車両Cを短距離だけ走行させる場合などが想定できる。この場合には、吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLまで変更させるのに要する期間(以下、「タイミング変更所要期間」ともいう)が長期に及んでしまう。
そして、タイミング変更所要期間がタイミング変更可能期間よりも長くなると、クランクシャフト38が完全に停止した時点で、吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLまで戻しきれなくなり、機関再始動時にドライバビリティが悪化することになってしまう。
上記不具合を解消するため、本実施例では車両Cの停車中に機関温度THeが予め規定される規定低温域THzにある場合には、吸気バルブタイミングINVTの制御範囲を制限することとした。具体的には、吸気バルブタイミングINVTと最遅角タイミングINVTLとの位相差ΔVTが基準位相差ΔVTbの範囲内となるように目標タイミングINVTtを制限することとした。
規定低温域THzは、エンジン2の機関温度THeが低く為りすぎて可変位相機構46を潤滑するエンジンオイルの粘度が高くなり、タイミング変更所要期間がタイミング変更可能期間よりも長くなるおそれがあるときの温度である。また、基準位相差ΔVTは、機関温度THeが規定低温域THzにある場合であっても、IGスイッチ15がIG−OFFされた場合に、吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLまで確実に変更可能と判断される位相差ΔVTの上限値である。本実施例では規定低温域THzが本発明における所定の低温域に相当し、基準位相差ΔVTbが本発明における許容位相差に相当する。
なお、本実施例において、車両Cの停車中における位相差ΔVTが基準位相差ΔVTbの範囲内となるように目標タイミングINVTtを制限するのは、運転者の意志によって何時IG−OFFされるかは不確定であるものの、車両Cが停車状態にあればIG−OFFされる見込みが大きいと判断できるからである。また、車両Cの走行中まで目標タイミングINVTtを制限するとエンジン2の運転状態に適合した吸気バルブタイミングINVTの制御が困難になるところ、停車中であればそのようなおそれが生じないからである。
更に、機関温度THeが規定低温域THzにあるか否かの判断について詳しく説明すると、本実施例では車両Cが停車中に冷却水温THwを検出する。すなわち、ECU20に入力される水温センサ41の出力信号に基づいて冷却水温THwを検出し、該冷却水温THwが予め定められる基準冷却水温THwb以下である場合に、機関温度THeが規定低温域THzにあると判断することとした。なお、基準冷却水温THwb(例えば、−10℃)は予め実験的に求めておく。
また、IGスイッチ15がIG−OFFされるときの機関温度THeが低いほどエンジンオイルの粘度が高くなるのでタイミング変更所要期間がより長くなる。また、IGスイッチ15がIG−OFFされるときの機関回転数NEが低いほどクランクシャフト38の回転が完全に停止する時期がより早期となるため、タイミング変更可能期間が短くなることになる。そして、タイミング変更所要期間がより長くなるほど、或いはタイミング変更可能期間が短くなるほど、IG−OFFされるときの位相差ΔVTを小さくしておかないと、タイミング変更可能期間中に吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLまで戻すことが困難となる。
そこで、本実施例では、車両Cの停車中における機関温度THeがより低温であるほど(検出された冷却水温THwがより低温であるほど)基準位相差ΔVTbがより小さくなるように設定される。同様に、車両Cの停車中における機関回転数NEが低いほど基準位相差ΔVTbがより小さくなるように設定される。
これによれば、車両Cの停車中における機関温度THe及び機関回転数NEに応じて、基準位相差ΔVTbを変更し、該基準位相差ΔVTbを細やかに設定することができる。その結果、タイミング変更可能期間に吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLまで変更することを補償しつつ、車両Cの停車中における吸気バルブタイミングINVTに係る制御の自由度を最大限に確保することができる。
ここで、車両3の停車中において目標タイミングINVTtを制限する制御(以下、「進角ガード制御」という)について、図3に基づいて説明する。図3は、本実施例における進角ガード制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、ECU20のROMに記憶されたプログラムであり、ハイブリッドシステム1の稼働時には所定期間毎に実行されるルーチンである。本実施例においては本ルーチンを実行するECU20が本発明における制御手段に相当する。
本ルーチンが実行されるとまず、ステップS101において、水温センサ41の出力信号に基づいて冷却水温THwが検出される。
ステップS102では、冷却水温が基準冷却水温THwb以下であるか否かが判断される。肯定判定された場合(THw≦THwb)には、機関温度THeが規定低温域THzにあると判断され、ステップS103に進む。否定判定された場合(THw>THwb)には、進角ガード制御を実行せずにIGスイッチ15がIG−OFFされたとしても、確実に吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLまで戻すことが可能と判断され、ステップS113に進み、上述したVVT通常制御が行われる。
VVT通常制御については既述のため詳しい説明を割愛するが、ステップS113では目標タイミングINVTtに対する制限は行われず、エンジン2の運転状態に最適なタイミングとして該目標タイミングINVTtが決定される。そして、電動式VVT45によって吸気バルブタイミングINVTが目標タイミングINVTtに一致するように制御される。そして、ステップS113の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
ステップS103では、車速センサ14の出力信号に基づいて車両Cの車速SPが検出される。
ステップS104では、車速SPが零であるか否かが判定される。そして、肯定判定された場合(SP=0)には、ステップS105に進む。一方、否定判定された場合(SP≠0)には、ステップS113に進み、VVT通常制御が行われる。
ステップS105では、アクセルポジションセンサ13の出力信号に基づいてアクセル開度Accを検出する。
ステップS106では、アクセル開度Accが零であるか否かが判定される。そして、肯定判定された場合(Acc=0)には、ステップS107に進む。一方、否定判定された場合(Acc≠0)、すなわち運転者によりアクセルペダルが踏み込まれている場合にはステップS113に進み、VVT通常制御が行われる。
ステップS107では、クランクポジションセンサ42の出力信号に基づいて機関回転数NEが検出される。
ステップS108では、エンジン2の運転状態に応じた目標タイミングINVTtが決定される。目標タイミングINVTtは、エンジントルクTQe及び機関回転数NEに基づいて、エンジン2の運転状態に適合するように決定される。ここで、ステップS106においてアクセル開度Accが零であると判定されているため、運転者から要求されるエンジントルクは零であるが、例えばHVバッテリ8への充電量が少ない場合にはモータジェネレータ4での発電を行うべくエンジン2が負荷運転される。従って、上記のエンジントルクTQeは運転者からの要求トルクのみならず、ハイブリッドシステム1全体を最適に制御するために必要なエンジン2に対する総要求トルクを指す。
ステップS109では、冷却水温THw及び機関回転数NEに基づいて上述した基準位相差ΔVTbを算出する。
ステップS110では、最遅角タイミングINVTL及び基準位相差ΔVTbに基づき、目標タイミングINVTtに許容される最も進角側の位相であるガード位相INVTgが算出される。ガード位相INVTgは、最遅角タイミングINVTLから基準位相差ΔVTbだけ進角させた位相である。
ステップS111では、目標タイミングINVTtがガード位相INVTgよりも進角側の位相であるか否かが判定される。目標タイミングINVTtがガード位相INVTgよりも進角側の位相であると判定された場合には目標タイミングINVTtを制限する必要があると判断され、ステップS112に進む。また、目標タイミングINVTtがガード位相INVTgよりも進角側の位相ではないと判定された場合にはステップS113に進み、VVT通常制御が行われる。
ステップS112では、吸気バルブタイミングINVTを目標タイミングINVTtではなく、ガード位相INVTgに変更する。具体的には、クランクポジションセンサ42の出力信号とカム角センサ43の出力信号とに基づいてクランクシャフト38の回転角と吸気側カムシャフト26の回転角を検出し、現在の吸気バルブタイミングINVTを検出する。そして、電動式VVT45に吸気バルブタイミングINVTをガード位相INVTgまで変更させる。そして、本ステップの処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
以上のように、本実施例の進角ガード制御によれば、IGスイッチ15がIG−OFFされるときに機関温度THeが規定低温域THzにあって、エンジンオイルの粘度が非常に高くなる状況においても、タイミング変更可能期間に吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLまで確実に変更することを補償できる。これにより、エンジン2の再始動時において、コンプレッション圧が可及的に低減され、ドライバビリティが悪化することを抑制できる。また、準位相差ΔVTbを冷却水温THw及び機関回転数NEに応じて決定することで、車両Cの停車中における吸気バルブタイミングINVTに係る制御の自由度を確保することができる。
<進角ガード制御の変形例>
次に、本実施例における進角ガード制御の変形例について説明する。ここで、車両Cがアイドル停車している場合のトランスミッション6の選択レンジに着目する。選択レンジが走行レンジ(D(ドライブ)レンジ又はR(リバース)レンジ)の場合には、その後において運転者によりIGスイッチ15がIG−OFFされるよりも、運転者から走行要求が出される(アクセルペダルがONされる)見込みが大きい。
一方、選択レンジが非走行レンジ(P(パーキング)レンジ又はN(ニュートラル)レンジ)の場合には、その後において運転者から走行要求が出される(アクセルペダルがONされる)よりも、運転者によりIGスイッチ15がIG−OFFされる見込みが大きい。
そこで、本変形例においては、車両Cがアイドル停車している場合であって、トランスミッション6の選択レンジが走行レンジである場合には、上述した進角ガード制御による吸気バルブタイミングINVTの制御に係る制限が解除される。すなわち、目標タイミングINVTtがガード位相INVTgよりも進角側の位相であっても、吸気バルブタイミングINVTを目標タイミングINVTtに制御することとした。
図4は、本実施例における進角ガード変形制御ルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンは、ECU20のROMに記憶されたプログラムであり、ハイブリッドシステム1の稼働時には所定期間毎に実行されるルーチンである。なお、本ルーチンにおける各ステップの処理内容が図3で説明した制御ルーチンと同一の場合には、同一の参照番号を付すことにより詳しい説明を割愛する。
本ルーチンが実行されるとまず、ステップS201においてアイドル停車フラグがONであるか否かが判定される。例えば、車速センサ14の出力信号、アクセルポジションセンサ13の出力信号等に基づいて現在の車速が零(SP=0)であり、アクセル開度Accが零(Acc=0)である場合にアイドル停車中であると判定されても良い。
本ステップにおいて肯定判定(アイドル停車フラグON)された場合には、図3の制御ルーチンで説明したステップS101の処理が行われる。すなわち、水温センサ41の出力信号に基づいて冷却水温THwが検出される。一方、否定判定(アイドル停車フラグOFF)された場合には図3の制御ルーチンで説明したステップS113に進み、VVT通常制御が行われる。すなわち、吸気バルブタイミングINVTがエンジン2の運転状態に最適な目標タイミングINVTtとなるように制御される。
ステップS101の処理が終わるとステップS102に進み、冷却水温が基準冷却水温THwb以下であるか否かが判断される。肯定判定された場合(THw≦THwb)には機関温度THeが規定低温域THzにあると判断され、ステップS202に進む。
一方、否定判定された場合(THw>THwb)には、進角ガード制御を行う必要がないと判断され、ステップS203に進む。ステップS203ではVVT通常アイドル制御が行われる。ここで、VVT通常アイドル制御とは、エンジン2がアイドル状態のときにおける電動式VVT45による吸気バルブタイミングINVTの制御であり、このときの目標タイミングINVTtはエンジン2のアイドル状態に適した位相となるように決定される。そして、本ステップの処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
ステップS202では、シフトレバーポジションセンサ12の出力信号に基づいてトランスミッション6の選択レンジが検出される。この場合、シフトレバーポジションセンサ12が本発明における検出手段に相当する。続くステップS204では、検出された選択レンジが走行レンジ(Dレンジ又はRレンジ)であるか否かが判定される。選択レンジが走行レンジ(Dレンジ又はRレンジ)である場合には、運転者から走行要求が出される(アクセルペダルがONされる)見込みが大きく、進角ガード制御を行うと走行要求が出されたときにエンジン2の運転状態に最適な吸気バルブタイミングINVTの制御が困難となると判断される。そこで、本ステップにおいて肯定判定された場合(Dレンジ又はRレンジ)にはステップS203に進み、上述したVVT通常アイドル制御が行われる。
一方、ステップS204において否定判定された場合(Pレンジ又はNレンジ)には、運転者によりIGスイッチ15がIG−OFFされる見込みが大きいと判断され、進角ガード制御が行われる。すなわち、図3で説明した制御ルーチンのステップS107〜S112の処理が行われる。この場合、ステップS111において目標タイミングINVTtがガード位相INVTgよりも進角側の位相ではないと判定された場合には、ステップ203に進むことによりVVTアイドル通常制御が行われる。そして、ステップS112の処理が終了すると、本ルーチンを一旦終了する。
以上のように本制御によれば、ハイブリッドシステム1がアイドル停車中であっても、その後に運転者から走行要求が出される(アクセルペダルがONされる)見込みが大きい状況下では、吸気バルブタイミングINVTの制御に係る制限が解除される。従って、運転者によってアクセルペダルがONされる際には、その時点から吸気バルブタイミングI
NVTを運転状態に適合させることができる。すなわち、ドライバビリティを向上させることができる。
尚、本実施例における吸気バルブタイミングINVTの制御として、始動時目標タイミングINVTtsを最遅角タイミングINVTLに設定する場合を例示的に説明したが、これに限定される趣旨ではない。すなわち、電動式VVT45の調節可能範囲における任意の位相に設定することができる。始動時目標タイミングINVTtsが最遅角タイミングINVTLと異なる位相に設定された場合においても、本実施例の進角ガード制御を実施することでIGスイッチ15がIG−OFFされた際に、吸気バルブタイミングINVTをその時に設定されている始動時目標タイミングINVTtsまで確実に変更できる。
また、本実施例では、吸気弁24のバルブタイミングVTINを電動式VVT45で制御する場合を説明したが、排気弁34のバルブタイミングに係る制御に上述した進角ガード制御を適用することができる。ここで、排気弁34における始動時目標タイミングは、進角側の位相に設定されることが多い。従って、排気弁34のバルブタイミングに係る制御に本発明を適用する場合には、始動時目標タイミングを電動式VVT45の調節可能範囲における最進角位相に設定しても良い。
また、本実施例では、車両Cの停車中に機関温度THeが規定低温域THzにあるかどうかを冷却水温THwに基づいて判断しているが、例えばエンジンオイルの油温を検出し、この油温に基づいて判断するとより好適である。
尚、本実施例におけるハイブリッドシステム1では、該ハイブリッドシステム1の運転条件に応じて、車両Cの走行時においてもエンジン2が自動的に停止される制御(以下、「機関自動停止制御」という)が行われる。例えば、エンジン2の機関回転数NEが低回転側の基準値より低くなった場合には車両Cが走行中であっても機関自動停止制御が実施される場合がある。ここで、機関自動停止制御は、機関温度THeが常温時に行われ、機関温度THeが規定低温域THzにある場合には実行されないのが一般ではあるものの、機関自動停止制御の実行に際して本実施例の進角ガード制御の適用が妨げられるものではない。
また、本実施例では、ハイブリッド車に本発明を適用する場合を例に説明したが、エンジン2のみの出力によって駆動可能な車両(以下、「コンベンショナル車」ともいう)に適用しても良いのは勿論である。なお、ハイブリッド車はコンベンショナル車に比べて、通常運転時には吸気バルブタイミングINVTがより進角側に制御される傾向がある。従って、コンベンショナル車よりもハイブリッド車に適用されるエンジンの冷機時にIGがOFFされる場合、吸気バルブタイミングINVTを最遅角タイミングINVTLまで戻すことがより困難となり易くなる。従って、本実施例のようにハイブリッドシステムに本発明を適用することによって、本発明の作用効果をより顕著に奏することができる。
実施例1におけるハイブリッドエンジンシステムの概略構成を示す図である。 実施例1におけるエンジンの概略構成を示す図である。 実施例1における進角ガード制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例1における進角ガード変形制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・ハイブリッドエンジンシステム
2・・・エンジン
3・・・ドライブモータ
9・・・補機バッテリ
12・・シフトレバーポジションセンサ
13・・アクセルポジションセンサ
14・・車速センサ
15・・IGスイッチ
20・・ECU
21・・シリンダ
24・・吸気弁
25・・吸気側カム
26・・吸気側カムシャフト
27・・吸気側スプロケット
34・・排気弁
35・・排気側カム
36・・排気側カムシャフト
37・・排気側スプロケット
38・・クランクシャフト
41・・水温センサ
42・・クランクポジションセンサ
43・・カム角センサ

Claims (5)

  1. 電動モータと、
    前記電動モータによって駆動され、内燃機関の吸気弁または排気弁の少なくとも何れか一方を開閉するカムシャフトの該内燃機関のクランクシャフトに対する相対回転位相を変更可能な電動式可変動弁機構と、
    前記内燃機関のイグニッションがOFFされたときに、前記電動モータの駆動力を制御して前記電動式可変動弁機構に前記相対回転位相を次回の機関始動時における目標位相である再始動時目標位相まで変更させる制御手段と、
    を備え、
    前記内燃機関が搭載された車両の停車中に機関温度が所定の低温域にある場合には、前記相対回転位相と前記再始動時目標位相との位相差が許容位相差の範囲内となるように前記制御手段による該相対回転位相の制御が制限されることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記許容位相差は、前記車両の停車中における前記機関温度が低い場合には該機関温度が高い場合に比べてより小さくなるように設定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記許容位相差は、前記車両の停車中における前記内燃機関の機関回転数が低い場合には該機関回転数が高い場合に比べて、より小さくなるように設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 変速機と、
    前記変速機の選択レンジを検出する検出手段と、
    を更に備え、
    前記検出手段により検出された選択レンジが走行レンジである場合には、前記制御手段による前記相対回転位相の制御に対する制限が解除されることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記電動式可変動弁機構は前記内燃機関の吸気弁を開閉するカムシャフトの該内燃機関のクランクシャフトに対する相対回転位相を変更し、前記再始動時目標位相とは所定の最遅角位相であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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