JP3711174B2 - 焼結した銅黒鉛複合材料製の交流発電機の継ぎ環と円筒形の整流子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は電動機または交流発電機などの電気機器の摺動電気接点に関するものである。もっと具体的には本発明は交流発電機の継ぎ環または電動機の円筒状整流子などの、前記摺動電気接点の回転接触部品に関するものである。
【0003】
前記部品は、一般的にはその端の一方において、電気機器の回転要素に固定され、また回転要素の一体の電気導体と固定電気導体の間に、摺動電気接点を成立させ、電流を流すように、1つまたは複数個のブラシが走っている。ブラシは一般的に磨滅部品から成り、それに接続電気導体が固定されている。
【0004】
本発明は特に炭素化材料を含むブラシと組み合わせて使用するための銅黒鉛複合材料性の回転接触部品に関するものである。
【0005】
【従来の技術】
【0006】
先行技術によれば、一般的にブラシの磨滅部品の有効長さよりもはるかに小さい有効厚みを有する、回転接触部品は、高い電導性と、特に回転破裂を防止するのに十分な機械特性を有する材料で構成される。ブラシの磨滅部品は大抵の場合回転接触部品よりも柔らかく、摺動接点の迅速な磨耗を防止し、ブラシと回転接触部品の間の電圧降下を低く抑えるように、十分な摩擦振る舞いと電気的接触特性を提供する導体材料で構成される。
【0007】
周知の如く、回転接触部品は軽銅合金または青銅などの、銅合金で、またブラシの磨滅部品はアモルファス銅、天然または合成黒鉛などの炭素化材料を含む材料で製作される。
【0008】
銅合金の回転接触部品は大抵の場合延伸または型打ち(チェーシング)によって得られ、塑性変形によって起こった硬化が最終製品に十分な機械特性を得ることを可能にする。
【0009】
また、自動車用の一部のガソリンなどの、銅を腐食する環境内に浸漬して運転するための電動機の製作のために黒鉛製の回転接触部品を使用することも知られている。
【0010】
黒鉛製の回転接触部品の機械強度を超える回転接触部品の機械強度を得るために、ドイツ特許出願DE3230298によって、前記部品を複合金属黒鉛から、特に粉末の青銅または銅と焼結によって緻密にした黒鉛の混合物から製作することが知られている。この方法は電気機器の摺動電気接点には応用が知られていない。
【0011】
磨滅部品が、一般的に、銅の比率を大抵の場合85%未満として、金属相の不完全焼結または含浸によって得られた金属黒鉛複合物であるブラシの使用が知られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
電気機器の信頼性は技術的解決の選択において重要性が増している基準である。この基準は、電気機器が装置や自動車などの、複雑なことが多い、全体の一部を構成するためのものであるときに決定的になる、なぜなら全体の構成要素の一つが時期より早く故障すれば全体の信頼性が低下し、保守コストが増すからである。
【0014】
信頼性の基準は、停止を招くか修理を必要とする最初の故障に至るまでの、保守と監視を必要としない、機械の運転時間に対応する寿命によって表される。
【0015】
ところが、電気機器の寿命は摺動電気接点の磨耗によって制限されることが多い。既知の材料の使用に基づく通常の用途において、既知の寿命期間は最大1500時間程度である。
【0016】
しかしながら、かかる寿命期間は大抵の用途分野では十分であるが、自動車などの分野では、1500時間を遥かに超える寿命期間がますます求められている。
【0017】
本発明の主たる目的は、炭素化材料を含むブラシに関する磨滅率が1500時間を遥かに超える寿命をもたらす黒鉛銅複合材料製の回転接触部品である。
【0018】
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明によれば、電動機または発電機などの電気機器の回転要素のための、継ぎ環または円筒形の整流子などの、回転接触部品は、焼結銅黒鉛複合材料で構成され、前記複合材料に銅または銅合金が重量で90から98%含まれ、前記複合材料の比重が6.5から8.5の間であり、前記回転接触部品に含まれる黒鉛薄片の50%を越える薄片の主軸Pが前記対称軸に対して45度未満の角度で傾けられ、それによって電気抵抗と曲げ強さの非等方性が極めて強調され、即ち電気抵抗rho||/rho⊥の比Rhoが1.2を越え、曲げ強さR||/R⊥の比Rが0.8を下回ることを特徴とする、ここで||は前記対称軸に平行な方向を、⊥は垂直方向を示す。
回転接触部品の対称軸は電気機器の回転要素の回転軸に対応する。
黒鉛薄片の主軸Pは薄片の黒鉛粒子の基底面に垂直な結晶学軸(c軸)の平均配向に対応する。そして、該主軸Pは薄片の見かけ平面にほぼ垂直である。
好適には、黒鉛薄片の粒子は最大寸法が200μmを下回り、前記粒子の少なくとも90%が100μm未満の最大寸法を有する。もっと大きな寸法の粒子は、高い不良率を招き、機械的制約が大きくなりすぎる。
好適には、回転接触部品の回転要素の電気導体への接続は接点部品に固定された1つまたは複数個の電気接続導体によって実現される。接続導体は銅とその合金、またはアルミニウムとその合金などの、既知の一切の導体材料製とすることができる。
【0020】
本発明の変型によれば、1個または複数個の接続導体が有利に固定された接触部品は別個の全体を形成し、それは個別に製造し、次いで回転要素の軸部に固定することができる。この全体は好適には、互いに対して、また回転軸に対して接触部品の十分な位置づけを保証することのできる、必要ならば荷電したポリマー樹脂などの、絶縁材料製の支え部品によって維持される。
出願人は意外なことに、実施例が示す如く、本発明による回転接触部品が摺動接点の寿命期間を先行技術のものより遥かに長くすることを発見した。
このことには、従来説明がなされていない、また特に材料の機械特性に関して、先行技術の通常の教示内容に反している。寿命期間の増加は電流下での摩擦機構と接触による電気的現象の変化によるものと見られる。
本発明による回転接触部品は電気機器の大きな変更なしに先行技術の部品に取って代わり、より低い接触電圧降下、より少ない振動、より低い音響レベルとより少ない電磁ノイズを生じ、溶接や嵌合などの、周知の技術によって電気導体と容易に電気的に結合できるという利点がある。
本発明の第2の目的は本発明の第1の目的の回転接触部品の経済的製造法である。
【0021】
本発明の方法は次の過程から成る:
・黒鉛粉と、銅または銅合金の粉と、少なくとも1つの固体潤滑剤の混合物の調製、
・圧縮軸が前記部品の対称軸と一致するように、型の中で混合物を低温で軸方向に圧縮することによる粗成形部品の形成、
・還元雰囲気内での粗成形部品の焼成。
好適には、黒鉛薄片の粒子は最大寸法が200μmを下回り、前記粒子の少なくとも90%が100μm未満の最大寸法を有する。好適には、銅の粉末の粒子の最大寸法は黒鉛粒子のそれに近似し、200μmを下回り、銅粒子の少なくとも90%が100μm未満の最大寸法を有する。黒鉛と銅の粒子の寸法が大きく違いすぎると特に機械特性が低下し、多孔性が増す。銅の粒子が大きすぎると、欠陥の数が許容できなくなり、機械的制約が大きくなる。
銅を元にした前記粉の粒子は好適には、不規則な表面形態、即ち電解法で得られるような、樹枝状構造その他の形態を有する。
電解による銅を使用することが有利である。
混合物の固体潤滑剤は、ステアリン酸塩などの、既知の固体潤滑剤の中から選択される。
固体潤滑剤の比率は好適には、焼結の際に大きな孔を残さずに成型の際に十分な潤滑を確保するように重量の5%未満とする。
圧縮圧力は、困難な圧縮状態を必要とすることなしに、十分な圧縮を確保するように好適には150と350MPaの間である。
焼結温度は好適には500と1050℃の間である。500℃未満の温度では焼成が不安定になり、1050℃を超える温度では、銅粒子が軟化しすぎてついには融解し、特に黒鉛粒子の配分が不均質になる。コストと迅速性から、焼結作業は700から900℃の間で実施するのが有利である。焼結温度の維持時間は、二次再結晶化と欠陥と制約の出現を防止しながら、完全な焼結を保証するために、好適には1時間から5時間の間から選択する。
圧縮段階で、電気導体を回転接触部品内に嵌合するのが有利である。
粗成型部品の形成段階で1つまたは複数個の電気接続導体を回転接触部品に固定するのが有利である。好適には、接続導体は導体の周囲に前記混合物を軸方向に圧縮して固定する。
【0022】
本発明の有利な変型によれば、本発明による粗成型部品の形成および焼結過程の後、接触部品を、整流子ユニットのような、別個の硬質ユニットを形成し、次にそれを回転要素の軸部に固定できるように組み立てるのが有利である。
【0023】
本発明による製造法は有機または金属の結合剤添加を必要としないという利点がある。本発明による方法はさらに所望の寸法の、ただ1つの補足加工しか必要としない回転接触部品を生産するという利点もある。
【0024】
【発明の実施の形態】
【0025】
本発明は、例として示され、制限的では全くない下記の図を参照してもっとよく理解できるだろう。
【0026】
図1は回転要素(1)と、少なくとも1つの回転接触部品(2)と少なくともブラシを備えた電気機器の摺動電気接点の構成を概略的に示し、ブラシは支持機構のない磨耗部品(3)しか示されていない。回転要素の回転軸(4)はここでは回転接触部品(2)の対称軸と一致している。示された回転方向は恣意的なものである。方向t、aとrはそれぞれ回転接触部品の正接方向、回転軸に平行な軸方向と、同じ回転軸と摺動電気接点に対する放射状方向に対応する。
【0027】
図2中のa)は回転軸(4)の周囲を回転する電動機の回転要素(1)を模式的に示している。摺動電気接点は磨滅部品(3)しか示されていないブラシと、複数個の刃(6)を備えた円筒形の整流子(5)とから成る。図2中のb)は回転軸(4)の周囲を回転する交流発電機の回転要素(1)を模式的に示している。摺動電気接点は磨滅部品(3)しか示されていないブラシと、継ぎ環(7)とから成る。
【0028】
図3は黒鉛粒子(8)で構成され、主軸Pが対称軸に平行な全体軸(40)に対して角度Aだけ傾いている薄片(9)とから成る、回転接触部品(2)の軸方向断面を模式的に示している。
【0029】
図4は本発明による回転接触部品の軸方向断面の顕微鏡写真である。
【0030】
図5は電動機の回転要素、即ち回転子の長手方向断面を模式的に示し、回転要素は軸部(10)、駆動発電子(11)と整流子ユニット(12)を備えている。発電子(11)はコイル(13)と大抵の場合は鉄片(14)とから成る。整流子ユニット(12)は個々の回転接触部品を構成する整流子の刃(15)と、コイル(13)への接続導体(16)と絶縁材料製の支え部品(17)とから成る。図を簡略化するためにコイルへの接続は2つしか図示されていない。
【0031】
図6は後に回転要素に取り付けることのできる別個の接触部品ユニット(20)を得るための本発明による製造法の実施態様の軸方向の半横断面を示している。
第1の変型によれば、第1段階には導体材料のN個の接続部品の形成が含まれる(過程a)。本発明による混合物は次に、本発明によって、接続部品の部分の周囲で圧縮される(過程b)。焼結過程の後、接続導体(16)の付いた接触部品(15)は組み立てられ、絶縁材料製の支え部品(17)によって維持される(過程c)。次に、刃の間に必要な間隔(18)を作り出し(過程d)、最終製品(20)を得るために、加工などの、周知の一切の手段によって、接触部品の間を互いに電気的に分離する。
【0032】
別の変型によれば、第1段階には接続導体を含む初期部品の形成が含まれる(過程a’)。混合物は次に、本発明によって、この部品の一部の周囲で圧縮される(過程b’)。焼結過程の後、支え部品(17)を形成し(過程c’)、刃の間に必要な間隔(18)を作り出し(過程d)、最終製品(20)を得るために、加工などの、周知の一切の手段によって、接触部品の間を互いに電気的に分離する。接触部品の電気的分離作業は部分的に、支え部品の形成過程の前に実施することができる。
【0033】
【実施例】
【0034】
実施例1:
【0035】
12V交流発電機の継ぎ環を先行技術と本発明に従って製作した。
先行技術による発電機の継ぎ環は焼き鈍ししていない銅の管状の形材の加工によって製作した。
本発明による継ぎ環は電解銅と天然黒鉛の粉末から、本発明の方法によって製作した。銅と黒鉛の粒子の最大寸法はほぼ同じで、200μmを下回り、前記粒子の少なくとも90%が100μm未満の最大寸法を有する。
固体潤滑剤はステアリン亜鉛であった(いずれの場合にも重量でおよそ0.4%)。
電解銅と天然黒鉛の粉末とステアリン酸亜鉛は既知の技術によって、異なる比率で混合した。粗成型部品は195MPaの圧力の下で型の中で混合物を軸方向に圧縮して形成した。粗部品の比重はおよそ7.2であった。粗成型部品は、およそ40%の水素と60%の窒素を含む還元性雰囲気内で毎時50℃で加熱した後、3時間850℃で焼結した。得られた部品の顕微鏡断面写真は図4に示した。
電気抵抗率は4点法で測定した。曲げ強さは、寸法が36mm×20mm×11.3mmの試験片で、2つの下部接点の間の間隔を27mmとして3点法で測定した。
寿命試験は実際の使用条件で試験台で実施した。いずれの場合にも、電流は3.5A、温度は100℃、回転速度は10000r.p.m.であった。発電機は試験の間連続運転した。
試験は、放射状方向rに圧縮したLCL C7364種の金属黒鉛ブラシで実施した。ブラシの断面は4.6mm×6.4mm、有効長さは10mmであった。
得られた結果は表1にまとめた。Dは比重を意味する。%Cuと%Cはそれぞれ焼結部品の重量に対する銅と天然黒鉛の比率に対応する。寿命は発電機の運転開始からブラシの1つおよび/または継ぎ環の1つの完全な磨滅による最初の故障までの経過時間である。
【0036】
【表1】
【0037】
事例1は従来技術によって製作した発電機継ぎ環に関するものである。事例2から5は本発明による製造法に従って焼結によって製作した継ぎ環に関するものであり、銅と黒鉛の比率は事例3と4の発明に対応している。それぞれの事例は異なる発電機での3回のテストに対応している。
これらの結果は本発明の発電機の継ぎ環の場合は寿命が1500時間を遥かに超えることを示している。
【0038】
実施例2:
【0039】
12V補助電動機の円筒形の整流子を先行技術と本発明に従って製作した。
先行技術による整流子は焼き鈍ししていない銅の管状の形材の加工によって製作した。
本発明による整流子は下記の点を除いて実施例1の製造法によって電解銅と天然黒鉛の粉末から製作した。圧縮圧力は220MPaであった。焼結は700℃で4時間。黒鉛の薄片の配向は実施例1と同じであった。
寿命試験は実際の使用条件で試験台で実施した。いずれの場合にも、電流は23.0A、電圧は11.75V、回転速度は2500r.p.m.であった。電動機は試験の間連続運転した。
試験は、接線方向tに圧縮したLCL C7273種の金属黒鉛ブラシで実施した。ブラシの断面は8mm×9mm、有効長さは10mmであった。
得られた結果は表2にまとめた。記号は実施例1と同じである。寿命は電動機の運転開始からブラシの1つおよび/または整流子の1つの完全な磨滅による最初の故障までの経過時間である。
事例1は先行技術によって実施した整流子に関するものである。事例2と3は本発明による整流子に対応する。それぞれの事例は異なる電動機での3回のテストに対応している。
【0040】
【表2】
【0041】
これらの結果は本発明の整流子の場合は寿命が1500時間を遥かに超えることを示している。
【0042】
実施例3:
【0043】
1000W、230Vの掃除機の電動機の円筒形の整流子を先行技術と本発明に従って製作した。
先行技術による整流子はOFHC銅の延伸形材の加工によって得られた個々の刃の組立によって製作した。
本発明による整流子は下記の点を除いて実施例1の製造法によって電解銅と天然黒鉛の粉末から製作した。圧縮圧力は240MPaであった。焼結は900℃で2.5時間。黒鉛の薄片の配向は実施例1と同じであった。
寿命試験は実際の使用条件で試験台で実施した。いずれの場合にも、電流は5A、回転速度は25000r.p.m.であった。電動機は試験を通じて周期的(30秒停止、30秒運転)に運転した。
試験は、接線方向tに圧縮したLCL A149種の炭素黒鉛ブラシで実施した。ブラシの断面は6.3mm×11.3mm、有効長さは20mmであった。得られた結果は表3にまとめた。記号は実施例1と同じである。寿命は電動機の運転開始からブラシの1つおよび/または整流子の1つの完全な磨滅による最初の故障までの経過時間である。
事例1は先行技術によって実施した整流子に関するものである。事例2と3は本発明による整流子に対応する。それぞれの事例は異なる電動機での3回のテストに対応している。
【0044】
【表3】
【0045】
従って、実施例2の補助電動機と同じ比率で寿命が相対的に増加していることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転要素と、少なくとも1つの回転接触部品と少なくともブラシを備えた電気機器の摺動電気接点の構成を概略的に示す図
【図2】回転軸の周囲を回転する電動機または交流発電機の回転要素を模式的に示す図
【図3】回転接触部品の軸方向断面
【図4】本発明による回転接触部品の軸方向断面の顕微鏡写真
【図5】電動機の回転要素、即ち回転子の長手方向断面を模式的に示す図
【図6】接触部品ユニットを得るための本発明による製造法の実施態様の軸方向の半横断面
【符号の説明】
1 回転要素
2 回転接触部品
3 摩滅物品
4 回転軸
7 継ぎ環
8 黒鉛粒子
9 薄片
Claims (21)
- 焼結銅黒鉛複合材料で構成された電気機器の回転要素のための回転電気接触部品において、前記複合材料に銅または銅合金が重量で90から98%含まれ、前記複合材料の比重が6.5から8.5の間であり、前記回転接触部品に含まれる黒鉛薄片の50%を越える薄片の主軸Pが前記回転接触部品の対称軸に対して45度未満の角度で傾けられ、それによって電気抵抗と曲げ強さの非等方性が極めて強調され、即ち、||が前記対称軸に平行な方向を、⊥が垂直方向を示すとき、電気抵抗rho||/rho⊥の比Rhoが1.2を越え、曲げ強さR||/R⊥の比Rが0.8を下回ることを特徴とする回転接触部品。
- 請求項1に記載の回転接触部品において、黒鉛が天然黒鉛であることを特徴とする回転接触部品。
- 請求項1または2に記載の回転接触部品において、黒鉛薄片の粒子は最大寸法が200μmを下回り、前記粒子の少なくとも90%が100μm未満の最大寸法を有することを特徴とする回転接触部品。
- 請求項1から3のいずれか一つに記載の回転接触部品の製造法において、
・黒鉛粉と、銅または銅合金の粉と、少なくとも1つの固体潤滑剤の混合物の調製過程と、
・圧縮軸が前記部品の対称軸と一致するように、型の中で混合物を低温で軸方向に圧縮することによる粗成形部品の形成過程と、
・還元雰囲気内での粗成形部品の焼成過程:
とから成ることを特徴とする製造法。 - 請求項4に記載の回転接触部品の製造法において、銅または銅合金の前記粉の粒子が樹枝状表面または類似の形態を有することを特徴とする製造法。
- 請求項4または5に記載の回転接触部品の製造法において、銅が電解による銅であることを特徴とする製造法。
- 請求項4から6のいずれか一つに記載の回転接触部品の製造法において、銅粉末の粒子は最大寸法が200μmを下回り、前記銅粒子の少なくとも90%が100μm未満の最大寸法を有することを特徴とする製造法。
- 請求項4から7のいずれか一つに記載の回転接触部品の製造法において、固体潤滑剤の比率が重量で5%未満であることを特徴とする製造法。
- 請求項4から8のいずれか一つに記載の回転接触部品の製造法において、固体潤滑剤がステアリン酸塩であることを特徴とする製造法。
- 請求項4から9のいずれか一つに記載の回転接触部品の製造法において、圧縮圧力が150と350MPaの間であることを特徴とする製造法。
- 請求項4から10のいずれか一つに記載の回転接触部品の製造法において、焼結温度が500と1050℃の間であることを特徴とする製造法。
- 請求項4から11のいずれか一つに記載の回転接触部品の製造法において、焼結温度が700から900℃の間であることを特徴とする製造法。
- 請求項4から12のいずれか一つに記載の回転接触部品の製造法において、焼結温度の維持時間が1時間から5時間の間であることを特徴とする製造法。
- 請求項4から13のいずれか一つに記載の回転接触部品の製造法において、電気導体が圧縮段階で回転接触部品内に嵌合されることを特徴とする製造法。
- 請求項4から13のいずれか一つに記載の製造法において、圧縮段階で少なくとも1本の電気接続導体を接続導体の周囲に前記混合物を軸方向に圧縮して回転接触部品に固定することを特徴とする製造法。
- 回転接触部品ユニットにおいて、絶縁材料の支え部品と請求項1から3のいずれか一つによる回転接触部品を含むことを特徴とするユニット。
- 請求項16に記載のユニットにおいて、少なくとも1つの電気接続部品がそれぞれの接触部品に固定されていることを特徴とするユニット。
- 請求項17に記載のユニットの製造法において、1つまたは複数個の接続部品が圧縮段階で接続部品の周囲に前記混合物を軸方向に圧縮して回転接触部品に固定されることを特徴とする製造法。
- 請求項17に記載のユニットの製造法において、伝導材料製の初期部品の製造過程と、この初期部品の一部の周囲に前記混合物を軸方向に圧縮する過程と、既知の一切の手段によって回転接触部品の間で電気的に分離する過程とから成ることを特徴とする方法。
- 請求項1から3に記載の回転接触部品を少なくとも1つ含むことを特徴とする電気機器。
- 請求項16または17に記載のユニットを含むことを特徴とする電気機器。
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