JP2006190853A - 量子井戸構造及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 良質な結晶から形成される量子井戸構造及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
InP基板1上に形成され、それぞれ格子定数の異なる障壁層4と井戸層5とを積層してなる歪多重量子井戸構造10において、井戸層5を成長速度0.4nm/秒以上で形成することにより、3次元成長を抑制すると共に基板1の格子定数に対して1.5%以上の圧縮歪を有する井戸層5とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮歪みの大きな井戸層を有する良質な量子井戸構造及び当該構造を容易に製造することができる製造方法に関し、例えば、半導体レーザ、光変調素子および光増幅素子などの活性層に用いることができる。
従来、圧縮歪を加えた井戸層を有する歪量子井戸構造を、半導体レーザの活性層として用いることによって、発振しきい値電流の低減、発振スペクトル線幅の狭線幅化および変調周波数の高速化など、レーザ特性が著しく改善されることが、数多く報告されている。
井戸層の圧縮歪量をさらに増大させることができれば、オージェ再結合による非発光再結合の低減効果や微分利得の増大効果によって、発振しきい電流や変調周波数等におけるレーザ特性がさらに向上することが知られている(下記、非特許文献1,2を参照)。
基板上にInGaAsあるいはInGaAsPを成長させる場合、結晶成長の進行が層状となる、いわゆる2次元成長がデバイス形成のための結晶成長の前提になっているが、基板と成長層との格子定数の差、すなわち歪量が大きい場合、結晶成長の進行が島状となる、いわゆる3次元成長となることが知られている。成長層の圧縮歪を増加させた場合、結晶成長が2次元成長から3次元成長に変わる歪量は+1.5%程度であることが知られている(下記、非特許文献3を参照。)。
また、上記圧縮歪を有するInGaAsあるいはInGaAsP井戸層の3次元成長には、III族原料であるインジウムの表面拡散(マイグレーション)が大きく影響していることが知られている(下記、非特許文献4を参照。)。
通常、基板に格子整合したInGaAsあるいはInGaAsPを成長させる場合、良質な結晶性を得るために、インジウムの表面拡散を促し、表面拡散長を長くすることが望ましい。しかし、成長させるInGaAsあるいはInGaAsPが基板に対し圧縮歪を有する場合、インジウムの拡散長が長いと、3次元成長の基点となる膜中の欠陥や転位に到達するインジウム数が増加するため、3次元成長が起こりやすい。
基板上に圧縮歪を有するInGaAsあるいはInGaAsPを井戸層とする歪多重量子井戸構造を成長させる場合においても、井戸層が上述するように大きな圧縮歪を有すると、上記3次元成長の影響によって、非発光再結合中心となる欠陥が発生するなどの問題が生ずる。
図4は、従来方法により作製された歪多重量子井戸構造を示す概略断面構造図である。
同図には、大きな圧縮歪を有する井戸層を含む歪多重量子井戸構造において、3次元成長が発生した場合の断面を模式的に示してある。
同図に示すように、従来の歪多重量子井戸構造20はInGaAsP障壁層14とInGaAs井戸層15とが積層されてなり、歪多重量子井戸構造20の一方には、InP基板11とInPバッファ層12とInGaAsPガイド層13とが形成され、他方にはInGaAsPガイド層16とInPキャップ層17とが形成されている。一例として、障壁層14を4層とし、井戸層15は3層とした例を示してある。
このような井戸層15の3次元成長は、井戸層15の圧縮歪が大きくなるほど顕著になることが知られている。さらに、井戸層15の積層数が増大すると、それに伴って歪多重量子井戸構造20内に蓄積される歪応力が増加するため、上記3次元成長の影響が増大することが知られている(下記、非特許文献5を参照。)。
したがって、歪量が+1.5%以上の井戸層を有する歪量子井戸構造において、欠陥の発生を抑え、良質な結晶を得るためには、上記3次元成長を抑制する必要があった。
また、井戸層の圧縮歪を増加させるためには、InGaAsあるいはInGaAsPにおけるインジウム組成を増加させる必要がある。しかし、InGaAsあるいはInGaAsP中のインジウム組成の増加によりInGaAsあるいはInGaAsP表面にインジウム組成の大きな領域(インジウムリッチ領域)が生じる。さらに上記インジウムリッチ領域に形成されたInGaAsからインジウムが再蒸発するため、InGaAsにおけるインジウム組成が減少し、インジウム組成の大きなInGaAs、すなわち大きな圧縮歪を有するInGaAsが成長できないことが知られている(下記、非特許文献6を参照。)。
したがって、圧縮歪が+1.5%以上の井戸層を有する歪量子井戸構造を得るためには、InGaAsあるいはInGaAsPからのインジウムの再蒸発を抑制する必要もあった。
上述するように、基板上の歪量子井戸構造における+1.5%以上の圧縮歪を加えたInGaAsあるいはInGaAsPからなる井戸層においては、3次元的な島状成長が発生するという問題があった。さらにインジウムの再蒸発によりInGaAsあるいはInGaAsP中のインジウム組成が減少するため、所望の歪量が得られないという問題があった。
したがって、歪量子井戸構造を有する半導体レーザ、光変調器素子等の半導体光素子の素子特性を向上させるために、井戸層の3次元成長およびインジウム原子の再蒸発を抑制でき、良質な結晶を得ることができる製造方法が強く求められていた。
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題を解決し、良質な結晶から形成される量子井戸構造及びその製造方法を提供することを目的とする。具体的には、基板と+1.5%以上の歪量を有する井戸層(例えば、InGaAsまたはInGaAsPなどで形成)における3次元成長を抑制することにより、結晶欠陥の発生を抑えることができ、更に、インジウムの再蒸発を抑制することにより、井戸層の歪量を容易に制御した量子井戸構造及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る量子井戸構造は、基板上に形成され、それぞれ格子定数の異なる障壁層と井戸層とを積層してなる量子井戸構造において、3次元成長が抑制されると共に基板の格子定数に対して1.5%以上の圧縮歪を有する井戸層とした量子井戸構造であり、そして、当該特徴を有する構造を実現する製造方法としては、井戸層を成長速度0.4nm/秒以上で形成すること主要な特徴とする。
井戸層や障壁層は、例えば、有機金属気相エピタキシー法、分子線エピタキシー法、ガスソース分子線エピタキシー法又は化学ビームエピタキシー法の結晶成長方法で形成することができる。また、井戸層または障壁層は、例えば、それぞれInGaAsまたはInGaAsPにより形成することができる。
一般には、上述するようにInGaAsまたはInGaAsPからなる井戸層の格子歪が+1.5%以上になると3次元的な島状成長が起こり、さらに結晶欠陥が発生するためにデバイスヘの応用が困難であった。また、歪量が+1.5%以上になるとインジウムの再蒸発が顕著になり、インジウム組成を増加させることが困難になるため、井戸層に+1.5%以上の歪量を加えることが困難であった。
しかし、第1の実施例に詳細を記載するように、井戸層を成長させる際の成長速度を1秒当たり0.4nm以上にすると、3次元成長を促進させる原因となるインジウムの表面拡散を抑制することができ、InGaAsあるいはInGaAsPからなる井戸層の3次元成長を抑制することができる。その結果、圧縮歪量が増加しても平坦な井戸層と障壁層との界面を有する良質な量子井戸構造とすることができる。
さらに、第2の実施例に詳細を記載するように、井戸層を成長させる際の成長速度を1秒当たり0.4nm以上にすることにより、インジウムの再蒸発も抑制可能なため、+1.5%以上の圧縮歪を有するInGaAsあるいはInGaAsPからなる井戸層を有する量子井戸構造においても、井戸層の歪量を容易に制御することができる。
歪量が+1.5%以上の井戸層を有する従来の歪量子井戸構造の製造方法では、井戸層の成長速度に関する規定はなく、特に有機金属気相エピタキシー法(MOVPE法)で井戸層の成長速度により結晶欠陥の発生を抑える方法は取られてこなかった。
これに対して本発明では、1秒当たりに成長させる膜厚を0.4nm以上とすることで、+1.5%以上の歪量の井戸層を有する量子井戸構造においても、平坦な井戸層と障壁層との界面を有し欠陥の少ない(3次元成長が抑制された)結晶を得ることが可能となる。さらに、井戸層の歪量も容易に制御することが可能となる。なお、成長速度は0.4nm/秒以上であれば、これらの効果を奏すると考えられ、上限値については、現在のところ成膜方法に起因する成膜限界値が上限値となる。したがって、例えば、現在の成膜方法の中でも最も成膜速度が速いと考えられるMOVPE法では、約3nm/秒が上限値となる。しかしながら、当該上限値は成膜方法に起因するものであり、当該上限値以上で上記効果を奏さなくなるという意味ではない。今後、当該上限値以上の成膜性能を有する成膜方法、成膜装置などが開発された場合には、約3nm/秒より速い成膜速度でも上記効果を奏すると考えられる。
本発明によれば、従来作製が困難であった+1.5%以上という高い圧縮歪を有し、かつ3次元成長が抑制された井戸層を有する量子井戸構造を容易に作製することができ、当該構造を適用したレーザの高速化、発振しきい値電流の低減などデバイス特性の向上実現に極めて有用である。
<第1の実施例>
図1は、本発明の実施例に係る歪多重量子井戸構造を示す概略断面構造図である。同図を用いて、井戸層として圧縮歪を有するInGaAsを用い、障壁層としてInGaAsを用いた本発明の第1の実施例を説明する。
同図に示すように、本実施例に係る歪多重量子井戸構造10はInGaAs障壁層4とInGaAs井戸層5とを積層してなり、歪多重量子井戸構造10の一方には、InP基板1とInPバッファ層(膜厚200nm)2とInP基板1に格子整合するInGaAsPガイド層(バンドギャップ波長1.3μm、膜厚100nm)3とを形成し、他方にはInP基板1に格子整合するInGaAsPガイド層(バンドギャップ波長1.3μm、膜厚100nm)6とInPキャップ層(膜厚100nm)7とを形成してある。同図には、障壁層4を4層とし、井戸層15は3層とした例を示してある。
InGaAs井戸層5としては圧縮歪を有する膜厚10nmのInGaAs層を用い、InGaAs障壁層4としては引張り歪−0.1%、膜厚18.5nmのInGaAs層を用いた。結晶成長は有機金属気相エピタキシー法によって行い、成長温度は700℃である。また、III族原料としてはトリメチルインジウム(TMIn)およびトリエチルガリウム(TEGa)を用い、V族原料としてはアルシン(AsH3)およびホスフィン(PH3)を使用した。
一般に、レーザウエハにおけるフォトルミネッセンス(PL)発光強度は、発振しきい値電流密度と密接な関連があり、フォトルミネッセンス発光強度が低下すると、レーザの発振しきい値電流密度が上昇することが知られている(上記、非特許文献7を参照。)。そのため、良好なデバイス特性を得るためには、井戸層の成長速度をフォトルミネッセンス発光強度の低下が生じない範囲に設定する必要がある。
図2は、PL(フォトルミネッセンス)発光強度と、井戸層の成長速度(1秒あたりの成長膜厚)との関係の一例を示す図であり、本実施例に係る歪多重量子井戸構造について、フォトルミネッセンス発光強度の井戸層成長速度依存性を測定した結果である。同図では、横軸を井戸層の成長速度(nm/秒)とし、縦軸を歪多重量子井戸構造のフォトルミネッセンス発光強度(対数任意目盛)とした。このときの井戸層の圧縮歪は+1.65%とした。
同図から明らかなように、フォトルミネッセンス発光強度は、成長速度0.4nm/秒を境に急激に変化し、0.4nm/秒より小さい成長速度では弱い発光強度である一方、0.4nm/秒以上の成長速度では強い発光強度が維持されている。したがって、井戸層5の成長速度を0.4nm/秒以上に設定すれば、フォトルミネッセンス強度の低下を防ぎ、高い発光強度が得られることが確認された。
さらに、InGaAs井戸層5の成長速度を0.68nm/秒として、InGaAs井戸層5の圧縮歪量を増加させて歪多重量子井戸構造10を形成した場合、エックス線回折法(XRD)およびフォトルミネッセンスの観察結果から、3次元成長することなく良質な歪多重量子井戸構造が得られていることが確認された。
一方、成長速度を0.35nm/秒(0.4nm/秒以下)として井戸層を成長させた場合、井戸層が3次元成長してしまうことにより、InGaAs井戸層とInGaAs障壁層における界面が悪化していることがエックス線回折法により磯認された。さらに、フォトルミネッセンス発光は確認できなかった。このように井戸層が3次元成長すると、非発光再結合中心となる欠陥が発生し、フォトルミネッセンスにおける発光強度が著しく低下し、十分な発光強度を得ることは困難である。
しかし、本実施例に示すように、0.4nm/秒以上の成長速度で井戸層5を成長させることにより、井戸層5における3次元成長を抑制でき、その結果として結晶欠陥の発生を抑えることができるため、十分なフォトルミネッセンス発光強度の結晶を得ることができる。
本実施例における検討では井戸層5の成長速度が0.83nm/秒までの場合を示した(図2を参照。)が、0.83nm/秒以上の成長速度においても3次元成長の抑制が可能であり、同様の効果が得られるのは明らかである。
また、本実施例における検討では井戸層5としてInGaAsを用いたが、InGaAsPを井戸層とした場合でも、同様に、井戸層5の成長速度が0.4nm/秒未満では結晶に加わる歪によって3次元成長が生じることが確認された。そして、InGaAsP井戸層の成長速度を本実施例と同様に0.4nm/秒以上とすることによって、本実施例と同様に良好な結果が得られることが確認された。また、本実施例では、障壁層としてInGaAs層を用いたが、InGaAsP層を用いた場合でも本実施例と同様の効果が得られた。
また、本実施例ではV族原料としてアルシンおよびホスフィンを用いたが、有機金属材料であるターシャリーブチルアルシン(TBAs)およびターシャリーブチルホスフィン(TBP)を用いても、同様の効果が得られた。
また、本実施例では有機金属気相エピタキシー法によって各層を成長させたが、分子線エピタキシー法、ガスソース分子線エピタキシー法、化学ビームエピタキシー法のいずれを用いても、同様の効果が得られた。
<第2の実施例>
本実施例に係る歪多重量子井戸構造は、井戸層として圧縮歪を有するInGaAsを用い、障壁層として引張り歪−0.1%を有するInGaAsPを用いると共に、井戸層を3層とし、障壁層を4層とした歪多重量子井戸構造であり、有機金属気相エピタキシー法により成長させて形成した。歪多重量子井戸構造以外の各層部分(InP基板など)は第1の実施例と同じとした。
歪多重量子井戸構造の井戸層としては、成長速度を0.35nm/秒(比較例)、0.42nm/秒および0.68nm/秒として成長させた膜厚10nmのInGaAsを用いた。このとき、III族原料であるトリメチルインジウムとトリエチルガリウムの供給量比(III族原料供給量比(TMIn/TEGa))を4から7まで変化させ、井戸層の成長速度を制御して試料をそれぞれ作製した。なお、使用した原料は第1の実施例と同じである。
井戸層の成長速度の制御について説明すると、アルシンの流量を一定に保ち、トリメチルインジウム供給量を増加させ、更に、所定のIII族原料供給量比となるようにトリエチルガリウム供給量を調整することにより、成長速度を制御した。すなわち、III族原料供給量比によりインジウム組成を制御(歪量制御)すると共に、アルシンに対するIII族原料供給量により成膜速度を制御した。なお、第1に実施例における成長速度の制御も同様の方法で行っている。
図3は、井戸層の圧縮歪量と、井戸層成長時におけるトリメチルインジウムとトリエチルガリウムの供給量比との関係の一例を示す図である。同図には、井戸層を成長速度0.35nm/秒、0.42nm/秒および0.68nm/秒で成長させてなる歪多重量子井戸構造についての結果を示してある。
基本的に、いずれの成長速度であっても、III族原料供給量比を大きくしてインジウム組成を増加させることで、井戸層の圧縮歪量が増加する傾向となる。しかしながら、井戸層の成長速度を0.35nm/秒とした場合には、圧縮歪量を+1.5%までは増加させることができる一方、+1.5%以上の歪量ではIII族原料供給量比におけるトリメチルインジウムの割合を更に増加させても、圧縮歪量を増加させることができないことが分かる。
一方、井戸層の成長速度を0.42nm/秒とした場合には、III族原料供給量比が5.6のときに、圧縮歪+1.65%の井戸層を得ることができる。さらに、井戸層の成長速度を0.68nm/秒と増加させた場合には、III族原料供給量比におけるトリメチルインジウムの割合を更に増加させることにより、井戸層の歪量をさらに増加させることが可能であることが確認された。
したがって、井戸層の成長速度を0.4nm/秒以上とすることで、井戸層の圧縮歪量が+1.5%以上であっても、井戸層の圧縮歪量を容易に制御した歪多重量子井戸構造を形成できることが確認された。
本発明の実施例に係る歪多重量子井戸構造を示す概略断面構造図である。 PL(フォトルミネッセンス)発光強度と、井戸層の成長速度との関係の一例を示す図である。 井戸層の圧縮歪量と、井戸層成長時におけるトリメチルインジウムとトリエチルガリウムの供給量比との関係の一例を示す図である。 従来方法により作製された歪多重量子井戸構造を示す概略断面構造図である。
符号の説明
1 InP基板
2 InPバッファ層
3 InGaAsPガイド層
4 InGaAs障壁層
5 InGaAs井戸層
6 InGaAsPガイド層
7 InPキャップ層
10 歪多重量子井戸構造
11 InP基板
12 InPバッファ層
13 InGaAsPガイド層
14 InGaAsP障壁層
15 InGaAs井戸層
16 InGaAsPガイド層
17 InPキャップ層
20 歪多重量子井戸構造

Claims (7)

  1. 基板上に形成され、それぞれ格子定数の異なる障壁層と井戸層とを積層してなる量子井戸構造において、
    前記井戸層は、3次元成長が抑制されると共に前記基板の格子定数に対して1.5%以上の圧縮歪を有することを特徴とする量子井戸構造。
  2. 請求項1に記載する量子井戸構造において、
    前記井戸層は、InGaAs又はInGaAsPから形成されていることを特徴とする量子井戸構造。
  3. 請求項1又は2に記載する量子井戸構造において、
    前記井戸層は、成長速度0.4nm/秒以上で形成されたことを特徴とする量子井戸構造。
  4. 基板上に形成され、それぞれ格子定数の異なる障壁層と井戸層とを積層してなる量子井戸構造の製造方法において、
    前記井戸層を成長速度0.4nm/秒以上で形成することを特徴とする量子井戸構造の製造方法。
  5. 請求項4に記載する量子井戸構造の製造方法において、
    前記井戸層は、有機金属気相エピタキシー法、分子線エピタキシー法、ガスソース分子線エピタキシー法又は化学ビームエピタキシー法のいずれかの結晶成長方法で形成することを特徴する量子井戸構造の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載する量子井戸構造の製造方法において、
    前記井戸層は、InGaAs又はInGaAsPから形成されていることを特徴とする量子井戸構造の製造方法。
  7. 請求項4ないし6のいずれかに記載する量子井戸構造の製造方法において、
    前記井戸層は、3次元成長が抑制されると共に前記基板の格子定数に対して1.5%以上の圧縮歪を有することを特徴とする量子井戸構造の製造方法。
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