JP2006187190A - ブラシ、整流子及び整流機構 - Google Patents

ブラシ、整流子及び整流機構 Download PDF

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宏武 濱松
Yoichi Murakami
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顕三 清瀬
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Abstract

【課題】整流性及び耐久性に優れるブラシ、整流子及び整流機構を提供すること。
【解決手段】直流電動機における整流子5は、ブラシ4と接触する整流子片6を複数有しており、各整流子片6は、低抵抗材料からなる低抵抗層61と、低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い高抵抗材料からなる高抵抗層62とからなる。低抵抗材料は、カーボン材料及びバインダを含有してなり、高抵抗材料は、カーボン材料、バインダ及び無機物質としての窒化ホウ素(BN)を含有してなる。高抵抗材料の全量に対する窒化ホウ素の混合割合は、20wt%より多くなっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動機又は発電機等の回転電機に用いるブラシ、整流子及び整流機構に関する。
例えば、直流電動機等においては、ステータ側に配設された一対のブラシと、ロータ側に配設された整流子とを使用する。そして、ロータにおける複数の電機子巻線を、整流子における各整流片に接続しておき、一対のブラシを各整流片に順次圧接させることにより、各電機子巻線へ通電を行い、ロータを回転させている。
上記ブラシと整流子との圧接の際には、ブラシと各整流片とが断続的な接触を繰り返しており、これらの間には、接触による機械的な磨耗だけでなく、通電の断続による電気的な磨耗も生じる。この電気的な磨耗は、ブラシと各整流片との接触状態が断続するときに生じる放電現象に起因している。
そのため、ブラシと整流子との間の放電現象を低減する技術としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。この特許文献1の積層ブラシは、黒鉛に対するCuの含有量の異なる2層の部分から構成し、この2層の部分は、整流子の回転方向にCuの含有量の高い高Cu量部を、反回転方向に高Cu量部よりもCuの含有量の低い低Cu量部を配置してなる。これにより、回転電機の性能を低下させることなく、積層ブラシの寿命を向上させている。
しかしながら、特許文献1の積層ブラシは、高Cu量部が、黒鉛に対するCuの含有量が高いことにより、性能面(導通性等)を確保し、低Cu量部が、黒鉛に対するCuの含有量が低いことにより、耐摩耗性を向上させている。
そのため、ブラシ又は整流子の整流性(整流特性)及び耐久性を一層向上させるためには十分ではなかった。
また、特許文献2の電刷子(ブラシ)は、回転する整流子面に接触する突起群を複数形成してなり、突起同士を整流子の回転方向に対して異なる位相で形成してなる。これにより、初期振動を抑制し、電刷子の耐用性を向上させている。また、電刷子を構成する材料は、銅等の導電性金属粉末、黒鉛粉末、バインダ等に、窒化ホウ素等を潤滑剤として20質量%以下添加して構成している。
しかしながら、特許文献2の電刷子は、単層からなり、上記と同様に、整流性(整流特性)及び耐久性を一層向上させるためには十分ではなかった。
特開平5−15114号公報 特開2003−100411号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、整流性及び耐久性に優れるブラシ、整流子及び整流機構を提供しようとするものである。
第1の発明は、整流子における整流子片と接触するブラシであって、
該ブラシは、低抵抗材料からなる低抵抗層と、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い高抵抗材料からなる高抵抗層とを有しており、
上記高抵抗材料は、その全量に対して、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い無機物質を20wt%より多く含有していることを特徴とするブラシにある(請求項1)。
本発明のブラシは、回転電機に用いるものであり、低抵抗層と高抵抗層とを有している。そして、ブラシにおいては、高抵抗層を構成する高抵抗材料に固有抵抗値が高い無機物質を積極的に含有させ、高抵抗層における導通性(導電性)を意図的に悪化させることにより、整流性及び耐久性の向上を図っている。
すなわち、上記ブラシ及び整流子を配設した回転電機を回転動作させる状態において、ブラシと整流子片のうちのいずれかの第1整流子片とは、ブラシの低抵抗層と第1整流子片とが対向することにより、良好に導通される。
そして、ブラシに対抗する整流子片が、第1整流子片からこれに隣接する第2整流子片へと移行するときには、ブラシの低抵抗層が第2整流子片と対向すると共にブラシの高抵抗層が第1整流子片とわずかな面積で対向する。
このとき、高抵抗層の導通性を意図的に悪化させていることにより、ブラシの低抵抗層と第2整流子片との間に優先的に電流が流れる一方、ブラシの高抵抗層と第1整流子片との間に流れる電流の量を抑制することができる。これにより、ブラシの高抵抗層と第1整流子片との間の電圧上昇を抑制することができ、これらの間に放電現象が発生することを抑制することができる。
それ故、上記ブラシによれば、各整流子片との間の導通状態と非導通状態とを適切に区別することができ、回転電機における整流性を向上させることができる。また、上記ブラシによれば、整流子片との間に発生する放電現象を抑制して、耐久性を向上させることができる。
第2の発明は、ブラシと接触する整流子片を複数有する整流子であって、
上記整流子片は、低抵抗材料からなる低抵抗層と、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い高抵抗材料からなる高抵抗層とを有しており、
上記高抵抗材料は、その全量に対して、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い無機物質を20wt%より多く含有していることを特徴とする整流子にある(請求項8)。
本発明の整流子は、回転電機に用いるものであり、各整流子片が低抵抗層と高抵抗層とを有している。そして、整流子においては、高抵抗層を構成する高抵抗材料に固有抵抗値が高い無機物質を積極的に含有させ、高抵抗層における導通性(導電性)を意図的に悪化させることにより、整流性及び耐久性の向上を図っている。
すなわち、上記ブラシ及び整流子を配設した回転電機を回転動作させる状態において、ブラシと整流子片のうちのいずれかの第1整流子片とは、ブラシと第1整流子片の低抵抗層とが対向することにより、良好に導通される。
そして、ブラシに対抗する整流子片が、第1整流子片からこれに隣接する第2整流子片へと移行するときには、ブラシは、第2整流子片の低抵抗層と対向すると共に第1整流子片の高抵抗層とわずかな面積で対向する。
このとき、高抵抗層の導通性を意図的に悪化させていることにより、ブラシと第2整流子片の低抵抗層との間に優先的に電流が流れる一方、ブラシと第1整流子片の高抵抗層との間に流れる電流の量を抑制することができる。これにより、ブラシと第1整流子片の高抵抗層との間の電圧上昇を抑制することができ、これらの間に放電現象が発生することを抑制することができる。
それ故、上記整流子によれば、ブラシとの間の導通状態と非導通状態とを適切に区別することができ、回転電機における整流性を向上させることができる。また、上記整流子によれば、ブラシとの間に発生する放電現象を抑制して、耐久性を向上させることができる。
上述した上記第1、第2の発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第1、第2の発明において、上記高抵抗材料における上記無機物質の含有量が20wt%以下である場合には、高抵抗層の固有抵抗値を低抵抗層の固有抵抗値よりも十分に高くすることができず、上記整流性及び耐久性を向上させる効果が十分に得られないおそれがある。
また、高抵抗材料における無機物質の含有量が高くなりすぎると、高抵抗層の部分に絶縁物を設けたのと同様の結果になってしまうおそれがある。そのため、高抵抗材料における無機物質の含有量は90wt%以下であることが好ましいと考える。
また、上記無機物質は、固有抵抗値が1×10-2Ω・m(1Ω・cm)以上であり、沸点(分解温度)が1000℃以上であり、モース硬さ(主に鉱物の硬さを示す規格であり、1〜15の段階で硬さを示し、数値が大きい方が硬い。)が1〜2段階の範囲で、上記低抵抗材料のモース硬さと近似しているものとすることが好ましい。
上記無機物質の固有抵抗値が1×1012Ω・m以上であることにより、ブラシと整流子との間に生ずる放電現象を効果的に抑制することができ、沸点が2000℃以上であることにより、ブラシ又は整流子の耐久性(耐熱性、耐摩耗性等)を効果的に向上させることができる。また、無機物質のモース硬さが1〜2段階の範囲で低抵抗材料のモース硬さに近似していることにより、ブラシと各整流子片とが摺動する際に、低抵抗層と高抵抗層とがほぼ均一に磨耗し、ブラシ又は整流子片の表面を平面に保つことができ、ブラシの踊りによる放電現象(火花)の発生を抑制することができる。
また、上記第1、第2の発明において、上記低抵抗材料は、カーボン材料及びバインダを含有してなり、上記高抵抗材料は、カーボン材料、バインダ及び上記無機物質を含有してなることが好ましい(請求項2、9)。
この場合には、低抵抗材料及び高抵抗材料にカーボン材料を含有していることにより、ブラシ又は整流子の導通性(導電性)及び耐久性を一層向上させることができる。
上記カーボン材料としては、例えば、黒鉛等がある。また、上記バインダ(結合剤)としては、合成樹脂があり、例えば、フェノール樹脂等がある。
また、上記低抵抗材料は、銅メッキ被膜を有する黒鉛粒子を含有してなることもできる(請求項3、10)。
この場合には、低抵抗材料からなる低抵抗層の接触抵抗を低減させることができる。また、この接触抵抗を低減する効果は、特に上記ブラシ及び整流子を液体中で使用する場合に顕著である。また、この場合には、低抵抗層と高抵抗層との接触抵抗の差を大きくすることができ、回転電機における整流性を一層向上させることができる。
なお、銅メッキ被膜を有する黒鉛粒子とは、黒鉛粒子の表面を銅によってコーティングしてなるものをいう。
また、上記無機物質は、窒化ホウ素であることが好ましい(請求項4、11)。
この場合には、ブラシ又は整流子の導通性と耐久性とをバランスよく向上させることができる。
上記無機物質としては、窒化ホウ素(BN)以外にも、例えば、二硫化モリブデン(MoS2)、二硫化タングステン(WS2)、鉱物(カオリン、タルク等)等がある。
また、上記高抵抗材料は、上記窒化ホウ素を65〜85wt%含有し残部がカーボン材料からなる混合原料に、バインダを添加してなることが好ましい(請求項5、12)。
この場合には、ブラシ又は整流子の導通性と耐久性とを一層バランスよく向上させることができる。
なお、上記混合原料に対する窒化ホウ素の含有量が65wt%未満の場合には、高抵抗層の固有抵抗値が低くなり、ブラシ又は整流子の整流性及び耐久性の向上度合が減少するおそれがある。また、上記混合原料に対する窒化ホウ素の含有量が85wt%を超える場合には、高抵抗層の固有抵抗値が高くなりすぎ、高抵抗層の部分に絶縁物を設けたのと同様の結果になってしまい、低抵抗層と高抵抗層との境界部において放電現象が発生してしまうおそれがある。
また、上記窒化ホウ素を含有した上記高抵抗材料からなる上記高抵抗層は、その気孔率が30%以下であることが好ましい(請求項6、13)。
この場合には、特に上記ブラシ及び整流子を液体中で使用する場合に、使用時間の経過と共に高抵抗層の固有抵抗値が上昇してしまうことを効果的に抑制することができる。
また、気孔率とは、高抵抗層の体積全体中に占める気孔の体積の割合のことをいう。
高抵抗層の気孔率が30%を超える場合には、高抵抗層の強度が不足するおそれがある。また、気孔率が大幅に小さい高抵抗層を成形することは容易ではないため、高抵抗層の気孔率は、15%以上とすることが好ましい。
また、高抵抗層の気孔率を小さくするためには、高抵抗層を成形する際の成形圧力を高くすることが有効である。
第3の発明は、上述したブラシと、カーボンファイバを含む黒鉛を含有してなる整流子片とを備えたことを特徴とする整流機構にある(請求項7)。
本発明の整流機構においては、硬度の高いカーボンファイバを含む黒鉛を整流子片に含有することにより、回転電機を動作させるときに、当該整流子片によって上記低抵抗層及び高抵抗層を有するブラシの表面を意図的に若干研削することができる。そのため、ブラシの表面をできるだけ平滑に保つことができ、ブラシと整流子片との間に発生する放電現象を一層効果的に抑制することができる。
なお、ブラシの表面に段差が生じると、このブラシが整流子片の表面を踊り、これらの寿命が低下するおそれがある。
第4の発明は、上述した整流子と、カーボンファイバを含む黒鉛を含有してなるブラシとを備えたことを特徴とする整流機構にある(請求項14)。
本発明の整流機構においては、硬度の高いカーボンファイバを含む黒鉛をブラシに含有することにより、回転電機を動作させるときに、当該ブラシによって上記低抵抗層及び高抵抗層を有する整流子片の表面を意図的に若干研削することができる。そのため、整流子片の表面をできるだけ平滑に保つことができ、ブラシと整流子片との間に発生する放電現象を一層効果的に抑制することができる。
なお、整流子片の表面に段差が生じると、ブラシが整流子片の表面を踊り、これらの寿命が低下するおそれがある。
また、整流子片又はブラシの表面を平滑に保つためには、低抵抗層と高抵抗層との被削性(削られやすさ)をできるだけ近づけることが好ましい。
また、上記第1、第3の発明における整流子又は上記第2、第4の発明におけるブラシは、カーボンファイバを含む黒鉛に、バインダを添加して構成することができる。
そして、黒鉛とカーボンファイバとの混合原料全量に対する上記カーボンファイバの含有量は、1〜10wt%とすることが好ましい。この場合には、カーボンファイバの含有量が最適であり、ブラシ又は整流子片の表面を一層容易に平滑に保つことができ、ブラシと整流子片との間に発生する放電現象を一層効果的に抑制することができる。
上記混合原料全量に対するカーボンファイバの含有量が1wt%未満である場合には、カーボンファイバの含有量が少なすぎて上記表面の平滑を保つ効果が得られないおそれがある。一方、上記混合原料全量に対するカーボンファイバの含有量が10wt%を超える場合には、カーボンファイバの含有量が多すぎて上記ブラシ又は整流子片の表面を研削しすぎてしまうおそれがある。
以下に、本発明のブラシ、整流子及び整流機構にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
(実施例1)
本例は、図1〜図5に示すごとく、整流子5における複数の整流子片6を、低抵抗層61と高抵抗層62との2層の抵抗層から構成した例を示す。
すなわち、本例の整流子5は、ブラシ4と接触する整流子片6を複数有しており、各整流子片6は、低抵抗材料からなる低抵抗層61と、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い高抵抗材料からなる高抵抗層62とからなる。
また、低抵抗材料は、カーボン材料及びバインダを含有してなり、高抵抗材料は、カーボン材料、バインダ及び無機物質としての窒化ホウ素(BN)を含有してなる。また、高抵抗材料の全量に対する窒化ホウ素の混合割合は、20wt%より多くなっている。
以下に、本例を詳説する。
本例の低抵抗材料は、カーボン材料としての黒鉛等に、フェノール樹脂からなるバインダを添加してなる。
本例の高抵抗材料は、カーボン材料としての黒鉛等と窒化ホウ素との混合原料に、フェノール樹脂からなるバインダを添加してなる。また、混合原料に対する窒化ホウ素の含有量は、65〜85wt%となっている。また、本例の窒化ホウ素は、六方晶窒化ホウ素(h−BN)である。
本例のブラシ4を構成する材料は、カーボン材料としての黒鉛等に、フェノール樹脂からなるバインダを添加してなる。
ここで、図1、図2は、ブラシ4と整流子5における各整流子片6との接触状態を模式的に示す図である。また、図3は、直流電動機1を模式的に示す図であり、図4は、整流子5を軸方向Lから見た状態で示す図であり、図5は、整流子5の断面を示す図である。
図3に示すごとく、本例のブラシ4及び整流子5は、回転電機としての直流電動機1に用いるものである。この直流電動機1は、永久磁石又は界磁巻線を配設してなるステータ2と、複数の電機子巻線31を配設してなるロータ3とを有している。ステータ2側には、直流電流を通電するための一対のブラシ4が配設されており、ロータ3の回転軸32には、複数の整流子片6を有する整流子5が配設されている。また、各整流子片6は、ロータ3における各電機子巻線31に接続されている(図1、図2参照)。
図4、図5に示すごとく、本例の整流子5は、ロータ3の軸方向Lに位置する一方の端面に、ブラシ4と接触する複数の整流子片6を配設してなるフラットタイプのものである。また、整流子5は、円盤形状を有する合成樹脂からなる本体部51に、複数の整流子片6を配設してなる。また、複数の整流子片6は、本体部51の中心部511から放射状に配設されている。また、整流子5は、整流子片6同士の間に空隙60を形成して、整流子5同士の間の絶縁を行っている。
また、各整流子片6と本体部51との間には、各整流子片6と導通されロータ3における各電機子巻線31を接続するための接続部材52が配設されている。
また、ブラシ4は、バネ45によって整流子5に圧接されている。そして、ブラシ4は、整流子5の軸方向Lからこの整流子5に接触するよう構成されている。
図1、図2、図4に示すごとく、本例の直流電動機1は、車両における燃料ポンプに用いる燃料ポンプ用直流電動機1であり、ロータ3を一方向に回転させるものである。そして、整流子5の各整流子片6は、その回転方向Rの前方側に低抵抗層61を備え、回転方向Rの後方側に高抵抗層62を備えている。
また、ブラシ4の回転方向Rにおける幅は、各整流子片6の回転方向Rにおける幅よりも小さくなっている。
本例の整流子5は、各整流子片6の高抵抗層62を構成する高抵抗材料に固有抵抗値が高い窒化ホウ素を積極的に含有させ、高抵抗層62における導通性(導電性)を意図的に悪化させることにより、整流性及び耐久性の向上を図っている。
以下に、上記整流子5を用いた直流電動機1を回転動作させる状態及び上記整流子5による作用効果につき詳説する。
上記直流電動機1において、図1に示すごとく、一対のブラシ4が、それぞれいずれかの第1整流子片6Aと対向したときには、ブラシ4及び第1整流子片6Aにおける低抵抗層61を介して電機子巻線31に電流Iが流れ、ロータ3が回転する。このとき、ブラシ4と第1整流子片6Aとの間には、固有抵抗値が高抵抗層62よりも低い低抵抗層61を介して電流Iが流れ、ブラシ4と第1整流子片6Aとの導通性(通電性)を十分に確保することができる。
次いで、図2に示すごとく、ロータ3の回転により、一対のブラシ4は、各第1整流子片6Aにそれぞれ隣接する各第2整流子片6Bに対向する。そして、一対のブラシ4に対して対向する整流子片6が、各第1整流子片6Aから各第2整流子片6Bに移行するときには、ブラシ4には、第2整流子片6Bの低抵抗層61が対向すると共に第1整流子片6Aの高抵抗層62がわずかな面積で対向する。
このとき、各整流子片6の高抵抗層62の導通性を意図的に悪化させていることにより、ブラシ4と第2整流子片6Bの低抵抗層61との間に優先的に電流Iが流れる一方、ブラシ4と第1整流子片6Aの高抵抗層62との間に流れる電流Iの量を抑制することができる。すなわち、ブラシ4に対して対向する整流子片6が、第1整流子片6Aから第2整流子片6Bに移行するときには、第1整流子片6Aの高抵抗層62がブラシ4と対向する面積が減少し、これらの間の電気抵抗が増大する。このとき、低抵抗層61と高抵抗層62との抵抗差により、電流Iは積極的に低抵抗層61を流れる一方、高抵抗層62に残る電流Iを小さくすることができ、放電発生時のダメージ(ブラシ4及び整流子片6に生じる磨耗等)を抑制することができる。
また、上記各整流子片6の高抵抗層62は、耐熱性に優れる窒化ホウ素を含有している。そのため、上記ブラシ4と第1整流子片6Aの高抵抗層62との間の電圧が上昇する瞬間に、第1整流子片6Aの高抵抗層62が高温に加熱されても、この高抵抗層62に磨耗が発生することを効果的に抑制することができる。
なお、第1整流子片6A及び第2整流子片6Bは、すべての整流子片6のうちから説明のために便宜上用いたものであり、上記整流性及び耐久性の向上等の優れた作用効果は、いずれの整流子片6においても得ることができる。
それ故、本例の整流子5によれば、ブラシ4との間の導通状態と非導通状態とを適切に区別することができ、直流電動機1における整流性を向上させることができる。また、本例の整流子5によれば、ブラシ4との間に発生する放電現象を抑制して、耐久性を向上させることができる。
また、上記低抵抗層61を構成する低抵抗材料は、銅メッキ被膜を有する黒鉛粒子を含有してなることが好ましい。この場合には、低抵抗材料からなる低抵抗層61の接触抵抗を低減させることができる(実施例7参照)。
また、上記窒化ホウ素を含有した高抵抗材料からなる高抵抗層62は、その気孔率が30%以下であることが好ましい。この場合には、特にブラシ4及び整流子5を液体中で使用する場合に、使用時間の経過と共に高抵抗層62の固有抵抗値が上昇してしまうことを効果的に抑制することができる(実施例8参照)。
また、上記ブラシ4は、カーボンファイバを含む黒鉛に、バインダを添加してなることが好ましい。この場合には、ブラシ4と整流子片6との間に発生する放電現象を一層効果的に抑制することができる(実施例9参照)。また、この場合には、カーボンファイバを含む黒鉛にバインダを添加してなるブラシ4と、低抵抗層61及び高抵抗層62からなる整流子片6を複数備えた整流子5とによって、整流機構を構成することができる。
(実施例2)
本例は、図6、図7に示すごとく、一対のブラシ4を、低抵抗層41と高抵抗層42との2層の抵抗層から構成した例を示す。
すなわち、本例のブラシ4は、低抵抗材料からなる低抵抗層41と、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い高抵抗材料からなる高抵抗層42とからなる。
また、低抵抗材料は、カーボン材料及びバインダを含有してなり、高抵抗材料は、カーボン材料、バインダ及び無機物質としての窒化ホウ素(BN)を含有してなる。また、高抵抗材料の全量に対する窒化ホウ素の混合割合は、20wt%より多くなっている。
また、本例の整流子5は、単層の整流子片6を複数有してなる。
本例の直流電動機1は、車両における燃料ポンプに用いるものであり、ロータ3を一方向に回転させるものである。そして、各ブラシ4は、整流子5の回転方向Rに対する前方側に高抵抗層42を備え、回転方向Rに対する後方側に低抵抗層41を備えている。また、ブラシ4の回転方向Rにおける幅は、各整流子片6の回転方向Rにおける幅よりも小さくなっている。
本例のブラシ4における低抵抗層41及び高抵抗層42をそれぞれ構成する低抵抗材料及び高抵抗材料は、上記実施例1に示した整流子片6における低抵抗層61及び高抵抗層62をそれぞれ構成する材料と同じである。また、本例の整流子片6を構成する材料は、上記実施例1に示したブラシ4を構成する材料と同じである。
本例のブラシ4は、その高抵抗層42を構成する高抵抗材料に固有抵抗値が高い窒化ホウ素を積極的に含有させ、高抵抗層42における導通性(導電性)を意図的に悪化させることにより、整流性及び耐久性の向上を図っている。
以下に、本例のブラシ4を用いた直流電動機1を回転動作させる状態及び本例のブラシ4による作用効果につき詳説する。
上記直流電動機1において、図6に示すごとく、一対のブラシ4が、それぞれいずれかの第1整流子片6Aと対向したときには、ブラシ4の低抵抗層41及び第1整流子片6Aを介して電機子巻線31に電流Iが流れ、ロータ3が回転する。このとき、ブラシ4と第1整流子片6Aとの間には、固有抵抗値が高抵抗層42よりも低い低抵抗層41を介して電流Iが流れ、ブラシ4と第1整流子片6Aとの導通性(通電性)を十分に確保することができる。
次いで、図7に示すごとく、ロータ3の回転により、一対のブラシ4は、各第1整流子片6Aにそれぞれ隣接する各第2整流子片6Bに対向する。そして、一対のブラシ4に対して対向する整流子片6が、各第1整流子片6Aから各第2整流子片6Bに移行するときには、ブラシ4の低抵抗層41に第2整流子片6Bが対向すると共にブラシ4の高抵抗層42に第1整流子片6Aがわずかな面積で対向する。
このとき、ブラシ4の高抵抗層42の導通性を意図的に悪化させていることにより、ブラシ4の低抵抗層41と第2整流子片6Bとの間に優先的に電流Iが流れる一方、ブラシ4の高抵抗層42と第1整流子片6Aとの間に流れる電流Iの量を抑制することができる。すなわち、ブラシ4に対して対向する整流子片6が、第1整流子片6Aから第2整流子片6Bに移行するときには、ブラシ4の高抵抗層42と第1整流子片6Aとが対向する面積が減少し、これらの間の電気抵抗が増大する。このとき、低抵抗層41と高抵抗層42との抵抗差により、電流Iは積極的に低抵抗層41を流れる一方、高抵抗層42に残る電流Iを小さくすることができ、放電発生時のダメージ(ブラシ4及び整流子片6に生じる磨耗等)を抑制することができる。
また、上記ブラシ4の高抵抗層42は、耐熱性に優れる窒化ホウ素を含有している。そのため、上記ブラシ4の高抵抗層42と第1整流子片6Aとの間の電圧が上昇する瞬間に、ブラシ4の高抵抗層42が高温に加熱されても、この高抵抗層42に磨耗が発生することを効果的に抑制することができる。
なお、第1整流子片6A及び第2整流子片6Bは、すべての整流子片6のうちから説明のために便宜上用いたものである。
それ故、本例のブラシ4によれば、各整流子片6との間の導通状態と非導通状態とを適切に区別することができ、直流電動機1における整流性を向上させることができる。また、本例のブラシ4によれば、整流子片6との間に発生する放電現象を抑制して、耐久性を向上させることができる。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記実施例1の整流子5又は上記実施例2のブラシ4は、燃料ポンプ用直流電動機1に用いた。この燃料ポンプ用直流電動機1においては、ブラシ4と整流子5との間に燃料が存在することにより、放電現象が発生しやすく、電気的な磨耗が発生しやすい状況が形成されている。これに対し、上記実施例1の整流子5又は上記実施例2のブラシ4を採用することにより、上記電気的な磨耗の発生を効果的に抑制することができる。
(実施例3)
本例は、上記実施例1に示した整流子5、及び上記実施例2に示したブラシ4を製造する方法の一例を示す。
低抵抗層41、61と高抵抗層42、62との2層の抵抗層を備える各整流子片6又はブラシ4を製造する際には、以下のように、高抵抗材料を生成する。
すなわち、高抵抗材料の生成に当たっては、黒鉛等のカーボン粉末(例えば、平均粒径約30μの天然黒鉛を25wt%)と窒化ホウ素等の無機物質粉末(例えば、平均粒径約10μの六方晶窒化ホウ素を75wt%)とを混合する。そして、この混合粉末(100重量部)に対し、メタノール溶液(例えば、30重量部)に溶解したバインダとしてのノボラック系フェノール樹脂(例えば、15重量部)を混合し、ミキサーで混練して、混合原料を得る。次いで、この混合原料を乾燥機において乾燥させ、混合原料中のメタノールを蒸発させて、塊り状の高抵抗材料を得る。その後、この塊り状の高抵抗材料を衝撃型粉砕機で粉砕し、所定のふるいでふるい分けて、高抵抗材料粉末を得る。
また、低抵抗材料粉末は、黒鉛等のカーボン粉末(例えば、平均粒径約30μの天然黒鉛を100wt%)と、メタノール溶液に溶解したバインダとしてのノボラック系フェノール樹脂とを混合し、上記と同様に、乾燥、蒸発、粉砕等を行って得る。
そして、粉末冶金成形法を使用して、所定形状の成形型内に上記低抵抗材料粉末と上記高抵抗材料粉末とを交互に配置し、両者をプレス機で加圧して、所定形状の成形体に成形する。その後、この成形体を還元雰囲気の電気炉内で約900℃に加熱し、バインダを分解、炭化させて焼成し、ブラシ4又は整流子5を製造した。
(実施例4)
本例は、上記ブラシ4又は整流子片6における高抵抗層42、62を構成する高抵抗材料における無機物質を選定した例を示す。
まず、上記高抵抗材料における無機物質として使用できる材料を選定するために、考えられる主要な候補材料の固有抵抗値(Ω・cm)、沸点(分解温度)(℃)、モース硬さ(1〜15の段階で硬さを示し、数値が大きい方が硬い。)について検討した。
上記候補材料を表1に示す。
同表においては、各候補材料の固有抵抗値、沸点及びモース硬さについて、使用に適していると考えられる場合を○とし、使用可能と考えられる場合を△とし、使用にあまり適さないと考えられる場合を×として評価した。
なお、同表において、(CF)nはフッ化カーボンを示す。
Figure 2006187190
具体的には、固有抵抗値については、C(炭素)以外は、すべて○とした。また、沸点については、温度が高いほど耐熱性に優れると考え、温度が高いものから順に○、△、×で評価した。また、モース硬さについては、低抵抗層41、61を構成する低抵抗材料のモース硬さに近似していることが、低抵抗層41、61と高抵抗層42、62との磨耗の進行度合いが近似し、ブラシの踊りによる放電現象の発生を抑制できると考え、カーボンのモース硬さ1〜2に近似するものから順に○、△、×で評価した。
そして、候補材料を検討した結果、二硫化モリブデン(MoS2)、二硫化タングステン(WS2)、六方晶窒化ホウ素(h−BN)、カオリン、タルクが、上記無機物質として使用可能なことがわかった。
(実施例5)
本例は、図8に示すごとく、MoS2、WS2、h−BN、カオリン又はタルクを含有する高抵抗材料を用いた高抵抗層62について、磨耗試験を行った例を示す。
この磨耗試験は、以下の試料1〜7の高抵抗材料からなる高抵抗層62を備えた整流子片6を複数有する整流子5を用いて行った。
試料1;MoS295wt%とカーボン材料5wt%とを混合した混合粉末(混合原料)にバインダを含有してなる高抵抗材料。
試料2;WS295wt%とカーボン材料5wt%とを混合した混合粉末にバインダを含有してなる高抵抗材料。
試料3;h−BN65wt%とカーボン材料35wt%とを混合した混合粉末にバインダを含有してなる高抵抗材料。
試料4;h−BN75wt%とカーボン材料25wt%とを混合した混合粉末にバインダを含有してなる高抵抗材料。
試料5;カオリン75wt%とカーボン材料25wt%とを混合した混合粉末にバインダを含有してなる高抵抗材料。
試料6;タルク55wt%とカーボン材料45wt%とを混合した混合粉末にバインダを含有してなる高抵抗材料。
試料7;タルク75wt%とカーボン材料25wt%とを混合した混合粉末にバインダを含有してなる高抵抗材料。
また、各試料は、上記混合粉末100重量部に対して、バインダを15重量部添加してなる高抵抗材料とした。また、バインダは、ノボラック系フェノール樹脂とした。
本例の磨耗試験においては、上記整流子5を用いた直流電動機1を所定の時間回転させ、ブラシ4に発生した磨耗量を測定した。この測定結果を、図8に示す。同図は、横軸に、高抵抗層62の固有抵抗値(万μΩcm)をとり、縦軸に、ブラシ磨耗速度(単位時間当たりのブラシ4の磨耗量)(mm/kHr)をとって示す。
同図において、試料3、4、5、7については、ブラシ磨耗速度が小さく、上記高抵抗材料における無機物質として用いることが特に適していることがわかった。一方、試料1、2、6については、ブラシ磨耗速度が比較的大きくなり、上記高抵抗材料における無機物質として用いる際には、何らかの工夫が必要であることがわかった。
(実施例6)
本例は、図9〜図12に示すごとく、上記高抵抗材料における無機物質としての使用に適していると考えられるh−BNを使用し、このh−BNとカーボン材料との混合割合を変化させて成形した高抵抗層42、62について、固有抵抗値、比重、曲げ強度、硬度の各物性値について測定を行った。
本例の高抵抗層42、62には、h−BNとカーボン材料とを混合してなる混合原料100重量部に対して、バインダとしてのノボラック系フェノール樹脂を15重量部添加してなる高抵抗材料を用いた。また、h−BNの混合量は、45〜100wt%まで変化させ、例えば、h−BNが45wt%の場合は、55wt%がカーボン材料であることを示し、h−BNが100wt%の場合は、カーボン材料を使用していないことを示す。
上記各物性値を測定した結果を、図9〜図12に示す。
図9は、横軸に、h−BNの混合量(wt%)をとり、縦軸に、高抵抗層42、62の固有抵抗値(μΩ・cm)をとって、h−BNの混合量を変化させたときの高抵抗層42、62の固有抵抗値の変化を測定した結果を示す。同図において、h−BNの混合量が増加すると、高抵抗層42、62の固有抵抗値が著しく増加することがわかる。
また、図10は、横軸に、h−BNの混合量(wt%)をとり、縦軸に、高抵抗層42、62の比重をとって、h−BNの混合量を変化させたときの高抵抗層42、62の比重の変化を測定した結果を示す。同図において、h−BNの混合量が増加すると、高抵抗層42、62の比重が減少することがわかる。
また、図11は、横軸に、h−BNの混合量(wt%)をとり、縦軸に、高抵抗層42、62の曲げ強度(MPa)をとって、h−BNの混合量を変化させたときの高抵抗層42、62の曲げ強度の変化を測定した結果を示す。同図において、h−BNの混合量が増加すると、高抵抗層42、62の曲げ強度が低下することがわかる。
また、図12は、横軸に、h−BNの混合量(wt%)をとり、縦軸に、高抵抗層42、62の硬度(HsC)をとって、h−BNの混合量を変化させたときの高抵抗層42、62の硬度の変化を測定した結果を示す。同図において、h−BNの混合量が増加すると、高抵抗層42、62の硬度が増加することがわかる。
これらの測定結果より、h−BNの混合量を変化させたときに、高抵抗層42、62の比重、曲げ強度及び硬度にはそれほど大きな変化がないものの、固有抵抗値は著しく変化することがわかった。
そして、ブラシ4と高抵抗層42、62との間に生ずる放電現象を抑制するためには、高抵抗層42、62の固有抵抗値の大きさが大きく影響しており、この固有抵抗値が適切な範囲になるようh−BNの混合量を決定することが好ましいことがわかった。そして、実際には、高抵抗層42、62の固有抵抗値は、20〜30万μΩ・cm(2〜3×10-3Ω・m)の範囲とすることが好ましいと考えられ、上記混合原料に対するh−BNの混合量は、65〜85wt%とすることが好ましいことがわかった。
(実施例7)
本例は、上記ブラシ4又は整流子片6における低抵抗層41、61を構成する低抵抗材料を、銅メッキ被膜を有する黒鉛粒子から構成した場合の効果を確認した例である。
本例においては、複数の整流子片6を備えた整流子5と2つのブラシ4とを有する直流電動機(回転電機)を用い、これを空気中、及び液体としてのガソリン中において動作させたときのブラシ4と整流子5との間の接触抵抗を測定した。
この接触抵抗は、一方のブラシ4から整流子5及び電機子巻線を介して他方のブラシ4へ流れる電流により、一方のブラシ4と他方のブラシ4との間に生ずる電圧値(V)を測定することによって確認した。そのため、この電圧値が大きいほどブラシ4と整流子5との間に生ずる接触抵抗が大きいことを意味する。なお、ブラシ4及び整流子5の固有抵抗値は、上記接触抵抗に比べて著しく小さいため無視した。
また、本例においては、整流子片6を低抵抗材料による単層のものとし、この低抵抗材料を、銅メッキ被膜を有する黒鉛粒子から構成した直流電動機(発明品)を用いた。また、本例の銅メッキ被膜を有する黒鉛粒子中における銅の含有率は、65wt%とした。また、発明品においては、ブラシ4を、黒鉛に、フェノール樹脂からなるバインダを添加してなるものとした。
また、比較のために、整流子片を構成する単層の低抵抗材料に単なる黒鉛粒子を用いた直流電動機(比較品)についても、上記接触抵抗(電圧値)の測定を行った。
また、接触抵抗の確認は、各直流電動機を空気中及びガソリン中にそれぞれ配置し、各直流電動機を静止させた状態(静止時)と各直流電動機を回転させた状態(回転時)とについて行った。また、各直流電動機の回転時における動作条件は、負荷電流(一方のブラシ4から整流子5及び電機子巻線を介して他方のブラシ4へ流した電流)を5Aとし、各直流電動機の回転数を6000rpmとした。
Figure 2006187190
表2に、接触抵抗(電圧値(V))を測定した結果を示す。同表において、空気中及びガソリン中において、静止時及び回転時のいずれについても、発明品の接触抵抗が比較品の接触抵抗よりも小さいことがわかった。特に、各直流電動機をガソリン中に配置した場合については、回転時の接触抵抗が、比較品については、空気中に配置した場合に比べて大幅に大きくなったのに対して、発明品については、空気中に配置した場合に比べてさらに小さくなった。
そのため、整流子片6における低抵抗層61を構成する低抵抗材料を、銅メッキ被膜を有する黒鉛粒子から構成することにより、ガソリン中で直流電動機を動作させる場合のブラシ4と整流子5との間の接触抵抗を著しく低減できることがわかった。
なお、上記ブラシ4を低抵抗層41及び高抵抗層42から構成する場合でも、本例と同様の結果が得られると考える。
(実施例8)
本例は、窒化ホウ素(BN)及び黒鉛にバインダを添加してなる高抵抗材料によって構成した高抵抗層62の気孔率を小さくしたことによる効果を確認するために、この高抵抗層62を形成するためのサンプルの気孔率(%)と固有抵抗値(%)との関係を調べた例である。
本例のサンプル(高抵抗層62)は、六方晶窒化ホウ素(h−BN)を75wt%含有し、残部が黒鉛からなる混合原料に、フェノール樹脂からなるバインダを添加してなるものである。また、本例においては、気孔率が互いに異なるサンプルを複数準備し、各サンプルをガソリン中に浸漬させ、各サンプルに0.1Aの電流を流しておき、浸漬時間の経過に伴ってサンプルの固有抵抗値がどれだけ変化したかを測定した。
図13に本例の測定結果を示す。同図は、横軸に経過時間(Hr)をとり、縦軸に固有抵抗値の上昇率(%)をとって、気孔率が22%であるサンプルについて固有抵抗値の上昇率の変化を示すグラフである。また、固有抵抗値の上昇率(%)は、初期状態のサンプルの初期固有抵抗値を100%とし、浸漬時間の経過と共に初期固有抵抗値に対して、浸漬後の固有抵抗値が何パーセントの割合上昇したかを示している。
同図の結果より、固有抵抗値の上昇率は、時間の経過と共に上昇するものの、所定の時間が経過すればほとんど変化しなくなることがわかった。これは、サンプルにおける気孔内にガソリンが含浸されたことにより、固有抵抗値が上昇する一方、ガソリンがほぼ飽和するまで含浸されたときには、固有抵抗値の上昇も頭打ちするためであると考える。
図14は、本例の測定結果に基づいて、サンプル(高抵抗層62)の気孔率(%)を横軸にとり、ガソリン中に浸漬してから250時間経過した時点におけるサンプルの固有抵抗値の上昇率(%)を縦軸にとって、両者の関係を示したグラフである。同図において、気孔率が大きくなると固有抵抗値も大きくなることがわかる。
そして、直流電動機を使用する際に、高抵抗層62の固有抵抗値が大幅に上昇してしまうと(例えば、固有抵抗値の上昇率が60%以上になるとき)、直流電動機における整流性に悪影響を及ぼすおそれがあり、高抵抗層62の気孔率は、30%以下にすることが好ましいと考える。また、固有抵抗値の上昇率は20%以下に抑えることがさらに好ましく、高抵抗層62の気孔率は、20%以下にすることがさらに好ましいと考える。
また、高抵抗層62の気孔率が30%を超える場合には、高抵抗層62の強度が不足するおそれがある一方、気孔率が大幅に小さい高抵抗層62を成形することは容易ではないため、高抵抗層62の気孔率は、15%以上とすることが好ましい。
また、高抵抗層62の気孔率は、高抵抗層62を成形する際の成形圧力を高くすることによって容易に小さくすることができる。
(実施例9)
本例は、上記低抵抗層61と高抵抗層62とから構成した整流子片6と接触するブラシ4を、カーボンファイバ(CF、炭素繊維)を含む黒鉛に、フェノール樹脂からなるバインダを添加して構成した場合の耐久性を確認した例である。
この耐久性の確認は、直流電動機(回転電機)の使用時間(Hr)の経過に対して、整流子片6の表面に生ずる凹凸量(mm)の変化を測定して行った。
本例においては、カーボンファイバをそれぞれ1wt%、2wt%、3wt%含有し、残部が黒鉛からなる混合原料に、フェノール樹脂からなるバインダを添加して構成したブラシ4を用いて直流電動機(発明品1〜3)を構成した。本例のカーボンファイバの各繊維の長さは30〜300μmであり、各繊維の直径は5〜15μmである。
また、整流子片6における低抵抗層61を構成する低抵抗材料は、黒鉛に、フェノール樹脂からなるバインダを添加してなる。また、整流子片6における高抵抗層62を構成する高抵抗材料は、六方晶窒化ホウ素(h−BN)を75wt%含有し、残部が黒鉛からなる混合原料に、フェノール樹脂からなるバインダを添加してなる。
上記整流子片6の表面に生ずる凹凸量の変化を測定した結果を図15に示す。
同図において、発明品1〜3について、それぞれ2つのサンプルについて測定を行った。発明品1〜3について、時間の経過と共に凹凸量が増加したものの、極端な増加はなく、長時間使用しても整流子片6の表面をできるだけ平滑に保つことができることがわかった。
また、カーボンファイバの含有量が1wt%である発明品1よりも、カーボンファイバの含有量が2wt%である発明品2の方が凹凸量の増加が小さく、発明品2よりも、カーボンファイバの含有量が3wt%である発明品3の方が凹凸量の増加が小さいことがわかった。このことより、カーボンファイバの含有量を多くした方が、整流子片6の表面の凹凸量の増加を小さく抑制できることがわかった。特に、発明品3については、長時間使用しても凹凸量がほとんど変化しないことがわかった。
そして、発明品1〜3については、整流子片6の表面の凹凸量の増加を小さく抑制できることにより、ブラシ4と整流子片6との間に発生する放電現象を一層効果的に抑制することができ、ブラシ4及び整流子片6の耐久性を向上させることができる。
なお、カーボンファイバの含有量を多くしすぎると、整流子片6の表面を必要以上に研削してしまうと考えられるため、カーボンファイバの含有量は10wt%以下とすることが好ましい。
このように、発明品1〜3の凹凸量の増加を小さく抑制できた理由としては、以下のように考える。すなわち、ブラシ4に硬度の高いカーボンファイバを含有させたことにより、直流電動機を動作させるときに、当該ブラシ4によって上記低抵抗層61及び高抵抗層62を有する整流子片6の表面を意図的に若干研削することができる。
また、黒鉛を主原料とする低抵抗材料を用いた低抵抗層61と、六方晶窒化ホウ素及び黒鉛を主原料とする高抵抗材料を用いた高抵抗層62との被削性(削られやすさ)は同程度である。そのため、ブラシ4によって低抵抗層61及び高抵抗層62を若干研削したときには、両者をできるだけ均一に研削することができ、整流子片6の表面をできるだけ平滑に近い状態に保つことができると考える。なお、被削性は、モース硬さとへき開性とを尺度にして決定することができる。
なお、ブラシ4を低抵抗層41及び高抵抗層42から構成し、整流子片6をカーボンファイバ(CF)を含む黒鉛にバインダを添加して構成した場合においても、本例と同様の結果が得られると考える。
実施例1における、ブラシと整流子における各整流子片との接触状態を模式的に示す図で、ブラシと第1整流子片とが対向する状態を示す説明図。 実施例1における、ブラシと整流子における各整流子片との接触状態を模式的に示す図で、ブラシと第2整流子片とが対向する状態を示す説明図。 実施例1における、直流電動機を示す説明図。 実施例1における、整流子を軸方向から見た状態で示す説明図。 実施例1における、整流子の断面を示す図で、図4におけるA−A線矢視断面図。 実施例2における、ブラシと整流子における各整流子片との接触状態を模式的に示す図で、ブラシと第1整流子片とが対向する状態を示す説明図。 実施例2における、ブラシと整流子における各整流子片との接触状態を模式的に示す図で、ブラシと第2整流子片とが対向する状態を示す説明図。 実施例5における、横軸に高抵抗層の固有抵抗値をとり、縦軸にブラシ磨耗速度をとって示すグラフ。 実施例6における、横軸にh−BNの混合量をとり、縦軸に高抵抗層の固有抵抗値をとって示すグラフ。 実施例6における、横軸にh−BNの混合量をとり、縦軸に高抵抗層の比重をとって示すグラフ。 実施例6における、横軸にh−BNの混合量をとり、縦軸に高抵抗層の曲げ強度をとって示すグラフ。 実施例6における、横軸にh−BNの混合量をとり、縦軸に高抵抗層の硬度をとって示すグラフ。 実施例8における、横軸に経過時間をとり、縦軸に高抵抗層の固有抵抗値の上昇率をとって示すグラフ。 実施例8における、横軸に高抵抗層の気孔率をとり、縦軸に高抵抗層の固有抵抗値の上昇率をとって示すグラフ。 実施例9における、横軸に使用時間をとり、縦軸に整流子片表面の凹凸量をとって示すグラフ。
符号の説明
1 直流電動機
2 ステータ
3 ロータ
4 ブラシ
41 低抵抗層
42 高抵抗層
5 整流子
6 整流子片
61 低抵抗層
62 高抵抗層

Claims (14)

  1. 整流子における整流子片と接触するブラシであって、
    該ブラシは、低抵抗材料からなる低抵抗層と、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い高抵抗材料からなる高抵抗層とを有しており、
    上記高抵抗材料は、その全量に対して、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い無機物質を20wt%より多く含有していることを特徴とするブラシ。
  2. 請求項1において、上記低抵抗材料は、カーボン材料及びバインダを含有してなり、上記高抵抗材料は、カーボン材料、バインダ及び上記無機物質を含有してなることを特徴とするブラシ。
  3. 請求項1において、上記低抵抗材料は、銅メッキ被膜を有する黒鉛粒子を含有してなることを特徴とするブラシ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記無機物質は、窒化ホウ素であることを特徴とするブラシ。
  5. 請求項4において、上記高抵抗材料は、上記窒化ホウ素を65〜85wt%含有し残部がカーボン材料からなる混合原料に、バインダを添加してなることを特徴とするブラシ。
  6. 請求項4又は5において、上記窒化ホウ素を含有した上記高抵抗材料からなる上記高抵抗層は、その気孔率が30%以下であることを特徴とするブラシ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のブラシと、カーボンファイバを含む黒鉛を含有してなる整流子片とを備えたことを特徴とする整流機構。
  8. ブラシと接触する整流子片を複数有する整流子であって、
    上記整流子片は、低抵抗材料からなる低抵抗層と、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い高抵抗材料からなる高抵抗層とを有しており、
    上記高抵抗材料は、その全量に対して、上記低抵抗材料よりも固有抵抗値が高い無機物質を20wt%より多く含有していることを特徴とする整流子。
  9. 請求項8において、上記低抵抗材料は、カーボン材料及びバインダを含有してなり、上記高抵抗材料は、カーボン材料、バインダ及び上記無機物質を含有してなることを特徴とする整流子。
  10. 請求項8において、上記低抵抗材料は、銅メッキ被膜を有する黒鉛粒子を含有してなることを特徴とする整流子。
  11. 請求項8〜10のいずれか一項において、上記無機物質は、窒化ホウ素であることを特徴とする整流子。
  12. 請求項11において、上記高抵抗材料は、上記窒化ホウ素を65〜85wt%含有し残部がカーボン材料からなる混合原料に、バインダを添加してなることを特徴とする整流子。
  13. 請求項11又は12において、上記窒化ホウ素を含有した上記高抵抗材料からなる上記高抵抗層は、その気孔率が30%以下であることを特徴とする整流子。
  14. 請求項8〜13のいずれか一項に記載の整流子と、カーボンファイバを含む黒鉛を含有してなるブラシとを備えたことを特徴とする整流機構。
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