JP5741762B2 - 摺動接点部材、これを用いた直流モータ及び発電機 - Google Patents
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Description
本発明は、摺動接点部材、これを用いた直流モータ及び発電機に関する。
この種の従来技術として、「導電部材」とした名称において特許文献1に開示されたものがある。
特許文献1に開示された導電部材は、複数の導電性部材が接触することで電気的に接続されるものであり、それらの導電性部材のうちの少なくとも1つの導電性部材は、他の導電性部材と接触する部分において導電性硬質炭素を含む膜を有した構成になっており、キー接点を構成するものとしている。
特許文献1に開示された導電部材は、複数の導電性部材が接触することで電気的に接続されるものであり、それらの導電性部材のうちの少なくとも1つの導電性部材は、他の導電性部材と接触する部分において導電性硬質炭素を含む膜を有した構成になっており、キー接点を構成するものとしている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された導電性部材は、例えば駆動用モータや発電機のブラシやコミュテータとして使用するとき、ブラシに通電される電力が大きくなることに加え、そのブラシの摺動速度が高速になるにつれて摺動速度,摺動面圧も増加する。
そのため、ブラシの発熱が増大して材料が熱軟化し、結果としてブラシ又は相手材であるコミュテータの摩耗が大きくなる。
また、ブラシやコミュテータで発生する熱を摺動面内に十分に熱拡散できず、局所的に温度が上昇して材料が軟化するという問題がある。
そのため、ブラシの発熱が増大して材料が熱軟化し、結果としてブラシ又は相手材であるコミュテータの摩耗が大きくなる。
また、ブラシやコミュテータで発生する熱を摺動面内に十分に熱拡散できず、局所的に温度が上昇して材料が軟化するという問題がある。
そこで本発明は、発熱を抑制することができるとともに磨耗を低減させられる摺動接点部材、これを用いた直流モータ及び発電機の提供を目的としている。
上記課題を解決するための本発明は、次のとおりである。
本発明に係る摺動接点部材は、互いに摺接する二つの摺動接点部材のいずれか一方又は双方の互いの少なくとも摺接部位に、導電性ダイヤモンド粉末と粉末同士を結合する導電性バインダを含み、パウダーデポジション法で製造している圧粉部を配することにより、発熱を抑制して磨耗を低減させている。
本発明に係る摺動接点部材は、互いに摺接する二つの摺動接点部材のいずれか一方又は双方の互いの少なくとも摺接部位に、導電性ダイヤモンド粉末と粉末同士を結合する導電性バインダを含み、パウダーデポジション法で製造している圧粉部を配することにより、発熱を抑制して磨耗を低減させている。
本発明に係る直流モータと発電機は、上記摺動接点部材をブラシ又はコミュータとして用いたものである。これにより、それらブラシ、コミュテータの熱拡散を促進し、局所的な発熱の増大を抑えている。
本発明によれば、互いに摺接する二つの摺動接点部材のいずれか一方又は双方の互いの少なくとも摺接部位に、導電性ダイヤモンド粉末と粉末同士を結合する導電性バインダを含み、パウダーデポジション法で製造している圧粉部を配しているので、発熱を抑制することができるとともに磨耗も低減させることができる。
以下に、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明に係る摺動接点部材は、互いに摺動接触する二つの摺動接触部材のいずれか一方又は双方の互いの少なくとも摺接部位に、導電性ダイヤモンドを含む圧粉部を配している。
「導電性ダイヤモンド」とは、不純物(ボロンB等)をドーピングしたダイヤモンド半導体のことである。
「導電性バインダ」としては、化合物半導体を採用することができる。
化合物半導体としては、例えばZn、Cd、Hg、B、Al、Ga、In、Tl、N、P、As、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Po等である。
本発明に係る摺動接点部材は、互いに摺動接触する二つの摺動接触部材のいずれか一方又は双方の互いの少なくとも摺接部位に、導電性ダイヤモンドを含む圧粉部を配している。
「導電性ダイヤモンド」とは、不純物(ボロンB等)をドーピングしたダイヤモンド半導体のことである。
「導電性バインダ」としては、化合物半導体を採用することができる。
化合物半導体としては、例えばZn、Cd、Hg、B、Al、Ga、In、Tl、N、P、As、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Po等である。
上記の構成により、表面層の高硬度化による耐摩耗性の向上とともに、圧粉部における熱伝導向上による放熱性向上を図ることができる。
さらに、この熱伝導向上によって耐放電性も向上し、電気的摩耗も低減できる。またさらに、安価なダイヤモンド粒子を使用した圧粉部としているので、低コストで製造することが可能である。
さらに、この熱伝導向上によって耐放電性も向上し、電気的摩耗も低減できる。またさらに、安価なダイヤモンド粒子を使用した圧粉部としているので、低コストで製造することが可能である。
圧粉部が導電性ダイヤモンド粉末の他、この導電性ダイヤモンド粉末どうしを結びつける導電性バインダを含有しているので、導電性ダイヤモンド粉末間の強度,密着性を向上させられる。これにより、圧粉部の見かけの強度、熱伝導及び電気伝導が向上する。
導電性バインダとして、導電性ダイヤモンド粉末よりも比抵抗が低い粉末を用いているので、導電性ダイヤモンド粉末間の比抵抗が低減し、上記した圧粉部の見かけの電気伝導が向上する。
導電性ダイヤモンドの体積比率を50%以上とすることにより、圧粉部中の導電性ダイヤモンドの体積比率が向上し、圧粉部の見かけの強度が向上し、耐摩耗性と耐焼付き性を向上させられる。
導電性ダイヤモンドの体積比率を50%以上とすることにより、圧粉部中の導電性ダイヤモンドの体積比率が向上し、圧粉部の見かけの強度が向上し、耐摩耗性と耐焼付き性を向上させられる。
厚さ方向の摺接面からの距離に反比例して導電性ダイヤモンドの体積比率が低下する構造にすることにより、摺接面の硬度,熱伝導,熱拡散性能,電気伝導の機能を低下させずに、圧粉部全体としては導電性ダイヤモンドの体積比率とともに、製造コストを低減できる。
比抵抗が1×10−1Ω・cm以下の導電性ダイヤモンド粉末で構成することにより、導電性ダイヤモンド粉末の比抵抗が低減するので、圧粉部の見かけの電気伝導性を向上させられる。
導電性ダイヤモンドの粉末径を5μm以下とすることにより、摩耗時の圧粉部の摺接面の表面粗さの低減とともに機械的な摩耗を低減させられる。
比抵抗が低い材料として、Cu,Al,Ni,Ti,Zn,Co,Au,Agのいずれかのものとすることにより、導電性ダイヤモンド以外の粉末の比抵抗を低くできるので圧粉部の見かけの導電性を向上できる。また、パウダーデポジション法で製作が可能なため、低コストでの製造を行なうことができる。
比抵抗が低い材料として、Cu,Al,Ni,Ti,Zn,Co,Au,Agのいずれかのものとすることにより、導電性ダイヤモンド以外の粉末の比抵抗を低くできるので圧粉部の見かけの導電性を向上できる。また、パウダーデポジション法で製作が可能なため、低コストでの製造を行なうことができる。
圧粉部の厚みを100μm以上とすることにより、その圧粉部の熱拡散性が向上するので、摺接面の局所的な温度上昇を抑えることができ、熱劣化による摩耗を低減できる。
圧粉部の熱伝導率を500W/(m・K)以上とすることにより、その圧粉部の熱伝導性が向上するので、摺接面の局所的な温度上昇を抑えることができ、熱劣化による摩耗を低減できる。
上記した圧粉部を焼結法で製造することにより、低コストで高密度に製造することができる。
上記した圧粉部をパウダーデポジション法で製造することにより、さらに低コストで高密度に製造することができる。
上記した摺動接点部材をブラシ又はコミュテータ若しくはそれら双方に用いることにより、直流モータや発電機を、低コストで製造することができる。
上記した圧粉部をパウダーデポジション法で製造することにより、さらに低コストで高密度に製造することができる。
上記した摺動接点部材をブラシ又はコミュテータ若しくはそれら双方に用いることにより、直流モータや発電機を、低コストで製造することができる。
まず、ダイヤモンドの摩耗量(比摩耗量)の測定方法について、説明する。
ダイヤモンドは基本的に考えられる測定方法で摩耗が確認できませんでした。
そこで、ダイヤモンドの摩耗量はAFM(原子間力顕微鏡)で測定した表面粗さ曲線の最大高さ(図1(A)参照)と、相手材との接触で予想される面積(図1(B)参照)を元に計算している。
ダイヤモンドは基本的に考えられる測定方法で摩耗が確認できませんでした。
そこで、ダイヤモンドの摩耗量はAFM(原子間力顕微鏡)で測定した表面粗さ曲線の最大高さ(図1(A)参照)と、相手材との接触で予想される面積(図1(B)参照)を元に計算している。
<実施例1>
[使用した材料]
導電性ダイヤモンド粉末をコバルト(導電性バインダ)で結合した圧粉部を摺接面に形成した摺動接点部材。
[製造方法]
圧粉部を焼結法で製造した。
[評価方法]
図2は、第一の評価方法を示す説明図であり、1が銅製のボール、2が本発明に係る摺動接点部材である。なお、図2に示す矢印はボール1の転動方向を示している。
図2に示すボールオンディスク方式で摩耗量を評価(300min)した。
[評価結果]
表1に示すように、耐摩耗性が飛躍的に向上し、相手材(ボール1)への攻撃性も低い。
[使用した材料]
導電性ダイヤモンド粉末をコバルト(導電性バインダ)で結合した圧粉部を摺接面に形成した摺動接点部材。
[製造方法]
圧粉部を焼結法で製造した。
[評価方法]
図2は、第一の評価方法を示す説明図であり、1が銅製のボール、2が本発明に係る摺動接点部材である。なお、図2に示す矢印はボール1の転動方向を示している。
図2に示すボールオンディスク方式で摩耗量を評価(300min)した。
[評価結果]
表1に示すように、耐摩耗性が飛躍的に向上し、相手材(ボール1)への攻撃性も低い。
<実施例2>
[使用した材料]
導電性ダイヤモンド粉末をコバルトで結合した圧粉部を摺接面に形成した摺動接点部材。
[製造方法]
圧粉部を焼結法で製造した。
[評価方法]
図3は、第二の評価方法を示す説明図であり、3が銅製の電極、4が本発明に係る摺動接点部材、5が両者間に通電するための直流電源である。なお、図3に示す矢印は電極3の移動方向を示している。
図3に示す放電加工で耐放電性(摩耗量)を評価した。
[評価結果]
表2に示すように、耐摩耗性が飛躍的に向上し、相手(電極3)への攻撃性も低い。
[使用した材料]
導電性ダイヤモンド粉末をコバルトで結合した圧粉部を摺接面に形成した摺動接点部材。
[製造方法]
圧粉部を焼結法で製造した。
[評価方法]
図3は、第二の評価方法を示す説明図であり、3が銅製の電極、4が本発明に係る摺動接点部材、5が両者間に通電するための直流電源である。なお、図3に示す矢印は電極3の移動方向を示している。
図3に示す放電加工で耐放電性(摩耗量)を評価した。
[評価結果]
表2に示すように、耐摩耗性が飛躍的に向上し、相手(電極3)への攻撃性も低い。
<実施例3>
[使用した材料]
導電性ダイヤモンド粉末をコバルトで結合した圧粉部を摺接面に形成した摺動接点部材。
[製造方法]
圧粉部を焼結法で製造した。
[評価方法]
図4は、第三の評価方法を示す説明図であり、6が銅製のボール、7が本発明に係る摺動接点部材、8が両者間に通電するための直流電源である。なお、図4に示す矢印はボール6の転動方向を示している。
図4に示す通電摺動試験で摩耗量を評価した。
[評価結果]
表3に示すように、耐摩耗性が飛躍的に向上し、また、相手(ボール6)への攻撃性も低い。
[使用した材料]
導電性ダイヤモンド粉末をコバルトで結合した圧粉部を摺接面に形成した摺動接点部材。
[製造方法]
圧粉部を焼結法で製造した。
[評価方法]
図4は、第三の評価方法を示す説明図であり、6が銅製のボール、7が本発明に係る摺動接点部材、8が両者間に通電するための直流電源である。なお、図4に示す矢印はボール6の転動方向を示している。
図4に示す通電摺動試験で摩耗量を評価した。
[評価結果]
表3に示すように、耐摩耗性が飛躍的に向上し、また、相手(ボール6)への攻撃性も低い。
<実施例4>
[使用した材料]
導電性ダイヤモンド粉末を銅で結合した圧粉部を摺接面に形成した摺動接点部材。
[製造方法]
パウダーデポジション法で製造した。
[評価方法]
図5は、第四の評価方法を示す説明図であり、9が銅製のボール、10が本発明に係る摺動接点部材である。なお、図5に示す矢印はボール9の転動方向を示している。
図5に示す焼付き試験で耐焼付き性を評価した。
[評価結果]
銅板はすぐ焼きついたのに対し、本発明に係る摺動接点部材は圧粉部が摩耗してなくなるまで焼きつきは発生しなかった。
[使用した材料]
導電性ダイヤモンド粉末を銅で結合した圧粉部を摺接面に形成した摺動接点部材。
[製造方法]
パウダーデポジション法で製造した。
[評価方法]
図5は、第四の評価方法を示す説明図であり、9が銅製のボール、10が本発明に係る摺動接点部材である。なお、図5に示す矢印はボール9の転動方向を示している。
図5に示す焼付き試験で耐焼付き性を評価した。
[評価結果]
銅板はすぐ焼きついたのに対し、本発明に係る摺動接点部材は圧粉部が摩耗してなくなるまで焼きつきは発生しなかった。
<実施例5>
図6は第五の評価方法を示す説明図であり、(A)は、互いの圧粉部の厚みを10μmとした二つの摺動接点部材の概略説明図、(B)は、当該厚みを500μmとした二つの摺動接点部材の概略説明図である。図7は、互いの圧粉部の厚みを10μmとしたときのシュミレーション解説結果を示す説明図、図8は、当該厚みを500μmとしたときのシュミレーション解説結果を示す説明図である。
図6は第五の評価方法を示す説明図であり、(A)は、互いの圧粉部の厚みを10μmとした二つの摺動接点部材の概略説明図、(B)は、当該厚みを500μmとした二つの摺動接点部材の概略説明図である。図7は、互いの圧粉部の厚みを10μmとしたときのシュミレーション解説結果を示す説明図、図8は、当該厚みを500μmとしたときのシュミレーション解説結果を示す説明図である。
図6(A)において、符号11で示すものは一方の摺動接点部材、符号12で示すものが他方の摺動接点部材であり、互いに摺接するカーボン,鉄(銅)製のものである。
それら双方の摺動接点部材11,12の摺接面11a,12aには、10μmの厚みにした圧粉部13,13をそれぞれ形成している。
また、同図(B)においては、摺動接点部材11,12の摺接面11a,12aに、500μmの厚みにした圧粉部14,14をそれぞれ形成している。
それら双方の摺動接点部材11,12の摺接面11a,12aには、10μmの厚みにした圧粉部13,13をそれぞれ形成している。
また、同図(B)においては、摺動接点部材11,12の摺接面11a,12aに、500μmの厚みにした圧粉部14,14をそれぞれ形成している。
[使用した材料]
導電性ダイヤモンド粉末の圧粉部と同等の熱特性を有する上記材料物性で圧粉部の厚さを10μm(図6(A))と500μm(図6(B))で熱拡散状態を解析した。
[解析条件]
摺接面に常に500℃の熱が発生していると設定。
[評価方法]
図6(A),(B)に示す焼付き試験で耐焼付き性を評価した。
[評価結果]
圧粉部の厚みを厚くすると熱拡散が促進される。
図7,8から明らかなように、圧粉部13の厚みを増加させることにより、熱拡散性が向上している。
導電性ダイヤモンド粉末の圧粉部と同等の熱特性を有する上記材料物性で圧粉部の厚さを10μm(図6(A))と500μm(図6(B))で熱拡散状態を解析した。
[解析条件]
摺接面に常に500℃の熱が発生していると設定。
[評価方法]
図6(A),(B)に示す焼付き試験で耐焼付き性を評価した。
[評価結果]
圧粉部の厚みを厚くすると熱拡散が促進される。
図7,8から明らかなように、圧粉部13の厚みを増加させることにより、熱拡散性が向上している。
ところで、上記した摺動接点部材は、図9に示す直流ブラシモータに採用することができる。図9(A)は、一例に係る直流ブラシモータの構造を簡略化して示す断面図、(B)は、(A)に包囲線Iで示す部分の拡大図である。
図9(A)に示す直流ブラシモータAは、略円筒形のケース20と、このケース20の互いに対向する両端面20a,20aにベアリング21,21が同軸的に嵌合されており、それらベアリング21,21に駆動軸22が回転自在に軸支されている。
駆動軸22には、コイル23とコミュテータ24が配設されているとともに、ケース20の内壁面にはマグネット25が配設されている。
ケース20には、ブラシ26がコミュテータ24と摺接自在にしてばね27を介して配設されている。なお、26は直流電源である。
駆動軸22には、コイル23とコミュテータ24が配設されているとともに、ケース20の内壁面にはマグネット25が配設されている。
ケース20には、ブラシ26がコミュテータ24と摺接自在にしてばね27を介して配設されている。なお、26は直流電源である。
コミュテータ24は、ブラシ26との摺接面に上記した構成からなる圧粉部24aが所要の厚みにして形成されている。一方、ブラシ26にも、コミュテータ24との摺接面に上記した圧粉部26aが所要の厚みにして形成されている。
上記した直流モータAや発電機のブラシ26とコミュテータ24は、(1)機械的な摩耗と(2)電気的な摩耗(放電による材料除去)で摩耗が進行する。
(1)についてはブラシ26とコミュテータ24の互いの摺接面どうしの発熱による材料の熱軟化で摩耗が促進され、また、(2)については耐放電性は熱伝導性に摩耗量は反比例する。
これに対して、本発明に係る摺動接点部材の採用により、摺接面の硬度が上昇するので、耐機械摩耗性が向上することに加えて、その摺接面の熱伝導性が向上するので、材料の熱軟化とともに機械的な摩耗を低減させられる。
(1)についてはブラシ26とコミュテータ24の互いの摺接面どうしの発熱による材料の熱軟化で摩耗が促進され、また、(2)については耐放電性は熱伝導性に摩耗量は反比例する。
これに対して、本発明に係る摺動接点部材の採用により、摺接面の硬度が上昇するので、耐機械摩耗性が向上することに加えて、その摺接面の熱伝導性が向上するので、材料の熱軟化とともに機械的な摩耗を低減させられる。
なお、本発明は上述した実施形態に限るものではなく、次のような変形実施が可能である。
上述した実施形態においては、摺動接点部材を駆動用ブラシモータに適用したものを例として説明したが、同様にして発電機のブラシとコミュテータに適用することができる。
また、駆動用ブラシモータや発電機に限らず、適宜適用することができることも勿論である。この場合にも、駆動用ブラシモータと同様の効果を得ることができる。
上述した実施形態においては、摺動接点部材の摺接面に圧粉部を配した構成のものを例として説明したが、摺動接点部材全体を圧粉部をなす材料で形成してもよい。
上述した実施形態においては、摺動接点部材を駆動用ブラシモータに適用したものを例として説明したが、同様にして発電機のブラシとコミュテータに適用することができる。
また、駆動用ブラシモータや発電機に限らず、適宜適用することができることも勿論である。この場合にも、駆動用ブラシモータと同様の効果を得ることができる。
上述した実施形態においては、摺動接点部材の摺接面に圧粉部を配した構成のものを例として説明したが、摺動接点部材全体を圧粉部をなす材料で形成してもよい。
11,12 摺動接点部材
11a,12a 圧粉部
11a,12a 圧粉部
Claims (13)
- 互いに摺動接触する二つの摺動接点部材のいずれか一方又は双方の互いの少なくとも摺接面に、導電性ダイヤモンド粉末と粉末同士を結合する導電性バインダを含む圧粉部を配していることを特徴とする摺動接点部材。
- 導電性バインダは、導電性ダイヤモンド粉末よりも比抵抗が低い請求項1に記載の摺動接点部材。
- 圧粉部は、導電性ダイヤモンドの体積比率が50%以上である請求項1又は2に記載の摺動接点部材。
- 圧粉部は、厚さ方向の摺接面からの距離に反比例して導電性ダイヤモンドの体積比率が低下する構造である請求項1〜3のいずれか1項に記載の摺動接点部材。
- 導電性ダイヤモンドは、比抵抗が1×10−1Ω・cm以下の粉末で構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の摺動接点部材。
- 導電性ダイヤモンドの粉末径が5μm以下である請求項5に記載の摺動接点部材。
- 導電性バインダを、Cu,Al,Ni,Ti,Zn,Co,Au,Agのいずれかとした請求項1〜6のいずれか1項に記載の摺動接点部材。
- 圧粉部の厚さを100μm以上にしている請求項1〜7のいずれか1項に記載の摺動接点部材。
- 圧粉部の熱伝導率を500W/(m・K)以上とした請求項1〜8のいずれか1項に記載の摺動接点部材。
- 圧粉部を焼結法で製造している請求項1〜9のいずれか1項に記載の摺動接点部材。
- 圧粉部をパウダーデポジション法で製造している請求項1〜9のいずれか1項に記載の摺動接点部材。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の摺動接点部材をブラシ又はコミュテータ若しくはそれら双方に用いたことを特徴とする直流モータ。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の摺動接点部材をブラシ又はコミュテータ若しくはそれら双方に用いたことを特徴とする発電機。
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