JP2006189178A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】
製造コスト上有利で、冷蔵温度室の温湿度調節に与える悪影響を低減させ、または、箱体強度の向上を図った冷蔵庫を提供する。
【解決手段】
冷蔵室24aと野菜室24bとの間を仕切る仕切り部材26の背部に設けられる開口部26bと、開口部26bを挟んで上下に延伸し冷蔵室24aに送られる冷気が送られる冷気通路27を有するダクトカバー部材40と、ダクトカバー部材40から前面側に突設して開口部26bを覆う突設部42とを有する。
【選択図】 図1
製造コスト上有利で、冷蔵温度室の温湿度調節に与える悪影響を低減させ、または、箱体強度の向上を図った冷蔵庫を提供する。
【解決手段】
冷蔵室24aと野菜室24bとの間を仕切る仕切り部材26の背部に設けられる開口部26bと、開口部26bを挟んで上下に延伸し冷蔵室24aに送られる冷気が送られる冷気通路27を有するダクトカバー部材40と、ダクトカバー部材40から前面側に突設して開口部26bを覆う突設部42とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、冷気通路を有する冷蔵庫に関する。
冷気通路を有する従来例として、冷蔵室の背部に、冷蔵貯蔵室と隔壁を介して設けられる冷気通路と、前記隔壁の少なくとも一部を形成して、冷気通路内を流通する冷気による冷熱を冷蔵貯蔵室内に放出する冷熱放出部材とを備え、冷気通路を流通する冷気を冷蔵貯蔵室内に吐出する吐出部を設けて、冷蔵貯蔵室内を均一に冷却する構成が特許文献1に記載されている。この例では、冷蔵室と冷蔵室下方に配置された野菜室とを仕切る仕切板を設け、この仕切板に設けた貫通口によって冷蔵室から野菜室へと冷気を流入して冷却していた。
冷蔵室の背部の構成は、冷蔵温度室冷却用の冷気通路が、冷却器側の冷気通路と前記仕切板の下方でダンパを介して連通しており、冷蔵温度室冷却用の冷気通路を形成するための隔壁として、冷熱放出部材と背面板とを設け、背面板の下端を前記仕板の下方に設置していた。
冷気通路を冷蔵室背面側に備えた冷蔵庫にあっては、冷気通路を背面板を用いて形成する構成とした場合、冷蔵庫の製造時において、冷蔵室背面側に配置される背面板の取付けについて問題が生じていた。すなわち、冷蔵室の背面板を冷蔵室と野菜室の間を仕切る仕切板の下方まで組み込むために、仕切板を複数に分割する必要があった。なぜなら、背面板を冷蔵庫に組み込む組込作業の段階で仕切板が設置されていると、この仕切板が邪魔になってしまい組込作業が困難となるからである。そこで、仕切板を複数に分割して、背面板の組込みの目視確認のためのスペースと、背面板の取付けに必要なスペースを確保し、背面板を組み込んだ後に仕切板を組み込む必要があった。
このように、仕切板を複数に分割していたために、実際の冷蔵庫の使用において何ら寄与しないにも関わらず、製造コスト上、不利な構成となってしまっていた。
以下、この問題について、図7に示す従来の冷蔵庫の要部縦断面図によりその詳細を説明する。冷蔵庫1の箱体は外部を覆う外箱2aの内側に内箱2bが配されて構成され、この外箱2aと内箱2bとの間に形成される断熱壁中には発泡ポリウレタン等の断熱材2cが充填されている。冷蔵庫1の内部は上から冷蔵室1a、野菜室1b、冷凍室1cの順に区分けされている。冷蔵室1a及び野菜室1bの背部には、隔壁5及び6を介して設けられた冷蔵室1a及び野菜室1b(以下、冷蔵貯蔵室1a及び野菜室1bを総合して表示するときは、冷蔵温度室と表示する)冷却用の冷気通路4が配置される。この冷気通路4を形成する隔壁5は熱伝導性を有する例えばアルミニウム合金等により形成された冷熱放出部材が用いられており、隔壁6は断熱部材6aを固着した背面板である。
野菜室1bの背部には、断熱部材からなる仕切板11により区画形成された冷凍温度室冷却用の冷気通路8が配置され、この冷気通路8は、内箱の凸部2d部内に設置した貫通口(不図示)及びダンパー7を介して冷蔵温度室冷却用の冷気通路4と連通している。冷却器10は冷蔵庫の背面側に位置しており、この冷却器10で冷却された冷気は、送風機9によって、上記の各冷気通路4、8に送られ、各貯蔵室を循環する。
また、冷蔵室1aと野菜室1bは、前面の開口部を区画する断熱部材からなる仕切枠3aと、この仕切枠3aと同じ高さの位置に配置される樹脂成形品からなる仕切板3b、3cによって仕切られており、仕切板3cには冷蔵室1aから野菜室1bへと向かう冷気の通路となる貫通口3dが設けられている。
このように、冷蔵温度室冷却用の冷気通路4を形成する背面板6は、その下部部分6bが仕切板3よりも下方で野菜室1b背部に位置する構成となっている。そこで、この下部部分6bを有する背面板6を冷蔵庫に組み込む作業時には、背面板6を冷蔵室1aの前面の開口部(H1寸法部)又は野菜室1bの前面開口部H2より挿入し、作業工具(不図示)若しくは取付け機(不図示)を野菜室1bの開口部H2より挿入し、その作業確認目視(不図示)を、若しくは、作業位置確認カメラ(不図示)を、冷蔵室1aの開口部H1より行う必要があった。
そこで、この作業中の作業スペース(図中のH2寸法及びD1寸法)および目視確認用スペース(図中のH1寸法及びD1寸法)を確保するために、仕切板3cを作業の完了後に設置する構成とする必要があった。すなわち、冷蔵室1aと野菜室1bを仕切る部材として、上述したように、断熱部材からなる仕切枠3a及び樹脂成形品から成る仕切板3bと、これらの仕切枠3aや仕切板3bと別体の仕切板3cとを必要としていた。したがって、構成部品点数が多くなり、製造原価上、また、組み込み作業時間上不利な構成となっていた。
また、冷蔵庫の製造方法としては、通常、発泡ポリウレタン等の断熱材2cを箱体断熱壁内に充填した後に、この箱体の内箱内に前述した背面板6を組み込み、この背面板6が組み込まれた後に、仕切板3cが組み込まれる方式としていた。しかし、発泡ポリウレタン等の断熱材を発泡充填した後の内箱幅には、発泡ポリウレタン等が発泡するときに生じる発泡圧により、ある程度の寸法誤差が生じることは当業者の良く知るところである。したがって、仕切板3cと内箱との間には、製造上の寸法誤差による隙間が発生してしまい、この隙間を通って、冷蔵室1a内の冷気が野菜室1b内に予定外に浸入して、野菜室1b内の温度調節や湿度調節を微妙に狂わせるおそれがあった。とりわけ、冷蔵室1aを冷却した後の冷気が、野菜や果物類が収納される野菜室1bに流入する構成の場合には、温湿度の調整に与える影響を低減したいという課題が生じていた。
また、上述のように、仕切板3cと内箱との間には、製造上の寸法誤差による隙間が生じた場合には、仕切板3cと内箱との連結が十分ではなく、箱体強度上、不利となる場合があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、部品点数を少なくして、製造コスト上有利な冷蔵庫を提供するものである。または、冷蔵温度室の温湿度調節に与える悪影響を低減させ、または、箱体強度の向上を図った冷蔵庫を提供することを目的している。
上記目的を達成するために、本発明の冷蔵庫は、冷蔵室と野菜室との間を仕切る仕切り部材の背部に設けられる開口部と、前記開口部を挟んで上下に延伸し前記冷蔵室に送られる冷気が送られる冷気通路を構成する背面板と、前記背面板から前面側に突設して前記開口部を覆う突設部とを有する構成とした。
また、前記背面板には、前記冷気通路よりも前方に位置し、前記開口部の上下を連通して前記冷蔵室から前記野菜室へと向かう冷気が流れる通路部が設けられる構成とした。
また、前記突設部に前記冷気通路とは独立した野菜室冷却用冷気通路が設けられ、前記野菜室冷却用冷気通路の上流口を冷蔵室に開口し、前記野菜室冷却用冷気通路の下流口を野菜室に設置した野菜収納容器の上面開口より下方に設置した。
また、前記仕切り部材背部に設けた開口部の周縁をガイドとして、冷蔵温度室冷却用の冷気通路の下方結合部を挿入したときに、下方の冷気通路の結合部と嵌合可能な位置に挿入できるように、前記突設部よりも下方にガイドリブを設けた。
また、外箱と内箱とによって形成される断熱壁中に充填される発泡断熱材の発泡圧を受けるリブを前記仕切り部材の周縁部に備えた。
また、前記仕切り部材の後方投影面又は側方投影面に真空断熱材を配設した。
本発明によれば、部品点数を少なくして、製造コスト上有利な冷蔵庫を提供することができる。または、冷蔵温度室の温湿度調節に与える悪影響を低減させ、または、箱体強度の向上を図った冷蔵庫を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は本発明の第一の実施例を示す冷蔵庫の要部の縦断面図であり、図2は図1のダクトカバー部材及び仕切部材の斜視説明図である。図1に示すように、冷蔵庫20は外部を覆う外箱21の内側に内箱22が配されており、この外箱21と内箱22との間に形成される断熱壁中には発泡ポリウレタン等の断熱材23が充填されている。冷蔵庫20の内部は上部に冷蔵室24a及び野菜室24bを有する冷蔵温度室24を配置し、冷蔵温度室24の下部には、製氷室25aや冷凍室25bを有する冷凍温度室25を区画形成してある。これら冷蔵温度室24と冷凍温度室25との間に仕切り33によって仕切られており、この仕切り33は、断熱仕切り部材が用いられる。
また、冷蔵室24aと野菜室24bとの間には、前部に扉との閉鎖面26aを有し、背部に開口部26bを有する仕切り部材26を配置してある。冷蔵温度室24の背面側には、ダクトカバー部材(背面板)40と内箱背面壁22aとによって冷気通路27が形成されている。冷凍温度室25を冷却するための冷気の通り路となる冷気通路30は、ダンパー29を囲むように備えた断熱部材28によって図1に示すように形成されている。
冷蔵温度室冷却用の冷気通路27とその下方の冷気通路とは、野菜室24b背部で結合されており、冷蔵温度室冷却用の冷気通路27と冷凍温度室冷却用の冷気通路30には、冷却器32により生成した冷気を送風機31により分流循環して、冷蔵温度室24と冷凍温度室25を所定の温度に冷却保持できるように構成されている。
冷蔵温度室冷却用の冷気通路27の少なくとも一部を構成するダクトカバー部材40は、下方側の冷気通路との結合部27aを有し、合成樹脂や断熱材等よりなる断熱部材44と、金属板や合成樹脂よりなる表面部材41とにより形成されている。したがって、冷却器32により生成した冷気は、ダンパー29が開状態の際には送風機31によって、結合部27aを通って冷気通路27へと送られ、冷蔵温度室24内を冷却する構成としている。
ダクトカバー部材40は、後述する仕切り部材背部に設けられた開口部26bを塞ぐように前方に突設する突設部としてフランジ部42を有しており、このフランジ部42には、冷気通路27とは独立した通路部43が設けられている。この通路部43は、冷蔵室24aから野菜室24bへと至る冷気の通り路となる冷気通路であり、冷蔵室24a側に開口する上流口(吸込口)43a、及び野菜室24bに開口する下流口(吐出口)43bを有する野菜室冷却用冷気通路43である。下流口43bは図1に示すように、野菜室内に設置された野菜貯蔵容器を外周から所定の温度に冷却できるように、しかも、野菜貯蔵容器の上面開口24b2に、冷蔵室からの冷気が直接浸入しないように設けられている。本実施例では、下流口43bの開口位置を、野菜貯蔵容器の上面開口24b2よりも下側までH14寸法分、延伸させることによって、これを実現している。
換言すれば、下流口43bを、野菜貯蔵容器の上面開口24b2より、H14寸法だけ下方に位置させることにより、冷蔵室よりの冷気が、野菜貯蔵容器内に直接浸入するのを防止できる構成にしてある。なお、このH14寸法は零より大きく、かつ、冷蔵室よりの降下冷気により、野菜貯蔵容器外周を包みこむように冷却できる寸法が望ましい。
仕切り部材26に設けられた開口部26bは、仕切り部材26の背部に設けた穴部又は切欠き部によって形成されており、冷蔵温度室冷却用の冷気通路27の結合部27aまでを一体に形成した高さ寸法H13のダクトカバー部材40を、冷蔵室24aの開口(寸法H11部)より挿入し、結合部27aを下方の冷気通路の結合部30aと結合できる位置に装着できる大きさ{D12寸法×W12寸法(後述する図2のW12)}を有している。
なお、ダクトカバー部材40の高さ寸法H13は、通常は野菜室24bの開口高さ寸法H12や冷蔵室24aの開口高さ寸法H11より大きく設定されるので、このように大きく設定されたH13寸法の大きさの程度により、また、ダクトカバー部材40を挿入する冷蔵室24aの開口寸法H11及び開口部26bまでの距離の程度により、開口部26bの大きさが設定される。したがって、本発明においては、H13寸法そのものは限定されない。
また、仕切り部材26の背部に設けた開口部26bの大きさ{D12寸法×W12寸法(後述する図2のW12)}は、結合部27aと結合部30aとの結合作業を行うときに、例えば、野菜室24bの開口部H12、或いは冷蔵室24aの開口部H11より、作業工具(不図示)若しくは取り付け機(不図示)を挿入し、その結合作業を行える大きさを有している。換言すれば、開口部26bの大きさは、結合部27aと結合部30aとの結合作業を行う作業スペースを確保できる寸法に設定されている。
また、結合部27aと結合部30aとの結合作業を行うときに、例えば、その作業確認目視(不図示)を、若しくは、作業位置確認カメラ(不図示)での確認を、冷蔵室24aの開口部H11を通して行える大きさの開口部26b大きさとしている。換言すれば、開口部26bの大きさは、結合部27aと結合部30aとの結合作業を行うときの目視確認できるスペースを確保できる寸法に設定されている。
符号40a1、40a2で示したのは、ダクトカバー部材40に設けられた複数の開口部であり、冷気通路27から冷蔵室24aへと吐出される冷気の吐出口、すなわち、庫内冷却用の冷気吐出口或いは切り欠き部である。
冷蔵室24aの下段部には氷温室(チルド室)24a2が設けられており、氷温室やチルド室は、通常、専用の冷気吐出口40a2により冷却され、かつ、ダクトカバー部材40に設けられた断熱部材44に囲まれて、冷蔵室内では、より低温度が保持できる構成に設定してある。したがって、通常は、ダクトカバー部材40に断熱部材44が設けられているので、この断熱部材44及び表面部材41との間に野菜室冷却用の冷気通路43を形成することにより、新たな部品を使用することなく、冷蔵温度室冷却用の冷気通路27とは断熱部材44を挟んで独立した野菜室冷却用冷気通路43を構成できる。
すなわち、冷気通路27とは断熱壁を挟んで前方に設けられているため、冷気通路43内において結露することも防止できる。したがって、下方の野菜室24bに冷気通路43を通って送られる冷気の温度及び湿度は冷気通路27を通る冷気から大きな影響を受けることはない。
つぎに、図2(a)は本発明の第一の実施例に係るダクトカバー部材40の斜視説明図であり、図2(b)は仕切り部材26の斜視説明図である。結合部27aの大きさ{D11寸法×W11寸法}は、図2(b)に示す開口部26bの大きさ{D12寸法×W12寸法}より小さく設定されており、前述したように、開口部26bを有する仕切り部材を冷蔵庫に設置したままの状態で、結合部27aを有するダクトカバー部材40を、冷蔵庫の所定位置に着脱できるように設定されている。
図2(b)に示すように仕切り部材26には側面リブ26cが設けられており、後述するように、側面リブ26cを仕切り部材26の両側面に設けることによって、発泡断熱材充填時の変形防止に寄与している。また、仕切り部材26の背部にも背面リブ26fが設けられ、側面リブ26cとともに、仕切り部材26の背部及び開口部26bの背面壁26eを含んで仕切り部材26の両側面及び背面がリブ26c、26fによって囲まれ、発泡断熱材の変形防止を図っている。
次に、変形防止リブ26c、26fについて図3を用いて説明する。図3は、本実施例における仕切り部材26と内箱22の関係を説明する要部の断面図であり、図3(a)は発泡断熱材充填前の状態を示し、図3(b)は発泡断熱材充填後の状態を示している。
図3(a)に示すように、発泡時において、内箱22の内周面を覆うように配置される雇型27a、27bのうち、冷蔵室用の変形防止雇型27aは冷蔵室開口(図1のH11寸法部)より冷蔵室24a内に挿入されて、冷蔵室24aを形成する内箱の成形を行うように形状及び大きさが設定される。また、野菜室24b用の変形防止雇型27bは野菜室開口(図1のH12寸法部)より野菜室24b内に挿入されて、野菜室24bを形成する内箱の成形を行うように設定されている。
この雇型27a、27bと内箱22の庫内面との間隙寸法G13は、内箱22製造の誤差寸法や雇型27a、27bの製造の誤差寸法、及び雇型27a、27bの内箱22内への挿入性等を考慮して設定され、例えば、0.5mmから1.2mm程度に設定される。また、仕切り部材26と内箱22の庫内面との間隙寸法G11寸法は、内箱22の製造誤差寸法や仕切り部材26の製造誤差寸法を考慮して設定されるが、通常は冷蔵室24aの冷気が、設定された通風路以外から野菜室24bに流入するのを防止するために、上記のG13寸法より小さく設定される。
また、冷蔵室用の雇型27aと野菜室用の雇型27bとの間であるH23寸法部は変形防止雇型が挿入できないので、外箱21と内箱22との間に形成される断熱壁中に発泡ポリウレタン等の断熱材23を発泡充填すると、その発泡圧により内箱が変形して仕切り部材26を押圧する。したがって、仕切り部材26が押圧されて、仕切り部材26自身に変形やソリうねり等を生じるおそれがある。
そこで、前述のように、この仕切り部材26自身に生じるおそれのある変形やソリうねり等を防止するために仕切り部材26にリブ26c、26fを設けている。換言すれば、冷蔵室用の雇型の一部である27a2部(背面リブ26fと対向する部分)で、仕切り部材26の変形防止リブ26c、26fを押さえることにより、発泡ポリウレタン等の断熱材を発泡充填するときに仕切り部材26に加わる発泡圧による仕切り部材26自身の変形やソリうねり等を防止できる構成にしてある。
なお、変形防止リブ26cや26fの高さ寸法H21やH22は、仕切り部材26自身の剛性や発泡ポリウレタン等の発泡圧により適宜設定され、通常は、例えば3mm以上が望ましいが、本発明は、その寸法を限定するものではない。
また、変形防止のための雇型27a、27bと仕切り部材26との間隙G14寸法は、それぞれの製造誤差寸法により設定され、通常は、例えば0.3mm以上が望ましいが、本発明は、その寸法を限定するものではない。
次に、図3(b)を用いて外箱21と内箱22との間に形成される断熱壁中に発泡ポリウレタン等の断熱材23を発泡充填した後の状態について説明する。図3(b)は、雇型27a、27bを取り外した状態を示している。図において、H24寸法部は、仕切り部材26の背面部における背面リブ26fを含めた高さの寸法を示しているとともに、発泡ポリウレタン等の断熱材23の発泡圧により、内箱が変形して仕切り部材26に圧着し、この部分の隙間寸法G12がほぼ零に近い寸法となって、内箱22と仕切り部材26とが強度的に繋がりを有する部分である。すなわち、仕切り部材26の周縁部にリブ26c、26fを設けて、このリブ26c、26fによって発泡断熱材の発泡圧を受けることによって、箱体全体の強度の向上に寄与するものである。
換言すれば、外箱21と内箱22および発泡ポリウレタン等の断熱材23とにより形成される断熱壁20aと仕切り部材26が、H24部で圧着される。したがって、仕切り部材26の背面部において発泡圧を受け、内箱22に形成される凹形状部と仕切り部材26とが圧接するため、仕切り部材26が、断熱壁20aの補強作用を有し、いわゆる横桟としての働きをするので、冷蔵庫の箱体強度が向上する構成となる。
凹形状となるH24寸法部の上下には、内箱22の凸状部22bが設けられ、図3(a)で前述した、間隙寸法G11より、雇型27a、27bと内箱22の庫内面との間隙寸法G13を大きく設定することにより、発泡ポリウレタン等の発泡圧により、内箱が変形して形成される。したがって、内箱の凸状部22bで仕切り部材26を挟み込む状態となるので、仕切り部材26が、断熱壁20aの補強作用がより大きくなるので、冷蔵庫の箱体強度がより向上する構成となる。
ここで、一般的な、断熱壁20a相当の構成を考察する。近年、冷蔵庫の省エネ向上の必要性から、断熱壁中に発泡ポリウレタン等の発泡断熱材より断熱性能の優れた真空断熱材を使用することが多くなってきている。しかし、真空断熱材自身はパネル状に形成されるため、外箱や内箱との接着性を有する発泡ポリウレタン等の発泡断熱材より、壁体としての強度が低下してしまう。したがって、図3(b)に示す断熱壁20a内に仮想線で示した真空断熱材23bを設ける場合は、箱体強度を負担するべき断熱壁20a内の発泡ポリウレタン等の断熱層の厚さが薄くなり、断熱壁の強度の低下を招きやすい。
そこで、真空断熱材23bを採用した断熱壁に、図3(b)で説明した仕切り部材と内箱との圧着構成を採用すれば、従来の仕切り部材を断熱材の発泡後に取り付ける構成と比較して箱体強度向上に大きく寄与する。具体的には、仕切り部材26の側方又は後方の投影面上に真空断熱材23bを配設していても、発泡断熱材の発泡圧を仕切り部材26の周縁部に設けられるリブ26c、26fで受け、内箱22と仕切り部材26との間の圧着構成によって箱体強度が高められる。したがって、真空断熱材を配設して熱漏洩量を低減させるとともに、箱体強度も実使用状態に十分耐え得る構成とすることができる。
また、図3(b)に示したように、仕切り部材26と内箱との隙間G12を小さくできるので、想定外に冷蔵室24aから野菜室24b内へ流入する冷気量を少なくすることができ、野菜室24b内の温度調節や湿度調節が容易にできる構成となる。
また、以上説明したように、部品点数が少なくでき、製造コスト上および組み立て作業上、有利な仕切り構造を有する冷蔵庫を提供できる。また、仕切り部材26の背部に、冷蔵温度室冷却用ダクト27の結合部までを一体に形成したダクトカバー部材40が着脱可能な開口部26bを設けたので、冷蔵温度室冷却用ダクト27の修理作業時に、仕切り部材26を取り外す必要がないので、修理作業上有利な冷蔵庫を提供できる。
次に、本発明の第二の実施例について図4及び図5を用いて説明する。図4は、本発明の第二の実施例を示す冷蔵庫の要部の縦断面図であり、ダクトカバー部材50を冷蔵庫内に設置する場合の一過程を説明する説明図である。図5は、図4のダクトカバー部材50の斜視説明図である。なお、前述の実施例1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
冷蔵温度室冷却用の冷気通路27の少なくとも一部を構成するダクトカバー部材50は、結合部27aを有しており、下方の冷気通路との結合部30aを介して結合し、冷却器からの冷気通路と連通可能な構成としている。このダクトカバー部材50は、仕切り部材26背部に設けられた開口部26bを上方から塞ぐために前側に突設したフランジ部材52を有している。フランジ部材52と結合部27aとの間に、仕切り部材26背部に設けた開口部26bの周縁をガイドとして、ダクトカバー部材50を開口部26bに挿入したときに、結合部27aが下方の冷気通路30の結合部30aと嵌合可能な位置に挿入できるように構成されたガイドリブのガイド面56bを有している。
このガイドリブは、フランジ部材52の下方位置であって、仕切り部材26より下方に配置されるダクトカバー部材50の表面部材51の前方位置に、これらのフランジ部材52と表面部材51の各部分を結ぶように設けられている。
このガイドリブの結合部27a付近の形状例を、図5を用いて説明する。図5はダクトカバー部材50を結合部27a側から見た斜視図である。ガイドリブ56は、結合部27a付近に、ガイドリブ56の下方起点56aからフランジ部材52との交点56cを結び、交点56cと起点56aとの間のリブの先端部をガイド面56bとして備えている。
なお、図5に例示したガイドリブ56は、開口部26bの周縁をガイドとする複数のガイドリブを示したが、開口部26bの手前周縁をガイドとする単数のガイドリブのみにしても差し支えない。また、図に示すようにガイドリブ56は、表面部材51の前面側だけではなく、側面にもほぼ同形状で設けられており、前面側ガイドリブ56の上端部(交点56c位置)におけるダクトカバー部材50の奥行寸法は、開口部26bの奥行寸法D12よりも小さく、また、側面ガイドリブ56の上端部(交点56c位置)におけるダクトカバー部材50の幅寸法は、開口部26bの幅寸法W12よりも小さく形成されている。
以上、本実施例によれば、仕切り部材26の背部に設けた開口部26bの周縁をガイドとして、結合部27aを開口部26bに挿入したときに、結合部27aが、結合部30aと嵌合可能な位置に案内されて挿入できる。したがって、ガイドリブ56が背面板を組み立てる時の位置決めとなり、ダクトカバー部材50の組み込み作業性が向上した冷蔵庫を提供できる。
次に、本発明の第三の実施例について図6を用いて説明する。図6は本発明の第三の実施例を示す冷蔵庫の要部の縦断面図であり、前述の実施例1、実施例2と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
冷蔵温度室冷却用の冷気通路27の少なくとも一部を構成するダクトカバー部材50は、結合部27aを有しており、下方の冷気通路との結合部30aを介して結合し、冷却器からの冷気通路と連通可能な構成としている。また、合成樹脂や断熱材等よりなる断熱部材64と、金属板や合成樹脂よりなる表面部材61とを備えており、結合部30aと27aは、野菜室24b背部に設置される構成としている。
仕切り部材26の背部には開口部26gが設けられており、その大きさは、厚さ寸法D42、高さ寸法H63を有するダクトカバー部材60を、冷蔵室開口H11より挿入し、図中に仮想線で示したように、傾斜させながら、開口部26gに挿入して、ダクトカバー部材60の結合部27aを、下方の冷気通路の結合部30aと嵌合可能な大きさに設定してある。
また、開口部26gの大きさは、結合部27aと結合部30aとを結合した時には、ダクトカバー部材の表面部材61と仕切り部材26との間に、冷蔵室の冷気を野菜室に流入する貫通口60bが形成できる大きさとしている。換言すれば、冷蔵室の冷気を野菜室に流入する貫通口60bの寸法D41が所定の大きさに形成できるように、仕切り部材26の開口部26gの大きさと、ダクトカバー部材60の厚さ寸法D42及びダクトカバー部材60の高さ寸法H63との関係寸法が設定される構成としてある。
したがって、仕切り部材26に設けた開口部26gと、開口部26gに挿入するダクトカバー部材60との間に、冷蔵室24aよりの冷気を野菜室24bに流入できる貫通口60bを設けたので、野菜室24b冷却用に、新たな部材を使用した冷却口を設ける必要がなく、部品点数の少ない冷蔵庫を提供できる。
以上、説明したように、上記の各実施例によれば、冷蔵室24aと野菜室24b間に設けられた仕切り部材26背部に設けられた開口部を通して、冷気通路27を有するダクトカバー部材を、仕切り部材26の下方に組み込むようにし、また、上記の開口部にダクトカバー部材を挿入した後にできる空間を遮蔽するためのフランジ部材を、ダクトカバー部材に設けたので、冷蔵室24aと野菜室24b間を仕切る部材26を一個の仕切り部材とすることができる。したがって、製造コスト上および組み立て作業上有利な仕切り構造を有する冷蔵庫を提供できる。また、仕切り部材26の背部にダクトカバー部材が着脱可能な開口部を設けたので、冷蔵温度室冷却用の冷気通路の修理作業時に、仕切り部材26を取り外す必要がなく、修理作業上有利な冷蔵庫を提供できる。
また、ダクトカバー部材に設けられたフランジ部材に、冷蔵室24aよりの冷気を野菜室24bに流入できる貫通口を設けたので、野菜室冷却用の、新たな部材を使用した冷却口を設ける必要がないので、部品点数の少ない冷蔵庫を提供できる。
また、ダクトカバー部材に設けられたフランジ部材に、冷蔵温度室冷却用の冷気通路とは独立した野菜室冷却用の冷気通路を設け、この冷気通路の下流口を野菜室24bに設置した野菜収納容器の開口より下方に設置したので、野菜室24b内に設置された野菜貯蔵容器内に、冷気が直接浸入せず、野菜貯蔵容器内の温度調節や湿度調節が容易にできる冷蔵庫を提供できる。
また、仕切り部材26背部に設けた開口部の周縁をガイドとして利用できるようにダクトカバー部材にガイドリブを設けたので、ガイドリブが組み立て時の位置決めとなり、ダクトカバー部材の組み込み作業性が向上する。
また、外箱21と内箱22とによって形成される断熱壁中に発泡断熱材を充填する前に、冷蔵室24aと野菜室24b間を仕切る仕切り部材26を、内箱に組み込んで置くようにしたので、仕切り部材26と内箱22との間隙を小さくでき、野菜室24b内への予定外冷気の浸入を低減可能である。したがって、野菜室24b内の温度調節や湿度調節が容易にできる。また、仕切り部材26と内箱22とが、発泡断熱材の発泡圧により嵌合するので、仕切り部材26が箱体の補強となるので、箱体強度上有利な冷蔵庫を提供できる。
20…冷蔵庫、24a…冷蔵室、24b…野菜室、26…仕切り部材、27…冷蔵温度室冷却用の冷気通路、27a…結合部、40、50、60…ダクトカバー部材、42、52…フランジ部材。
Claims (6)
- 冷蔵室と野菜室との間を仕切る仕切り部材の背部に設けられる開口部と、前記開口部を挟んで上下に延伸し前記冷蔵室に送られる冷気が送られる冷気通路を構成する背面板と、前記背面板から前面側に突設して前記開口部を覆う突設部とを有する冷蔵庫。
- 前記背面板には、前記冷気通路よりも前方に位置し、前記開口部の上下を連通して前記冷蔵室から前記野菜室へと向かう冷気が流れる通路部が設けられる請求項1に記載の冷蔵庫。
- 前記突設部に前記冷気通路とは独立した野菜室冷却用冷気通路が設けられ、前記野菜室冷却用冷気通路の上流口を冷蔵室に開口し、前記野菜室冷却用冷気通路の下流口を野菜室に設置した野菜収納容器の上面開口より下方に設置した請求項1に記載の冷蔵庫。
- 前記仕切り部材背部に設けた開口部の周縁をガイドとして、冷蔵温度室冷却用の冷気通路の下方結合部を挿入したときに、下方の冷気通路の結合部と嵌合可能な位置に挿入できるように、前記突設部より下方にガイドリブが設けられた請求項1に記載の冷蔵庫。
- 外箱と内箱とによって形成される断熱壁中に充填される発泡断熱材の発泡圧を受けるリブを前記仕切り部材の周縁部に備えた請求項1乃至4のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 前記仕切り部材の後方投影面又は側方投影面には真空断熱材が配設される請求項5に記載の冷蔵庫。
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- 2005-01-04 JP JP2005000022A patent/JP2006189178A/ja not_active Withdrawn
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