JP2003100411A - 電刷子 - Google Patents
電刷子Info
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- JP2003100411A JP2003100411A JP2001286145A JP2001286145A JP2003100411A JP 2003100411 A JP2003100411 A JP 2003100411A JP 2001286145 A JP2001286145 A JP 2001286145A JP 2001286145 A JP2001286145 A JP 2001286145A JP 2003100411 A JP2003100411 A JP 2003100411A
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Abstract
流が確保されるだけでなく、耐用性の優れた電刷子の提
供。 【解決手段】 回転する整流子面に少なくとも3個が同
時に接触する突起2a1,2a2,2a3群を摺動面に
有し、かつ摺動時に整流子面へ接触する突起2a 1,2
a2,2a3の少なくとも1個2a1は他の接触する突
起2a2,2a3に対して回転方向に異なる位相で接触
するように突起2a1,2a2,2a3群が配置されて
いることを特徴とする電刷子である。
Description
電刷子、特に、小形モーター用電刷子は、一般に、金属
粉末及び黒鉛粉末を主成分とした導電性組成物を加圧成
形し、この加圧成形体を焼成することによって製造され
ている。すなわち、銅、銀、アルミニウム、錫、鉄、ニ
ッケルなどの導電性金属粉末、及び鱗片状黒鉛、天然黒
鉛、カーボンブラック、コークス類などの黒鉛粉末を主
成分とし、これに合成樹脂類、コールタール、ピッチ類
などのバインダー、さらに要すれば二硫化モリブデン、
二硫化タングステン、窒化ホウ素などの潤滑剤を加えて
混練・造粒したものを所要の形状・寸法に加圧成形し、
この成形体を焼成して得ている。
低コスト化の観点から、加圧成形・焼成後の整形・加工
などが省略されている。つまり、加圧成形・焼成して得
た小形モーター用電刷子は、摺動面を整流子の外周面に
整合させるなどの整形加工を施さずに、製造したままの
形態で使用されている。なお、この小形モーター用電刷
子の使用に当たっては、一般的に、前記成形工程におけ
る加圧方向を整流子の回転方向に合わせた態様が採られ
ている。
を装着した小形モーターの場合、回転駆動(整流子面と
の擦り合わせ)初期、換言すると使用初期の段階では、
略円柱状の整流子面へ小形モーター用電刷子の平面状も
しくは直線状の摺動面が接触することになる。この接触
態様では、所定方向へ回転する整流子の曲面に、電刷子
の平面が接触・摺動するため、整流子回転方向で電刷子
に振動が生じ易く、しかも振動の抑制も困難である。し
たがって、回転駆動初期の段階で、整流不良を引き起こ
し易いとともに、火花摩耗を助長し、ときには、電刷子
の破損を招来するなどの不具合がある。
2(a)に側面を、図2(b)に正面をそれぞれ示すよ
うに、電刷子1の摺動面1aを整流子方向に平行に凹凸
化することで、使用初期もしくは摺動初期における整流
子面に対する電刷子摺動面1aの接触面積を小さくし、
圧力の集中によって整流不良の発生を回避する手段が知
られている。なお、図2(a),(b)において、1b
は電気端子接続部である。
対する電刷子摺動面1aの接触面積を小さくする構成を
採った場合でも、実用上、十分満足できるような初期特
性が得られない。また、十分な擦り合わせを確保するこ
との困難さから、摩耗を起こし易く、電刷子1自体の寿
命低減ともなっている。
ので、初期振動が容易に抑制・防止され、所要の整流が
確保されるだけでなく、小形モーター用などに適する耐
用性の優れた電刷子の提供を目的とする。
する整流子面に少なくとも3個が同時に接触する突起群
を摺動面に有し、かつ摺動時に整流子面へ接触する突起
の少なくとも1個は他の突起に対して回転方向に異なる
位相で接触するように突起群が配置されていることを特
徴とする電刷子である。
において、回転する整流子面に同時に接触する突起の最
大位相差が整流子半径の8〜120%に設定されている
こと特徴とする。
項2記載の電刷子において、回転する整流子面に同時に
接触する突起の摺動端面が整流子外接面状に加工されて
いることを特徴とする。
3いずれか一記載の電刷子において、整流子面に接触す
る摺動面の突起群の高さが電刷子の全有効長の1〜50
%であることを特徴とする。
見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明者
らは、金属黒鉛質系電刷子を整流子に対接させ、整流子
を回転させたときに、その回転方向での電刷子の振動抑
制について、鋭意検討を進めた。その結果、電刷子の摺
動面を整流子面に対して適正に外接する形状を付与する
と、電刷子の振動が容易に抑制され、安定的な整流機能
が得られることを見出し、上記発明に至ったものであ
る。
子面に外接する摺動面を有する電刷子において、前記摺
動面は、少なくとも3個が同時に整流子面と接触する突
起群を有する一方、それら突起群のうち少なくとも1個
の突起が他の接触する突起に対して整流子の回転方向に
異なる位相で接触するような形状・構造を採る。そし
て、電刷子の摺動面を上記のように形状・構造化した場
合、擦り合わせ初期において、回転する整流子外周面
に、整合的に摺接ないし摺動して所要の整流が確保され
る。
散的に整流子外周面に摺接ないし外接するだけでなく、
それら接触は、位相差がつけられている。したがって、
整流子回転方向で少なくとも2箇所で接触するため、整
流子回転方向における電刷子の振動が抑制されることに
なる。
子回転方向における最大位相差は、一般的に、整流子の
半径に対して8〜120%、好ましくは9〜80%であ
る。すなわち、整流子の半径rに対して最大位相差a
を、a/r×100=8〜120、好ましくは9〜80
に設定した場合、整流子の回転に支障を与えずに、より
効果的に振動の抑制が図られる。なお、電刷子摺動面の
突起先端形状は、特に限定されないが、整流子外周面に
略対応する円弧面化した場合、上記良好な整流確保な
ど、より容易に達成される。
延設する電刷子(電気端子接続部を除く)全長の1〜5
0%、好ましくは5〜30%に設定することが望まし
い。つまり、整流子外周面に接触する突起の高さが、電
刷子全長の1%未満の場合は、所要の作用効果を得るこ
とが難しく、また、50%を超えると摺動・摺接する面
が相対的に低減して、低寿命化を招来する傾向がある。
を構成する素材は、たとえば銅、銀、アルミニウム、
錫、鉄、ニッケルなどの導電性金属粉末、及び鱗片状黒
鉛、天然黒鉛、カーボンブラック、コークス類などの黒
鉛粉末を主成分とし、これに合成樹脂類、コールター
ル、ピッチ類などのバインダー、さらに要すれば二硫化
モリブデン、二硫化タングステン、窒化ホウ素などの潤
滑剤を20質量%以下加えて混練・造粒したものが挙げ
られる。
子の場合と同様であるが、負荷電圧が低い小形モーター
用では、低抵抗の金属黒鉛質系が望ましく、たとえば導
電性金属の組成比は、5〜90質量%程度が好ましい。
そして、上記組成物の造粒を所定の形状に加圧成形し、
この成形体を焼成することにより、所要の電刷子が得ら
れる。なお、電刷子摺動面の突起群は、構造が単純であ
ること、突起形成面が一つであることなどによって、金
型を使用する成型法で容易に、かつ精度よく設けること
ができる。また、後述の図1に示すように、整流子の回
転方向に対して垂直な面において、複数の突起2a1,
2a2,2a3が離間した、換言すると重なり合わない
構造とすることによって、請求項1及び2に係わる構造
の電刷子を一軸加圧成形することが可能となり、製造手
段が簡素化する。
を参照して実施例を説明する。
部と、炭化収率60質量%のノボラック型フェノール樹
脂20重量部を含有するメタノール溶液とを混合・混練
した後、この混合組成物を造粒した。次いで、この造粒
に、平均粒径50μmの電解銅粉100重量部を添加混
合し、この混合物を乾式プレス成形して、図1(a)に
側面を、図1(b)に正面を、図1(c)に摺動面をそ
れぞれ示すような構造の電刷子成形体2を得た。
3mm、幅mが4mm、全有効長lが5mm、各突起2
a1,2a2,2a3の高さhが0.5mm、厚さ方向
の最大突起間隔sが0.5mmである。なお、図1
(a),(b)において、2bは電気端子接続部であ
る、次に、この成形体2を還元性雰囲気下、500℃で
熱処理して小形モーター用電刷子を得た。
のプレス成形において、摺動面を突起2a1,2a2,
2a3化させる代わりに、前記図2(a)に図示したよ
うに、電刷子の摺動面1aを整流子面に略外接するよう
深さ0.3mmの凹面状に成形した他は、実施例の場合
と同じ条件として、として、小形モーター用電刷子を得
た。
を付け、疑似モーターに組み込んで、室温下、電流密度
20A/cm2、押し圧650g/cm2、周速5m/
sで5時間摺動させて、接触電圧降下(V)及び摩耗量
(mm)をそれぞれ測定した結果を表1に示す。
モーター用電刷子は、比較例の場合に比べ、擦り合わせ
初期と擦り合わせ安定期との接触電圧降下の変動が小さ
く、また、摩耗量も少なく、整流性及び耐久性などが優
れている。すなわち、整流子の回転方向での接触が良好
に確保され、かつ振動が効果的に抑制されていることに
伴って、整流子側に安定した電流の供給が可能であると
ともに、摩耗・損傷などによる寿命低下の恐れもなくな
る。
なく、発明の主旨を逸脱しない範囲で、いろいろの変形
を採ることができる。たとえば上記小形モーター用電刷
子を通常の電刷子としたり、また、構成する金属黒鉛質
の組成、形状・寸法、摺動面の突起の配置・分布など
は、小形モーター用電刷子もしくは他の電刷子の構造・
規格などに応じて任意に選択・設定できる。
子の摺動面に設けられている少なくとも3個の突起が同
時に整流子面と接触するだけでなく、少なくとも1個の
突起が他の突起に対して整流子の回転方向に異なる位相
で接触するように、摺動面が形成されている。つまり、
3以上の複数個の突起端面が、分散的に整流子外周面に
摺接ないし外接し、かつその接触は、位相差がつけられ
ており、整流子回転方向で少なくとも2箇所で接触す
る。したがって、整流子回転方向における電刷子の振動
が抑制されることになり、安定的な接触が容易に確保さ
れるので、性能の向上した小形モーターの提供が可能に
なる。
を示すもので(a)は側面図、(b)は正面図、(c)
は摺動面図。
側面図、(b)は正面図。
Claims (4)
- 【請求項1】 回転する整流子面に少なくとも3個が同
時に接触する突起群を摺動面に有し、かつ摺動時に整流
子面へ接触する突起の少なくとも1個は他の突起に対し
て回転方向に異なる位相で接触するように突起群が配置
されていることを特徴とする電刷子。 - 【請求項2】 回転する整流子面に同時に接触する突起
の最大位相差が整流子半径の8〜120%に設定されて
いること特徴とする請求項1記載の電刷子。 - 【請求項3】 回転する整流子面に同時に接触する突起
の摺動端面が整流子外接面状に加工されていることを特
徴とする請求項1もしくは請求項2記載の電刷子。 - 【請求項4】 整流子面に接触する摺動面の突起群の高
さが電刷子の全有効長の1〜50%であることを特徴と
する請求項1ないし請求項3いずれか一記載の電刷子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001286145A JP2003100411A (ja) | 2001-09-20 | 2001-09-20 | 電刷子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001286145A JP2003100411A (ja) | 2001-09-20 | 2001-09-20 | 電刷子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003100411A true JP2003100411A (ja) | 2003-04-04 |
Family
ID=19109176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001286145A Withdrawn JP2003100411A (ja) | 2001-09-20 | 2001-09-20 | 電刷子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003100411A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7586230B2 (en) | 2004-11-30 | 2009-09-08 | Denso Corporation | Brush, commutator, and commutator device |
DE202015100658U1 (de) | 2014-02-12 | 2015-02-25 | Nsk Ltd. | Lagervorrichtung |
CN106785769A (zh) * | 2016-12-21 | 2017-05-31 | 中南大学 | 一种导电耐磨金属石墨电刷及其制备方法 |
JP2020005490A (ja) * | 2018-06-22 | 2020-01-09 | 株式会社デンソー | 直流モータ |
-
2001
- 2001-09-20 JP JP2001286145A patent/JP2003100411A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7586230B2 (en) | 2004-11-30 | 2009-09-08 | Denso Corporation | Brush, commutator, and commutator device |
DE202015100658U1 (de) | 2014-02-12 | 2015-02-25 | Nsk Ltd. | Lagervorrichtung |
CN106785769A (zh) * | 2016-12-21 | 2017-05-31 | 中南大学 | 一种导电耐磨金属石墨电刷及其制备方法 |
JP2020005490A (ja) * | 2018-06-22 | 2020-01-09 | 株式会社デンソー | 直流モータ |
JP7279430B2 (ja) | 2018-06-22 | 2023-05-23 | 株式会社デンソー | 直流モータ |
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