JP2004040844A - 整流子およびこれを用いた回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブラシとの電気的及び機械的接触抵抗を下げることでモータの効率を上げると同時に、磨耗・消耗を低減することによるモータの長寿命化が図れる整流子を提供する。
【解決手段】少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維を含有した摺動材を、整流子片のブラシとの摺動面側に固定したことを特徴とする。摺動材には黒鉛を含有させると好適である。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維を含有した摺動材を、整流子片のブラシとの摺動面側に固定したことを特徴とする。摺動材には黒鉛を含有させると好適である。
【選択図】図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、整流子、およびこれを用いたモータや発電機(回転電機)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のモータに使用されている整流子10は図5に示す銅合金の整流子片12を、モールドしたフェノール系等の合成樹脂心材14で保持したものが一般的である。
マイクロモータでは銅合金と金−銀合金などの異種金属を張り合わせたクラッド材を整流子片12の素材として利用している例が多い。
また近年、図6に示す黒鉛と結合材としてのピッチ又は合成樹脂粉を混合、加圧成形、焼成してなる摺動材16を、銅合金製整流子片12のブラシとの摺動面側に固定し、モールドした合成樹脂心材14で保持した整流子10も使用されている。
【0003】
従来のブラシとの接触面が金属整流子片12からなる整流子10では、整流子片12のブラシとの接触面には、空気中の酸素により硬く、電気的な絶縁物である酸化膜が形成されることが多い。このためブラシ−整流子片間に流れる電流は、前記酸化膜を破壊しながら流れていると言える。
また整流子片12の表面はミクロ的に見ると凹凸を持つため、実際のブラシと整流子片12の接触は面で接触するのではなく、非常に面積が狭い真実接触点で接触している。この結果、ブラシと整流子片12の電気的な接触抵抗が高くなると共に、電流が狭い真実接触点に集中するので接触部の過熱が発生し、真実接触点でのブラシと整流子片12の凝着による凝着磨耗がブラシ、整流子片の双方に発生する。
【0004】
真実接触点における発熱が著しい場合やブラシ−整流子間にアークが発生した場合には、真実接触点の金属の溶融によるブリッジが形成され、ブリッジの転移や溶融金属の飛散による磨耗が発生する。
さらにブリッジの転移は転移面に金属の突起部を形成し、この突起部が酸化すると硬い刃物となり、摺動相手をアブレシブ磨耗させ、ここで発生した磨耗紛がアブレシブ磨耗を加速する場合もある。
【0005】
前記凝着磨耗及びアブレシブ磨耗は、磨耗が著しい場合にはブラシと整流子からなる整流機構の寿命を大幅に短縮するため問題になるが、一方で磨耗は金属整流子片表面の酸化膜を破壊し、電流を流すことを可能にする効果があるため、全く金属整流子片の磨耗を無くすことはできない。
【0006】
マイクロモータの場合にはモータに流れる電流が小さく、前記金属整流子片12表面に形成された酸化膜を破壊するためにはエネルギーが不足する場合が多い。このためマイクロモータでは高価ではあるが酸化しにくい金を多量に含んだ合金をブラシとの摺動面に使用し、酸化膜の形成を防止している。
【0007】
また金属整流子片12の持つ酸化膜の問題を解決するため考案された図6の黒鉛を含む摺動材16を利用した整流子10は、黒鉛の持つ結晶の不安定さから、空気中では400℃以上にさらされると一酸化炭素又は二酸化炭素として消耗する酸化消耗がブラシとの摺動面に発生するため、空気中での使用は問題が多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の上記金属整流子片12を用いるものでは十分な摺動特性が得られないという課題がある。
一方、黒鉛を含有する摺動材16を用いるものにあっては、黒鉛が摺動性に優れることから摺動特性は満足する。
しかしながら、一般に使用されている黒鉛は層状の結晶構造をしており、結晶層の面方向の電気伝導率に対し、結晶の層間方向の電気伝導率が著しく小さい異方性が有る。このため黒鉛と黒鉛、黒鉛と金属の接触電機抵抗は黒鉛との接触方向により大きく変化する。例えば図7においては、黒鉛18の面方向にしか十分な電流が流れないことから、図の矢印の方向にしか電流が流れず、効率が劣る。なお、17は銅粉、19はブラシである。
【0009】
さらには、空隙が存在し、多数の突起を有することから、ブラシ19との接触面積も少なく、黒鉛が含有されている割りには摺動特性が良くなく、上記のアブレシブ摩耗、アーク摩耗、酸化消耗が生じやすく、耐寿命特性に劣る。
そこで本発明は上記課題を解決し、ブラシとの電気的及び機械的接触抵抗を下げることで回転電機の効率を上げると同時に、磨耗・消耗を低減することによる回転電機の長寿命化を図れる整流子、およびこれを用いた回転電機を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る整流子は、少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維を含有した摺動材を、整流子片のブラシとの摺動面側に固定したことを特徴とする。
また、少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維を含有した摺動材を第1の摺動材とし、前記炭素繊維を含まない第2の摺動材を前記第1の摺動材に結合した複合摺動材が、整流子片のブラシとの摺動面側に前記第2の摺動材部で固定されたことを特徴とする。
また、前記第1の摺動材に、前記炭素繊維を含まない第3の摺動材が結合されていることを特徴とする。
また、整流子片を構成する導電性部品のブラシとの摺動面に、導電性の金属と、少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維とが混在した摺動材を固定したことを特徴とする。
また、前記摺動材に黒鉛を含有させると好適である。
さらに、本発明に係る回転電機では、整流子に上記整流子を用いたことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるカーボンナノファイバーやカーボンナノチューブ(以下単に炭素繊維ということがある)は公知の材料を用いることができる。
整流子のブラシとの摺動材に、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含有させるのである。
上記炭素繊維は単層、多層どちらでも利用可能であり、またその一端または両端がフラーレン状のカップで閉ざされていても良い。
なお、前記カーボンナノファイバーとは、前記カーボンナノチューブの長さが、その直径の100倍以上あるチューブの形態である。
【0012】
本発明で使用する炭素繊維は、その直径が数nmから数百nm(例えば300nm)以下のものを用いる。
なお、直径が15nm未満の炭素繊維の場合は導電性が低下する。この直径が15nm未満の炭素繊維では、その結晶構造の螺旋方向を指定するカイラルベクトルを決定する二つの整数nとm(カイラル指数)が、次の場合に、導電性が生じる。
すなわち、n−m =3の倍数、またはn=mのときである。
【0013】
直径が15nm以上の炭素繊維では、カイラル指数が上記条件以外の場合であっても導電性を有する。
本発明では、摺動材の材料として上記炭素繊維を混入させるものであるが、上記炭素繊維は、黒鉛のように導電性に異方性はなく、表面のあらゆる方向に電流が流れる。炭素繊維は、炭素繊維同士、あるいは他の材料と表層面で接触するものであるので、少なくとも最外層が導電性を有する炭素繊維であればよい。
【0014】
黒鉛を含む摺動材の材料に、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを追加し、材料の混合、ブラシとの摺動予定面へ同カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブが含まれる様に加圧成形後、焼成して成る摺動材を作るのは問題解決の一例である。本例は本発明の実現の一例であって、これにこだわるものではない。
【0015】
図1に前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含む第1の摺動材20がブラシ側に、同カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含まない第2の摺動材22が整流子片24側となるように成形金型(図示せず)に摺動材の材料を供給し、加圧成形後、焼成した複合摺動材を金属整流子片24に固定した整流子26の実施例を示す。
【0016】
前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを除く摺動材の材料は、黒鉛、金属粉、結合材としてのピッチ又は合成樹脂粉、添加材としての固体潤滑材である。このうち金属粉、結合材及び添加材の有無及び含有量については、用途によって調整するものであり、ここでは特に限定されない。
また同カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの含有量も用途により調整するものであり、特に限定されない。
【0017】
図2に前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含む第1の摺動材20を、同カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含まない第2の摺動材22、第3の摺動材28で挟み込むようにして、摺動材の材料を成形金型に供給し、加圧成形後、焼成した複合摺動材を金属整流子片24に固定した整流子26の実施例を示す。
カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含まない第3の摺動材28は、モータ運転初期のブラシと整流子の機械的位置誤差や触れに起因する不安定な接触状態を、当該摺動材が磨耗することで速やかに良好な接触状態に移行させることを目的として付加した初期摩耗層である。
【0018】
図3に金属整流子片24のブラシとの摺動部に導電性金属をメッキする際に、メッキ液中に前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを懸濁し、メッキする金属が周囲のカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを巻き込みながら当該金属整流子片24に析出する分散メッキを利用して、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含む摺動膜30を金属整流子片24に生成させた実施例を示す。
炭素繊維31は、部分拡大図に示すように、一部がメッキ金属32に抱き込まれるようにして保持される。
【0019】
分散メッキは、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの固定手段の一例であって、ガス中に浮揚させたカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを金属溶射等の方法で金属整流子片24に固定する方法もあり、固定手段は特に限定されない。
【0020】
上記のようにして整流子26が構成される。
またこの整流子26を用いて、モータや発電機等の回転電機を構成できる。これら回転電機の構造自体は公知機構を採用しうるので説明を省略する。
【0021】
前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは、黒鉛の一層を丸めた構造をしているため電気的には一次元であり、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブ相互間、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブと他物質間で常に安定した低い電気的接触抵抗が得られる。
【0022】
摺動材を構成する他の材料と比較して、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは微細であるため当該材料粒子間の隙間に入り込むことが可能である(図4)。図4において、17は銅粉、18は黒鉛である。この結果、ブラシ19との摺動面の材料粒子間の隙間に起因する凹みは前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブで埋められるので、ブラシ19との摺動面の面粗さが改善され、従来の摺動材と比較すると滑らかな摺動面が得られる。
【0023】
さらに、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは化学的に非常に安定な物質であり、酸化膜や硫化膜を形成しないので従来の金属整流子片のような磨耗による酸化膜の除去を必要としない。
【0024】
また前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは黒鉛やガラス状カーボンと比較して安定した結晶構造を持つので、酸化消耗の開始温度が高く、消耗しにくい。
【0025】
また、整流子26側のブラシ19との摺動面が滑らかになり凹凸が減少するため、従来、ブラシ・整流子双方の摺動面に存在する凹凸のひっかかりに起因した摩擦抵抗が低下し、同時にアークによる金属導電体のブリッジ転移に起因する突起の発生が減少するのでアブレシブ磨耗が軽減する。
【0026】
また整流子26側の摺動面の面粗度が良好になることにより、ブラシ19と整流子26の真実接触面積が増える。これによりブラシ−整流子間の電気的な接触抵抗が低下すると共に、摺動部に加わる荷重と電流が分散されることで真実接触点の発熱が減少し、摺動面間の凝着も発生しにくくなり、凝着磨耗も減少する。
【0027】
加えて前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは電気伝導率と同様に熱伝導率も良好である。さらにその微細さから摺動材を構成する材料粒子間の隙間に侵入し、接触することで同材料粒子間の実質接触面積を従来品と比較して著しく増加する。この結果、ブラシ19と整流子26の摺動面で発生した熱は速やかに摺動材及び整流子片内部に拡散し、摺動面の過熱による整流子の摺動部組織の脆弱化と黒鉛の酸化消耗を軽減する。従って、摺動部組織の熱的脆弱化に起因するブラシの整流子との摺動面の組織崩壊も防止できる。
【0028】
さらにまた、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは、長さ方向に対する引張強度は非常に強いが、曲げ力に対しては柔軟に曲がる特性を持っている。このためブラシ19に対して非接触状態にある整流子26の摺動表面に特定のカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブが突出している場合であっても、ブラシ19と接触した際に加わる荷重により当該突出カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブはブラシとの接触面まで曲がることで、同突出カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの先端に荷重が集中するのを防ぐと共に、突出カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブとブラシとの接触を突出カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの先端から側面に変え、真実接触面積を増加させる。
これは突出部で集中的に荷重を負担すると共に真実接触面積を狭くする一般の金属の場合と大きく異なる特徴である。
【0029】
さらに、アークに起因するブリッジ転移による磨耗も、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの高い融点から軽減できる。
また、高価なカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブをブラシとの摺動面に限定して使用することで、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの使用量を減らすことができ、整流子の長寿命化とコストアップの防止を両立している。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る整流子によれば、ブラシとの電気的及び機械的接触抵抗を下げることで回転電機の効率を上げることができ、また整流子の磨耗・消耗が低減され、回転電機の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】整流子の第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】整流子の第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図3】整流子の第3の実施の形態を示す斜視図である。
【図4】摺動材の断面を示す模式図である。
【図5】整流子の第1の従来例を示す斜視図である。
【図6】整流子の第2の従来例を示す斜視図である。
【図7】従来の摺動材の断面を示す模式図である。
【符号の説明】
14 合成樹脂心材
17 銅粉
18 黒鉛
19 ブラシ
20 第1の摺動材
22 第2の摺動材
24 金属整流子片
26 整流子
28 第3の摺動材
31 炭素繊維
【産業上の利用分野】
本発明は、整流子、およびこれを用いたモータや発電機(回転電機)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のモータに使用されている整流子10は図5に示す銅合金の整流子片12を、モールドしたフェノール系等の合成樹脂心材14で保持したものが一般的である。
マイクロモータでは銅合金と金−銀合金などの異種金属を張り合わせたクラッド材を整流子片12の素材として利用している例が多い。
また近年、図6に示す黒鉛と結合材としてのピッチ又は合成樹脂粉を混合、加圧成形、焼成してなる摺動材16を、銅合金製整流子片12のブラシとの摺動面側に固定し、モールドした合成樹脂心材14で保持した整流子10も使用されている。
【0003】
従来のブラシとの接触面が金属整流子片12からなる整流子10では、整流子片12のブラシとの接触面には、空気中の酸素により硬く、電気的な絶縁物である酸化膜が形成されることが多い。このためブラシ−整流子片間に流れる電流は、前記酸化膜を破壊しながら流れていると言える。
また整流子片12の表面はミクロ的に見ると凹凸を持つため、実際のブラシと整流子片12の接触は面で接触するのではなく、非常に面積が狭い真実接触点で接触している。この結果、ブラシと整流子片12の電気的な接触抵抗が高くなると共に、電流が狭い真実接触点に集中するので接触部の過熱が発生し、真実接触点でのブラシと整流子片12の凝着による凝着磨耗がブラシ、整流子片の双方に発生する。
【0004】
真実接触点における発熱が著しい場合やブラシ−整流子間にアークが発生した場合には、真実接触点の金属の溶融によるブリッジが形成され、ブリッジの転移や溶融金属の飛散による磨耗が発生する。
さらにブリッジの転移は転移面に金属の突起部を形成し、この突起部が酸化すると硬い刃物となり、摺動相手をアブレシブ磨耗させ、ここで発生した磨耗紛がアブレシブ磨耗を加速する場合もある。
【0005】
前記凝着磨耗及びアブレシブ磨耗は、磨耗が著しい場合にはブラシと整流子からなる整流機構の寿命を大幅に短縮するため問題になるが、一方で磨耗は金属整流子片表面の酸化膜を破壊し、電流を流すことを可能にする効果があるため、全く金属整流子片の磨耗を無くすことはできない。
【0006】
マイクロモータの場合にはモータに流れる電流が小さく、前記金属整流子片12表面に形成された酸化膜を破壊するためにはエネルギーが不足する場合が多い。このためマイクロモータでは高価ではあるが酸化しにくい金を多量に含んだ合金をブラシとの摺動面に使用し、酸化膜の形成を防止している。
【0007】
また金属整流子片12の持つ酸化膜の問題を解決するため考案された図6の黒鉛を含む摺動材16を利用した整流子10は、黒鉛の持つ結晶の不安定さから、空気中では400℃以上にさらされると一酸化炭素又は二酸化炭素として消耗する酸化消耗がブラシとの摺動面に発生するため、空気中での使用は問題が多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の上記金属整流子片12を用いるものでは十分な摺動特性が得られないという課題がある。
一方、黒鉛を含有する摺動材16を用いるものにあっては、黒鉛が摺動性に優れることから摺動特性は満足する。
しかしながら、一般に使用されている黒鉛は層状の結晶構造をしており、結晶層の面方向の電気伝導率に対し、結晶の層間方向の電気伝導率が著しく小さい異方性が有る。このため黒鉛と黒鉛、黒鉛と金属の接触電機抵抗は黒鉛との接触方向により大きく変化する。例えば図7においては、黒鉛18の面方向にしか十分な電流が流れないことから、図の矢印の方向にしか電流が流れず、効率が劣る。なお、17は銅粉、19はブラシである。
【0009】
さらには、空隙が存在し、多数の突起を有することから、ブラシ19との接触面積も少なく、黒鉛が含有されている割りには摺動特性が良くなく、上記のアブレシブ摩耗、アーク摩耗、酸化消耗が生じやすく、耐寿命特性に劣る。
そこで本発明は上記課題を解決し、ブラシとの電気的及び機械的接触抵抗を下げることで回転電機の効率を上げると同時に、磨耗・消耗を低減することによる回転電機の長寿命化を図れる整流子、およびこれを用いた回転電機を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る整流子は、少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維を含有した摺動材を、整流子片のブラシとの摺動面側に固定したことを特徴とする。
また、少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維を含有した摺動材を第1の摺動材とし、前記炭素繊維を含まない第2の摺動材を前記第1の摺動材に結合した複合摺動材が、整流子片のブラシとの摺動面側に前記第2の摺動材部で固定されたことを特徴とする。
また、前記第1の摺動材に、前記炭素繊維を含まない第3の摺動材が結合されていることを特徴とする。
また、整流子片を構成する導電性部品のブラシとの摺動面に、導電性の金属と、少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維とが混在した摺動材を固定したことを特徴とする。
また、前記摺動材に黒鉛を含有させると好適である。
さらに、本発明に係る回転電機では、整流子に上記整流子を用いたことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるカーボンナノファイバーやカーボンナノチューブ(以下単に炭素繊維ということがある)は公知の材料を用いることができる。
整流子のブラシとの摺動材に、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含有させるのである。
上記炭素繊維は単層、多層どちらでも利用可能であり、またその一端または両端がフラーレン状のカップで閉ざされていても良い。
なお、前記カーボンナノファイバーとは、前記カーボンナノチューブの長さが、その直径の100倍以上あるチューブの形態である。
【0012】
本発明で使用する炭素繊維は、その直径が数nmから数百nm(例えば300nm)以下のものを用いる。
なお、直径が15nm未満の炭素繊維の場合は導電性が低下する。この直径が15nm未満の炭素繊維では、その結晶構造の螺旋方向を指定するカイラルベクトルを決定する二つの整数nとm(カイラル指数)が、次の場合に、導電性が生じる。
すなわち、n−m =3の倍数、またはn=mのときである。
【0013】
直径が15nm以上の炭素繊維では、カイラル指数が上記条件以外の場合であっても導電性を有する。
本発明では、摺動材の材料として上記炭素繊維を混入させるものであるが、上記炭素繊維は、黒鉛のように導電性に異方性はなく、表面のあらゆる方向に電流が流れる。炭素繊維は、炭素繊維同士、あるいは他の材料と表層面で接触するものであるので、少なくとも最外層が導電性を有する炭素繊維であればよい。
【0014】
黒鉛を含む摺動材の材料に、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを追加し、材料の混合、ブラシとの摺動予定面へ同カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブが含まれる様に加圧成形後、焼成して成る摺動材を作るのは問題解決の一例である。本例は本発明の実現の一例であって、これにこだわるものではない。
【0015】
図1に前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含む第1の摺動材20がブラシ側に、同カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含まない第2の摺動材22が整流子片24側となるように成形金型(図示せず)に摺動材の材料を供給し、加圧成形後、焼成した複合摺動材を金属整流子片24に固定した整流子26の実施例を示す。
【0016】
前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを除く摺動材の材料は、黒鉛、金属粉、結合材としてのピッチ又は合成樹脂粉、添加材としての固体潤滑材である。このうち金属粉、結合材及び添加材の有無及び含有量については、用途によって調整するものであり、ここでは特に限定されない。
また同カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの含有量も用途により調整するものであり、特に限定されない。
【0017】
図2に前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含む第1の摺動材20を、同カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含まない第2の摺動材22、第3の摺動材28で挟み込むようにして、摺動材の材料を成形金型に供給し、加圧成形後、焼成した複合摺動材を金属整流子片24に固定した整流子26の実施例を示す。
カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含まない第3の摺動材28は、モータ運転初期のブラシと整流子の機械的位置誤差や触れに起因する不安定な接触状態を、当該摺動材が磨耗することで速やかに良好な接触状態に移行させることを目的として付加した初期摩耗層である。
【0018】
図3に金属整流子片24のブラシとの摺動部に導電性金属をメッキする際に、メッキ液中に前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを懸濁し、メッキする金属が周囲のカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを巻き込みながら当該金属整流子片24に析出する分散メッキを利用して、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを含む摺動膜30を金属整流子片24に生成させた実施例を示す。
炭素繊維31は、部分拡大図に示すように、一部がメッキ金属32に抱き込まれるようにして保持される。
【0019】
分散メッキは、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの固定手段の一例であって、ガス中に浮揚させたカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブを金属溶射等の方法で金属整流子片24に固定する方法もあり、固定手段は特に限定されない。
【0020】
上記のようにして整流子26が構成される。
またこの整流子26を用いて、モータや発電機等の回転電機を構成できる。これら回転電機の構造自体は公知機構を採用しうるので説明を省略する。
【0021】
前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは、黒鉛の一層を丸めた構造をしているため電気的には一次元であり、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブ相互間、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブと他物質間で常に安定した低い電気的接触抵抗が得られる。
【0022】
摺動材を構成する他の材料と比較して、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは微細であるため当該材料粒子間の隙間に入り込むことが可能である(図4)。図4において、17は銅粉、18は黒鉛である。この結果、ブラシ19との摺動面の材料粒子間の隙間に起因する凹みは前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブで埋められるので、ブラシ19との摺動面の面粗さが改善され、従来の摺動材と比較すると滑らかな摺動面が得られる。
【0023】
さらに、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは化学的に非常に安定な物質であり、酸化膜や硫化膜を形成しないので従来の金属整流子片のような磨耗による酸化膜の除去を必要としない。
【0024】
また前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは黒鉛やガラス状カーボンと比較して安定した結晶構造を持つので、酸化消耗の開始温度が高く、消耗しにくい。
【0025】
また、整流子26側のブラシ19との摺動面が滑らかになり凹凸が減少するため、従来、ブラシ・整流子双方の摺動面に存在する凹凸のひっかかりに起因した摩擦抵抗が低下し、同時にアークによる金属導電体のブリッジ転移に起因する突起の発生が減少するのでアブレシブ磨耗が軽減する。
【0026】
また整流子26側の摺動面の面粗度が良好になることにより、ブラシ19と整流子26の真実接触面積が増える。これによりブラシ−整流子間の電気的な接触抵抗が低下すると共に、摺動部に加わる荷重と電流が分散されることで真実接触点の発熱が減少し、摺動面間の凝着も発生しにくくなり、凝着磨耗も減少する。
【0027】
加えて前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは電気伝導率と同様に熱伝導率も良好である。さらにその微細さから摺動材を構成する材料粒子間の隙間に侵入し、接触することで同材料粒子間の実質接触面積を従来品と比較して著しく増加する。この結果、ブラシ19と整流子26の摺動面で発生した熱は速やかに摺動材及び整流子片内部に拡散し、摺動面の過熱による整流子の摺動部組織の脆弱化と黒鉛の酸化消耗を軽減する。従って、摺動部組織の熱的脆弱化に起因するブラシの整流子との摺動面の組織崩壊も防止できる。
【0028】
さらにまた、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブは、長さ方向に対する引張強度は非常に強いが、曲げ力に対しては柔軟に曲がる特性を持っている。このためブラシ19に対して非接触状態にある整流子26の摺動表面に特定のカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブが突出している場合であっても、ブラシ19と接触した際に加わる荷重により当該突出カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブはブラシとの接触面まで曲がることで、同突出カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの先端に荷重が集中するのを防ぐと共に、突出カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブとブラシとの接触を突出カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの先端から側面に変え、真実接触面積を増加させる。
これは突出部で集中的に荷重を負担すると共に真実接触面積を狭くする一般の金属の場合と大きく異なる特徴である。
【0029】
さらに、アークに起因するブリッジ転移による磨耗も、前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの高い融点から軽減できる。
また、高価なカーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブをブラシとの摺動面に限定して使用することで、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブの使用量を減らすことができ、整流子の長寿命化とコストアップの防止を両立している。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る整流子によれば、ブラシとの電気的及び機械的接触抵抗を下げることで回転電機の効率を上げることができ、また整流子の磨耗・消耗が低減され、回転電機の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】整流子の第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】整流子の第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図3】整流子の第3の実施の形態を示す斜視図である。
【図4】摺動材の断面を示す模式図である。
【図5】整流子の第1の従来例を示す斜視図である。
【図6】整流子の第2の従来例を示す斜視図である。
【図7】従来の摺動材の断面を示す模式図である。
【符号の説明】
14 合成樹脂心材
17 銅粉
18 黒鉛
19 ブラシ
20 第1の摺動材
22 第2の摺動材
24 金属整流子片
26 整流子
28 第3の摺動材
31 炭素繊維
Claims (6)
- 少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維を含有した摺動材を、整流子片のブラシとの摺動面側に固定したことを特徴とする整流子。
- 少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維を含有した摺動材を第1の摺動材とし、前記炭素繊維を含まない第2の摺動材を前記第1の摺動材に結合した複合摺動材が、整流子片のブラシとの摺動面側に前記第2の摺動材部で固定されたことを特徴とする整流子。
- 前記第1の摺動材に、前記炭素繊維を含まない第3の摺動材が結合されていることを特徴とする請求項2記載の整流子。
- 整流子片を構成する導電性部品のブラシとの摺動面に、導電性の金属と、少なくとも最外層が導電性を持つ、カーボンナノファイバーまたはカーボンナノチューブからなる炭素繊維とが混在した摺動材を固定したことを特徴とする整流子。
- 前記摺動材に黒鉛が含まれることを特徴とした請求項1〜4いずれか1項記載の整流子。
- 請求項1〜5いずれか1項記載の整流子を有する回転電機。
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