JP2006193828A - 遮熱コート材料、遮熱部材、遮熱コーティング部材及びその製造方法 - Google Patents

遮熱コート材料、遮熱部材、遮熱コーティング部材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温下での使用の際の剥離を抑制でき、しかも高い熱遮蔽効果を有する遮熱コート材料、遮熱コーティング部材とその製造方法、遮熱コーティング材により被覆されたタービン部材、及びガスタービンを提供する。
【解決手段】耐熱基材と、該耐熱基材上に形成されたボンドコート層と、該ボンドコート層上に形成されたセラミックス層とを含んでなる遮熱コーティング部材であって、該セラミックス層が一般式AZr(式中、Aは希土類元素を表す。)で表されるセラミックスを含み、(a)気孔率1〜30%、(b)厚さ方向に耐熱基材上のボンドコート層を除く全膜の厚さの5〜100%の間隔で亀裂、又は(c)柱状晶、を有する遮熱コーティング部材を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐久性に優れた遮熱コート材料、遮熱部材、遮熱コーティング部材とその製造、及びガスタービンに関するものであり、特に、遮熱コーティング部材のトップコートとして用いられるセラミックス層の構成に関するものである。
近年、省エネルギー対策の一つとして、火力発電の熱効率を高めることが検討されている。発電用ガスタービンの発電効率を向上させるためには、ガス入口温度を上昇させることが有効であり、その温度は1500℃程度とされる場合もある。そして、このように発電装置の高温化を実現するためには、ガスタービンを構成する静翼や動翼、あるいは燃焼器の壁材などを耐熱部材で構成する必要がある。しかし、タービン翼の材料は耐熱金属であるが、それでもこのような高温には耐えられないために、この耐熱金属の基材上に金属結合層を介して溶射等の成膜方法によって酸化物セラミックスからなるセラミックス層を積層した遮熱コーティング材(サーマルバリアコーティング、TBC)を形成して高温から保護することが行われており、そのセラミックス層としてはZrO2系の材料、特にY23で部分安定化又は完全安定化したZrO2であるYSZ(イットリア安定化ジルコニア)が、セラミックス材料の中では比較的低い熱伝導率と比較的高い熱膨張率を有しているためによく用いられている。
しかしながら、上記YSZからなるセラミックス層を備えた遮熱コーティング材によりガスタービンの動翼や静翼などを被覆した場合、ガスタービンの種類によってはタービンの入口温度が1500℃を越える温度に上昇することが考えられるが、このような高温で運転された場合、過酷な運転条件の下ではガスタービンの運転中に上記セラミックス層の一部が剥離し、耐熱性が損なわれるおそれがあった。また、近年、更に効率向上のため、タービン入口温度が1700℃にも達すると考えられており、タービン翼の表面温度は1300℃もの高温になることが予想される。従って、タービン翼の遮熱コーティングには、更に高い耐熱性が要求される状況にある。
上記YSZからなるセラミックス層の剥離の問題は、高温環境下におけるYSZの結晶安定性が十分でなく、大きな熱応力に対して十分な耐久性を有していないことによるものである。特許文献1は、この問題を解決するため、Yb23で安定化したジルコニア層、Yb23とEr23で安定化したジルコニア層ZrO2を用いた遮熱コーティング部材を提案している。
特開2003−160852号公報
本発明は、高温下での使用の際の剥離を抑制でき、しかも高い熱遮蔽効果を有する遮熱コート材料、遮熱部材、遮熱コーティング部材とその製造方法、遮熱コーティング材により被覆されたタービン部材、及びガスタービンを提供する。
本発明は、SmZrを含んでなる、好ましくはガスタービン等に用いられる耐熱基材を対象とする遮熱コート材料を提供する。また、SmZr又はGdZrの焼結体を含んでなる遮熱部材を提供するとともに、耐熱基材と、該耐熱基材上に形成されたボンドコート層と、該ボンドコート層上に形成されたセラミックス層とを含んでなる遮熱コーティング部材であって、該セラミックス層がSmZrを含む遮熱コーティング部材を提供する。
また、本発明は、耐熱基材と、該耐熱基材上に形成されたボンドコート層と、該ボンドコート層上に形成されたセラミックス層とを含んでなる遮熱コーティング部材であって、該セラミックス層が一般式AZr(式中、Aは希土類元素を表す。)で表されるセラミックスを含み、(a)気孔率1〜30%、又は(b)厚さ方向に耐熱基材上のボンドコート層を除く全膜の厚さの5〜100%の間隔で縦割れ、又は(c)柱状晶、を有する遮熱コーティング部材を提供する。ボンドコート層とセラミックス層との間には、好ましくはジルコニア含有層を含み、ジルコニア含有層が好ましくは(a)気孔率1〜30%、又は(b)厚さ方向にボンドコート層を除く耐熱基材上の全膜の厚さの5〜100%の間隔で縦割れを有する。
本発明は、この遮熱コーティング部材を備えるガスタービンを提供する。
本発明は、耐熱基材上にボンドコート層を形成するステップと、該ボンドコート層上にSm2Zrを含むセラミックス層を形成するステップを含む遮熱コーティング部材の製造方法を提供する。
また、本発明は、耐熱基材上にボンドコート層を形成するステップと、該ボンドコート層上にAZrのセラミックス層を形成するステップを含む遮熱コーティング部材の製造方法を提供する。ボンドコート層形成ステップと、セラミックス層形成ステップの間には、好ましくはジルコニア含有層を形成するステップを含む。セラミックス層形成ステップ、又は該当する場合にはジルコニア含有層形成ステップは、好ましくは(a)気孔を導入する段階又は(b)厚さ方向に縦割れを導入する段階を含む。
本発明は、耐熱基材上にボンドコート層を形成するステップと、該ボンドコート層上に電子ビーム物理蒸着法を用いて一般式AZr(式中、Aは希土類元素を表す。)の柱状晶のセラミックス層を形成する遮熱コーティング部材の製造方法を提供する。
本発明によれば、優れた耐熱性と、熱サイクル耐久性を備えた遮熱部材、遮熱コート材料、遮熱コーティング部材を提供できる。これらをガスタービンに用いれば、信頼性の高いガスタービンを構成することができる。
本発明に用いる耐熱基材としては、耐熱合金が挙げられる。耐熱合金としては、例えば、ガスタービン動翼に用いられるCM247L(キャノンマスケゴン社製)であり、ガスタービン静翼に用いられるIN939(インコ社製)が挙げられる。耐熱基材を用いる部品としては、好ましくはガスタービン用部品であり、タービン動翼、タービン静翼、分割環、燃焼器等に用いる部品が挙げられる。求められる耐熱性としては、その用途により異なるが、少なくとも700℃以上に耐えるものが好ましい。
本発明によれば、耐熱基材上には、ボンドコート層が形成される。
ボンドコート層は、高い耐酸化性を有するとともに、耐熱基材とセラミックス層、又は耐熱基材とジルコニア含有層との熱膨張係数差を小さくして熱応力を緩和することができる。従って、高い耐酸化性による長時間耐久性と優れた熱サイクル耐久性を得ることができ、セラミックス層やジルコニア含有層のボンドコート層からの剥離を防止できる。また、ボンドコート層は、耐熱基材とセラミックス層、又は耐熱基材とジルコニア含有層をより強固に接合させ、遮熱コーティング材の強度の向上にも寄与できる。
ボンドコート層は、その上にポーラス層や縦割れを有する層を設ける場合には、耐熱基材の高温酸化、高温腐食を防止するために、耐酸化性、耐食性に優れた材料を用いることが好ましい。また、発生する応力を効率よく緩和するために延性に優れた材料を用いることが好ましい。
ボンドコート層としては、耐食性及び耐酸化性に優れたMCrAlY合金(「M」は金属元素を表す。)が好ましい。「M」は、好ましくは、NiやCo、Fe等の単独の金属元素又はこれらのうち2種以上の組み合わせである。
ボンドコート層の形成方法は、特に限定されず、低圧プラズマ溶射法や、電子ビーム物理蒸着法等を用いることができる。
ボンドコート層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.01〜1mmである。0.01mm未満では耐酸化性が不充分となる場合があり、1mmを超えると皮膜の延性や靱性が不充分となる場合がある。
本発明によれば、トップコートとして、一般式AZr(式中、Aは希土類元素を表す。)で表されるセラミックス層を形成する。ここで、希土類元素とは、Sc、Y及びランタノイドの15元素を意味する。
一般式AZrで表されるセラミックとしては、好ましくは、LaZr、NdZr、SmZr、GdZr、DyZr、ErZr、YbZr、LuZrが挙げられ、800℃以上における熱伝導率の低さから特に好ましくはSmZrである。
Zrを合成する方法としては、粉末混合法、共沈法、アルコキシド法等が知られている。粉末混合法は、A粉とZrO粉をスラリー状態でボールミル等を使用して混合し、スラリーを乾燥した後、粉を熱処理して固相反応法によりAZrを合成し、粉砕して粉を得る方法である。共沈法は、AとZrの塩溶液にアンモニア等の中和剤を添加して水和物沈殿を得た後、熱処理して反応させ、AZrとした後、粉砕して粉を得る方法である。アルコキシド法は、AとZrのアルコキシド有機溶媒に水を添加して水和物沈殿を得た後、熱処理して反応させAZrとした後、粉砕して粉を得る方法である。
Zrを含んでなる遮熱コート材料は、例えば、AZr粉と水と分散剤とバインダーのスラリーをスプレードライヤーを用いて球状に造粒し、造粒物を熱処理して得られる。また、AZrの原料混合の段階で得られたスラリーをスプレードライして球状に成形し、熱処理して粉を得ることによりAZrを含んでなる遮熱コート材料とすることもできる。
Zrとして、例えばSmZrを含んでなる遮熱コート用材料は、施工法として溶射法を用いる場合には、好ましくは10〜200μmの粒径に分級し、溶射に適した粒度に調整して用いる。また、電子ビーム物理蒸着法を用いる場合には、焼結インゴットをターゲット材料に用いることができる。
Zr層をボンドコート層の上に形成する方法としては、大気圧プラズマ溶射法、及び電子ビーム物理蒸着法等が挙げられる。
大気圧プラズマ溶射法を用いてAZr層を形成する方法として、例えば、スルザーメテコ社製溶射ガン(例えばF4ガン)を用いて、上述の溶射法に用いる粉末を溶射電流600(A)、溶射距離150(mm)、粉末供給量60(g/min)、Ar/H量;35/7.4(l/min)の代表的条件により成膜することが可能である。
電子ビーム物理蒸着法を用いてAZr層を形成する方法として、例えば、アルデンヌ社製電子ビーム蒸着装置(例えば、TUBA150)を用いて、上述のインゴットをターゲット材料に用い、電子ビーム出力50kW、雰囲気10−4torrの減圧環境、耐熱基材1,000℃の代表的条件で成膜することが可能である。
柱状晶は、ボンドコート表面上で核生成した結晶が優先結晶成長方向に、単結晶状態で成長したもので、耐熱基材に歪が作用した場合にも、結晶が互いに分離することから、高い耐久性を示す。
ジルコニア含有層を用いないときのセラミックス層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.1〜1mmである。0.1mm未満では遮熱が不充分となる場合があり、1mmを超えると熱サイクルの耐久性が不充分となる場合がある。セラミックス層が気孔や縦割れ亀裂を有する場合は、セラミックス層の厚さは、好ましくは0.1〜1mmである。
セラミックス層としてSmZrを用いる場合は、熱伝導率が低下することから膜厚を下げることができる。S. Bose, Journal of Thermal Spray Technology, vol.6(1), Mar. 1997 pp.99-104には、膜厚が下がると熱サイクル耐久性が向上すると報告されており、同じ遮熱効果を保持しながら薄膜化できるSmZrの高い熱サイクル耐久性を裏付けるものである。このように、SmZrは低い熱伝導性だけでなく、高い熱サイクル耐久性の点からも好ましい。
セラミックス層は、好ましくは、1〜30%の気孔率(セラミックス層内に形成された気孔のセラミックス層に対する体積占有率)を有する。気孔の存在により、セラミックス含有層の遮熱特性を向上させることができるとともに、ヤング率が低下することから熱サイクルに伴いセラミックス層に高い熱応力が作用した場合にもその応力を緩和することができる。従って、熱サイクル耐久性に優れた遮熱コーティング部材とすることができる。
気孔率が1%未満では、緻密であるためヤング率が高くなり、熱応力が高くなった場合に剥離が生じやすくなる。また、気孔率が30%を超えると、ボンドコート又はジルコニア含有層との密着性が不足し、耐久性が低下する場合がある。
セラミックス層の気孔率は、溶射条件を調節することで容易に制御することができ、適切な気孔率を備えたセラミックス層を形成することができる。調節できる溶射条件としては、溶射電流、プラズマガス流量、溶射距離等が挙げられる。
溶射電流は、例えば、通常の600(A)から400(A)に低下することにより気孔率を5%程度から8%程度にまで増加できる。また、電流を増加することにより気孔率を低下することもできる。
プラズマガス流は、例えば、通常のAr/H量である35/7.4(l/min)から37.3/5.1(l/min)に水素流量割合を増加することにより、気孔率を5%程度から8%程度にまで増加できる。また、水素量を増加すると、気孔率を低下することができる。
溶射距離は、例えば、通常の150mmから210mmに増加させることにより、気孔率を5%程度から8%にまで増加できる。また、溶射距離を短くすることにより、気孔率を低下させることも可能である。更に、これらの組み合わせにより、気孔率を1%程度から最大30%程度の気孔率まで可変することができる。
本発明によれば、セラミックス層は、その膜厚方向に延在する複数の縦割れ亀裂を有することが好ましい。この縦割れは、ジルコニア含有層の耐剥離性を向上させるためにジルコニア含有層の成膜時に意図的に導入される。
耐熱基材やボンドコート層に比して熱膨張係数の小さいセラミックス層は、タービンの発停等に伴う熱サイクルが印加された際に、耐熱基材やボンドコート層との熱膨張係数の差による応力が作用するが、セラミックス層に作用する応力を、縦割れがその幅を拡大又は縮小することにより緩和するようになっている。
従って、熱サイクルに伴う膨張収縮による応力はセラミックス層自体にはほとんど作用せず、セラミックス層の剥離が極めて起こり難くなり、熱サイクル耐久性に優れる。
本発明によれば、溶射粉末を用いて溶射を行う際に、セラミックス層に縦割れを導入することができる。溶射法による成膜は、粉末を溶融又半溶融状態として耐熱基材上に噴射し、耐熱基材表面で急速に冷却凝固させることにより行われる。この耐熱基材表面で凝固される際の温度変化を大きくし、成膜されるセラミックス層に意図的に凝固割れを生じさせることで、セラミックス層に縦割れを導入できる。
セラミックス層に生じた亀裂は、従来の構成の遮熱コーティング材においては、セラミックス層に剥離を生じさせる原因となっていたが、本発明よるセラミックス層に導入された縦割れは、剥離の原因とはならない。これは、縦割れと、熱サイクルにより生じたセラミックス層の亀裂とでは、その周辺の結晶構造が異なることによる。すなわち、熱サイクルにより生じる亀裂は、高温中でZrO2の結晶相がt’相(準安定正方晶相)からt相(正方晶相)及びC相(立方晶)へ変化し、遮熱コーティング材の温度が低下した場合に高温相で安定であるt相が温度の低下によりm相(単斜晶相)及びC相(立方晶)となり、m相が生成される際に体積変化が生じる。この体積変化により形成された亀裂の周辺部には、m相が観測される。従って、熱サイクルによりm相とt相との相転移が繰り返されるため、亀裂は徐々に進展し、最終的にはセラミックス層を剥離させる。
これに対して、本発明によりセラミックス層に導入される縦割れにおいては、その周辺部にm相がほとんど存在しないため、熱サイクル中にセラミックス層内で相転移に伴う体積変化がほとんどなく、熱サイクルに伴う温度変化により縦割れが進展することはほとんどない。従って、この縦割れの導入によりセラミックス層の寿命が短くなることはないものと考えられる。
縦割れの延在方向は、膜面の法線方向(図示上下方向)に対して±40°以内とされることが好ましい。セラミックス層の面方向の亀裂は、セラミックス層の剥離を引き起こしやすくするため、縦割れの延在する方向は、可能な限りセラミックス層の膜面の法線方向と平行とするのが好ましい。しかし、法線方向に対して±40°以内の傾きであれば、セラミックス層の剥離を防止する効果を十分に得ることができる。
縦割れの延在方向の好ましい範囲は、セラミックス層の膜面の法線方向に対して±20°以下の範囲である。
セラミックス層における縦割れ同士の間隔(ピッチ)は、耐熱基材上に形成された合計膜の厚さ(但し、ボンドコート層を除く。)5〜100%とすることが好ましい。例えば、セラミックス層の膜厚を0.5mmとするならば、縦割れ同士の間隔は、0.025mm以上0.5mm以下の範囲とすることが好ましい。このような間隔でセラミックス層に縦割れを導入することで、耐剥離性に優れたセラミックス層を備えた遮熱コーティング部材を得ることができる。
ピッチが5%未満であると、下地のボンドコート層又はジルコニア含有層と接着面積が小さくなり、密着力が不足して剥離しやすくなる場合がある。間隔が100%を超えると、亀裂先端での剥離方向への特異応力が増大して剥離を誘発する場合がある。
縦割れを備えたセラミックス層は、例えば、溶射法又は電子ビーム物理蒸着法によるセラミックス層の成膜時に形成することができる。
溶射法により縦割れを備えたセラミックス層を形成する場合、溶射距離(溶射ガンと耐熱基材との距離)を従来ジルコニア層の成膜に用いられていた溶射距離の1/4〜2/3程度にまで近づけるか、あるいは、溶射距離は従来と同程度とし、溶射ガンに入力する電力を従来用いられていた電力の2倍〜25倍程度にまで高めることによりセラミックス層に縦割れを導入することができる。すなわち、溶射によりボンドコート層又はジルコニア含有層を有する耐熱基材に飛来する溶融又は半溶融状態の粒子の温度を高くすることで、耐熱基材上で急冷凝固される際の温度勾配を大きくし、凝固時の収縮により縦割れを導入することができる。この方法によれば、溶射距離及び/又は溶射ガンへの入力電力を調整することで、容易に縦割れの間隔や頻度(縦割れの面積密度)を制御することができ、所望の特性を備えたセラミックス層を形成することができる。これにより、優れた耐剥離性、熱サイクル耐久性を備えた遮熱コーティング部材を容易に形成することができる。
電子ビーム物理蒸着法により縦割れを備えたセラミックス層を形成する場合、例えば、アルデンヌ社製電子ビーム蒸着装置(例えば、TUBA150)を用いて、上述のインゴットをターゲット材料に用い、電子ビーム出力50kW、雰囲気10−4torrの減圧環境、耐熱基材温度1,000℃の代表的条件で、縦割れを備えたセラミック層を容易に形成することができる。
本発明によれば、トップコートをジルコニア含有層とセラミックス層の二層としてもよい。この場合、耐熱基材の表面から外に向けて、ボンドコート層、ジルコニア含有層、セラミックス層を順次形成することとなる。ジルコニア含有層は、好ましくはジルコニアを部分安定化した層である。ジルコニアを部分安定化することにより、ジルコニアの結晶安定性が向上し、タービン等の高温部品に用いた場合にも熱サイクル中でジルコニアの結晶相が変化し難く、相変態による亀裂及びその進展を防止することができる。従って、優れた耐剥離性を備え、熱サイクル耐久性に優れ、高温部品に好適である。
部分安定化ジルコニアとしては、好ましくは、Yb23とY23とDy23とEr23からなる選ばれる一以上で安定化されたジルコニアである。
Yb23で安定化されたジルコニアの場合、安定化剤であるYb23の含有量は、熱サイクル耐久性の点から、好ましくは8〜27重量%である。
Yb23とEr23とで安定化されたジルコニアの場合、好ましくは、安定化剤であるYb23含有量は0.1〜25重量%、安定化剤であるEr23含有量は0.1〜25重量%であり、Yb23とEr23の含有量の合計が10〜30重量%である。
トップコートをジルコニア含有層とセラミックス層の二層とした場合でも、トップコート全体の膜厚を0.1〜1mmとすることが好ましい。この場合、ジルコニア含有層とセラミックス層の各層は、耐熱基材上に設けた合計膜厚(但し、ボンドコート層を除く。)の10〜90%とすることが好ましい。ジルコニア含有層とセラミックス層のいずれか又は両方が、気孔又は縦割れを有する場合であっても同様である。
ジルコニア含有層は、公知の方法で形成することができる。例えば、Yb23で安定化されたジルコニア含有層は、Yb23粉末とZrO2粉末を混合して溶射粉末を作製し、溶射法により形成することができる。また、Yb23とEr23で安定化されたジルコニア含有層は、Yb23粉末とEr23粉末とZrO2粉末とを混合して溶射粉末を作製し、溶射法により形成できる。これにより、結晶安定性に優れ、耐剥離性に優れた部分安定化ジルコニア層を容易に歩留まり良く製造することができる。溶射法としては、大気圧プラズマ溶射法を挙げられる。溶射法に限らず、電子ビーム物理蒸着法により積層することもできる。
大気圧プラズマ溶射を用いる場合は、例えば、ZrO2粉と所定の添加割合のYb23粉を用意し、これらの粉を適当なバインダーや分散剤とともにボールミル中で混合してスラリー状にする。次に、これをスプレードライヤーにより粒状にして乾燥させ、次いで1200〜1600℃に加熱する拡散熱処理により固溶化させて、Yb23が均一に拡散されたZrO2−Yb23の複合粉を得る。そして、この複合粉をボンドコート層上に溶射することによりYbSZ層を得ることができる。
また、ジルコニア含有層の成膜法として電子ビーム物理蒸着法を用いる場合には、所定の組成を有する原料を焼結又は電融固化して得られるインゴットを使用する。
また、Yb23及びEr23により安定化されたジルコニアを用いる場合には、ZrO2粉末と、所定の添加割合のYb23粉、及びEr23粉を用意し、上記と同様の方法でZrO2−(Yb23+Er23)複合粉を作製し、この複合粉を用いて溶射又は電子ビーム物理蒸着を行うことで、ボンドコート層上にYb23及びEr23により安定化されたジルコニア層を形成することができる。
ジルコニア含有層は、好ましくは、1〜30%の気孔率(ジルコニア含有層に対するジルコニア含有層内に形成された気孔の体積占有率)を有する。気孔の存在により、部分安定化ジルコニア含有層の遮熱特性を向上させることができるとともに、熱サイクルに伴いジルコニア含有層に高い熱応力が作用した場合にもその応力を緩和することができる。従って、熱サイクル耐久性に優れた遮熱コーティング部材とすることができる。
気孔率が1%未満では、緻密であるためヤング率が高くなり、熱応力が高くなった場合に剥離が生じやすくなる。また、気孔率が30%を超えると、ボンドコートとの密着性が不足し、耐久性が低下する場合がある。
また、ジルコニア含有層の気孔率は、溶射電流や溶射距離を調節することで容易に制御することができ、適切な気孔率を備えたジルコニア含有層を形成することができる。これにより、耐剥離性に優れた遮熱コーティング部材を得ることができる。
溶射電流は、例えば、通常の600(A)から400(A)に低下することにより気孔率を5%程度から8%程度にまで増加できる。また、電流を増加することにより気孔率を低下することもできる。
プラズマガス流は、例えば、通常のAr/H量である35/7.4(l/min)から37.3/5.1(l/min)に水素流量割合を増加することにより、気孔率を5%程度から8%程度にまで増加できる。また、水素量を増加すると、気孔率を低下することができる。
溶射距離は、例えば、通常の150mmから210mmに増加させることにより、気孔率を5%程度から8%にまで増加できる。また、溶射距離を短くすることにより、気孔率を低下させることも可能である。更に、これらの組み合わせにより、気孔率を1%程度から最大30%程度の気孔率まで可変することができる。
本発明によれば、ジルコニア含有層は、その膜厚方向に延在する複数の縦割れを有することが好ましい。この縦割れは、ジルコニア含有層の耐剥離性を向上させるためにジルコニア含有層の成膜時に意図的に導入される。
耐熱基材やボンドコート層に比して熱膨張係数の小さいジルコニア含有層は、タービンの発停等に伴う熱サイクルが印加された際に、耐熱基材やボンドコート層との熱膨張係数の差による応力が作用するが、縦割れがその幅を拡大又は縮小することによりジルコニア含有層に作用する応力を緩和するようになっている。
従って、熱サイクルに伴う膨張収縮による応力はジルコニア含有層自体にはほとんど作用せず、部分安定化ジルコニア含有層の剥離が極めて起こり難くなり、熱サイクル耐久性に優れる。
本発明によれば、溶射粉末を用いて溶射を行う際に、ジルコニア含有層に縦割れを導入することができる。溶射法による成膜は、粉末を溶融又半溶融状態として耐熱基材上に噴射し、耐熱基材表面で急速に冷却凝固させることにより行われる。この耐熱基材表面で凝固される際の温度変化を大きくし、成膜されるジルコニア含有層に意図的に凝固割れを生じさせることで、ジルコニア含有層に縦割れを導入できる。
ジルコニア含有層に生じた亀裂は、従来の構成の遮熱コーティング材においては、ジルコニア含有層に剥離を生じさせる原因となっていたが、本発明よるジルコニア含有層に導入された縦割れは、剥離の原因とはならない。これは、縦割れと、熱サイクルにより生じたジルコニア含有層の亀裂とでは、その周辺の結晶組織が異なることによる。すなわち、熱サイクルにより生じる亀裂は、高温中でZrO2の結晶相がt’相(準安定正方晶相)からt相(正方晶相)及びC相(立方晶)へ変化し、遮熱コーティング材の温度が低下した場合に高温相において安定であるt相が温度の低下によりm相(単斜晶相)及びC相(立方晶)となり、m相が生成される際に体積変化が生じる。この体積変化により形成された亀裂の周辺部には、m相が観測される。従って、熱サイクルによりm相とt相との相転移が繰り返されるため、亀裂は徐々に進展し、最終的にはジルコニア含有層を剥離させる。
これに対して、本発明によりジルコニア含有層に導入される縦割れにおいては、その周辺部にm相がほとんど存在しないため、熱サイクル中にジルコニア含有層内で相転移に伴う体積変化がほとんどなく、熱サイクルに伴う温度変化により縦割れが進展することはほとんどない。従って、この縦割れの導入によりジルコニア含有層の寿命が短くなることはないものと考えられる。
縦割れの延在方向は、膜面の法線方向(図示上下方向)に対して±40°以内とされることが好ましい。ジルコニア含有層の面方向の亀裂は、ジルコニア含有層の剥離を引き起こしやすくするため、縦割れの延在する方向は、可能な限りジルコニア含有層の膜面の法線方向と平行とするのが好ましい。しかし、法線方向に対して±40°以内の傾きであれば、ジルコニア含有層の剥離を防止する効果を十分に得ることができる。
縦割れの延在方向の好ましい範囲は、ジルコニア含有層の膜面の法線方向に対して±20°以内の範囲である。
ジルコニア含有層における縦割れどうしの間隔(ピッチ)は、耐熱基材上に形成された合計膜厚(但し、ボンドコート層を除く。)の5〜100%とすることが好ましい。このような間隔でジルコニア含有層に縦割れを導入することで、耐剥離性に優れたジルコニア含有層を備えた遮熱コーティング材を得ることができる。ピッチが5%未満であると、下地のボンドコート層と接着面積が小さくなり、密着力が不足して剥離しやすくなる場合がある。間隔が100%を超えると、亀裂先端での剥離方向への特異応力が増大して剥離を誘発する場合がある。
縦割れを備えたジルコニア含有層は、例えば、溶射法又は電子ビーム物理蒸着法によるジルコニア含有層の成膜時に形成することができる。
溶射法により縦割れを備えたジルコニア含有層を形成する場合、溶射距離(溶射ガンと耐熱基材との距離)を従来ジルコニア含有層の成膜に用いられていた溶射距離の1/4〜2/3程度にまで近づけるか、あるいは、溶射距離は従来と同程度とし、溶射ガンに入力する電力を従来用いられていた電力の2倍〜25倍程度にまで高めることによりジルコニア含有層に縦割れを導入することができる。すなわち、溶射によりボンドコート層を有する耐熱基材に飛来する溶融又は半溶融状態の粒子の温度を高くすることで、耐熱基材上で急冷凝固される際の温度勾配を大きくし、凝固時の収縮により縦割れを導入することができる。この方法によれば、溶射距離及び/又は溶射ガンへの入力電力を調整することで、容易に縦割れの間隔や頻度(縦割れの面積密度)を制御することができ、所望の特性を備えたジルコニア含有層を形成することができる。これにより、優れた耐剥離性、熱サイクル耐久性を備えた遮熱コーティング部材を容易に形成することができる。
電子ビーム物理蒸着法により縦割れを備えたジルコニア含有層を形成する場合は、例えば、アルデンヌ社製電子ビーム蒸着装置(例えば、TUBA150)を用いて、上述のインゴットをターゲット材料に用い、電子ビーム出力50kW、雰囲気10−4torrの減圧環境、耐熱基材温度1,000℃の代表的条件で、縦割れを備えたジルコニア含有層を容易に形成することができる。
以下、本発明のいくつかの好ましい実施形態について図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
第1の実施形態は、一般式AZrで表されるセラミックスを用いて焼結体を作成するものである。一般式AZrで表されるセラミックスとしては、SmZrが好ましい。後述の実験例に示すように、800℃以上では熱伝導率が非常に低くなるためである。焼結体は、好ましくはガスタービン部品に用いられる。
一般式AZrで表されるセラミックスを用いることにより、YSZと略同等な線膨張率でありながら、YSZに比べて低熱伝導率となる。例えば、YSZ溶射被膜の熱伝導率は0.74〜2.02W/mKであるが、AZrでは、通常0.3〜1.15W/mKである。
第2の実施形態は、図1に示すようにセラミックス層をポーラスとしたものであり、低熱伝導率重視の遮熱コーティング部材が得られる。図1は、耐熱基材21上にボンドコート層22と一般式AZrで表されるセラミックス層24を順次含み、セラミックス層24が気孔24Pを有する遮熱コーティング部材を示す。ボンドコート層22の厚さは0.01〜1mmであり、セラミックス層24の厚さは0.1〜1mmである。セラミックス層24の気孔率は1〜30%である。
第2の実施形態によれば、低熱伝導の遮熱コーティング部材が得られる。
第3の実施形態は、図2に示すようにセラミックス層とジルコニア含有層をポーラスにしたものであり、低熱伝導で耐久性の良好な遮熱コーティング部材が得られる。図2は、耐熱基材31上にボンドコート層32とジルコニア含有層33と一般式AZrで表されるセラミックス層34を順次含み、ジルコニア含有層33が気孔33Pを有し、セラミックス層34が気孔34Pを有する遮熱コーティング部材を示す。ボンドコート層32の厚さは0.01〜1mmである。ジルコニア含有層33とセラミックス層34との合計の厚さは0.1〜1mmであり、ジルコニア含有層33の厚さはジルコニア含有層33とセラミックス層34の合計厚さの10〜90%であり、セラミックス層34の厚さは耐熱基材31上に形成されたジルコニア含有層33とセラミックス層34の合計厚さの10〜90%である。ジルコニア含有層33とセラミックス層34の気孔率はそれぞれ1〜30%である。
第3の実施形態によれば、ポーラスなジルコニア含有層とセラミックス層により遮熱性が良好であり、コスト的にも有利である。ジルコニア含有層の靱性も期待できる。
第4の実施形態は、図3に示すようにセラミックス層をポーラスとし、ジルコニア含有層に縦割を設けたものであり、低熱伝導であり、かつ高耐久性の遮熱コーティング部材が得られる。図3は、耐熱基材41上にボンドコート層42とジルコニア含有層43と一般式AZrで表されるセラミックス層44を順次含み、ジルコニア含有層43が縦割れ43Cを有し、セラミックス層44が気孔44Pを有する遮熱コーティング部材を示す。ボンドコート層42の厚さは0.01〜1mmである。ジルコニア含有層43とセラミックス層44との合計の厚さは0.1〜1mmであり、ジルコニア含有層43の厚さはジルコニア含有層43とセラミックス層44との合計の厚さの10〜90%であり、セラミックス層44の厚さは耐熱基材41上に形成されたジルコニア含有層43とセラミックス層44との合計の厚さの10〜90%である。ジルコニア含有層43における縦割れ同士の間隔(縦割れピッチ)はジルコニア含有層43とセラミックス層44との合計の厚さの5〜100%であり、縦割れの延在方向は膜面の法線に対して±40以内である。セラミックス層44の気孔率は1〜30%である。
第4の実施形態によれば、ポーラスなセラミックス層により遮熱の効果が得られ、ジルコニア含有層の縦割れ組織により熱サイクル耐久性が得られる。ジルコニア含有層の靱性も期待できる。
第5の実施形態は、図4に示すようにセラミックス層に縦割れを設けたものであり、耐久性を重視した遮熱コーティング部材が得られる。図4は、耐熱基材51上にボンドコート層52と一般式AZrで表されるセラミックス層54を順次含み、セラミックス層54が縦割れ54Cを有する遮熱コーティング部材を示す。ボンドコート層52の厚さは0.01〜1mmである。セラミックス層54の厚さは0.1〜1mmであり、縦割れピッチはセラミックス層54の厚さの5〜100%であり、縦割れの延在方向は膜面の法線に対して±40以内である。
第5の実施形態によれば、セラミックス層の縦割れ組織により熱サイクル耐久性が向上される。
第6の実施形態は、図5に示すようにセラミックス層とジルコニア含有層に縦割を設けたものであり、通常の熱伝導で超高耐久を期待できる遮熱コーティング部材を得ることができる。図5は、耐熱基材61上にボンドコート層62とジルコニア含有層63と一般式AZrで表されるセラミックス層64を順次含み、ジルコニア含有層63が縦割れ63Cを有し、セラミックス層64が縦割れ64Cを有する遮熱コーティング部材を示す。ボンドコート層62の厚さは0.01〜1mmである。ジルコニア含有層63とセラミックス層64との合計の厚さは0.1〜1mmであり、ジルコニア含有層63の厚さはジルコニア含有層63とセラミックス層64との合計の厚さの10〜90%であり、セラミックス層64の厚さはジルコニア含有層63とセラミックス層64との合計の厚さの10〜90%である。ジルコニア含有層63とセラミックス層64の縦割れピッチは、それぞれジルコニア含有層63とセラミックス層64との合計の厚さの5〜100%であり、縦割れの延在方向は膜面の法線に対して±40以内である。
第6の実施形態によれば、ジルコニア含有層とセラミックス層の縦割れ組織により熱サイクル耐久性が強化され、ジルコニア含有層の靱性も期待できる。
第7の実施形態は、図6に示すようにEB−PVD(電子ビーム物理蒸着)を用いてセラミックス層を柱状組織としたものであり、非常に高耐久で、かつ低熱伝導率の遮熱コーティング部材を得ることができる。図6は、耐熱基材71上にボンドコート層72と一般式AZrで表されるセラミックス層74を順次含み、セラミックス層74が柱状組織74Lを有する遮熱コーティング部材を示す。ボンドコート層72の厚さは0.01〜1mmである。セラミックス層74の厚さは0.1〜1mmである。
第7の実施形態によれば、セラミックス層の柱状組織の存在により熱サイクル耐久性を向上できる。この場合、熱伝導率は溶射コーティングに比べ劣るが、EB−PVDによって得られるYSZに比べると、20%以上熱伝導率を低減できる。
本発明に係る遮熱コーティング部材は、産業用ガスタービンの動翼や静翼、あるいは燃焼器の内筒や尾筒などの高温部品に適用して有用である。また、産業用ガスタービンに限らず、自動車やジェット機などのエンジンの高温部品の遮熱コーティング膜にも適用することができる。これらの部材に本発明の遮熱コーティング膜を被覆することで、熱サイクル耐久性に優れるガスタービン部材や高温部品を構成することができる。
図7と図8は、本発明の遮熱コーティング膜を適用可能なタービン翼(タービン部材)の構成例を示す斜視図である。図7に示すガスタービン動翼140は、ディスク側に固定されるタブテイル141、プラットフォーム142、翼部143等を備えて構成されている。また、図8に示すガスタービン静翼150は、内シュラウド151、外シュラウド152、翼部153等を備えて構成されており、翼部153にはシールフィン冷却孔154、スリット155等が形成されている。
図7と図8に示すタービン翼140、150を適用可能なガスタービンについて図9を参照して説明する。図9は、本発明に係るガスタービンの部分断面構造を模式的に示す図である。このガスタービン160は、互いに直結された圧縮機161とタービン162とを備える。圧縮機161は、例えば軸流圧縮機として構成されており、大気又は所定のガスを吸込口から作動流体として吸い込んで昇圧させる。この圧縮機161の吐出口には、燃焼器163が接続されており、圧縮機161から吐出された作動流体は、燃焼器163によって所定のタービン入口温度まで加熱される。そして所定温度まで昇温された作動流体がタービン162に供給されるようになっている。図9に示すように、タービン162のケーシング内部には、上述したガスタービン静翼150が、数段(図9では4段)設けられている。また、上述したガスタービン動翼140が、各静翼150と一組の段を形成するように主軸164に取り付けられている。主軸164の一端は、圧縮機161の回転軸165に接続されており、その他端には、図示しない発電機の回転軸が接続されている。
このような構成により、燃焼器163からタービン162のケーシング内に高温高圧の作動流体を供給すれば、ケーシング内で作動流体が膨張することにより、主軸164が回転し、このガスタービン160と接続された図示しない発電機が駆動される。すなわち、ケーシングに固定された各静翼150によって圧力降下させられ、これにより発生した運動エネルギーは、主軸164に取り付けられた各動翼140を介して回転トルクに変換される。そして、発生した回転トルクは、回転軸165に伝達され、発電機が駆動される。
本発明の遮熱コーティング部材を、これらのタービン翼に用いれば、遮熱効果と、耐剥離性に優れたタービン翼となるので、より高い温度環境で使用することができ、また耐久性に優れ、長寿命のタービン翼を実現することができる。また、より高い温度環境において適用可能であることは、作動流体の温度を高められることを意味し、これによりガスタービン効率を向上させることも可能となる。また、本発明の遮熱コーティング部材は、遮熱性に優れるため、冷却用空気流量を低減でき、性能向上に寄与できる。
本発明の遮熱コーティング部材は、ガスタービンに限らず、デーゼルエンジンのピストンクラウンや、ジェットエンジン部品等にも適用可能である。
以下、本発明のいくつかの好ましい実施形態について図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜2
バルク体での熱伝導率を調査するため、AZrのうちSmZr、GdZr又はDyZr焼結体を、ZrO2粉(日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrO)とともにSm3粉、Gd3粉又はDy(日本イットリウム製微粉3CシリーズSm粉、Gd3粉又はDy粉)を原料とし、常圧焼結法により、焼結温度1600℃、焼結時間を5時間として製作した。その後、1mm程度の寸法に切り出し、焼結体での熱伝導率をJIS R1611で規定されるレーザーフラッシュ法により測定した。その結果を図10に示す。
比較例1
バルク体での比較のため、Yを8重量%含有するYSZ焼結体を実施例1と同様な方法により焼結温度1600℃で製作した。その後、1mm程度の寸法に切り出し、焼結体での熱伝導率をJIS R1611で規定されるレーザーフラッシュ法により測定した。その結果を図10に示す。図10によれば、AZrの結晶構造を持つ材料は、いずれもYSZに比べて熱伝導率が低く、25%以上低減されていることがわかる。
実施例3〜4
試料を作製し、熱サイクル寿命の測定を行った。耐熱基材としてNi基耐熱合金を用いたが、その合金組成は、16重量%のCr、8.5重量%のCo、1.75重量%のMo、2.6重量%のW、1.75重量%のTa、0.9重量%のNb、3.4重量%のAl、3.4重量%のTi、及び残部Niであった。耐熱基材の寸法は、厚さ5mmで、直径30mmの円板とした。
耐熱基材の表面をAl23粒でグリッドブラストした後、その上に32重量%のNi、21重量%のCr、8重量%のAl、0.5重量%のY、及び残部Coからなる組成のCoNiCrAlY合金からなるボンドコート層を低圧プラズマ溶射法により0.1mmの厚さで形成した。
このCoNiCrAlYのボンドコート層上に、SmZr又はGdZrを気孔率が10%のポーラス組織となるように、大気プラズマ溶射法により0.5mmの厚さで成膜した。なお、大気圧プラズマ溶射法は、スルザーメテコ社製溶射ガン(F4ガン)を使用し、SmZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズSmと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)又はGdZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズGdと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)の溶射粉末を用いて溶射電流600(A)、溶射距離150(mm)、粉末供給量60(g/min)、Ar/H量;35/7.4(l/min)の条件により、気孔が含まれた成膜を行った。
成膜したトップコート層の気孔率は、断面ミクロ組織観察の結果を画像解析により、気孔部とセラミックス部とを2値化することにより求めた。
実施例5〜6
ボンドコート層の形成までは、実施例3〜4と同様であった。その後、YSZ溶射粉末(スルザーメテコ社製204NS−G、8質量%イットリアと92質量%ジルコニアの配合比)を用いて0.25mmの厚さでYSZ層を気孔率10%のポーラス組織で成膜した。気孔が含まれたYSZ層は、大気圧プラズマ溶射法により、スルザーメテコ社製溶射ガン(F4ガン)を用いて、YSZの溶射粉末を用いて溶射電流600(A)、溶射距離150(mm)、粉末供給量60(g/min)、Ar/H量;35/7.4(l/min)の条件により成膜した。
その後、SmZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズSmと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)又はGdZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズGdと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)を気孔率が10%のポーラス組織となるよう大気圧プラズマ溶射法で0.25mm成膜した。全体のトップコート層の膜厚は0.5mmであった。気孔が含まれたSmZr及びGdZr層は、スルザーメテコ社製溶射ガン(例えばF4ガン)を用いて、SmZr又はGdZrの溶射粉末を用いて溶射電流600(A)、溶射距離150(mm)、粉末供給量60(g/min)、Ar/H量;35/7.4(l/min)の条件により成膜した。
比較例2
ボンドコート層の形成までは、実施例3〜4と同様であった。その後、YSZ溶射粉末(スルザーメテコ社製204NS−G、8質量%イットリアと92質量%ジルコニアの配合比)を用いて0.5mmの厚さでYSZ層を気孔率10%のポーラス組織となるように、大気圧プラズマ溶射法により成膜した。気孔が含まれたYSZ層は、大気圧プラズマ溶射法により、スルザーメテコ社製溶射ガン(F4ガン)を用いて、YSZの溶射粉末を用いて溶射電流600(A)、溶射距離150(mm)、粉末供給量60(g/min)、Ar/H量;35/7.4(l/min)の条件により成膜した。
実施例7〜8
ボンドコート層の形成までは、実施例3〜4と同様であった。その後、YSZ溶射粉末(スルザーメテコ社製204NS−G、8質量%イットリアと92質量%ジルコニアの配合比)を用いて0.25mmの厚さでYSZ層を高い入熱条件を用いた大気圧プラズマ溶射法により縦割れ組織で成膜した。YSZ層に縦割れの導入は、溶射距離(溶射ガンと耐熱基材との距離)を従来ジルコニア含有層の成膜に用いられていた溶射距離の150mmから50mmに近づけるか、あるいは、溶射距離は従来と同程度とし、溶射ガン電流を600(A)から700(A)に高めることにより行った。縦割れ間隔は、断面ミクロ組織観察により、0.2mmであった。
その後、SmZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズSmと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)又はGdZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズGdと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)を気孔率が10%のポーラス組織となるよう大気圧プラズマ溶射法で0.25mm成膜した。全体のトップコートの膜厚は0.5mmであった。気孔が含まれたSmZr及びGdZr層は、スルザーメテコ社製溶射ガン(F4ガン)を用いて、SmZr又はGdZrの溶射粉末を用いて溶射電流600(A)、溶射距離150(mm)、粉末供給量60(g/min)、Ar/H量;35/7.4(l/min)の条件により成膜した。
実施例9〜10
ボンドコート層の形成までは、実施例3〜4と同様であった。その後、SmZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズSmと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)又はGdZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズGdと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)を用いて0.5mmの厚さでSmZr層又はGdZr層を高い入熱条件を用いた大気圧プラズマ溶射法により縦割れ組織で成膜した。SmZr層又はGdZr層への縦割れの導入は、溶射距離(溶射ガンと耐熱基材との距離)を従来ジルコニア含有層の成膜に用いられていた溶射距離の150mmから100mmに近づけるか、あるいは、溶射距離は従来と同程度とし、溶射ガン電流を600(A)から650(A)に高めることにより行った。縦割れ間隔は、断面ミクロ組織観察により、0.2mmであった。
実施例11〜12
ボンドコート層の形成までは、実施例3〜4と同様であった。その後、YSZ溶射粉末(スルザーメテコ社製204NS−G、8質量%イットリアと92質量%ジルコニアの配合比)を用いて0.25mmの厚さでYSZ層を高い入熱条件を用いた大気圧プラズマ溶射法により縦割れ組織で成膜した。YSZ層に縦割れの導入は、溶射距離(溶射ガンと耐熱基材との距離)を従来ジルコニア含有層の成膜に用いられていた溶射距離の150mmから50mmに近づけるか、あるいは、溶射距離は従来と同程度とし、溶射ガン電流を600(A)から700(A)に高めることにより行った。縦割れ間隔は、断面ミクロ組織観察により、0.2mmであった。
その後、SmZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズSmと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)又はGdZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズGdと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)を用いてSmZr層もしくはGdZr層を同様に高い入熱条件を用いた大気圧プラズマ溶射法により0.25mmの厚さで縦割れ組織で成膜した。SmZr層又はGdZr層への縦割れの導入は、溶射距離(溶射ガンと耐熱基材との距離)を従来ジルコニア含有層の成膜に用いられていた溶射距離の150mmから100mmに近づけるか、あるいは、溶射距離は従来と同程度とし、溶射ガン電流を600(A)から650(A)にまで高めることにより行った。縦割れ間隔は、断面ミクロ組織観察により、0.2mmであった。全体のトップコートの膜厚は0.5mmであった。
比較例3
ボンドコート層の形成までは、実施例3〜4と同様であった。その後、YSZ溶射粉末(スルザーメテコ社製204NS−G、8質量%イットリアと92質量%ジルコニアの配合比)を用いて0.5mmの厚さでYSZ層を高い入熱条件を用いた大気圧プラズマ溶射法により縦割れ組織で成膜した。YSZ層に縦割れの導入は、溶射距離(溶射ガンと耐熱基材との距離)を従来ジルコニア含有層の成膜に用いられていた溶射距離の150mmから50mmに近づけるか、あるいは、溶射距離は従来と同程度とし、溶射ガン電流を600(A)から700(A)にまで高めることにより行った。縦割れ間隔は、断面ミクロ組織観察により、0.2mmであった。
実施例13〜14
ボンドコート層の形成までは、実施例3〜4と同様であった。その後、0.5mmの厚さでSmZr層又はGdZr層を電子ビーム物理蒸着法により柱状組織で成膜した。電子プラズマ物理蒸着法は、アルデンヌ社製電子ビーム蒸着装置(例えば、TUBA150)を用いて、SmZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズSmと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)又はGdZr(日本イットリウム製微粉3CシリーズGdと日本イットリウム製微粉TZ−0であるZrOを用いて粉末混合法により合成)の焼結インゴットをターゲット材料に用い、電子ビーム出力50kW、雰囲気10−4torrの減圧環境、耐熱基材温度1,000℃の条件で行った。柱状晶は、直径が50μm以下の柱状晶であった。
比較例4
ボンドコート層の形成までは、実施例3〜4と同様であった。その後、0.5mmの厚さでYSZを電子ビーム物理蒸着法により柱状晶組織で成膜した。電子プラズマ物理蒸着法は、アルデンヌ社製電子ビーム蒸着装置(例えば、TUBA150)を用いて、YSZ粉(スルザーメテコ社製204NS−G、8質量%イットリアと92質量%ジルコニアの配合比)を1600℃で5時間の条件で常圧焼結したインゴットをターゲット材料に用い、電子ビーム出力50kW、雰囲気10−4torrの減圧環境、耐熱基材温度1,000℃の条件で行った。柱状晶は、直径が50μm以下の柱状晶であった。
熱伝導率の測定
以上により得られた各試料について熱伝導率の測定を行った。熱伝導率は、JIS R 1611に規定されるレーザーフラッシュ法により測定した。
熱サイクル耐久性の評価
以上により得られた各試料について熱サイクル耐久性の評価を行った。図11は、本実施例において熱サイクル耐久性の評価に用いたレーザ式熱サイクル試験装置の模式断面図である。この図に示すレーザ式熱サイクル試験装置は、本体部133上に配設された試料ホルダ132に、耐熱基材131A上に遮熱コーティング膜131Bが形成された試料131を、遮熱コーティング膜131Bが外側となるように配置し、この試料131に対して炭酸ガスレーザ装置130からレーザ光Lを照射することで試料131を、遮熱コーティング膜131B側から加熱するようになっている。また、レーザ装置130による加熱と同時に本体部133を貫通して本体部133の内部の試料131裏面側と対向する位置に配設された冷却ガスノズル134の先端から吐出されるガス流Fにより試料131をその裏面側から冷却するようになっている。
このレーザ式熱サイクル試験装置によれば、容易に試料131内部に温度勾配を形成することができ、ガスタービン部材などの高温部品に適用された場合の使用環境に即した評価を行うことができる。図12(a)は、図10に示す装置により熱サイクル試験に供された試料の温度変化を模式的に示すグラフである。この図に示す曲線A〜Cは、それぞれ図12(b)に示す試料131における温度測定点A〜Cに対応している。図12に示すように、図11に示す装置によれば試料131の遮熱コーティング膜131B表面(A)、遮熱コーティング膜131Bと耐熱基材131Aとの界面(B)、耐熱基材131Aの裏面側(C)の順に温度が低くなるように加熱することができる。
従って、例えば、遮熱コーティング膜131Bの表面を1200℃以上の高温とし、遮熱コーティング膜131Bと耐熱基材131Aとの界面の温度を800〜1000℃とすることで、実機ガスタービンと同様の温度条件とすることができる。なお、本試験装置による加熱温度と温度勾配は、レーザ装置130の出力とガス流Fとを調整することで、容易に所望の温度条件とすることができる。
本例では、図11に示すレーザ式熱サイクル試験装置を用い、最高表面温度(遮熱コーティング膜表面の最高温度)を1500℃とし、最高界面温度(遮熱コーティング膜と耐熱基材との界面の最高温度)を1000℃とする繰り返しの加熱を行った。その際、加熱時間3分、冷却時間3分の繰り返しとした(冷却時の表面温度は100℃以下になるように設定)。この熱サイクル試験において遮熱コーティング膜に剥離が生じた時点でのサイクル数を熱サイクル寿命として表1に併記する。
Figure 2006193828
表1に示すように、本発明の遮熱コーティグ部材は、熱サイクル耐久性に優れ、熱伝導率が低いことが確認された。
本発明の第2の実施形態である遮熱コーティング部材の模式断面図である。 本発明の第3の実施形態である遮熱コーティング部材の模式断面図である。 本発明の第4の実施形態である遮熱コーティング部材の模式断面図である。 本発明の第5の実施形態である遮熱コーティング部材の模式断面図である。 本発明の第6の実施形態である遮熱コーティング部材の模式断面図である。 本発明の第7の実施形態である遮熱コーティング部材の模式断面図である。 本発明に係るタービン部材の一例である動翼を示す斜視図である。 本発明に係るタービン部材の一例である静翼を示す斜視図である。 図7と図8に示すガスタービン部材を備えたガスタービンの一例を示す部分断面図である。 温度と熱伝導率の測定結果を示す。 本発明の実施例において用いたレーザ式熱サイクル試験装置の模式断面図である。 図12(a)は、図11に示すレーザ熱サイクル試験装置による熱サイクル試験時の試料の温度履歴を示すグラフであり、図12(b)は、図12(a)の各曲線に対応する試料上の測定点を示す説明図である。
符号の説明
21 耐熱基材
22 ボンドコート層
24 セラミックス層
24P 気孔
31 耐熱基材
32 ボンドコート層
33 ジルコニア含有層
33P 気孔
34 セラミックス層
34P 気孔
41 耐熱基材
42 ボンドコート層
43 ジルコニア含有層
43C 縦割れ
44 セラミックス層
44P 気孔
51 耐熱基材
52 ボンドコート層
54 セラミックス層
54C 縦割れ
61 耐熱基材
62 ボンドコート層
63 ジルコニア含有層
63C 縦割れ
64 セラミックス層
64C 縦割れ
71 耐熱基材
72 ボンドコート層
74 セラミックス層
74L 柱状晶
140 動翼(タービン部材)
141 タブテイル
142 プラットフォーム
143 翼部
150 静翼(タービン部材)
151 内シュラウド
152 外シュラウド
153 翼部
154 冷却孔
155 スリット
160 ガスタービン
161 圧縮機
162 タービン
163 燃焼器
164 主軸
165 回転軸
130 CO2レーザ装置
131 試料
131A 耐熱基材
131B 遮熱コーティング膜
132 試料ホルダ
133 本体部
134 冷却ガスノズル

Claims (18)

  1. SmZrを含んでなる、耐熱基材を対象とする遮熱コート材料。
  2. 上記耐熱基材が、ガスタービン用部品に用いられる基材である請求項1に記載の遮熱コート材料。
  3. SmZr又はGdZrの焼結体を含んでなる遮熱部材。
  4. 耐熱基材と、該耐熱基材上に形成されたボンドコート層と、該ボンドコート層上に形成されたセラミックス層とを含んでなる遮熱コーティング部材であって、該セラミックス層がSmZrを含む遮熱コーティング部材。
  5. 耐熱基材と、該耐熱基材上に形成されたボンドコート層と、該ボンドコート層上に形成されたセラミックス層とを含んでなる遮熱コーティング部材であって、該セラミックス層が一般式AZr(式中、Aは希土類元素を表す。)で表されるセラミックスを含み気孔率1〜30%を有する遮熱コーティング部材。
  6. 耐熱基材と、該耐熱基材上に形成されたボンドコート層と、該ボンドコート層上に形成されたセラミックス層とを含んでなる遮熱コーティング部材であって、該セラミックス層が一般式AZr(式中、Aは希土類元素を表す。)で表されるセラミックスを含み厚さ方向に該耐熱基材上のボンドコート層以外の全層の厚さの5〜100%の間隔で縦割れを有する遮熱コーティング部材。
  7. 耐熱基材と、該耐熱基材上に形成されたボンドコート層と、該ボンドコート層上に形成されたセラミックス層とを含んでなる遮熱コーティング部材であって、該セラミックス層が一般式AZr(式中、Aは希土類元素を表す。)で表される柱状晶である遮熱コーティング部材。
  8. 上記Aが、LaとNdとSmとGdとDyとErとYbとLuからなる一群から選ばれる請求項5〜7のいずれかに記載の遮熱コーティング部材。
  9. 上記Aが、Smである請求項5〜7のいずれかに記載の遮熱コーティング部材。
  10. 上記ボンドコート層と上記セラミックス層との間に、気孔率1〜30%のジルコニア含有層を更に含んでなる請求項5〜9のいずれかに記載の遮熱コーティング部材。
  11. 上記ボンドコート層と上記セラミックス層との間に、厚さ方向に上記耐熱基材上のボンドコート層以外の全層の厚さの5〜100%の間隔で縦割れを有するジルコニア含有層を更に含んでなる請求項5〜9のいずれかに記載の遮熱コーティング部材。
  12. 請求項5〜9のいずれかに記載の遮熱コーティング部材を備えるガスタービン。
  13. 耐熱基材上にボンドコート層を形成するステップと、該ボンドコート層上にSm2Zrを含むセラミックス層を形成するステップを含む遮熱コーティング部材の製造方法。
  14. 耐熱基材上にボンドコート層を形成するステップと、該ボンドコート層の上にAZr(式中、Aは希土類元素を表す。)のセラミックス層を形成するステップを含む遮熱コーティング部材の製造方法。
  15. 上記ボンドコート層形成ステップと、上記セラミックス層形成ステップの間に、ジルコニア含有層を形成するステップを含む請求項14に記載の遮熱コーティング部材の製造方法。
  16. 上記セラミックス層形成ステップ、又は該当する場合にはジルコニア含有層形成ステップが、気孔を導入する段階を含む請求項14又は請求項15に記載の遮熱コーティング部材の製造方法。
  17. 上記セラミックス層形成ステップ、又は該当する場合にはジルコニア含有層形成ステップが、厚さ方向の縦割れを導入する段階を含む請求項14又は請求項15に記載の遮熱コーティング部材の製造方法。
  18. 耐熱基材上にボンドコート層を形成するステップと、該ボンドコート層の上に電子ビーム物理蒸着法を用いて一般式AZr(式中、Aは希土類元素を表す。)の柱状晶のセラミックス層を形成する遮熱コーティング部材の製造方法。
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