JP2006299811A - 内燃機関の始動装置およびこれを搭載する自動車並びに内燃機関の始動装置に用いられる制御方法 - Google Patents

内燃機関の始動装置およびこれを搭載する自動車並びに内燃機関の始動装置に用いられる制御方法 Download PDF

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友和 山内
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二郎 浅井
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Abstract

【課題】内燃機関をスムーズに始動させる。
【解決手段】エンジンの始動が指示されたとき、エンジンの回転数Neが所定回転数Nrefに至るまでエンジンのクランキングに必要な所定トルクTsetを目標クランキングトルクTc*に設定しこの目標クランキングトルクTc*でスタータモータを制御して(S100〜S130)、燃料噴射と点火とを開始し、エンジンにおける初回の着火タイミングが到来したときに、吸入空気量Qaに基づいて補正量Tαを設定すると共に設定した補正量Tαを現在の目標クランキングトルクTc*から減じて目標クランキングトルクTc*を再設定し再設定した目標クランキングトルクTc*でスタータモータを制御する(S180〜S230)。これにより、初回の着火前後でエンジンにトルク段差が生じるのを抑制することができ、エンジンをスムーズに始動させることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関の始動装置およびこれを搭載する自動車並びに内燃機関の始動装置に用いられる制御方法に関する。
従来、この種の内燃機関の始動装置としては、遊星歯車機構のサンギヤ,キャリア,リングギヤにそれぞれ第1モータ,エンジン,駆動軸が接続されると共に駆動軸に第2モータが接続されたハイブリッド自動車に搭載されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、エンジンの始動が指示されたとき、第1モータによりエンジンをクランキングし、エンジンの回転数が噴射許可回転数に至ったときに燃料噴射と点火を開始することによりエンジンを始動している。なお、エンジンのクランキングは、エンジンの冷却水温に基づく最大トルクに向けて第1モータから出力するトルクを徐々に大きくし、エンジンの回転数が所定回転数を超えるとエンジンのクランクシャフトが目標回転数で回転するようフィードバック制御を用いて第1モータを制御することにより行なわれている。
特開平11−153075号公報
上述の内燃機関の始動装置では、燃料噴射と点火とを開始したときのエンジンにおける初回の着火の前後にトルクショックが生じる場合がある。特に、上述したタイプのハイブリッド自動車に搭載される内燃機関の始動装置では、遊星歯車機構を介してエンジンのクランクシャフトと第1モータと駆動軸とが接続されているから、第1モータの回転子の質量(マス)の慣性分を考えると、エンジンにおける初回の着火の前後のトルクショックが駆動軸側に作用し、乗員に違和感を与えてしまう。
本発明の内燃機関の始動装置およびこれを搭載する自動車並びに内燃機関の始動装置に用いられる制御方法は、内燃機関をスムーズに始動することを目的の一つとする。また、本発明の内燃機関の始動装置およびこれを搭載する自動車並びに内燃機関の始動装置に用いられる制御方法は、内燃機関における着火の際にショックが生じるのを抑制することを目的の一つとする。
本発明の内燃機関の始動装置およびこれを搭載する自動車並びに内燃機関の始動装置に用いられる制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の内燃機関の始動装置は、
内燃機関の始動装置であって、
前記内燃機関をクランキングするクランキング手段と、
前記内燃機関の始動が指示されたとき、前記内燃機関のクランキングに必要なクランキングトルクが該内燃機関の出力軸に出力されるよう前記クランキング手段を制御し、所定のタイミングで燃料噴射と点火とを開始すると共に前記クランキングトルクが前記内燃機関における初回の着火タイミング近傍で低下するよう前記クランキング手段を制御する始動制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の内燃機関の始動装置では、内燃機関の始動が指示されたとき、内燃機関のクランキングに必要なクランキングトルクが内燃機関の出力軸に出力されるようクランキング手段を制御し、所定のタイミングで燃料噴射と点火とを開始すると共にクランキングトルクが内燃機関における初回の着火タイミング近傍で点火するようクランキング手段を制御する。従って、燃料噴射と点火とを開始したときの内燃機関における初回の着火の際にショックが生じるのを抑制することができる。この結果、内燃機関をスムーズに始動することができる。なお、「所定のタイミング」としては、例えば、内燃機関の回転数が所定回転数に至るタイミングなどが含まれる。
こうした本発明の内燃機関の始動装置において、前記内燃機関のクランク角を検出するクランク角検出手段を備え、前記始動制御手段は、前記検出されたクランク角に基づいて前記クランキングトルクが前記初回の着火タイミング近傍で低下するよう前記クランキング手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より容易にクランキングトルクを内燃機関の初回の着火タイミング近傍で低下させることができる。
また、本発明の内燃機関の始動装置において、前記始動制御手段は、初回の着火の前後における前記内燃機関のトルク段差を予測し、該予測したトルク段差が抑制されるよう前記クランキング手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、燃料噴射と点火とを開始したときの内燃機関における初回の着火の際にショックが生じるのをより適切に抑制することができる。この場合、前記内燃機関の状態を検出する状態検出手段を備え、前記始動制御手段は、前記検出された内燃機関の状態に基づいて前記初回の着火の前後における前記内燃機関のトルク段差を予測する手段であるものとすることもできる。ここで、前記状態検出手段は、吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段であるものとすることもできる。
本発明の自動車は、
車軸に動力を出力可能な内燃機関と、該内燃機関を始動する上述した各態様のいずれかの内燃機関の始動装置、即ち、基本的には、内燃機関の始動装置であって、前記内燃機関をクランキングするクランキング手段と、前記内燃機関の始動が指示されたとき、前記内燃機関のクランキングに必要なクランキングトルクが該内燃機関の出力軸に出力されるよう前記クランキング手段を制御し、所定のタイミングで燃料噴射と点火とを開始すると共に前記クランキングトルクが前記内燃機関における初回の着火タイミング近傍で低下するよう前記クランキング手段を制御する始動制御手段とを備える内燃機関の始動装置とを搭載する
ことを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述した各態様のいずれかの本発明の内燃機関の始動装置を搭載するから、本発明の内燃機関の始動装置が奏する効果と同様の効果、例えば、燃料噴射と点火とを開始したときの内燃機関における初回の着火の際にショックが生じるのを抑制することができる効果や内燃機関をスムーズに始動することができる効果などを奏することができる。
こうした本発明の自動車において、前記内燃機関の出力軸と前記車軸に接続された駆動軸と第3の軸の3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式の動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機とを備えるものとすることもできる。内燃機関の出力軸は3軸式の動力入出力手段を介して発電機と駆動軸とに接続されているから、燃料噴射と点火とを開始したときの内燃機関における初回の着火の際にショックが生じるのを抑制することによる効果がより顕著なものとなる。この場合、前記クランキング手段は、前記内燃機関の出力軸に接続されたクランキング用電動機であるものとすることもできる。
本発明の内燃機関の始動装置に用いられる制御方法は、
内燃機関をクランキングするクランキング手段を備える内燃機関の始動装置に用いられる制御方法であって、
前記内燃機関の始動が指示されたとき、前記内燃機関のクランキングに必要なクランキングトルクが該内燃機関の出力軸に出力されるよう前記クランキング手段を制御し、所定のタイミングで燃料噴射と点火とを開始すると共に前記クランキングトルクが前記内燃機関における初回の着火タイミング近傍で低下するよう前記クランキング手段を制御する
ことを要旨とする。
この本発明の内燃機関の始動装置に用いられる制御方法によれば、内燃機関の始動が指示されたとき、内燃機関のクランキングに必要なクランキングトルクが内燃機関の出力軸に出力されるようクランキング手段を制御し、所定のタイミングで燃料噴射と点火とを開始すると共にクランキングトルクが内燃機関における初回の着火タイミング近傍で点火するようクランキング手段を制御する。従って、燃料噴射と点火とを開始したときの内燃機関における初回の着火の際にショックが生じるのを抑制することができる。この結果、内燃機関をスムーズに始動することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、エンジン22の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン22と、エンジン22のクランクシャフト24にキャリアが接続された遊星歯車機構50と、遊星歯車機構50のサンギヤに接続されたモータMG1と、遊星歯車機構50のリングギヤに接続されると共にデファレンシャルギヤ52を介して駆動輪54a,54bに連結された駆動軸56に接続されたモータMG2と、エンジン22のクランクシャフト24にベルト41を介して取り付けられてエンジン22をクランキングするスタータモータ40と、駆動系全体をコントロールする電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ26により清浄された空気をスロットルバルブ28を介して吸入すると共に燃料噴射弁30からガソリンを噴射することにより空気とガソリンとを混合し、これを吸気バルブ32を介して燃料室に吸入し、点火プラグ34による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン36の往復運動をクランクシャフト24の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)38を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)23により制御されている。エンジンECU23には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号が図示しない入力ポートを介して入力されている。例えば、エンジンECU23には、クランクシャフト24の回転位置を検出するクランクポジションセンサ60からのクランク角θeや吸気管に配置されたエアフロメータ61から吸入空気量Qa,エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ62からの冷却水温,燃焼室に対して吸排気を行なう吸気バルブ32や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ63からのカムポジション,スロットルバルブ28のポジションを検出するスロットルポジションセンサ64からのスロットルポジションなどが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU23からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号が図示しない出力ポート介して出力されている。例えば、エンジンECU23からは、燃料噴射弁30への駆動信号やスロットルバルブ28のポジションを調節するスロットルモータ65への駆動信号,イグナイタと一体化されたイグニッションコイル66への制御信号,吸気バルブ32や排気バルブの開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構68への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、エンジンECU23は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ42,44を介してバッテリ48と電力のやりとりを行なう。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)49によるインバータ42,44のスイッチング素子のスイッチング制御により駆動制御される。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
スタータモータ40は、インバータ46を介してバッテリ48に接続されており、バッテリ48からの電力の供給を受けてエンジン22をクランキングする。スタータモータ40は、モータECU49によるインバータ46のスイッチング素子のスイッチング制御により駆動制御される。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU23やモータECU49と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU23やモータECU49と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸56に出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力が駆動軸56に出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが遊星歯車機構50とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されて駆動軸56に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ48の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ48の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が遊星歯車機構50とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力が駆動軸56に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力を駆動軸56に出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、エンジン22を始動する際の動作について説明する。図3は、始動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22の始動が指示されたときに実行される。なお、実施例の内燃機関の始動装置としては、スタータモータ40やハイブリッド用電子制御ユニット70,各種センサ(クランクポジションセンサ60やエアフロメータ61など)などにより構成されている。
始動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、エンジン22をクランキングするために必要な所定トルクTsetを目標クランキングトルクTc*に設定し(ステップS100)、設定した目標クランキングトルクTc*をモータECU49に送信し(ステップS110)、エンジン22の回転数Neが所定回転数Nrefに至るまでステップS110に戻って処理を繰り返しながら待つ(ステップS120,S130)。目標クランキングトルクTc*を受信したモータECU49は、目標クランキングトルクTc*でスタータモータ40が駆動されるようインバータ46のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。これにより、スタータモータ40から出力されるトルクによってエンジン22がクランキングされる。ここで、所定トルクTsetは、例えば、エンジン22のクランクシャフト24を含む慣性系に共振現象を生じさせる回転数領域を迅速に通過させるためにスタータモータ40の定格値近傍のトルクとして定めることができる。エンジン22の回転数Neは、クランクポジションセンサ60からのクランク角θeに基づいて演算されたものをエンジンECU23から通信により入力するものとした。また、所定回転数Nrefは、燃料噴射や点火を開始してもよい回転数を定めるものであり、例えば700rpmや800rpmなどのように定めることができる。
エンジン22の回転数Neが所定回転数Nrefに至ると、燃料噴射タイミングと点火タイミングとを設定し(ステップS140)、クランクポジションセンサ60により検出されたクランク角θeをエンジンECU23を介して入力し(ステップS150)、燃料噴射タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS160)。燃料噴射タイミングが到来していないと判定されたときにはそのまま次の処理に進み、燃料噴射タイミングが到来したと判定されたときにはエンジンECU23に燃料噴射対象の気筒における燃料噴射弁30からの燃料噴射を指示する(ステップS170)。続いて、点火タイミングが到来したか否かを判定し(ステップS180)、点火タイミングが到来していないと判定されたときにはそのまま次の処理に進み、点火タイミングが到来したと判定されたときにはエンジンECU23に点火対象の気筒における点火プラグ34の点火を指示する(ステップS190)。そして、初回に点火プラグ34による点火が行なわれたときの初回の着火タイミングが到来したか否かを判定し(ステップS200)、初回の着火タイミングが到来していないと判定されたときには現在の目標クランキングトルクTc*をモータECU49に送信し(ステップS240)、初回の着火タイミングが到来したと判定されたときには、エアフロメータ61により検出された吸入空気量QaをエンジンECU23を介して入力し(ステップS210)、入力した吸入空気量Qaに基づいて補正量Tαを設定し(ステップS220)、設定した補正量Tαを現在の目標クランキングトルクTc*(ステップS110で設定した目標クランキングトルクTc*)から減じることにより目標クランキングトルクTc*を補正し(ステップS230)、補正した目標クランキングトルクTc*をモータECU49に送信する(ステップS240)。ここで、補正量Tαは、初回の着火に伴って生じ得るエンジン22のトルク段差を抑制させるためのトルクとして設定されるものである。即ち、エンジン22にトルク段差が生じると、遊星歯車機構50にエンジン22のクランクシャフト24とモータMG1と駆動軸56とが接続されているために、モータMG1の回転子の質量(マス)に基づくイナーシャによって駆動軸56にトルクが作用するから、これを抑制するためのものである。補正量Tαは、吸入空気量Qaが多いほど大きくなる傾向すなわち目標クランキングトルクTc*を大きく低下させる傾向に設定され、実施例では、吸入空気量Qaと補正量Tαとの関係を予め実験的に求めてマップとしてROM74に記憶しておき、吸入空気量Qaが与えられると記憶しているマップから対応する補正量Tαを導出することにより設定するものとした。吸入空気量Qaが多いほど大きくなる傾向に補正量Tαを設定するのは、吸入空気量Qaが多いほど吸入空気量Qaに応じた燃料噴射を伴って燃焼室に導入された混合気を着火させたときにエンジン22から出力されるトルクが大きくなり、着火前後のトルク段差が大きく現われることに基づく。
その後、ステップS150〜S240を繰り返し実行し、燃料の燃焼が安定してエンジン22が完爆したと判定(例えば、エンジン22の回転数Neが共振現象を生じさせる回転数領域を超えており且つ着火の回数が所定回数以上と判定)されると(ステップS250)、目標クランキングトルクTc*に値0を設定して(ステップS260)、本ルーチンを終了する。
図4に、エンジン22における初回の着火タイミングでスタータモータ40の目標クランキングトルクTc*を低下させたときのエンジントルクの時間変化の様子を示し、図5に、エンジン22における初回の着火タイミングでスタータモータ40の目標クランキングトルクTc*を低下させないときのエンジントルクの時間変化の様子を示す。図示するように、エンジン22における初回の着火タイミングで目標クランキングトルクTc*を補正量Tαだけ低下させてスタータモータ40を制御することにより、目標クランキングトルクTc*を低下させないものに比して着火の前後のエンジントルクの段差が抑制され、エンジン22がスムーズに始動される。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22の始動が指示されたとき、所定トルクTsetを目標クランキングトルクTc*に設定してエンジン22がクランキングされるようスタータモータ40を制御し、燃料噴射と点火とを開始したときのエンジン22における初回の着火タイミングで補正量Tαだけクランキングトルクが低下するよう目標クランキングトルクTc*を補正してスタータモータ40を制御するから、エンジン22における着火の前後にトルク段差が生じるのを抑制することができる。この結果、エンジン22をスムーズに始動することができる。しかも、エンジン22の吸入空気量Qaに基づいて補正量Tαを設定し、この補正量Tαだけクランキングトルクが低下するよう目標クランキングトルクTc*を補正するから、着火の前後のトルク段差をより適切に抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の始動が指示されたとき、所定トルクTsetを目標クランキングトルクTc*に設定してスタータモータ40を制御するものとしたが、この所定トルクTsetは、必ずしも一定とする必要はなく、エンジン22の状態やバッテリ48の状態に基づいて変更するものとしてもよいし、エンジン22をクランキングする際に生じるトルク脈動(図4参照)を抑制するようにトルク脈動の波形にあわせて目標クランキングトルクTc*を変更してスタータモータ40を制御するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、吸入空気量Qaに基づいて目標クランキングトルクTc*に対する補正量Tαを設定するものとしたが、水温センサ62により検出されるエンジン22の冷却水温等、他のエンジン22の状態も考慮に入れるものとしてもよいし、エンジン22の状態に拘わらず補正量Tαを一定とするものとしても差し支えない。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22と遊星歯車機構50とモータMG1,MG2と専用のスタータモータ40とを備え、エンジン22の始動が指示されたときにはスタータモータ40によりエンジン22をクランキングして始動するものとしたが、専用のスタータモータ40に代えてモータMG1にスタータモータとしての機能をもたせてエンジン22の始動が指示されたときにモータMG1からトルクを出力してエンジン22をクランキングして始動するものとしてもよいし、専用のスタータモータ40とモータMG1との両方からトルクを出力してエンジン22をクランキングして始動するものとしてもよい。なお、モータMG1だけでエンジン22をクランキングして始動する場合、スタータモータ40は必要ない。
実施例では、エンジン22と遊星歯車機構50とモータMG1,MG2とを備えるハイブリッド自動車に適用するものとしたが、エンジンをクランキング可能なスタータモータを備えるものであれば、これに限られず、エンジンからの動力とモータからの動力とにより走行する他のタイプのハイブリッド自動車に適用するものとしてもよいし、エンジンからの動力だけで走行するタイプの自動車に搭載するものとしてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車産業などに利用可能である。
本発明の一実施形態としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジン22における初回の着火タイミングでスタータモータ40の目標クランキングトルクTc*を低下させたときのエンジントルクの時間変化の様子を示す説明図である。 エンジン22における初回の着火タイミングでスタータモータ40の目標クランキングトルクTc*を低下させないときのエンジントルクの時間変化の様子を示す説明図である。
符号の説明
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24 クランクシャフト、26 エアクリーナ、28 スロットルバルブ、30 燃料噴射弁、32 吸気バルブ、34 点火プラグ、36 ピストン、38 浄化装置、40 スタータモータ、41 ベルト、42,44,46 インバータ、48 バッテリ、49 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、50 遊星歯車機構、52 デファレンシャルギヤ、54a,54b 駆動輪、56 駆動軸、60 クランクポジションセンサ、61 エアフロメータ、62 水温センサ、63 カムポジションセンサ、64 スロットルバルブポジションセンサ、65 スロットルモータ、66 イグニッションコイル、68 可変バルブタイミング機構、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (9)

  1. 内燃機関の始動装置であって、
    前記内燃機関をクランキングするクランキング手段と、
    前記内燃機関の始動が指示されたとき、前記内燃機関のクランキングに必要なクランキングトルクが該内燃機関の出力軸に出力されるよう前記クランキング手段を制御し、所定のタイミングで燃料噴射と点火とを開始すると共に前記クランキングトルクが前記内燃機関における初回の着火タイミング近傍で低下するよう前記クランキング手段を制御する始動制御手段と
    を備える内燃機関の始動装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の始動装置であって、
    前記内燃機関のクランク角を検出するクランク角検出手段を備え、
    前記始動制御手段は、前記検出されたクランク角に基づいて前記クランキングトルクが前記初回の着火タイミング近傍で低下するよう前記クランキング手段を制御する手段である
    内燃機関の始動装置。
  3. 前記始動制御手段は、初回の着火の前後における前記内燃機関のトルク段差を予測し、該予測したトルク段差が抑制されるよう前記クランキング手段を制御する手段である請求項1または2記載の内燃機関の始動装置。
  4. 請求項3記載の内燃機関の始動装置であって、
    前記内燃機関の状態を検出する状態検出手段を備え、
    前記始動制御手段は、前記検出された内燃機関の状態に基づいて前記初回の着火の前後における前記内燃機関のトルク段差を予測する手段である
    内燃機関の始動装置。
  5. 前記状態検出手段は、吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段である請求項4記載の内燃機関の始動装置。
  6. 車軸に動力を出力可能な内燃機関と、該内燃機関を始動する請求項1ないし5いずれか記載の内燃機関の始動装置とを搭載する自動車。
  7. 請求項6記載の自動車であって、
    前記内燃機関の出力軸と前記車軸に接続された駆動軸と第3の軸の3軸に接続され、該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式の動力入出力手段と、
    前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と
    を備える自動車。
  8. 前記クランキング手段は、前記内燃機関の出力軸に接続されたクランキング用電動機である請求項7記載の自動車。
  9. 内燃機関をクランキングするクランキング手段を備える内燃機関の始動装置に用いられる制御方法であって、
    前記内燃機関の始動が指示されたとき、前記内燃機関のクランキングに必要なクランキングトルクが該内燃機関の出力軸に出力されるよう前記クランキング手段を制御し、所定のタイミングで燃料噴射と点火とを開始すると共に前記クランキングトルクが前記内燃機関における初回の着火タイミング近傍で低下するよう前記クランキング手段を制御する
    内燃機関の始動装置に用いられる制御方法。
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