JP2006194069A - 定着用鉄筋、定着部材取付方法および鉄筋定着方法 - Google Patents

定着用鉄筋、定着部材取付方法および鉄筋定着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 メーカーの互換性に左右されることのない安価な定着用鉄筋を提供すること、この定着用鉄筋を配筋作業現場において構成させることができる定着部材取付方法を提供すること、および、この定着部材取付方法により狭い隙間に鉄筋を挿通させた鉄筋を定着させる方法を提供する。
【解決手段】 定着用鉄筋にかかる本発明は、鉄筋1を挿通し得る貫通孔22を有する厚肉板状の定着部材2を設け、この定着部材の貫通孔に鉄筋を挿通して鉄筋に鍔状に装着し、鉄筋の先端を定着部材の貫通孔の径よりも大きくなるように周方向に膨出させた膨出部3を設ける。また、膨出部の反対側に隆起部4を設ける構成とする。定着部材取付方法にかかる本発明は、定着部材の貫通孔に鉄筋を挿通し、鉄筋の先端から適宜範囲を加熱したうえ軸線方向に加圧して膨出部と、密着部または隆起部とを構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、柱や梁等に配設される鉄筋であって、その先端を定着し得る構造の定着用鉄筋、その定着用鉄筋を構成するために定着部材を鉄筋に取り付けるための方法およびこの取付方法により鉄筋を定着する方法に関するものである。
従来、鉄筋を定着する場合、第一の定着方法として、鉄筋先端を折曲するもの、第二の定着方法として、鉄筋先端に定着部材を成型してなるもの、第三の定着方法として、鉄筋先端にネジ部を圧着して定着部材を螺着してなるものがあった。これらの定着方法のうち、第一の定着方法は、鉄筋先端を大きく折り曲げることによって、配設される鉄筋の先端に連続する鉄筋部分を設けることにより引抜きを防止するものである。この方法は、配筋後に当該鉄筋を折り曲げることが事実上不可能であるため、配筋前に予定個所を折り曲げた鉄筋を使用していたが、鉄筋を定着しなければならない個所は、多数の鉄筋が集中するため、予め折曲した鉄筋を配設するとしても必ずしも容易なものではなかった。
そこで、配設された鉄筋の先端を折曲することに換えて定着部材を成型する第二の定着方法が提案された。これは、二本の鉄筋の先端同士を突き合わせつつ、加熱かつ加圧して(ガス圧接の要領で)双方の鉄筋先端にこぶ状の膨出を設け、これらの二本の鉄筋を分離することによって、それぞれの先端に定着部材を構成するものであった(特許文献1参照)。
しかしながら、上記技術は、定着部材を構成すべき鉄筋を2本用意し、その先端同士を突き合わせることによって両者に同種のこぶ状定着部材を構成するものであるため、異なる径の鉄筋同士を突き合わせて定着板を構成することができず、また、仮に同径であったとしても、異なる種類の鉄筋同士では膨出の度合いが異なるため、同種かつ同径の鉄筋に限り予定の定着部材を構成できるものとなっていた。さらに、配筋前における作業が前提であるため、定着部材を構成した後の鉄筋を僅かな間隙に挿通しなければならない状況下での使用は断念せざるを得なかった。すなわち、鉄筋を定着すべき個所に鉄筋が集中する個所では、後に配設される鉄筋は狭い隙間を挿通しなければならないこととなるが、定着部材の存在により狭い隙間に挿通させることができないという問題が生じていたのである。
そこで、最近では、鉄筋の先端にネジ部を螺刻してなる定着部材の螺着予定部を構成し、鉄筋を配設した後に当該鉄筋の先端に定着部材を螺着することによる定着方法(上記第三の定着方法)が採用されつつあるのが現状である(特許文献2および3参照)。
特開2000−265618号公報(4頁−5頁、図4・図7) 特開2001−159214号公報(4頁、図1) 特開2001−12012号公報(2頁、図1)
上記のような第三の定着方法は、先端にネジ部が圧着される構成の鉄筋を使用するものであるから、鉄筋の大きさや種類の異なる鉄筋においても個々にネジ部を設けることができ、各鉄筋に適する当該ネジ部を圧着することにより、種々の鉄筋の定着に利用することができるものである。しかし、特開2004−84204号公報(2頁48行目−3頁1行目)においても指摘されるように、メーカーによる既製品を用いるため、接合方式がそれぞれのメーカーで異なり、互換性がないために当該製品のメーカー在庫によって工期が左右されるという事態を招来させることとなっていた。
また、上記公報においても指摘されるように、ネジ部を鉄筋に装着する構成であることから、ネジ部に係る費用によって高価となるものであり(同公報2頁47行目−48行目)、しかも、配筋の範囲に応じて所定の長さの鉄筋を使用する必要があるものの、その寸法に応じた鉄筋を用意し、その先端にネジ部を設ける必要性から、大量生産に不向きなものであることも価格を上昇させる要因となっていた。
さらに、先端にネジ部を螺刻してなる構成であるため、ネジ部の損傷により定着部材の螺着を不可能にする場合があり、特に、僅かな隙間に鉄筋を挿通させなければならない状況下においては、当該鉄筋の配設の際に、その先端が既に配設されている鉄筋に衝突するなどの原因により、ネジ部が損傷することがあった。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、メーカーの互換性に左右されることのない安価な定着用鉄筋を提供すること、この定着用鉄筋を配筋作業現場において構成させることができる定着部材取付方法を提供すること、および、この定着部材取付方法により狭い隙間に鉄筋を挿通させた鉄筋を定着させる方法を提供することである。
そこで、定着用鉄筋にかかる本発明は、配設されるべき鉄筋の先端に定着部材が構成されてなる定着用鉄筋において、上記鉄筋を挿通し得る貫通孔を有する厚肉板状の定着部材を設け、この定着部材の貫通孔に鉄筋を挿通して該定着部材を該鉄筋に鍔状に装着し、上記鉄筋の先端を上記貫通孔の径よりも大きくなるように周方向に膨出させた膨出部を設け、この膨出部によって上記定着部材の移動を制限させてなることを特徴とする定着用鉄筋を要旨とする。
上記のような構成により、定着部材の貫通孔に鉄筋を挿通することで、当該定着部材を鉄筋に対して鍔状に装着することができ、その状態で鉄筋の先端を膨出させ、膨出部を構成することで、定着部材が鉄筋の先端から抜け落ちることを防止できる。この抜け落ちを防止することによって定着用鉄筋として十分な機能を果たし得ることとなるのである。
また、本発明は、配設されるべき鉄筋の先端に定着部材が構成されてなる定着用鉄筋において、上記鉄筋を挿通し得る貫通孔を有する厚肉板状の定着部材を設け、この定着部材の貫通孔に鉄筋を挿通して該鉄筋の先端付近に該定着部材を鍔状に装着し、上記鉄筋の先端付近を周方向に膨出させることにより、上記定着部材の貫通孔に密着する密着部を設けるとともに、上記定着部材から鉄筋先端までの範囲を該定着部材の貫通孔の径よりも大きい径の膨出部を設け、上記密着部および膨出部によって上記定着部材の移動を制限してなることを特徴とする定着用鉄筋をも要旨としている。
上記のような構成により、鉄筋先端において膨出させた一部が、定着部材の貫通孔内において内部表面に密着する密着部として機能し、この密着部による定着部材との密着状態を強固にすることで、定着部材の装着状態を安定的にすることができる。これとともに、定着部材よりも鉄筋の先端側には膨出部が構成されるため、コンクリートの打設後において、鉄筋が軸線方向に引っ張り荷重が作用しても、当該鉄筋が定着部材から離脱することがないのである。
上記発明における定着部材の構成を、前記貫通孔の表面を部分的または全体的に切り欠いて構成された切欠部を有する定着部材とすることができる。この場合、鉄筋の一部が膨出して定着部材の内側表面に密着する密着部が、切欠部に侵入し、鉄筋と定着部材との密着状態を強固にすることができる。
上記の場合において、上記切欠部の構成を、前記定着部材の厚さ方向ほぼ中央を最も大きく切り欠いて断面弧状の切欠端面となる切欠部とすることができる。この場合には、定着部材の装着位置が、鉄筋の軸線方向に対して固定的なものとなり、膨出部の形成段階においても、定着用鉄筋構成後における使用段階においても、定着部材の装着状態を安定的なものとすることができる。そして、定着用鉄筋として具備すべき強度は膨出部によって得られるが、鉄筋の配設作業の段階における定着部材に対する外力の作用によって定着部材の位置が容易に変動しない構成とすることができる。
さらに、上記において、切欠部の構成を、前記貫通孔の表面全周に構成された切欠部とすることができる。この場合、鉄筋は全体的に膨出するため、当該鉄筋の表面を包囲する貫通孔の全体に均等に密着部が形成されるが、その均等な密着部が、さらに均等に切欠部に係入することとなり、定着部材の固定の状態が安定的なものとなる。
また、本発明は、配設されるべき鉄筋の先端に定着部材が構成されてなる定着用鉄筋において、上記鉄筋を挿通し得る貫通孔を有する厚肉板状の定着部材を設け、この定着部材を上記鉄筋に鍔状に装着し、該鉄筋の先端付近の所定個所を全周にわたって隆起させてなる隆起部を設けるとともに、該鉄筋の先端を膨出させた膨出部を設け、上記定着部材が上記隆起部および上記膨出部によって挟持させてなることを特徴とする定着用鉄筋をも要旨としている。
上記のような構成により、鉄筋に対して鍔状に装着された定着部材は、当該鉄筋に設けられた隆起部と膨出部の中間に挟持された状態で固定されることとなる。また、隆起部および膨出部は、鉄筋の外径よりも大きな径を形成することとなるため、コンクリートの打設後において、当該鉄筋に対する軸線方向の外力が作用する場合において、これら隆起部および膨出部それ自体が上記外力に対する抵抗となり得るものである。
定着部材取付方法にかかる本発明は、請求項1記載の定着用鉄筋を構成するための定着部材取付方法であって、前記定着部材の貫通孔に前記鉄筋を挿通し、該鉄筋の先端から適宜範囲を加熱し、この加熱した部分を該鉄筋の軸線方向に加圧して前記膨出部を構成してなることを特徴とする定着部材取付方法を要旨とする。
上記のような構成により、加熱および加圧された鉄筋は、軸線方向の圧縮力により、その長さ寸法を短くするように塑性変形し、これとともに、周方向に膨張するように変形することとなり、当該塑性変形の結果、外形を大きくする膨出部が構成されることとなる。
上記の場合において、前記鉄筋と前記定着部材の貫通孔との間隙に注入剤を注入する構成の定着部材取付方法としてもよい。この場合、加熱および加圧によって変形されるべき範囲が膨出部となるため、当該定着部材を暫定的に膨出部付近に装着しておくことができる。これにより、定着用鉄筋の定着部材は、当該鉄筋の先端付近に、すなわち、定着のための抵抗力を必要とすべき位置に、装着した状態で配筋することができる定着用鉄筋を構成し得ることとなる。
また、本発明は、請求項2ないし5のいずれかに記載の定着用鉄筋を構成するための定着部材取付方法であって、前記定着部材の貫通孔に前記鉄筋を挿通し、該鉄筋の先端から適宜範囲を加熱し、この加熱した部分のうち上記定着部材を装着すべき位置に移動させたうえ、該加熱部分を該鉄筋の軸線方向に加圧して前記密着部および膨出部を構成することを特徴とする定着部材取付方法をも要旨としている。
上記のような構成により、鉄筋の軸線方向に対して加圧する際、加熱部分は全体的に圧縮する方向に塑性変形することとなり、この圧縮変形に伴って、当該加圧部分は周辺方向に膨張するように変形することとなる。そこで、定着部材が配置される部分においては、その定着部材の貫通孔に到達するまでは自由に鉄筋周辺が膨張することとなるが、定着部材の貫通孔に到達した後は、当該貫通孔の内側表面に強く密着するように押圧されるものの、鉄筋表面の膨張は停止されることとなる。これとは逆に、定着部材よりも先端側の鉄筋部分は、制限されることなく膨張が継続され、所望の径に到達するまで当該膨張させることができる。ここで、上記定着部材の貫通孔に密着するまで膨張した部分が密着部となり、所望の径まで膨張させた部分が膨出部となるものである。なお、密着部が形成される部分も膨出部が形成される部分も、同様に加熱されることから、その軟化状態はほぼ均一であり、膨出部が所望の径に到達するまで継続される加圧によって、周方向に膨張しようとする圧力は定着部材の貫通孔内側表面にも作用することとなり、上記密着部による定着部材との密着性は適度に強固なものとなる。特に、貫通孔の内側表面に切欠部を設けた定着部材を使用する場合には、定着部材の固定状態が一層強固なものとなり得る。
また、本発明は、請求項6記載の定着用鉄筋を構成するための定着部材取付方法であって、前記定着部材の貫通孔に前記鉄筋を挿通し、該鉄筋の先端を加熱したうえで軸線方向に加圧して前記膨出部を構成し、上記定着部材を上記膨出部に当接するまで移動させ、この定着部材を中心に上記膨出部の反対側に位置する上記鉄筋の所定範囲を加熱したうえで該鉄筋の先端から軸線方向に加圧して前記隆起部を構成することを特徴とする定着部材取付方法をも要旨としている。
上記のような構成により、定着部材を鉄筋に装着した状態で膨出部が構成されることから、この膨出部の構成により定着部材の離脱が防止される。そして、この膨出部に定着部材を当接させた状態で隆起部が構成されることから、当該定着部材は、隆起部と膨出部との間に挟持される状態で固定することが可能となる。さらに、隆起部および膨出部は、異なるタイミングで加熱されて、個別に形成されることから、構成すべき位置および大きさを所望の状態にすることができる。
さらに、本発明は、請求項6記載の定着用鉄筋を構成するための定着部材取付方法であって、前記膨出部を構成するために必要となる鉄筋の長さと同じ長さのスペーサを予め用意し、前記定着部材の貫通孔に前記鉄筋を挿通し、かつ、上記スペーサを該鉄筋の先端に装着して、該スペーサに連続して上記定着部材を配置することにより該定着部材の取付位置を決定し、この定着部材の上記鉄筋他端側近傍を加熱したうえで、該鉄筋先端およびスペーサ先端を同時に加圧して該鉄筋に前記隆起部を構成し、上記スペーサを除去したのち上記鉄筋先端を加熱したうえ該鉄筋先端を軸線方向に加圧して膨出部を構成することを特徴とする定着部材取付方法を要旨とするものである。
上記のような構成により、定着部材を固定するための膨出部および隆起部のうち、隆起部を先に形成することができるため、後に膨出部を形成する際に定着部材を隆起部に押し付けながら当該膨出部を定着部材に当接させることができ、当該隆起部との間で定着部材を挟持させることができる。上記隆起部を形成するときには、鉄筋先端にスペーサが存在するため、鉄筋の先端方向への定着部材の移動が制限され、隆起部が不必要に鉄筋の先端寄りに形成されることを防ぐことができる。これと同時に、スペーサを介して定着部材が隆起した部分に対し押圧できることから、定着部材と隆起部とを当接可能に配置することができる。さらに、隆起部を構成した後スペーサを取り除いた状態の鉄筋先端は、所望の大きさの膨出部を構成するために必要かつ十分な鉄筋の長さ寸法を備えることとなり、当該部分を加熱および加圧することで、予定の膨出部を構成し得ることとなる。これと同時に、定着部材を隆起部との間で挟持させることができる。
上記発明においては、定着部材の貫通孔を、定着すべき鉄筋に対してすきまばめとなるように構成された貫通孔とすることができる。このように、嵌め合い公差をすきまばめとすることで、定着部材の貫通孔に鉄筋を挿通させることができるうえ、両者間の遊びをできる限り発生させないこととなり、隆起部と膨出部で挟持するだけの状態における定着部材であっても、安定した状態で鉄筋に固定され得ることとなる。
また、上記において、定着部材の貫通孔を、その両端縁を面取りしてなる貫通孔とすることができる。このような構成により、膨出部または隆起部が膨出または隆起した形状が曲面状に形成され、定着部材との当接部分が斜状または球面状となった場合であっても、面取りされた端縁によって広い範囲で当接できることとなり、膨出部および隆起部による定着部材の挟持を容易にして、当該定着部材の固定状態が安定することとなる。
さらに、上記において、定着すべき鉄筋を異形鉄筋とし、定着部材を、その貫通孔の内部表面が上記異形鉄筋の複数の節の表面に当接できる肉厚を有する定着部材とすることができる。このような構成により、配設される鉄筋の種類等が異なる場合であっても鉄筋の外形に合致する貫通孔を設けることができ、このような貫通孔を有する定着部材を使用することで、鉄筋の種類を問わず、製造メーカーが異なる場合であっても、同じような状態で当該定着部材を装着することが可能となる。
また、上述した定着部材取付方法にかかる各発明において、膨出部または隆起部の形成には、ガス圧接用バーナーにより加熱するとともに、ガス圧接用加圧器により加圧して膨出または隆起させてなる方法を採用することができる。この場合、ガス圧接用バーナーおよびガス圧接用加圧器は、いずれも鉄筋連結作業において使用されるものであるので、鉄筋の圧接業者において容易に加工することができる。しかも、鉄筋の加熱および加圧という加工に対しても、鉄筋連結における実績があるため、加工後の鉄筋の変質等による強度低下や劣化等に対する不安がなく、しかも、使用される鉄筋の径の大小または種類等を問うことなく加工することが可能となる。
さらに、上述した定着部材取付方法にかかる各発明において、膨出部または隆起部の形成には、低周波誘導加熱器または高周波誘導加熱器により加熱するとともに、圧接用加圧器により加圧して膨出または隆起させてなる方法を採用することができる。この場合、加圧については上述のように鉄筋連結作業において一般的に使用されている圧接用加圧器が使用されることから、その加工後の膨出部または隆起部の状態については安定性および信頼性を得ることができ、他方、加熱については、低周波または高周波を使用した加熱器を使用することで、予め設定した温度に加熱することが容易となり、すなわち、過剰な加熱により鉄筋の性能を低下させることを防止でき、ガスバーナーを使用する場合のように圧接加工の経験者でなければ適度な温度に加熱することが困難な場合とは異なり、圧接加工などの未経験者であっても容易に使用することができるものである。
鉄筋定着方法にかかる本発明は、請求項7ないし16のいずれかに記載の定着部材取付方法を使用する鉄筋の定着方法であって、配筋後において配設された鉄筋の先端に定着部材を取り付けることを特徴とする鉄筋定着方法を要旨とする。
上記のような構成により、定着部材は、定着用鉄筋が使用されるべき個所に、通常の鉄筋が配設された後に装着されるものであるから、仕上がり状態は、予め定着部材が装着されてなる定着用鉄筋を配設した場合と同様であり、それに加えて、鉄筋の配設時に他の鉄筋または部材が集中する個所においても、それらの間に生じる僅かな隙間を利用して鉄筋を挿通させるなどにより配筋が可能となり、厳しい環境下における定着用鉄筋の配設を可能にするものである。
なお、特許請求の範囲および明細書中に使用する膨出または隆起とは、鉄筋を加熱することにより軟化させたうえで、これを軸線方向に圧縮(加圧)することにより、棒状の鉄筋が圧縮変形されることに伴って、当該圧縮部が膨れるように周方向に拡大した状態をいい、また、膨出部または隆起部とは、上記の圧縮した状態に塑性変形されてできた部分をいうものである。そして、隆起部は、膨出部よりも膨れる度合いが小さなものであり、両者の機能的な差異を明確にするために、異なる名称を付したものである。
本発明の定着用鉄筋によれば、鉄筋を定着するための定着部材は、膨出部によって定着部材の移動を制限するものであり、定着用とすべき鉄筋の規格に適合する寸法の定着部材を使用することにより、当該鉄筋を加工して定着用鉄筋が構成されることから、いずれのメーカーによる鉄筋であっても定着用鉄筋として使用に供することができる。従って、メーカー在庫に依存することなく定着用鉄筋を供給し得ることとなる。すなわち、配設すべき鉄筋に装着できる寸法の定着部材を使用することにより、いずれのメーカーの鉄筋であってもそれが規格寸法の鉄筋であれば、定着部材を同じ状態で装着することができ、メーカーによる加工の必要がないのである。このようなメーカーによる加工を不要とすることにより、定着用鉄筋を他の鉄筋と区別することなく鉄筋メーカーから購入でき、これに定着部材を取り付けることによって定着用鉄筋とすることができるので、定着用鉄筋全体の価格を低下させることになる。
また、本発明の定着部材取付方法によれば、定着部材の固定は、鉄筋を膨出または隆起させることによって可能であるため、加熱および加圧することができる装置を使用すれば、容易に定着部材を取り付けることができるものである。そして、スペーサを使用して隆起部を先に構成する定着部材取付方法の場合は、このスペーサの存在により所定の位置に隆起部を構成させることができ、かつ、膨出部の膨出状態が均等となるため、定着部材の取付状態を安定させることができる。
上記取付方法において、加熱および加圧するための装置として、ガス圧接用バーナーおよびガス圧接用加圧器を使用する場合には、従来から鉄筋の圧接において実績のなるガス圧接と同じ強度や加工技術を提供できることから、鉄筋に固定された定着部材の強度等についての信頼性または作業性に優れたものということができる。また、一般的に、鉄筋コンクリート構造物や、鉄筋・鉄骨コンクリート構造物を建設する場合、配筋作業と同時期に鉄筋の圧接作業が行われるため、配筋作業と並行してガス圧接用装置により定着用鉄筋を設けることができ、設計変更などにより使用する鉄筋を変更すべき場合においても、予め定着用鉄筋を準備することなく鉄筋の定着作業が行える。しかも、摩擦圧接用装置のような摩擦熱発生のための装置を必要とせず、比較的小型の装置により加工が容易となる。また、鉄筋を加熱手段として、低周波誘導加熱器または高周波誘導加熱器を使用する場合には、加熱温度すべき温度を設定することによって、容易に所定温度まで鉄筋を加熱できることとなるため、熟練した技術を取得した技術者でなくても加工できることとなる。
さらに、本発明の鉄筋定着方法によれば、鉄筋の配設後に定着部材を取り付けることから、鉄筋が集中する個所においても鉄筋を挿通できる程度の間隙があれば、当該間隙に鉄筋を容易に配設できることとなり、施工性を向上させることとなる。また、先端にネジ部等を構成しないことから、当該ネジ部等が損傷する心配もなく、配筋後の定着のことを考慮せずに配筋作業が行えるものである。そして、配筋後の定着部材の固定は、鉄筋が集中する個所を越えた位置における狭い空間を利用することとなるが、比較的小型であるガス圧着用の装置を使用することによって実施することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。定着用鉄筋にかかる発明の実施形態は、図1に示すように、配筋用の鉄筋1の先端付近に定着部材2が取り付けられたものである。この定着部材2は、両側に平面部21a,21bを有する板状に成形され、中央に貫通孔22が設けられている。この貫通孔22に鉄筋1が挿通することにより、定着部材2は鉄筋1に鍔状に装着されるものである。
図1(a)は、定着用鉄筋に係る発明の第一の実施形態を示しており、この鉄筋1は、その先端に膨出部3を構成する際に、定着部材2を装着すべき位置の鉄筋1が同時に膨出し、貫通孔22の表面に到達することによって、当該定着部材2を圧着するものである。この定着部材2の圧着は極端に強固である必要はなく、定着部材2の設置状態が維持される程度であればよい。すなわち、定着用鉄筋は、引っ張り力によって引き抜かれないように、引抜き方向への移動が制限されれば目的を達成するからである。従って、定着部材2が圧着されずまたは不十分であったとしても、配筋された鉄筋1の先端から定着部材2が抜け落ちない限り定着用鉄筋として機能するのである。そして、コンクリートを打設するまでの間、すなわち配筋作業中に、定着部材2の位置が移動しないようにするために、上述のように膨出した鉄筋1の一部によって圧着するか、場合によっては注入剤(例えばグラウト剤)を使用して、当該定着部材2を固定的に装着することが可能である。
図1(b)は、定着用鉄筋に係る発明の第二の実施形態を示しており、この実施形態では、この鉄筋1の先端付近において、定着部材2が膨出部3および隆起部4によって挟持されるように装着されている。定着部材2の鉄筋先端側には上述の第一実施形態と同様の膨出部3が構成され、他端側には隆起部4が構成されている。そして、膨出部3は、定着部材2の引抜きを防止するためのものであり、隆起部4は、定着部材2の設置状態を維持するためのものである。
ここで、上記第一の実施形態について詳述すれば、図2に示すように、定着部材2の貫通孔22は、当該定着部材2が固定されるべき鉄筋1を遊嵌できる程度に、当該鉄筋1の外形よりも大径に構成されている。そして、定着部材2に挿通した鉄筋1を加熱し、かつ、軸線方向に加圧することによって、鉄筋1を膨出させるとき、当該鉄筋1の先端1aのみならず、定着部材2が配置される部分1bをも膨出させることにより、当該鉄筋1の表面が定着部材2の貫通孔22の内側表面に密着することとなるのである。
そして、上記膨出する鉄筋1は、加熱により軟化していることから、その形状は貫通孔22に合致するように変形し、図示のような節を有する異形鉄筋を使用する場合であっても、その表面の節が消失し、貫通孔22に密着する状態まで膨出させることができるのである。さらに、鉄筋1を軸線方向に圧縮することにより、定着部材2の配置されていない先端1aの部分が大きく膨出することとなり、膨出部3を構成することできるものである。このように、膨出部3が構成されるまでには、鉄筋1に対して軸線方向の圧縮力が作用しており、その間は、定着部材2の貫通孔22に密着する鉄筋部分1bも外向きの力が生じることとなる。そのため、鉄筋部分1bが当該貫通孔22対して強固に密着されることとなり、定着部材2を安定的に装着させることができる。
第一の実施形態は上記のような構成であるから、図3(a)に示すような構成に変形することができる。すなわち、定着部材102の貫通孔122の表面に切欠部123を構成した形態である。切欠部123は、貫通孔122の表面の一部または全部を切り欠いて構成するものであり、図示の定着部材102では、貫通孔122の全周について、両側平面部121a,121bの内径よりも中央の内径が大きくなるように、断面弧状に切り欠いた構成としている。
上記のような構成により、図3(b)に示すように、定着部材102を装着した鉄筋の一部101bが膨出するとき、上記切欠部123に侵入しつつ当該切欠部123の表面に鉄筋101の鉄筋が密着することとなるため、膨出した当該鉄筋部分101bが切欠部123に侵入して、定着部材102を係止することとなり、当該定着部材102を固定することが可能となる。ただし、定着部材102を固定するとはいうものの、定着用鉄筋として、引抜き力に耐えることができる程度の固定力を得るものではない。そこで、本変形例においても、膨出部103が構成されるのである。この膨出部103は、上述の第一の実施形態と同様に、鉄筋101の引抜きに抵抗し得る程度の大きさに膨出されるものである。
次に、上記のような定着用鉄筋を構成するための定着部材取付方法について説明する。まず、定着用鉄筋にかかる第一の実施形態を構成するための方法について説明すれば、図4に示すように、円環状の定着部材2,102の貫通孔22,122に鉄筋1,101を挿通させ、加熱すべき領域Xから離れた位置に当該定着部材2,102を暫定的に配置させる(図4(a)参照)。この状態において、予定する加熱領域Xを加熱し、十分に鉄筋1,101を熱した後、定着部材2,102を所定の位置まで移動させ、鉄筋1,101の先端1a,101aから軸線方向に圧縮するのである(図4(b)参照)。この圧縮には、加熱領域Xから適宜離れた位置を万力等により固定し、先端1a,101aから押圧することによるものである。
ここで、定着部材2,102を移動させる位置は、鉄筋1,101の先端1a,101aから所定の長さを有する位置であり、先端1a,101aから所定の長さとは、上述のように加熱した領域Xが予定どおりに膨出したとき、当該定着部材2,102の貫通孔22,122に密着するとともに、定着部材2,102の片側において十分な大きさの膨出部3,103を構成できる程度の長さを意味するものである。
上記のような取付方法において、加熱領域Xを軸線方向に圧縮すると、当初、当該加熱領域Xが全体的に膨出し、その径を拡大させることとなる。これにより、定着部材2,102を配置した部分も同様に膨出し、その表面が貫通孔22,122の内部表面に密着し、定着部材2,102はその位置を固定されることとなる。さらに、軸線方向への圧縮が継続されることにより、先端1a,101aの周辺部分が大きく膨出することとなり、これによって膨出部3,103が構成されることとなるのである。
次に、定着用鉄筋にかかる第二の実施形態における定着部材取付方法について説明する。この定着部材取付方法は、図5に示すように、まず、鉄筋1の先端に円環状の定着部材2を挿通させて、鉄筋1に対して鍔状となるように定着部材2を装着する(図5(a))。この定着部材2は、鉄筋先端1aから少し離れた位置に配置しておきながら、鉄筋先端1aを加熱するとともに、鉄筋の外方から軸線方向に加圧することによって膨出部3を構成する(図5(b))。その後、定着部材2を膨出部2に当接するまで移動させたうえで(図5(c))、定着部材2を中心として膨出部3の反対側の鉄筋1を加熱するとともに、軸線方向に加圧して隆起部4を構成する(図5(d))。これにより、定着部材2の両側に設けた膨出部3および隆起部4によって当該定着部材2を固定するものである。
上記実施形態において使用する定着部材2は、図6(a)に示すように、定着に必要な肉厚を有する円環板状の部材である。この定着部材2の平面部21a,21bは、定着に必要な面積を有するものであり、少なくとも、鉄筋1の外径よりも大きい外径を有しており、かつ、当該鉄筋1を挿通できる貫通孔22を有している。この定着部材2は、使用すべき鉄筋1の外径寸法が異なることにより、それに対応する寸法のものが使用され、その外径および貫通孔22の内径が異なるものである。使用する鉄筋が異形鉄筋である場合においても、定着部材2の貫通孔22は、当該異形鉄筋を挿通できる大きさに構成されるものである。なお、この定着部材2は、円環状とすることが一般的であるが、図6(b)に示すように、外形が円形でなく多角形であってもよい。
これに対し、膨出部3および隆起部4は、使用する鉄筋1の外径が定着部材2の貫通孔22の内径寸法よりも大きくなればよいことから、加工後の寸法について精度を要求されることはないものと考えられる。すなわち、膨出部3および隆起部4が、鉄筋1の表面から大きく膨出または隆起するように加工することができれば定着部材2の固定状態は安定するといえるが、極端に大きく膨出または隆起させたものでなくとも定着部材2を固定することができるものである。
そして、僅かな膨出または隆起によって定着部材2の固定を可能にするためには、定着部材2の貫通孔22と鉄筋1との嵌め合い精度によって調整することができる。すなわち、図7に示すように、鉄筋1の外径D1に対して定着部材2の貫通孔22の内径D2を僅かに大きくするのであるが、このとき、極端に遊びを有する状態とするのではなく、両者の嵌め合い公差において、いわゆるすきまばめとするのである。このようなすきまばめとすることにより、嵌め合い公差の範囲内で挿通可能となり、鉄筋1に装着された定着部材2は、鉄筋1の軸線に沿って移動可能な鍔状に装着されることとなる。従って、定着部材2の移動は自在であるが、定着部材2が鉄筋1に装着された状態でのガタつきをなくすことができる。さらに、定着部材2の肉厚寸法Wを十分にすることで、異形鉄筋を使用する場合であっても、その異形の表面に存在するいわゆる節の数本分に貫通孔22の内面が当接することとなり、同様にガタつきを解消させることができる。
さらに、定着部材2の構成として、図8(a)に示すように、貫通孔22の端縁を面取りしてなる面取り部23,24を設けることができる。このような面取り部23,24を設けることにより、膨出部3および隆起部4を構成した状態における定着部材2の安定性を向上させることができる。すなわち、図8(b)に示すように、膨出部3および隆起部4の端部は曲面状に形成されることが予想されるが、この曲面に貫通孔22の面取り部23,24を当接させるように構成することが可能となる。
ここで、他の定着部材取付方法について説明すれば、本実施形態は、図9に示すように、隆起部4を先に構成し、その後に膨出部3を設ける構成とするものである。以下に詳述すると、まず、鉄筋1の先端に定着部材2およびスペーサ5を装着し、定着部材2の取付位置を確認する(図9(a))。この状態で、定着部材2よりも鉄筋1の他端側41を加熱し、かつ、鉄筋先端1aおよびスペーサ先端5aを同時に加圧する。この加圧により、圧縮された鉄筋1は、加熱部分を隆起させて隆起部4が構成される(図9(b))。このとき、スペーサ5の他端5bは定着部材2の片側平面部21aに当接し、定着部材2はスペーサ5の長さ寸法分だけ鉄筋先端1aから距離を有して配置されており、隆起部4が隆起する際に加熱部分41の長さ寸法L1が収縮することに伴い、鉄筋先端1aが後退することとなるが、この後退する長さ分(L1−L2)だけ定着部材2も移動することとなるのである。そして、定着部材2の他方平面部21bが隆起部4に当接するため、隆起された後の隆起部4が所定の位置よりも鉄筋先端1aの側に構成されることを防止し、しかも、定着部材2の他方平面部21bが隆起部4に密着することとなるのである。
その後、スペーサ5を鉄筋1から離脱させると、所定長さL3の鉄筋11が定着部材2から突出する状態となる(図9(c))。そこで、この突出する範囲の鉄筋11を加熱したうえで、先端1aを加圧することにより、当該突出鉄筋11を膨出させることができるのである(図9(d))。このとき、膨出部3は、上記突出鉄筋11の全体を膨出してなるものであるため、この膨出部3の一部を定着部材2の片方平面部21aに当接させることができる。そして、この膨出部3が定着部材2の片方平面部21aに一部を密着させつつ膨出することにより、当該定着部材2は、この膨出部3と上述の隆起部4との間で挟持されるように取り付けられることとなる。
上記のように各種の定着部材取付方法により構成される膨出部3,103は、図10に示すように、その最大の直径D3が定着部材2,102の貫通孔22,122の直径D2と、定着部材2,102の直径D4との中間的なものに構成するのが好ましい。すなわち、定着部材2,102の貫通孔22,122の径D2よりも大きく構成することで、定着部材2,102が鉄筋1,101から離脱することを防止でき、D4よりも小さく構成することで、鉄筋1,101の抜け方向に対する抵抗を定着部材2,102に集中させることができるのである。なお、鉄筋1,101と定着部材2,102との引張強度を重視する場合には、膨出部3,103の最大径D3を貫通孔22,122の直径D2の√2倍以上とすることが好ましい。これは、膨出部3,103と定着部材2,102の平面部21a,121aとが重なる部分(図中網目で表示した部分)の面積が、鉄筋の断面積以上となるからである。
次に、上述した定着部材取付方法に使用する加圧装置について概略を説明すれば、図11(a)に示すように、油圧シリンダを内蔵する本体部61には、第一の万力62が固定的に設けられており、ピストン部63に連結された第二の万力64が、上記本体部61を貫通して第一の万力62と対向する位置に設けられている。第二の万力64は、油圧シリンダの操作により本体部61の軸線方向に進退可能になっており、油圧シリンダを収縮させることによって第二の万力64が第一の万力62との距離を短縮させることができるものである。
そこで、上記加圧装置を使用する場合には、図11(b)に示すように、定着させるべき鉄筋1を第一の万力62によって固定し、他方の万力64に押圧部材7を固定し、この押圧部材7を移動させることによって、鉄筋1の先端を加圧するのである。ここで使用される押圧部材7は、棒状の本体と、その先端に固着された平面部71とで構成されており、平面部71を鉄筋1の先端に当接させることにより、膨出部3の構成時に端面の面積が拡大したとしても加圧を継続し得るものである。
なお、上記実施形態において使用する加熱手段は、ガス圧接用のガスバーナーを使用するものである。このガス圧接用バーナーは、図12に示すように、二股に分岐して弧状を形成するノズル部81,82を有し、両ノズル部81,82のそれぞれに複数のガス噴出口83が対向して設けられているものである。従って、この種のバーナー8を使用して鉄筋1を加熱する場合には、加熱域を局所的なものとすることができ、膨出部3または隆起部4を設けるべき鉄筋1の一部を加熱することが可能となるのである。また、定着部材102を鉄筋101の膨出によって固定する場合は、加熱領域Xにバーナー8を往復移動させることにより、当該加熱領域Xを全体的に加熱することも可能となるものである。
定着部材取付方法にかかる実施形態は、上記のような構成であるから、配筋前に定着部材2を設ける場合には、配筋作業の現場において配筋予定の鉄筋1を選定し、この鉄筋1に対して上記手順により定着部材2を固定するのである。配筋作業の現場では、多数の鉄筋1が地上に置いて保管しており、これらの鉄筋1の中から所望寸法の鉄筋1を選択して、その保管場所周辺などの僅かな広さの場所を利用して定着部材2の固定作業を行うのである。
次に、上記定着部材取付方法を使用する鉄筋定着方法にかかる実施形態について説明する。本実施形態は、配筋後において定着部材2を取り付けるものである。このとき、配筋された鉄筋1の先端付近の空間を利用して行われる。使用する加圧装置6および加熱装置8は比較的小型であるから、広い空間を要するものではない。そこで、加圧装置6を取り付けたうえで、加熱装置8により局所的な加熱を施すことにより、鉄筋1の先端に膨出部3を構成し、さらに、鉄筋1の本体部分に隆起部4を構成することができる。そして、これらの加工前に定着部材2を挿通させ、膨出部3および隆起部4の中間に上記定着部材2を配置することで、定着部材2を鉄筋1に装着し、当該鉄筋1の定着を完了させることとなるのである。
従って、図13に示すように、柱200に対して複数の梁300が接合する構造の建造物においては、梁300に使用される鉄筋1a,1bの先端を定着する必要があるが、鉛直方向の鉄筋1cおよび水平方向に通過する鉄筋1d,1eなどの多数の鉄筋が集中する個所においても、鉄筋1a,1bをこれらの間隙から挿通させることができるものである。なお、図13には明確に隙間が存在するが、実際には鉛直方向に無数の鉄筋が存在し、かつ、水平方向にも多くの鉄筋が配設されるものである。
なお、上記のように配筋後に定着部材2を設ける場合は、定着すべき(梁300に配設される)鉄筋1a,1bの先端は、鉄筋1c,1d,1eが集中する個所を貫通したところに(柱200の反対側に)位置し、梁等が設けられない空間が存在する場合があり(図13参照)、この空間を利用することによって、配筋後に作業を可能にするのである。そして、この種の空間といえども、隣接地に既に築造された家屋等が存在する場合には、鉄筋を折曲するほどの空間を確保できないものであり、本実施形態の定着方法によって僅かな空間を利用した定着が実現できるのである。
本発明の実施形態は上記のとおりであるが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様をとることができるものである。特に、定着部材取付方法にかかる上述の説明は、それぞれの定着用鉄筋にかかる実施形態を構成するための一実施例を示すものであることから、他の方法によって定着用鉄筋を構成することは可能である。例えば、上述した定着部材取付方法では、ガス圧接用バーナーにより加熱する方法について説明したが、これは、従来より使用される鉄筋の圧接作業において既に実績があるため、加工後の強度等に対する信頼を得ることができ、また、作業の効率性を考慮したものであって、これに限定されるものではない。そこで、他に取扱いが容易な加熱手段があれば、それを採用することが可能である。そして、その加熱手段としては、電気的な加熱手段があり、例えば、高周波誘導加熱器や低周波誘導加熱器などがある。この種の加熱器を使用する場合には、加熱温度を設定することができるため、熟練した技術者でなくとも最適温度に鉄筋を加熱することができ、定着部材の取付状態を均一な状態に仕上げることが可能となる。
また、定着用鉄筋に係る発明の第二の実施形態を構成するための定着部材取付方法においては、膨出部3および隆起部4をそれぞれ順次加熱かつ加圧して構成するが、膨出部3および隆起部4を同時に加熱かつ加圧することが可能な手段があれば、そのような手段を用いてもよい。この場合、留意すべき事項は、少なくとも定着部材4に膨出部3および隆起部4を当接できるように、各部を構成することである。
なお、定着部材2の形状および寸法は、使用する鉄筋に応じて種々のものを使用することができる。ただし、鉄筋1の定着は、軸線方向への引抜き防止の必要性から実施されるものであるため、その平面部21は軸線に対して垂直な方向に構成されることが必要である。
(a)は定着用鉄筋に係る発明の第一の実施形態を示す説明図であり、(b)は第二の実施形態を示す説明図である。 第一の実施形態の定着用鉄筋に使用する定着部材と鉄筋との関係を示す説明図である。 (a)は第一の実施形態の定着用鉄筋に使用する定着部材の変形例を示す説明図であり、(b)はその定着部材が使用された定着用鉄筋の説明図である。 定着部材取付方法を示す説明図である。 定着部材取付方法を示す説明図である。 定着部材の構成を示す説明図である。 鉄筋に装着された定着部材の状態を示す説明図である。 定着部材の他の構成を示す説明図である。 定着部材取付方法を示す説明図である。 定着部材と膨出部との関係を示す説明図である。 (a)は加圧装置の概略を示す斜視図であり、(b)は加圧装置を使用する加圧方法を示す説明図である。 加熱装置の概略を示す説明図である。 鉄筋の配設状態を示す説明図である。
符号の説明
1,101 鉄筋
1,101a 鉄筋先端
2,102 定着部材
3,203 膨出部
4 隆起部
5 スペーサ
6 加圧装置
7 押圧部材
8 加熱装置
21a,121a,21b,121b 定着部材の平面部
22,122 貫通孔
23,24 面取り部
61 加圧装置の本体部
62 第一の万力
63 ピストン部
64 第二の万力
71 平面部
81,82 ノズル部
83 ガス噴出口
200 柱
300 梁

Claims (17)

  1. 配設されるべき鉄筋の先端に定着部材が構成されてなる定着用鉄筋において、上記鉄筋を挿通し得る貫通孔を有する厚肉板状の定着部材を設け、この定着部材の貫通孔に鉄筋を挿通して該定着部材を該鉄筋に鍔状に装着し、上記鉄筋の先端を上記貫通孔の径よりも大きくなるように周方向に膨出させた膨出部を設け、この膨出部によって上記定着部材の移動を制限させてなることを特徴とする定着用鉄筋。
  2. 配設されるべき鉄筋の先端に定着部材が構成されてなる定着用鉄筋において、上記鉄筋を挿通し得る貫通孔を有する厚肉板状の定着部材を設け、この定着部材の貫通孔に鉄筋を挿通して該鉄筋の先端付近に該定着部材を鍔状に装着し、上記鉄筋の先端付近を周方向に膨出させることにより、上記定着部材の貫通孔に密着する密着部を設けるとともに、上記定着部材から鉄筋先端までの範囲を該定着部材の貫通孔の径よりも大きい径の膨出部を設け、上記密着部および膨出部によって上記定着部材の移動を制限してなることを特徴とする定着用鉄筋。
  3. 前記定着部材は、前記貫通孔の表面を部分的または全体的に切り欠いて構成された切欠部を有する定着部材である請求項2記載の定着用鉄筋。
  4. 前記切欠部は、前記定着部材の厚さ方向ほぼ中央を最も大きく切り欠いて断面弧状の切欠端面となる切欠部である請求項3記載の定着用鉄筋。
  5. 前記切欠部は、前記貫通孔の表面全周に構成された切欠部である請求項4記載の定着用鉄筋。
  6. 配設されるべき鉄筋の先端に定着部材が構成されてなる定着用鉄筋において、上記鉄筋を挿通し得る貫通孔を有する厚肉板状の定着部材を設け、この定着部材を上記鉄筋に鍔状に装着し、該鉄筋の先端付近の所定個所を全周にわたって隆起させてなる隆起部を設けるとともに、該鉄筋の先端を膨出させた膨出部を設け、上記定着部材が上記隆起部および上記膨出部によって挟持させてなることを特徴とする定着用鉄筋。
  7. 請求項1記載の定着用鉄筋を構成するための定着部材取付方法であって、前記定着部材の貫通孔に前記鉄筋を挿通し、該鉄筋の先端から適宜範囲を加熱し、この加熱した部分を該鉄筋の軸線方向に加圧して前記膨出部を構成してなることを特徴とする定着部材取付方法。
  8. 前記鉄筋と前記定着部材の貫通孔との間隙に注入剤を注入してなることを特徴とする定着部材取付方法。
  9. 請求項2ないし5のいずれかに記載の定着用鉄筋を構成するための定着部材取付方法であって、前記定着部材の貫通孔に前記鉄筋を挿通し、該鉄筋の先端から適宜範囲を加熱し、この加熱した部分のうち上記定着部材を装着すべき位置に移動させたうえ、該加熱部分を該鉄筋の軸線方向に加圧して前記密着部および膨出部を構成することを特徴とする定着部材取付方法。
  10. 請求項6記載の定着用鉄筋を構成するための定着部材取付方法であって、前記定着部材の貫通孔に前記鉄筋を挿通し、該鉄筋の先端を加熱したうえで軸線方向に加圧して前記膨出部を構成し、上記定着部材を上記膨出部に当接するまで移動させ、この定着部材を中心に上記膨出部の反対側に位置する上記鉄筋の所定範囲を加熱したうえで該鉄筋の先端から軸線方向に加圧して前記隆起部を構成することを特徴とする定着部材取付方法。
  11. 請求項6記載の定着用鉄筋を構成するための定着部材取付方法であって、前記膨出部を構成するために必要となる鉄筋の長さと同じ長さのスペーサを予め用意し、前記定着部材の貫通孔に前記鉄筋を挿通し、かつ、上記スペーサを該鉄筋の先端に装着して、該スペーサに連続して上記定着部材を配置することにより該定着部材の取付位置を決定し、この定着部材の上記鉄筋他端側近傍を加熱したうえで、該鉄筋先端およびスペーサ先端を同時に加圧して該鉄筋に前記隆起部を構成し、上記スペーサを除去したのち上記鉄筋先端を加熱したうえ該鉄筋先端を軸線方向に加圧して膨出部を構成することを特徴とする定着部材取付方法。
  12. 前記定着部材の貫通孔は、定着すべき鉄筋に対してすきまばめとなるように構成された貫通孔である請求項10又は11記載の定着部材取付方法。
  13. 前記定着部材の貫通孔は、その両端縁を面取りしてなる貫通孔である請求項10ないし12のいずれかに記載の定着部材取付方法。
  14. 前記定着すべき鉄筋は異形鉄筋であり、前記定着部材は、前記貫通孔の内部表面が異形鉄筋の複数の節の表面に当接できる肉厚を有する定着部材である請求項10ないし13のいずれかに記載の定着部材取付方法。
  15. 前記膨出部または隆起部は、ガス圧接用バーナーにより加熱するとともに、ガス圧接用加圧器により加圧して膨出または隆起させてなる膨出部および隆起部である請求項7ないし14のいずれかに記載の定着部材取付方法。
  16. 前記膨出部または隆起部は、低周波誘導加熱器または高周波誘導加熱器により加熱するとともに、圧接用加圧器により加圧して膨出または隆起させてなる膨出部または隆起部である請求項7ないし14のいずれかに記載の定着部材取付方法。
  17. 前記7ないし16のいずれかに記載の定着部材取付方法を使用する鉄筋の定着方法であって、配筋後において配設された鉄筋の先端に定着部材を取り付けることを特徴とする鉄筋定着方法。
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